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プロフィール
コメント数 296
性別 女性
ホームページ kawamari7.hatenablog.com (質問と建設的な指摘をお待ちしています。JTNEWSに届けてあるほうでは文字化けします。)
自己紹介 取り締まる法律が必要な(1)XX中毒。生まれた場所のせいで3歳で兆候が現れ、13歳で表彰状物の重症に、今ではより強い刺激を求め(2)X屋の中だけではなくこのサイトに出没、ネットで(3)XXXXXXがないかと探し回るのに誰も助けてくれません。KW = 「かわまり」「はてなブログ」で原子力開発関連の「プロメテウス達よ」と19世紀ヨーロッパを夢と詩で描いた「黄昏のエポック」を公開しています。  (Xの数に文字数が一致する言葉を入れてください。)

空欄の答え:(1)XX=「言語」、「活字」も可、(2)X=「本」、(3)XXXXXX=「読める外国語」、キリスト教国際病院で生まれ、宗教は仏教。

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181.  マルタイの女 この作品は今までのいくつかの女シリーズでのテーマだった単純な善悪ではないと私は思います。全編から「おまわりさん、ありがとう、ありがとう、ありがとう・・・(淀川長春のパロディーではありませんよ。)」という伊丹監督の叫びが聞こえてくるようで痛々しいです。考えてもみてください・・・「マルサの女」で血税をとる国税庁査察官の努力の姿を描きながら、「ミンボーの女」で暴力団をテーマにしたばかりに右翼に狙われ、妻宮本信子と夫婦ともども警察のご厄介になりながらの映画活動を余儀なくされたんですから・・・伊丹監督本人の生活を模写したこの作品の中で二人のスゴ腕の警官がその間他の仕事は全くせずに女優ビワ子に付き添い、当然のことながら結構な給料や超過勤務手当てをもらっているのですが、現実の社会では彼らの給与は国民の税金によって賄われているのです。「納税者のみなさん、私がやりたいことをやったばかりにみなさんの税金がこのように使われてしまっています。ごめんなさい・・・。」という伊丹監督の声も聞こえます。映画ファンとしては警官が10人付き添っても構わないからいい映画を作り続けてほしかったですが、その期待が伊丹監督の負担になったことは想像にかたくありません。「もう、勘弁してください。」とう伊丹監督の自殺予告の声まで聞くことができます。伊丹監督の自殺は惜しまれる死ではありますが、やるだけのことは果たした上での散り方だったと思います。合掌。7点(2004-03-13 07:30:20)(良:2票)

182.  ドクター・ドリトル(1998) 岩波書店から出ているドリトル先生シリーズ全12巻を読破、しかも各巻最低3回は読んだ上でレックス・ハリソン(「マイフェア・レディー」で中年の言語学者をやった俳優)主演のオリジナル版「ドリトル先生」を見た私が太鼓版を押します。面白い。オリジナルでは町医者だった先生が最新医療設備を完備した大病院の勤務医だということでどうなることかと興味をわかせました。原作を読破したせいで面白く感じるのでは、という意見は否定しませんが、この作品を見るのに予備知識は必用ないことも事実です。要は頭をファンタジー・モードに切り替えられるかどうかです。オリジナルでは冒険好きで女嫌いだったドリトル先生が恐妻家になっていたのでこの手の作品(子供向き、ミュージカル、コメディー)で私が付ける最高点の8点マイナス1点とします。今の世の中では女嫌い=ゲイになっているのがいけないんです、きっと。7点(2004-03-10 07:48:28)

183.  マスク・オブ・ゾロ 体制の変換期には豪快な人物がしばしば登場します。例えば幕末の日本の鞍馬天狗とか、フランス革命期のオスカル・フランソワ・ド・ジャルジェとか(失礼、これは池田理代子の創作です)・・・。そのほとんどはフィクションか民衆の期待によって脚色された姿が伝えられているだけですから、コメディーを2割くらい混ぜたこういう映画もあっていいでしょう。バンデラスが演じるアレハンドロの剣を抜いた時の間抜けっぷりが見事ですが、それでも死んだりつかまったりしないで腕を磨いていくのが更にお見事。先輩ゾロに「魅力を身につけなくてはだめだ。」と言われて直後に出席した社交パーティーで外交官のような見事な弁舌でまくし立てたり令嬢と見事なダンスを披露したり、これがほんの少し前までこそドロをやっていた男か、と思わせますがバンデラスの演技は兎にも角にもお見事。お見事づくしで7点を献上。清涼剤として見る価値は多いにあります。それから全編に流れるメキシカンのムードが素敵です。7点(2004-03-08 09:57:47)(良:1票)

