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261.  恐竜グワンジ 《ネタバレ》 企画自体はオブライエンが戦時中から温めていたモノだったが、諸般の事情で棚上げされていたのを弟子ハリーハウゼンがダイナメーションで漸く1969年に映画化に漕ぎ着けた。オブライエンの原作の狙いはカウボーイと恐竜との絡みだったというから、メキシコ奥地で主人公のカウボーイ達一行がグワンジに遭遇し、投げ縄で挑む本作の図式は一応、師匠の意を或る程度達成していたとは思う。が、しかし!如何せんアイディアを寝かせておく期間が余りに長過ぎた。秘境探検の末に捕獲した怪物を持ち帰って見世物にしようとするも、市街地で大暴れ!やむなく退治されるプロットは明らかに傑作「キング・コング」の焼き直しに過ぎない上に、当時はアポロ11号が月面に到達しようかというご時勢ときてはアナクロニズムの謗りは免れまい。おまけにスティラコサウルスとの死闘を序盤で見せておきながらクライマックスが(イーマ竜と同じ)「象」との対決(ていうか一方的嬲り殺し)という構成のアンバランスさもよろしくない。でもまぁハリーハウゼンのモンスター造形は「恐竜100万年」よりは進歩していたし、そこそこ楽しめるんで6点。しっかし、我ながらコノ手の作品にゃ甘いなぁ(笑)。6点(2004-02-23 01:42:10)(良:1票)

262.  汚れた英雄(1982) 《ネタバレ》 角川春樹の初監督作品。今日隆盛を誇る「イケメン」の元祖ともいうべき草刈正雄がバイクにも女性関係にも凄腕な主人公をゴキゲンに演じているが、余りに陳腐で底が浅くバカバカしくなってくる。特にライダー北野の華麗な女性遍歴を一方のストーリーの軸にしたかったんだろうが、ウブな角川社長カントクは妙なお耽美描写で誤魔化してストレートなエロはお預け!というのが何とも中途半端でいただけない。コレも確か劇場で観てしまったんだよなぁ…(恥)。3点(2004-02-21 03:56:14)

263.  狼(1955) 《ネタバレ》 戦後不況に喘ぐ貧しい中年男女が保険会社の外交員に雇われるが、過酷なノルマにじわじわ追い詰められる。遂に思い余って現金輸送車を襲撃するも些細なことから警察に露見し、1人また1人と逮捕されor自殺する悲惨な顛末をリアリズム・タッチで描く異色作。新藤監督のシナリオライターとしての才能は評価できるが、演出家としては生硬過ぎて全く旨味が無いのが致命的。但し、キャストを御覧頂ければお分かりのように今にして思えば演技派男優&女優のオールスター夢の共演という贅沢極まりない一作という新たなステイタスを築いているコトも気付かされる。これだけの顔触れを一遍に見れる《ラ抜き表現》お得さ・稀少価値にオマケして7点進呈。7点(2004-02-21 02:39:18)

264.  剃刀の刃(1946) 《ネタバレ》 アン・バクスターが見事オスカー(助演女優賞)に輝いた一作。とは言え余り面白くはない。アル中演技がウケたのかもしれないが、「この程度でオスカー?」と疑念を抱かざるをえない。寧ろ「熱砂の砂漠」のムーシュ役の方が遥かに良かった。タイロン・パワーもよろしくない。やたらと思わせぶりに深刻そうな演技で空回り状態。特にインドに修行に行った件(くだり)は書き割りのヒマラヤ同様、ハッキリ云って失笑モノだ。ジーン・ティアニーは女のエゴ剥き出しで悪くは無いが、今一つ。ジョン・ペインに至っては「え、いたの?」てな感じ(笑)。でも一番ウザイのはハーバート・マーシャル演じるモームかな。狂言廻しよろしく最初から最後まで出突っ張りなので(それでいて何の役にも立たぬ木偶の坊っぷりだから)煩わしいコトこの上無い。救いはグールディング(とアーサー・ミラー)の流麗極まるワンショット移動撮影の妙!もうオープニングの夜会シーンからグリグリ動き回るカメラには溜息が出そう。あと、エリオット役のクリフトン・ウェッブは気位の高いスノッブを小気味良く演じてイイ味出しまくり健闘。時代性も加味して差し引き3点で7点進呈~!7点(2004-02-20 04:04:18)(良:1票)

265.  ヴェニスにおける子供自動車競走 アハハ、STING大好きさんも御覧になりましたか、コレ。でもやっぱり彼の動きが絶妙で結構楽しめましたよ。今でもTV取材の後ろでピースやってる若造とかニュース報道番組で見るにつけ意外と先見性も有ったのでは?とか思ったりもします。とは言え、所詮は習作の域を出ないのは明白なので6点てトコですかね。6点(2004-02-19 23:38:59)

