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プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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281.  沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇 《ネタバレ》 例えば『主婦マリーがしたこと』のギロチンは物語の結末にあるのに確かビデオパッケージには「フランスでギロチンにかけられた最後の女」みたいな文句が書かれておりあらかじめそのことを知らせてしまっている。にも係わらずその唐突感に驚いたものだ。例えば『引き裂かれた女』にしても同様、実話を元にしていることから衝撃的な事実を隠すことなく、それでいて堂々とクライマックスに持って来ておきながらやはり驚かされた。この作品の邦題を見ても「惨劇」とあるのだから惨劇があることが当然予測されるだろうにいざその惨劇が来るとやっぱり驚かされるのだ。まずシャブロルの映画の特徴でもあると思うのだが、事件が起こってからその犯人を捜すサスペンスというのではなく、事件をクライマックスにそこに行くまでの経緯を描いている。驚くべきはそのクライマックスとなる事実を隠そうとしないところ。それでいてやっぱり驚いてしまうってのはどういうことなのだ。シャブロルはけして驚かそうとはしていない。途中で発覚する難読症という決定的な動機の根源を驚きでもって見せようとしないのだから。物語は「経緯」で埋もれている。が、その「経緯」は物語であってけして「説明」ではない。そこにシャブロルのサスペンスの面白さがあるのかもしれない。二度目三度目がさらに面白くなる映画だ。[DVD(字幕)] 7点(2011-08-30 14:38:44)(良:1票)

282.  ボビー・フィッシャーを探して 子に才能があるのならその才能を伸ばしてやりたいと思うのが親の常。でもそのせいで才能を壊しちゃうことだってある。才能を開花させたとしてもそれがその子にとっての幸せに繋がるとは限らない。これ、ぜひうちのヨメさんに見せたい(子の習い事にのめりこむところがある)。でも映画見ない人なので見てくんない。これと『武士道シックスティーン』は見事に「好きこそものの上手なれ」を見せてくれてるんだけどなあ。まあとにかく、仮に少年に対してひどいことをやってたとしても、みんなこの少年に対しては真剣なのだ。またこの子がそのことを重々承知しているところが健気で泣けてくる。何気に映し出される情景の一つ一つがまた素晴らしい。公園のストリートチェスをする人たちの描写ひとつとってもそのシーンごとにかもし出されるのは幸福感であったり躍動感であったりあるいは疎外感や郷愁感であったりとさまざまな顔を見せる。季節の移ろいをことさらに目立たすこともなく、あくまで背景として、それでもはっきりと脳裏に印象付けているのもいい。何もかもがシーンに、少年の心情に、ぴったりとはまる背景のように感じられた。[DVD(字幕)] 7点(2011-08-26 13:41:46)(良:2票)

283.  ロルナの祈り 下層で生きる登場人物たちを、まさに言葉通り追いかけてきたダルデンヌ兄弟のカメラが今回は追いかけずに止まってる。最近流行の手ブレ映像は苦手だが、ダルデンヌの映画で揺れないとなんだか物足りなかったりして・・。いつも社会の底辺を生きる人たちを描いている一番の理由は、何がしかのメッセージを映像に乗せること、ではなくそこに彼らにとっての映画的なるものがあるからに過ぎない。今回の揺れない映像にそう感じた。彼らの揺れるカメラはいつも痛々しく、生々しく、緊張感に溢れている。そこに悲痛な叫びを感じることもある。しかしその叫びの内容よりも叫びを感じたようにさせることが重要なのだ。メッセージ性よりも映画の醍醐味を優先していたのだと改めて思った。今回は動かないことでどこか第三者的な冷めた視点に感じる。叫びを聞き取ろうとせずにただ見つめるカメラは我々そのものなんだと思う。そしてそれは映画の限界を表している。観客はただ見るだけで、画面に入っていって助けてやることなんか出来ないのだから。ラストでダルデンヌの映画で初めて音楽が鳴る。だってこれは映画なんだから、とでも言うように。ある意味、こっちのほうがきついかも。[映画館(字幕)] 7点(2011-08-11 15:00:52)

