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性別 男性
年齢 53歳

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321.  駿河遊侠伝 破れ鉄火 清水の次郎長が、一家をなしていく過程を描く第2作。あれやこれやエピソードを重ねていき、まとまりがつかなくなると思いきや、結構うまくまとめており、ラストはなかなか盛り上がります。しかし、子分どもを引き連れてあるく勝新をみていると、顔の丸さがひときわ目立ちますな・・・。ダイ・ラケ師匠の登場は、ちょっと悪乗りし過ぎか(さすがに勝新と睨み合いになると、ちょっと笑えない構図)。[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-05-05 08:03:58)

322.  トパーズ(1969) “異形の傑作”ともいうべき『サイコ』や『鳥』でとうとう、映画の枠からハミ出てしまうような、アクロバットな映画作りをやってしまったこと、これは結局、ヒッチコックにとって自滅的だったのかも知れません。これらの作品の後で、一体何を作ればいいのか? ひたすら目新しさを狙って“映画の解体”路線を突っ走らない限り、ファンの期待には応えられないのか? そんな中で、本作は、スター俳優を起用するでもなく、奇を衒うでもなく、比較的地味ではあるんだけれども、その分もしかして、雑音抜きで楽しんで作った作品だったんじゃないのかなあ、と。内容はヒッチコック作品お馴染みの「スパイもの」で、ヒッチコックらしいカメラの「遊び」も随所に見られます。冒頭のクレーン撮影のワンショットなど、結構意表をついてますし、他にもサスペンスを盛り上げる演出が盛り沢山。もっとも、「キューバ危機の背景には、実はイロイロな事件がありましたとさ」みたいなオハナシなので、ややプロットがまとまらない印象は拭えないんですけれども、その分、シリアスさ、とか、スケール感、みたいなものも感じさせる作品になっているのではないでしょうか。なお、ちょっと気になった点は、中盤、デベロウとファニタとパラの3人がテーブルを囲むシーン、デベロウの背景の壁に誰かが近づいてくる影が一瞬写る(足音も入れられているので多分、給仕の女性の影?)のに、前後のカットにはやっぱり座っている3人しか写っていない。これはミステイクですかね? なにせ心霊写真みたいで気持ちワルいのですが。[DVD(字幕)] 7点(2010-03-15 22:48:24)

323.  怪獣島の決戦 ゴジラの息子 《ネタバレ》 試しにウチの娘に見せてみたら、意外に喜んでた! わが子ながら、見る目がある(いや、無いのかな。笑)。ここは南の島、ゾルゲル島(←島の名前くらい、ちゃんと考えろよなあ。豆乳はゾル、豆腐はゲル。ってか)。そこでは日本の研究チームが、食糧問題を解決すべく、「シャーベット計画」が進められていた(何がしたいのかも、何故こんな辺鄙な場所でやっているのかも、問わないことにする)。しかし実験は失敗、もともと、島には巨大カマキリが生息していたのだが、実験の影響でさらに巨大化、怪獣カマキラスとなってしまう(島中のカマキリが巨大化したら大変なことになりそうだけど、意外に数が少ない)。巨大カマキリどもは、何を思ったか、突然地面を掘り返し始め、すると地中から現れたのは何と巨大なタマゴ。いったい中から何が出てくるのか。ウチの子もワクワクしながら見ていると、何と、中から出てきたのは、ガチャピンを気色悪くしたような顔の、ゴジラの幼虫でしたとさ。このショボさ。うちの子もさすがに呆れるかと思いきや、このあたりから映画にのめりこんでいく。それでいいのか。でも確かに、面白いっちゃあ、面白い。ミニラをカマキラスどもが理不尽にもいじめていると、親ゴジラが来てカマキラスを一喝。その後、親ゴジラの熱血指導により、熱線の吐き方をマスターしたミニラは、カマキラスに仕返しをしようとするのだけど、返り討ちに。とまあ、とにかく人間的で、ほほえましいことこの上ない。さらには、ゾルゲル等に住む巨大クモ:クモンガまでもが目を覚まし、怪獣たちが決戦を繰り広げる展開。このあたり、「宇宙人の侵略」みたいなオソロシゲなものではなく、あくまで地球の怪獣同士のノンビリした対決、安心感もありますし、またカマキラスやクモンガの動きもなかなか見事なもので、伝説のカルト芸人“テント”のネタ「クモの対決」を思い起こさせるものがあります。ウェッウェッ。そしてラストの、雪の中で抱き合うゴジラとミニラの、哀愁漂う姿。巨大なもの同士であるがゆえに、その身を寄せ合う姿は印象的、これは名シーンですね。うん、いい映画じゃないですか。[DVD(邦画)] 7点(2010-02-24 22:47:13)(笑:1票)

