みんなのシネマレビュー |
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3542. 用心棒 狭い町中で似たような登場人物がチマチマ動いているだけだし、殺陣は少なめでほとんどはボソボソした会話だけだしで、大きく期待はずれでした。いろいろな意味で、これを超える時代劇はいくらでもあるんじゃないでしょうか。司葉子に4点。[DVD(邦画)] 4点(2007-09-22 22:19:02) 3543. いちご白書 《ネタバレ》 立てこもり、ストライキ、アジ演説、デモなどの大学闘争の風景をきちんと正面から映像化してくれた点をまず評価したいが、その中にも、敗北感というか挫折感というか、ある種の諦念のような雰囲気が常に漂っているのにどきっとする。威勢のいいことをいくら言っていても、通りすがりのチンピラにすら何もできないという無力感。大体、このタイトルからして、ほぼ自虐の領域です。一方で、講堂を揺るがす"Give Peace A Chance"の大合唱は実に強力。警官隊の突入時の、四方八方からのカメラワークも迫力があるし、怒号と悲鳴と催涙ガスの発射音だけで延々とつなげる演出も凄い。幹部連中に特色のある人がもう少しいると、なおよかったのですが。[ビデオ(字幕)] 8点(2007-09-18 03:12:40) 3544. ムーンライト・ジェリーフィッシュ 《ネタバレ》 ただ暗いだけの自己満足ドラマだったらどうしようと思っていたのですが、意外に最後まで見易い内容でした。ロマンスの部分は深入りせずに無理のないところで切なさを醸し出すのに貢献していますが、逆に、あのラストにするんだったら、ヤクザの日常生活の部分でもう少しどん底ぶりややるせなさを強調しておく必要があったでしょう。主人公がいきなり被疑者扱いになって発砲までされるという処理が若干強引だったのも惜しい。[DVD(邦画)] 6点(2007-09-18 00:17:23) 3545. 切腹 《ネタバレ》 冒頭の何気ない訪問シーンで、実はすでにすべてのドラマが完結していた、というのが実に美しい。また、ただ座って喋っているだけなのにあふれ出ている緊迫感・緊張感、端役の侍の1人1人の動きまで整然と統一したこだわりぶりも嬉しい。で、それを支えているのが、周到に練られた脚本なんです。とにかく一つ一つの台詞が、言葉遣いとしても、そして心理表現としても丁寧かつ正確で、そこだけで聞いていて心地よいのです。そりゃ、役者陣も猛然と気合が入るというものです。仲代達矢の静かな迫力はいうまでもありませんが、それを受ける三國連太郎の僅かな表情の動きの凄さ。時代劇作家を目指すすべての人は、まずこの脚本を書き写すところから始めるべきだと思います。[映画館(邦画)] 8点(2007-09-17 01:38:11) 3546. ワンダー・ガールズ 東方三侠 《ネタバレ》 美女三人組が正義の味方で大活躍する脳天気アクションかと思いきや、序盤は善悪をはっきり区別しないで進んだり、周辺人物の刑事や博士も今にも死にそうなほどの被害に遭遇したり、敵に誘拐された赤ちゃんや子供たちも容赦なく殺されたり(!)と、ストーリーの暗い部分もきちんと盛り込んでいるのが面白みを増していました。あんな「魔宮」がその辺の地下にあってどうする!とか、マギー・チャンのおみ足は意外と太かったとか、下らないツッコミ箇所も十分です。[DVD(字幕)] 6点(2007-09-15 04:25:26) 3547. 黒い罠 すみません、一体何が謎であって、誰がどのような立場からそれに関わっているのか、ほとんど分かりませんでした。途中からは分かるのかと思って見ていましたが、最後まで同じような感じでした。演技がみんな似たような感じだからでしょうか?[DVD(字幕)] 4点(2007-09-13 04:08:44) 3548. ルイーズに訪れた恋は・・・ ローラ・リニーと年下の青年との恋愛模様なんて、想像しただけで胸キュンものなのに、この内容の欠如ぶりはいただけません。