みんなのシネマレビュー |
| スポンサーリンク
スポンサーリンク
22. アバター:ウェイ・オブ・ウォーター 《ネタバレ》 私は『アバター』シリーズは映像の進化を鑑賞する映画だと思っている。なので、ストーリーは及第点に達していれば良いとも思っている。このアバター:ウェイ・オブ・ウォーターを見る少し前に前作のアバターのジェームズ・キャメロン3Dリマスター版を劇場で見たのだが、改めて3D映像の美しさやリアリティを感じることができた。しかし、現在のCGレベルからするとテクスチャに粗さも見えたことは確か。それを踏まえつつ今作を見たが、素晴らしい映像だった。特に海中のシーンはHFR(ハイフレームレート:48fps)上映で見たこともあり、非常に滑らかで驚異的なものだった。その他のシーンは通常の映画と同じ24fpsとのことだが、そちらも特にフリッカーなどを感じることもなく、問題なく鑑賞できた。3Dに違和感は全くなく、前作同様、きちんと奥行きのある空間が広がっていた。IMAXではない劇場だったので明るさがもう一歩なのは残念だったが、大きく気になるほどではなかった。あと今回は吹替で鑑賞した。本当は3D字幕で鑑賞したかったが、近くには3D吹替しかなかった。だが声優陣の演技は素晴らしく、開始早々吹替版にある違和感は感じなくなった。冒頭で述べたように映像面で評価すると、前作は9点を付けたので今作も9点になるのは間違いない。最後に、いろいろな評価はあると思うが劇場の大スクリーンで見ないと本当の良さは分からないというのは確かだと思う。 [追記] ・前作を見ていない人にとっては「青い人」と「人間」の関係がわかりにくいだろうなとは思った。もうちょっとその辺(原住民であるナヴィ、ナヴィに見方するアバター(とそれを操作する人間がいること)、ナヴィやアバターを制圧しようとする人間が作ったリコンという3種類の青い人がいるということ)を冒頭に説明したほうがいいのではと思った。 ・前作から15年経っているという設定だが、その間ずっとアバターのジェイク・サリーは人間のジェイク・サリーが操作しているのか、その辺の描写が欲しかった。 ・パンフレットという名の百科事典は美麗で読み応え抜群![映画館(吹替)] 9点(2022-12-17 19:31:31)《改行有》 23. THE FIRST SLAM DUNK 《ネタバレ》 SLAM DUNKはジャンプ連載開始から最終回までリアルタイムに追いかけた思い入れのあるマンガ。一方アニメは自分の中でアニメを見ていない時期とちょうど重なっていたので劇場版含め全く見ていない。なので声優の変更が話題になっても何も感じなかったし、見終わったあと声優に関して違和感は全くなかった。 マンガがアニメ化されるとき原作者はよく「アニメになるということは自分の手を離れるということなので好きなように作ってもらってかまわない。どうなるのか楽しみ」と言う。この言葉に嘘はないと思う。けれど一方で自分の思い通りに作りたいという想いもあるはず。今回原作者の井上雄彦が監督と脚本を引き受けたのは、インタビューによるとプロデューサーの熱意に押されてということのようだが、自分自身で納得のいくものを作りたいという気持ちがあったからだと思う。自身の関わらないアニメは自分の手を離れているので、新たなアニメを作ろうということだと思う。それは原作の最終盤の山王戦を題材にしているにもかかわらずタイトルに"THE FIRST"と付けたり、アニメでも使われた連載時のロゴを使わなかったりという点からもわかる。 そんな井上監督が目指したのは原作を「映画的に」再現するということだと思う。見た方なら共感していただけると思うが原作の持つスピード感・息詰まる緊張感が完璧に表現されている。特に原作ではセリフがないことでもそれらを表現していたが、映画でも一切のSEやBGMなしでそれを実現している。 また、原作では宮城リョータ以外の主要メンバーは過去のエピソードが効果的に挿入されていたが、宮城リョータのエピソードはなかったと記憶している。今回はそれを補完した形になっているのも新しい試みでいいと思う。 長々と書いたが結論は「原作のファンなら満足すること間違いなし!」