324.  駿河遊侠伝 賭場荒し 勝新演じる清水の次郎長、いやあ、ワルそうですなあ。まさに、無鉄砲なチンピラ。物語は、まあ、どうということの無いエピソードがいくつか、といった感じですが、勝新の傍若無人ぶりが、何とも頼もしい。クライマックスの決闘の場面、カメラもすごいけど、天知茂を逃がすときの“俺は不死身だから”というセリフもすごい。無茶苦茶だけど、説得力があります。ところでこの映画、バクチのシーンなど、一部を除いたら、ほとんどロケ撮影ですよね。大映の時代モノは、ロケがとても良い(キッパリ)。観客の好みの変化もあるにせよ、やっぱり、こういう撮影がだんだんできなくなってきた時点で、“時代劇”は終わっちゃったんだろうね。[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-01-20 23:13:23)

325.  荒野の1ドル銀貨 そりゃまあ、完成度が高いか低いかと聞かれれば、高くは無いのだけれども、波乱万丈、危機また危機で飽きさせない娯楽作品として観れば、完成度が高いか低いかと聞かれれば、決して低くは無いだろう(だからと言って高くもないだろう)、という、いかにもマカロニらしいマカロニウェスタン。わかりやす過ぎるBGMが、映画を盛り上げるとともに、映画を安っぽく見せてしまうのだけど、ここまで音楽の使い方がわかりやすいと、何かミュージカル映画でも見ている気分になって、意外に悪い気はしない。そしてこの映画、何と言っても伏線の張り方が上手い、上手過ぎる。ほとんど反則。ここまで上手いと妙な感動を呼んでしまう。これが、この映画のポイント。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-12-06 23:00:28)

326.  若親分喧嘩状 大陸に亡命中の若親分が、(何やらよくわからんが)お姫様(とやら)を救出するところから始まる本作。若親分が帰国すると、南条組も解散しちゃっているとのこと、こうなると、主人公演じる市川雷蔵、もはや、若親分でも何でもなく、単なる一介の書生さんか何かにしか見えませーん。その口から、渡世だの任侠だのと言われても、違和感バリバリ(いやまあ、第1,2作が違和感無かった訳では勿論無いのだけれど)。しかーし、今回の敵であるイノハラ組は、株を買い占め企業を買収する経済ヤクザ。インテリ若親分にはピッタリの好敵手、なんだろうかねえ・・・。いつもカードを持ち歩きパラパラやってるイノハラに、オレも海軍出だからトランプの心得ぐらいあるぜ(この辺りも意味不明)と、ポーカー対決を挑む若親分。ファイロ・ヴァンスもびっくり、ですな。でまあ、物語は、暴力にペンで立ち向かおうとするブン屋とのカラミがあったり、例によって例のごとく軍内部のゴタゴタがあったり、した挙句、クライマックスは、港の倉庫でのチャンチャンバラバラとなる訳ですが。大みそかの吹雪の中、大勢の敵が待ち受ける港に、悲壮感を漂わせながら単身乗り込む若親分の姿は、感動モノと言えば感動モノ、マンネリと言えばマンネリ(また単身乗り込み。いつも通り)。除夜の鐘に載せて百八人連続斬り、とまではいかないけれど、眠狂四郎バリの殺陣が堪能できます。・・・それにしても、本作。被写体を手前の小道具や人物越しにカッチョ良く撮ろうとするのはいいけれど、あんまし調子こいてナメナメとナメまくるショットの多用は、さすがに観てて鬱陶しくなることが、よくわかる作品でもあります、ハイ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-07-05 22:09:52)

