みんなのシネマレビュー |
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21. ミスティック・リバー エンディングロールでかなり苦悩した。この映画自体、一体何が言いたかったのか、もの凄く考えた。良い映画だったのかそうでないのかさえも、判断つきかねた。考えに考えた挙げ句、パンフレットを買った(笑)。読んでみてやっと、内容の軸が理解できた。(所詮私の理解力なんてそんなものだ・・)一見サスペンスものに見える映画だが、テーマは全然違う所にある。「無邪気さを失った(奪われた)瞬間」「それぞれが背負った傷」「孤独、葛藤、愛情、憎悪、そして深い悲しみ・・」それら全てを飲み込んで流れるミステックリバー・・。人は大きな流れ(運命)に飲み込まれて生きていくしかないのか・・。あの時あんな事が無ければ・・。運命の深い悲しみと残酷さをを描いた作品だと思う。この劇中、一番悲惨だったのはデイブの妻だろう。ラストシーンでのパレードの華やかさと対照的な彼女の悲痛さは、よりこの作品の残酷さを物語っていると思う。この映画の難解な役を見事演じ切った役者達は素晴らしかった。難点を言えば、敢えて映像が焦点を一点に集める撮り方をしてるのか、背景や人の顔がやたらとぼけていて、ちょっと見づらかったのと、個人的には誰にも心を開かない、孤独を背負うベーコンの役をもう少し丁寧に描いて欲しかったなと思う。(パンフ読むまで、よく解らなかった・・)正直、難解な映画だと思う。私は映画通でも何でもないので、この作品を理解するのは大変だった(^^;;。そして色々考え抜いた結果、9点をあげたいと思う。良さを解るには、努力の必要な映画もあると思うし、まあそれもありだと思う。9点(2004-01-24 20:42:58) 22. もののけ姫 初めて劇場で観たジブリアニメだけに、思い入れが深い。自分の故郷を捨て、迫り来る死を胸に、ひたすら真実を見つめようとするアシタカは、とても気高く美しく見えた。オープニングとエンディングに流れるアシタカせっ記(漢字出ず)と言う曲が、この物語の悲哀さや壮大さをとてもよく表していて、素晴らしい。弦と吠えるホルンの響きの美しいこと。この曲がこの映画のすべてを語っている。9点(2004-01-22 00:03:15) 23. グリーンマイル 《ネタバレ》 死刑のシーンがあまりにインパクトが強くて、2度目を観る勇気が無い。あまりの純粋さ故、生きることをやめたいと望んだコーフィ。人間の愚かしさに、その純粋な心は耐えきれなかったのだ。純粋で優しい人間が傷つく世界。悲しい。本当に悲しい。そして我々にとっての正義とは何なのか。彼の望んだ事とは言え、コーフィを死刑にしてしまった事実を、看守達は一生背負っていくのだろう。それもまた、重く切ない。罪深き人間が人間を裁く。そんな矛盾も描かれていた様に思う。本当に色々な事を考えさせられる映画だった。9点(2004-01-19 23:09:46) 24. ドラえもん のび太と鉄人兵団 《ネタバレ》 何と言っても、リルルの心情の変化が見物。最後のシーンには泣いた泣いた・・。ただ、当時小学生だった私にも突っ込まざるを得ないほどの、ドラえもんの道具を使えば簡単に突破できる部分があり、それがまた重要なシーンだったのが痛かった。まあどの作品にも少なからずそう言う部分はあるのだが・・。それさえ無ければ満点。「気付よドラえもん!!」とテレビに向かってひたすら叫んでいたほど、子供心ながらに許せなかったのだ(笑)。9点(2004-01-15 20:21:22) 25. 仮面の男(1998/ランドール・ウォレス監督) レオもよく頑張っているのだが(ちょっとパンフの写真の表情はわざとらしいけど・・)やはり見所は4銃士だろう。待ってましたと言わんばかりに出てくる彼らが、かっこいいのなんの。例の名ゼリフを聞いたときはしびれた!