みんなのシネマレビュー |
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2542. にっぽん昆虫記 生きるためには誠実さや倫理観などクソくらえ。自身が味わった理不尽さを他人に味あわせ、しっぺ返しを食らう主人公が見せる食うか食われるかの生き様がタイトルに相応しい。虫けら並みの交尾であっても子孫を残せばよい、では世代が進むにつれて人間の質と民族の文化が退化していくのだと思います。本作が殊更に見せ付ける「生きる」が人間の力強さとして描かれている事がこの上なく不快でした。[ビデオ(邦画)] 2点(2009-09-17 18:47:13) 2543. 地獄の黙示録 共に戦争で頭がおかしくなっちゃった犯罪人カーツ、処刑人ウィラード。ミッション過程における、それぞれのエピソードをこれ見よがしな演出で描く事により戦争の「狂気」を際立たせようとしているのでしょう。チープな発想とリンジョウカンが噴飯モノです。そもそも戦争などどのような大義を掲げようと正気の沙汰ではない行為なのです。本作の「狂気」などその大義すらカケラも見当たらないという点での失笑・嘲笑でしかないウスッペラ~イものなのです。おかしな者同士の「どーにでもなれ」と言わんばかりのヤケクソ感漂う結末に、立ち見での鑑賞と相まってグッタリ・ガッカリした事は今も忘れられません。大枚をはたいて作り上げたという事ですが、桁違いの額の税金を使う本物の戦争に比べれば「愚劣」さも他愛ないと思えるところに1点加算。[映画館(字幕)] 1点(2009-09-17 00:16:14)(良:1票) 2544. ニュースの天才 《ネタバレ》 人情味があるだけでは上司は務まらない事を新旧二人の編集長が示しています。化けの皮を剥がされた小賢しい小僧のウジウジとした往生際の悪さに、チョロチョロするゴキブリをスリッパ片手に追い掛け回している時のように血圧が上がりました。これは役者の好演の部分もあるのでしょうか。しかし、本作が実話とは・・・したたかなのか、恥を知らんのか、唖然とします。[DVD(字幕)] 3点(2009-09-16 00:09:03)(良:1票) 2545. 怪談(1964) 色彩が言葉に表し難い素晴らしさであり、容赦ない厳しさと幻想が混ざり合った光景が、触感にまで迫ってきます。そして、登場するそれぞれが抱く無念の計り知れない深さも胸に押し寄せてきました。スタッフが作り上げた極上の舞台で豪華役者陣が入魂の演技を見せる。相乗効果が傑作を生み出しており、映画という文化の良さを実感させられる作品です。肩透かしを受けた四話目が割愛されていれば満点でした。[映画館(邦画)] 8点(2009-09-15 00:12:48) 2546. おくりびと 《ネタバレ》 故人とそこに居合わせる人々の悲しみや怒り等全てを慮り受け止める。いぶし銀の仕事ぶりをいぶし銀の演技で魅せる山崎努はさすがであり、本木雅弘も意外と好感が持てました。それにひきかえ広末涼子の演技の拙さは相も変わらずで明らかなミスキャストです。加えてくどい音楽、知人・肉親を送るであろう予感通りの展開であったことが残念でした。[DVD(邦画)] 4点(2009-09-14 02:08:56) 2547. スラップ・ショット 物語の背景を成す、不況、身売り、夫婦の関係の描かれ方が解り辛くイライラが募りました。それを大好きなアイスホッケーのゲームシーンで発散させたかったのですが、反則の妙を超えた単なる集団の殴り合いに白けてしまい、決勝戦の決着のお粗末さにとどめを刺されました。ポール・ニューマンなので1点加算としました。[DVD(字幕)] 3点(2009-09-11 00:04:59) 2548. コマンドー 天下御免、ご意見無用の暴れっぷりに相応しい肉体美に惚れ惚れします。ベネットとの対決は個人的にシュワルツェネッガー作品のベストバウトです。[地上波(吹替)] 6点(2009-09-09 02:23:27) 2549. プレデター 見えない敵にハラハラさせられ高まった決着への期待が、見えてしまった時点で崩れ去りました。個人的に「大山鳴動してわたり蟹一匹」と呼んでいる作品です。[地上波(吹替)] 3点(2009-09-09 01:31:50) 2550. 嫌われ松子の一生 愛し、愛される事が生き甲斐の松子。目を覆うような壮絶さも生きている証。求める事を一切放棄した後の生ける屍状態にこそ、歳がさほど離れていない私は胸を衝かれ、身につまされるものがありました。後味の悪さこの上なしの最期の遂げ方に一気に点数が下がりました。酷過ぎます。腸が煮えくり返りました。[DVD(邦画)] 4点(2009-09-06 21:26:36)(良:1票) 2551. グロリア(1980) 溢れる男気(?)