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381.  若草物語(1964) 《ネタバレ》 昭和の大人気女優たちと、東京オリンピック当時の東京観光を楽しめる映画。 観光名所の空撮に街なかのロケ、喫茶店からデパートの作りまで、1964年当時の本物の東京の風景が、何ともお洒落で綺麗で魅入ってしまう。 当時アメリカに行くには幾ら必要だったかとか、新卒女子の月給が幾らくらいだったかとか、とても勉強になった。労働組合の活動も活発だったのかな。セルフサービスって言葉、当時から使ってたんだ。由紀としずかが勤める銀座松屋は、この年に大改装しているそうな。 物語は大阪の4姉妹の青春&恋愛物語で、4姉妹ってこと以外、本家の若草物語とは関係がないようだ。お父さんのすっとぼけた性格が面白かった。 1964年の作品だけど、イメージカラーってものは当時からあったんだろうか? 次女由紀は、自分に正直で真っ直ぐに突き進む赤。三女しずかは一歩引いてクールだけど内に情熱を秘めた青。末っ子チエコは自由奔放で天真爛漫な黄。 OPで空港を歩く3人の衣装。家族5人が揃ったときの衣装。後のゴレンジャーなどに通じるイメージカラーとキャラ設定だ。 由紀としずかの雨の別れ。傘の色もそれぞれ赤と青。チエコの別れは雨でもなく黄色い傘でもなく、黄色いメロンなのは、健吉とチエコの関係がまだ恋愛未満だからか? チエコが模型の組み立ての内職をしてるのが、さすが模型屋の娘。きめ細かい設定だ。 ちなみに長女早苗は結婚しているから冷静沈着な黒。あの色は緑というよりは黒かな。司令官的な立場だろうか?親の言う通り結婚した早苗、当時はまだ女は女らしくの時代だったから、結婚前は昭和男の理想の女、桃だったに違いない。 4姉妹それぞれ魅力的だけど、今の目で見ると芦川いづみって美しすぎるね。出番が少ないのが残念だけど。 夫が気になって映画を観ないで帰ってしまうところで、昭和生まれの私の心は、最後全部彼女に持っていかれた。[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-01-16 02:15:54)(良:1票) 《改行有》

382.  機動戦士ガンダムII 哀・戦士編 《ネタバレ》 一作目の同時上映で観賞…Ⅲ公開直前のリバイバル上映だったようだ。ガンダム工場で子供達を捕まえる工作兵が怖かった。 今作はモビルスーツも登場人物も沢山出てくる。ミハルのエピソードは重要だけどアムロが脇役になるなど、単体の映画としては散らかってる印象。地域もあっちこっちに移動して忙しいが、地上編のダイジェストとしては上手にまとまっている。 アムロはモビルスーツ戦の経験と能力を積極的に役立てようと努める。ガンダムの操縦能力が自分の価値と考えての行動だが、ブライトとの考え方の違いから、脱走してしまう。15歳でバイク盗んでも歌になるくらいなのに、ガンダム盗むとか… 戦場以外の場所で敵と会い、何のために彼らと戦うのか考えるアムロ。グフは倒したが、ラルに自分の能力で勝てたのではないと言われる。人としてラルに勝ちたいと願うが、戦場ではそれは叶わなかった。 自分を好きだと言った敵の女性、良き先輩、憧れの人を失ったアムロの前に、かつての強敵シャアが現れる… 社会人で言うと、がむしゃらに経験を積んだ新卒が独り立ちし、自・考・動する辺りが本作。会社や社会を見る余裕が出てくると、努力を認めない上司とか、会社への不満とか、気になる異性とか、ライバルの力量なんかも見えてくるもの。 オデッサ作戦辺りまでを丁寧に描いて一作とした方が良かったように思う。シャアを出さないと女性客が入らないと考えたのかも? 主題歌『哀戦士』のタイミングは素晴らしいけど、『風にひとりで』はちょっと何度も掛かりすぎかな。[映画館(邦画)] 7点(2021-01-06 23:55:39)《改行有》

383.  がんばれ!ベアーズ 《ネタバレ》 原題は~The Bad News Bears~『厄介者のベアーズ』とかだろうか? 映画観れば解るけど邦題『頑張れベアーズ』は勝利チームが負けチームに贈るエール。少年野球の健全さとスポーツマンシップから生まれたエールだろうけど、実際は歌う側の優越感、歌われる側の屈辱感が滲むのが伝わる。良い邦題だと思う。 出来損ないの寄せ集めチームのベアーズ。ユニフォームがyellow(臆病、卑怯)なのも意図的なものか? 出てくる子供達は悪ガキくそガキばかり。マセていて口が悪い。でも彼らを知るほどに愛着が増していくのは、撮り方上手いなぁ。 子ども目線中心に撮ってしまうと、一気にお子様向け映画になってしまうが、少年野球に係る大人の生々しさを見せることで、大人も楽しめる作りになっている。 デッドボール指示。上手い選手に一人野球をさせる。相手チームだけど強打者への敬遠策。アマンダの帽子にワセリンはバターメイカーが教えたに違いない。主役チームなのに、この大人げなさというかスポーツマンシップに反する試合運び。でも大人の世界では勝つために結構行われていたりする。 子どもたちが引いてしまうほど、勝つことだけを目指してきたバターメイカーのベアーズ。最後になって健全なチーム全員野球からの団結しての「来年見てろよ!」の展開は、ここに来て少年スポーツ映画の王道展開だ。子供たちビール飲んでるけど。[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-12-18 00:33:26)(良:2票) 《改行有》

