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181.  博士と狂人 すごく惜しい感じ。素材としてはけっこう面白そうなのに、いろいろ盛り込み過ぎて、一方では説明不足で、見ているうちに小さな「?」が積み重なっていきます。 まず博士について。そもそも「博士号を持たない言語学者」という設定がよくわからない。そこそこいい暮らしをしていたようですが、どうやって食ってたのか。今なら電波芸者にでもなれば稼げるかもしれませんが、当時は誰がカネを払っていたのか。奥さんの描き方も中途半端。弟子らしきスタッフについては素性もまったくわからない。 また狂人について。なぜ元米軍医がイギリスにいたのか。中盤以降、施設の所長は何を思い、どういう治療を施そうとしたのか。別に被害者妻との交流もいいけれど、やはり描き方が中途半端でもったいない感じ。 結局、ショーン・ペンのせっかくの熱演が気の毒に見えてくるだけ。制作方針をめぐって訴訟問題にまで発展したそうですが、その混乱ぶりが映像画面から滲み出てくるようです。[インターネット(字幕)] 3点(2022-09-07 22:52:13)《改行有》

182.  心の旅 実際にこういう症例ってあるんですかね。頭の打ちどころが良かったのか悪かったのか、記憶を失うとともに性格まで善人に変わるなんてことが。それにだいたい、どっちが〝本性〟なんでしょうねぇ。むしろ記憶が飛んだからこそ、知力も自信も失って大人しくなったとも言えるし。あるいは優秀で善良な弁護士が記憶を失ってダークサイドに落ちるようなドラマも見てみたかったかなと。結局、もっとも不自然で地味な展開だったような気がします。不倫とか寄宿学校とか起伏を作ろうとしているようですが、無理やり感を否めず。 ただし、あの子犬の演技力はすごい。いったいどういう調教をしたらあれほど思い通りに動いてくれるのか。後半はそちらに意識が飛んでしまいました。[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-09-03 23:02:38)《改行有》

183.  評決のとき 本筋とは関係ありませんが、「私はできる女よ!」臭をプンプン匂わせるサンドラ・ブロック(が演じている役)が、私はどうも苦手。今どきこんなことを言うと怒られますが、こういうキャリア系の女性、多いんですよね。妙に肩肘を張って、自己中な正義感を振りかざし、周囲の他人をマウントしないと気が済まない感じ。しかも男なんか簡単に奪えると思っているフシがあるので、本当にタチが悪い。 それはともかく、やたら気が滅入る事件から始まりながら、お話としてはずいぶん浅い感じ。実際はどうなのか知りませんが、姑息な法廷戦術で有罪と無罪がコロッとひっくり返るようなことがあっていいんですかねぇ。こういう面倒くさいことを避けるために、かの国では警官が容疑者を現場で容赦なく撃ち殺すのかな。[インターネット(字幕)] 5点(2022-09-01 23:51:37)《改行有》

184.  夢を生きた男/ザ・ベーブ これは凡作でしょう。断片が切り貼りされているだけで、「ドラマ」になっていません。深く絡む人物はせいぜい2人の奥さんだけ。有名な病気の少年とのエピソードも、いかにも取って付けた感じ。チームメートとか、監督とか、オーナーとかとの確執やケンカみたいなシーンや、打てなくなってからの苦悩みたいなシーンをもっと掘り下げてほしかったかなと。 邦題もなんかズレている気がするし。[CS・衛星(字幕)] 3点(2022-08-29 03:24:09)《改行有》