266.  外科室 《ネタバレ》 麻酔されてうわごと言うか?フツー。どんな麻酔だよ?50分一本立て1000円を高いと思うか安いと思うかは人それぞれだろうが、わざわざ劇場公開する程の出来ではないというのが個人的な感想。いくら吉永小百合ファンの私でもコレは頂けない。玉三郎(五代目)は女形やってなさい!てな感じ。5点(2004-02-19 17:28:26)

267.  デモリションマン ヴァディムの「バーバレラ」みたいに主人公に対する思い入れ(妄想?)が爆発してりゃあ”ヴァーチャル♂♀◎●”場面一つだけでも名シーンになりえたかもしれないのに…。相手も(ブレイク前の)サンドラ・ブロックなんだし。近未来の世界観が余りにチャチいのが致命的。5点。5点(2004-02-19 16:24:08)(良:1票)

268.  バッフィ/ザ・バンパイア・キラー チアガール女子高生がへなちょこカンフーで吸血鬼退治よ!ってあらすじ書いてるだけで萎える。確かに意外な作品レベルと不釣合いな程の豪華キャストだが、根本的にへっぽこな出来を救うには至らず。フラン・ルーベル・クズイって監督は日系なのかな?地上波オンエアで観れば充分かと。4点。4点(2004-02-19 15:51:21)

269.  愚か者の船 《ネタバレ》 今回の衛星第二のオンエアで、学生時代に名画座リバイバルで鑑賞して以来の再見となった本作だが矢張り見応えのある秀作だった。本作最大の魅力がオスカー(撮影賞)をゲットしたアーネスト・ラズロの超絶カメラワークにあることはSTING大好き様の仰られる通りなので敢えて繰り返すまい。ただ蛇足を承知で付け加えるならば、群像劇の各エピソードが多彩なキャラクターの人物造形に深みを与えることに成功している点であろう。無論キャサリン・アン・ポーターの原作あっての成功であるが、並みの監督ではビビアン・リーやシモーヌ・シニョレ、オスカー・ウェルナーら主演級の数人を描き出すのに汲々としていたハズ。クレイマーの非情なまでに醒めた演出はハインツ・リューマン演じるユダヤ人ローウェンタールやマイケル・ダン扮する狂言回しの矮人グロッケンをも活き活きと描き出す。三等客室のキューバ人暴動シーンの迫力は出色である。しかもどの人物も簡単にこちらの予想を許さない複雑な性格設定であり、月並みな群像劇とは明らかに一線を画している。つまりクレイマーは「こいつらは脇役だから」と俳優ネームバリューで手抜きをしたり差別化したりはしていないというコトだ。ぐるぐる氏ご指摘の”犬を助ける為に死ぬ彫刻家”が最も印象に残る、というコメントはその格好の証明となっていると思う。事ほど左様に所謂「グランドホテル」形式というヤツは下手にやると目も当てられぬ出来となるので要注意なのだ。個人的には矢張りビビアン・リー最後の映画出演が痛ましくも深く印象に残る。殊に酔って階段を降りつつシャンパングラスを置き、突如踊り出す場面の滑稽さは鬼気迫るものがあった。惜しむらくは明らかなスタジオワークが「海上」という隔絶された舞台装置をフルに生かしきれていない恨みが残る。当時ならばロケーションを敢行するのは不可能ではなかったハズなので遺憾ながら1点マイナス。9点(2004-02-16 02:56:53)(良:3票)

270.  三大怪獣地球最大の決戦 稀代の悪役怪獣キングギドラ初お目見えとなった印象深い一作。何と言っても隕石から出現し、空中で炎が具現化する場面が素晴らしい。全身金色に輝かせ3本の首から光線を発射しつつ飛翔する姿は千両役者の貫禄だ。鳥居越しにロー・アングルから捉えたショットもセットの作り込みとの相乗効果で秀逸。対するゴジラ・ラドン・モスラが(小美人の通訳付きで)会話する辺りはチト寒いが「赤ひげ」のせいで超短期間での製作を余儀なくされた経緯を思えば止むを得まい。寧ろ世界のクロサワの尻拭いという悪条件下でこれだけのクオリティに仕上げた本多監督と円谷特技監督の奮闘努力を評価すべきだろう。進藤刑事(夏木陽介)とサルノ王女(若林映子)の別れのシーンはチョット「ローマの休日」っぽくて好き。8点(2004-02-13 12:46:14)(良:1票)