384.  ソニック・ザ・ムービー 《ネタバレ》 世界一有名なハリネズミがついに映画化。 ずっとSEGA派だったので、ソニックの映画ってだけで見に行くことは確定…だけど、さすがに公開前の生っぽい不気味なキャラ写真にガックリ肩を落としてしまった。誰だテメェ? 色々あってのキャラ変更で見慣れた姿に大変身…ただソニックと言えば左右の目が繋がってるんだよな…。 2020年の3月の公開決定が、コロナの影響で延期になり、何とか6月に公開。劇場で見られただけよかった。 映画はソニックの幼少期から、ゲーム『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』直前辺りまでが語られているようだが、最後にソニック2のキャラが出てくるので、ソニック1は映画化されないようだ。ゲームで楽しもう。 ストーリーは『友好的な異星人とのバディ・ムービー』で無難な造り。スピード感のあるアクションはカッコイイ。 Dr.エッグマンはソニックが付けたあだ名だったとか、ソニックのトレードマークの赤い靴を履いてる理由とか、この映画で明かされた秘密がチラホラ(昔のソニックしか知らないので、ゲームやアニメで既に語られていたかもしれませんが…) 余談になるけどソニック・ザ・ヘッジホッグのゲーム開発当時、ライバル視していたのが任天堂のスーパーマリオブラザーズ。 宿敵Dr.エッグマンのデザイン(髭、赤い服、オーバーオール)は、マリオがモトだったって噂もあったっけ。 ソニックに『キノコしかない退屈な星、行きたくない』ってセリフを言わせたのは、当時のSEGAっぽくて良かった。 個人的には10点満点ですが7点で。当時のメガドライバーだったらこの映画を観るのは義務です。[映画館(字幕)] 7点(2020-12-08 01:41:41)《改行有》

385.  ボウリング・フォー・コロンバイン 《ネタバレ》 マイケル・ムーア監督の知名度が格段に上がったきっかけの映画。 高校の銃乱射事件から、アメリカの銃社会の問題と疑問を追いかけていくドキュメンタリー映画。 「アメリカは銃が多いから、銃の犯罪も多いんだ!」→確かに。でも隣りのカナダも銃は多いけど銃犯罪は少ないよね?なぜ? 「マリリン・マンソンなんか聞くからこんな犯罪するんだ!」→彼らが直前にやってたボウリングは?影響ないの? 「アメリカの歴史が…!」「黒人が…!」「マスコミが…!」「Kマートで…!」「NRAが…!」 ムーア監督の中では映画の起承転結が出来上がっているんだろう。銃乱射事件を本線として追い、そこに至る説明として必要な知識を脇道にそれる様に深く追って行くが、その進路変更が見ている我々も興味を持つように強調(「マリリン・マンソンが」「マリリン・マンソンを」「マリリン・マンソン」「マリリン・マンソン」みたく)されてから脇道に入るので、興味が続き飽きさせない。 アメリカの銃社会に対し、関心をもって各自が考えるのが目的の映画だと思うので、解決策や答えを出してくれる映画ではない。そんな作品だけど、Kマートが弾丸の販売を止める決断をするのは、凄いな。監督の手法や情熱も凄いが、Kマートの決断の速さも凄い。 本作で悪者として書かれるチャールトン・ヘストン。だけど周到に質問の準備したムーア監督と、事前情報なしで苦しい防戦になるのは予測できる中、直接取材に応じた姿は男らしさを感じる。 対談から逃げ出すヘストン氏に対し、6歳の少女の写真を見せるムーア監督。背中と正面を同時に見せるなど、1カメなのに後から編集してるところとか、細かいところだけどちょっとズルいかも。 マスコミやTVがアメリカ国民の恐怖心を煽っている。としていたが、この映画に対しても自分の考えをもって見るべきかもしれない。[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-11-29 13:08:27)(良:2票) 《改行有》

