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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1440
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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441.  亀は意外と速く泳ぐ ゆ、ゆるい・・・。先日観た「転々」(8点)とこの映画で、僕は断然三木監督のファンになりました。今の日本映画で、監督の名前で映画を観に行く事なんかないのだが(大林宣彦監督くらいか?)次の新作公開の際、映画館まで行って観たいと思わせる、そんな力量のある監督さんに久しぶりに出逢えて嬉しい(←遅すぎ)いまや、ニッポンエンタメ界引っ張りだこ状態の上野樹里も蒼井優も、ちゃんと監督演出上の「まな板の上の鯉」的素材として使われているのが何より好感触。「転々」同様、ふせえり&岩松了コンビの会話の「間」が可笑しすぎっす!一体なんなんだろう・・・、公園の茂みで「バネ」がボヨ~ンボヨーンと音がするシーンつうのは・・・。今度の休みにでも、このロケ地の三浦市に行ってみたくなりました。やっぱり目立たず、フツーに、そして平凡に生きる人生っていうのが、本当は一番幸せなのかもしれんね。あ~あ・・・と、我が身を一瞬振り返り(←これも遅い)[DVD(邦画)] 7点(2009-01-19 11:50:23)

442.  ぼくたちと駐在さんの700日戦争 色恋沙汰がそんなに絡まない青春映画つうのはやっぱいいですね。みんなシャカリキにケッタ(←チャリの意)こいで、意味ない事に突っ走って体張ってる姿がなんとも微笑ましい。でもなんだろう、この設定を1979年にした必然性が、俺には最後まで観てもよくわからなかったなあ・・・。原作の人気ブログ小説がそもそもそうだったから?コンビニが登場したのがこの年だったから?石野真子を登場させたかったから?(←んなこたあない)携帯電話やポケベルがまだなかった時代ということなら、この十年後でもハナシは通用するような気がしました。みんな揃って垢抜けてるというかそもそも田舎のガキどもって、もっともっとダサダサだったんじゃね?(笑)各キャラを観客に解からせる為、それぞれ過去回想シーンを差し挟むっていうのも、この映画ではそれほど気にはならなかったけれど、通常は禁じ手だと僕は思っています。[DVD(邦画)] 7点(2009-01-17 11:23:58)

443.  モガンボ 《ネタバレ》 男性を描くのが巧みだとばかり思っていた、ウエスタンの巨匠ジョン・フォード監督ですが、なかなかどうして。この映画ではエヴァ・ガードナー、グレース・ケリーという、タイプがまるで異なる天下の美女お二人の性格をかなり強く、しかも露骨に押し出していて感心しました。いや、逆に「キング」クラーク・ゲイブルの描き方の方があいまいで喰い足りないくらい。50年代初期のハリウッド映画に数多い、蛮地を舞台にした三角関係のメロドラマ。この直後からヒッチコック三部作に主演するグレース・ケリー、一見カマトトぶって取り澄ましているのに、その実パッションが秘められている「昼は貴婦人、夜は娼婦」的彼女独自のキャラクターの萌芽が、既にこの映画から顕著だった事を確信。明らかにセットとロケーションを合成で誤魔化したショットが多いのは興醒めだけど、大スター三人の魅力が絶大なので最後まで面白く鑑賞出来ます。私も豹がテントの中を「ただ」素通りしていくシーンのユーモアには大爆笑しました。個人的には「二兎を追う者一兎をも得ず」結末にしてもらいたかったかなあ・・・。まあこれはただのやっかみですが(笑)[DVD(字幕)] 7点(2009-01-04 09:53:23)