184.  ラスト サムライ 日本のことをよく勉強しておるのお・・・褒めてつかわそう。途無来須(トム・クルーズ)の殺陣もあっぱれじゃ。(ラストバカ殿様) ・・・さて真面目に戻って、この作品について英語のレビューサイトを見たところ、中に「勝元の叛乱の理由がわからない。」というのがありました。作中で主人公オルグレン大尉が手記の中で明確にしている年月日をからもわかるように、このストーリーは1877年の西南戦争と西郷隆盛をモデルにしています。上記のアメリカ人とは異なってこの映画を見た日本人のほとんどは西南戦争が起きた年を覚えていなくても西南戦争は知っていてそのせいで作品のストーリーにすんなり入っていけたと思います。でも、どれだけの日本人が西南戦争の本当の理由を説明できるのかは疑問です。少なくとも私は「征韓論に敗れたから。」なんて理由は納得できません。だから登場人物の大村(=岩倉具視?)が近代化に名を借りて私腹を肥やしていた、という大胆な仮説を採用してストーリーに肉付けしたハリウッドの製作者は偉いと思うのです。7点(2004-03-06 10:20:37)(良:1票)

185.  ティファニーで朝食を 小説がどう逆立ちしても取り入れられないもの・・・映像と音楽・・・映画がどう逆立ちしても表現できないもの・・・表情などには出ない心の動き、憶測など・・・ということで両方に接した私としては引き分けの点数になってしまいます。オードリーは可愛いしニューヨークの風景の映像は綺麗だし音楽もいいけれど、売れない作家の胸に去来するものを描ききるのは映画では所詮無理です。新潮文庫の訳者の解説も映画の結末が現実的に終わる残念さを指摘していましたが、原作では原作者の分身である語り手ポールは映画の中ほど理屈っぽくなく、主人公ホリーの生き方をもっと尊重しています。また、作家として成功した後に昔出会ったホリーのことを回想して書き、彼女のおかげでまた売れる小説が書けたみたいな変な整合性まで原作にはあります。ところで、例の日本人は本当に気持ち悪いですね。あんな出っ歯の人は日本でも珍しいと思いますが、小説の舞台は1943年、真珠湾攻撃の約1年後、太平洋戦争がたけなわだった頃です。7点(2004-03-06 02:26:46)

186.  シュリ 冒頭だけでもいいですからアメリカの政府高官やCIAの人に是非この映画を見てほしいです。国家を最優先して指令どおりに殺戮と破壊を行うことを使命として国家とは何かなどと考えもしないような人間を養成する某国と国境で接したり大陸間弾道弾の射程距離に入っている韓国や日本のことを、イラクに行く前に考えてほしかったです。ハリウッドばりの派手なアクションや撃ち合いが見せ場ですがハリウッドがこの手の現代物の作品を作っても国家やイデオロギーの対立までは描けず、せいぜいギャングの撃ち合い程度の作品に終わるだけでしょう。貧しい北朝鮮と豊かな韓国の日本と変わらない日常生活との対比にも考えさせられました。でも北朝鮮の諜報部員が「北の人間が飢えているのに南の人間は・・・。」なんて言ったりするでしょうか・・・。北朝鮮は日本や韓国の国民は資本主義の重圧と搾取に喘いでいると頭から思い込んでいるはずなんですが・・・。(でもこれはさほど重要なことではありません。)北朝鮮よ、くやしかったら資本主義の重圧に喘ぐ人民を救済するスーパーマン映画でも作って日本やアメリカでヒットさせてみろ!韓国と朝鮮が東西ドイツのようにハッピー・エンドに終わることを願って、この悲しいストーリーは娯楽系作品に私がつけることにしている最高の8点-1点とします。7点(2004-03-02 12:17:54)(良:2票)