386.  ハドソン川の奇跡 《ネタバレ》 “Sully”チェズレイ・サレンバーガー機長のニックネーム。邦題は当時のNY州知事が“Miracle on the Hudson”と呼んだことから付けられているみたい。ちなみに事故機の航空会社USエアウェイズは、本映画公開の前年にアメリカン航空に合併されてました。 『世界仰天ニュース』なんかで、よく航空機事故からの生還ドキュメントが流れますが、本作はテレビと違って劇場映画、細部まできちんと描写していて、良く出来た再現映像となっていると思います。乗客155名全員生還という奇跡だったので、映画化も納得なんですが、やっぱり気になる点はあります。 映画ポスターのキャッチコピーが『155人の命を救い、容疑者になった男。』事故再現とともに本作のキモの『操縦ミスの可能性』。サリー達を苦しめる国家運輸安全委員会(NTSB)の追求は、実際は穏便に済んだそう。 映画を盛り上げるうえで創作を膨らませるのはアリなんだけど、事実に反し、NTSBが一方的に悪者として描かれたのは如何なものだろう。 離陸からわずか5分程度の事故だしなぁ。96分と短い映画だけど、それでも1本の映画にするには、やっぱりドラマが少なかったんでしょう。サリーを容疑者にしてしまった理由もわかります。 例えばだけど、もしこの事故で、1名でも死者が出ていたなら、154名の生還が奇跡で、サリーが英雄なのは変わりなくても、サリー自身はきっと思い悩んだことでしょう。でも、だれ1人として死んでないからなぁ。エンジンが片方生きていた可能性とか、空港に引き返せた可能性とかは、報告を受けたサリーが事故後に一人で悩んでいた事として、それをNTSBがサリーの判断の正当性を科学的に裏付ける。なんて展開でも良かったように思う。[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-06-06 23:07:28)
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387.  死霊のはらわた(1981) 《ネタバレ》 “The Evil Dead”『邪悪な死者』。若干21歳のサム・ライミくんが、映画好きな仲間たちとワイワイ…というか結構真剣に創った自主制作ホラー映画です。ストーリーはあってないようなものだし、お金も掛かってないのもご覧の通り。知恵を絞った特殊メイクとグロ表現。美女の裸体に絡む木の枝の動きや、霧深い森の奥で地を這うような滑らかなカメラワークを堪能しましょう。 画面外から急に飛び出してきたりはビックリするし、足首に鉛筆を刺す特撮は痛そうでした。子供の頃にリアルタイムに観ていたらきっと怖かったでしょうけど、怖がるよりも、特殊メイクの労力を想像し、手作りの温かさを感じてしまいます。この時代のホラーには、本気の怖さを求めるものじゃないんですよね。ガチで怖い映画が総合格闘技だとすると、このタイプのホラーはプロレスでしょうか。 プロレスだけに、本棚に挟まれて動けないアッシュにハラハラするとか、地下室からちょくちょく顔を出してるシェリルを怖がったりとか、観る側も正しい楽しみ方で臨みましょう。 人間関係の殆ど語られないこの映画、なんでアッシュはお姉ちゃん連れてきたんでしょうね?2組のカップルなら解るんですが…謎。 この死霊とやら、ゾンビではなく憑依した悪霊なんでしょう。リンダが一瞬マトモになったことから、あの場所から逃げることができれば、みんな元に戻った可能性があります。 死霊に取り憑かれて地下室に閉じ込められるシェリル。ずっと扉をバタバタしてるのは、きっと仲間(死霊)を助けようとしてたんでしょうね。悪霊シェリーをバラバラにしたスコット。普通なら警察を呼ぶ事態ですが、アッシュは埋めるのを手伝います。兄弟揃って仲間思いですね。小屋から引きずり出したリンダの、めくれ上がったスカートを直してやるアッシュの紳士っぷりも見逃せないポイントです。小屋の前にお墓を作るの、小屋のオーナーはいい迷惑だわ。 しかし死霊に取り憑かれた彼女ら、爪の攻撃力はちょっと上がってるっぽいけど、知能が下がってるから、相対的に人間の時と戦闘力が大して変わらないのは如何なものか。 恐怖の夜が明けたら無事生還のサイン…というお約束をブチ破るバッドエンド(というお約束)。殺されたのか?取り憑かれたのか…?でもみんな死んだあとに取り憑かれても、手持ち無沙汰感ハンパない。[DVD(字幕)] 6点(2024-06-01 17:51:05)《改行有》

388.  お早よう 《ネタバレ》 小津監督の映画を観るのは本作が初めてです。低い位置から見上げるように撮るカメラが特徴的に思えました。風景では家々の間の狭さ、東京の空の狭さが感じられましたし、屋内では足元がつま先までしっかり入るカメラアングルが『家では靴を脱ぐ日本の文化』を感じさせてくれます。あと話している人物を正面から(話される相手側から)観るポジションのカメラ位置も、小津監督の特徴のようですね。 些細な親子の衝突から、挨拶をしなくなった林家の兄弟。急に話さなくなったことから色々想像し、それが近所や学校で、林家の悪い噂が広まってしまう。ご近所がそんな考えになっているとは知る由もない民子。う~ん、怖い。 挨拶の大切さを小さな町内の騒動で、解りやすく見せる構成は、小さい頃に観たNHKの子供向け道徳番組を思い出します。『みんななかよし』ってタイトルらしいです。「口笛吹いて~空き地へ行った~♪」とかってOPのやつ。調べたらこのドラマは'62年から始まったそうなので、この映画は少なからず影響を与えたかもしれません。「昨日のズボンは~、も~お履けな~い♪」って歌も意外な形で影響を与えてるかもしれません。(※みんななかよしの歌じゃなかったわ) 伝わらないジェスチャーで給食費を学校に持っていけない兄弟。駅のホームで挨拶は出来ても、節子への心の内を言い出せない、平一郎のもどかしさ。言葉で伝えることの大切さは、幾つになっても変わらないものですね。でも気持ちを伝えないでいる、あのもどかしいような時間も心地よく感じられます。 しかし、昔の新興住宅地って道路が狭いんだな。車も通れない道幅の向かいにご近所さん。家の鍵も掛かってるんだかいないんだか。酔っ払って帰宅したらお隣さんの家だったなんて、のどかな時代です。近年、若者の間でシェアハウスなんてのがあって、一人の時間が無いと生きていけない私には、理解不能な生活スタイルだと思っていましたが、案外、この映画の時代の人々の暮らしと、そう変わらないモノを、現代の若者は求めているのかもしれませんね。[CS・衛星(邦画)] 6点(2024-05-23 22:07:34)《改行有》

