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261.  キートンの警官騒動 《ネタバレ》 好きな女性に「実業家として成功するまで結婚しない」と言われていましたが、結局なれず終いでエンディングを迎えてしまっていたのが残念だったかなと思います。ラストはキートンが自分で鍵を開けて、出てきた警官たちに捕まり建物の中に入っていってThe Endだったのですが、やや解釈に悩むラストでした。 前半は馬が可愛かったというくらいで、特に面白い箇所はなかったと思いますが、後半はお得意の逃げ回るシーンの大勢の警官とその行進を見に来た見物客の多さを見て、スケールでかッ!超大作じゃん!とか思いました(笑)。 相変わらず、キートンの身のこなしは今作もやはり抜群で、特に梯子をシーソーのように操るアクションは、クライマックスである逃げ回るシーンの中でも一番の見どころのシーンだと思います。 それと、小学生の頃に割り箸と輪ゴムだけで作ったパンチングマシーンを思い出させてもらったりして、自分としては懐かしい気分にもなれてしまう良作なのでした(^_^)[映画館(字幕)] 7点(2010-12-14 01:37:03)《改行有》

262.  めまい(1958) 《ネタバレ》 殺人トリックがどうも分かり難い。友人の奥さんが画面に出てきたシーンは実はほんの一瞬で、マデリンが教会の螺旋階段の最上部で起きた出来事を回想した時の旦那に突き飛ばされるわずか1秒足らずなのでは。要するにキム・ノヴァックは彼の愛人で、ジェームス・スチュワートは単に妻殺しに利用されていただけというのが真実なのでしょう。もう少し丁寧な種明かしがあってもいいのにと思いました。 ヒッチコックのサスペンスという認識でこの映画を観ていると、ストーリーの見どころと言えるのが2度の螺旋階段のシーンだけで、それ以外のシーンの余りの緩さに退屈してしまうことが凄く多かったです。 全体的に古臭いストーリーで、亡くなった曾祖母に自身を投影して髪型を似せたりっていうのは、トリュフォーとかがやれば綺麗なストーリーとして語られそうな気がしますが、ヒッチコックがやるとどうも古臭さばかりが鼻についてしまうんですよね~。何ででしょ?[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-12-11 17:34:59)(良:1票) 《改行有》

263.  知りすぎていた男 《ネタバレ》 決定的なマイナスポイントが2つあったのですが、剥製屋に行ったのが全くの見当違いで、それまでに張り詰めていた緊張感がその下らないアメリカンジョークのせいで一気に消し去られてしまっていて、このどうでもいいような無駄なシーンのお陰で、それ以降はかなり惰性で見ていた感がありました。 もう一つは、クライマックスとも言えるコンサートのシーンの後が冗長になってしまっていて、実際のエンディングも、確かにコミカルな形で落としてはいるのだけど、「ケ・セラ・セラ」が思ったほど心に響いてこなかった自分としては、首相を銃で撃った男が落ちた後はすぐさまフィニッシュにもっていった方が良かったのではないかと思いました。 良かったのは、冒頭のバスの中の会話で、ジェームス・スチュワートが相手の話術に上手く乗せられて、一方的に身の上話をさせられている事を気づかせないくらいの秀逸な脚本くらいで、トータル的なストーリーもさほど面白さが感じられず、特に教会→コンサートホール→大使館という行動動機や理由付けが弱く、トントン拍子が過ぎた展開だったのも良くなかったと思いました。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-12-11 15:01:31)《改行有》