284.  キッド(1921) 母親が子を捨てるまでのドラマが冒頭にある。つまりこれから始まるチャップリンと子供のドラマにおける設定説明的なものなんだけど、ここだけ見てもその語り口に唸らされる。どうして捨てなければならないのか、その説明が一切の言葉も無く成される。たった一つの画、一瞬の表情、些細な体の動きで。映像で語るとはこういうこと。演出とはこういうこと。そしてサイレントで活きるチャップリンの技とそのチャップリンをも凌ぐ勢いの子供の動きと表情が楽しい。大昔に見たときは子供が施設に連れて行かれようとするシーンの大袈裟な泣きの演技がくどいなと思って、チャップリン映画の中での私的評価はイマイチだったのだが、つい最近見たベロッキオ『愛の勝利を ムッソリーニを愛した女』にこの映画が上映されるシーンが出てきてちょうどその泣きのシーンに見る者たちが大泣きしたり拍手したりしているのを見て、あるいは最近子供と映画(アニメだけど)をいっしょに見るようになって思うに、やっぱりここぞというときの大袈裟な動きというのは(特にサイレント映画の場合)演出としてありなのかもと。子供のように映画に一喜一憂し、感情を露にしながら見るというのはたぶんステキな鑑賞方法であって、そこんところを刺激してくれる演出はやっぱありなんだと思った。[DVD(字幕)] 7点(2011-08-05 14:12:41)

285.  ゲゲゲの女房 失敗した。これは映画館で見る映画だった。やってるところがあんまりなかったのよ。やってても朝だけとかだったのよ。それでも映画館で見るべきだった。前作『私は猫ストーカー』は冒頭の編集の妙に笑いながら体を前に乗り出したものだが、今回は静かに始まりオーソドックスからはみ出さず、物語も淡々と、コミカルもはじけすぎずにやはり静かに終わる。こういうのはより集中できる映画館で見たほうがいい。物語の舞台である戦後の風景を現代の風景の中に作り出したような作りはオーソドックスとは言えないかもしれないけど。ま、オーソドックスだと感じたのは前作の猫とは違ってちゃんと俳優が指示通りにカメラに収まってくれるからカメラはでんと動かずに構えてればいいわけで、実際でんと構えてたというのが大きいかも。しかし退屈だとは思わない。細部まで演出が施されていることがよくわかるから。布枝の感情の機敏を言葉や大袈裟な表情ではなく些細な仕草や繰り返される日常の動作の中に見せる演出が素晴らしい。貧しさが必死さとならない絶妙なキャラクター造型とそのキャラを活かした適度な間もいい。リアルな家屋のセットに差し込むけしてリアルではない幻想的な光に目を見張った。ちょいと南果歩の登場シーンが妙に浮いてる(妖怪たちが全く浮いていないのに!)のが気になったが。とにかくちゃんと「演出」がされてて「演出」が活きた作品です。[DVD(字幕)] 7点(2011-07-28 15:04:23)

286.  綴方教室 《ネタバレ》 たしか冒頭で舞台となる場所の地図まで表記されてたような記憶があって東京のどこかだったような、忘れたけど、そのロケーションが生々しくって、高峰秀子の登下校中の背景ばかり見てた。単純な時間的な変貌ではなくてちゃんと時代が映されていた。家屋の裏っかわのお隣と共同の庭みたいな部分でのやり取りのシーンなんてのも実に魅力的なロケーションに溢れている。そもそも子供の作文を通してその時代を描き出すこの作品においてロケーション重視の山本嘉次郎演出はドンピシャリ。高峰演じる子供が今見ると妙にしっかりしすぎているようにも見えるがそりゃしっかりもするわさ。この生活じゃ。と、その生活がしっかりと描き出される。実際の高峰もこの齢にして労働として女優をこなしていたわけで、この映画で家計のために進学を断念し女工となる女の子とリンクするところがある。そういう意味でも生々しい。[映画館(邦画)] 7点(2011-07-27 14:57:33)