185.  ソフィーの選択 《ネタバレ》 「選択」というより「宿命」がテーマかなと。ヒロインは実は何も選んでいません。常に誰かに翻弄され、強引に誘導されてているだけ。いわゆる「魔術師の選択」の物語というか。人生なんてそんなもの、という達観の上で「選択(Choice)」というタイトルをつけたとすれば、ずいぶん皮肉が効いている気がします。 で、ホロコーストが中心に描かれるのかと思っていたら、そちらは断片だけ。大半は戦後の話でした。収容所長とのくだりとか、その娘とのくだりとか、そしてクライマックスであろうドイツ人将校によるあまりに理不尽な要求のあたりとか、もう少し前後も含めてじっくり見たかったかなと。それぞれの登場人物の心理状態がよくわからないし。この経験があって、戦後のある意味でマゾヒスティックな生活で贖罪していくのでしょうが、その関連の描き方もちょっと薄いように思います。 結局、10歳以上も年下の童貞君を選択できるわけもなく、宿命的に落ち着くところに落ち着いたということで。ただもう少しいろいろ説明してほしかったかなと。 なお個人的にピーター・マクニコルといえば「アリーmy Love」のイメージが圧倒的に強かったのですが、その前にこんなシリアスな役もやってたんですね。[インターネット(字幕)] 6点(2022-08-27 02:20:35)《改行有》

186.  ベティ・サイズモア シナリオがけっこう練られている感じ。シンデレラストーリーにもほどがあるお話ですが、いろいろ絡み合っていて楽しめました。個人的な見どころは中盤以降、ヒロインとテレビ役者のズレているが妙に噛み合う会話あたり。いかにもコメディな感じです。 それにしても、こういう紙一重的な役をごく自然に演じられるのはレネー・ゼルウィガーぐらいでしょう。一方、コワモテな殺し屋役のモーガン・フリーマンというのは、いささか無理があるような。[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-08-23 01:58:39)《改行有》

187.  ANNA/アナ(2019) 《ネタバレ》 痛快娯楽アクション映画という感じ。スピード感や迫力があって、ヒロインは終始クールで、けっこう楽しませてもらいました。ストーリーはやたら強引ながら、窮鼠猫を噛んでよかったんじゃないでしょうか。ラストは昔懐かしい「白昼の死角」みたい。ただヒロインと同棲していた同じくクールな女性、カラクリ満載の映画だけに何か裏があるのかと思っていたら、見事に何もなし。終盤の泣きじゃくるシーンは、ちょっと気の毒に見えました。いろんな意味でショックだったろうなあと。[インターネット(字幕)] 8点(2022-08-18 23:58:05)

188.  メンフィス・ベル(1990) 《ネタバレ》 爆撃機の帰還を待つ基地の雰囲気は、大昔のグレゴリー・ペック主演の映画「頭上の敵機」にそっくり。参考にしたのか、それともその前に実写的な原型があるのか。いずれにせよ最初のうちはいい雰囲気でした。 しかしこれ、戦争ものというより戦場版スポ根ものだったんですね。生死を賭けて戦っているはずですが、どうも軽いというか、最初から結末は見えているというか(苦難の末に勝利して全員で大騒ぎ的な)。それに他の方も指摘しているとおり、妙にヒューマンな空爆姿勢にも腹が立つ。嘘つけと。 だいたい史実っぽい作りにしていますが、ほとんどフィクションなんだとか。まあ国威発揚にはいい映画かもしれません。[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-08-14 02:59:09)《改行有》

189.  ラスベガスをやっつけろ 豪快にラリって気分がいいのか悪いのかよくわからないジョニー・デップとベニチオ・デル・トロを見たければどうぞという感じ。それ以外の価値をどこに見出せばいいのか、最初から最後までよくわかりませんでした。と言いつつ最後まで興味津々で見続けてしまいましたが。[インターネット(字幕)] 7点(2022-08-11 23:12:21)

190.  クリスティーン 《ネタバレ》 ポンコツになっても自動的に新車として蘇生するってのがすごい。生命体であることのメタファーなのでしょうが、生命体であればなおさら絶命は必然のはずで、機械のほうがむしろ油さえ差せば半永久的な稼働が可能なはずで、その人間と機械のいいとこ取りのようなキャラ設定に最後まで馴染めず。せめて、なぜ世の中への恨みつらみを募らせるようなクルマになってしまったのか、また女性になってしまったのか、その生い立ちや素性を知りたかったかなと。 主人公氏のキャラ変も凄まじいですが、聡明なヒロインとどういう経緯でつき合えたかは描かれず。どうにも腑に落ちません。最後もあっさり退場させるのではなく、〝その後〟の人生を見てみたかった気がします。 それからあの不良グループの面々、高校生というよりオッサンにしか見えないんだが。「この作品は全部ジョークだよ」というメタファーなのかな。[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-08-10 01:50:40)《改行有》