271.  刑事コロンボ/さらば提督<TVM>  大体「刑事コロンボ」の秀抜な点は倒叙推理という、犯罪を見せておいて如何に犯人の狡知を突き崩すか、にあったのに普通の犯人探しなんて…。変化球とかヴァリエーションでは片付けられない、作品の根幹に関わる駄作と呼ばせて頂こう。ロバート・ヴォーン哀れ。5点。5点(2004-02-13 02:10:12)

272.  エイリアン4 《ネタバレ》 個人的に最悪だった「3」の続編というコトで極力避けていたのですが、CATVで放映してたのをついうっかり観てしまいますた(笑)。4作目ともなれば新鮮味もへったくれも無いのはシリーズ続編の宿命なので大幅マイナスは致し方ありませんが、流石に「3」よりは活劇の面白さはありました。クローンリプリーは無理矢理過ぎてアイタタ…ですが、一応ジュネ監督も旧シリーズ設定(フェイスハガー・チェストバスター・クイーン等々)にリスペクトを払った演出を施していたので割と好印象。でも「5」はNo Thank You!まぁオマケして5点…。5点(2004-02-12 01:37:57)(笑:1票)

273.  サマータイム・キラー ストーリーは取り立てて大したコトは無かったような記憶が…。しかーーーーーし!オリビアのグラマラスな黒ビキニ姿を拝める稀少価値に思わず7点進呈(笑)。DVDとは行かなくても、せめてBSか有線でオンエアして欲しいナリ~!7点(2004-02-11 04:08:13)(笑:1票)

274.  道(1954) 《ネタバレ》 人の作品に抱く印象は”十人十色”、様々なコメントや賛否両論があるのも或る意味当然でしょう。私は本作を「ジェルソミーナを巡るザンパノとキ印の恋の鞘当て」もしくは「インフェリオリティ・コンプレックスを抱えた者達による悲しい三角関係」と捉えてフェリーニの妙技を堪能致しました。徹底的に捻くれた御仁であるフェリーニ氏は巷に溢れた美男美女による恋愛劇を巧みに換骨奪胎し、「野獣の如き無教養で粗暴な大男」と「オツムの弱いちんちくりんの女」と「お調子者で学もあるが根無し草な綱渡り芸人」が織り成すネオ・リアリスモ風味のラブストーリーに仕上げた、という訳です。案外、フェリーニ監督って凄く照れ屋だったのかもしれませんね。素直じゃないって言うか…(笑)。しかし、本作が凡百の恋愛モノと一線を画する最大のポイントは各キャラクターの人物造形が実に見事な点にあると思います。ポエティックでいて、しかも普遍性を有しており、且つリアリズムにも付かず離れずという絶妙極まる三人の人物設定ポジションは正に神業と評する以外に言葉を持ちません。とどめにニーノ・ロータの哀切なメロディとくれば‥ちょっとズル過ぎ!反則ってもんでしょう、ラストシーンでの泣かせに入る上手さときたら!勿論、フェリーニの真意は全く違うかもしれませんが、かくも万華鏡の如くに人によって解釈可能な「懐の深さ」を持った作品を私は余り知りません。よって10点。お若い方は年齢を重ねた後に再見をオススメします。本作が名作と謳われるのは伊達じゃないことを再認識なさるやも。尤も、これは本作に限らず往年の名作すべてに言えることですが…(笑)。10点(2004-02-10 01:32:34)(良:4票)

275.  マニトウ 《ネタバレ》 こやつこそ、知る人ぞ知る怪作SFホラーの決定版!ウィリアム・ガードラー監督は直後にヘリの墜落事故で死亡したことからカルト化した趣もある。んが!んなこたぁナイ!既にお二人が看破している通り、ハッキリ言って「何じゃぁぁぁ、こりゃぁぁ!!」(松田優作風)レベルの駄作に過ぎない。何考えてんだ?ガードラー!「グリズリー」でJAWSパクリを試みて各方面から失笑を買ったホロ苦い教訓がまるで役立っていないじゃないくゎ!あまつさえ本作の終盤では「スター・ウォーズ」にあやかろうと必死である(でもショボい)。「ピクニック」「女優志願」でかつては有望視された女優スーザン・ストラスバーグの成れの果て(背中にコブ)に涙を禁じえないのでオマケして3点…。まぁ或る意味、誰にもその死を惜しまれないガードラーにも泣けるが。3点(2004-02-08 17:21:42)

276.  怪獣島の決戦 ゴジラの息子 登場する敵怪獣(クモンガ、カマキラス)が全て操演である等、意欲は買うが「ミニラが全然ちっとも一切これっぽっちも可愛くない!」のが致命的。しかもゴジラの息子を出す前提となるべき「妻(母)」の存在が完全にうっちゃられているので、心無い特撮おたくに「ゴジラ雌雄同体説」や「ゴジラ無性生殖説」を唱える根拠を与えたのは許し難い落ち度だ。でもその割に「息子」と謳っているから性別はあるんだよな。前田美波里のナイスバディにオマケして5点…。5点(2004-02-06 13:38:25)