[映画館(邦画)] 9点(2022-12-07 15:59:35)《改行有》 24. すずめの戸締まり 冒険ファンタジーでありロードムービーであり自己成長もの映画です。 ファンタジー感満載のビジュアルとは裏腹に極めて普遍的なテーマを扱っていてストーリーも非常に素直です。 ある意味安心して見られる映画ですね。個人的にはもう一ひねり欲しかったです。 前作が私には良すぎた反動で点数は普通です(君の名は。は7点、天気の子は9点付けました)。[映画館(邦画)] 7点(2022-11-14 15:39:37)(良:1票) 《改行有》 25. トップガン マーヴェリック 前作は見ていませんがトム・クルーズ主演ということで見に行きました。ハリウッド映画の教科書のような映画だと思いました。きちんと起承転結に沿って進むそつのない脚本。もはやどこにCGを使っているかも分からない戦闘機どうしの手に汗握る展開のバトルシーン。よっぽどのことがない限り大ヒットする映画だなと思いました。優秀な映画ですね。非常に美味しい雑味のないグレープフルーツゼリーを食べたような感じがしました(グレープフルーツに特に意味はありません)。個人的にはもう一つ突き抜けた何かが欲しいと思いました。ゼリーではなく果物のグレープフルーツを食べたい、そんな気分になりました。[映画館(字幕)] 7点(2022-10-24 21:30:01) 26. アバター(2009) 《ネタバレ》 ジェームズ・キャメロン3Dリマスター(2022)を劇場で鑑賞。2009年のアバターを劇場で見て以来だから13年ぶりなんですね。ストーリーは普遍的なもので、後から来たものが自分たちの利益のため先住民を追い出そうとする、というもの。映像は10年以上経っても素晴らしいものがあります。特徴はやはり3Dでしょう。アバター以降3D映画が流行りましたが、一番理想の3Dに近いのはアバターでした。アバターの3Dはきちんと奥行きが感じられ、空間になっているんです。スクリーンは2次元なのにそこには3次元世界が存在しているんです。アバター以降の3D映画は奥行きというよりは単に一部を飛び出させているだけになっていると言ったら言い過ぎでしょうか。ただ、CGに関しては今の水準から見ると「CGっぽさ」が残ります。動植物の表面のテクスチャーなんか特に。今回本編終了後に2022年12月に公開の続編の映像がちょっと流れたのですが、CGっぽさが全くなく非常に自然に見えました。実在しない動物が登場したのですが、本当にいるかのような出来映えでした。今から本編が楽しみです。あと、敵のクオリッチ大佐役がジャン=クロード・ヴァンダムだとずっと思っていた自分が恥ずかしい。[映画館(字幕)] 9点(2022-10-03 18:49:00) 27. アポロ13 《ネタバレ》 午前十時の映画祭で2度目の劇場での視聴。もともとこの映画は実話ベースだし、公開当時に見てるし、DVDでも何度も見てるし、ということで話の筋は最初から最後まで知っているんだけど、もう最初から最後まで泣きっぱなしですよ。最初のアポロ11号の月面着陸で涙し、もちろん13号の発射シーンではフレッド・ヘイズ(ビル・パクストン)の奥さんと同じように号泣し、月面着陸はもうドラマチックじゃなくなったと中継をしなかったのにトラブルが発生した途端に手のひら返しで中継を始めたマスコミに怒ったジム・ラベル(トム・ハンクス)の奥さんと同じように怒り、再突入の中継を見るラベルの子供たちを見て涙を浮かべ、最後無事に帰還したときにNASAのスタッフや宇宙飛行士の家族と同じように喜びの涙にむせぶ。最高です。特にサターンロケットの打ち上げシーンでロケットとともにUNITED STATESの文字が天に昇るのはアメリカ人でもないのに非常に誇らしく思えてしまいます。トム・ハンクス、エド・ハリス、ゲイリー・シニーズ、ケビン・ベーコン、ビル・パクストン、キャスリーン・クインランといった派手さはないが実力のある俳優陣も素晴らしい演技を見せてくれます。そしてやっぱりジェームズ・ホーナーのスコアが抜群にいいです。エンドクレジットでタイアップ曲ではなく、メインテーマ(のアレンジ)が流れるのも王道スタイルで好感が持てます。あと、月のことを単にmoonではなくsurface of the moonと言っているのが妙に心に残りました。