264.  Ricky リッキー 《ネタバレ》 あんなに愛くるしい赤ちゃんが大空を羽ばたいていなくなってしまい、もう二度と会えなくなってしまったようでさぞかし悲しいはずなのに、何でこんなハッピーな様相のエンディングなんだろうと不思議に思ったのですが、要するに、あの子はもう立派な大人になって巣立っていったという事なのでしょう。 我々が暮らす現実の世界でも、まだまだ子供だからと思っているとあっという間に大きくなって自立する年頃になり、親元を離れて出て行ってしまった後はカティーのように心にポッカリと大きな穴があいてしまうという事はよくあるのではないでしょうか。 見た目は幼くてまだまだ親の手が必要なように見えるかもしれませんが、あの羽根の大きさの通りたくましく立派に成長して戻ってきたと解釈すると、やっぱりこれはハッピーエンドでいいんだなと納得してスッキリとした気分になれたような気がしました。 この映画は、登場人物の人柄やそれらの人間が集まってできる暖かい空気感は好きなのですが、二人が出会ってから結婚までの過程が後半のファンタジーな展開にそぐわないところがあり、せっかく旦那さんも頼もしく誠実そうな感じなんだから、もう少しピュアな恋愛をして欲しかったというのが本音です。 最近は、オゾンは「女性を描くことに関して右に出る者はいない」だとか、「女性映画の名手」とまで言われているだけに、下劣な性描写が定番になりつつあるのが非常に残念なところですが、やはりハリウッド映画では到底味わえない抑えた演出、例えばラストの家族みんなの平凡な生活の幸福感の描き方だったり、リッキーが空を飛ぶときの大袈裟でダイナミックな演出とかもなく、カティーが入水自殺を試みた時に成長したリッキーと再会するシーンのクライマックスの落ち着いた感じなどは味わいがあって好きですので、トータルで考えるとやはり面白かったし、観て良かったなと思いました。[映画館(字幕)] 7点(2010-12-03 00:10:34)《改行有》

265.  オルエットの方へ 《ネタバレ》 まるで日記を書き連ねるようなストーリー。起きた出来事をそのままフィルムに収めただけというような、とにかく自由闊達な映画。ストーリーの起伏を求めてはいけないようです。 映画の大半はバカンスの出来事をただ綴るだけで、大して面白いことをしているわけでもないのに女たちの笑い声がこだまし、たまに戸外で変な音がしてその原因を突き止めても、それによって変化が生じてくるわけでもない。 1人が静寂を求めて別行動をしたり、行きずりの男と海に出たりするものの、単調さを打開するには至らず。150分過ぎにようやく男が吐露する場面が出てくるも時すでに遅し。 いきなり、カメラ目線で喋ったのも特に意味はなかったし、登場人物のアップになって心情が語られると思いきや、それも特になし。このような思わせぶりなカメラワーク多く、拍子抜けさせられる事が多々あったような気がします。 映画にストーリー的な面白さは必ずしも必要ないとは思いますが、さすがにこれはもう少し工夫があってもいいのではという気がします。 ラスト、バカンスから帰ってきてカフェでの別の女と会話を聞くと、この男はシチリアにバカンスに出かけても、また同じような過ごし方をするのだろう。たぶん、これはそういう映画なのかもしれない。 欧米人は日本人と違い、一日中パラソルの下で本当に何もしないでくつろいでいられる人種だから、この映画もきっと心地良い感じに映るのだろう、と考えると少し納得できる気がします。 まぁ自分は、この映画1本で十分です。[映画館(字幕)] 6点(2010-11-11 01:30:05)《改行有》

266.  地下室のメロディー 《ネタバレ》 犯罪映画というのは、道義的に犯罪が成功するようには作ってはいけないので、最後は何らかの形で失敗に終わってしまう事を我々は承知の上で観るのですが、観る側のそのような予想を上回らなければ作品としての面白さが出てこないため、そういう意味で監督としての力量が問われる実に難しいジャンルなわけです。 この映画の場合、人気俳優のギャバンとドロンが手錠をかけられたりして終わるようなことはしないので、彼らのファンに配慮しつつ(?)、更に、プールに紙幣を浮かべ画面の全てを覆い尽くしたりするアーティスティックな映像で幕を下ろすところなんかも、自分にとってはなかなか好みな感じでした。 ちょっと意外かもしれませんが、この映画で目を引いたのがシーンの切り替えの鮮やかさなんですが、例えば、序盤のレストランでのディナーのシーンでナポレオンというブランデーの話題になって会話が進んだと思った次の瞬間、自宅のテーブルのナポレオンのボトルの映像に切り替わったり、また、カジノで下見をしているシーンで1週間後にも同じことが起こると言って胴元がエレベーターに乗り込むシーンの直後に、ホテルの一室で小箱をエレベーターに見立てて作戦会議をしているシーンにジャンプするというシーンの移動があり、これがまた何ともスマートと言いますか、おしゃれなテクニックだなぁと感心してしまいました。 また、最後のプールの待ち合わせのシーンで、警察が事情聴取でプールの周りをうろついていて現金を渡すのにやきもきさせられるシーンがあり、ここで警察が近づいたり遠ざかったりしてヒヤヒヤさせられてしまうのもさることながら、警察の足元を映すのみの至極単純な方法であれだけの緊迫感を出せるというのも見事というしかなく、ギャバン演じるシャルルの方も、新聞を1~2センチ微動させるのみで心情を描き出しており、サングラスをかけていて表情を読み取りにくいというハンデなんぞお構いなしといった感じで、絶対にセンスある作家でないとこれらの事はできないと思います。 一方のドロンの方も、警察が迫ってきていることの焦りをあれだけ顔に出さずに演じられるのも、さすが名優のなせる業ですし、警察にジリジリと静かに追い詰められ、耐え切れずにバッグを沈めてしまうフランシスの心の弱さを完璧に表現したドロンとヴェルヌイユは素晴らしいです。[映画館(字幕)] 7点(2010-11-03 23:20:19)《改行有》