327.  マクリントック 《ネタバレ》 西部開拓時代。ジョン・ウェインが演じるのは、大地主のマクリントック氏。で、どういうお話かというと、いや実は、お話らしいものはこれと言って無くて、喧嘩やらお祭りやらの場面がとりとめもなく続いた末に、お転婆なる奥さんと無事ヨリを戻して、メデタシメデタシ、という、何ともワカリヤスイような、全然ワケがワカランような、そんな映画。まあ要するに、こういうマクリントック村みたいな何でもアリアリのドタバタした世界があったら、さぞかし楽しいだろう、ってな感じの趣向ではあるんですけども、一方、観ている我々、世知辛き現代人からすれば、「こんなトコ、住んでて本当に楽しいか?」とか「こいつらみんな、遊んでばかりでちっとも働く気が無いなあ」とか思っちゃう。ま、いいじゃないですか、雄大なる大自然と、雄大なるジョン・ウェイン、この二つさえ揃っているならば。大らかな世界を大らかな気持ちで楽しむべし。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-06-18 23:15:39)

328.  若親分出獄 そっちが渡世の挨拶ならこっちは海軍式の挨拶だぜ。雷蔵若親分の怒りが、文字通りバクハツする、シリーズ第2作。冒頭、釈放間近の若親分が獄中で暴漢に襲われるあたり、いかにも前作の続きっぽい始まり方なのに、いざ出獄してみたら、新興勢力の台頭によって全く勢力図が塗りかえられていました、という、実はかなり前作無視の展開です。これは良いこと。しかしこの若親分、ずっと海軍にいてある日突然2代目を襲名し、その後はずっと獄中にいた癖に、何でこんなに子分に慕われているのだろう? ま、クールで二枚目でめっぽう強いから、ということで納得しておきましょう。今回のは、暴虐をホシイママにする中新門組との争いを軸に、親分古巣の海軍の危機にまで話は及び、さらには、ほとんど法治国家とは思えないドンパチも展開、とオハナシもヒートアップ。その一方で若親分、今作ではますますイイヒトになってしまっており、いささか貫禄に欠ける気もいたします。ところで、派手にドンパチを繰り広げるクライマックス、背景には高架線やら電車の架線やらが写っていて、どうも大正というよりは昭和の風景に見えちゃうのですが。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-05-30 07:57:20)

329.  空軍大戦略 なんともシマリの無い戦争映画でして。英独両国側から描いているのがあまり効果的を挙げていないし(ドイツ側の描写が不必要なほど長い)、空爆される建物は掘っ立て小屋みたいにチャチだし、時々ヘンな合成映像使うし。とは言え、やっぱりここまで空中戦の描写を徹底してくれると、「さすが」と言わずにはおれません。英国名優陣がここに集結し、もはや戦っている相手は、ドイツ軍なのか、はたまたアメリカ映画界なのか。凄まじい意気込みの伝わってくる映画です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-04-29 08:57:46)