191.  コーヒー&シガレッツ 《ネタバレ》 特に何が起きるわけではないけれど、微妙な人間関係とか、言葉の綾とか、本音と建前の緊張感みたいなものを楽しめれば十分かなと。喫茶店で他者の会話を盗み聞きするような感覚でしょうか。 個人的に好きなのはケイト・ブランシェットのパート。こういう会話は本当にありそう。お互いにズレや格差のようなものを感じつつ、体面を保とうとしているところが面白い。おそらくこれは1人2役でしかあり得なかったでしょう。相手役は誰が演じてもイヤなヤツにしかならないので。 もう1つ、スティーブ・クーガンのパートもいい。いつの間にか立場が逆転し、ものすごく気まずい空気のまま終わるあたりがリアル。人間関係はこうやって壊れていくんだなということがよくわかります。 ただし、肝心のコーヒー(紅茶)はどのパートも不味そう。アメリカンな薄くて苦いだけのテイストを想起しました。モノクロの映像と、ちょっと古びた舞台設定と、いずれも素直には笑えない会話と、今ではあまり見かけない紫煙がそうさせているのかもしれません。[インターネット(字幕)] 7点(2022-08-04 01:28:11)《改行有》

192.  フレンチアルプスで起きたこと なんともナイーブなお話で、しかしどう考えてもダンナが悪いよなぁ。奥さんの怒り、落胆、不信感が痛いほど伝わってきます。だからといって第三者の前であげつらうのもどうかと思いますが。でも実際、さまざまな災害や事件・事故の現場で、こういうことは起きているかもしれません。身体的にはお互いに無傷だったとしても、心の傷は残りますね。 それはともかく、基本的にほぼ静寂の中で進行しながら、ときどき神経を逆撫でするようなBGMが大音量で流れます。これも演出の一種なのでしょうが、少々辟易しました。それからラストのバスのくだり、何か意味はあるのでしょうが、浅薄な私のアタマでは読み取れず。 ついでに言うと、連日ユニークな映画をノーカットで放送してくれるBS松竹東急さんには感謝するばかりですが、本作を含め、邦画であれ洋画であれオッパイのシーンにはことごとくボカシを入れておられます。とりたてて見たいわけではありませんが、ちょっと不粋だなあという気がしないでもありません。これもコンプライアンスですかね。[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-07-30 03:50:49)《改行有》

193.  レインマン 《ネタバレ》 超久しぶりに再見。テーマ曲と2人が並んで歩くシーンぐらいしか覚えていなかったのですが、今回もやがて同じことになりそう。いかにも危なっかしい2人によるロードムービーなわけですが、とりたてて大きな危機や暗転や奇跡は起こりません。印象が薄いのはそのせいかなと。 しかしつまらないということもなく、微かな緊張感を滲ませつつ、なんとなく心を通い合わせていく感じが心地いいといえば心地いいですかね。けっして大感動の結末ではなく、一抹の寂しさとともに当たり前の結論に達するあたりも好感が持てます。 ダスティン・ホフマンはもちろんですが、一流パイロットでも一流スパイでもない市井のトム・クルーズもなかなか魅力的でした。しかしアカデミー賞の各部門でいろいろ受賞だの候補だのになっておきながら、彼の名前だけ出てこないのはなぜでしょうか?[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-07-28 02:08:12)《改行有》

194.  アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事! セリフがいちいち小ネタになっていて、けっこう笑えました。まさか本物のジーターが出てくるとは思わなかったし、その後の「A・ロッドを撃て」なんていう一言も秀逸。ストーリーは別にどうでもいいけど、とにかく中身ぎっしりで派手に楽しませようという意図は十分に伝わってきました。 ただ残念なのは「俺たち~」とかいう邦題。バカバカしい作品であることは間違いありませんが、ものすごく幼稚で安っぽい印象になります。バカバカしい作品を見たい人はいても、安っぽい作品を見たい人はいません。豪華キャストの割にコメントが少ないのは、このあたりに原因があるんじゃないでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-07-24 23:12:45)《改行有》