267.  スティング 《ネタバレ》 フッカーという名の人物が人を騙すというのが、何かもう、いかがわしさがプンプン漂ってくるのですが、こんな緩い設定と、何と言ってもこの有名すぎるテーマ曲が相まって実にいい味出してると思います。この曲は当然知っていましたが、改めて聴くと本当にいいですね。 ストーリーが進むにつれて段々とコトが大きくなっていき、金を巻き上げるためにわざわざ賭博場そのものを作ってしまうという大胆な展開は見ていて楽しいのですが、それまでに様々なペテンを見てきてしまったせいで、どうも銃で撃たれて倒れている姿を見ても、実はまだ生きているんじゃないかという疑惑の念が心の片隅から消えないんですよね。 自分が思うに、最後は賭博場の存在そのものがウソだったという締め方で良かったんじゃないかなという気がします。 この映画に限らずよく言われるのが、この手のパターンは後世のあらゆる映画で使われ尽くされてしまって、オリジナルであるこの映画を観てもいまいち感動が湧いてこないなどということですが、自分はこの映画の製作年よりも前の時代に作られた映画の方が観た本数が多いにもかかわらず、何故か驚きも感動もありませんでした。 恐らく、ストーリーを完全に理解してない部分も十分にあると思いますが、再度鑑賞してみて完全に理解できたとしても点数は変わらないと思います。[映画館(字幕)] 6点(2010-10-18 23:49:08)《改行有》

268.  殺られる 《ネタバレ》 オープニングの序文は、果たして必要なものだったのか? この映画のストーリーはフランスで実際に起きていた処女売買を描いたものであり…という一節から始まって、およそ3,4画面分はあろうかという程のかなり熱の入った文章がまず先に出て来たのですが、ここまで仰々しくそんな序文を見せられると、巧妙な犯罪の手口と、その一味をどのように警察側が追跡するのかといった事を描いた映画なんだろうなという先入観を持たされてしまうのですが、実際はというと、主役悪役問わず、登場人物それぞれにスポットを当てて人物描写に徹していたりと、凡百のフィルムノワールとさほど変わらない映画になってしまっているのが凄く残念だったと思います。 あれだけの序文を先に出すのだったら、悪役の人物描写を控えて被害者や警察側からの描写に重点を置くべきだし、若しくは、犯罪一味の親玉と子分との信頼や裏切りなどが普通のフィルムノワールのように上手く描かれているので、ストーリーはそのままにしておいて、序文をなくせばこれもまた良い映画になると思います。 それはさておき、この映画のストーリーは犯罪が起きた一夜のみで構成されているため、つまり全編を通して夜のシーンしか出てこない。モノクロで夜のシーンを撮るのはなかなか難しいと思われるのですが、これが見事にその課題をクリアしてしまっていて、非常に見応えのある作品になっていると思います。 ストーリー的には、主役の女ベアトリスには彼氏がいるにもかかわらずパーティーに行こうとするところや、同性でありながら女主人が若い女たちを売ろうとしていたりするのが自分の常識を越えていて、やや理解に苦しむところがありました。 また、映画の至る所で出てくる格闘シーンやラストの銃撃戦は、やはり緊迫した雰囲気が常に画面から出ていて、特にラストでのボスを打ちのめすシーンは両者とも本当に怪我をしてしまっているんじゃないかというくらいの壮絶なバトルで、見終わったときには爽快感すら感じてしまう程です。 映画全体のサスペンスストーリーも良いですしアクションの撮り方も上手いのですが、意外とこの監督の名が知れ渡っていないのはもったいないですね。他の作品も是非観てみたいです。[映画館(字幕)] 7点(2010-10-16 02:09:14)《改行有》