330.  暗殺(1964) 司馬遼太郎の連作小説『暗殺』の中の『奇妙なり八郎』が原作。原作は、短編らしくエピソードを緻密に折りたたんで構成されているけど、その味わいとは異なり、映画はどっちかというとハードボイルド調。なにしろ清河八郎役が、Gメン丹波ですからね~。幕末を代表するトリックスターともいうべき清河八郎のイメージに合っているかというと、多分合ってないと思いますが(笑)、ここでは、冒頭に繰り返し出てくる「奇妙なり八郎」というセリフと、映画における八郎像が、むしろ対照的であるところがミソ、なのかも。幕末に渦巻く意志と意志の衝突、みたいな青春映画調ではなく、むしろ運命論的な暗い雰囲気が漂う作品で、才気が溢れるような入魂の映像が見事。とか言いつつ、こういう映画って、観ている間ずっと「ホラすごいでしょ、すごいでしょ」とアイヅチを求められ続けているような気分になって疲れるんですけどね(笑)。音楽は武満徹、60年代に邦楽器への関心を示した彼は、ここでも尺八を取り上げており、絶妙の効果、いやまあ、狙い過ぎじゃないかと言われればそうかもしれんが、この後の代表作、エクリプス(66年)、ノヴェンバー・ステップス(67年)と繋がっていくことを思えば、興味深いところ。・・・ところで昨今の社会の閉塞状況や、それに対する不満の湧き上がり、何か幕末につながるものがあるようにも感じます。年功序列の廃止だの実力主義だのと表向きは言われながら、かえってそれが故に、保身への執着、既得権益への執着が蔓延している世の中。支えとなっていた帰属意識を失ったのみで、代わりとなるべき寄る辺を見出せない世の中。いずれ、野心と大望が、血で血を洗う争いを生んでいった、あの幕末期のような混乱が、現代にも巻き起こるのかも知れない。そんな時に、こういう、ある種“冷たい”映画を観て、視点を変えてみるのも、よいのかも知れません。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-04-26 09:53:03)

331.  勇気ある追跡 父を殺された娘の復讐譚、とは言え、何とも言えぬおおらかさに満ちた作品、であります。確かに凶悪犯は出てくる、死人も出る、でも、悲惨さは感じられず、ユーモアが勝っており、登場人物みんな何だかいいヒトたちに思えてくる。ジョン・ウェイン演じる保安官も、“ヒーロー”という雰囲気ではなく、ひと癖もふた癖もある、やや屈折した役柄、それでも屈折しすぎてないところがミソ。確かに、この辺でオスカーあげておかないと、もうチャンスが無いかもしれない(ははは)。彼を始めとする、血はつながってないけど親子3代、みたいな凸凹3人組の珍道中、これが映画後半、雄大な大自然の中に(ときに小さく、小さく)ゆったりと描かれています。ラストで、蛇の穴とかなんとか無理に盛り上げてるのが、とってつけたようで、まあこれも娯楽作の宿命というか、ご愛敬、なんですけども。ロバート・デュバルはこの頃から、アタマが涼しげ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-09-06 16:37:33)

332.  恐怖の岬 2大スターが対決するサスペンス。狙う側も狙われる側もオッサン同士、そんなんで盛り上がるのか?と思いきや、家族をつけ狙う、という恐怖と、後半は趣向を変えてハウスボートでの攻防、というのが、印象的。できれば、せっかく後半は非日常的な場所を舞台にしたのだから、ここでワンクッションおいて、静かな田舎の不気味さみたいなものをもう少しじっくりと出してくれてもよかったかも。狙う側と狙われる側が、結構バランスよく描かれてる気がしますが、これは両スターへの気兼ねなのだろうか?いや、悪くないですけどね。特にクライマックスの対決におけるシツコサなど、ワタシは結構好きですけどね。まあちょっと気になった点といては、ロバート・ミッチャムの肉体美、見ようによっては、無理に腹を引っ込めているように見えちゃうのだけど(笑)。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-08-17 10:37:02)

333.  西部開拓史(1962) BS放送で観ながら、どうにも禁じえない罪悪感。シネラマを前提にした画面を無理矢理つないで平面にしているもんだから、なんともヘンテコな映像になってます。左右の部分をもうちっと手間に折り曲げると、きっとこう見えたんでは無かろうか、と想像で補いつつも、観ているこちらがどうにも申し訳ない気分に。さてまあしかし。南北戦争、バッファローの大群、列車強盗などなど、見せ場たっっっぷりの映画ながら、オムニバスじみた構成がなんともせわしなく、気持ちが充分に盛り上がりきらないのが残念。西部開拓の歴史のいくつかの光景を、大河ドラマ風に強引にまとめつつ、さらにそこに“ヒーローもの”っぽい要素を加えようとするのにところに無理があるかも。でも面白いよ。最後の列車強盗の場面なんて、最高ですね、ほとんどヤケクソのように盛り上げてます。こういうの大好き、ニコニコ。マッドマックス3なんかへの影響も大ですね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-01-06 16:58:33)