444.  君のためなら千回でも ゲーラカイトが蒼い空を悠々と飛翔する風景っていうのは、平穏無事な社会と友情や未来への希望の象徴でしょうね。東京に限って言えば、お正月に凧が空を舞っているっていう情景は、少なくとも私の家の近所ではもう全く見掛けません。田舎だとそういう風景がまだ見られるのかな?最早平和ボケ日本も、国内外平穏無事な状況でもないですからね。ちなみに私の郷里では毎年ゴールデンウイークに、この映画でも描かれていた大凧の糸切り合戦が町別対抗で行われています。国連主導で政治の全く関係しない場所で、国別対抗子供凧合戦って一度くらい開催してみてもいいのに・・・、な~んてこの映画を観ながらふと考えてしまいました。子役二人がホント良いですね。後半意外にもあっさりカブールから脱出出来てしまったのは拍子抜けでしたが。原題「カイトランナー」も内容をちゃんと現してはいるけれど日本語タイトルも最近では出色。「君のためなら千回でも!!」重要なシーンで二回繰り返されるこの台詞、僕もいつかプライベートで何らかの形で使ってみたいって思った(笑)これまでは良い素材を扱っているのに、ただ無難に映像化しましたって作品が多かったマーク・フォースター監督、これは初めて本領を発揮した作品じゃないですか?アミール役の子って誰かに似てるってずっと思ってたら、「羞恥心」野久保君でした。似てないか?成人してからはともかく。僕も六本木ソルジャーさんの深い洞察力に感服しました。[DVD(字幕)] 7点(2008-12-21 10:17:06)

445.  神様のくれた赤ん坊 《ネタバレ》 「男はつらいよ・寅次郎春の夢」の単なる添え物として公開されたプログラムピクチャーにもかかわらず、本家「寅さん」を凌ぐ評価を得た作品。ちなみにこの年のキネマ旬報ベストテン第四位にランクインしています。渡瀬恒彦&桃井かおり同棲カップルの、子連れ父親探しディスカバー西日本、極めて日本的なロード・ムービー。渡瀬(夜霧にむせぶ寅次郎)と桃井(翔んでる寅次郎)のお二人は、「男はつらいよ」の世界ではイマイチ雰囲気に馴染まない異邦人的存在だったので、基本的に松竹人情調の作品とは合わない役者さんなのかなあと思っていたところ、実は実はこんな佳作があったとは!!渡瀬恒彦兄いなんか、僕が今まで観た映画の中じゃ、この役が一番男の色気があってカッコいいです。多分シナリオ教室とかで「ロードムービー」の教材としてお手本になるような、これは優れた脚本だと思います。渡瀬と桃井の呼吸もぴったり。ただ旅の先々で現われる父親候補が、「売れない役者」「市議会議員」「結婚式を当日に控えた花婿」「元プロ野球選手」「ヤクザまがいの稼業の男」・・・う~ん、普通じゃありえない人物ばかりで、コメディとはいえ作為が過ぎ見え透いてしまった点がなきにしも有らず、そこだけがちょっと不満かも。中盤、桃井が酔っ払って仲居さん相手に唄う「昔の名前で出ています」猥歌篇が最高です。♪熊本にいるときゃ~熊子(←「疑惑」かい!)と呼ばれたの~、佐世保じゃ~○○子と~長万部じゃ~○○○○子♪って・・・おいっ!伏せ字満載大爆笑っす![DVD(邦画)] 7点(2008-12-19 13:45:30)(良:1票)

446.  あの手この手(1952) 森雅之と水戸光子夫妻の家に突如として姪の久我美子が押し掛け、家の中をシッチャカメッチャカにかき回して・・・あれれれ?これって、どっかで観た事がある展開じゃん?と思ったら、川島雄三監督「女であること」(6点)の焼き直しみたいなシチュエーション。もちろんこちらの方がずっと製作は早いし、あちらは予想に反して意外にシリアス、こちらは終始軽いコメディタッチなので、作品としての印象はまるで違うんですけどね。でも似てる事に変わりはない。でも自分はこの映画の、変な下心のまるでない茶目ッ気一杯のアコちゃん=久我美子の方にずっと好感を持ちました。恐妻家の森雅之を心配した彼女が「あの手この手」を使い家庭内優位に立てるよう奮闘するという内容は一本筋が通っていて非常に解かりやすい。「奥さん、奥さん」を連発する森雅之、「また逢う日まで」で一躍有名になったガラス越しのキスシーンパロディが一番可笑しかったです。テクニシャンの市川監督、ここでも小技「あの手この手」を使って観客を楽しませてくれてます!DVDの画調がイマイチだったのが残念。[DVD(邦画)] 7点(2008-12-15 12:02:00)(良:2票)