269.  アニキ・ボボ 《ネタバレ》 子供が主役を演じる映画というのは、絶対といって言いほど人間としての成長が描かれなければいけないのだけど、その成長の契機として、心に痛みを負ったり人を傷つけたり、または盗みをするなどといったシーンが必ず出てくる。 また、子供というのはやはり単純で、子供の考えている大抵の事は我々大人も過去に身をもって考え体験してきたという事もあって、思考パターンやその先々で起こる出来事が予想出来てしまう事が多い。 つまり、映画で子供を描くとなると、誰が作っても同じようなストーリー展開になってしまうことが多く、逆に言えば、シナリオを作る以前の基本的なテクニック、そして作り手の人柄というのが子供映画において最も重要なファクターとなると思う。 この映画はオリヴェイラ監督のデビュー作だそうですが、この頃はやはり変なブラックジョークもなく何かのメタファーが込められているわけでもなく、映画の中の子供たちのように凄くピュアなオリヴェイラを見ることが出来ました。 映画全体がほんわかと優しさに包まれたような雰囲気で、見ていると何だかとても暖かい気持ちになってきます。ショーウインドウの中のお人形を3人で首を微妙に傾けながら見つめる姿なんか本当にいい。オリヴェイラの子供好きなところが画面から感じられますし、それだけでなく大人に対しても優しさをもって描いているのが実に心地良いです。 特に自分が好きなのは最後のシーンなのですが、お人形を店のおじさんからもらって彼女に渡した後、二人で仲良く手を繋いで階段を登っていくのが、子供たちの未来を暗示しているかのような気さえします。“子供が階段を登る”これだけで、もう十分幸せな映像なのに、それを見守るような目線で二人を捉えるカメラとくれば、我々大人が幸せにならないわけがありません。しかも、二人でお人形を挟んで一緒に歩くというのが、また何とも微笑ましく、ひょっとしたら将来結婚するんじゃないかとまで思わせるくらいの超絶的なハッピーエンドで、とても大満足なのでした。[映画館(字幕)] 7点(2010-10-06 22:29:35)(良:1票) 《改行有》

270.  グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版 《ネタバレ》 素潜りが危険を伴う行為である事が理解できる我々としては、映画の中でジャックとエンゾが素潜りで競い合うストーリーはハラハラしながらの鑑賞になってしまうのですが、映画の冒頭でジャックの父が海で亡くなるシーンを見せられるお陰で、それ以降の素潜りのシーンでは余計にハラハラ感が増すこととなってしまいます。 最初にこんなシーンを見せられるものだから、当然二人のうちのどちらかが危ない目に遭いそう予感がしていたのですが、これがまたアホかと言うほど拍子抜けさせられるシーンばかり。 血圧が高かったり、不調だと言ったり、船上の係員がペンのキャップみたいなものを落としたり、ドクターがエンゾの表彰式の時にこれ以上潜るのは危険だと説いていたりと、その後に特に事故が起こるわけでもないのに無駄に不安を煽るシーンが多く、何事もなく水上に上がってくる度に期待を裏切られてしまうという事が何回もあったわけですが、最後の方になって、競技を中断させられ強引に潜っていったところまでくると、もう今度こそ流石に上がって来なくていいだろとまで思ってしまったほどです。 映画の中の出来事とはいえ、劇中の人物が苦しい思いをするのは自分にとっても本当はイヤなものですが、映画のストーリー構成の観点で見ると、この度重なる肩透かしの方がよっぽど苦痛であると言わざるを得ません。 また、素潜りのスタートを切る紐の(映画としての)使い方が下手くそで、最後の方でジョアンナが紐を引くシーンがこの映画の肝心要のシーンであるにもかかわらず、その紐に着目させるようなシーンが一切出てこなかったのが決定的に駄目。 例えば、「この紐には俺の人生が・・・」のような会話が出てくるとか、カメラワークでも紐に着目する映像が少しでもあれば最後のシーンで感情移入も出来たのかもしれないですが、潜るシーンが何度も出てきたにもかかわらず、とことん紐の存在を軽視しながら潜水が行われてしまっていたのが、このリュック・ベッソンという人の演出における引き出しの少なさなんだろうなと思う。 必要以上にセックスシーンを見せるのも無駄だし、BGMも古臭さがあるだけでなく、劇中の人間がBGMに合わせてリズムをとっていたりする所なんかも意味が無いように思えます。 素潜りや人間ドラマが7割、残りの3割がイルカと戯れるシーンだと思われますが、後者の3割で何とか凌げているような感じの映画でした。[映画館(字幕)] 5点(2010-10-04 22:48:07)《改行有》