389.  コーダ あいのうた 《ネタバレ》 “CODA”=“Children of Deaf Adults”『聴覚障害者を親に持つ健常者の子供』。専門用語だとは思いますが、そんな言葉があるんですね。また音楽用語でcodaは『曲の最後尾に付けられる終結部分』という意味でもあるそうです。ツェッペリンの最後のアルバムがCodaでしたね。健常者にしてロッシ家の末っ子・ルビーが、家族と暮らした最後の年の物語です。 家庭内で、これほどにセックスの話題がおっ広げられてるのに、まず驚いてしまった。病院で2週間セックス禁止が言い渡されるトコなんて、あんな年頃の娘に説明したらグレてしまうぞ?と心配したり、耳が聞こえないんだから仕方ないと思う反面、そもそも筆談すればルビー居なくても良いのでは?なんて真面目に考えてしまった。けど、モトがフランスの映画のリメイクだと知って、あのシーンは性ネタのコメディ部分なんだと、何故か納得。 健常者目線で観始めた本作。徐々にルビーの目線で観えてくるようになり、遂には聴覚障害者の目線を体験させてくれる。 発表会に来た両親と兄。周りの様子から手拍子をしてみたり。劇中何度か聞いたルビーとマイルズのデュエットの音を消し、お父さんの近視の表現だろうか、ぼやけたステージ。周りの反応で歌の中身を感じるお父さん。ここでお父さんがぐっと近くに感じられ、車の荷台で喉に手を当てて歌を聴く姿に、娘を思う父親がひしひしと感じられました。このシーンいいなぁ。最後お父さんが言葉で送り出すのもいい。[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-04-25 21:51:36)(良:1票) 《改行有》

390.  PLAN 75 《ネタバレ》 想像した通り『世にも奇妙な物語』みたいな近未来SF映画でした。 冒頭の、保険に加入するみたいにPLAN75を検討して契約するお婆さんがリアル。 最初の老人施設襲撃事件に、老人ホーム入口の厳重なボディチェックが示すように、高齢者を守ることにお金も人も掛けなければいけないタテマエと、PLAN75の法案を通してしまうホンネ。結局、異口同音に『ジジババは早く死ね』って言ってる。 それだけ余裕のなくなった未来社会を描いたSFだけど、ミチの家の台所には'80年代が全盛期だった、チャーミーグリーンっぽいのと粉末クレンザーっぽい懐かしい洗剤。PLAN75の存在以外は全部今の時代と一緒。 ミチのような高齢者は、生き続けるためには78歳になっても働かなきゃいけない。働く=世の中の役に立たなきゃいけない。役に立たないなら世の中から必要とされなくなる。だったら死ぬしかないよね。って、自分で選んで結論を出したように誘導させる恐ろしい社会。 世の中の役に立たない高齢者が沢山居る社会は、実は豊かで余裕のある社会なんだろうなと思い知らされる。今後の高齢化社会を心配している日本って、やっぱり豊かなんだなぁ。 死を選んだミチが、最後の施設で薬や水を渡す若い職員に、いちいちお礼を言う姿がとても日本人らしい。ミチさん、この若い人たちの未来のために、自分の死を選んだんだよ?なんでお礼言うの?お礼言うのは職員の方でしょ?なんて思ってしまう。 最後、ミチは自ら死ぬのを止めたんだと思った。けどwiki見ると手違いでガスが出なかったって、そうだったんだ。ちょっと伝わりにくい。 年寄りの話をよく話を聞いてくれる優しいオペレーターは、PLAN75を選んだ老人が心変わりしないよう誘導するのが仕事。 他の人と一緒に埋葬された方が寂しくないという方も…と勧めていた職員。合同プランの行き着く先は産廃ゴミ。 ボウリング場でミチのストライクに一緒に喜ぶ若者たち。そうなんだよな、こんな社会になって困ってるのは政府の方で、若者たちじゃないんだよな。 政策や社会が優しい言葉で『ジジババは早く死ね』って言ったとしても、私も一緒になって声を荒げるのは、避けたいな。…あ、私ももうすぐアッチ側か。[CS・衛星(邦画)] 6点(2024-04-25 15:38:56)《改行有》