個人的にこの映画でマルコヴィッチのファンになったので(私が悪役以外で俳優を好きになるのは珍しい)、思い入れも深い。衣装も大好き。音楽も個人的にとても好きだ。余談だが、ソルトレイクのフィギュア金メダリストのヤグディンが、この映画の曲を使って完璧な演技をこなしたのには感激した。歴史的描写にはこだわらないので、素直に楽しんだ。4人の中年役者に乾杯!9点(2004-01-13 23:45:55) 26. 天空の城ラピュタ 《ネタバレ》 子供の頃観たときは、巨人兵が凄く恐ろしかった。冒頭でパズーが吹くラッパは、世のラッパ吹きの度肝を抜く上手さ&ウォームアップのいらなさだと言うことは案外知られていない。パズーは音楽家になった方が良い。9点(2004-01-12 01:10:42)(笑:1票) 27. 紅の豚 飛ばねえ豚は、ただの豚だ。 豚がこんなに格好良く見えたことはなかった。 渋いぜ豚。 格好良すぎるよ豚。 かっこいいと言うことは、こういうことなのさ。 ズボンずらしてパンツ見せて歩いてる近所の中高生、豚の方がよっぽど格好いいぞ。 9点(2004-01-12 00:39:11)(良:3票) 《改行有》 28. 風の谷のナウシカ ストーリーは宮崎アニメの中では一番の出来ではないだろうか。音楽も個人的に一番好き。宮崎アニメのヒロインは凛々しい人が多いが、ナウシカほど凛々しく、美しく、優しさに満ちあふれたヒロインはいないだろう。ただ、幼い頃の自分にはこのアニメは正直難しかった。この映画の良さは、結構大きくなってからでないとわかりにくいと言う点で-1点。子供向けでなければ満点。9点(2004-01-12 00:24:32) 29. 雲のように風のように〔TVM〕 《ネタバレ》 あまり知られてないアニメだけれど、とても良いアニメ。ストーリーが大好きだ。コリューンの最後は切なすぎるが、それでもなお、このアニメは観て良かったと思う。絵も綺麗だし、全体の落ち着いた雰囲気がとても良い。ただ子供向けかと言うと、微妙かもしれない。もっと認知度があってもいいのにと思うが・・。9点(2004-01-10 20:01:38) 30. 千と千尋の神隠し 《ネタバレ》 内容的にはナウシカやラピュタには負けるかな、と言うのが正直なところ。ただ個人的な思い入れにより、9点をあげたい。何故かって?そりゃあ全国の千尋さんはこの映画に高得点付けますがな(笑)。映像はさすがジブリ。湯の屋の雰囲気好きです。ハクの声優が、前半ちょっとぎこちなかったのが残念。声優を敢えて使わないのもわかりますが、ぎこちないと逆効果。10歳の千尋がしっかりしすぎていると思う人もいるかもしれませんが、子供は意外としっかりしていますよ。10歳の頃海外に住んでいた私は、危なかろうが、言葉が通じなかろうが1人で地下鉄やバスに乗って買い物に出かけたり遊びに行ったりしていました。今考えると凄い度胸だな・・と思いますが、そうしなければ生活出来なかったのだから当たり前です。状況が変われば子供も強くなる。そんな子供の生きる力を示したかったのでは無いでしょうか。9点(2004-01-09 23:57:13) 31. 羊たちの沈黙 ジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンスに乾杯。レクター博士のサイコ感と、品の良さを見事に演じていたのはさすが。若きジョディがまた美しい。あの作品全体を包む独特の雰囲気が、たまらない。皮剥魔にもうちょっとサイコ感があっても良かったかもしれない。クラリスとレクター博士の微妙な関係も、またいい。アンソニー・ホプキンスの愛車がプリウスだというのも、またいい。9点(2004-01-09 23:46:26) 32. ターミネーター おもしろい。シュワちゃんが悪役やっているのも、これがまた良い。ターミネーターのしぶといこと。