271.  階段通りの人々 《ネタバレ》 盲目の老人が持つ箱なんて大した金が入っているわけでもないのに、周りの人は結構気になっているところがあの階段通りに住む人たちの貧しい暮らしを表しているのでしょう。 あの老人の娘はどうして優しく接してあげられないのだろう。周りの人もからかったり箱を奪ったりと、みんな心の貧しい人ばかり。箱の中身が多くなるにつれイジメがエスカレートするかのような感じでしょうか。 人を虐めるというのは、虐める人自身が弱かったり大人になり切れていないからだと自分は思うのだけど、娘を含めて老人を虐めていた人たちは、そのような要素が一人一人に存在していたからだという気がします。 ところが、あれだけ自分の親に辛くあたっていた彼女も、親を亡くした事が人生の糧となったに違いありません。戻ってきた彼女は、聖人となって現れ道行く人に施しをしていましたが、辛い経験が彼女を成長させたということなのでしょう。 最後、誰もいないであろう自宅に入り、一人過去を省みる彼女を想像すると、ちょっと心が痛くなるような気がしました。[映画館(字幕)] 6点(2010-10-02 03:14:49)《改行有》

272.  平和に生きる 《ネタバレ》 動物がストーリーの中に出てくるだけで何かもう、必要以上にリアリティを感じてしまって余計に面白く感じられてしまうんですよね。 面白いと思ったのは、ドイツ兵が訪ねてきて倉庫に追いやられた黒人兵が、暴れて出てきた時のみんなで大笑いするシーンなんですが、画面の中ではみんな笑って大騒ぎしているのに観ているこっちは笑うに笑えず、いつ何がきっかけでドイツ兵の酔いが醒めるか、冷や冷やしながら観てました。 画面の中で起きていることと対照的な心理状態になって観ているというのが何か妙な感覚で、多分こんなシーンって他の映画でも結構あると思いますが、何故かこの映画だけは特に強く印象付けられた感じがします。 最後の方で、ドイツ兵が目を覚ます前に逃げる準備をしているときに、アメリカ兵が来て暴れたりしたせいで土地を手放すことになってしまって、何という巻き込まれ方だろうかとか、惨劇を食らって可哀想だとか思っていたのですが、そんな状況下でも「戦争が悪い」と言って彼らを庇うところが、この映画のタイトルが示す通り反戦映画だなぁと思いました。 映画の前半の方で色々と笑いをとったりしながらも、ラストでは一家の大黒柱を失うというこの落差が、より冒頭のナレーションで語られていたノンフィクション感を強めていて良かったと思います。[映画館(字幕)] 7点(2010-10-01 00:20:46)《改行有》