277.  ジョン・レノンの僕の戦争 《ネタバレ》 「愚かな上官を持った兵士の末路は犬死にだ」とブラックユーモアでレスターが描く未公開戦争コメディ。戦争をジョークで笑いのめそうとする狙いが余りに露骨で陳腐、しかも笑えないときては偉大なるチャップリンどころかキューブリックの「博士の異常な愛情」にも遠く及ばない。アルドリッチの「攻撃」の方が遥かに強烈だった。そもそも肝心のジョン・レノンはチョイ役に過ぎず、看板に偽りアリもイイところだ。呆気なく死ぬし。クリケットの場面など特に冗長で最悪。未公開も納得。5点。5点(2004-02-06 03:15:18)

278.  さすらいの二人 アントニオーニ監督の真髄をよく理解しきれていないボンクラな私にとって本作は映像の静かで気だるいムードだけが突出している。モニカ・ヴィッティやレア・マッサリといった常連女優は出ておらず、当時売り出し中のニコルソンにマリア・シュナイダーという異色の組み合わせも新鮮な印象…ではある。嫌いじゃないが特に惚れ込むほどのコトも無いので7点。7点(2004-02-05 18:17:26)

279.  一心太助 天下の一大事 《ネタバレ》 おっ?ぐるぐる氏は最近どうも時代劇づいてますなぁw。このシリーズは錦之助のはちきれそうな若さと月形の渋みが醸し出す絶妙のハーモニーが売りでしたね。Typicalな東映時代劇のお気楽極楽なノリを好きになれるかどうかが評価の分かれ目かと思いますが、個人的には二作目で早くもマンネリな展開に余り高い評価は致しかねまする。沢島忠にはもっと創意工夫ってもんを見せて欲しかった気が。彦左に出入り差し止めを食らってヤケになる太助は可愛いやっちゃw。でも6点。悪しからず…。6点(2004-02-04 02:11:53)

280.  無法松の一生(1943) 《ネタバレ》 お二人のレビュー&コメントが実に素晴らしく、既に本作の魅力を語り尽くしている感もある。今更私如きの出る幕は無いのだが、どうしても書かずにはいられない映画史上の傑作だけに蛇足のコメントを加えること平にご容赦の程を。先ず語らねばならない点として岩下俊作の原作「富島松五郎傳」を見事なまでに簡潔にして明瞭なシナリオへ昇華させた伊丹万作の脚本がある。この映像化を念頭に置いた説明的描写を極端に省いたシナリオの存在なくして本作の傑出したクオリティは成り立たなかったと思わしめる出来だ。本来ならば自ら監督したかったであろう伊丹の無念を託されて演出した盟友・稲垣の力強い演出力にも触れなければなるまい。伊丹には生来の病弱を反映するかのように演出が繊細で今一つ迫力に欠けるきらいがあった。つまり本作に関しては稲垣の持ち味である骨太で力強い演出力が見事にそれを補完する形となった訳だ。しかし、伊丹らしさは車軸の回転をあしらった場面転換、据えっ放しのカメラで往来の時間軸だけをスライドさせる絶妙な処理、幼少の松五郎が森をさ迷うシーンの独表現主義を思わせるタッチ、人力車の客が往来に放置されて怒る場面のサイレント喜劇調などに散見される。各シーンに見せる宮川一夫の驚異的カメラワークについてはお二人の繰り返しになるので割愛させていただく。最後に阪妻について。当時の彼は時代劇の大スターとしての地位を既に確立しており、卑しい車夫の役をオファーされた時には大いに逡巡したという。結局引き受けるに当たり、彼は稲垣に「演るからには死ぬ気で演る。その代わりアンタも死んでくれ(その位の覚悟で演出してくれ)!」と迫った。この役者魂!この気概!!これぞ本物の役者というものだ!と胸打たれた。お二人が看破されている通り、阪妻の魅力とは豪放さと繊細さが同時に内在するアンビバレンツさにあると思う。こうした点を踏まえ改めて観るとクライマックスの小倉祇園太鼓シーンやラストの預金通帳が見つかる場面など毎度涙で目頭が熱くなる。悪いが三船版では感動はあっても、こうはならない。以上、例え二度の検閲カットがあろうと本作には満点しかありえない。私の脳内補完では検閲カットも何ら問題にならないからだ(笑)。10点(2004-02-01 12:21:44)(良:2票)

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