447.  セクシー地帯 石井輝男監督、地帯(ライン)シリーズ鑑賞第三作目。一番最初に観た「黄色(イエロー)地帯」のレビューで、「これはお好きな方はたまらない好事家好みの映画」とレビューで断言しましたが、何本か観るにつれて、私自身もこのシリーズに関して立派な好事家である事が判明しました(笑)銀座のド真ん中、和光の時計台の前等での大ロケーションにも関わらず、画面から漂ってくるのは、相変わらずの場末感というか、いかがわしさというか、猥雑な雰囲気なのがこのシリーズ何よりの特徴。同時期製作の「明るく健全な」日活アクション映画が銀座の目抜き通り的イメージなら、こちら新東宝のアクション映画というのは、同じ銀座でも有楽町あたりのガード下ジメジメした脇道のイメージ。でも自分はどっちも好き。自分という人間のダークな部分の二面性を、このシリーズで試されているような感じです。ヒロインを演じる三原葉子は、このシリーズどの作品でもあっけらかんとした明るさで、もっともっとドス黒い暗鬱さに陥る半歩手前で救っていて素晴らしいと思います。ストーリーは・・・えっと・・・もうどうでもいいや。[DVD(邦画)] 7点(2008-12-14 10:23:50)(良:1票)

448.  女経 一粒で三度美味しい、色とりどりオードブル的ご馳走オム二バス映画。当時の大映が誇る最高の美人女優三人それぞれに「守銭奴」を演じさせ、新鋭からベテランまでの各監督の演出の腕を競わせる作戦と見たが如何。私は第二話の市川崑=山本富士子→第一話増村=若尾文子→オーラス吉村公三郎=京マチ子の順で楽しめました。どのパートも水準以上の出来。若尾文子や京マチ子の悪女ぶりというのは、大体想像が付くけれど、山本富士子の悪女というのはイマイチピンと来ず最も意外性があったせいかもしれません。超スピーディな増村→一種独特無比無類のムード漂う市川崑タッチ→正統派演出の吉村の順で見ると、旧世代風の演出と新世代風の演出のテンポの違いがはっきり見て取れて面白いと思う。若尾文子になら耳を噛みちぎられても本望かも・・・(←んなこたあない・・・)[DVD(邦画)] 7点(2008-12-12 12:16:31)

449.  悲しみは空の彼方に 知名度も日本での一般的な評価もそれほど高くない50年代のハリウッドメロドラマの巨匠、ダグラス・サーク監督。「風と共に散る」(8点)を観た時、その流麗なタッチが非常に自分と生理的波長が合うという印象だったんですが、この作品でもやっぱり観てて落ち着くというか何故かしっくり来る。理由は定かではない。単に相性の問題かな?「風と共に散る」では、脇役が主役喰うほどの活躍ぶりだったけど、この作品も何故かヒロイン、ラナ・ターナーの人生行路より、脇の混血故に乱行三昧に走る少女とその母親の苦悩の方がより真実味が有り際立ってますね。本来ならサブストーリーの筈が、後半になるとこちらの方が逆にメインになっちゃうオヤオヤという展開に。ラナの娘役、「避暑地の出来事」でブレイクしたサンドラ・ディー、「祇園囃子」の頃の若尾文子に頬のぷっくら加減が似ていてメチャクチャ可愛いっす!この作品がサーク監督の最終作らしいけれど、まだまだ馬力が有りそうな演出ぶりだっただけに不可思議。原題は「模倣の人生」、わかりずらいけれど映画を観終えた後だとなかなか含みの有る良いタイトルに思えて来ます。[DVD(字幕)] 7点(2008-12-05 11:44:49)(良:1票)

450.  ハイスクール・ミュージカル<TVM> 「ビバリ-ヒルズ高校白書・青春白書」をリアルで観てた頃は、環境や境遇は天と地ほども違うとはいえ、「同世代感」満載でそれぞれのキャラクターに不思議と共感、感情移入出来ていたんですが・・・。久しぶりにこの手のハイスクールものを観て・・・、いや~、みんな可愛いわ!男子も女子も皆一様に可愛い!!すっかり遠い親戚の叔父さん的目線になってしまいました。いかにもディズニー製作の映画らしく健全且つ人畜無害の作品ではあります。落ちこぼれやイジめられっ子が、ミュージカルに出演する事によってヒーローになるというパターンではなく、もう既にあらかじめ学校で一番人気の男の子が、更に人気を煽っていくというパターン崩しが逆に新鮮ですね。学校内各グループによるコミュニケーション不足はあるけれど、決して対立関係には至らず協調への道を模索していくという展開はいかにも今日的。オレンジを基調にした学校内のセットも衣装も自分好みっす!なかなかに良いナンバーを揃えているけれど、自分は二次選考の時のフィル・コリンズ「見つめて欲しい」風ラヴバラードのデュエットが一番好きかな。[DVD(字幕)] 7点(2008-11-30 10:06:15)