273.  骨(1997) 《ネタバレ》 冒頭から、極端なほど会話がなく、登場人物の顔を映して沈黙の表情をただ見せるだけといったシーンだったり、覇気のない様子を延々と映し出すだけのシーンが何度もあって、かなり退屈してしまった。 これら一連のシーンを、そこに生きている人の貧しさや暗さだったり絶望感が描かれているものとして捉えるべきなのかもしれないが、これはただ単に作り手の表現力の乏しさ故のものだと考えたい。 上記のシーンに意味合いが生じてくるのは、登場人物のその場での生活状況や心情がまずストーリーとして前もって描かれてからであり、映画の序盤からいきなりそのような淡々としたシーンを並べても全くと言っていいほど効果が現れないように思う。 ラストで見せた微かな笑いは、日常のささやかな喜びやこれからの一抹の希望を表現したものだったのだろうか。もし仮にそうだとしても、それまでのストーリーで特に面白い点もなかったこともあり、かえって虚しい笑いのように感じた。[映画館(字幕)] 4点(2010-09-30 01:14:24)《改行有》

274.  恋人を家に送って歩く道 《ネタバレ》 最後の方で、突然声が出なくなったり、オペラのステージってあんなに広かったっけってくらいのステージの使い方(どの方向に観客がいるのかもわからない)などなど、ちょっと強引にエンディングにもっていった所を除けば、面白いミュージカル映画だったと思います。 自分が好きなのは、主役二人が夢の世界に入り込んで遊園地の中で踊るシーンなんですが、この映画って、こんな風に大胆でオーバーな演出が凄く多くて、トータルで見るとアメリカ映画でよくあるような大味で結果オーライ的な雰囲気がちょっと出すぎてしまっているような感じがしました。 「サイコ」でしか見られなかったジャネット・リーもカラーで見るとやっぱり綺麗ですね。[映画館(字幕)] 7点(2010-09-29 23:47:07)《改行有》

275.  君を呼ぶタンゴ 《ネタバレ》 自分にとって初のアルゼンチン映画となったのですが、アルゼンチンにこんな素敵な映画があったなんて知りませんでした。 映画の舞台がアルゼンチンというだけでなく、作った人までもが同国の人であるとしたら、まだまだもっと良い映画監督や作品が埋もれているかも知れないですね。 トータル的なストーリーはとても良かったのですが、カルロスは幼馴染みのテレサがいたにもかかわらず途中からドリーナのことを好きになっていったみたいで、この心移りに至る過程が描かれていなかったり、また他にも、最後の方でカルロスが飛行機に乗り込む時に見送りに来た人が一瞬先に起こりうる出来事を仄めかしてしまうのですが、ここでほんのひと言呟いてしまうシーンを入れたばかりに、その後に悲劇が起こることが読めてしまうので、ここの部分は完全に失敗だったと思います。 多少、心情を描く部分で粗さが出ていたり、もったいない箇所があったりと、細かい所では気になってしまうようなことがあるのですが、それを打ち消してしまうくらい良かったのが、テレサのカルロスを想う気持ちでしょう。カルロスの友人であるペドロと結婚することになっていた所で偶然にカルロスに再会してしまった時のあの胸の痛さといったらもう、如何ほどかというところですし、さらに、その後に自宅のラジオから流れるカルロスの歌声に聞き入る時の表情を見ても非常に感慨深いものがあり、エンディングのテレサの庭のシーンでは涙が出てきそうでした。 幼少期から青年期への時間の経過をカルロスが窓からテレサを呼ぶシーンで表していたのが、最後のシーンでも効果的に用いられていて、涙腺をくすぐるのが上手いなぁと最後は特にしみじみと見入ってしまいました。[映画館(字幕)] 7点(2010-09-28 01:48:57)《改行有》

