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301.  汚れなき抱擁 《ネタバレ》 最近の日本でも、性の不一致で離婚する夫婦が多いみたいですが、約50年前のこの映画のストーリーはそれとはひと味違った模様。 特にこの映画の中ではっきりと出ていたのが、宗教的な観点による性に対する考え方でしょう。 結婚後の夫婦間における性交渉は神聖なものであってそれを行わないのは罪である、とは劇中の教会の言い分。 この映画の中では出てきませんが、もし仮にこの二人が婚前に関係を持ったりすれば、たとえどんなに愛し合っていようともそれは罪になってしまうのだろう。行われる行為に変わりはないけども、ここで宗教観なり道徳観なりが顔を出してくるわけで、それによってその行為の善悪が振り分けられるところが面白いといえば面白い。 この映画の中では、アントニオは神を冒涜したということになるわけですが、見ての通り故意的なものはなく、それどころか、愛しすぎていたがために起きてしまった悲劇というところが、何ともいえず辛い。 最後のアントニオの表情は、もし自分がその場にいたらとても声なんて掛けられなくなってしまいそうで、鏡越しでないと見れないくらいです。 この、鏡越しにというのがミソで、アントニオの寂しげな背中とうつむいた表情をワンカットで同時に見せていて、しかも、このワンカットだけでも光源の位置や光量に色々と変化をつけながら撮っているところが凄くおしゃれ。 他にも演出面ですと、使用人の女が床に倒れ父親は誰なのかと一人一人名前を挙げ終わったタイミングで背後にアントニオが現れるところとか、親父が電話で息子に真相を聞くシーンのカットバックとか、上手いなぁと思う箇所が他にも色々ありました。 途中、子供の問題に親が介入してきたところで冷めてしまいましたが、評価を下げる程ではなかったです。 宗教も結婚という制度も人間が作ったものですが、この二つについて色々と考えさせられる映画だなと思いました。[ビデオ(字幕)] 7点(2010-01-23 11:34:19)《改行有》

302.  バグダッド・カフェ 《ネタバレ》 ひと言で言うと、安っぽい映画。 ポスターの写真が映画の中でも出てきたが、タンクから左側の空が緑色になっていて、唖然としてしまった。これは、フィルムそのものに着色をするという何とも安易な方法。他の風景のシーンでも下の砂の部分が黄色くなっていたり、空を紫色にしたりと、風景のほとんどのシーンでこんな子供騙しのような事をやっていて呆れてしまった。 また、主人公の女が手品を始めてしまって、あれを店でやってしまうところとか、もう失笑モノ。さらにそれによって客が増えていき、終いには店が大繁盛しちゃったりと、何て安っぽいストーリーだろう。 ていうか、最初に重い荷物を引きながら歩いてたけど、そんな必死になって手品グッズを運んでたのかと思うと、笑いが込み上げてくる。 他にも、バンダナのおっさんが描いてた人物像のセンスも最悪。みんな同じポーズでちょっとずつ脱がしていくっていうのとか毎回違うフルーツを持たせるって・・・もしかして、ここって笑うとこ? 映画のほとんどがこのバグダッドカフェで起こるのだから、最初に空撮とかで全景を映して、“果てしない荒野のど真ん中にこの店と道しかない”的な映像を先に見せるべきなのに、そんな簡単な手法も知らないこのパーシー・アドロンとかいう監督。おまけに、タイトルも邦題の方が良かったり。この人は技術もセンスもないんだなと思った。[映画館(字幕)] 3点(2010-01-11 05:29:19)《改行有》

303.  10ミニッツ・オールダー イデアの森 《ネタバレ》 合わないのではなくつまらない、と言わせてもらいます。 一番良かった、というかマシだったのが「水の寓話」。 人生色々あってふと森の中を歩いていたら、いつか見たオヤジに出会う。水を求めて彷徨ってそこで過ごした時間は一体何だったのだろうという不思議な話。それはいいのですが、奥さんが破水したとか、新しく買った車をダメにしたりといった一節はインパクトに欠けるし、かといって日常の平穏さが出たというものでもない。水を求めて歩き回り、そこで紆余曲折を描かなければならないのだけど、そこのセンスの問題。 「ジャン=リュック・ナンシーとの対話」は、二人がそこで話していた会話の内容通りの状況になり、そこから期待したが・・・。 ゴダールの短編も、内容はつまらなかったけど、作品から発せられるエネルギーのようなものは感じ取れました。 他は論ずるに及ばず。 やっぱり、「パリところどころ」とか「七つの大罪」とかを見ちゃうと、どうしてもその差を感じてしまう。自分には、その凄く大きな差を感じさせられてしまうだけの映画、にしかなりませんでした。[映画館(字幕)] 4点(2010-01-06 01:22:52)《改行有》

