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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
421. クイール 《ネタバレ》 椎名桔平扮する盲導犬の調教師が、「(困ったように)クイールさーん」と何度も呼びかけるのが観ていてすごく気持ちよかった。何ていうか、犬といえども人格(犬だから犬格?)を尊重するってポリシーが彼らにはあるんだなって。あくまで主役は「クイールさん」って事で、芸達者な出演者の分をわきまえた抑えた演技も好印象。これ心底犬を愛してやまない人たちにとっては、たまらない映画だと思います。くれぐれもクレジットタイトルが流れても席を立たないように。でも崔監督、こんな素直でハートフルな映画撮っちゃっていいんですか?(W)7点(2004-03-04 21:08:16)(良:1票) 422. ホテル ビーナス 無国籍、無機質な雰囲気に出演者の皆さんの個性がうまくはまってたと思います。主演のチョナン・カンよりも、モノクロの画面で更に美貌が際立った中谷美紀、香川照之のほうが韓国語でうまく感情こめて芝居してたのには正直驚きました。ただ・・・、残念なのはおそらくテレビ局が製作に絡んでいるせいでしょうが、友情出演らしき若干2名(誰とはあえて書きません)のせいでこの映画に一番大切なはずの「空気感」がブチ壊しになってしまった事。いい加減 気づいて下さいよ。この内容での2時間超えはやっぱ冗長すぎ、その辺を刈り込んで30分短くしたらうまくまとまったと思うんだけどな・・・、惜しい!5点(2004-03-02 20:46:23)《改行有》 423. マスター・アンド・コマンダー 《ネタバレ》 すみません、自分はこの映画の鑑賞法、完全に間違えてました。「うおぉぉー!!すっげー大海原!そうだよな、やっぱ海は男のロマンだよなっ。何い?フランス軍がこの船の居場所を察知して攻撃しに来る?そっか、この船の中にフランスのスパイがいるんだな?出て来い!そんな奴はラッセル様が退治してくれよう!へえ~、ガラパコス諸島にゃいろんな珍しい動物がいるんだ、こりゃ船医さんもしばらく滞在したくなるのも無理ないよ・・・ってところでスパイ退治は・・・?えっ?えー!?これでおしまい?」・・・よーく考えたら、無線も何もないこんな昔にスパイ行為なんて出来る訳ないんだった。5点(2004-02-22 16:23:28)(笑:1票) 424. アドルフの画集 着想が抜群にいい。歴史上の事件で「もし~が~だったなら」という論争は止むことはない。この作品は若き日のヒトラーがもし画家として大成していたなら・・・、歴史は変わっていた、かもしれないと観客にある種の感情を抱かせてくれる。難しい役柄だが、ノア・テイラーは大観衆を虜にしたと言われる、ヒトラー演説時のカリスマ的な口調を上手く演じていると思う。あのヒトラーでさえイノセントな時代はあった、でもこの20年後、彼が犯した残虐行為を決して肯定してはならない。ナチスものの外伝として非常にみごたえあり! 7点(2004-02-17 15:34:19)《改行有》 425. ルビー&カンタン ドパルデューってやっぱ演技うまいっすね!後半、ジャン・レノ扮するルビーに想いを寄せる家出娘に嫉妬する表情とか、正にウザいオカマそのもの(W)。一歩間違えば泥臭い展開になってしまう内容をギリギリの所で救ってるのは彼のおかげ。割と短めの上映時間もこの内容ならベスト! 7点(2004-02-17 14:37:59)《改行有》 426. シービスケット 何となく演出に腰が据わってないって印象を受けました。前半3分の1はエピソードがぶつ切りで、誰に感情移入していのかわからなかったし。ドラマが始まるのが、トビー君や偏屈な調教師 がブリッジスの邸宅で夕食の卓を囲む場面からっていうのは、やはり遅すぎるような気がします。ただ後半ぐっと盛り返すのでこの点数で。トビー君の友人の騎手の人、ヘンリー・フォンダに似てなかったですか? 7点(2004-02-05 14:10:37)(良:1票) 《改行有》 427. この世の外へ クラブ進駐軍 今や戦後直後の風景を再現するのは、なまじか時代劇を撮るよりも困難かと思う、この作品はその意味では大変な労作である。