287.  三匹荒野を行く 《ネタバレ》 小学生のときにテレビで見て大感動した作品。「『名犬ラッシー』を三匹でする」だけのものなんだけど、三匹というのがミソ。犬猫犬の三匹というのもミソ。三匹が互いに助け合う様が実に健気で感動を煽るのだ。物語はほとんど人間を介さないので「シートン動物記」や「野生の王国」が大好きだった当時の私にとってまさにビンゴだったわけです。猫が川に流されたりゴールデン(レトリバー)がヤマアラシの針に刺されたりけっこう細部を記憶していました。去年か一昨年あたりに再見したときはそのあまりに淡々と進行する淡白な演出に呆れてしまったのですが、今ならもっと音楽が大袈裟に感情を揺さぶり観客を驚かせる仕掛けも満載になるに決まっており実際そういう映画にならされているからこそこれを淡白だと思ったわけで、そう考えるとこの淡白な映画に自分の想像力を駆使して大感動していた私の少年時代は幸せだったのだなと実感。 ちなみに我が家にも犬と猫がいるが残念ながら互いに助け合うとは到底思えない。それ以前に二匹とも誰彼かまわずなつくので旅立つこともない。[DVD(字幕)] 7点(2011-07-21 14:06:20)(良:1票)

288.  ボルト ピクサーの頭脳(社長と監督)を移植されたディズニーの作品。なるほどはじめて見る外の世界に驚きながらの冒険譚といえばピクサー諸作品『トイストーリー』『バグズライフ』『ファインディング・ニモ』『カーズ』に共通する。CGアニメーションの技術はピクサーの真骨頂。犬の毛一本一本がゆらめく描写は凄い。そこにディズニー『わんわん物語』で研究に研究を重ねたリアルな犬の動きが加わる。そしてあきらかにディズニー実写映画『三匹荒野を行く』にオマージュを捧げているような内容。またこの単純なストーリーがいいのだ。冒頭のアクションも良かった。縦横無尽に動くボルトを適格に画面に収め続けるアニメーションならではのスピード感が素晴らしい。娘と見に行ったんだけど、偽ボルトと抱き合う女の子を影から覗き見るボルトを大泣きで見ていた娘を私がまた盗み見て泣くという、もうここまでくると映画で泣いてるのかどうかもわかんないことになっちゃってるんだけど、素直に良かったなあと。この涙は映画館ならではなんだろうね。[映画館(吹替)] 7点(2011-07-20 13:54:15)(笑:1票) (良:1票)

289.  ああ爆弾 奇抜である前に面白い。というか奇抜さがこの映画の中で全く破綻することなく溶け込んでいるので奇抜とも言い難い。洗練されている。勢いがある。これぞ娯楽映画。ミュージカルってリズムと役者の動きとカット割りが合ってないといけないんだけど、そんな繊細な仕事を感じさせないバカバカしさもいい。怒涛の展開はそこに音楽がなくともこの映画自体が音楽のよう。つまり時代に関係なくいつまでも楽しめる映画。これぞ娯楽映画。[DVD(邦画)] 7点(2011-06-24 16:36:32)