451.  ハナ子さん ヒロインのハナ子さん=轟由起子というと、戦後の日活映画等での太ったちょっと一癖あるオバサンというイメージしかなかったので、画面に登場するなりいきなり美しいソプラノを披露してくれたのには度肝を抜かれてしまいました。ちょっと見だとどこか原節子に似てますね。原節子よりもより親しみやすい感じ。原作の漫画は「サザエさん」みたいな内容だったんじゃないかと思われます。同マキノ監督時代劇オペレッタ、「鴛鴦歌合戦」には及ばないものの、これも敗戦の色が濃くなってきた昭和18年の映画とは思えないほど底抜けに明るく幸福な気持ちになれる映画。私はこの時代だと、おそらく大多数の女性は常にモンペ姿、国民は倹約節約の貧窮生活を強いられていたとばかり思ってたんですが、ここに描かれていた日常生活にはまだまだ生活水準の高い文化的な生活が存在していた事にも驚かされました。中盤から場の賑やかし的存在みたいな形で顔を出してくる、少女時代の高峰秀子もメチャクチャ可愛い。突如として日独伊三国同盟締結の報が届き、ハナ子さんの旦那は出征していくという結末ですが、時局柄こういうラストにしなければ軍部がうるさかったとは考えられますが、この部分だけがやはりちょっとだけ違和感。オカメのお面を当てて満面の笑みのハナ子さんだけれど、ココロの中では明らかに泣いている笑顔が痛々しく哀しい。「お使いは自転車に乗って」も名曲だけれど、♪空襲だ~警報だ~♪♪ナンマイダ~ナンマイダ~♪も無理矢理で笑えます。(「池袋文芸座マキノ雅弘生誕100年記念特集」にて→)[映画館(邦画)] 7点(2008-11-29 10:51:44)

452.  浪華悲歌 ↓「よし坊」さんにほぼ同意。というか、自分がレビューしたかった事を全て的確に書いて頂いている(笑)DVDジャケットに使われている、薄情な男をじっと見据える鬼気迫る若き日の山田五十鈴の表情、これに尽きますね、この映画は。とにかく僕はあらかじめ文献等でこれが戦前の溝口健二監督の名作であるという噂を聞きすぎ、耳年増になってしまっていたみたいです。山田五十鈴が囲われる高級マンション(当時としちゃ億ションか?)内部をほぼワンカットで捉えた、かの有名なシーンにしても「ああ・・・これがあの有名な・・・」と感心はしたものの、教科書をおさらいしているみたいでそれほどの衝撃はなし。やっぱいけませんよね、こういう映画の見方は。反省。[DVD(邦画)] 7点(2008-10-17 14:48:42)

453.  ポセイドン・アドベンチャー(1972) これを観ればこの後に「タワーリング・インフェルノ」(9点)が作られるべくして作られたパニック超大作であった事は良くわかります。ただ私の幼少時の映画的記憶というのは間違いなく「タワーリング~」からスタートしたので、ずっと後になってこの映画を観た時には、それほどの感銘や昂奮はなかった事は否めません。やっぱり映画は生もの、どんな傑作でも、出会った時期や環境によって印象がすごく異なるものなんですよね。昨日テレビで放映されていたリメイク(6点)もそれほど悪い出来ではなかったと思います。[DVD(字幕)] 7点(2008-10-06 10:42:13)(良:1票)

