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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1440
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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501.  くちづけ(1957) 大映映画一連の現代劇特有のジトっとした日本的湿気がものの見事に払拭され、乾いているけど瑞々しい(←ヘンな言葉)青春映画になってますね。役者だけを替えれば日活映画としても充分通用しそうなドライさ。キャストは川口浩→スリムだった頃の裕次郎、野添ひとみ→芦川いづみ、川口の母→轟夕起子といった布陣で。でもこの頃の川口浩探検隊長の方が、坊ちゃん坊ちゃんしててこの役柄には非常に適役。増村監督がいきなりこの作品をひっさげデビューされた、当時の反響は相当なものだったんじゃないかと推察します。[DVD(邦画)] 7点(2008-06-30 11:08:57)(良:1票)

502.  悲しき口笛 美空ひばり映画の最高作という世評と、あるインタビューで津島恵子さんが「女優開眼した作品」と発言されていたので前から観たかった作品。戦後初期の黒澤映画と同じく、ここにはまぎれもない「戦後の焼け跡風景」の記録がフィルムにきちんと残されていました。まず内容云々より、そちらの方ばかりに目が行ってしまいます。後々の美空ひばり映画は、彼女が歌うシーンをただのんべんだらりんと映しているものも多いけれど、ここでは演出が一工夫されていたのに感心しましたね。特にクライマックス、有名な燕尾服で主題歌を歌うシーンとか特に。戦後すぐの日本映画って生き別れた肉親を探すという内容がホントに多いなあ・・・。美空ひばりという人は、こしゃまっくれのガキからいきなり貫禄有る姐御的キャラに成長してしまったっていう印象ですね。なんだかんだ文句言いながらも、結構彼女の映画観てる自分・・・。[DVD(邦画)] 6点(2008-06-29 13:01:42)

503.  仕組まれた罠 《ネタバレ》 『復讐は俺に任せろ』に次ぐ、フリッツ・ラング監督=フォード=グロリア・グレアムトリオ日本未公開作品。朝鮮戦争から帰還し、職場復帰した鉄道員グレン・フォードと、ブロドリック・クロフォード&グロリア・グレアムの新婚夫婦との絡み合い心理サスペンス。ヒロインを演じるグロリア・グレアムという女優さん、特に美貌という訳でもないけれど、男を惑わし夫殺しをそそのかす悪女的役どころが巧いです。いわゆる「男好きのする女性」とでもいうんでしょうか?前作「復讐は~」では煮えたぎったコーヒーを顔面に浴びせられるわ、ここでも殴られ蹴られ痣を付けられるは挙句の果てに・・・と、もう散々な目に遭わされます。50年代のアメリカ映画で、これほどヒロインが身体的に痛めつけられる映画二本に出演してるっていうのも、珍しいんじゃないですかねえ・・・?ハリウッドでは結局「異邦人」だったこの監督の特色がこういう所に出ているのかな?アメリカの寂れた田舎の映画を観るたんびにこういう所には住みたくないなあ・・・って思ってしまいます。[DVD(字幕)] 6点(2008-06-27 11:33:27)

504.  東京の暴れん坊 自分は日活全盛時代のスターなら裕次郎よりも断然小林旭派。「渡り鳥」シリーズにしろ他の作品にしろ、どっか肩の力が抜けたアキラ兄い(←この呼び方が一番しっくりくる)の、超ノー天気なたたずまいが大好き。多分自分が同時代に生きていたら、毎週末日活の封切館に通いつめていたと思うなあ・・・。これも角立ててどうのこうのと批評するような種の映画ではなく、ご都合主義満載のプログラムピクチャーに過ぎません。カラーで銀座の風景が楽しめるし、名コンビおきゃん(←今使わない?)な銭湯の娘役浅丘ルリルリとの息ぴったりの掛け合いが楽しめます。銭湯の番台に、当時の浅丘ルリ子が座っている情景なんて考えただけであぁぁ・・・森光子よりはいいやね、いや、逆によくないか・・・。(←どっちやねん)何気においちゃん(森川信)も顔を出してるし。似合わないインテリ役だった「銀座旋風児」よりこっちの旭の方がいいです。この斉藤武市という監督が小林旭という役者の魅力を最も良く解ってたんじゃないかと思いますね。[DVD(邦画)] 7点(2008-06-23 11:23:51)