290.  恋はデジャ・ブ 《ネタバレ》 死んだって次の日はやり直せるってシーンもあったのだから町中の人たちを助ける意味なんてないように思う。だって誰かが怪我したって、それこそ死ぬことになったってその日はまたやってくるんだから。でもたぶん、同じ日を生きるうちに助けられずにいられなくなるんだと思う。人のために何かするってのは元来気持ちのいいことだから。逃げられないならいかに有意義に生きるかしか行く方向ないもんね。そこに行き着くまでの過程の描き方がうまい。これだけ同じ日を何度も何度も繰り返されるといいかげん飽きそうなもんだが全く飽きないってところも凄い。その同じ日がバラエティに富んでるってだけじゃなく、見せ方がうまいんだと思う。全く同じシーンを繰り返すことで生まれる笑いはもちろん確保しながらも省略短縮しながらテンポよく見せることで弛ませない。そして何よりこの人が恋をしているってところがミソ。楽しい映画です。[DVD(字幕)] 7点(2011-06-17 14:49:40)

291.  ある日どこかで 《ネタバレ》 面倒くさくない映画。写真の女に恋をした。だから過去に行く。極めてシンプル。そこに現実的な葛藤はない。どうやって行くのか。こうやって行くのだ。それでいいのか。それでいいのだ。細かいことは放って突き進むそのいい加減さが気持ちよい。だってこれは現実じゃなくって映画なんだから。かと思えば時間をかけて見せる出会いのシーン。初対面の男に有名女優がどんどん惹かれてゆく理由はとくには描かれなく、それでも納得させてしまうのはこの出会いのシーンの美しさに尽きる。唐突に現在に戻された主人公が悲観にくれる。もしや今まで見ていたものは彼の妄想だったのかとも思った。どちらにしろ「妄想」も「過去」もその現実の世界ではない世界に違いない。そしてやっぱり「映画」もまたその世界ではない世界なのだ。そう考えると実に映画向きの物語だなあと思った。[DVD(字幕)] 7点(2011-06-14 15:55:56)(良:1票)

292.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦 ラストシーンは置いておいて、とりあえず前半のお笑いパートが楽しかった。しんのすけ&ひろしの似た者エロ父子のエロ顔と怒り顔のみさえという毎度のパターンが楽しい。おそらく意味もよくわかってないだろう幼稚園年中の我が家の娘も大笑い。たぶん顔が面白いのだ。うちの子たちの反応だけを見れば数あるクレしん映画の中でもトップクラスの笑いを提供してくれている。女の子が大好きな「お姫様」がいるのも好条件。戦場で人が簡単に殺されてゆく様に若干引いたが、ひろしとみさえの脅えきっている様を映すことで必要なシーンなのだと納得。怖さに説得力がある。それでももちろん野原一家は観客の期待に応えて大奮闘。怖さがしっかりと描かれていたからこの予定調和がいつも以上に盛り上がる。そしてラストシーン。こんなん「クレヨンしんちゃん」ちゃうやん。とも思う。うちの小4娘に感想を聞くと「面白かったけど・・・」とその後の言葉が出てこない。その反応を見て思った。「面白かった」で終わる「クレヨンしんちゃん」もいいけど、映画を見て戸惑うということもたまにはいいかなと。[DVD(邦画)] 7点(2011-06-13 15:20:45)(良:1票)

293.  戦略大作戦 評価悪いだろうなあと思って来たら意外に高評価でビックリ。私も好きっすねえ、これ。地雷を探しながら進んでゆく場所、敵の偵察が来てそこから大銃撃戦が始まるところがいい。どこかダラダラとした展開がここで一気に緊張感が高まり、一気に動きが増す。ドイツ軍のタイガー戦車といよいよ対決ってところもいい。緊張感を煽るラロ・シフリンの音楽が効果的に使われています。(ちなみにこの音楽、『イングロリアス・バスターズ』の映画館内でヒットラー暗殺計画が遂行されようかってときに流れるんだけど、あいかわらずのタランティーノの選曲センス&映画オタクぶりに脱帽。)で、その対決の最終的な決着のつけかたが、そんなのありかよ!なんだけどもう最初から戦争映画なのに愛国心もクソもない内容なのでこの決着しかないなとも思うわけで。イーストウッドが出てる映画ってけっこう長尺のものがあるんだけど、全然だれない。たぶんイーストウッドはいるだけで様になってるってのが一つある。さらにそのイーストウッドを食おうかいうくらいのキャラの相棒とか敵キャラの存在も大きい。ここではもちろんサザーランド。[DVD(字幕)] 7点(2011-06-03 13:48:52)