454.  ひき逃げ 《ネタバレ》 『高峰秀子の家政婦は見た!愛する我が子を轢き逃げで失った女の復讐!私はあの女を絶対に許さない!美貌の重役有閑夫人の許されぬ情事!逡巡と策謀の果てに待ち受けていた予期せぬ結末とは?ファイナル!名匠成瀬&高峰コンビ作品』・・・もしこの作品がプライムタイムにテレビ放映される時には、私ならこんなサブタイトルを付けるかなあと。陳腐やなあ・・・我ながら。『乱れる』(8点)でも書きましたが、晩期に入ってもなお新境地を開くべく作風を変えようとしていたふしがこの作品では特に顕著に現われていますね。私は「娘・妻・母」(6点)あたりからの興業的安全パイの豪華俳優陣顔見せ作品より、多少凹凸気味では有るけれど、作家的野心的を覗かせたこの作品の方を支持します。極めてリアルで地味作りな「家政婦」役、高峰秀子の主人役小沢栄太郎誇大妄想誘惑シーンは一見の価値有り。彼女の成瀬映画での十八番不貞腐れ演技、ファイナルにしてこれは集大成ではないかなあ・・・。おウチの中でも何故かマフラー巻き、司葉子も単なるお飾り役ではない大人の女性役を好演。(池袋文芸座成瀬巳喜男監督特集上映にて)⇒[映画館(邦画)] 7点(2008-10-03 10:56:04)(良:1票)

455.  卍(1964) 《ネタバレ》 同じ谷崎潤一郎原作、市川崑監督『鍵』(8点)と淫靡な雰囲気が非常に似てますね。でもこちらの方がより喜劇味が勝っているような印象。若尾文子(←今回はドS役)に人格を支配された後の、船越英二と岸田今日子の一つ一つの動作がやたら可笑しくて笑えます。本人たちは大真面目なだけに尚更。性欲によって、しまいには正常な思考力さえ失ってしまう一組の筋金入りドM夫婦の物語。これ観ながら有閑階級の人たちって、お金と暇を持て余して他にする事もないからこういうエロ耽溺に走っちゃうんじゃないのかなあ・・・って思いました。だって普通に日常ちゃんと働いてる人間なんて、そうそうエロばっかり考えてる時間も余裕もないですからねえ・・・。私のツボ「美女が襖の脇で悪巧みをしニンマリほくそ笑む」シーンがちゃんとあって嬉しかったです。でもこのM夫婦の心理、何となく解ってしまう自分が怖い(笑)若尾文子がこの夫婦を手篭めにし、最終的に財産乗っ取りかと思いきや、彼女も自分のS性癖に従っただけという結末には驚き。特に隷属、支配される側の心理が巧く描かれていると思います。[DVD(邦画)] 7点(2008-09-15 10:43:51)

456.  黒線地帯 「黄色(イエロー)地帯」(6点)に続いて、「地帯シリーズ」の第二作目鑑賞。「黄色地帯」が神戸の迷宮をけばけばしくも美しいカラー画面で独創的に描いていたのに対し、こちらはスタイリッシュなモノクロ画面が、特に夜のシーンで抜群の効果を上げています。モノクロで有る事の長所をこれほど遺憾なく発揮した作品も稀なのでは。逆にこれ、カラーならそんなに迫力は出なかったようにも思われます。石井監督の演出もこちらの方がより冴え、ノリにノリまくっているような印象を受けますね。まあストーリーに関してはどっちもどっちってところですが(笑)今回はヒーロー役二ヒル天地茂氏のいかにも冷たく女嫌いな風情と、それに絡む猫みたいなあっけらかんとした明るい三原葉子のコンビネーションが最高です。日活の無国籍映画群の乾いたタッチとはまるで異なる新東宝映画のこのいかがわしくじっとりした情味、う~ん・・・どっちも捨て難い。[DVD(字幕)] 7点(2008-09-06 10:58:58)

457.  ある日どこかで 《ネタバレ》 ロマンチックな設定とジョン・バリーの音楽、時代色が巧く出た映画のクラシックムードに酔わされました。良作である事を評価した上で少々気になった事。C・リーブ演じる劇作家リチャードが過去へのタイムリープに臨む際の心構え(?)が僕はイマイチ良く解りずらかった。彼は二度と現在へは戻らない決死の覚悟で彼女に会いに行ったのか?それにしちゃ身辺整理も何もしていなかったような。あるいはすぐ戻ってくるつもりで一目惚れした彼女と会い、かき口説いてキス、あわよくばHも出来ればいいかな~みたいな多少不純な動機で向かったのか?まあ実際そうなった訳だし。あるいは若さゆえの恋は盲目状態で、その辺は適当で何も考えちゃいなかったのか?(笑)しかし、あの写真の彼女はキレイっすよね~、あれ見ちゃったら誰でも過去に戻ってでも会いに行きたくなるわな。やっぱ後先考えずにリチャード君はタイムリープしちゃったんだよね、きっと。無鉄砲な意思の勝利![DVD(字幕)] 7点(2008-09-01 11:46:05)