505.  西の魔女が死んだ 《ネタバレ》 原作童話未読。映画を観た後、原作ではここはどうなっているんだろう?と気になる箇所が多々有り今度文庫で読んでみようと思いました。西の魔女役=シャーリー・マクレーンの実娘サチ・パーカーおばあちゃんの、柔らかなあの森の日差しのような物腰と存在感がこの映画の全編を支配しています。母シャーリーのかくしゃくぶりを最近の出演作で観ても、彼女はシャーリーの妹だって言われても決しておかしくない老けっぷり。私の記憶では、確か彼女の名前「サチ」の名付け親は、亡き小森のおばちゃまだったはず。映画としての起伏が乏しいのは如何ともし難いが、何か捉えがたい雰囲気が有るので最後まで観られます。クライマックスに魔女が起こすような、いわゆる「奇跡的」なスペクタクルでも待っているのかと思いきや、そうでもなく結末もごくあっさり。もしそれがあったらあったで雰囲気ぶち壊しですが。主役の女の子は可愛く映る時と、つまらなく映る時の差が激しいですね。結局映画を観終って脳裏に残るのは、日本的な美徳と西洋的な美徳両方を兼ね備えたこのおばあちゃんの面影という事になります。点数的には6点ですが、僕はこの作品好きです。[映画館(邦画)] 6点(2008-06-22 10:40:11)

506.  お嬢さん社長 東宝の「三人娘」シリーズを既に制覇していたので、当時の大衆が求めていた「美空ひばり映画」とは、大体こういうものだと心得ていました。それ以上でもそれ以下でもない作品。美空ひばり主演映画というより、川島雄三監督の作品として観たかったんですが・・・、美空ひばりという人の強烈な個性に、松竹時代の川島監督は土俵から押し出されてしまったという印象です。数年後日活で開花する一連作品での、この監督の特異な感覚が、残念ながらここではまだ全く散見されませんでした。いや逆に、何をやっても彼女自身にしか見えない、「美空ひばり」というヒトの存在の吸引力がそれだけ大きかったんだと思います。別にファンでも好きでもないのに、なんだかんだ言って彼女の映画を数多く観てしまっている、俺がその典型的な吸引サンプルかと(笑)「特別出演」とクレジットされていた、佐田啓二と月丘夢路が単なる顔見世程度の出演かと思いきや、結構重要な登場人物だったのには驚き、序列順で一揉めあったのかと勘繰ったりして(笑)脚本が意外に大人の鑑賞に堪えるちゃんとした出来だったのでこの点数。「喜劇」と呼ぶには笑える箇所がないのは残念でした。[DVD(邦画)] 5点(2008-06-21 10:08:39)

507.  おー!ウーマンリブ なんつー非道い日本語タイトル・・・。実際TSUTAYAではちゃんと原題の『デスク・セット』でDVDレンタルされてるんだが・・・。日本未公開作品でもあるし、主演が女傑キャサリン・へプバーン女史だから、安易にこういうタイトルにされちゃったんだろうけど。正直これがもし傑作コメディーだったら、タイトル訂正登録申請しようと思ってたんだが、それほどでもない平凡な出来だったからどうでもいいや(笑)オフィスコンピューター導入を巡る、トレーシーとへプバーンの一歩も譲らない丁々発止の台詞やり取りが多分この映画の一番のウリなんだろうけど、どうも日本語だとおかしみが伝わらずイマイチ盛り上がりに欠ける。この頃だとトレーシーはかなりジジむさくなってきているのもキレがない原因のひとつだと思われ。課全員がリストラされたかと思わせつつ実は・・・というオチはまあまあ。この御二人のコンビ作なら「アダム氏とマダム」「招かれざる客」の方が作品としては上。[DVD(字幕)] 5点(2008-06-20 13:59:36)