阪本監督のガッチリした演出も相変わらず鮮やか。ただ、残念だったのは主人公の萩原聖人はじめ、主要人物がいずれも小奇麗というか清潔すぎて、男のグループ特有の、汗くささ、熱気みたいなものが今ひとつ感じられなかった事。恋愛とかを無駄に絡ませなかったのは正解だが、もう少しキャラクターの裏の部分を描いて欲しかった。オダギリ・ジョーはもうけ役で好演!7点(2004-02-05 13:55:55)(良:1票) 428. ラブ・アクチュアリー ワイルダーの「昼下りの情事」を連想させるオープニングから ラストまで、洗練された台詞と魅力的なキャラクターのオンパレード。才能を集結させれば、21世紀でもこんな洒落たラブコメディが出来上がるって見本のような作品。まだついこの前だと思ってた「タイタニック」も既に古典化してるんだね。少年は最後でも例のケイトのポーズ取ってるし。 とにかくシナリオが抜群の出来。これを観たら老若男女誰でも 「恋がしたいX10」くらいは夜空に向かって叫びたくなる。[映画館(字幕)] 9点(2004-02-04 19:27:48)(良:2票) 《改行有》 429. ふくろう 大竹しのぶさんの台詞廻しが超強烈で、観てから何日も経っている のに頭から離れません。モスクワ映画祭主演女優賞もうなずけます。一口で言えば「セックスと殺人に関するブラックコメディ」。現役最高齢監督新藤兼人、この年で新分野に挑むとはまだまだ健在っす!人間の本能を追求するっていう意欲は衰えてない。でも・・・これ、舞台でやってもよかったんじゃないの?って観終わってから思ってしまったんで・・・この点数で。7点(2004-01-20 23:44:25)(良:1票) 《改行有》 430. 解夏 予告CMの方が泣けるって言っちゃうのは失礼かな・・・。一番の問題点はストレートで感動的な内容(であろう)原作を、何のひねりもなくストレートに脚本にし、演出してしまったって事だろう。予想された通りの展開 、そして結末には正直拍子抜け。大沢たかおの計算された繊細な演技も空回り。4点(2004-01-18 14:33:48)《改行有》 431. 精霊流し 豪華共演陣の見せ場を生かす為に、肝心の本筋の焦点がぼやけちゃいましたね。高島礼子(姉)、松坂慶子(妹)つう配役は違和感なかった。むしろ高島の夫が田中邦衛っていうほうが・・・。(かなり五郎さん 入ってます)あの主題歌から嫌でも連想させる「泣かせ」の押しつけがましさは意外に稀薄だったので自分は好感持てました。演技陣では池内君が良かったです。松坂慶子と自転車二人乗りするシーン、なーんかジンと来ました。 6点(2004-01-18 12:13:08)《改行有》 432. ハリウッド的殺人事件 《ネタバレ》 うーん・・・、これはかなりキツイ映画っすね。↓の方も書かれていますが、この映画で多少なりとも面白かったのは、二人の刑事がそれぞれサイドビジネスを仕事のかたわら(本職以上に気合い入れて)やってるって設定のみ。自分が一番許せなかったのは、犯人が現れる場所を、レナ・オリン扮する占い師が占いで当ててしまうって事。おい、そりゃ反則だべ!まあ起こる事件自体、どうでもいいって感じの殺人だからな・・・。こんな作品に出てハリソンがこのままドーンと老け込んでしまうんじゃないかって一抹の不安が。3点(2004-01-15 19:49:15) 433. 最後の恋、初めての恋 《ネタバレ》 合作映画とは今までことごとく相性が悪かったけど、うん、これは拾い物の佳作!渡部篤郎の「のめりこみ深刻演技」が今回は嫌味じゃないし、(中国の女優さんの淡白な演技と程よく中和したせいかと)オール上海ロケっていうのもプラスになってます。惜しむらくはラスト、「あそこで終わっておけば心地よい余韻に浸れたのに!!」 減点1。 「藍色夏恋」のチェン・ポーリン君は残念ながら今回見せ場なし。 7点(2004-01-15 19:22:45)《改行有》 434. 永遠のマリア・カラス オープニングシーンが何故かすごく安っぽい。70年代を背景に した映画だからか?って思ってたらすぐにゼフィレッリらしい映像に。とにかくこの映画の見所は、ここまでやれば女優冥利に尽きると思われるアルダンの演技。余すところなく晩年のカラスの苦悩を表現し非常な好演。ゼフィレッリの分身ともいうべきゲイ のプロデューサーを演じたアイアンズも影が薄い。 