304.  二十四時間の情事 《ネタバレ》 冒頭、砂なのか灰なのかも分からないようなものにまみれながら抱き合うワンカットから、情事に耽るシーンに重ね合わさるところで、早くも特異な雰囲気に包まれます。 出会いのいきさつには触れられてませんが、男の方は被爆によって家族を亡くしていて、また、女の方も戦争によって心に深い傷を負っているようで、お互いに何か通じるものがあったという感じでしょうか。 けど、それはただ単に傷を舐め合うだけで、双方どちらにとってもいいことなんかないんじゃないか。理屈ではそう思うけど、やっぱり離れられないわけで、もし仮に離れられたとしてフランスに帰ったなら、何年後かには忘れてしまうのではないかという不安や恐怖があったのかもしれません。 忘れれば、しばらくの間は楽になれるのかもしれませんが、忘れること自体が凄く罪な事。記憶に残し、咀嚼し、ケリをつけることは大きな痛みを伴うけども、逃げてはいけないのだと言っているような気がしました。 もし、彼女があのまま本当に日本に残るとしたらどうなるんだろう。 偶然出会ってしまった二人、そして、原爆を投下したアメリカと計り知れない悲しみを負わされたヒロシマ。 皆、過去に折り合いをつけて生きていかなければならない、そういう映画だと思いました。[映画館(字幕)] 7点(2010-01-04 04:48:51)《改行有》

305.  モン・パリ 《ネタバレ》 ♪人類が月へ降り立ち、月面を歩いたという衝撃的なニュースより、もっと大事な事がある♪それは、私とあなたが手と手を取り合って同じ道を歩いたという事♪ この映画のテーマソングですが、ちょっとクサいけど、いかにもフランス映画っぽくて何か好き。やがてオープニングの歌が終わり、画面に出て来たのは何とオーバーオール姿のカトリーヌ・ドヌーヴ!!これには驚いた。昼顔やロバと王女など上品な印象が強く、しかもこの映画はドヌーヴが30の時に撮ったもの。30でオーバーオールって・・・。 対するマルチェロ・マストロヤンニは、あのお腹はどうやら画面を見る限り本物っぽい。よくあそこまで体つくったなぁと感心してしまいます。それに、本来二枚目俳優なのにコメディをやらせてもサマになっちゃうところはさすが一流俳優。 ストーリーは、見る前に解説とかを読んだときはアメリカンコメディっぽいイメージで臨んだけど、実際はジャック・ドゥミが手掛けたというだけあって、やっぱりフレンチカラーが強いです。 自分が一番気になったのは、すでに二人の間には子供がいるのにまだ結婚していなくて、三人で同棲(?)しているというちょっと変わった設定。 後から考えると、最後に結婚式のシーンを入れたくてこの設定にしたのかもしれないけど、そのおかげでいいエンディングを迎えられたので、結果オーライですね。 夫婦共働きで主夫をする人が増えつつある現代、“妊夫”を描いたこの作品は、時代を先見した映画といえるでしょう(笑)。[映画館(字幕)] 7点(2009-12-31 01:13:12)《改行有》