391.  志乃ちゃんは自分の名前が言えない 《ネタバレ》 人と話すのは問題ないけど、大勢の人の前で話すのが大の苦手です。呼吸が詰まって言葉が出なくなり、何を言おうとしたのか忘れてしまいます。少し前まで全然話せてたのになぁ。出来たことが出来なくなって、結構辛いです。 なので、もし私のクラスに志乃のような子がいたら、きっと見ている私も辛くなってしまう。下手したら『私の方がまだマシ』なんて、彼女を下に見ていたかもしれません。 加代役の子の撮り方が上手かったと思いました。志乃と話すとき、まるでお姉さんのように引っ張っていくと言いますか、加代が志乃をリードしていきます。生活するうえで歌が下手なのは隠せるけど、人前で話すのは誤魔化しようがありません。そんな志乃に対する自信が、加代の表情にも出ていました。それがカラオケで昔の同級生にバッタリ出会ったときの顔。あの、弱みを握られた不安気な顔。自分を守るので精一杯な顔がとても良かったです。 音痴を隠して生きてきた加代を、吃音を誤魔化せずに生きてきた志乃が助ける。2人で目標に向かって動き出す。気持ちの良い二人三脚でした。 それをなぁ、菊池がなぁ… 加代ほど友達作りの上手くない志乃が、しのかよを辞めたくなる気持ちが痛いくらいわかります。マイナスにマイナスを掛けるとプラスになるけど、そこにまたマイナスを掛けるとマイナスになってしまう。それでも、2人が出会う以前よりはちょっぴり前進して終わる。 押見修造作品らしい、決してサクセスストーリーとは言えない、見終わった後スカッとするでもない、リアルな青春の切り抜き方でした。[CS・衛星(邦画)] 6点(2024-04-04 23:11:41)《改行有》

392.  荒野の用心棒 《ネタバレ》 “Per un pugno di dollari”『一握りのドルのために』。夕陽のガンマンの原題に繋がってます。 『西部劇のイーストウッドと言えばこの作品』って勝手に思ってたくらい、例の鉄板のシーンが印象的です。 監督自身が認める黒澤作品のオマージュ映画だったことから、まず用心棒を観ないことには何とも評価が難しいかもしれませんね。 「あっちにバクスター、そっちはロホス。真ん中に俺」意味は解らないけどカッコいい。「俺の馬が怒ってるから謝れ」なんて、メチャクチャな言い掛かりがマカロニ・ウエスタンらしくて良い。ロホスとバクスターの2大勢力を手玉に取って、抗争に持っていく巧みさが痛快。 けど、ジョーに都合よく事が運びすぎる気がするなぁ。兵士2人の死体を墓場に配置するのは良いけど、アレどう見ても墓に伸し掛かった死体にしか観えないのに、両陣営撃ち合い始めるなんて。 ジョーが両陣営にフリーパスなのも、あの狭い街でそんなに器用に出来るのかなぁ?とか。…でも借金の方に取られた女房の監禁先が、親子が住んでた家の向かいにある(だよね?)くらいだからなぁ。ゴロツキのアジト2つと酒場と棺桶屋しかない変な街なのが、生活感を排除したマカロニ・ウエスタンらしいかな。 BTTF2にも登場する鉄板。その辺の適当な板かと思ったら、結構手を掛けて作ってたのね。ラモンが西洋甲冑の胸を綺麗に撃つのが良い前フリになってますね。でもあんなに何発も撃ってたのか。鉄板に当たる音でバレそうな気がしないでもないけど、そのツッコミは野暮でしょうね。[DVD(字幕)] 6点(2024-03-20 20:43:20)《改行有》

393.  ゲッタウェイ(1972) 《ネタバレ》 “The Getaway”『逃走』。高校の頃でしょうか?テレビでスティーブ・マックイーンのアクション映画が立て続けに放送されました。'80年代のアクション俳優に比べ、ジョークを言うでもない寡黙なマックイーンは、これはこれで男臭くてカッコいい俳優でしたね。 そして本作のドクは銀行強盗犯と来たから、刑事モノに見慣れた目には、ちょっと異色のアクション映画でした。 この歳になって観ると、アクションシーンより、ドクとキャロルの絡みの方に注目してしまいます。今回の計画の際、ベイノンと関係を持っていたことを知ったドクの怒り様。運転が乱暴になって、怒りのビンタ。そりゃ気持ちはわかるけど、自分でベイノンの所に行かせたのに。キャロルもドクの為を思い、割り切った作戦として関係を持ったのに、やりきれない気持ちを抱えて、ウジウジしてるドクに、子供っぽさというか、男の幼稚さを感じました。 ショットガンで警官を撃退した後、キャロルがバックで急発進してドクをビックリさせるのも、キャロルの面白くなさ(ドクの自分勝手さに怒ってる感)が滲み出ているようで、良いシーンでした。 幼稚さと言えばルディもです。クリントン夫婦を人質にやりたい邦題。車中のスペアリブの投げ合いなんて、自分から始めたのに気に入らないと怒鳴り出す。ガキ大将の典型です。フランと寝るときもわざと夫のハロルドに見せつけるのも、子供じみた性格の悪さを感じます。 フランはよく解りません。自分たちが殺されないようにルディに合わせてたんでしょうけど、どこかからストックホルム症候群になってしまったんでしょうか?最初はきっと、ルディから無事に(ハロルドと猫とともに)逃げるチャンスを伺っていたんだと思います。 そのハロルドも抵抗することもなく、フランに怒りをぶつけるでもなく、アッサリ自殺を選んでしまうのは、今の状況もこれからの人生も、もう耐えられなかったんでしょうね。苛められっ子の末路のようで悲しい。 当時はアメリカン・ニューシネマ真っ盛りの時代。更に逃避行と言うと悲しい結末が定番ですが、清々しい結末。アンチ・ヒーローながら、ハッピーエンドという組み合わせが却ってよかったです。[地上波(吹替)] 6点(2024-03-17 23:50:26)《改行有》