276.  過去と現在 昔の恋、今の恋 《ネタバレ》 今から約40年前の映画ですが、オリヴェイラ監督の2000年以降のここ数年に作られた作品と似たような作風で、特に室内の映像での派手さを抑えた重厚な雰囲気(上手く説明できない)や、登場人物の息遣いまで伝わってくるかのような撮り方(本当に説明下手でスミマセン)が出ていて、映像を見ているだけでも満足してしまいそうです。 一つ一つのシーンを見るとカットを割る回数が少なく、ワンシーンワンショットまではいかないにしても3~5くらいのカット数で一つの場面を作っているため、非常にゆったりとしたテンポで進行していたのがいかにもオリヴェイラらしいといった感じで、映画全体のこのスローな雰囲気が自分は好きです。 問題はストーリーなのですが、最初の方で主人公のヴァルダが前夫リカルド(交通事故以前)と結婚していた時もそれ以前に亡くした夫のことを崇拝していた、ということが語られるシーンがあったため、映画後半でリカルドと“再婚”した後も同じことが繰り返されるだろうという事は容易に想像できてしまうので、その過去の事実を明かす会話さえなければ良かったのにと思いましたが、再婚するたびに亡くなった前夫を愛することを繰り返すというアイディア自体は悪くないと思います。 また、この頃のオリヴェイラは人の死を茶化すのが好きだったのでしょうか? 夫が飛び降り自殺を図る際、庭師に飛び降りるのを見られてしまい窓の上淵を触ってごまかすシーンの直後に本当に飛び降りてしまうというシーンがあり、笑いと死が隣り合わさってしまったこの有り得なさに、驚きと笑いの両方が同時に込み上げてくるという何か異様な感情が自分の中に出てきてしまいました。 他にも「もう死んだ?」「いや、まだ。」といった会話が廊下ですれ違いざまにサラッと交わされていたり、生きてるうちに棺桶を用意して、しかもそれをビリヤード台に斜めに立て掛けて置いておくという非常にアブノーマルなシーンがあったりと、脚本から映像からあらゆる方法でブラックな笑いを仕掛けてきて、いろんな意味で面白い映画でした。[映画館(字幕)] 7点(2010-09-26 23:45:15)《改行有》

277.  ベラクルスの男 《ネタバレ》 自分が未熟なのかわかりませんが、どうもリノ・ヴァンチュラが主役というのが最後までしっくりこなかったような感じでした。 ストーリー上のキャラクターには凄くマッチしていて、演技とか立ち振る舞いとかは全然問題ない。ただ、映画を彩るには至っておらず、華に欠ける感じがあったように思えます。かと言って、ギャバンなら成功したかと言えば、それでも上手くいくとは思えず、要は、配役の問題ではなくストーリーそのものに面白さが感じられなかった。 簡単に言えば、緩急の“緩”の部分が約9割存在し、ここがダメ。1割の“急”の部分である銃撃戦の緊迫感だけが良かったということ。 大統領邸に入り込んで暗殺するシーンや、その後の車ごと襲撃されるシーンとか、鉄橋での銃撃戦も最後に電車に乗り込んで行く瞬間まで目が離せなくて、ここは結構良かったと思いますが、やはり残りの9割の部分が拙かったかなと。 ここは、人物描写やストーリーの中の社会情勢を描かなければならない所なのに、特に大統領を暗殺しなければいけないような、民衆が不満を持っていると劇中で言われているような悪政ぶりや近隣の住民の労苦がほとんど伝わって来ず、そこがイマイチ映画に入り込めない原因のような気がしました。 ついでといってはなんですが、BGMも決定的に古臭い。この映画、たぶん小説で読んだ方が面白いような気がしました。[映画館(字幕)] 5点(2010-09-24 00:04:14)《改行有》

278.  ダグラスの海賊 《ネタバレ》 この映画、カラーでありながらサイレントという超が付くほどのレア物だという噂だったのですが、自分が観たのは思いっきりモノクロでした。しかも、フィルムの状態もどちらかと言えば悪い方で、人物の細かな表情なども読み取り辛い時もあった程です。 他のレビューサイトを見ると、確かにカラーver.が実在しているようですね。一度お目にかかりたいものです。 さて本作品ですが、自分が期待していた主役ダグラス・フェアバンクスの快刀乱麻を断つが如くのシーンがほとんど出てこない。出てきたのは、最初の海賊の親分と剣で勝負するシーンのみで、後半の方になってオマケ程度に格闘シーンが出てくるだけ。人を殺めることで父親の復讐をするのはストーリー構成上確かに良くないですが、あれだけ多くの海賊がいただけに、少々物足りなさがありました。 この映画の見どころはそのような格闘シーンなどではなく、ダグラスが1人で船に乗り込んで瞬く間に船ごと陥落させてしまう手際の良さや、策を巡らして王女を救い出そうとする頭脳プレーにあるのだと思います。 それと、船の前後だけが高くなっていていかにもバランスの悪そうな昔の海賊船が見れたりするのも貴重な体験ですね。(ディズニーランドですらあんな船見れないって^^)[映画館(字幕)] 7点(2010-09-20 22:58:33)《改行有》