の中にザラついた胸中が透けて見えるグロリアが同じようにザラついた街並に映えており、期待通りのジーナ・ローランズでした。しかし、他のキャラクター、展開、結末、音楽に観るべき点がなく、NY下町ルポルタージュ番組ならともかく映画作品としては期待外れの粗悪品でした。敬愛する彼女にプラス3点としました。[DVD(字幕)] 4点(2009-09-05 22:53:58) 2552. にがい米 過酷な労働であるにもかかわらず、ジメっとした悲惨さが漂っていない所に好感が持てました。一方で2組の男女の心模様から感じ入るものがなく、余韻の残らない作品でした。[DVD(字幕)] 4点(2009-09-02 18:17:24) 2553. カジノ ニッキーとジンジャーのこれ以上内無い程の浅はかさでもって巻き起こすしょうもない騒動に味わいは皆無で、監督特有の暴力描写も薄汚さしか感じられず辟易。デ・ニーロは二人に翻弄されるばかりで何時もの凄みはなくガッカリ。観れば分かるのに、いちいちナレーションをつけてくれる「ご配慮」は失笑モノ。俳優が熱演するほどに薄ら寒さが募り、冗長さにもウンザリ。監督のお粗末さを痛感した作品です。[DVD(字幕)] 3点(2009-08-30 14:44:28) 2554. 赤線地帯 「夢の里」の人間模様。遊郭モノにありがちな、殊更おどろおどろしく描かれる男女の絡みや同性の取っ組み合いはありません。そのようなものが無くとも、個性がそれぞれ際立っている五人から共通して「生き抜いてやる」意志を感じた見応えのあるドラマでした。ですから、ゆめ子には何としても快復して欲しいと思うのです。余韻が残るラストシーンの演出が見事です。[DVD(邦画)] 7点(2009-08-28 15:02:21) 2555. 花咲ける騎士道(1952) 起承転結、良く練られたストーリーがテンポ良く展開し、大団円(ちょっぴり強引ではありますが)で幕を閉じる。理屈抜きに面白く、小粋な会話も楽しめた活劇に満足しました。 お父さんに飛び乗られてグラついた馬は「あ痛たた~、もぅ・・」と思った事でしょう。[DVD(字幕)] 7点(2009-08-28 14:12:10) 2556. 海外特派員 ヴァン・メアを巡る特派員とスパイ組織の闘い。展開はテンポ良く、それぞれの舞台でのスリリングな攻防が丁寧に描かれていて飽きることなく鑑賞出来ました。キャロルは作品に品と彩を添えており絶妙なキャストでした。マイナス点は2つ。1つは国家間の利害が全く描かれていない事。もう1つはラストシーン、蛇足に思えました。[DVD(字幕)] 7点(2009-08-25 22:35:45) 2557. ハスラー 勝負、人間模様、恋愛模様、何れも雰囲気は漂いながら今ひとつ惹き込まれていけないもどかしさを感じる作品でした。[DVD(字幕)] 5点(2009-08-23 16:09:34) 2558. 邪魔者は殺せ 安易に通報出来ない市民と恋は盲目状態の彼女が醸し出す緊迫感を単に役立たずでヨタヨタしているのみの主役がかき消しています。虚無感漂う良質な映像や音楽に生煮えなストーリーが応えていない所が非常に残念です。 2018.10.15再見 ジェームズ・メイソンに対して大それた物言いをしていた自分に驚きます。言い方は改めるとしても感じた事は前回同様でした。ただ、ジョニーのする事をも含めて一途に愛したキャスリーン最期のシーンの切なさ極まる演出にプラス1点。[DVD(字幕)] 7点(2009-08-23 03:48:54)《改行有》 2559. 俺たちに明日はない 無軌道三昧の日々を送る面々が、全編に亘って繰り広げる問答無用の銃撃戦。うっかりと羨望の眼差しを向けてしまいますが、所詮はとるに足りない愚か者である事を、ブランチのけたたましい金切り声の悲鳴に気づかされます。娘との別れの際、ボニーの母は末路を予見していたのだと思うと彼等の罪深さにやり切れなさが募ります。[DVD(字幕)] 6点(2009-08-23 03:19:59) 2560. 最後の人 《ネタバレ》 喜劇でなく字幕さえも無い無声映画が、現代にも通じるところのあるテーマを起承転結明快に描いている事に驚きます。プライドをズタズタにされた悲嘆ぶりに胸を衝かれます。しかし、汚職したのではありません。職業に貴賎はありません。何時までも嘆き続けることはないのです。その事を教えてあげるべきは家族です。本作の家族は言語道断でした。ハッピーエンドバージョンは他愛なさ以上に下品さを感じ、ない方が良かったです。[DVD(字幕)] 7点(2009-08-20 13:49:09)
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