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コメント数 3876
性別 男性
年齢 53歳

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361.  宮本武蔵 般若坂の決斗 奈良在住の私にとっては、比較的近所のオハナシなので、親近感の湧く作品であります。いよいよタケゾーからムサシとなって、武芸者の道を歩むこととなった宮本武蔵。吉岡一門との因縁も、いよいよ始まりますが、本作の主な見どころは、宝蔵院の槍術に武蔵が試合を申し込んだことから起こる事件。武蔵は、奈良から柳生を抜けて伊勢に向かおうとしているのですから、今で言う国道369号を歩いていこう、っちゅうわけですね。春日山や三笠山(若草山)を迂回して、東大寺横を北上していくと、斜面にさしかかる、そのあたりが般若坂でしょうか、そこに待ち構える刺客たちとの死闘。大勢の敵に単身向かっていく武蔵の姿、ゾクゾクするようなカッチョ良さです。チャンバラにおける残酷描写もなかなかのもの。そして後に待ち受ける、意外な展開。さて、繰り広げられる死闘の横には十三重の石塔が見えますが、これはもしや、般若寺の石塔(のつもり)でしょうか(当然、ロケは別の場所なので)。この石塔は、般若寺のシンボルとでも言うべきもの。重要文化財。秋は境内一面のコスモスに囲まれ、見事な風情です。一方、初夏にはアジサイが一面に咲き誇り、これまた見事。以上、奈良観光案内でした。[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-06-27 17:59:40)

362.  マクリントック 《ネタバレ》 西部開拓時代。ジョン・ウェインが演じるのは、大地主のマクリントック氏。で、どういうお話かというと、いや実は、お話らしいものはこれと言って無くて、喧嘩やらお祭りやらの場面がとりとめもなく続いた末に、お転婆なる奥さんと無事ヨリを戻して、メデタシメデタシ、という、何ともワカリヤスイような、全然ワケがワカランような、そんな映画。まあ要するに、こういうマクリントック村みたいな何でもアリアリのドタバタした世界があったら、さぞかし楽しいだろう、ってな感じの趣向ではあるんですけども、一方、観ている我々、世知辛き現代人からすれば、「こんなトコ、住んでて本当に楽しいか?」とか「こいつらみんな、遊んでばかりでちっとも働く気が無いなあ」とか思っちゃう。ま、いいじゃないですか、雄大なる大自然と、雄大なるジョン・ウェイン、この二つさえ揃っているならば。大らかな世界を大らかな気持ちで楽しむべし。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-06-18 23:15:39)

363.  宮本武蔵(1961) タイトルは『宮本武蔵』だけどサブタイトルが無いのがつまり、言わばトッピング無しのプレーン状態な訳で。吉岡一門も出てこなければ小次郎も出てこない、そもそもムサシのムの字も登場しない、彼がタケゾー時代のオハナシ。まるで、「ついにデロリアンが完成したぞ!」とドクが叫んだところでBKTFの第1作が終わってしまうようなもんですね。しかし本作、何と言ってもすごいのが錦之助。持ち前のキンキン声をキンキンと響かせながら、走り回るわ、木に吊るされるわ、まさに大暴れ。特に、姉の姿を求めて崖を駆け降りるシーンはまさに圧巻。それにしても、映画のかなりの時間、主人公が木に吊され続けるというのも、かなり主人公扱いの悪い映画でありますが、飄々としたタクアン和尚とのやりとりがオモシロい。そしてラストのタケゾーの鋭い眼光に、続編への期待が高まります。[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-06-11 22:18:49)