306.  リスボン特急 《ネタバレ》 女をビンタする姿が世界一サマになる男(笑)アラン・ドロン。メチャメチャかっこいい~!同じ“特急”でも、やっぱりアノ映画とはぜんぜん違いますよね(当たり前)。揺れてるし(笑)。 冗談はさておき、この映画ではとても印象的な場面がいくつかありました。 まず一つ目は、アラン・ドロンがくわえ煙草でピアノを弾くシーン。こんなシーンが日本の連ドラとかで出てくると、たいていは手の部分を避けるようにして撮るのですが、この映画では本当に本人がピアノを弾いている!カッコイイィ!そのときのカトリーヌ・ドヌーヴの登場の仕方もまた良かった。余談ですが、マルクを注射で絶命させるシーンも、日本のドラマとかで良く見る映像だと、針先を皮膚に当てるまでを写してそこから先は写さないことがほとんどですが、あのシーンでは本当に体内に薬液(もちろん生理食塩水であることは間違いないと思うが・・・手の部分だけは本当の看護婦さんがやってるのかな?)を注入している! 二つ目は、バーカウンターでアラン・ドロン、カトリーヌ・ドヌーヴ、リチャード・クレンナの3人が並んでウイスキーを飲むシーン。目で語っています。カッコイイィ~~! 三つ目はやはり、最後にアラン・ドロンが表情を変えずハンドルを握るシーン(これが一番)。このシーンは、ウ~ン、なんと言ったらいいのか・・・とにかく名場面です!このシーンを見ずにアラン・ドロンは語れないと言っても過言ではないと思います。凱旋門がだんだん遠ざかっていくあの背景もとてもいいですよね。あのシーンを作った監督やスタッフも素晴らしいですが、あの真っ直ぐな道を作ったフランスという国、パリという街は本当に素晴らしい。 彼の出演作を見るのは「愛人関係」に続きこれで2作目なんですがやっぱり彼は哀愁漂う男という役が似合ってるみたいですね。最後のこのシーンも勿論なんですが、毅然と悪に立ち向かう役ながら多様な表情をだせるのはやっぱり凄いですよ。 エンドロールで流れる歌もとても良かったです。 あと、最後のほうに出てきた凱旋門が見えるホテル、泊まってみたい・・・。※[ビデオ(字幕)] 8点(2009-12-30 15:24:01)《改行有》

307.  火垂るの墓(1988) 二度と見たくない映画ナンバーワンですね。うん、本当に救いようがない。決して好きな映画ではないけれど低い点はつけられないなぁ。 あの主人公がとった行動は確かに疑問が残りますが、リスクを犯してまで義母の家を出る理由がただ単に意地を張っていたという以外に何かちゃんとあって、それについて多くを語らないところがいいのかもしれませんね。やはり、言葉に出して表すべきではなかったからではないでしょうか。清太のとった行動を悪く言うのはやや軽率だと思います。まぁ、自分にもあの行動の意図が解り兼ねますが。 しかし、自分のことをああやって美化して描くのはどうなのかな~って思いますよ。実話を謳うのはともかくとして主人公が自身の実体験っていうのがどうもいやらしさが残る。それに、戦争の虚しさや悲しさを訴えた映画を見たいのなら、なにもこの映画じゃなくても・・・と思いますが。[映画館(邦画)] 6点(2009-12-30 15:21:12)《改行有》

308.  ノートルダムのせむし男(1956) 《ネタバレ》 いかにも文芸作品を映画化したって感じの映画でした。世界史の知識があった方が時代背景がよくわかるので、その方がより楽しめるような気がします。 たいていの場合、どこか体の不自由な人が出てくると、それが何かの隠喩だったりすることが多いんだけど、この映画はそれが何を表しているのかがよくわからなかった。この映画の場合、何かの隠喩であるかも怪しいですけど。また、この映画のキーワードらしき言葉“宿命”の意味も一体何なのか??オープニングクレジットのステンドグラスと大鐘のアップは良かったがエンドクレジットが無音で流れるところがダメ。お客さんみんな出て行っちゃったよ。 とにかく、自分には合わなかったような気がしたのでこんな点数です。 ディズニーの「ノートルダムの鐘」も見てみようかな・・・。[映画館(字幕)] 5点(2009-12-30 15:20:28)《改行有》