[映画館(字幕)] 10点(2022-06-21 21:25:12) 28. シン・ウルトラマン 《ネタバレ》 シン・ゴジラに続くシン・特撮シリーズ第2弾。初代ウルトラマンを現代的に解釈しアレンジした作品となっている。例えば、ウルトラマンの存在が各国の政治・軍事に与える影響を描いているのはTV版にはない視点だ。さらに、この映画では初代ウルトラマンに対するオマージュが随所で見られる。それを見つけるのも楽しい。初代ウルトラマンを見たことがなくても充分楽しめるが、時間に余裕があるなら初代ウルトラマンを全話見てからこの映画を見るとより楽しめることは間違いない。また、登場する怪獣や宇宙人もより現代的なデザインとなっている。特にウルトラマン含む宇宙人の体型はかなりほっそりしている。着ぐるみではなくなったためと思われるが、もしかすると成田亨氏の当時のデザインがそうだったのかもしれない。 私はシン・ゴジラには9点を付けたが本作は8点とした。それはシン・ゴジラを見たときに感じた、映像に対する衝撃をあまり感じなかったからだ。それは私がシン・ゴジラ(レベル)のVFXを見慣れたからだと思う。これは必ずしも悪い事ではなく、日本映画のVFXの質が向上・安定したという点で良いことなのではないだろうか。[映画館(邦画)] 8点(2022-05-13 16:17:54)《改行有》 29. 犬鳴村 現代と過去の人間相関関係(現代の誰の祖先が当時の犬鳴村の誰なのか、または当時の犬鳴村の赤ん坊は現代では誰なのか等々)がよく分からなかった。 じっくり集中して見れば分かるのかもしれないが、観客をホラーに集中させるためにもわかりやすい描写(説明)が必要だと思った。 全体の雰囲気やストーリーは絶望的に悪いということはないと思う。[CS・衛星(邦画)] 4点(2022-02-28 00:32:51)《改行有》 30. 浅田家! 《ネタバレ》 前半と後半で印象がガラッと変わる作品。前半は楽しく見れ、後半は心締め付けられる。二宮和也の演技もなかなか。彼のほっこりした笑顔が何をしても許される雰囲気を醸し出している。[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-12-22 18:41:46) 31. 罪の声 グリコ・森永事件を元にしたフィクションであり、真相は解明されていないが本当にそうだったのではないかと思えるほど説得力があった。派手な展開はないがグイグイと見る者を引きつけていく。主役の小栗旬はもとより、星野源の演技が良かった。脇を固める俳優陣も芸達者ぞろい。Uruのエンディングテーマも映画の雰囲気に合っていた。良作です。[CS・衛星(邦画)] 8点(2021-12-22 18:32:47) 32. 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ 《ネタバレ》 【本当にネタバレありなので、ネタバレを見たくないという方は読まないで下さい。】 ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンドもこれで見納め。クレイグはそれまでのボンド像を良い意味で大きく覆してくれました。 ストーリーとしては前作『スペクター』の続きになるのかな。私は前作の内容をすっかり忘れたまま見たので、最初話について行くのに苦労しました。 そういう意味では前作を見てからの方が良いのかもしれません。 さて、ストーリの内容は見てのお楽しみとするとして、ここからがネタバレ。 ラスト、ボンドの死を追悼するMやQやエージェントたち。そしてエンドロール。 それが終わると画面に"JAMES BOND WILL RETURN"の文字が。 私は「007は単なる数字」だから007映画は続くと思ってエンドロールを眺めていました。違うエージェントに007ナンバーを与えればそれで007は存続するのですから。 でもジェームズ・ボンドが戻ってくるとなると話は変わります。おいおい、あの状況で生き残れたというのか?ちょっと無理があるんじゃない? それともジェームズ・ボンド自体もコードネームで彼の本名じゃないとか? まあ、MGMもドル箱をなくすことはしないでしょうしね。 そこでふと気付きました。