334.  眠狂四郎 炎情剣 変態性欲丸出しのセクハラ大魔王と化した狂四郎サマ、いやはや、これはもう、炎情剣と申しますか、はたまた劣情剣とでも申しますか。狂四郎サマと中村玉緒とのキワドイ場面などを目にすると、どうしても現在の玉緒オバチャンの容姿が脳裏にてオーバーラップしてしまい、観ている私の劣情も、制御不能のオーバーヒート、ああ、変態が伝染ったよ。しかし狂四郎サマには、実は清純派(なのか?)には弱いという一面もあったりするのでした。そこがまた変態。ま、それはともかく、本作、ウラにはウラがありそうで、実はあんまし盛り上がらない地味なオハナシだったような気もするのですが、登場人物たちのキャラの多彩さが印象的。西村晃の一癖も二癖もある表情と声、だんだんマモーに見えてきてしまう(笑)、こりゃ無気味。序盤に出てくるヘンテコマスクの刺客も捨てがたい。さらには、狂四郎サマの“無頼ぶり”もなかなかのもの。円月殺法を出しすぎるのが、これまた盛り上がりに欠ける点ではありますが、「どこからともなくやってきて映画が始まり、映画の中では人を斬りまくり、そして最後はデザート代わりの斬捨て御免とともに、どこへともなく去っていく」という、一種のスガスガシサが、魅力ですね。[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-12-28 01:13:13)(良:1票)

335.  眠狂四郎 勝負 眠狂四郎という、正義感は強いけれどちょっと照れ屋さん、容姿端麗、剣を抜いたらピカイチの好青年の活躍を描いた、痛快時代劇。ははははは。でも本当だからしょうがない。これを観てから後のシリーズ作品を観て「なんじゃこりゃ~」と腰を抜かすのも良し、後のシリーズを観てから本作に立ち返って、「なんじゃこりゃ~」とのけぞるも良し。世直しに燃える勘定奉行のジイさん(←どっちかっつーと、「農民A」といった佇まいだけど。笑)の改革を、影に日向に支える狂四郎。極めてノーマルな映画、サワヤカ過ぎて張り合いがないぞ~(ノーマルだからとケチをつけられる狂四郎って一体・・・)。でも、謎の女占い師の暗躍、ポンコツ刺客の襲撃、アノ有名人との対決(?)など、物語は起伏に富み、見せ場も多く、これはこれでなかなかナイスな作品なのでした。[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-09-14 23:48:52)

336.  眠狂四郎 女妖剣 《ネタバレ》 うん、コレはなかなかイイっすよ(笑)。ハダカが多いから?いえいえ、確かにハダカは多い、多いけど出し惜しみばっかしやんか。その点では可も無く不可も無く。それよりもこの、次々に投入されるキャラの多彩さと、そして物語の「絶妙の」纏まりの無さ。まさにこれは無頼漢・狂四郎が、運命に揉まれつつ逆らいつつ、現世という“迷宮”を彷徨う物語なのだっ。って、そんな力をこめて言うようなことでも無いけどさ。備前屋の陰謀、菊姫の暗躍、カンフー坊主とのライバル関係(ああ、若山先生)、これらのエピソードは、一つ一つは確かに印象的ではありますが、決して映画全体を支配するには到っておりません。狂四郎の真の敵は、彼らのようなちっぽけな存在などではなく、運命そのもの、なんですな。だから、映画の中にも明確な対立軸が無く、一見、散漫に物語が進みますが、“運命”を前にすれば、彼らの存在など矮小そのもの、とうこと、でもあります。最後に、ついに狂四郎の出生の秘密が明かされることで、映画の輪が閉じる。その秘密とは、何と彼は黒ミサの子だったのだ!(←もう、みんな知ってるって??) そう、映画の前半で、「(パカラッパカラッ)地獄に堕ちろっ!」と彼が一刀両断、首チョンパにした転びバテレンの宣教師、あの宣教師と、彼の父は、何ら変わらぬ存在だったのだ。まさにこれは、オイディプス王のごとき、「父殺し」と呼べるもの。その秘密を明かしたびるぜん志摩、同じ「父」ならぬ「乳」で育ったという彼女を、狂四郎はクールに斬って捨てる。これには一種、「母殺し」のニオイがする。まさに“死神”狂四郎の誕生、であります。[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-07-21 16:58:30)(良:1票)