364.  荒野の七人 『七人の侍』とどっちの方がいい映画かって? そんなん知るかいボケ。両方好きなんじゃいボケ。いや取り乱してスミマセン。そりゃまあ、ワタシもかつては「チャンバラ映画のリメイクなんだってさ~」と警戒して、この映画を観るのを避けてた頃もありましたけど。後に本作を初めて観たときにも、ヘンに『七人の侍』の設定を引きずってるよなあ、とか、その割に変えてほしくなかったところはアレコレと変わっちゃってるよなあ、とか、色々ボヤいてた時期もありましたが。でも、そんなこと、もういいんです。やっぱり、どちらも、とにかく面白いのです。同じ元ネタで、一方は堂々たる時代劇、一方は堂々たる西部劇として、別の世界が構築され切っているという、不思議と言えば不思議、当たり前と言えば当たり前な、映画というものの持つ可能性に、感動してしまう。敢えて両者の比較を一言だけ言わせてもらうならば、『侍』に欠けていて『荒野』が持っているものと言えば、“悪役が持つ魅力”というヤツでしょうか。でも、そういう違いって、生まれるべくして生まれたもの、ですよね。映画は生き物なのだから。こうやって、映画の歴史全体が、まるでひとつの長大な音楽作品のように、ときに変奏を奏でたり、ときに突然の転調を引き起こしながら、流れていくのだなあ、と。[CS・衛星(字幕)] 10点(2009-06-06 11:17:10)

365.  若親分出獄 そっちが渡世の挨拶ならこっちは海軍式の挨拶だぜ。雷蔵若親分の怒りが、文字通りバクハツする、シリーズ第2作。冒頭、釈放間近の若親分が獄中で暴漢に襲われるあたり、いかにも前作の続きっぽい始まり方なのに、いざ出獄してみたら、新興勢力の台頭によって全く勢力図が塗りかえられていました、という、実はかなり前作無視の展開です。これは良いこと。しかしこの若親分、ずっと海軍にいてある日突然2代目を襲名し、その後はずっと獄中にいた癖に、何でこんなに子分に慕われているのだろう? ま、クールで二枚目でめっぽう強いから、ということで納得しておきましょう。今回のは、暴虐をホシイママにする中新門組との争いを軸に、親分古巣の海軍の危機にまで話は及び、さらには、ほとんど法治国家とは思えないドンパチも展開、とオハナシもヒートアップ。その一方で若親分、今作ではますますイイヒトになってしまっており、いささか貫禄に欠ける気もいたします。ところで、派手にドンパチを繰り広げるクライマックス、背景には高架線やら電車の架線やらが写っていて、どうも大正というよりは昭和の風景に見えちゃうのですが。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-05-30 07:57:20)

366.  若親分 ケリは俺がつける。今公開されれば、市川雷蔵が理想の上司像ナンバーワンになること間違いなし、度胸、判断力、行動力、すべてピカイチで、しかも容姿端麗、とくるのだから、まさに完全無欠の若親分。問題点があるとすれば、何でも自分でやり過ぎるところですかね、成田三樹夫にも少しは仕事させてあげてくださいな。焼け跡における、ハルオ・ミナミのナニワブシ・パフォーマンスも、ベリー・ファンタスティックでした。これぞ大映(笑)。[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-05-24 11:09:42)

367.  空軍大戦略 なんともシマリの無い戦争映画でして。英独両国側から描いているのがあまり効果的を挙げていないし(ドイツ側の描写が不必要なほど長い)、空爆される建物は掘っ立て小屋みたいにチャチだし、時々ヘンな合成映像使うし。とは言え、やっぱりここまで空中戦の描写を徹底してくれると、「さすが」と言わずにはおれません。英国名優陣がここに集結し、もはや戦っている相手は、ドイツ軍なのか、はたまたアメリカ映画界なのか。凄まじい意気込みの伝わってくる映画です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-04-29 08:57:46)