サブタイトルの"NO TIME TO DIE"は、このラストに対して制作側が最初から提示していた回答だったのではないだろうかと。 次回作がどうなるのか、ある意味楽しみです。[映画館(字幕)] 7点(2021-10-01 19:14:23)《改行有》 33. JUNK HEAD 《ネタバレ》 ツイッターで凄いと言う評判を見て観に行きましたが、本当に凄く、面白かったです!ストップモーションアニメなのでもっとカクカクしているのかと思いましたがそんなことはなく、違和感は全くありませんでした。今回の映画は全10エピソード構想のうち1エピソードくらいとのことですが、全体のストーリーからみてまだまだ謎がありそうだなと思いました。赤いフードの女の子(?)が鍵を握っているような気がします。個々のエピソードや演出はベタ(正確には、いろんな映画で見たことある感じ)ですがそれがとても気持ち良く、見飽きた感は全然ありません。続きが非常に気になりますね。この映画の元になった30分の『JUNK HEAD 1』を作るのに監督1人で7年かかり、それが評価されて改めて作られた今作は数人のスタッフで3年かかったとのことですが、次作はもう少し早く見られたら嬉しいですね。あと、架空の言語をしゃべらせたのは大正解です。世界観の構築に大変役に立っていますし、公開する際に吹替しなくても字幕で済みます。最後にあえて言わせていただくなら、パンフレットのフォントの使い方がもう一つな気がします。素人が作ったような感じになってしまっている気がします。読み易くはあるんですが。[映画館(字幕)] 9点(2021-05-28 15:03:39) 34. サイレント・トーキョー 《ネタバレ》 [ネタバレ有]としましたが、できるだけネタバレが無いように書いたのでモヤッとしたレビューになっています。ご了承下さい。 劇場で予告編を見てこれは良さそうなクライムサスペンスだと思いあえて何も事前情報を入れずに見に行ったのですが、予告編詐欺に遭わなくてよかったです。予告編詐欺とは予告編は面白いのに実際に見てみると面白くないという詐欺です。ちなみに私が遭った予告編詐欺はプリンセストヨトミです。 話がそれました。面白かったです。見終わった後で監督が「SP」の波多野監督と知りました。「SP」は大好きな作品なので自分の選択が間違っていなかったことを嬉しく思いました。ちなみに「SP」は夜11時台なのに平均視聴率が15%を超えた凄いドラマです。 さて、このサイレント・トーキョーですが、ストーリーも良いのですが舞台となった渋谷ハチ公前交差点の再現度が超絶素晴らしいです。栃木に実寸大のオープンセットを作ったということは知っていましたが、それを感じさせなく本当の渋谷と思い込むほどのリアルさです。CG合成も全く違和感ありません。この映画では空撮も含めていろんな角度からの渋谷が登場しますがもし映画内の全ての渋谷がこのオープンセットでの撮影だとしたら空恐ろしいです。平成ガメラの渋谷や京都駅の再現も素晴らしかったですが、これはそれ以上かもしれません。 爆弾テロ犯がなぜ犯行に及んだのか、その動機を納得できるかどうかは人それぞれだと思います。 ところで「サイレント・トーキョー」のサイレントとは何を表しているのか?初めは爆音で耳がやられて一時的に何も聞こえなくなった状態をサイレントと呼んだのかと思いましたが、後に思い直しました。無関心で物言わぬ国民のことをサイレントと表現したのではないかと。[映画館(邦画)] 7点(2020-12-04 22:11:18)《改行有》 35. 羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来 《ネタバレ》 面白かったです。ただ説明不足な点があるのでモヤッとした気持ちを常に感じながら見た、そんな印象です。人間と妖精の対立とその狭間に立つ小黒、という構図は分かりますが、この世界の理(ことわり)や歴史が分からない(劇中でほんのちょっと説明がありますが)のでなぜ対立しているのかわかりにくいです。あと細かい点で分からないことが多々ありました。小黒といっしょにいる(?)マックロクロスケみたいなのはなにか?館とはなにか?精霊が超能力みたいなのを使えるのは何となく納得できるとしても人間にも超能力が使える者がいるのはなぜか?等々。 