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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
21. クール・ランニング 脚色はあるにしろ、実話なのが良いです。常識を打ち破る勇気と心意気に拍手を送りたい。勝負には負けても、観客の気持ちを打った「勝利者」として、記憶に残っていくはずです。オリンピックならではのストーリーで、選手がマジになり、世界が注目する大会であるからこその感動なのかもしれません。世界の国のトップ・アスリートが技を競うオリンピックは、今回も、予想を超えたドラマを見せてくれることでしょう。8点(2004-07-22 20:34:22) 22. スリング・ブレイド 淡々と静かに進んでいくが、人生の影と人間の悲しさが随所に表現されており、静かな感動が広がっていく。優秀と言われる人間ほど計算高く、自分を不利な状況に追い込む行為は行わないものだ。君子危うきに近寄らず。また、それを非難する者はいない。しかし、打算や損得を超越した、人間としての純粋な思いに勝る美しいものはない。少年と彼の家族の善と悪を考え、その悪を排除するために自分が悪になる。犠牲とか愛というより、それを知った一人の人間として、友人としての当然の行為のように。8点(2004-07-13 19:19:30) 23. おもひでぽろぽろ 思ったよりよかったです。淡々と進む展開がアニメのわざとらしさを無くしているのが、結果的に、すんなり受け入れられました。少女時代の屈折した感情やこだわりから、大人になってようやく解き放たれる過程が感動的に表現されていました。都会と田舎の対比は特段の意味がないし、むしろ逆効果ではと感じました。紅花の話は良かったけど。音楽もいい。8点(2004-07-03 00:03:58) 24. ピアノ・レッスン ピアノを習っている娘の最近の練習曲が、この曲。早くレビューしろと言ってるようで。言葉を持たない主人公の心の拠り所がピアノであったが、結婚を機に、男性との関わりを通じて、女性としての自分を見つける課程を描いていると感じました。男は、女性に気を使うより、感情をぶつけるべきなのかなあ。優しさと強引さ、欲望と理性、相手の感情を敏感に感じないと妻を失うというのも酷だなあ。縁がなかったで片づけるられる状態でもないし。相性が悪かったと言うことなら多少理解できます。言葉のない役を演ずるのは難しいだろうなと感じました。オスカー受賞は納得です。8点(2004-05-30 23:07:30)(良:1票) 25. 遠い空の向こうに 自分が父であり息子であるからなのだろうか、父と息子の関係を描いた作品には特別な感情を持ってしまう。意見が対立しても、次第に歩み寄り理解し合えるのは、男同士だからなのか。照れや愛情を隠してぎこちない父の表情。息子の安心してちょっぴり誇らしげな表情。脚色はあるのだろうが、最後の実際の映像により、実話の持つ重みと説得力が一気にはじけて胸が熱くなった。今度帰ったとき親父と何を話そうか。息子は、今、何か悩み事はあるのだろうか。8点(2004-05-22 01:03:45)(良:3票) 26. フィラデルフィア 社会における差別や偏見を取り除くことが、いかに困難であるかを痛感しました。頭では判っていても、生理的に受け付けられないものは誰にでもあります。法に反するからといって、自分の常識に反して行動しなければいけない場合には、逆にそのことで苦痛を味わいます。単純にどちらが悪いとは言えない問題です。「自由」とか「平等」といった美しい言葉を実現するためには、多くの犠牲や苦痛を覚悟しなければならないのかもしれません。法律と自分の感覚との間で苦悩するミラー弁護士の気持ちが理解できます。ブルース・スプリングスティーンとニール・ヤングの音楽も映画にマッチして最高です。8点(2004-04-13 19:27:15) 27. 許されざる者(1992) 年老いた伝説のアウトローが、子供たちの将来のため賞金を得ようと、かつての仲間と、彼の名声に憧れる若者の誘いに乗る。町では強引に暴力で正義を強要する保安官が殺しを許さないと警戒する。賞金の魅力に惹かれて伝説的殺し屋までもが小説家を引き連れてやってくる。