187.  プリティ・ウーマン アメリカ東部、ニューヨークかフィラデルフィアあたりから来た紳士とロスのハリウッド近辺をうろつく夢見がちな若い女性の組み合わせとくればアメリカ人が大好きなおとぎ話の一つのパターンです。この映画がヒットしてからしばらくの間、ロスのこの界隈では「プリティー・ウーマンに憧れるのはやめましょう・・・。」が全米からやってきた家出少年少女に向かって言うソーシャル・ワーカーのきまり文句になったそうです。リチャード・ギアは仏教徒だそうですが、そのせいか、作品中では無表情で慈悲深い仏様に見えてしまいました。7点(2004-02-29 12:22:50)(笑:1票)

188.  屋根の上のバイオリン弾き 学生時代(早大在学中)のある日、授業に出たら出席を取る科目なのに教室の中は閑散としていました。後でクラスメートに尋ねたら森繁久弥の「屋根の上のバイオリン弾き」を無料で見るためにみんな大隈講堂にいたのだそうで「あんた馬鹿ね。」と言われてしまいました。私は馬鹿でした。でもその時間帯に全ての教室が同じ有様だったとしたら大隈講堂の中は通路や立ち見席では足りなくて天井にでもぶら下がって見ていたんじゃないでしょうか?ニューヨークでは「屋根の上のバイオリン弾き」は逃しませんでした。森繁久弥との比較はできませんが、目の当たりに見たトポルの芸に心酔して幕の後で立ち上がったら後ろに座っていたアメリカ人が ”A lousy(薄汚い) musical.” と言ったのが耳に入りました。この人は華やかな舞台を期待していたのだと思います。このミュージカルの真髄は一に主人公役の芸、それから音楽です。すばらしい舞台を見てしまったせいで、また作品の本質が総合芸術である映画にそぐわないと思うので辛めの点数をつけましたが音楽などがすばらしいのでお勧めします。(でもやはり、舞台のほうがいいです。)7点(2004-02-28 11:01:55)

189.  ラストエンペラー 映画の題材として興味深い愛親覚羅溥儀の人生を描いてみたいという伊・英の映画人の意欲には脱帽しますし、中国人も顧問などでは製作にかかわっているとは思いますが、長い歴史のある中国文化を垣間見るためにはやはりチャン・イーモーやチェン・カイコー監督などの作品で登場人物も作中で中国語を話す作品を選ばざるを得ないです。中国人自らでこの映画のリメークを作って欲しいと思いますが、この映画を超えられるかどうか・・・。また、それができた頃には私はもうこの世にいないと思います。(注:私は「年寄り」と呼ばれるまでにはあと何十年かある年齢です。) ジョン・レーンやジョアン・チェンの演技がすばらしかっただけにセリフが全部中国語だったらと思います。(彼らはうちでは中国語を話していたりやなんかして・・・。)7点(2004-02-27 05:57:17)

190.  まあだだよ 英文字幕付のDVDで見ました。こういった作品は劇場で見るのではなくて家庭でお茶でもすすりながら見るのが合っていると私は思いますが、黒澤映画独特の美しい画面はもちろん健在です。師弟間の情感がたっぷりと描かれているのはもちろんのこと、師弟の間で交わされる会話に方丈記あり、ファウストあり、李白ありと知的に豊かで、また別棟の書斎を「禁客寺(キンカクジ)」と名付けるなどの言葉遊びが豊富だったのでその都度DVDを戻して「英語はどうなっているのかな・・・。」と詮索してしまいました。終わり近くのシーンの「このくそ坊主!」「まだ、俺の出番じゃない・・・。」なんて英語、覚えて使うきっかけあるのでしょうか・・・?7点(2004-02-25 03:28:14)

