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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1440
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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521.  大平原 史劇以外のデミル監督作品初鑑賞。列車転覆シーンやらインディアン襲撃やら、スペクタクルシーンが随所に用意されているので、まだ保安官すら出てこない西部開拓史初期無法時代のウエスタンの醍醐味は味わえる。が、「大平原」という邦題のイメージとはちょっと違う内容かも。背景の風景とか、スクリーンプロセスを使用して誤魔化している箇所も意外に散見されるのが興を削ぐ。ストーリーは大陸横断鉄道建設に絡む利権の争い、そこに男女の三角関係のメロドラマが加わる内容。女性が主役のウエスタンって、実はあんまり面白くない作品が多いような気が。モンローの「帰らざる河」とか「大砂塵」とか。その中ではまあこれは出来の良い方かなと。ヒロインのバーバラ・スタンウィックは鉄火肌のサバサバした女性を好演、極めて魅力的。「死の谷」でも良かったジョエル・マクリーも颯爽としてここでもカッコ良い。でも個人的な好みだと、ウエスタンはもっと男中心の、女性は彩り程度の扱いの作品が自分は好きですね。[DVD(字幕)] 6点(2008-05-25 10:26:52)

522.  フェーム 同年製作のミュージカル、オリヴィア・ニュートン=ジョン主演「ザナドゥ」が壊滅的センスの悪さだった為、80年代初頭っていうのはアメリカでも一番ダサめの時代だったのかなあとずっと思ってたんですが、これは違いました。アラン・パーカーの時代を超越した映像センスが今観ても非常に斬新、群像劇としても良く出来てます。つうか、出来損ないの「ザナドゥ」などとは比較しちゃいけないレベルの志と格の高さ。多分公開当時に同じ年頃に観ていたら、かなり評価は違ったと思います。いきなりニューヨークの街角で名曲「フェーム」に合わせ踊りだす、あの熱気の中に自分も包まれてみたかったなあ・・・なんて思ったり。嗚呼、二度と戻れない日々よ・・・。[DVD(字幕)] 6点(2008-05-24 10:37:45)

523.  チャーリー・ウィルソンズ・ウォー 《ネタバレ》 なんかぬるいなあ・・・これ。初盤ラスベガスでチャーリー=ハンクスが仲間たちと浸かってたジャグジーのお湯みたいにぬるい映画。前作の「クローサー」といいこれといい、最近のマイク・ニコルズ監督作品とは何故か自分は相性が悪い。一週間たったら内容そのものも忘れてしまいそう。小説なら、起承転結の「承」の部分を延々といつまでもやっているみたいで一向に興が乗らない。トム・ハンクスもジュリア・ロバーツも特にキャラクターが面白いとは言えず、逆にミスキャストかも。ニコルズ演出も緩急自在に乏しく平々凡々。当時の政府首脳がチャーリーの助言を聞き入れなかった事が、後の9・11を引き起こした遠因かも・・・という事後予見はさて置き、もう少しピリッとした「何か」が欲しかった。このお三人の共演なら、弾けたラブコメかなにか、もっと別の題材で組んでもらいたかったと考えたのは自分だけじゃないはず。[映画館(字幕)] 5点(2008-05-23 14:36:37)

524.  ミスト 《ネタバレ》 ありきたりの「モンスターパニック映画」やヒッチコックの「鳥」現代風アレンジかと思わせつつ、極限状態での人間ドラマを狙った秀逸な作品に仕上がっていると思います。本当に気の置けない友人何人かと観れば、鑑賞後の会話は大いに盛り上がるはず。総勢およそ2クラス分位の人数の中、お前なら一体あの中のどの登場人物に比する行動を取るかという議論で。自分に限りなく近いキャラクターの人間は、絶対あの中に一人は居るはず。心から息子を愛し、果敢に行動する主人公タイプか?目の前の現実に耐え切れず毒を呷って自滅するタイプか?呆然自失に陥った輩を扇動し、場の状況を更に悪化させる困ったちゃんか?冴えない外見ながら、実は意外と潜在能力発揮型なのか、それとも最初から最後まで、単なる傍観者のまんまただ「いるだけ」の人間なのか・・・。私は皆から当然主人公タイプではないかと言われるのを暗に期待してたんですが、即座に却下されてしまい(泣)更衣室で幼馴染にモーションかけてみたり、ちょっとだけ義憤にかられ英雄的行動を取ってみたりするけど、最期は生贄扱いにされ涎をたらしながら許しを乞いつつ魔物に殺られる若い軍人さんタイプだと決め付けられてしまいました。・・・・う~ん、俺って一体他人からどういう風に見られているんだろ・・・?気になる・・・。なかなか自身の客観的な判断っていうのは難しいモンです。狂信的扇動者マーシャ・ゲイ・ハーデンの怪演がこの作品の迫力を一層強めていましたね。彼女が要所要所で暴れてくれたおかげで、この手の映画で途中緩みがちになる手綱が大いに引き締まった印象。ラストの処理の判断は賛否分かれるでしょうが、直前に「巨大生物」を横断させる事で彼らの絶望感を更に煽るシーンがうまく効いて、あの主人公ならああいう行動に出るだろうな・・・と充分納得させてくれたんで自分は支持します![映画館(字幕)] 7点(2008-05-18 11:00:45)(笑:1票)