508.  ガンヒルの決斗 《ネタバレ》 観てびっくり!後半からのシチュエーションが「決断の3時10分」(9点)とあまりにもよく似ている為。両作とも主人公がホテルの一室に立て籠り、列車の出発時間までに容疑者を駅まで連行するというサスペンスフルな展開。もちろん主演者も違うし、これはこれで手に汗握るウエスタンの佳作だけれど、どうしても先に観た作品の方が印象が強くなってしまうのは否めません。なんかまるで、ハワード・ホークス監督の「リオ・ブラボー」の後で、姉妹編「エル・ドラド」を観た時のような気分。実際製作年度は「決断~」が先だしなあ・・・よし!あちらはフランキー・レインの名曲主題歌付きだったんで、敢えて判官びいきしちゃいます!面白かったのは認めるけどこちらは7点![DVD(字幕)] 7点(2008-06-20 10:48:07)

509.  インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 《ネタバレ》 インディ・ジョーンズはリアルタイム中高時代の自分のヒーロー。坊主頭が伸びかけた頃、『ロードショー』ハリソンの切り抜きを床屋に持って行き、「あ、あの、こ、こういう髪型にして下さいっ!」って、顔真っ赤にしながら図々しくリクエストしたのも、人生で最初で最後の経験(恥)あれからはや20年強・・・。昨日の先行上映、映画を観る前に「たとえどんなにつまらなくても、インディが痛々しいヨタヨタ走りさえしてなければ5点は絶対付けよう!」と心に決め鑑賞に臨みました。ヒーローに対してそれ以下の採点は不敬罪に当たると思った為。結果から先に言えば・・・マイ・ヒーロー、ジョーンズ博士は健在!!颯爽とした昔に比べより渋さが増し依然としてカッコ良かった!ボトムを若干オッサン履きにしてたのはまあご愛嬌。ただストーリー自体は・・・正直何がなんだか良くわからんかったなあ・・・。悪役連中も弱すぎで迫力不足、ロシア鋼鉄女役にせっかくのケイト・ブランシェットを持ってきたのに、巧く生かせているとは言い難いし。旅の道連れがわらわらとやたら多すぎるのも、スリルよりコメディへの傾斜が強すぎるという、アドベンチャー映画としては致命的なマイナス効果を生み、あまり感心できませんでしたね。要するにこの作品は過去シリーズの拡大(縮小か?)再生産を試みようとした、スピルバーグ監督の馬力が弱まり、演出の方が老け込んでしまっただけじゃないですか?インディは今でも昔のまんまのあの笑顔で画面の中にちゃんと存在してましたもん!それが俺にとっては何より嬉しかった事。ショーン・コネリーの父ちゃんは亡くなったって設定になってましたね。コネリーの俳優引退宣言を考えたら、写真だけの登場でも感無量。[映画館(字幕)] 6点(2008-06-16 11:29:26)(笑:1票) (良:1票)

510.  イグアナの夜 玉石混合テネシー・ウィリアムズ戯曲映画化作品の中では、内容が通俗的なので判り易くて面白い方。主要登場人物の殆どが、欲求不満か、極度に欲求を抑圧されてイライラしているかどちらかなので(←彼の戯曲に出てくる人物ってたいていそう)皆のイライラ感が、荒れたモノクロ画面に巧く出ています。メキシコの海岸線に沿った風景も効果を上げています。この時期のリチャード・バートンって男性としての性的魅力が溢れてますね。決して二枚目じゃないけれど、ああ、こういう色気のある男性に女性は惹かれるものなんだなあっていうのは解る気がしました。「クレオパトラ」で共演したエリザベス・テイラーが彼と恋に落ち、本作のロケ地にまで追いかけにきていた逸話は、当時の映像と共にDVD特典に掲載されてます。ちなみに予告編は必要以上に扇情的で苦笑。映画の中ではロリータ=スー・リオン嬢、ホテルの女主人エヴァ・ガードナー、オールド・ミス=デボラ・カーの凄腕三人が彼の寵を巡り火花を散らす展開。エヴァの「玄人的」華やかな魅力は男臭いバートンとは好一対。このお二人って画面で並んだ時のバランスがすごく良いですね。実力派大スターの演技合戦としても大いに見どころ有り![DVD(字幕)] 7点(2008-06-15 10:05:47)