394.  グレン・ミラー物語 《ネタバレ》 “The Glenn Miller Story”邦題ままですが、固有名詞の人名の前に、冠詞の“The”が付いてますね。なので『“あの”グレン・ミラーの物語』みたいな意味合いかと思います。 曲のタイトルは分からなくても、聞けば「あぁ、この曲!」ってなる名曲の数々が、誕生のキッカケとともに軽快に流れてきます。 そしてグレンとヘレンの恋愛模様…というか、ほぼほぼグレンが強引にヘレンを引きずり込むような強引さでグイグイ進む2人の関係。 更にルイ・アームストロングだけでなく、ジーン・クルーパやベン・ポラック、アーヴェル・ショウといった当時のジャズ界の巨匠が本人役でドカドカ出てくる贅沢な映画。ジャズの知識が殆ど無いので知らなかったけど、なるほど、ジャズ版ブルース・ブラザースのような映画でしょうか。 没後10年、バンドマン・グレンの功績と、ヘレンとの交際・生活を映画というカタチで残す手段として、とてもスタンダードな創りです。当時彼の死因・事故原因は不明だったので、不明のまま(生々しい事故再現も避けた)にするのも正解に思います。きっと、誇張された美談・トラブルも入れていないと思うので、淡々とした印象はありますが、この映画の目的として、グレンの家族や友人が集まって、彼との思い出を振り返る映像作品にすることだったと思うので、良い思い出や、苦労を乗り越えた話を集めて、綺麗に一本の映画にまとまっています。[DVD(字幕)] 6点(2024-03-13 08:24:07)《改行有》

395.  グッドフェローズ 《ネタバレ》 “GoodFellas”『気の置けない奴ら』。日本のヤクザ界の『兄弟』っぽい意味でしょうか?男同士の友達に使われるようです。 マフィアが日ごろ遊んで、好き放題やって暮らしている訳ではなく、きちんと仕事をする対価として、一つ格上の上質な暮らしをしていることがよく分かる。上下関係やルールはもちろんあるし、イタリア系かそうでないかで出世出来るかも決まる。ヘンリーの立場はマフィアの中でもチンピラの部類だと思うけど、人気のレストランで予約なしに席を作ってもらえる立場というのは相当優越感を感じられそう。 ファミリー内での付き合いが多くて、やれ結婚式だのお祝いだのとパーティの連続。これって夏のBBQとか冬のスキー泊とか強制参加させられる、時間外の付き合いを強要するブラックな会社みたいで私には無理。インドア派の私はお家帰ってボーッとしていたいって思ってしまいます。 そして家族同然の付き合いをしていながら、殺し殺されも日常に組み込まれている異常さ。警察の腐敗ぶりも、彼らが増長する原因になってましたね。 この映画といえばジョー・ペシ演じるトミー。この映画の印象がとても強くて、私の中ではジョー・ペシは、どこでキレるか解らない怖い男。トミーは仲間目線でも一般人目線でも、どの立場で鑑賞しても怖い。この映画の血生臭さはトミー絡みがほとんど。バッツ殺しが最後まで付きまとうのが、またマフィアの世界の怖いところに思えました。 だけどトミーのアクが強すぎて、ヘンリーは板挟み状態で右往左往するサラリーマンのようにも。これで真面目な性格なら(マフィアに真面目もクソもないが)良いけど、別宅に女囲ってるし、ボスに禁止されている麻薬に手を出すし、結局は自分が一番なところがクズらしい。で最後は証人保護プログラム。まるで借金して遊ぶだけ遊んで自己破産するダメ人間。エンディングのシド・ヴィシャス版マイウェイが印象深い。[ビデオ(字幕)] 6点(2024-03-11 23:01:53)《改行有》

396.  男はつらいよ 寅次郎の告白 《ネタバレ》 シリーズ44作目。満男中心の物語に世代交代って印象の本シリーズですが、今回はきちんと、寅の物語に戻っていたと思います。“ 満男と泉の寅との触れ合い”とでも言うのか、寅を観たい層も満足出来る創りに思えました。 一人旅で心細い泉の、偶然立ち寄った駄菓子屋のお婆ちゃんとの触れ合いなんてホロリとさせるし、そこに偶然寅が現れて溜め込んだ気持ちが爆発するのは納得するし、その後三人で酒宴になるのも、場の和ませかたが、寅の本領発揮って感じでとても良かったです。 「ママを一人時の女性としてみることが出来ないのは、私の心に何かイヤらしい汚いものがあるから」この話は前々作の満男の語りと繋がってる。そして寅の告白、さくらとは腹違いの話。重たい話をこうもサラッと言える寅がカッコいい。 今回は満男が、寅の若い頃みたいな“バカ”をよくやります。階段から砂丘から、コロコロ転がってます。額を打った時は、やりすぎなくらい出血してます。寅が大人しくなったぶん、満男がバカをやるって役割分担なんでしょう。 マドンナの聖子がまたイイ女で、フワフワした雰囲気がとても可愛らしい。過去に結婚を考えたほどのマドンナが未亡人として出てくる。体調の悪い渥美さんが、一目惚れするクダリを省略するためかもしれないけど、寅の秘められた過去話として、とても面白かったです。「い!今更そんな事言われてもなぁ~」満男が居なかったらどうなっていたんだろう?? さて満男と泉。3年掛かってやっと手を握るなんて、平成の若者にあるまじき進展具合。満男は無鉄砲に泉を追いかけ、泉は毎度正月には諏訪家にアポ無し訪問。寅のマンネリは大歓迎だけど、こっちのマンネリは、これ以上続くのはシンドいかも? ここ最近、柴又界隈やくるまやの出番があまり無くなって、たまに出てきても、なんだか時間が止まっているかのよう。[CS・衛星(邦画)] 6点(2024-03-05 22:39:07)《改行有》