無名だったシュワちゃんを人気スターへと変えた良作。演技力があまりいらないのが、良かったのかもしれない・・。9点(2004-01-09 22:58:33) 33. オズ 子供の頃に何度も観た。凄く好きだった。ちょっとブラックな部分があるのも、また良い。顔を変える魔女のシーンなんかは、今でもよく覚えている。あの独特の雰囲気が何とも言えない。また観たいけど、なかなかレンタルしてない・・。9点(2004-01-09 22:05:20) 34. ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 《ネタバレ》 前作よりもできが良かった。予想しうる展開であっても、なお面白いと思えるから見事。戦いのシーンの迫力は、ぜひ映画館で観てもらいたい。今回はレゴラスに「最前線で闘う弓使い」の称号を与えたいと思う。「弓矢は遠距離攻撃専門」の定義をくそ食らえと言わんばかりの戦いぶり。矢で直接ゴブリンを刺しているのにはちょっと笑えた。強すぎるぞ弓使い!メリピピは男を上げましたな~。1での失態を許してしまった。ガンダルフのおいしい所取りにはやられた!待ってましたと言わんばかりに登場するシーンは、さすがガンダルフ。今回は主人公以外の人達の活躍が目立ちすぎたせいか、主人公が辛そうで辛そうで、見てられなかった。ファラミア役の役者さんが割と好き。9点(2004-01-09 20:05:33) 35. ラスト サムライ 渡辺謙よくやった!他の日本人俳優達も本当に素晴らしかったと思う。トム・クルーズも、今まであまり良い俳優だと思ったことは無かったが、この作品はよく頑張ったと言えるのではないだろうか。素直に感動。侍を、武士道をこれだけ荘厳で美しく描いてくれただけで、ありがたいと思った。侍が最初に出てくるシーンなんて、鳥肌が立った。この映画のテーマは、武士道もさる事ながら、最後のシーンでの言葉が重要だと思う。私たちは、自国の文化や伝統大事にすると共に、他国の伝統や文化も認め、大事にしていかなければならない。これは互いの文化を認めようとせず、弾圧していく人類の悲しい歴史、そして今なお続く現実に対する警鐘なのだろう。9点(2004-01-09 18:46:02)(良:1票) 36. オペラ座の怪人(2004) 何はともあれ、音楽に浸りました。序盤の古ぼけたシャンデリアがあのパイプオルガンの重低音と共に過去へと戻っていくシーン、私も冗談抜きで本当に鳥肌が立ちました。あのシーンを見ただけでも、この映画を観た価値があったと思っています。ミュージカルは正直苦手なんですが、ファントムがやたら格好いいので歌うシーンには見入ってしまいましたね。はっきり言ってラウルよりもよっぽどいい男では…(笑)。私は原作をよく知らないので(さわり程度の知識)、どれくらい違いがあるのかとはわかりませんが、この作品に詰まっているのはファントムの深い悲しみと、クリスティーナへのひたすら純粋な愛だったのだと思っています。仮面舞踏会のシーンはなかなか必見。見応えのある作品でした。8点(2005-02-06 00:18:56) 37. ハウルの動く城 思っていたよりずっとおもしろかった。でもそれは私が原作を読んでいたからかもしれません。一緒に観に行った母と妹は「何がしたかったのかわからなかった」と二人ともぼやいていましたので・・(^^;;私にはハウルとソフィーの思いは分かった上で観ていたから違和感無かった部分も、よく考えれば事前知識が無ければ辛いかも・・と思う部分は確かに多々ありました。多分入れる必要の無かった戦争シーン(原作にはほとんどなかったはず)を入れてしまったので、話がややこしくなってしまったのではないかと思います。どこかで宮崎アニメ流を出したかったからなのでしょうが、この話は純粋に二人の愛の物語だと思っていますので、戦争うんぬんのシーンは正直余計だったかと。