7点(2004-01-15 12:05:37)(良:1票) 《改行有》 435. ジョゼと虎と魚たち(2003) 演出、脚本、役者とそれぞれが持てる力を最大限に引き出された 2003年の日本映画屈指の秀作。ジョゼという少女の野太い生命力を表現した池脇千鶴、自分の欲望に極めて正直な男を演じる 妻夫木聡、どちらも生々しいほどの存在感。「忘れたい いとおしい 忘れられない」映画のキャッチコピーの通り、俺は懸命に 恋を、そして人生を生きてるこの二人がたまらなくいとおしく、 しばらくは忘れられないだろう・・・。祝!キネマ旬報主演男優賞。9点(2004-01-15 11:27:11)《改行有》 436. ミスティック・リバー 《ネタバレ》 この作品は「もうひとつのスタンド・バイ・ミー」などという売り方をしてはいけないのでは・・・?イーストウッドの演出は手堅いし、演技陣(特にティム・ロビンス)も揃って好演しているにもかかわらず、後味が悪いので心を打つところまではいかない。自分はこの映画について「よく出来たサスペンス人間ドラマ」以上の評価は出来ない。ちょうど二年前に見た、同じくアカデミー賞の最有力候補と言われた「イン・ザ・ベッド・ルーム」 を見終わった時と同じような印象を持ちました。これも「眼には眼を」的で、アメリカっていう国はやっぱこういう結末のほうが受け入れられるんだろうか・・・。少し哀しくなった。 6点(2004-01-14 22:40:24)《改行有》 437. ラブストーリー 決して不満というわけじゃないけれど、ラストの蛍が飛び交う川べりのシーン、現代パートの二人に、過去のジュナがジュヒに蛍を手渡しした映像を淡くオーバーラップさせればこのピュアなラブストーリーが更に美しく完結するんじゃないかなって思ってしまった。勝手に自分で創作したありもしないシーンを思い浮かべ、また滂沱と涙を流してしまった俺、アホやな・・・。 (追記)本当は印象に残る名台詞の項に書くべきなんだけど、長いんでこっちに追加します。この歌詞の内容を読んで映画を観るとまた更に泣けてきて困るW 『夕暮れの丘の向こうから 君は僕を見つめていたね 言葉にできない僕の気持ちを 君 は知っていたのだろうか 僕たちの出会いは偶然のように思えるけど 虹の門をくぐって 天国に行っても 君を愛する気持ちは変わらない 愛すれば愛するほど 君への想いで胸が痛む でも信じて欲しい これが別れではない事を・・・ ようやく気づいたんだ 愛は隠せないものだということを 偶然のように突然現れた君 今、君は僕の運命になったんだ 愛すれば愛するほど 君が遠ざかる気がして怖かった でも信じてほしい これが別れではない事を これが別れではない事を・・・』 ~流れているシーン ジュヒとジュナがお化け屋敷に行って夕立に遭う川沿いの道/二人が雨の中別れをめぐって悩む映画館の裏/ラストシーンジヘとサンミンがくちづけをする蛍の橋~「愛すれば愛するほど」日本語訳詞 根本理恵氏[映画館(字幕)] 9点(2004-01-14 22:08:21)《改行有》 438. ふたりのトスカーナ 血は争えず!イザベラ・ロッセリーニって年取るにつれ、バーグマンに演技も堂々とした体格もどんどん似てきましたよね。 ナチスものには少々食傷気味だったけど、これは北イタリア、トスカーナ地方を舞台にした佳作です。 ラストは辛かったな~。あの二人の少女はどうやって成長したんだろう・・・。8点(2004-01-14 20:39:31)《改行有》 439. ニューオーリンズ・トライアル 邦題はイマイチだけど、これは傑作です! 陪審員制度、銃社会アメリカが抱える問題点とエンターテイメント性をうまく両立させていて見ごたえ十分。 こういう厄介な問題も、肩ひじ張らずにきちんと娯楽作にしてしまうアメリカ映画の底力を感じさせられるはず。 ホフマンとハックマンの1シーンだけの対決シーン、両名優(盟友?)が楽しんで演技してんなーって感じが画面から伝わってきて、嬉しくなってしまいます。 若手二人も健闘してるし。ジョン・キューザックは最近すごいっすね。9点(2004-01-14 20:23:27)《改行有》
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