368.  暗殺(1964) 司馬遼太郎の連作小説『暗殺』の中の『奇妙なり八郎』が原作。原作は、短編らしくエピソードを緻密に折りたたんで構成されているけど、その味わいとは異なり、映画はどっちかというとハードボイルド調。なにしろ清河八郎役が、Gメン丹波ですからね~。幕末を代表するトリックスターともいうべき清河八郎のイメージに合っているかというと、多分合ってないと思いますが(笑)、ここでは、冒頭に繰り返し出てくる「奇妙なり八郎」というセリフと、映画における八郎像が、むしろ対照的であるところがミソ、なのかも。幕末に渦巻く意志と意志の衝突、みたいな青春映画調ではなく、むしろ運命論的な暗い雰囲気が漂う作品で、才気が溢れるような入魂の映像が見事。とか言いつつ、こういう映画って、観ている間ずっと「ホラすごいでしょ、すごいでしょ」とアイヅチを求められ続けているような気分になって疲れるんですけどね(笑)。音楽は武満徹、60年代に邦楽器への関心を示した彼は、ここでも尺八を取り上げており、絶妙の効果、いやまあ、狙い過ぎじゃないかと言われればそうかもしれんが、この後の代表作、エクリプス(66年)、ノヴェンバー・ステップス(67年)と繋がっていくことを思えば、興味深いところ。・・・ところで昨今の社会の閉塞状況や、それに対する不満の湧き上がり、何か幕末につながるものがあるようにも感じます。年功序列の廃止だの実力主義だのと表向きは言われながら、かえってそれが故に、保身への執着、既得権益への執着が蔓延している世の中。支えとなっていた帰属意識を失ったのみで、代わりとなるべき寄る辺を見出せない世の中。いずれ、野心と大望が、血で血を洗う争いを生んでいった、あの幕末期のような混乱が、現代にも巻き起こるのかも知れない。そんな時に、こういう、ある種“冷たい”映画を観て、視点を変えてみるのも、よいのかも知れません。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-04-26 09:56:46)

369.  華氏451 最初に観たのは、中学か高校の時、よみうりテレビの深夜放送「cinemaだいすき」で。エラくハマってしまい、それ以来、「もっともSFらしいSF映画」というと、本作を思い浮かべちゃう。と言っても、別に宇宙人やら巨大生物やらが出てくるわけでも無いし、画面がキラキラピカピカと特撮で飾られているわけでもない。どっちかというと、地味な田園風景が広がっている映画舞台、そこに登場する、妙な形の消防車やら、モノレールやらのカッチョ良さに、当時の私は、惹かれたようです。で、最近観直してみたら、やっぱりそういったシーンに、「そうそう、これこれ!」とうれしくなってしまう。それに、独身時代は親から、結婚後は妻から、「本買い過ぎ!」「これ以上買うの禁止!」と責められてきた私にとって、この映画で描かれている内容は、なかなか他人事と思えないものがあります。もし、ピンと来ない方は、この映画の「本」を「エロ本」と置き換えてみれば、男性諸氏ならばヒジョーに身につまされることでしょう、隠した「本」を見つけ出され、処分される、その恐ろしさ、ブルブル。[CS・衛星(字幕)] 9点(2009-04-25 20:35:20)

370.  わんぱく戦争 こういう映画を観ていると、「映画において“名優”とか“名演技”って、一体何なんだろう」って思っちゃう。撮られるべきカットの中で、登場人物が撮られるべきように動いてさえいれば、演技に関する小難しい理論も何も知らない子供たちがそれを演じていたって、こんな見事な作品になっちゃうのだから。結局のところ、演出こそ命、演出がすべてやんか、と(はいスミマセン、そんなコト言っときながらモチロン、他の映画を観た後には、ちゃっかり他の感想を持つのです)。ってかむしろ本作品においては、子供たちの活き活きとした表情や、子供の身体能力ならではの動き、そういったものこそが、映画の魅力になっていて、楽しい作品になっていますね・・・しかし君たち、いささか悪ふざけが過ぎますぞ。にこにこ。[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-04-04 23:58:22)(良:1票)

371.  レーサー 『栄光のル・マン』が「レースを描くのにドラマは要らねえ」というスタンスで、映画としては欠陥品かも知れないけれどある種の人々のハートをガッチリ掴むのには成功した、記憶に残り映画史に残る作品であったわけですが(中身が無い、バランスが悪い。しかしだからこそ、観る者各自が、何でも投影することができる)。これに対し、この『レーサー』は、「レースの映画を撮りたいんだけど、何かドラマを入れておかないと映画にならないよね」というスタンス、本当に描きたいのはレースだけなので、ドラマの方はイマイチやる気が感じられずいささか中途半端、記憶にも映画史にも残りにくい作品になってしまいました。前半、ポール・ニューマン演じるレーサーが、恋人とラブラブしつつも、レースのことが頭から離れないのですが、この気持ちは観ている我々も同じであって、「観たいのは、中年男女のイチャイチャじゃなくて、レースシーンなんだよ~」と、気もそぞろ、だったりしちゃうのです。後半、とってつけたように恋人の息子との交流を展開されても、なんだかな~。しかし、レースシーンは、なかなか見事でありました。それだけに、またドラマ(もどき)に引き戻されるラストは、やっぱり少々クドく感じるのでした。[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-02-08 12:43:08)