511.  風と共に散る ジュリアン・ムーア主演「エデンより彼方に」(8点)が公開された頃、何かの批評でこれは50年代メロドラマの名匠、ダグラス・サーク監督へのオマージュという文章を読みました。それ以来、まだ観た事のないこの監督の作品がどんなものなのか夢想していたところ、ようやくこの作品のDVDと遭遇。甘物好きの自分には、非常に感覚的にぴったりくる流麗なタッチの演出で嬉しくなってしまいました。画面を支配する色彩の美しさといい、見栄えのする美しい俳優たちの扱いといい、これは正に自分好みの作品(笑)冷静に判断すれば5点か6点の間くらいですが、自分は好きな映画には独断でエコヒイキしまくります。まだまだ自分の知らない名監督がハリウッドにはいたんですねえ・・・。内容自体は昼ドラ向きのメロドラマに過ぎませんが、ひとつ特徴を挙げるとすれば脇役が主役よりも目立ちまくりという点。主役のロック・ハドソンなど、ただただハンサムで翳りのないヒーローというだけで、まるでのっぺらぼうみたいに個性も性格の面白さもない。ひたすら脇役の不肖の金持ちアル中ドラ息子&淫蕩娘のキャラクターの面白さの方が突出した印象を残すという著しくバランスを欠いたヘンな作品ではあります。もっともっとこの監督の作品を観てみたいなあ・・・。[DVD(字幕)] 8点(2008-06-14 10:27:46)

512.  女であること オープニングの若き丸山明宏大先生のヘンテコな主題歌、自転車で京都の街を颯爽と駆け抜けていく久我美子の後ろ姿を捉えたショットを見る限りでは、観客ははなっからこれはコメディーだと思ってしまうはず。ところがところが、本編が始まると内容は結構シリアスゆえ面食らってしまいます。私は以前「挽歌」(7点)という映画で、久我嬢が中年男森雅之を翻弄しまくる同音異曲小悪魔キャラをすでに観てしまっていたせいか、ここではそれを関西弁でなぞってる二番煎じにしか見えませんでした。しかも!彼女の衣装(特にラストのレインコート!)といい性格といい、どこかオードリー・ヘプバーン「昼下りの情事」のセンを狙ってるのがミエミエで、なんか自分は嫌でしたね。お目当て香川京子も清楚でキレイにはキレイだけれど、性格がはっきり描かれていないせいか、判決を待つ受刑者の娘らしい薄幸な様子がどうも伺えない。うすボンヤリしてる割りに突発行動的、どこぞの大金持ちのご令嬢?みたいなお洋服をいつも着てるしwまあ、ここでは実力派のお二人といえども、御大原節子の毅然とした貫禄には太刀打ち出来なかったと断言しておきましょう!原節子と久我嬢の♀同士の接吻シーン、不意打ち的でなかなかの見物でしたが。(池袋文芸座「香川京子特集」にて)→[映画館(邦画)] 6点(2008-06-13 14:17:36)

513.  らせん階段(1945) サスペンスとしての構成は至ってシンプル。おそらくどんでん返しに次ぐどんでん返しサスペンスに慣れた方にはこれでは物足りないとは思います。でもこれはストーリーより、当時のモノクロ映画技術の粋を集めた、光と影とが織り成すスリルを味わう映画。これカラーだったらさほど面白くはないはず。モノクロ映画である事の長所が遺憾なく発揮されてますね。「ガス燈」や「レベッカ」あたりの、雰囲気醸成に秀でたスリラー映画に高い評価を与えている方に特にお勧め。「疑惑の影」のテレサ・ライトしかり、この種のサスペンス映画には護ってあげたくなるような可憐なヒロイン(この映画ではドロシー・マクガイア)の存在が必須という事を改めて痛感させてくれます。クライマックスの「らせん階段」を中心としたシーンの構成には唸りました。しっかし・・・こんなにも登場人物が少ないのにもかかわらず、ラスト10分前まで真犯人を当てられなかった俺って一体・・・(泣)[DVD(字幕)] 8点(2008-06-13 10:48:50)(良:1票)