309.  ハチ公物語(1987) 《ネタバレ》 子供の頃に親に連れられて見に行ったときの感動がいまだ忘れられず、再び見てみたわけですが・・・どうも、思い出というのは美化されるものみたいですね。 この歳になって改めて見直してみると細かな部分がいろいろ気になってしまいました。 例えば、この映画にハチ役の犬は何頭使われてるんだろうとか、いきなり犬が大きくなりすぎてるとか、犬の表情に喜怒哀楽が出ていないとか(お葬式のシーンは表情・鳴き声共によかったが御主人とじゃれてるときの表情がイマイチ)などです。 極めつけは【はむじん】さんご指摘の、最後のほうで犬と抱き合うシーン。ずいぶん高いところから弾き飛ばされてるなぁ、と思わず笑ってしまったその次の瞬間にあの号泣もののラストですよ。あそこで号泣するはずだったのに・・・なんか、ガッカリでした。 それともう一つ気になったのが、家を売り払った後に娘夫婦の出番が全くなかったことです。一番初めに犬を飼うって言ってたのは他ならぬあの娘だった筈なのに、なんであの娘夫婦が引き取ろうとしなかったのか(怒)。御主人が亡くなったのも悲しいですが、人間の身勝手でたらい回しにされるハチが本当に可哀想でした。 しかし、このハチ役の犬の愛想のなさには本当に同感ですね。うちの家の中で飼ってるトイプードルなんか自分が家に帰ってくると足元に飛びついてきて、さわってやるとおしっこチビるくらい喜んでくれるのになぁ(^_^)[ビデオ(邦画)] 6点(2009-12-30 15:19:27)《改行有》

310.  人間椅子(1997) 《ネタバレ》 これも、「双生児」と同じ日に拝見しましたけど、こちらもなかなか面白かった。 この映画では、家具職人がふとしたことがきっかけでちょっと変わった性癖を持ってしまうのですが、まぁ、これはわからなくもないような気がしますよ。 最近の世の中は昔と違い、価値観が多様化してきてますから実にさまざまな要求や願望がいろんな場面で交わされるわけです。もちろん異性の好みや性癖についても同様のことが言えます。しかも、この多様化した好みというのはなかなかそれに合う人が見つかりにくいのもまた事実で、もし、それが偶然にもうまい具合に合う人がいれば、それはもう水を得た魚のように二人の絆は一昔前の今ほど価値観が多様化していない頃の異性の結ばれ方とは比べものにならないくらいの強い絆で結ばれるものではないかと思います。 この映画では結局、こんな風変わりな性癖がきっかけで夫婦間の仲を取り戻すことができ、ハッピーエンドとなったわけですが、これは現代人へのちょっとしたメッセージとしても取ることができます。 同じ性癖とまではいかなくても、同じことを考え、同じ趣味を持ち、同じ苦痛を共に感じるってすごく大切なことですよね。 ところで、佳子が手紙を読んでいるとき、「もうお気づきのことと思われますが・・・」の後、佳子と同じように後ろの椅子に気を向けてしまっている自分がいました(笑)。※[映画館(邦画)] 7点(2009-12-30 15:19:00)《改行有》

311.  第十七捕虜収容所 《ネタバレ》 アニマルの演じるギャグが笑えない。収容所の生活をコメディ混じりで描いた作品、といういらぬ予備知識を持って見てしまったため、前半はその笑えないギャグのためにかなりダレたが、本題の方に集中して見てみると人物描写やスパイを暴く過程などがとてもうまく描かれていたことに気がついた。 セフトン役のウイリアム・ホールデンが本当に格好良く、プライスを見張りにつけさせて挑発するシーンの自信に溢れた演技が特に気に入った。そのわずか1年後に「麗しのサブリナ」でナンパな役を演じてしまっているのは驚きである。「麗しの~」のプレイボーイ役も良かったが、彼の適役は本作の方であると思いたい。 しかし、彼の演技の素晴らしさはゆうに合格点をあげられるのだが、彼が自分の存在感を他の役者よりも際立たせられていたかと言うと、決してそうとは言えないのではないだろうか。 この映画のホールデンは「大脱走」のスティーヴ・マックイーンのような「おおっ!こいつが主人公だな」と一目見ただけでそう思わせる大物ぶりがこの時点ではやや欠如している感があり、主人公を演じる割には少々華がなかった。 もしくは、脇役に個性が良く出ていたためにそのように見えてしまったのかもしれないが、いずれにしろビリー・ワイルダーは主人公を引き立たせることに失敗している。「この辺でセフトンの紹介をしておこう」というくだりをわざわざ作ったところからもわかるように、監督自身もやはり主人公を引き立たせることに苦労していたのだろう。 しかし、背表紙にある「ウイリアム・ホールデンがこの作品を契機に大物俳優への階段を登り始めることになる」という解説を見れば少し納得できたと思う。既にこれから見る予定だった「戦場にかける橋」を見るのがますます楽しみになってきた。あと、音楽が非常にマッチしていて、使い方にもセンスが感じられた。[DVD(字幕)] 6点(2009-12-30 15:18:32)(良:1票) 《改行有》