372.  大脱走 《ネタバレ》 小学生の頃、とある友人と「好きな映画」について話していた時に、彼が挙げていたのがこの映画。ストーリーをアツく語ってくれていたのだが、なにせ小学生の話なのでさっぱり要領を得ず、彼の話で唯一理解できたのは、バイクで逃げた奴が柵にひっかかったことぐらい(笑)。ちなみに私はその時、『カサンドラ・クロス』について語ったような気がするが、彼も殆ど理解できなかっただろうね、いひひ。でまあ、後日、ゴールデン洋画劇場か何かで初めて観たわけですが。うーむ、ヤツに一本とられたぜ、というのがその時に感想。それまでは「先が読めない」「意外な展開」みたいな映画こそが面白いと思っていたのに、ハテ、この『大脱走』の面白さたるや。ひたすらこの“脱走”というただ一点に映画は焦点を絞り、着々とその準備作業が描かれ続ける。そのドキドキ感、ワクワク感もさることながら、その過程で捕虜たちの個性がしっかり描かれ、いざ脱走!となるや、どこまでも物語が広がっていく爽快感につながっていきます。当時としては、友人にオモシロさを教わったってのもシャクなもんで、そのことについてはその後あまり触れないようにしてましたが、結局は順調にワタシのお気に入りの一本になったわけです。何度も観たくなるのは、やっぱりこの映画の明るさ、楽しさのせいでしょうかね。収容所の描写も、何だか、ドイツ軍側が先生で、捕虜が田舎の不良学生みたいな、おおらかな雰囲気。ただ「逃げる」という、ゲーム性。収容所、トンネルの描写ばかりの前半から、後半は、汽車、ボート、飛行機、自転車、バイク、何でもありの大逃走劇。最後は悲劇が待っているとは言え、やっぱり飄々としたマックィーンの姿にニヤリとさせられてしまうと、何ともいえぬ充実感が感じられます。ところでそういえば、あの友人、その後どうしているだろうか。やや現実から“逃避する”傾向があったけどナ。[CS・衛星(字幕)] 10点(2009-01-11 18:40:45)(笑:3票) (良:2票)

373.   政治色の強い題材ながら、緊迫感あふれるサスペンスに仕上がっており、フラッシュバックを交えた演出と、後半の追及劇のスリル、まさに第一級のミステリ映画とも言えます。多彩な登場人物のそれぞれが、個性豊かに描かれているのも見逃せません。議員「Z」と、彼を囲む面々、真実を追い求めつつもどこかチャラチャラした記者、告発オヤジ、敵か味方かつかみどころがなくハラハラさせられる予審判事。一方のいわゆる“悪役”側の面々もまた各々が個性的で、これほど多くの登場人物を印象的に、巧みに描き分けた、人物造形のうまさが、娯楽映画としても成功しているポイントですね。前半の政治劇から後半の追及劇、そして最後にその輪が閉じたときに感じるのは、ファシズムへの怒り……ではなくて、“政治”というものの不気味さ、異様さ。Zは確かに生きている、いや亡霊となり姿かたちを変えながら、未来永劫我々を苦しめ続ける。[CS・衛星(字幕)] 10点(2008-11-24 08:12:37)