294.  ザ・タウン 《ネタバレ》 監督デビュー作『ゴーン・ベイビー・ゴーン』同様に小さな街の物語。そして今回もまた素晴らしい脚本にやられた。ものすごく繊細。ものすごく丁寧。例えば主人公の設定。麻薬、アルコールを断っている。断ったからこそ真人間としての思考を持つことができ、強盗団のリーダーでありながらごくごく普通の感覚を持つ女性を好きになるという不自然さを解消させている。あるいはホッケー選手の件をオチに繋げるうまさ。どれもこれもが極めてさりげなく語られていることも重要。トラウマになるほどの人質の恐怖は目隠しのまま解放されるシーンの長い沈黙という一つの画のみで表現してみせる。その後のドラマチックな出会いを実に自然な展開へとしているのはここだ。女性の事故死した弟のエピソードを語るシーンの自然な展開よ。そしてそれがラストに再度使われるためにあるのだと分かったときの痛快感。書き出したらキリがないがとにかく丁寧。かといって辻褄合わせに翻弄されない。街に精通したプロらしいカーアクションや豪快な銃撃戦がまた嬉しい。ベン・アフレックはイッパイいい映画見てるなと思う。[映画館(字幕)] 7点(2011-05-31 14:41:12)(良:3票)

295.  ファンタスティック Mr.FOX 《ネタバレ》 妻には足を洗うと約束するものの数年後に泥棒稼業に逆戻り。擬人化されているのでここはMr.FOXが悪いと思ってしまうのだが、野生動物の本能なのだと言われるとたしかに彼らはキツネ、泥棒という行為を責めるほうがおかしいのだと思い直す。そしてキツネであることを思い知らすかのように食事シーンでは誰もが凶暴な顔で貪り食う。と思ってたらここに出てくる人間たちはキツネを言語のわかる動物という設定で対決してゆく。もうその行動は相手を動物として見ていない。設定がむちゃくちゃというかテキトーというか。しかしそのテキトーさを許容するのがアニメーション。この作品はアニメーションであることの恩恵を最大限に活かして作られている。ストップモーションアニメなのだが動かないMr.FOXをそのまま回転させて背景を流してゆく逃亡シーンのまるで手を抜いたかのような部分もアニメーションならではで、このふざけた横移動シーンだけでも実に楽しい。父の尊厳と家族の再生の物語であり父を超える息子の成長物語でもあるといういかにもアメリカ映画的なテーマを直球で見せられてもアニメーションは許容する。[映画館(字幕)] 7点(2011-05-30 15:30:00)

296.  最後の人 「字幕を使わない凄いサイレント映画」であることを知らずに見たのだが「字幕が無い」ということになんの違和感も持たずに見終えたことを覚えている。それほどに画がなにもかもを表現している映画であったわけだが、反面それほど凄い映画だとも思わなかった。要するに字幕なしを凄いと思わせないほどの凄い映画なのであった。脚本が素晴らしいのだろう。そして脚本に沿った演技と演出とカメラワークと照明と編集が素晴らしいのだろう。至って普通の映画だと思う。が何度も言うように言葉を廃してなお「普通」に見せてしまうというのはやっぱり凄いのだ。「普通」の中にあってアパートの住民たちから笑いものにされるシーンの表現主義的な演出はインパクト大。最後の追加シーンは追加であることをこれまた後日知ったのだが知らずに見てもあきらかにとってつけた感ありありでちと困惑してしまったのだが、このあまりの空気の違いというのはムルナウの抗議の印なのかもしれないと思った。[映画館(字幕)] 7点(2011-05-24 15:31:55)