アニメ表現としては、精細な背景に比べて枠線が太い人物(意図的なものかもしれませんが)、あからさまに挿入されるギャグシーン(なんせ背景がガラッと変わる)などから、一昔前のアニメっぽく見えました。 あと、パンフレットもっとたくさん入荷しといて! 追記 これは全くの余談ですが、「小黒」と書いて「シャオヘイ」と読ませるのを見ると、PlayStationのゲーム「クーロンズ・ゲート」の同じく小黒(シャオヘイ)というキャラを思い出します。[映画館(吹替)] 7点(2020-12-03 23:11:48)(良:1票) 《改行有》 36. 映像研には手を出すな! 《ネタバレ》 マンガ原作の実写化には多かれ少なかれリスクが伴う。マンガ原作はまずアニメ化され、その次にTVドラマ化、そして最後に(アニメあるいはドラマまたはその両方が)映画化されるというのが常道である。アニメ化に関しては大コケすることは少ない。当然だが、評価された原作と同じ絵柄で出来るからだ。内容に関してもアニメだからこそ原作を制限なく再現できる。問題なのがTVドラマなどの実写化だ。内容の再現はもちろんのこと、アニメでは考えなくていい「見た目をいかに似せられるか」という問題が生じるからだ。映画『20世紀少年』のように登場人物とそっくりな俳優を用意できる希有な作品もあるが、いろいろなしがらみによりほとんどはマンガ原作とはあまり似ていない配役となってしまう。対して、この『映像研には手を出すな!』においては最初の映像化であるアニメ版が傑作といっていい出来だったので、TVドラマ化されると聞いて見る前は嫌な予感がしていた。しかも主役がアイドルだ。どうせアニメ版に比べたら「良くてそこそこ」の出来だろうと。しかし実際にドラマを見てみると非常に面白い。配役も申し分なく、特に主人公3人組はアニメ版の雰囲気を良く醸し出している。アニメ版の浅草みどり役の伊藤沙莉の声の演技は奇跡ともいえるものだったが、ドラマ版の齋藤飛鳥も声がかわいすぎる点を除けば充分合格点だと思う。そして、水崎ツバメもいいが特に良かったのは金森さやか役の梅澤美波だ。原作の絵柄と比較するとやや美人過ぎるきらいはあるが、金森氏が現実にいたらあれくらいになるのではと思わせる説得力がある。あと、さかき・ソワンデ役のグレイス・エマは非常に存在感があり登場するだけで目を奪われる。 この映画はドラマと同時撮影だったため正直言って映画ならではのスケール感はない。ただ内容はドラマでは描けなかったアニメの後半部分であり、文化祭での上映・水崎ツバメ親子がどうなっていくかに向けて大いに盛り上がる。 結論としては、TVドラマ版が気に入った人ならば楽しめると思う。 (追記)この映画には他のマンガや映画からの引用(オマージュ)がありますね。気付いたのは気象研の台風(ドラえもんの台風のフー子のエピソード)と踊る大捜査線のセリフ「事件は会議室で~」ですが、探せば他にも見つかるかもしれません。ちなみにロボ研小野のセリフ「人間が想像できるものは必ず実現できる」(うろ覚え)はSF作家ジュール・ヴェルヌが言ったといわれているものです。[映画館(邦画)] 8点(2020-09-29 16:08:43)《改行有》 37. TENET テネット 《ネタバレ》 事前に「時間が逆行する」「演者が逆再生の動きで演技した」というような事前情報を得ていたにもかかわらず、スッキリと理解することは出来ませんでした(笑)。なんとなくこうなんだろうなという予想は出来るものの、時間軸や人物の動きにおいて??な点が多かったですね。でも時間の逆行(あるかどうかは疑問です。もしかして量子領域ではあるのかもしれませんが。)をなるべくわかりやすく視覚化しようというノーラン監督の心意気みたいなものは感じられました。 唐突な話ですが、RPGを最初から攻略本を見ながらプレイするタイプの人間がいます。私もそうです。そうする理由は色々あると思いますが、私の場合は時間的な理由ではなく、いろいろ知った上でそれを実際に追体験することで得られる満足感を味わいたいからです。もしかするとTENETもそういう楽しみ方の方が合っているのかもしれません。映画は映画館で観るのが一番いいとは思いますが、この映画は自宅で、わからなくなったら場面を何度も巻き戻して理解できるまで見る、という見方のほうが楽しめるのかも知れません。 