374.  勇気ある追跡 父を殺された娘の復讐譚、とは言え、何とも言えぬおおらかさに満ちた作品、であります。確かに凶悪犯は出てくる、死人も出る、でも、悲惨さは感じられず、ユーモアが勝っており、登場人物みんな何だかいいヒトたちに思えてくる。ジョン・ウェイン演じる保安官も、“ヒーロー”という雰囲気ではなく、ひと癖もふた癖もある、やや屈折した役柄、それでも屈折しすぎてないところがミソ。確かに、この辺でオスカーあげておかないと、もうチャンスが無いかもしれない(ははは)。彼を始めとする、血はつながってないけど親子3代、みたいな凸凹3人組の珍道中、これが映画後半、雄大な大自然の中に(ときに小さく、小さく)ゆったりと描かれています。ラストで、蛇の穴とかなんとか無理に盛り上げてるのが、とってつけたようで、まあこれも娯楽作の宿命というか、ご愛敬、なんですけども。ロバート・デュバルはこの頃から、アタマが涼しげ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-09-06 16:37:33)

375.  恐怖の岬 2大スターが対決するサスペンス。狙う側も狙われる側もオッサン同士、そんなんで盛り上がるのか?と思いきや、家族をつけ狙う、という恐怖と、後半は趣向を変えてハウスボートでの攻防、というのが、印象的。できれば、せっかく後半は非日常的な場所を舞台にしたのだから、ここでワンクッションおいて、静かな田舎の不気味さみたいなものをもう少しじっくりと出してくれてもよかったかも。狙う側と狙われる側が、結構バランスよく描かれてる気がしますが、これは両スターへの気兼ねなのだろうか?いや、悪くないですけどね。特にクライマックスの対決におけるシツコサなど、ワタシは結構好きですけどね。まあちょっと気になった点といては、ロバート・ミッチャムの肉体美、見ようによっては、無理に腹を引っ込めているように見えちゃうのだけど(笑)。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-08-17 10:37:02)

376.  大学の若大将 親の世代の映画ではありますが、この「何から何までチュート半端」なところが、昭和の良さってヤツですかね。そりゃまあ、過激なところもあった時代ではありますが、この映画のノホホンとした、はっきり言やあ「面白く無さ」ってのも、昭和らしさかもしれません。少なくとも現代のような“何でもゼロ/イチで割り切る(あるいは割り切ったフリをする)”時代では失われた味わいが、ここにはあります。過激さと言えば、唯一の過激さは主人公の極端なキャラクター、あとはまさに「何から何までチュート半端」な、どーでもいいオナハシ(映画に魅力があるからといって、オモシロイとは限らないのだ)。若大将と青大将のライバル関係が見所と言えば見所、湖上の決闘のシーンでは、つい、「あっ、若大将め、とうとう青大将を殺っちまいやがったな」と早とちりしてしまった私は、もはや平成の時代に毒されているのでしょうか(←そんなバカな)、まあ結果的には、盛り上がりも盛り下がりもない、大したことのない展開。そうですね、あとは、若大将の素晴らしい水泳フォーム「秘儀:腹から着水」でも、ご堪能下さい。[CS・衛星(邦画)] 5点(2008-03-01 08:17:13)

377.  処女の泉 《ネタバレ》 ある悲惨な事件の顛末と人々の姿を、短尺の中に見事に纏め上げた、ホントに素晴らしい構成力の映画、だと思います。しかしそう思う一方で------中勘助の「犬」を読んだ時の感想に近いのですが------“こんな重いテーマを、そんな終わらせ方で、納得できるかよ~”という気持ちになるのもまた事実。いや、「犬」よりもずっと強い違和感があるのは、この作品の、ギリシャ悲劇のごとき形式性。登場人物が類型的で、取り上げられる事件も極端で、そのあげくにこのオチじゃあ、悪い意味で「絶妙過ぎ」。構成力うんぬん以前に、方程式のごとき骨組みが透けて見えて、どうしても気になっちゃう。最後の“泉”ってのは、何のメタファーなんですかね、目から鱗のウマイ解釈を誰か教えてくれたら、私もこの映画に惚れこんじゃうかもしれませんが。私の感想は、「要するに、このどーしようもない事件に対して、カミサマは泣いておられるっちゅうことね」。はい、ご愁傷様。[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-02-16 08:17:05)