全部予告編から想定できる範囲内なのはまだ許すとしても、本人たちのやりとりが陳腐そのもので、しかも脇役にも何も見せ場がないとなれば、見るべきところがないのです。ラストもえらく唐突で、脚本家のスタミナ切れを窺わせてしまいます。ローラ様に免じて4点。[DVD(字幕)] 4点(2007-09-11 02:50:37)(良:1票) 3549. セルラー 危機の振り方にしてもその解決の仕方にしてもものすごく単純で、何か目新しいことをしているわけではないのですが、手がかりが偶然つながった回線のみという設定をフルに活用し、ほかの次元の問題に色目を使わないところが誠実で良い。それにしても、ひたすら泣き顔で座っているだけなのに何とも言えん色気を感じさせるキム・ベイシンガーはやはり凄い。以前の大女優然としていた頃よりも好感度アップです。[DVD(字幕)] 7点(2007-09-10 01:59:40)(良:1票) 3550. 青の炎 青と黒を基調とした画面構成の迫力はなかなか。脚本は、最初に見たときは説明台詞が多いかと思ったのだが、再見したらそうでもなかった。全体的なじっとり感の統一は演出の芯の強さを窺わせるが、難点は、母親が物語の上であまり機能していないところかなあ。というか、秋吉久美子だと結局は何でもできそうに見えて「追い詰められ感」に欠けてしまうので、ここはもっとやつれた感じの人を当ててほしいところでした。[DVD(邦画)] 5点(2007-09-10 01:46:03) 3551. チャイナタウン 主人公の調査なり行動が最初から最後まで一本調子で、真相の判明も単に運良く適当に分かっただけという印象が拭えませんでした(事件の背景自体、そんなに新鮮味のあるものでもないし・・・)。ラストシーンも、インパクトや意外な着地を狙ったというよりは、単にちゃんとした締め方が思いつかなくてああなってしまったという感じ。気怠い音楽で雰囲気はよく出ているので、点数はそこに対して。[DVD(字幕)] 5点(2007-09-09 03:00:24) 3552. クリビアにおまかせ! オランダ語で歌われるミュージカルなんて、普通接する機会はないですから、それだけでわくわくしてしまうではありませんか。で、やっぱり内容的には大したことなくて、老人ホーム(?)をめぐる家主と経営者のやりとりが延々と繰り返されるだけなのですが、そんなどうでもいいようなことにここまで熱くなれる出演者の皆様が素晴らしい。とりあえず、好奇心は満足されました。[DVD(字幕)] 5点(2007-09-09 02:18:54) 3553. ショウタイム デニーロもマーフィも手を抜きまくりの演技で、テンションの高さを全然感じない。せっかくのカメラの後追いという設定も、本当にただついて行っているだけで、特段意味のある絡みがあるわけでもなく、登場人物にとってと同様、見る側にとっても邪魔になっているだけ。[CS・衛星(字幕)] 3点(2007-09-04 03:44:17) 3554. 幸せになるためのイタリア語講座 落ち着きのないカット割と不自然に揺れるカメラ、もうこれだけで駄目です。筋からいえばごく日常的なほのぼのした内容のはずなのに、何でこんな殺伐とした撮り方をするのかな。語学講座を題材とした新鮮さに2点、美容院でのさりげないラブロマンス描写に2点。[DVD(字幕)] 4点(2007-09-04 03:30:45)(良:1票) 3555. やわらかい生活 特に見るべきところのない登場人物のどうということもない日常生活を延々と流されても、別に面白くもありません。また、男が4人寄ってくるというのがポイントのようなのですが、みんな同じような人にしか見えませんでした。[DVD(邦画)] 4点(2007-09-01 02:46:52) 3556. ハーレムのヴァイオリン教室 《ネタバレ》 「ミュージック・オブ・ハート」で描かれたヴァイオリン教室のドキュメンタリー版です(こっちが先ですが)。