312.  スイミング・プール 《ネタバレ》 終始、南仏の美しさ、プールの美しさ、に見とれてしまいました。 あのミステリアスな音楽も大好きです。サラとジュリーの肢体を足先から舐めるように撮って2人を比較したような絵はお世辞にもセンスがいいとは言えませんけど・・・。私がこの映画で好きなところは、初めはプールも葉っぱだらけであまり綺麗ではなかったのが、だんだんと綺麗になって水が澄んでいくところでしょうか。以前から当たり前のようにわかっていたことですが、男女間で相手に好意を持つのはやっぱり自分に年齢が近い人に対してなんだな~、と改めて感じました(笑)。オゾン監督は、歳とってもまだまだイケるぞってことをこの映画を見た人に言いたかったのかもしれませんね。 そして、普通は映画というのは終盤にかけて盛り上がりを増していくものですが、この映画ももちろんその例に外れずにエンディングに向かっていくわけです。この映画のすごいところは、なんと言っても、その盛り上げどころにシャーロット・ランプリングのヌードをもってくるところなんです。それまでにちらほら出てきたサニエのヌードは、まさにラストを引き立てるお膳立てに過ぎないのです。この緩やかな終盤を考えた監督も凄いですが、体一つでクライマックスを作ることのできる彼女のボディはもっと凄いですよ。やっぱり、ランプリングが脱ぐのとサニエの世代の女優が脱ぐのとでは重みが全然違います。彼女が大女優だからというわけではなく、あの裸体には何か言葉にできないような物凄い説得力があります。[映画館(字幕)] 8点(2009-12-30 15:16:01)(良:1票) 《改行有》

313.  まぼろし 《ネタバレ》 「あなたには重みがないのよ!」で、後ろに座ってたバカな男があのセリフを鼻で笑っていたんですが、ホント最低ですよ。あのセリフはあくまでも“重み”であって、物理的な“重さ”ではないです(多少はあるかもしれませんが)。その少し前のベッドシーンの時には「だって、あなたって軽すぎるんだもの」と、まだ笑うこともできるくらいだったのかもしれませんが、時が経つにつれてだんだんと夫をなくしたという、事の大きさを認識し始めたということでしょうか。 最後の、マリーが夫に向かって駆けていくラストはいろいろな解釈が可能だと思いますが、私はあのシーンで目を疑いましたよ。私にはマリーは夫よりも先の方まで走っていってしまったように見えました。つまり、あのときマリーは夫が見えていなかった、マリーにはもう夫のまぼろしさえも見えなくなってしまった、と解釈しました。気分が晴れることによってまぼろしを見なくなるのではなく、見えなくなってしまったのではないでしょうか。 おすぎがこの映画を絶賛してたらしいのですが、「ラストがも~スゴイ!」のようなことを言ってたそうで、おすぎのラストシーンの解釈をぜひとも聞いてみたいものであります。 しかし、このフランソワ・オゾンという監督は最後の“締め”が非常にうまい。私はこの監督の作品を見るのはこれで3作目なのですが、この人はエンディングを考え出すことにおいては明らかに特異な才能を持っている。特にラストのエンドロールに移るワンカットを選ぶセンスが素晴らしい。 全体の流れとして終始単調なリズムだったのと、ベッドシーンでの露骨な描写(スイミング・プールのアレとは違いこの映画ではヌードをさらす必要性が全くない)をもう少し抑えればもっと良い作品になったと思います。[映画館(字幕)] 7点(2009-12-30 15:15:43)(良:1票) 《改行有》