191.  ファーゴ 実話に基づくストーリーということで、余計な脚色など一切排除して「この映画をどう見るかは見る人にお任せ。」といった製作姿勢に好感がもてました。金に目がくらんで犯罪にはまっていく恐ろしさを感じるもよし、冬のミネソタで妊娠中の大きなおなかをコートに隠して活躍する婦警のタフネスに感動するもよし、白一色の冬景色のような作風が良かったと思います。特にオスカーを受賞したフランシス・マクドーマンドが演じた婦警のキャラクターが今までになく新鮮でした。死体を見て気分が悪くなり男性の同僚に「つわりで・・・。」と言ってごまかすところなど「羊たちの沈黙」でジョディー・フォスターが演じたエリートの女性FBI捜査官とは全く異なる「どこにでもいるママさん婦警」のイメージーを増幅しているようで良かったです。ハリウッドは社会的弱者を演じた俳優に甘い点をつける傾向があるのでマクドーマンドのオスカー受賞も少々割引したほうがいいかもしれません。何しろ投票者の中には女優も大勢いて彼女等は婦人警官と違っておなかが目立ったら普通は働けないわけですから。でもこればかりは同じ年に主演女優賞にノミネートされた他の女優さんと比べてみないことには何とも言えませんね。7点(2004-02-09 23:56:51)

192.  バードケージ アカデミー賞授賞式で助演男優賞(グッド・ウェル・ハンティングの精神分析医役)を受賞してうれし泣きしていたロビン・ウィリアムズの姿が忘れられなくて彼が出る映画はみんな見るようになり、封切り後かなりたってからこの映画を見ました。やはりウィリアムズは貫禄十分で「俺はこの道二十年、いまさら職業をごまかすなんてできない。」と、いいながらも息子の懇願に折れるところとか外交官にばけて二重に演技するところなんかが印象に残っています。でもこの作品で一番功績があるのはアルバート役のネーサン・レーンでしょう。舞台を主に活躍していたせいか映画ではあまりお目にかからなかった俳優さんです。彼のテナーともボーイ・ソプラノともつかないきれいな声の歌唱力もさることながら、「日常的に女性らしく振舞うためにはこんなしぐさをするといい。」というお手本を示してくれます。日本の女性の少なくとも半分はお手本にすべきかもしれません。あとはドタバタも含めたコメディーで私は結構笑いました。7点(2004-01-31 02:09:51)

193.  菊豆/チュイトウ 染物屋が舞台になっているだけあって、色彩がすばらしい。それからコン・リーの演技もよかったです。「跡継ぎ息子を産め!」といって妻を虐待する子供のない老人(こんなふうにして子供ができるわけないでしょう)に耐えかねて主人公は「自分の身を守るためにはどうしても子供を生まねば・・・。」と決意しますが、封建的な中国社会に特有かもしれない家(それに加えて自分の身)を守り、跡継ぎを確保しようという意図がポルノまがいのストーリーとシーンにつながっていくのにはぞっとさせられました。この映画、決してポルノ映画ではないけれど、中国で上演禁止になったというのもわかります。後半、子供ができてからはもっと怖い。「中国人よ、家の亡霊に取り付かれるのはやめろ・・・。」という作者の叫びが聞こえるようで、何事もいきすぎると変態じみていくのかと感じました。美しい映像が重苦しいストーリーをなんとか救っています。7点(2004-01-23 10:54:32)

194.  仮面の男(1998/ランドール・ウォレス監督) 原作者のデュマはこの作品を「三銃士」の続編として、「あの登場人物たちは中年以降どうなったか知りたい。」という読者の希望に答えて書いたようです。「マルサの女Part II」みたいなもんです。従って本来、十台のルイ十四世や仮面の男なんかは飛び込みの脇役もいいところ、「レオは完全に食われている。」のは当たり前・・・だからこそ私は声を大にしてディカプリオ君(いつでも「君」づけにしたくなる)をほめてあげたいです。四人のおじさん俳優は四人で四つの役を演じたけれど、ディカプリオ君は一人で二役を演じわけたんですからね。タイタニックの「レオ人気(主に日本など外国の)」にあやかろうなんてハリウッドはそんなにセコくないと思います。ただティーンを演じられる若手俳優のなかでディカプリオ君が一番有望だったからですよ。きっとディカプリオ君はこれからいろんな複雑な人格の役柄に挑戦していくでしょう。でも、その彼でさえ「おじさん顔」になってしまった後でティーンの役を演じ続けられるわけがはないんですからね。だからこの映画は貴重です。フランス語の吹き替え付のDVDを買ってしまいました。オリジナル・ルイ14世は相当に身勝手だけれど民衆の叛乱が起きた時にはさすがに約100年後に誰かが言ったような「ごはんがないならラーメンを食べればいいでしょう・・・。」みたいななまっちょろいことは言いませんでしたね。7点(2004-01-23 10:48:32)(良:1票)