337.  007/ドクター・ノオ 《ネタバレ》 映画音楽史上、最高傑作との呼び声も高くは無いけど低くも無い、007のテーマ曲。さすが第一作だけあって、フンダンに聞くことができるのがナントモ嬉しい。ボンドが何かする度にテーマ曲が流れる。いや、何もしなくても流れる。めっちゃカッコイイぞ。この第一作を観て、この音楽を聴いてると、「実はジェームズ・ボンドはとても優秀なヒトなのかもしれない」という気がしてきちゃいます(後の作品からはその片鱗も感じられない、こともある。あはは)。常にクール、そして非情。敵を殺すことに何の躊躇もしない。いたいけな蜘蛛まで徹底的に叩きのめす。非情だ。クルマを運転していれば敵の襲撃、カーチェイス。ボンドの見事なハンドルさばきを見よ。背景が合成映像なので、ボンドのハンドル操作はクルマの動きとズレまくっちゃってます。こんな危険な自動車でこんな危険なカーブを乗りこなすとは、何というドライビングテクニック。やっぱり一流のスパイは違うね。また、一流のスパイは「水とんの術」も使えちゃったりするのだ(ただし、「水とんの術」しか使えないのであった。とほほ)。そんなこんなのうちに、敵の基地に乗り込むボンド。敵の基地は例によって、無意味に豪華。ついに登場する謎の怪人、ドクターノオ。ノオと言っても、キュッキュッと言いながら頭突きでタイガーマスクを苦しめたあのボーリング球野郎ではなくって、こちらのドクターノオは、何と、両手が何だかスゴイ事になっていて、とてもスゴイのである。ついに囚われの身となるボンド、危うし! しかし気が付いたらナゼか楽勝で脱出してしまい、気が付いたら大爆発している敵の基地。まさに007映画の原点に相応しいクライマックスと言えましょう。これが、今にいたるまでレンメンと続くあの大ヒットシリーズの第一作、なんですね。[DVD(字幕)] 7点(2007-01-16 23:15:33)

338.  特攻大作戦 重罪人を掻き集めて作ったポンコツ特攻部隊。前半は彼らの特訓が描かれますが、何ともユーモアにあふれてます。そもそも戦争自体にヒューマニズムは無い、だからこそ映画も、「ホラ、戦争ってこんなに非道なんですよ」、なんてことは改めて語ったりしない。「ホラこんなに残酷」などと、「ある点」を強調してしまえば、ひとつの残酷さは示せるが、一方で「他の点」を糾弾しないこと、間接的に「認めること」になりはしまいか。戦争とは首尾一貫して矛盾に満ち、残酷なものなのに、「あるキタナい一面」のみを強調するという「キレイ事」に走ってしまうと、その先にあるのは単なる安心感でしかない。この映画はそのような態度を否定しています。あえてコミカルなタッチで描き、それと同時に、描かれる内容は決してキレイ事ではない、ということ。ここで描かれているのは、「善い」とか「悪い」とかいうことではなく、強いて言えば、この「汚い12人」のギラギラした生命力、でしょう。このキレイ事ではない、という点は、クライマックスの特殊作戦にてさらに顕著になります。作戦中、あのギラギラしていた「汚い12人」はバタバタと倒れていき、そこには何の感傷もなく、まさに消耗品としか言いようが無い。作戦自体も、無抵抗のドイツ人を一方的に虐殺する、という、まるでヒロイズムが感じられないもの。そもそも、アメリカ軍人がドイツの軍服を着て戦うのって、ヒギンズの「鷲は舞い降りた」にもあったように、ジュネーヴ条約違反だったりするのでは? などなど、普通のアクション映画であればクライマックスを観りゃあストレス解消、スッキリするものを、この映画では、それまで物語の背景に隠れていた(とは言え薄々感じていた)「戦争の矛盾」というものが、クライマックスで容赦なく噴出して、スッキリしないような、ちょっとスッキリしたような(←ドンパチ観るとやっぱり興奮しちゃうんだもん。笑)、複雑な気分になる映画、であります。ちょっとケチをつけさせてもらうと、12人の罪状というのが、少し同情できるような点のあるものが多く、ちょっと「キレイ事」っぽくて、イヤでしたね。「無難なバランス感覚」という打算を感じてしまう。当時はこの辺が限界、だったのかなあ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-09-11 22:04:48)(良:1票)