と、ここまでは何とも、魅力的な西部劇の設定となっている。ところが、である。年老いた主人公は久々に撃つ銃が当たらない。足腰が弱って馬にもなかなか乗れない。一人前に悪ぶる若者も、いざ人を殺してみると、途端に取り乱し、酒に逃げ、金もいらないと言い出す。伝説の殺し屋はその名声が嘘っぱちとわかる。力こそが正義と信じる保安官も市民から恐れられるだけで尊敬もされない上に、かつての仲間が殺されたことに怒った主人公に殺されてしまう。まあ、現実はこんなもんだよ、ということなのか。報道や伝聞は誇張され、美談仕立てにされ、ふんだんに嘘が盛り込まれているものだ。これが、人間が作り出す社会というものさ。誰からも憎まれる悪人が撃たれ、悪いことなど一切しないヒーローが生き残り、そして去っていく「西部劇」がここに死んだのだ。これ以降、西部劇は新たな方向性を模索して行くことになる。イーストウッドは、この作品により、自分を育ててくれた西部劇に対して見事に恩返しをしたのかもしれない。[DVD(字幕)] 8点(2004-04-06 23:56:13) 28. ブラス! エネルギーの主流が石油に代わり、非効率な石炭は姿を消していきます。利益を追求する資本主義の世の中では当然のことですが、そこで生活してきた人たちにとっては、受け入れ難い現実でもあります。こうした時代の波に流される炭鉱の町を通して、経済的に豊かなことが幸せであると思われがちな中、人生には、それ以上に重要なことがあることをこの作品は示しています。誰にでも、金で買えない、妥協できない、大切なものがあるはずです。彼らにとって、それはまさに、ブラスバンドの演奏でした。悲しく厳しい現実の中、悩み苦しみながらも、最後は、見事な心意気を見せてくれます。家具がなくとも、アルバートホールでの優勝のほうがはるかに誇りになることか。貧乏でも威風堂々の人生を歩むべきなのかもしれません。8点(2004-03-30 00:54:23)(良:2票) 29. リービング・ラスベガス アル中と娼婦の愛の物語です。色々な愛の形はあるけれど、相手に惹れ心を満たすために求め合うことは同じです。愛の形式にとらわれずに観ると、共感できる部分が多く、熱いものがこみ上げてくるシーンがありました。仕事をくびになったアル中男は、酒で死のうと思いラスベガスに行きますが、そこで知り合った娼婦に惹かれていきます。彼女も初めて心を許せる相手にめぐり合って、二人にそれまで縁のなかった愛が訪れます。ニコラス・ケイジの名演が光る、大人のための、何ともやるせない気持ちになる作品です。社会から認められない者同士の悲しい愛が胸にしみます。8点(2004-02-28 17:59:14) 30. ゴースト/ニューヨークの幻 涙もろい私は、家族と一緒に泣ける映画を観るのが苦手だ。その場面になるとみんな私の顔をちらちら見るからだ。そんなわけで、泣けると評判のこの映画は一人で観ようと思い、こっそりレンタルした。休日の午後、部屋にこもって観始めたまでは良かったが、そのうち、時々妻と娘が入ってきて話かけるわ猫が走り回るわ、ラブシーンの時娘が来ないかハラハラするわで、涙を流す間もなくエンドロール。こんな状態で観たことに泣けてしまった。8点(2004-02-19 00:06:20) 31. ミザリー 原作では閉塞感とじわじわ追い詰められる恐怖が、映画では逃れられないあせりと視覚に訴える痛さが感じられ、どちらもキング・ワールドが堪能できる。人気作家と狂信的ファンという設定だけでもうこれは成功しています。人里離れたところで二人きりとしたところでもう完璧。ここで、女流作家と男性ファンとしなかったところは、さすがキング。か弱い女性としつこい野獣みたいな男性になったら、もう「キングコング」の世界だろうな。まあ、これはこれで、面白いかもしれないが。8点(2004-02-18 00:49:02) 32. シコふんじゃった。 笑いと心地よい余韻。なかなかの名作です。こういう分野では、邦画も決してハリウッドに負けていません。ですから、あとは、スペクタクルとサスペンスとアクションとスリラーと...。8点(2004-02-09 14:29:06) 33. 恋におちたシェイクスピア 誰でも、歴史上の人物の実際の生活がどのようなものであったかは、興味がわくことです。