ハウルとソフィーがお互いを愛することで、お互いが救われると言う単純なストーリーですが、私は嫌いではないですね。原作には無い魅力もありましたし、私は十分に楽しめたと思います。美輪明宏最高でした(笑)。あ、それからハウルについてなんですが、原作通りの女好きぶりを出してくれるともっとハウルの魅力が出たかと思うんですけどねえ。あれくらいの美青年は毒々しさが無いとさわやかすぎて逆に魅力半減です(笑)。耳をすませばの聖司くんといい、宮崎アニメの男性になっちゃうと皆毒気を抜かれてしまうのが惜しい。8点(2004-12-29 20:56:12) 38. アザーズ 《ネタバレ》 この映画の持つ全体的な雰囲気はとても好きです。霧が晴れることのない洋館。部屋一つ一つの装飾にしても、古典的な不気味さが何ともいい感じでした。そしてニコール・キッドマンって本当に綺麗だなあ・・と改めて感じた映画でもあります。子供のために強く生きようと、いつも神経をはりつめている母親の姿をとても美しく、哀しく演じてくれたと思います。あのラストは正直シックス・センスを想像せざるを得ませんでしたが、ラストうんぬんよりも私が最も印象に残ったのは「死人の写真」なのですよね。妙に生々しく、かつ不気味でした。死者なのに生きているかのように正装をさせ、椅子に座らせて写真を撮る、と言う行為がこんなにも不気味に思えるなんて。本当に生々しく感じるのは、スプラッタ映画の死体ではなく、こういうものなのでは無いでしょうか。法医学の授業で始めて本物の死体の写真を見たときの衝撃を思い出しました。(ちなみに私は別に医学部では無い)ちょっと前半の展開がぬるいのでだるくなってしまうのとが難点ですが、十分楽しめる作品だったと思います。8点(2004-10-24 23:27:43) 39. アポロ13 私の好きなケビン・ベーコンやらエド・ハリスやらが出ていて、それだけで鼻血が・・いやいや、それだけで点数上乗せしてしまった。ケビン・ベーコンは若いころよりもこれくらいの頃からが好きだし、青春スターの頃よりずっと格好良く見える。ちょっといきがってるジャックの役、上手くはまっていたと思う。エド・ハリスの緊迫した演技もさすが。トムは危なげない演技だったし、皆が上手くまとまっていた・・しかし!上手くまとまりすぎたのか、ちょっとインパクトに欠けるかな・・って言うのがもったいない。実話だから仕方が無いのかもしれませんが・・。面白かったのだけれど、イマイチ印象に残りにくい映画なのが惜しいなと思う。でも十分及第点をあげられると思うので、この点数で。8点(2004-08-29 22:47:58) 40. 13日の金曜日(1980) 《ネタバレ》 これケビン・ベーコン出ていたなんて、つい最近まで知らなかった(汗)。何せこの映画観たのは幼稚園の頃だし(^^;;もう既にほとんど忘れていたので、久々に観てみたけれど、やはりこのシリーズの最初にふさわしい出来だと思う。今はあまりにも有名なジェイソンだけど、1作目には出てこないし、2作目はまだあのお面は付けていないことを知っている人は意外と少ない。この1作目、サスペンス要素が強く、後のシリーズを観ている人にとっては何かが違って違和感を覚えるかもしれないけれど、あの迫ってくる恐怖のどきどき感、いちゃつくカップルは必ず殺される、被害者は走って逃げているのに、何故か歩く犯人に簡単に追いつかれるという、このシリーズの定番(笑)はしっかりと押さえており、さすが1作目と思わせてくれた。しっかし、あのおばさん強すぎやしませんか?(^^;;一人であそこまでの犯行ができるものだろうか・・。死体とか平気でつり下げてたし。あの親にしてこの子あり、と言うことなのでしょうね。8点(2004-08-21 23:44:45)(良:1票)
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