パンフレットは洋画にしては分厚いですが、日本語版の科学監修を行った大学の先生が時間逆行の解説を行っており、映画を理解する上で大変役立ちました。 その上でもう一度見るとかなりスッキリするんじゃないでしょうかね。 追記: しょうがないので2回目を見ました。ようやく大体理解できました。細かい点でわからないことはあるんですがね。ただ、個人的には何回も見ないと完全に理解できない映画は映画としてどうかな、と思います。あと、1回目を見た時からときどきBGMが変になるなーと思っていましたが、逆行視点で場面が描かれているときはBGMも逆再生になっていたんですね。だから時々変なBGMになるんですね。今回ちゃんと内容が理解できたのでそういう意味では7点なのですが、1回で理解出来なかったのがくやしいので(笑)、6点のままです。[映画館(字幕)] 6点(2020-09-28 09:03:17)《改行有》 38. 天気の子 《ネタバレ》 新型コロナが映画業界にもたらした恐らく唯一の恩恵は、新作の相次ぐ公開延期のために旧作の再上映の機会が出来たことでしょう。今回、どうしても都合が付かずに見に行けなかった「天気の子」を劇場で見ることができました。結果は・・・見て大正解でした。個人的には「君の名は。」より傑作だと思いました(「君の名は。」は7点付けました)。「天気の子」のほうが断然感情移入できました。「君の名は。」では特に泣くということはなかったけれど、こちらはラスト近くウルっときましたね。 配役の中では須賀啓介役の小栗旬さんが、今年急逝してしまった藤原啓治さんを思い起こさせる声色で素晴らしかったです。 あと、仕事で散々通った新宿の景色が懐かしかったです。[映画館(邦画)] 9点(2020-06-27 20:18:48)《改行有》 39. ランボー/ラスト・ブラッド 《ネタバレ》 ストーリーを一言で言えば、「家族を殺されたランボーが人身売買組織を自宅に仕掛けたトラップで迎え撃つ」です。アクションはまあまあ迫力があるんですが、ベトナム帰還兵の苦悩を表現した1作目からは全く毛色の違うストーリーなので(もう軍人ではないので当然といえば当然なのですが)、原点回帰との宣伝からはかけ離れた印象を受けました。アクションが原点回帰というならわかりますが。このストーリーならランボーでやらなくてもいいのではと思った瞬間もありました。 ちょっと受け付けなかったのは敵の殺し方です。えげつないほど残虐です。家族を殺された怒りからの迎撃なので残虐になるのは理解は出来ますが、それをハッキリ写すかどうかは別では?あそこまでハッキリ描写しなくてもいいんじゃないかと思ったくらいです。 個人的には、家族の元へ帰るというある種ハッピーエンドな前作ラストで終わりにしても良かったかもと思いました。[映画館(字幕)] 5点(2020-06-27 19:52:12)《改行有》 40. 1917 命をかけた伝令 《ネタバレ》 本国ではどうか知りませんが、日本では「全編ワンカット/映画の歴史が変わる」というキャッチコピーで宣伝されていたので、どうしても全編ワンカットの凄さを体験することが第一目的になってしまいました。皆さんもうお気づきでしょうが、全編ワンカットではありません。全編ワンカットと聞けば素人考えで「監督がヨーイスタートと言ってからカットと言うまでカメラを止めずに映画の最初から最後まで撮影すること」だと思うじゃないですか。でも実際は「全編ワンカットに見えるように作った映像」です。だってパンフレットにそう書いてあるんですもん。素人目には、気絶して暗転したり水中に潜ったり壁の向こう側を走ったりして姿が見えなくなったシーンなどでつないだんだなと想像できます。ただし監督の名誉のために言っておくとカット数は普通の映画に比べてものすごく少ないと思います。 肝心の映画の内容は、WWIの様子がよくわかる上にワンカット効果でシームレスに没入できてとても良いと思いました。 あと、いくら配給会社が同じ(UNIVERSAL)とはいえパンフレットの最後に、別の映画である「007 NO TIME TO DIE」の広告を入れるのはいかがなものかと思います。[映画館(字幕)] 7点(2020-02-16 16:37:48)(良:1票) 《改行有》
|