525.  シーラ号の謎 「サイコ」のアンソニー・パーキンスが脚本を担当した事で有名な作品。なかなか良く出来た犯人探しミステリー。ジェームズ・メイスン、コバーン以外、中級スターをズラリと揃え、この手の映画にありがちなキャストの顔ぶれだけでは犯人が分からないような展開になっているので楽しめます。ちなみに自分は見事に犯人当て、ものの見事に外しまくりましたが。←そもそもこの手の映画で犯人当てた試しがないんだよお・・・(泣)でもまあ真相が判った時点で、二度は見なくともいいかなあと思ったのでこの点数。[DVD(字幕)] 6点(2008-05-16 11:16:34)

526.  泳ぐひと 《ネタバレ》 十代の頃見て、さっぱり意味がわからなかった映画のひとつ。後日自分が一番信用している映画評論家双葉十三郎氏の批評を読んだ所、「これは一種の時間消失恐怖SF」(←うろ覚え)と書いてらっしゃいました。えええええぇぇぇぇっ!これって「そういう種類」の映画だったんっ??び、びびった・・・。海パン一丁で超セレブ高級住宅街のプールを彷徨し、帰路に着こうと試みる初老肉体派男(バート・ランカスター)のお話。お話自体は単純だけれど、時間が進むにつれ、魚の骨が喉にどんどん引っ掛かっていくような違和感を覚えていくんです。「浦島太郎」的寓話なのか?とも思ったり。もはや取り戻せない輝ける「過去」と「若さ」に対する憧憬がテーマなんかなあって、理解出来ないながらも自分なりに納得させたんですが、まさか時間消失SFとは!もう一回観てみたい映画ですが、今なら多少分かるようになるんかなあ・・・。[ビデオ(字幕)] 6点(2008-05-12 11:25:20)

527.  妻は告白する 《ネタバレ》 これは観客(主に男性)の被虐性というか性的嗜好が直に試される映画だと思います。(←キッパリ断言)全編37.8度位の熱にうなされ続けているような、エロ度MAXヴォイスの人妻若尾文子様をもっともっと責めさいなみ、とことんいたぶってみたいと素直に思われるSか、流石に美人の彼女をここまで堕としめるのはやりすぎなんじゃないか?と思わず同情してしまう側か。後者なら、私と同じくおそらく「赤線地帯」や「しとやかな獣」等での悪女的役柄のしたたかな彼女に、一度は手玉に取られてみたいと思うM体質のはず。裁判シーン、彼女に縄を巻きつけた状態での実況検分?は、まるで白昼堂々の公開SMショーみたいでドキドキしてしまいました。脚本担当井手雅人氏、増村監督のお二人は揃って相当のSだとお見受けしたが如何。そもそも川口浩探検隊長に、あそこまで彼女がのめりこむほどの男性的魅力があるのか、という疑問もつい浮かんでしまうが。まあ性的嗜好がどうであれ、この映画では誰もが若尾文子という女優の圧倒的魅力にひたすら平伏さずにはいられないはず。この作品、まだ女性のレビューが皆無のようなので、是非女性側の意見を伺ってみたいですね。[DVD(邦画)] 8点(2008-05-11 11:52:41)(良:2票)