195.  アマデウス ディレクターズカット トム・ハルス演じる世渡りは下手だけれども子供っぽくて純真そのもののモーツアルト、そしてエイブラハムが演じる俗物根性丸出しでモーツアルトの才能に嫉妬する憎らしいおっさんのサリエリ・・・オリジナル版ではその対比をネビル・マリナー指揮のモーツアルトの音楽をバックにたっぷりエンジョイしましたが、20分のフィルムが追加されただけでこうまで作品の印象が変わるとは・・・。オリジナル版を見てこちらを見ようかどうか考えている人に一つ質問・・・モーツアルトはあまり経済的に豊かではなかったのになぜ奥さんはいつでも貴婦人のような贅沢な格好をしていたのでしょうか?金持ちのお母さん(モーツアルトの姑)にあつらえてもらったのでしょうか?新バージョンをみればその答やその他いろいろなことがわかります。モーツアルトに負けないくらい純真な妻コンスタンツアが何とかして夫を助けようとする努力の姿も描かれていますし、また、モーツアルトは黒衣の男に脅されレクイエムを作曲し、本人はその完成を自分の死期と重ねていたと一般に言われ、またオリジナル版ではそれに近い筋になっていますが、新バージョンではちょっと違います。それにしても「魔笛」と「レクイエム」の二つの大作の作曲を同時に手がけるなんて・・・現在と違ってオーケストラの全てのパートを手書きするんですから体力的に完全にまいってしまいますよね。モーツアルトがなぜそんなことをしたのか、その理由も新バージョンでわかります。結論として、私はオリジナル版のほうが好きです。現実は天才に冷たかった。でも私は彼が作曲した音楽と同じく天真爛漫で無邪気なモーツアルトしか見たいと思いません。以前のバージョンには10点をつけ、新バージョンは3点減点します。7点(2004-01-22 05:51:50)

196.  博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか この手の作品(ブラック・コメディー)としては高い平均得点を獲得しています。アメリカの同様のサイトのIMDBではさらに高い平均点ですがどちらを取っても冷戦終結の前につけられた点数ではないです。しかし、昨今の生物兵器ではないかと言われる567禍では古色蒼然…かもしれません。何しろ、核兵器は殺して破壊するしか能がありませんが世界征服を企む輩は所有し、服従させなければならず、しかも出来たら密かにそれを成し遂げようと画策するのです。こんなことを書くとなんだかわたしが新時代のリッパー将軍みたいなな被害妄想狂のようですが、現に今時点では「あの頃はなんで核兵器なんか怖がっていたのだろう。結局、何も起きなかった。」と古今の感があります。ただ為政者が発狂でもすれば核兵器はやはり怖いし、その後ぞろぞろ出現したサイバーテロや同時多発テロなど心配の種は尽きません。どなたか現代版(サイバー戦争+生物兵器)のブラック・コメディー映画を制作してくださることを切に望みます。チャップリンの「独裁者」の頃から悲惨な可能性は笑い飛ばさないとやっていけないのです。[DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2021-01-01 23:21:33)