314.  シベリア超特急 見る前に皆さんのレビューを見て、完全にウケを狙った映画なんだなと思いました。 しかし、実際に見てみると、とんでもない!!!思いっきり真面目に作ってんじゃんこれ。 だから許せない!真面目に作ってるんだったら、もっとちゃんとしたのを作って欲しかった。 何だよあのチープなセットは。恐ろしく低予算。晴郎の演技も最悪。もっと練習してから撮れよ。他の真面目に演技してるキャストに失礼だよ。言っちゃ悪いけど、外人女優のチョイスもダメ。あの人たち絶対映画の顔じゃないよ。シベリアの電車のはずなのに何故か車掌が日本人なところも???だし。あの車掌を外人に見せたかったからなのか、髪を茶色に染めてたよね。モロ安易な発想。英語も下手だったっていうのはもう演技以前の問題。・・・って、まだ他にも突っ込みたくなる個所山ほどあるけど、言い出したらきりがないよ。晴郎がおふざけでこの映画を撮ってるんだったらこれらの事もみんな笑って済ませられるんだけど、スッゴイ本気。「戦争はイカン!」とか真顔で訴えてるしさぁ。晴郎はこの映画が海外進出してもいいようにと思って英字幕つけたんでしょ。オマケに主題歌まで作ってるし。なにが作詞水野晴郎だよ(ここだけはマイクではない)。マイクって何?晴郎の道楽に付き合わされた関係者達に同情するよ全く。本気だとしても、ウケ狙いだとしても、いずれにしろ0点だこんな映画。監督と視聴者との間で見方の食い違いが出るどころの問題ではなく、完全にカラ回りしているところが非常に見苦しい。滑稽を通り越して腹が立ってきた。 (’04.10.8追記)先日、某深夜番組に2005年お正月公開の「シベリア超特急5」の宣伝をしに水野晴郎がゲスト出演していましたが、その場にいた蛭子能収さんに「シベ超の1と2は見ましたよ」と言われて、「3、4、5も是非見てください!」と満面の笑みで自信タップリに言ってたのがとても印象的だった。あの子供みたいな水野晴郎の笑顔を見て、この映画に0点をつけるのはちょっと忍びないなぁと、不覚にもそのような邪念がよぎってしまった。MIKE水野のあの笑顔に1点プラス!![ビデオ(邦画)] 1点(2009-12-30 15:14:54)(笑:2票) 《改行有》

315.  マッハ!!!!!!!! 《ネタバレ》 とにかく「凄い」の一言!「スゲ~」の連発ですよ。 個人的には、序盤の逃走シーンが一番好きですね。あれはもはや曲芸でしょう。アクションそのものもスゴイけど、それの見せ方がうまい。主人公の走る先に車を写しといて「もしかして飛び越えちゃうんじゃぁ・・・」って思ったら本当に飛び越えちゃったり、前方にガラスが立ててあるところを先に見せといて「もしやあの隙間を・・・」と思わせて本当に間をすり抜けちゃう!車の下の隙間が見えたときも「まさかこの下を・・・」と思ってると本当に下をくぐり抜けちゃう!!この見せ方、ある意味サーカスですよ。格闘シーンもまたスゴイ!もう、目つきからしてハリウッドの映画スターとは格が違う。真剣味が全然違う。頭蓋骨割れちゃうんじゃないかってくらいの肘鉄・膝蹴りのオンパレード!回転蹴りも普通より余計に廻っているような気がして迫力があった。スローでじっくり見せるリプレイも主人公の表情がよく見えてて気迫まで伝わってきました。鬼気迫るあの表情だけでもこの映画を見る価値はあります。 名台詞の投稿の所の「せめてエンジンくらいかけさせろ!」にはホント同感。あれには笑わせてもらいました。 キアヌ・リーヴスが1年間かけて特訓したというマトリックスとは違い、こちらは5年間かけて準備したというから頭が下がります。やっぱり、違いがよく出てますな。[映画館(字幕)] 7点(2009-12-30 15:13:54)《改行有》