279.  カニバイシュ 《ネタバレ》 この映画ほど「寝ないでよかった~」と思った映画はないです(笑)。 映画の前半と後半でこんなにも調子が変わってしまった映画を他に私は知りません。しかし、全く別の映画になってしまったかのようなこの展開がもう最高! 前半では子爵の苦悩やマルガリータの一途な想いをオペラ調で語り合うシーンが多少しつこい程に繰り返されるので睡魔が襲ってくることもあったのですが、もし前半だけで寝てしまったとしたら、最後の方で出てくるマルガリータの父親と兄弟の変貌ぶりや池の周りで繰り広げられるアレは、もう訳がわからなくなっていたことでしょう。 何て恐ろしくおぞましい映画なんだろうという気持ちと、何て×××な映画なんだろうという気持ち(観た人ならわかりますよね?)という、一つの映画の中で複数の感情を体感できる凄く貴重な映画とも言えます。 私は、劇場でこの映画を観るという大変ありがたい経験をさせていただいたのですが、この映画こそが劇場で多くの観客と共に観るべき映画だと思います。 壮大なスケールで描かれる一大スペクタクル叙事詩のような映画でこのようなことがよく言われますが、大勢の観客と一緒になって後半のアレを体感するのはこの上なく幸せなことです。自宅のDVDでこの映画を鑑賞すると、後半に差し掛かった辺りのあの微妙な感覚、「この映画ってもしかして×××な映画なの???」という疑念を抱きながらの鑑賞になってしまいそうですが、劇場ですと周りの人がしっかりとリアクション取ってくれますからね。 ラスト10分で「ああこの映画はやっぱり×××なんだ」という体験を皆さんも是非味わって下さい。[映画館(字幕)] 8点(2010-09-20 02:14:42)《改行有》

280.  ショーシャンクの空に 《ネタバレ》 非常によく出来た映画という印象。 あちこちに転がっている伏線については他のレビュワーの方々が解説して下さっているのでカットさせて頂いて、自分が特に興味を持ったのが、要所要所の省略、詰まるところ、登場人物に真相を語らせなかったり、核心となる状況を敢えて画面に出さないその巧みなボカし方でしょう。 例えば、最初の殺害現場のシーンをハッキリと画面上に出さないのは勿論、前半はアンディに冤罪の事を一切語らせないままストーリーが進行するのですが、これは、序盤の時点で観る側にアンディ=犯罪者と思わせておき、観る側の感情移入を拒絶した矢先に、映画中盤、トミーの証言で真犯人の存在を提示する。それまでは犯罪者に共感できるはずもなく客観視する程度でしかなかったアンディの方に少しずつ同情を誘い、終いには脱獄をも成功させることで序盤とは一転、ガッチリと観客の心を掴みます。 ストーリー序盤から冤罪を主張させたり本当の殺害状況を画面に出したりしてもストーリーは繋がりはしますが、あえてそれをしなかったことでストーリーの前後半で全く異なるアンディ像を観客に抱かせ、ストーリーをより面白くメリハリのあるものにしています。 また、ロックハンマーの使途をレッドに聞かれた時も上手くはぐらかし、穴を掘っていたら服とか顔とか部屋が砂と泥まみれになるはずのところを、あえてストーリーに組み込まず、そういう画面を一切省いている。それよりも、アンディの部屋が一番奥だということを最後の点呼の時までずっと明かさない周到さ!極めつけとも言えるこの省略テクに完全にやられました。 最後、下水管を這って脱出するシーンが出てきましたが、その後に雨のシャワーを両手に受けるところに爽快感のようなものを感じる方が多かったようですが、自分としては川の水で汚水をシッカリ洗い流しておいて欲しかったなぁと。ここはお得意の省略技は用いずに、ちゃんと頭からザブンと洗い流した方がいいんじゃないッスかね?[映画館(字幕)] 7点(2010-09-15 23:32:16)《改行有》

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