378.  西部開拓史(1962) BS放送で観ながら、どうにも禁じえない罪悪感。シネラマを前提にした画面を無理矢理つないで平面にしているもんだから、なんともヘンテコな映像になってます。左右の部分をもうちっと手間に折り曲げると、きっとこう見えたんでは無かろうか、と想像で補いつつも、観ているこちらがどうにも申し訳ない気分に。さてまあしかし。南北戦争、バッファローの大群、列車強盗などなど、見せ場たっっっぷりの映画ながら、オムニバスじみた構成がなんともせわしなく、気持ちが充分に盛り上がりきらないのが残念。西部開拓の歴史のいくつかの光景を、大河ドラマ風に強引にまとめつつ、さらにそこに“ヒーローもの”っぽい要素を加えようとするのにところに無理があるかも。でも面白いよ。最後の列車強盗の場面なんて、最高ですね、ほとんどヤケクソのように盛り上げてます。こういうの大好き、ニコニコ。マッドマックス3なんかへの影響も大ですね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-01-06 16:58:33)

379.  眠狂四郎 炎情剣 変態性欲丸出しのセクハラ大魔王と化した狂四郎サマ、いやはや、これはもう、炎情剣と申しますか、はたまた劣情剣とでも申しますか。狂四郎サマと中村玉緒とのキワドイ場面などを目にすると、どうしても現在の玉緒オバチャンの容姿が脳裏にてオーバーラップしてしまい、観ている私の劣情も、制御不能のオーバーヒート、ああ、変態が伝染ったよ。しかし狂四郎サマには、実は清純派(なのか?)には弱いという一面もあったりするのでした。そこがまた変態。ま、それはともかく、本作、ウラにはウラがありそうで、実はあんまし盛り上がらない地味なオハナシだったような気もするのですが、登場人物たちのキャラの多彩さが印象的。西村晃の一癖も二癖もある表情と声、だんだんマモーに見えてきてしまう(笑)、こりゃ無気味。序盤に出てくるヘンテコマスクの刺客も捨てがたい。さらには、狂四郎サマの“無頼ぶり”もなかなかのもの。円月殺法を出しすぎるのが、これまた盛り上がりに欠ける点ではありますが、「どこからともなくやってきて映画が始まり、映画の中では人を斬りまくり、そして最後はデザート代わりの斬捨て御免とともに、どこへともなく去っていく」という、一種のスガスガシサが、魅力ですね。[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-12-28 01:14:43)(良:1票)

380.  H.G.ウェルズのS.F.月世界探険 いつになったら月に行くんだよ~、と散々待たされる前半。ホントに月ぐらいには行けそうな研究を多少なりとも展開してくれりゃあ、それなりに面白かろうけど、コメディ風にゴマカサされたんでは、この余りに長い前置きは、ちとツライ。後半、やっと月に到着。月には地下基地があり、謎の異星人が。子供に異星人の扮装をさせただけなので、ひたすら弱い。そして巨大イモ虫の襲撃。今度は強そう、危うし!と思いきや、あっというまに巨大イモ虫は異星人にやっつけられる。そこで驚くべき事実が判明する。なんとこのイモ虫には骨格が、脊椎があるのだ。何と脊椎動物だったのかあああっ。動物の系統樹を見てもわかる通り、動物は大きく、先口動物と後口動物に分けられる。この両者は進化の初期に分化しており、前者の頂点に立つのが節足動物、後者の頂点が脊椎動物。地球上では最もかけ離れたと言ってもいいような両者の特徴を併せもった生物が、月にはいたのである。恐るべし。その他その他、・月面のシーン、地平線上に地球が見えているが、彼らは月のどこに着陸したのか?月は常に地球にほぼ同じ面を向けているので、普通に地球から飛んできたのなら、地球は真上に見えるのでは? ・太陽は地球に隠れる「地球蝕」がよくわからん。なぜわざわざ月食のタイミングで月旅行するのか?計画性無さ過ぎ。ってか、そもそも必要なシーンか? ・とかいうツッコミは、やめましょう。とりあえず、あんまし盛り上がらない映画でした。[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-10-21 09:51:02)

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