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【製作年 : 1930年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
21. 残菊物語(1939) 《ネタバレ》 芸の完成そして広く認められること、それが愛する人との別れともなる。それを淡々と描くこの溝口映画。芸が認められることは、家柄を重視する、歌舞伎の世界では、お徳との別れともなる。それが分かっていても、お徳は亭主を世に出す。その最初の口火の公演のとき、舞台とそれを見守るお徳の両方をカメラは捉える。こんなに切ない場面ってあるだろうか?献身的に尽くしたあの人が見事に仕事をやってのけている。しかしそれが別れともなるのだから・・。そして世に出た亭主を東京に送り出して、お徳は実家に帰り、あんなつまんない男とは別れたとさらりと言ってのける。こんな見事な女性描写の映画があるだろうか?まだ数本しか観てない溝口映画だが、観るたびに色んな感慨を受ける。実に日本映画は色々観れば観るほど、鉱脈が豊かに流れてることに気づかされる。[DVD(邦画)] 9点(2013-04-10 09:04:26) 22. 商船テナシチー 《ネタバレ》 寅さんじゃん、このラスト!テレーズが堅物の方に行くのかなぁ、と思っていたが、結局、根はマジメな遊び人の方になびいた。この辺のムダのなさが良かった。真の自由は心の中にある、というセリフ。う~ん、感じ入った!ただ、もう昔の古典なので、6点にしました。[ビデオ(字幕)] 6点(2010-03-04 23:23:00) 23. ゲームの規則 《ネタバレ》 観てる時「ゴスフォードパーク」に似てるなあと思ってましたが、この監督、アルトマンにも影響与えた巨匠らしいですね。あのクマのぬいぐるみのオジサンですよね。すごいなあ。この映画、上流階級とそこに仕える人たちの群集劇ですが、こんな戦前に、もうここまで人物を整理した演出が出来るほど、映画文化って成熟してたのですね。一見、理知的な女性が実はもろかったり、森番の奥さんでありながら平気で浮気したり、女性観が冷めてるなあと思いました。[ビデオ(字幕)] 7点(2008-05-16 22:12:16) 24. 巴里祭 《ネタバレ》 巴里祭のこの時期、金持ちはどっか別の地に遊びに行ってて、巴里に残ったのは生活が丸見えの庶民ばかり。そして派手に巴里祭を祝う。そういう中、二人の恋人が本当の愛かどうか、試されてるかのように別れ、再会し、結ばれる。最後はハッピーエンドだろうなと分かってはいるんだけど、この二人すぐ近くにいながら、気づかなかったりして、中々結ばれない。「そこにいるってば!」と思わず言いたくなる。ラスト、音楽の流れる中のキスシーンにはちょっとジーンと来た。こういう作品が今も観たい。[ビデオ(吹替)] 8点(2008-04-23 22:53:47) 25. 制服の処女(1931) 《ネタバレ》 女学生の寄宿舎モノとしては「ミスブロディの青春」を先に観てたので、このベルンブルグ先生もきっと裏があるにちがいない、と意地悪な観方で観てたのですが、最後まで良い先生で良かったです。子ども達には最近の「ひねくれた」映画を見せる前に、こういう昔の素直な作品をまず見せた方が良いと思います。この寄宿舎は、厳しいからということもあるのでしょうが、いじめがなさそうな雰囲気で、良いなあと思いました。[ビデオ(字幕)] 6点(2007-08-09 12:39:29)
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