197.  マルサの女2 《ネタバレ》 一世を風靡した感があった前作と比べ、地上げ屋や新興宗教を取り上げ、国会議員も登場させてちょっと手を広げすぎた感じがしました。わたしは本作品を確かニューヨークのマンハッタン、リンカーン・センターの近くの映画館で見た記憶があります。「あの石を3つ所有する者は世界を支配すると言われています。今のところ教祖様の他ではロックフェラー財団が一つ持っています。」と怪しげな教団勧誘者が言った時にはアメリカ人が殆どの館内がわっと湧きました。伊丹監督は異文化も充分意識したようです。ただ三国連太郎が扮する地上げ屋兼新興宗教の教祖の夫は前作で山崎努が演じた守銭奴のようにユーモラスではなく、「日本の東京がその国際的地位を奪われないように俺が汚い役をかって出る!」のような悲壮感のある決意がありながら自らの欲望のために少女の将来を台無しにするといったどちらかというと憎むべきキャラなのが前作とは異なり、悪役への感情移入を難しくしてしまったのが残念です。[映画館(邦画)] 6点(2020-05-30 11:53:44)

198.  風立ちぬ(2013) わたしは人間と人間の手足頭脳の延長としてのメカとの関係を描いた作品(例えば「アポロ13号」や「ハドソン河の奇蹟」)に高得点をつけることにしていますが、堀辰雄のセンチメンタルな私小説と同じタイトルのせいでずっとこの作品は恋愛物だとばかり思い込み、長らく鑑賞をサボっていました。あるきっかけで零戦戦闘機というメカを追求した技術者の話だと知って即レンタルしましたが、やはりタイトルに沿った恋愛の脚色が邪魔に感じられました。実際の堀越二郎は作品の中の同姓同名の人物と違って愛妻との間に多くの子宝に恵まれ、戦前には貴族にも列せられて公私ともに恵まれた人生を送ったようですが、ただ一点、心血を注いで作った零戦戦闘機が特攻隊の若者を乗せて敵の軍艦を百発百中で撃沈する道具に使われ、つまり破壊されることが目的で使用されてしまったという、実際の堀越二郎がおそらく抱いていたのに違いないやり場のない怒りや悔いを恋愛抜きでもっと掘り下げて描いてくれていれば良かったのに、と思います。[DVD(邦画)] 6点(2016-10-12 13:20:39)

199.  テルマエ・ロマエⅡ ちょっとマンネリかな。本来、ローマの奴隷文明で可能になった数々の考案を電気文明の私たちが真似している部分も多いはずで、それを逆にしたことで前作は笑いをさそったのに、ルシウスがアイデアに行き詰まると現代日本にタイムスリップするのも「またか!」といった感じになってしまいました。前評判だった力士の登場も、特に曙と琴欧州についてはストーリーにあまり絡んでなかったし、プッチーニのオペラ、ツーランドットからの「誰も寝ない」もトリノ五輪開会式でのパバロッティの熱唱、同五輪女子フィギュアスケートで荒川静香さんが逆転金メダル獲得した時の演技曲、前作でルシウスが皇帝に表彰された時のBGMと続いてわたしにとっては今回四度目の感動シーン(?)での採用ですっかり食傷気分になってしまいました。やはり脚本がイマイチです。今回、オペラ以外からのBGM選曲は新鮮でまた、アケボニウスのいでたちやコロセウム、草津温泉の風景など、視覚的にはたっぷり楽しめました。 [DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2015-01-24 04:19:35)《改行有》

200.  カルテット!人生のオペラハウス 《ネタバレ》 エンドロールを見てわかりました。台詞がない登場人物の音楽家は全て往年のクラシック音楽界のスターなんですね。この人たちに担がれたダスティン・ホフマンがとってつけたような元夫婦のオペラ歌手のお話を仕立てたみたいです。これがいい意味でも悪い意味でもこの作品の正体のようで、大のクラシック音楽ファンとして超甘の点数を献上しますが映画ファンも納得させる作品にしあげられなかったのが返す返すも残念です。みなさんラストシーンで四重唱者が姿を見せないことを大きな減点要因にしていらっしゃいますが、加えて四重唱の歌手たちがみんな体力気力芸術性ともに油が乗り切った年代の人たちなのも瞭然で、ラストがストーリーから完全に浮いてしまっています。高音がひび割れても低音に力が入らなくてもいいから年配の歌手を使うべきでした。以上に増して「往年の完成度は達成出来なくても歌うことはやはり楽しいね。」というようなメッセージを脚本・台詞で体現することも映画ファンを惹きつけるためには必須です。[DVD(字幕)] 6点(2014-07-28 00:02:21)

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