297.  旅の重さ もうじゅうぶん大人の体なのに本人は全くそのことに気付いていない田舎少女。と書くとずいぶんエロいことを想像させてしまいそうだが、その少女がこの映画で経験するあんなことこんなことはやっぱりエロいのだ。なのにエロさよりも別のもんが襲ってくる。純粋さ。違う違う。純粋さはエロを強調するもんだ。もっと大きなもの。タイトルにある「旅の重さ」だ。あぁこれが「旅」なのだ。「生」があり「死」があり、人との関わりがある。人と人が寄り添うことの必要性を体現する。人生の摂理、みたいな大きなものが描かれ続けているからエロさもそこに吸収されちゃうのだ。しかも少女はこの「旅」をやりぬくわけで、その強さにもエロが吸収されちゃうのだ。でもちょいエロ。[DVD(邦画)] 7点(2011-05-19 17:22:30)

298.  冷たい熱帯魚 冷凍食品やレトルト食品があっという間に食卓に並ぶ怒涛の切り替えしで圧倒されたかと思うと、でんでん登場でその有無を言わせぬ過剰な台詞まわしにさらに圧倒され、その後の豹変にさらにさらに圧倒され・・・と、結局全編で圧倒されっぱなしの映画だった。はっきり言ってそれらはコケオドシに過ぎないような気がする。『紀子の食卓』『愛のむきだし』という傑作からはほど遠い内容。しかしそれでもそのコケオドシで最後まで持たせてしまうパワーは認めねばなるまい。そのコケオドシのクオリティを高めたでんでんの演技も絶賛に値する。自身の作品も含めて他のどの映画にも似ていないオリジナリティも捨てがたい魅力。そして無駄にエロいのもいい。ということでなんだかんだ言って7点。[映画館(邦画)] 7点(2011-05-13 18:04:25)(良:2票)

299.  ボルベール/帰郷 《ネタバレ》 死んだはずの母親が帰ってくる。このあたり、従来のアルモドバル映画にはない軽やかなコメディ演出を堪能させてくれる。初期作品にはコメディも多くあるのだが、どれもこれも毒が盛られている。対して今回は直球のコメディ(序盤だけだけど)。その背景にレイプと殺人があるってところが考えてみれば凄いんだけど、そんな負の背景はどっかに置いといてって感じでずんずん進んでゆく。終わってみれば『ハイヒール』同様に母と娘の物語で、『オール・アバウト・マイ・マザー』同様にたくましく生きる母がいて、『バッド・エデュケーション』同様に過去が今を作るという構図があり、というあいかわらずのアルモドバル映画であった。過去が今を作るということは今をどう生きるかが未来を作ってゆくということでもある。難局を感じさせない肝っ玉母ちゃんのように生きるペネロペ・クルスを見れば、悲惨な背景とは裏腹に爽やかな感動を覚えるのも当たり前ということだ。それにしても、やっぱアルモドバル映画のペネロペ・クルスはいいねえ。[DVD(字幕)] 7点(2011-05-12 15:10:52)

300.  飾窓の女 《ネタバレ》 オチに関しては当時はともかくとして今の視点から言うとちょいと残念な気もするんだけど、そのオチに強引さは全くない。むしろ飾窓の美女が現実に現れるという夢のような出来事からしてみれば実に自然な展開、適格なオチと言える。そんなことよりジョーン・ベネットだ。言い方は悪いがまさにお飾り的な美しさ。いるだけでいい美人。他の作品で見たジョーン・ベネットでここまで綺麗なのってあったか?我々小市民は映画という疑似体験装置で超美人とイチャイチャしてその代償として恐ろしい体験をしたりするわけだが、この真面目な大学教授、エドワード・G・ロビンソンはその疑似体験を擬似であることを知らずに体験してしまうのだ。おー怖い。その心情が丸分かりの滑稽極まる表情を見せるロビンソンは私でもある。あー恥ずかしい。[DVD(字幕)] 7点(2011-05-11 15:53:06)

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