316.  ローマの休日 オードリー作品は「麗しのサブリナ」に続いて2作目なのですが、これもなかなかいいですね。 まず、ストーリーはこの時代に公開したら絶対ここまで人気が出なかっただろうなという、とんでもなくシンプルなもの。50年以上前に作られたからこそここまで人気があるんだろうな、と思います。 この映画はやっぱりモノクロで正解ですよ。中途半端な新しさがあったら絶対にこんなに人気出ないはず。不朽の名作と言われるまでの長い歳月がこの映画の面白さを外側から助長しているのではないでしょうか。この映画を見て感動した人にはもっと色々なモノクロ映画を見てほしいと思います。そして、自分だけの“不朽の名作”を見つけて下さい。必ず見つかります! 今は価値観が多様化してしまっている時代ですから、こんな万人受けするストレートなストーリーを作るのはこの時代じゃまず無理な話でしょう。この時代の作品だからこそできたこのストーリー。そして、この感動。 そう、この“普遍的な感動”こそがクラシック映画最大の魅力なのです!※[映画館(字幕)] 7点(2009-12-30 15:12:51)《改行有》

317.   《ネタバレ》 この映画の一番の肝はやはり、後半に出てくる半身麻痺の少女なのでしょうか。 この頃の他のフェリーニの作品で本作同様、汚れのない子供に接することで人生をリセットするチャンスを与えられるシーンが見られますが、いずれの作品の主人公も結局立ち直れないままで物語が終了してしまっています。 全体的なストーリーは面白かったのですが、どうもアウグストの行動に疑問が残る。 少女の純粋さや気丈に振舞う健気な姿を見て、何もしてあげられない自分を恥じ、胸の詰まる思いをした事は事実。しかし、そこで改心したと思いきや、アウグストの体のあちこちからお金が出てきたのは、一体何が言いたかったのだろうと不思議に思った。最後、悪事から抜け出そうと道行く農民にすがろうとするアウグストを再び崖から突き落とすかのような結末に、本当に救いようのなさを感じました。 少女が懸命に松葉杖を使ってアウグストに近づき救いを乞う姿と、ラストシーンでの崖の地肌の乾いた感じが特に印象的。[ビデオ(字幕)] 7点(2009-12-30 14:47:22)《改行有》

318.  石の微笑 《ネタバレ》 しばらくレビューの間隔が開いていたお陰で、シャブロルと決別したのを忘れてうっかり観てしまいました。 映画を含め全ての経験が糧になるという信念により、厚かましくもレビューをさせて頂くと、エロい女は好きだけどエロさを露骨に画面に出した映画は嫌い。そういうのが見たいのなら、それ専門の映画館に行けば良いわけで。 そういう意味でこの映画はあまり好きではないですが、この映画に限っていえば、それ(最後の死体の直接的な描写も含む。普通は死体の一部を映すだけで十分。)がないと映画自体が成り立たないので、過去に観たシャブロル作品同様、非常に評価に悩むところです。 この映画を語る上で欠かせないのが、センタという女性。何か、肌の質感やボディラインを強調するような撮り方なので、肉感的なエロさがプンプン出てて凄く良いんだけど、ちょっと重い。毎回、登場する毎にいろんな表情で出てきてくれて、僕はなかなか好きなんですが、やはり重くてキモい。主人公の男フィリップが浮浪者を殺したと嘘をついてセンタと関係を維持しようとするところなんかは、自分でもたぶんそうするだろうなぁと思ったり・・・。「いとこ同志」より後のシャブロルは奇妙な映画ばかり撮っているような気がしますが、この映画はセンタという女がちょっとオカシイだけで、ストーリーは入っていけます。 まぁ、このサスペンス感や狂気を味わえるかどうかが評価の分かれ目だと思うので、好きな人は好きなんじゃないですかね? ところで、あの石像は一体何だったのだろう。親子ぐるみであの石像に思い入れがあるようで、“フローラ”などと名前も付けたりなんかして。ただ単にあのような顔がフィリップの理想だったというだけのことなんでしょうか。持ち主が狂気じみてきたりとか、いろいろ勘繰ったりしたのですが、特に何もなかったような感じです。 まぁ何というか、あの女の存在自体がちょっとしたホラーかと。[映画館(字幕)] 5点(2009-12-26 23:41:03)《改行有》