397.  クリムゾン・タイド 《ネタバレ》 “Crimson Tide”『深紅色の潮流』。うん、解るようで解らない。アラバマ大のフットボールチームを中心とした、スポーツチームの愛称なんだそうな。うん、舞台はUSS.アラバマだけど、なんでこの映画のタイトルにしたのか、解るようで解らない。 潜水艦映画に良い作品は多いですが、この映画も例に漏れずです。ゴチャゴチャ思ったこと書いてるけど、面白いです。 いよいよ核戦争か?という緊張感の中、通信不能に陥って、艦内を二分する争いに…劇中、ロシアのクーデターも、本国からの指令も添え物になり、外界から孤立した艦内では、ベテラン艦長とエリート副長の判断能力の戦いとなっていく。 艦内の緊張感についつい見落としがちだけど、叛乱軍のアクラ型原潜は何してたんだ?アラバマは通信障害を抱えていたけど、通常なら魚雷攻撃される以前に、核攻撃中止命令を受信していたはず。同時刻アクラ型にも、叛乱はロシア軍により鎮圧されたって情報は入っていたと思うんだけど?なんでアラバマ撃ったん?そっちも通信障害?まぁ、潜水艦映画は地味になりがちだから、ほんのちょっぴり派手さの華を添えたんだろうね。 ※もしかしたらクーデター失敗後、未だに任務を遂行、核の発射準備をしているアラバマをヤバいと思った米ロ両国首脳が、近くに居たアクラ型にアラバマ撃沈を命じた可能性も…? それより何より驚いたのは、食事中の原爆の話題。「広島と長崎に原爆を落としたのは間違いか否か?」って。上手く答えを濁すハンター副長と、ズバッと言うラムジー艦長。当時の日本軍には逆転勝利の目はない状態。にも関わらず、戦争が長引いてアメリカの若者がじわじわ殺されるのを防ぐために、非戦闘員を含め、一瞬で21万人も殺した作戦。文明人であるなら、それが正解だったとは思ってほしくない。 叛乱軍ラドチェンコの核攻撃対象は、アメリカ本土だけでなく日本も入っているって、もう何なの?アメリカ人もロシア人も。どんだけ日本に核落としたいの?…とかって映画の面白さと関係ないところが気になってしまう今日このごろ。 世界を滅ぼす能力がある艦なら、ワンちゃん乗せるスペースあるなら、通信手段の2つや3つ、余分に積んどこうよ…頼むわもう…[地上波(吹替)] 6点(2024-03-04 22:27:00)《改行有》

398.  クイック&デッド 《ネタバレ》 “The Quick and the Dead”即死…かと思いきや『生者と死者』って古い言葉の使い方でした。 西部劇の決闘を、1対1の生き残りトーナメント形式(正しくは何て言うんだろう?)にした本作。ちょうど世界的に格闘ゲームが流行ってた時代、決闘開始前にそれぞれの個性がしっかり紹介されてるから、どっちが勝つのかワクワクして観られました。 そして“女ガンマンが主役のウェスタンもの”というのも他に思いつく作品がなく、かなり印象深い映画です。 あんな砂だらけの荒野なのに、シャロン・ストーンがピシッと綺麗。どうしてドレスなんか持ってるんだ?なんで日焼けしないの?なんて細かい事は言いっこなしです 。 何より主演男優賞俳優3人は豪華。しかもクロウもディカプリオもまだ大ブレイク前。なのに作品のキーパーソンとして起用しているのは、サム・ライミ監督の先見の明かもしれません。 日曜洋画劇場か何かで観た時は、漫画チックな演出と、どっちが勝つのか?どうやって勝つのか?って、結構ワクワクして観た記憶があります。今回2度目で、筋書きがある程度記憶にあったため、安心して観ていられました。言い方を変えると初見時が一番楽しめる映画とも。 『対戦して生き残ったほうが勝ち』。いきなり第2試合からルール変更。結構美味しいコンテンツでシリーズ化も狙えたろうに、これじゃ続編を創れません。登場人物死んじゃうから。無理して創るとハイランダーみたいになったでしょう。逆に言えば、思い切りよく、この一作で出すモノ全部出し切ったとも言えます。 シャロン・ストーンの勇ましさとチラ見せの美学。脇を固める俳優陣の豪華さ。安直だけど他に思いつかない設定。スピーディーな展開。 やることのない休日に観ると、良い暇つぶしになると思います。こういう映画を創るのも才能ですよね。[地上波(吹替)] 6点(2024-02-24 12:03:25)《改行有》