514.  黄線地帯 く、暗い・・・。これが当時からカルト的人気を博した「地帯(ライン)シリーズ」ですかあ・・・。お好きな方にはたまりません的世界観の好事家向きの映画ですねえ・・・。同時期に日活で大量製作されていた小林旭や裕次郎主演「無国籍映画」と同趣向の映画。ただどこまでも明るく乾いたタッチの日活映画と違うのは、こっちには徹底的に暗い情念が画面に漂っているという点でしょう。これは「新東宝」という会社が持つ体質的な暗さなんでしょうか?中川信夫監督の「怪談映画」にも通じるものがこの作品にも顕著に見受けられます。主役のニヒル天地茂氏の顔なんて、いつ吸血鬼に変身してもおかしくない。神戸のカスバ(!)迷宮街に巣食う売春組織の巨悪との対決というのが本筋みたいだが、ストーリー自体はどうでもいいような感じ。この圧倒的暗さの中、カスバのネオンとけばけばしい真っ赤な帽子を被った、あっけらかんヒロイン三原葉子だけが渋い輝きを放っている。あの混沌とした迷宮街ってロケなの?セットなの?一度は訪れてみたい気が(笑)[DVD(邦画)] 6点(2008-06-08 10:22:56)(良:1票)

515.  喜劇 男は愛嬌 とにかくパワフルな渥美清にどうしても会いたくなってこの作品をチョイス。5月からずっと体調を崩していて、覇気も元気も全く失せていた状態だった為。期待通り、いや期待以上の出来で大満足。同年製作同監督作の、本家「フーテンの寅」より面白かったくらい。「外伝・男はつらいよ・オケラの五郎初登場!」といった趣。長い旅(マグロ遠洋漁)に出てきた男が故郷にフラリと戻ってきて、平穏に暮らしていた人々の生活をかき乱し、騒動が一段落すると又海へと戻っていく・・・というオハナシ。これは完璧に「寅さん」のバリエーションですね。実直な弟=寺尾聰は、博=前田吟に相当する役どころ。ただ森崎監督だけあって、登場する女性が皆一筋縄ではいかないところがミソ。ヒロイン倍賞美津子はもとより、五郎の母親(桜むつこ)に至るまで、みんな何事にも動じず生命力がやたら旺盛。何よりあの渥美清節を随所で聞けた事が自分は大満足。亡き渥美さんから自分はまた元気を分けてもらいました。初期から中期の「男はつらいよ」シリーズがお好きな方は是非! 倍賞千恵子・美津子姉妹って全然似てない姉妹だな~って昔っからずっと思ってたけど、若い頃は意外に似てたんですね。新しい発見。[DVD(邦画)] 7点(2008-06-07 13:54:06)(良:2票)

516.  恋をしましょう 大傑作「お熱いのがお好き」と遺作「荒馬と女」に挟まれ、ジョージ・キューカー監督作品にもかかわらずマリリン主演作の中では認知度が極めて低い作品。正直あまり期待してなかった分楽しめました。古き良き時代の雰囲気を持ったロマンチック・コメディ水準作。身分違い、人違いから始まる恋愛という脚本も、なかなか手がこんでいて最後まで飽きさせません。原題「レッツ・メイク・ラヴ」(←マリリンのハスキーな歌声がたまらん)という事からしても、邦題は「恋をしましょう」より「愛しあいましょう♪」の方が相応しいような気がしますね。イヴ・モンタンとマリリンが実際にも恋におちてしまったという噂もかくやと思わせるくらい、二人の息がぴったりで観てるこっちは当てられっぱなし。ノンクレジットながら有名スター達の登場シーンにはニヤニヤしっぱなし。好きだなあ、こういう遊び心満点の出演は。生き生きしたマリリン最後の艶姿を見たい方は「荒馬と女」より断然こっちのがお勧めっす![DVD(字幕)] 7点(2008-06-07 11:27:52)

517.  最高の人生の見つけ方(2007) 《ネタバレ》 映画の日に鑑賞。映画の日に観るのに相応しいしみじみした味わいの佳作。職人肌ロブ・ライナー監督の要所要所ツボを押さえた演出も好調。人生の「年貢の納め時」を迎えた初老男二人組の諦念記念実行プランの数々。スカイダイビングやムスタングレースくらいまでは「男ってヤツはまったく幾つになっても・・・」ってやたら微笑ましかったけど、あとはあまりに散財大名旅行しすぎじゃね?(笑)アメリカの金持ちって、やっぱ桁違いなんだな~ってちょぴっとだけ反撥。あの自家用機世界一周旅行、一体どんくらいの期間かけて行ったんだろ??って思ってたら、悼辞の席でニコルソン氏が「知り合ってまだ三ヶ月」って言ってたから、せいぜい2週間くらい??なんかあの辺の時間経過ってすごく解りづらくなかったか?邦題の『最高の人生の見つけ方』っていうのは、結局『死を覚悟した時の為に富豪の友人を見つけとけ』って事かあ・・・。(←ってそおいう事を言いたい映画では絶対ない) もうちょっと泣かせてくれるかと思ったんだが、オーラスのオチも含め意外に淡白。人生最期の最期に「死ぬほど笑い合える」相手が横にいてくれたらいいよね。↓小鮒さんにほぼ同意っす![映画館(字幕)] 7点(2008-06-02 14:59:06)