319.  エル・スール 《ネタバレ》 この監督の作品は「みつばち~」とこれだけしか観てないのですが、幼少の頃の記憶とかを凄く大切にする監督なんですかね? 小さい頃の視点ってとても素直で純粋で、それだけでもう、ひとつの芸術として成り立ってしまうような感じ。 また「みつばち~」同様、周りの大人たちも子供を相手にしているだけあって、凄くシンプルで愛情溢れるような語り口なものだから、観ているこっちまで不思議と幼少の頃に戻ったかのような気持ちになってしまいます。 映画を観終えてから、自分が小さい頃、親父ってどんな存在だっただろうかと考えてみると、まぁ、息子と娘とでは父親に対して持つ感情は違うだろうけど、中学生の頃までは少なくともエストレリャのように、父親としてどう思うかの他に1人の人間としてどんな過去・恋愛遍歴を辿ってきたかとかいうことに関して興味が向いたことは一切なかったと思う。 現実の世界で実際にどこかで聞いた話だが、いきなり風呂に入って来た親父に驚いて慌てて逃げるようにして風呂から上がったその数日後に、その親父が自殺してしまったという話があるように、フランス語の授業サボれないかと聞いてきた父親に一瞬ゾッとしてしまい、独りになった父親が凄く小さくて寂しそうだったのがとても印象に残った。 最後は尻切れトンボで凄く残念。ロードムービー好きの自分としてはかなり不満な印象。しかも、自分のための旅ではなく、父親のルーツを探る旅というのが何かいい。映画のストーリーとして聞いただけで胸が高鳴りそうなテーマなだけに非常に惜しい感じがしました。 [映画館(字幕)] 6点(2009-12-25 01:33:25)《改行有》

320.  千と千尋の神隠し 《ネタバレ》 2,3年前に一回見た時は、キワモノゲテモノがオンパレードで出ているだけの映画みたいにしか感じられなくて、ストーリーなんかはもう途中で追うのをやめてしまったまま今に至ったわけだったのですが、再び鑑賞してみるとストーリーは把握できたけど、やっぱり好きになれないみたいです。まず、カオナシがいなくてもストーリーは成り立つのではないかという事。そして、ストーリーが明らかに散漫になってしまっているので、どうもそこがいけないような気がします。それと、皆さんのレビューを見ると物語に込められた隠喩が多くて監督のメッセージを詰め込みすぎているところからも、やっぱりそのように思います。 この映画はいやに賛否両論出てますが、これはもちろん狙ってのことでしょう。一流と言われる作家やらミュージシャンやらのクリエイターって、自分の作品が売れ始めるとどうしても万人受けするものを作りたくなってしまうようですが、宮崎監督はあえてその逆を選んだところに超一流たる所以があるように思えます。 ところで、再度この映画を見て、実写の映画にも決して劣らない演出のうまさに驚きました。 序盤でハクに急いで戻るように言われて川の中に思わず飛び込んでしまった時に後から川の広さを映して見せたりするシーン、また、竜の姿をしたハクが紙の鳥から追われているときに千尋が思わず「ハク!」と叫んでハッとした瞬間の千尋のアップのワンカットなんかは本当にうまいなぁと思いますよ(要所要所で効果的にアップを使っている)。 そして何よりもすごいのは、以前にも増して小難しい展開になっているにもかかわらず、ターゲットの年齢層には確実に支持を得ていて、そして、尚且つ、それより上の世代にとっては、ストーリーの奥深さ故に見る側が独自に解釈をすることが可能であるため、十人十色の楽しみ方ができるように作られているところですよ。ヒット作はこのように作るのだというお手本のような作品ですね。 余談ですが、カオナシは現代のネット社会の人間みたいですね。こないだの、小学生の女の子が包丁で友達を切りつけた事件とかを思い出すと、ちょっとドキッとしちゃいます。インターネットでチャットとかすると、顔が見えない分いくらでも言いたい事言えるから普段よりも攻撃的になったりするし、性別も年齢も職業も偽って全くの他人になりきることもできるからインターネットってまさに“カオナシ”ですよね。[DVD(邦画)] 6点(2009-11-14 20:45:21)(良:2票) 《改行有》

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58515.68%
614426.57%
716630.63%
87313.47%
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