195.  エール! 《ネタバレ》 これは傑作。とにかく「愛は地球を救う」的な安っぽい感動ドラマになっていないところがいい。耳が聞こえないというハンデはあるものの、ごくふつうの家庭という感じ。むしろハンデがあるからこそ、性に対してやたら開放的というのも面白い。 娘の視点に立てば、成長と旅立ちのドラマとして見ることができるし、両親の視点に立てば、その娘の幸せを願いつつも手元から離れてしまう寂しさや葛藤の物語として見ることができます。それだけ登場人物を丁寧に描いているということでしょう。 と思っていたら、後半のフェードアウトから無音のシーンですよ。両親の感覚を疑似体験して、ひたすら共感しまくるというか、やはりふつうじゃないんだと気づかされるというか。この演出はすばらしい。久しぶりにゾゾゾゾッと鳥肌が立ちました。 このシーンがあるから、その後のややベタな展開にも素直に感動できます。先生の素性がよくわからなかったり、パートナーの男に魅力が足りなかったりしても許せます。[インターネット(字幕)] 8点(2022-07-22 02:27:41)《改行有》

196.  ガン・ホー 《ネタバレ》 どれほどデタラメな日本が描かれているのかと期待したのですが、案外真っ当でした。とりわけ冒頭の道場のシーン。バブル全盛の当時、たしかに中間管理職を対象にした「地獄の特訓」みたいな研修合宿がけっこう流行っていたと聞いています。ただし体罰より、相互批判とか自己否定とか、精神的に追い詰めるプログラムが主だったとか。こんな研修が仕事に役立ったのかどうかは知りませんが。 それから米映画に出てくる日本人というと、たいてい私服が和服だったり、洋室に畳や障子や日本刀があったり、下手すると照明がちょうちんだったりします。そういうシーンを見るたびに、笑いつつも承認欲求をひどく傷つけられるものですが、この作品はそれが少なかったように思います。それなりに取材とか調査とかしたのかなと。ただし川に浸かるシーンは謎。露天風呂か何かを見て勘違いしたのでしょうか。 ストーリーはまあこんなものという感じですが、ある意味で衝撃的だったのはラスト、全員が唯々諾々と体操をしているシーン。大不況だったアメリカとしては、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」に従うしかないというのが当時の空気だったのかもしれません。そんな時代もあったねと。 この十数年後、よく似た名前の自動車メーカーが倒産寸前に陥り、フランスから社長を招くことになろうとは誰が想像し得たでしょう。国家の盛衰やそれにともなう企業の興亡は、それ自体がドラマになりますね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-07-17 04:36:54)《改行有》

197.  恋に落ちたら・・・ 《ネタバレ》 要するにマジメだけが取り柄の冴えない中年男による夢物語ということで。ギャングとかが登場する割には特に緊張感もなく、犯罪やケンカのシーンも含めてほのぼの。かといってコメディと言う割にはさして笑えるシーンもなく。まあ最終盤、非番の警官たちが寄ってたかって殴り合いをけしかける場面が、面白いといえば面白いですかね。きれいに収まってよかったんじゃないでしょうか。 まったく邪道な見方ながら、ギャングの親玉ならビル・マーレイより数年前のアル・カポネのほうがずっと迫力があったし、殴り合いなら十数年前のジェイク・ラモッタのほうがずっと強いはず。しかしこの作品では、そんな面影をまったく感じさせません。あらためて言う必要もありませんが、ロバート・デ・ニーロの芸域の広さには驚かされます。[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-07-16 01:12:25)《改行有》