399.  グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版 《ネタバレ》 “Le Grand bleu”『雄大な青』。日本では公開当時“Great ”とし、アメリカでは“BIG”にしてます。グレート・ブルー当時大流行しましたね。それが数年後グラン・ブルーに名を変えてリバイバル上映。私はどちらもきちんと観ること無く現在に至りましたが、ジャック・マイヨールとかエンゾとかって名前は知ってるくらい、知名度の高い映画です。 父親の事故のシリアスさから生真面目な映画かと思いきや、コメディ要素も入っていて、リュック・ベッソンらしいなって思いました。 振り返ると『あ、この子ジャン・レノの子供時代だな』って一発で分るのも面白い。ジャン・レノってどの映画でもジャン・レノですね。 ジャイアンとのび太の友情スポ根ものかとも思いましたが、それ以上に海への愛が異常なほど強いですね。登山家とかもそうですが、命を懸けてまで未踏の領域を目指す気持ちって、どこから産まれるのか? イルカへの愛も強く感じます。イルカと心を通わせられるジャック。イルカを家族として写真を持ち歩き、イルカに似た女性(言われてみれば似てるかって思いました)を好きになる。ジョアンナとの初めての夜、寝てる彼女放っぽって一晩中イルカと遊ぶなんて『そこまで・・・』って思ってしまいます。余談だけど日本チームが滑稽に描かれてるのは、やっぱクジラとか食べるからかなぁ? ジャックの海愛・イルカ愛は、人魚姫の逆バージョンのようにも思えますが、父親が危機たときに、いち早く状況を察知したのも、彼にはソナーのような能力があるんでしょうか。安直な言い方をすると『丘で産まれたイルカの物語』ですかね。 子供の頃の海の夢は、命懸けで浮上する怖い夢に見えましたが、エンゾを見送った後は夢の中のほうが居心地が良さそうです。何時からか(最初からか)、「海底は怖い、上がってくる理由が見つからないから」と。そんな感覚は私の理解を超えますが、この映画を観ていると、何となくですがその気持が(私には理解できないってことが)わかるような、そんな気がします。最後ジョアンナの話も聞こえてるのかどうか…イルカに誘われて向かう深海は、私には真っ暗闇に観えましたが、ジャックにはきっと雄大な青に映っているんでしょう。[DVD(字幕)] 6点(2024-02-24 11:00:08)《改行有》

400.  クレージーモンキー/笑拳 《ネタバレ》 “The Fearless Hyena(笑拳怪招)”『恐れ知らずのハイエナ(笑う拳が不思議なことを招くよ)』。制作順で行けば、翌年のヤングマスターの一作まえ。ジャッキーのカンフーシリーズ後半の作品です。ジャッキーが配給会社やロー・ウェイと、作品の方向性の違いで揉めていた時期だと考えると、タイトルに『笑』は絶対入れたかったんでしょうね。 そして私にとってはジャッキー映画デビュー作。最後まで観せてもらえたことから、土曜日(次の日学校休み)のゴールデン洋画劇場だったんだと思います。コミカルなジャッキーの表情、仕草。カンフーの不思議な動きに、一発で魅了されました。私だけでなくクラスの殆どの人にとって初ジャッキーで、学校ではジャッキーの話題でもちきりでした。 初めて観た当時、まだ子供だった私は、八本足は作中の飴細工みたく本当に8本足がある妖怪か何かで、ジャッキーは鉄の爪率いる悪の組織から八本足を守る、正義のお兄ちゃんなんだと思ってました。 ジャッキー・ブームの立役者の本作ですが、拳法のゴッコ遊びでは、笑拳はイマイチ人気が無かったようです。動きにインパクトのある酔拳や蛇拳に比べ、どう闘って良いか解らない拳法だからでしょうか?そう言えばパッケージのあの笑った構えと、泣きながら抱きついてくるカッコ悪い技くらいしか覚えてません。そもそも笑拳って何?って話ですよ。爺ちゃんや八本足が、ニヤニヤ笑ったり拗ねて抱きついたりって、ちょっと気持ち悪い。 笑拳=ジャッキーが創ったデタラメな拳法…ではなくて、洪家鐵線拳がベースだそうです。鐵線拳は、カンフー・ハッスルの、腕に鉄輪をはめたおじさんの技です。実際、鐵線拳に、腰を落として両手を広げて「アババババァ」って声を出して笑う、あの構えがありました。 前作の酔拳がウケた大きな要因に“格闘技とは思えない珍妙な動き”があったと思います。なので、2匹目のドジョウじゃないけど、鐵線拳をコミカルに大幅アレンジして、喜怒哀楽の構えという、珍妙な拳法にしたんでしょう。設定的には対鉄の爪に特化した特殊拳法ってところでしょうか? 久しぶりに観たDVDはブロードウェイ版だそうで、石丸博也さんでなく山野井仁さんでした。 でも思ったよりしっくりしてたわ~~ ハーハッ!クレイジ-マーンキー♪[地上波(吹替)] 6点(2024-02-06 21:33:10)《改行有》

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