339.  ある殺し屋 物語の時間進行がバラバラになっているトリッキィな構成。なぜ寿司の折り詰めを「3つ」買うのだろう・・・? 主人公のセリフが切り詰められていることもあって、最初は謎めいたストーリー。これが、映画の進行とともに徐々に明らかになっていくところに、ハードボイルド的シブさと、謎解きのスリルがあります。雷蔵の表の顔は、7・3分けカツラ風髪型の飲み屋のオヤジ、しかし裏の顔は切れ者の殺し屋。いや、切れ者と言うのとはちょっと違うのかもしれない。ヌカリ無く着々と準備を進める有能ぶりとは裏腹に、どこか生死を超越したような、雷蔵の虚無的な表情(←いつもどおり、という話もある)。その姿はまるで死神のようでもあります。ラストの後ろ姿が実に印象的。その後の成田三樹夫のセリフは、直前の雷蔵のセリフをそのまま頂いたもので、映画のオチとしてはピシッとキマったシーン、のハズだけど・・・「おいおい、シタリ顔でそのまんまヒトのセリフをパクりやがって。オマエは寅さんか!」と、つい突っ込んでしまいました。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-08-15 13:10:42)(笑:1票)

340.  大怪獣ガメラ 先日行われた、亀田興毅選手の、ボクシング・タイトルマッチ。ボクシング(って言うより、格闘技全般)が好きな私としては、結構面白い試合だったと思うし、もともとこの業界に色々問題があることは感じていたし、ってなワケで、対戦前のマスコミのバカ騒ぎと、対戦後のマスコミのバカ騒ぎには、とてもじゃないが付き合いきれない。そんな中で、(私の目から見て)大変気の利いたコトをやってくれていた放送局が、KBS京都。亀田戦中継の裏番組として、あえて、この亀映画を放送するという快挙(しかし実際は、試合開始を21時頃まで引っ張るという暴挙のため、KBS京都で『大怪獣ガメラ』を最後まで観て、さらに中島貞夫さんの長い長い解説を最後まで聞いてなお、試合開始に間に合っちゃった、という顛末。渾身のギャグをかわされたKBS京都こそ、今回の最大の被害者かもしれない)。とまあ、それはともかく。ガメラ初登場の本作。ゴジラよりは10年以上遅れての登場ですが、いやこれがなかなかのもの、合成撮影によるガメラの巨大さのアピール、大規模なミニチュア撮影、これらが迫力をよく伝えております。が、その一方、大暴れする凶悪な大怪獣に対し、「仰向けにしちゃえば亀は自力で起き上がれないはず」、という超絶的にシンプルな作戦で立ち向かう、このワカリヤスサ。これがガメラシリーズの魅力ですかね(笑)。そして、何やら要領を得ないZ計画、従って釈然としない強引なラスト。確かにこれぞガメラ映画、かもしれない(笑笑笑)。ところで、この映画のセリフ中の“ガメラ”を、すべて“カメダ”に置き換えると、さらにわかりやすい、かもしれない(「カメダは本当はいいヤツなんだ!」「カメダは寂しがり屋だから、友達を捜してるんだ!」・・・・・・)。[地上波(邦画)] 7点(2006-08-09 22:15:11)(笑:1票)

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