198.  NINE(2009) 《ネタバレ》 やたら豪華な女優陣。しかし話の意図がよくわからず。映画監督というのは大変な仕事なんだぞ、と言いたいだけ? なんだか楽屋オチというか、傷の舐め合いというか、手前ミソというか、自己顕示欲の爆発というか。他のどんな職業でもいいのですが、映画監督が主人公の映画だけはちょっと違う気がします。 まあダニエル・デイ=ルイス扮する〝巨匠〟はいろいろ苦悩していたようですが、あれだけ大物女優に囲まれていたら、トータルでプラスでしょう。それから唐突にハッピーエンドで終わるのも戸惑うばかり。「NINE」の意味も不明。思いっきりショートカットされている感じ。所詮ミュージカルなんてこんなもの、歌と踊りがあればOK、と思って見ればいいのかな。[CS・衛星(字幕)] 3点(2022-07-13 02:37:49)《改行有》

199.  俺たちに明日はない 《ネタバレ》 超久しぶりに再見。しかし終盤の銃殺場面を含め、まったく覚えていませんでした。記憶力の欠落を棚に上げて言わせてもらえば、とりたてて印象的なシーンがなかったことも一因かと。 お話としてはあまりにも有名ですが、インポな主人公の〝成長〟物語として見れば感動的でもあり、悲劇的でもあります。ただ本筋より気になったことが大きく3つ。 1つ目、当時のクルマは本当にあれほど簡単に盗めたのか。かなり高価なはずですが、野ざらし状態が多々。しかもキーとかロックとかもない様子。無防備すぎないか。 2つ目、やっぱり犯行の動機がよくわからない。当時は大恐慌時代で仕事もカネもなく、一攫千金を狙ったのはわかります。しかし偶発的とはいえ複数の殺人まで犯しながら、まったく反省することなく犯行を繰り返す心理が不明。もはやカネの問題ではなく、犯罪のスリルそのものを楽しむような描き方でした。だとすれば単なる異常者であり、少なくとも「義賊」ではありません。 3つ目、これは史実とないまぜですが、こういう主人公たちをもてはやす社会の風潮が恐ろしい。クソマジメなことを言いますが、どれほど自分が社会から虐げられたと感じていたとしても、銀行員や警察官を殺していい理由にはなりません。そんな当たり前のことを忘れさせるほど、大恐慌による不景気や社会不安は苛烈だったということでしょうか。 さて、好むと好まざるとに関わらず「成長」が止まったままの日本。大恐慌とまでは言いませんが、全員が貧しくなっていることは間違いありません。「俺たちに明日はない」のは、まさに今の若い日本人ではないかと。彼らがボニーやクライドにならないこと、またその登場を待ち望むような社会にならないことを願うばかりです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-07-08 03:28:28)《改行有》

200.  サイダーハウス・ルール 《ネタバレ》 タイトルのイメージから地味で退屈かと敬遠していましたが、すごくいい作品でした。テーマはタイトルどおり「ルール」でしょう。十把一絡げにルールを定めても、それが全員にとって都合がいいとは限らない。ルールを破ることで誰かが救われるなら、喜んで破りましょうというのが孤児院の話。たまたま先日、米国の連邦最高裁は中絶を認めないという〝画期的〟な判決を出しましたが、ラーチ先生ような存在がますます求められることになりそうです。医師免許の偽造やレントゲン写真の件も人を救うためのルール破り。経緯を考えれば、心に沁みます。 それからサイダーハウスにも杓子定規なルールはありますが、季節労働者たちはハナから守る気がないし、そもそも読めない。では無法地帯かといえばそうではなく、真面目に働くし、商品を汚した者には烈火のごとく怒る。近親相姦という究極的なインモラルに対しても、ある種の〝自浄作用〟が働くわけで。それから主人公とヒロインとの不倫も、きれいすぎるほど跡形もなく決着。 このあたりは宗教観も関係するのかもしれませんが、誰かにルールを押しつけられなくても、人にはそれぞれ自分なりのルールがあって、いろいろ間違いを犯しても結局は「善」に戻るのだというメッセージとして受け止めました。見終わった後に温かい気持ちになれたのは、そのためかなと。[CS・衛星(吹替)] 9点(2022-07-03 23:16:19)(良:1票) 《改行有》

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