518.  岸和田少年愚連隊 ナイナイ好きです。岸和田の街自体には行った事は無いけど大阪と関西弁大好きです。井筒監督の「パッチギ!」には血湧き肉躍りました。でもこの映画での「眼には眼を」「やられたらやり返す」、ただそれ「だけ」に終始する構図は僕はちょっと苦手(←虚弱体質ゆえ)。その反復の無意味さがこの作品の良さだって解ってても苦手。ボケ台詞の的確な間合いとか、秋野暢子扮するオカンの存在感とか、部分部分については感心したけれど。テレビで見かける矢部っちが最近とみに老けたように見えるのは、髭剃り跡がやたら濃いせい?映画の中の大阪って商店街の路上でいきなり喧嘩が始まっても、周囲の人はみ~んなクールつうか無関心なんすね。なんでか不思議。もう日常茶飯事であまりに見慣れた光景だから?[DVD(邦画)] 4点(2008-05-31 15:31:20)(良:1票)

519.  真実のマレーネ・ディートリッヒ 自分はディートリッヒ全盛期の映画は殆ど観た事がないので、このドキュメンタリー映画を語る資格があるのかどうか甚だ疑問ですが、非常に興味深く鑑賞出来ました。彼女に言わせると、私が観ていた数少ない後期主演映画、「舞台恐怖症」「無頼の谷」「情婦」あたりは単にお金儲けの為の出演だったらしい・・・なるほど・・・。私の中のディートリッヒのイメージは、フォトジェニックな冴え冴えとした美貌、メイクもライティングも完璧を期し、演技よりその存在感と歌唱力で伝説の女優という名声を得たという印象だったんですよね、今までは。『メイクアップが崩れるなんてとんでもないっ!私は女優なのよっ!』的クールで辛辣で高飛車な感じのイメージ(笑)ところがなんとなんと、実像は母性あふれる極めて勇敢なサバサバした女性だったんですね~。びっくり。私にはスタンバーグ映画での隙のない完璧メイクの彼女より、兵士たちと屈託なく笑っている殆どすっぴん姿の彼女の方が人間的により魅力的に映りましたが。ナチスが台頭した頃のアメリカでの微妙な立場を考えると、最前線で兵士を慰問する行為がいかに勇気を要するものだったのか察するに余りある。「ニュールンベルグ裁判」で共演したマクシミリアン・シェル監督「マレーネ」というドキュメンタリー映画(←本人は生前酷評していたらしい)が観てみたいなあ・・・。一本筋の通った骨太人生を送った、20世紀伝説の名女優の生き様と100万㌦の脚線美に興味が有る方は是非![DVD(字幕)] 7点(2008-05-30 12:59:22)

520.  砂塵 まるで同年製作フランク・キャプラ監督「スミス都へ行く」のスミス氏=スチュワートが、西部の町ヘ出張にでも行ったかような、平和理想主義者の丸腰保安官代理が主役の西部劇。男も女も血気盛んな無法街の人々を、かなり豪放に太い線でユーモラスに描いてます。ウエスタンとして内容的にはたいしたオナハシではないけれど(お約束事の連続)ディートリッヒとスチュワート御両人の、一見ミスマッチな掛け合いがなかなか楽しめる。酒場での女性同士の取っ組み合いシーンでは、「あの」ディートリッヒ女史にここまでやらせてもいいの?って観てるこっちが心配になる位大暴れさせてます。前半は割と冴えないうらぶれた印象だった彼女が、後半になるにつれ例の華麗な妖艶さを取り戻し最期に至っては女の哀れさまで滲ませ好演、これが伝説の大スターたる所以だったのかと一個の映画の中での変貌ぶりにひたすら感服。[DVD(字幕)] 6点(2008-05-26 11:39:32)

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