「ミュージック~」では、教室ができあがるまでとできあがってからが半々くらいの割合でしたが、こちらは後半部分がほとんどで、つまり教室の存在が有名になって、生徒たちが詰めかけるようになってからの状況を前提としています。つくり上げるまでの苦労や裏話の部分も見たかったのですが、その無名な頃の映像なんて誰も撮ってないんだろうから、仕方ないか(とはいえ、インタビューや資料撮影はできたと思うけど)。その代わり、日常的な指導の光景は、存分に見ることができます。「ミュージック~」ではメリル・ストリープが演じていたロベルタ・ガスパーリ先生の、叱るときは容赦ない、しかし決して感情を爆発させない、ヴァイオリンへの真剣さに満ちた指導は、教育モデルとしても参考になります。カーネギー・ホール公演の実際の映像も最後に登場し、いかに凄い光景だったかが分かります。[地上波(字幕)] 6点(2007-08-31 01:22:30) 3557. 終わりで始まりの4日間 主人公が何をそんなに悩んでいるのかもさっぱり分からないし、サムとの出会いがどのような変化をもたらしたのかは尚更分からない。心理描写を通り過ぎて、雰囲気とそれっぽい台詞だけで進んでいくドラマは虚しいです。ナタリーに免じて5点。しかし、彼女もレオンの後はいい主役の作品に恵まれないね。[DVD(字幕)] 5点(2007-08-30 02:35:44)(良:1票) 3558. 12人の優しい日本人 《ネタバレ》 まさかオリジナルより面白いとは思いませんでした。とにかく、12人の陪審員がいちいち「いるいるこんな奴」という人たちばかりで、ずれまくる論点やかみ合わない会話を聞いているだけで笑いが止まりません(何人か、人格を強調しすぎで浮いている人もいますが)。また、オリジナルの弱点であった証拠関係の細かさについても改善されています。衝突寸前の2人の立ち位置とか、かなり無理がある論証もありますが、被害者の酔った度合いとか、移動のルートや経過時間の意味とか、目撃者の位置関係など、実際にも重要である要素にもきちんと言及されています。ただし、製作者が自分の想い(祈り)を正面から具現化したオリジナルに比べ、こちらの方は技巧に走りすぎているというイメージは拭えず、その点ではオリジナルの方が上ですね。あと、1人ずつ出て行きながらそれに合わせて字幕を出していくラストの長回しは良かったです。[DVD(邦画)] 7点(2007-08-30 00:27:30) 3559. 冬冬(トントン)の夏休み 《ネタバレ》 台湾版「プロヴァンス物語」でしょうか?(こちらの方が先ですが)祖父母の家に預けられた幼い兄妹の一夏の物語、と一言で済ませられてしまいますが、強盗事件に遭遇した顛末をめぐる一幕があったり、妹が間一髪で列車に轢かれそうになったりと、よく見ればかなりへヴィな部分もあったりします。しかし、そんなことでも、近所の子との川遊びなんかとまったく同じ次元で淡々と描写されるのが凄い。これこそ少年少女の視点です。しかも、妹が命を助けられたことは、周囲の大人にはまったく伝わっていません。目撃した兄も最後の方は忘れているっぽいので、完全な妹だけの秘密です。こういうところからも、監督が子供の視線を大切にしていることが分かります。あと、屋外でも空間を存分に使い、室内でも奥行きを駆使するカメラワークも印象的でした。[映画館(字幕)] 7点(2007-08-27 04:58:32) 3560. マスター・アンド・コマンダー 荒くれ男たちの汗まみれ海水まみれの大海戦展開劇かと思って見たのですが、ほとんどは何かほのぼのしたのんきな感じで、合戦シーンなどはごく一部で、むしろ「ジャック・オーブリーの航海日記。今日はこんなことがありました」を延々と見せられている感じでした。まあ、当時の実際の航海なんてのはこんな感じだったんでしょうね。ただし、結果として見た側も「乗った気にさせられる」力は、なかなかのものだと思います。[DVD(字幕)] 6点(2007-08-27 02:35:01)
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