458.  once ダブリンの街角で 《ネタバレ》 一時間半にも満たない小品、私が大の苦手とするストリートミュージシャンが主人公の映画では有りますが、これはなかなか面白かったです。アイルランドの首都ダブリンというあまり馴染みがない都市の風景、ヒロインがチェコからの移民という設定が巧く生かされています。特に好きなシーン二つ、徹夜明けのレコーディングの後で、躁状態のまんま皆で海岸に繰り出すシーン、あとヒロインが電池を買って夜道を帰って来るシーン。バスに乗っているお婆ちゃんとか、楽器屋の店員さんなんかのごく市井の人々の何気ない表情が巧く捉えられてましたね。ヒロインの家にいきなりズカズカと若い男達が上がりこんでくる場面はちょっと面食らいましたが(笑)流れる楽曲も自分好みの佳曲がズラリ。この監督の演出を半ば放棄してるのかと思わせつつ、観客をダレさせないタッチは結構好きかも。ラストのクレジットが流れて、初めて彼ら二人が『名無し』だった事に気付きました。人間は他人とのちょっとした出会いで生活を変えられる、この映画ってボーイ・ミーツ・ガールのごく普遍的なオハナシだったんだなあ・・・。[DVD(字幕)] 7点(2008-08-29 11:20:43)(良:1票)

459.  飾窓の女 《ネタバレ》 元祖「○○チ映画」として映画史的に著名なサスペンス映画。こういうのはやはり最初にやったモン勝ちといった気もします。ジョーン・ベネット扮する謎めいた曰くありげな「飾窓の女」ヒロイン、てっきり同年製作ビリー・ワイルダー監督『深夜の告白』バーバラ・スタンウィックばりの悪女登場か!?とドキドキワクワクしていたんですが・・・。何しろ自分「悪女映画」(但し美女に限る)大好きなもんで・・・(汗)なんか中途半端に悪い女なんだか良い女なんだかわからない、最終的には善い女枠に収まってしまったのがちょっと物足りなかったです。どうせ○○チにするのなら、徹底的に男を利用にしてたぶらかす「悪女」に仕立ててもらいたかった。彼女のキャラクターの「ぶれ」具合が少々気になりました。でも当時のアメリカ映画の中での女性の描き方としては、この程度が精一杯だったのかな?エドワード・G・ロビンソンって、顔の造作とか日本の二代目中村鴈治郎氏とそっくりですね~。いまや全世界的にも絶滅寸前の、因業爺さん的迫力満点のご立派なお顔と言うか。適度にユーモラスな味わいも滲ませ、巧い役者さんなんだなあと思いました。[DVD(字幕)] 7点(2008-08-18 15:40:43)

460.  ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 佐藤『男の真ん中でいたいじゃないか』浩市から、巧まざるコメディセンスを引き出した三谷監督の手腕をとにかく評価すべき。弾けまくりの佐藤浩市が牽引力となって他の出演者の皆さんも、普段以上の実力を出しているって印象です。ラストのクレジットで先日亡くなられた市川崑監督に敬意を表する旨が出ましたが、ビリー・ワイルダー監督についても何か一言欲しかったかなあ・・・。だってあの街のセットといいギャング絡みのプロットといい、「あなただけ今晩は」や「お熱いのがお好き」へのオマージュというか、いいとこどりみたいな部分もあるし。一番のキメ台詞「人生のマジックアワー~」云々以降の展開はもっとコンパクトにまとめられたはず。佐藤浩市が親分=西田敏行の前でナイフ使って大袈裟に見得を切るたんびに、ゆっさゆっさ揺れる髪の毛の量がすごいな~て思いながらみてました。あれがカロヤン効果なん?もうとっくに40過ぎてるっちゅうに、あの髪のツヤやら量やらって凄くないか?え?笑うべき箇所で俺変なトコばっか注目してる?あ、ちなみに自分はまだ髪は大丈夫です。ただ最近腰がなくなってきたのをちょっと気にしてるだけ(汗)老若男女が楽しめるウェルメイドな邦画を作る第一人者という事で、三谷監督の存在は今や貴重だと思います。[映画館(邦画)] 7点(2008-08-01 14:25:59)(良:1票)

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