シェークスピアの作品の創作過程と、実際の生活を織り交ぜ、ラブコメディに仕上げたセンスは抜群です。ロミオとジュリエットがこのようにして出来上がったのなら、あの何世紀にもわたり世界の人に読まれている魅力も納得できます。ラストは余韻を残した後味の良い終わり方となっていますが、個人的には、盛り上がりを期待したので、点数低めになってしまいました。いい作品ですが、オスカー取りすぎという感もします。8点(2004-02-07 16:41:19) 34. Shall we ダンス?(1995) 竹中直人の踊っている顔を間近に見なければならないパートナーの女性に思わず同情してしまった。「気持ち悪くって」と言っていたが本音は、「食べられてしまいそうで」かもしれない。8点(2004-02-06 12:33:50)(笑:2票) 35. ターミネーター2 いい映画でした。ところで、最近わかったのですが、何と、この映画に、現在のカリフォルニア州知事が出ているらしいのです。みなさん、どの人かわかりましたか?ロボットの役らしいのですが。8点(2004-01-30 00:08:06)(笑:7票) 36. リベンジ(1990) 《ネタバレ》 悲しい許されない愛の話です。ケビン・コスナー主演の作品の中ではかなり好きなほうです。アンソニー・クインはさすが存在感が抜群ですね。こういう名優が脇役にいると作品が引き締まります。ストーリーは復讐が基本になっていますが、男同士の友情と裏切りに巻き込まれ、悲しく死んでいく女の姿がなんとも言えず胸を締め付けます。誰が悪いというわけでもないので、よけい哀れに思われます。メキシコの哀愁を帯びた風景もこの名作を引き立てています。やっと愛する人と逢えたものの力尽き、ずっと大切に持っていた認識票を落とすシーンが、日本の名作「野菊の如き君なりき」を思い起こさせます。 8点(2004-01-12 21:03:07) 37. ゴッドファーザー PART Ⅲ このパートⅢを「地獄の黙示録」の前に撮っていたらなあと思います。残念です。たしかに、前の2作より評価が落ちてしまいますね。時代背景も違いますし、みんな歳とっているし、新しい世代は当然考え方も変わってくるでしょうし、そういった点を考慮すればなかなか良い出来でしょうか。アンディ・ガルシアは第1作から出ていたような感じで違和感なく作品に溶け込んでいるのはさすがです。関心しました。8点(2004-01-11 01:29:57) 38. アルマゲドン(1998) この作品を評価するパターンは大きく分けて2通りだと私は見ている。アメリカ人の自己中心的発想に拒絶反応し、大味な演出にしらけてしまい、評価は3~5ぐらいにしたやや冷静なタイプ。もうひとつは、お涙頂戴演出に見事にはまって、最後はエアロスミスの歌と共に号泣し、10点付けようとレビューしたものの、皆の評価がやけに低くて、混乱のうちに意味もなく-2点にして、結局8点付けた周りに影響されやすい深く考えないタイプ。8点(2004-01-10 22:10:14)(笑:2票) 39. GODZILLA ゴジラ(1998) ガッヅィーラはゴジラのいとこぐらいに思えば腹も立たないのでは。いや、姪っ子か。メスだし。モスラ対ゴジラ(64)ぐらいまでの作品ならともかく、最近の日本のゴジラ映画と比べるまでもなく上出来です。むしろ感謝すべきです。よくぞゴジラを蘇らせてくれました。大人の鑑賞に堪えられる作品を作ってくれました(涙)。できれば、続編にはぜひ水野久美さんを出演させていただきたい。8点(2003-12-24 22:38:57) 40. マイティ・ジョー オリジナルを見たときの思い出がよみがえって幸福感にしばしひたれました。ただオルゴールの曲をジョーが好きという設定はそのままでいてほしかった。ハッピーエンドのはずが、最後、ジョーが死んでしまったと思い、あせってしまった。キングコング関係の作品では、1番動きが自然で違和感がまったくない。キングコングの2度目のリメイクが楽しみだ。8点(2003-12-23 17:22:19)(良:1票)
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