528.  瞳の中の訪問者 「HOUSE」と同じく、大林宣彦監督のルーツがここにある!ダブルヒロインの輝き(若き日の片平なぎさと志穂美悦子)、過剰なまでの狂おしい「愛」、過剰なまでに鳴り響く荘厳なピアノの音色、後年の大林映画の定番となるある一定の「約束事」みたいな技巧がすでにこの初期作品にも顕著に。通常の映画でならほぼ逸脱する違いない、この監督の今に至るまでの「映画愛」がこの作品にも溢れんばかり。原作は手塚治虫「ブラック・ジャック」の短編「春一番」。昔、これ読んだ記憶有ります。角膜移植を受けたヒロイン(片平)の瞳に映る怪しい男(峰岸徹)の影。彼女に移植された角膜は、殺人事件で殺された女性のものだった・・・というストーリー。ここでのブラック・ジャックはあくまで狂言回し。宍戸錠氏が実写版ブラック・ジャックとしてどうか?という事はこの際どうでも良い。彼はストーリーを進める上での単なる脇役に過ぎません。中盤に間延びする箇所が幾つかあり、映画としての完成度は決して高いとはいえませんが、自分は非常に興味深く鑑賞しました。漫画の映画化を装いつつも、見事な大林監督流「愛の讃歌」になっています。「ねらわれた学園」でキテレツ魔王子を演じた、峰岸徹のルーツも実はこの作品にあったんだ・・・ふ~ん・・・。今や押しも押されぬ二時間サスペンスの女王片平なぎさ、志穂美悦子のご両人は、自分がガキの頃憧れていた「高校生の綺麗な年上のお姉さん」イメージそのもの。これも観ていて嬉しかったっす!前作ほどに有名ではないのは、突っ込みどころが意外に少ないせいか?(笑)「HOUSE」に生理的拒否反応を示さなかった方にはお勧め![DVD(邦画)] 6点(2008-05-10 10:55:42)

529.  聖衣 《ネタバレ》 続編「ディミトリアスと闘士」から先に観てしまうという掟破りの鑑賞法。続編の冒頭で、この作品の結末が明示されていたので、ああ、多分これがこうなってああいう結末になるんだなあって見てると、まさしくその予想通りになる(笑)続編は娯楽大衆色が強いスペクタクル的アプローチに対し、こちらはより宗教的、しかも大真面目で立派な作りになってますね。世界初シネマスコープ方式採用作品として、映画史に残る著名な映画ですが、今となってはブラウン管で見る限りどうという事もない。キリスト教信者の方なら、これは非常に有難いっていう内容なのかな?信者でない自分にはその辺は良くわかりかねます。DVDジャケットの逝っちゃってる(←悟りを開いたともいう)護民兵リチャード・バートンの表情がこの映画の全てを語っているとも言ってよいかも。まだ信仰がそれほど篤いようには見えない、ダイアナ(ジーン・シモンズ!美しい!)を神の国に連れて行くっていう結末は・・・ど~なんだろねえ・・・。ラストシーン、お二人のあまりに幸福そうな表情を見ると、キリスト教に限らず宗教とはまるで縁がない自分としてはちょいと複雑な気分に。まあ当人さえよければそれで大円団なのか。ハ~レ~ル~ヤ~!![DVD(字幕)] 6点(2008-05-09 11:51:15)

530.  男はつらいよ 葛飾立志篇 唯一映画館でリアルタイムで観た寅さん映画。併映は確かドリフのドタバタ喜劇だったはず。親の話だと、自分は当時全盛期のアイドル桜田淳子が観たい観たいと、松竹の映画館の前で散々駄々をこねたマセガキだったらしい。お目当てズン子は、当然の事ながら脇役に毛が生えた程度の扱いであっという間にと~ほぐに帰郷、すぐに暗闇に飽きてしまったガキは映画館の中を縦横無尽に探検ごっこで走り回っていたとの事。どうしようもないクソガキやね・・・。そういう初見の負い目があったので、大好きな寅さん中期シリーズでも、これだけはなかなかレビューする気になれませんでした。んで、これは寅さんの魅力に改めて取り憑かれた後の、二度目の鑑賞時の評価。マドンナが生真面目系列に属する樫山文枝さんゆえか、寅さんのギャグも含め画面がイマイチ弾まないのが惜しまれるんですが、パワフルな寅さんの元気がそんなマイナスを吹き飛ばしてくれてます。むしろ小林桂樹演じるキテレツ大学教授との台詞の応酬のが楽しかったりする。マドンナがとらやの二階に間借りするっていう設定は、過去にもこれ以降にもあったとは思うけど、とらやの人たちとのお茶の間での絡みが自然と多くなるから、それもまた楽しいんですよね。あ~、でもやっぱ威勢が良い頃の寅さんって良いなあ・・・。 寅さんにもう一回逢いてえ~っ!![映画館(邦画)] 7点(2008-05-05 10:42:17)(良:3票)

531.  ディミトリアスと闘士 世界初シネマスコープ作品として有名な「聖衣」という作品の続編とは全く知らず、こちらから最初に観てしまいました。巻頭に「聖衣」の結末シーンが出てくるので、別段これから単独で観ても内容はすぐ理解出来るはず。ビクター・マチュア氏といえば「荒野の決闘」か「サムソンとデリラ」のマッチョという印象しかない役者ですが、ここでも若干肉体に衰えは見られるものの、そのマッチョぶりは健在。その逞しい肉体にのみ惹かれる淫蕩な人妻役の赤毛の美女スーザン・ヘイワードも美しい。厚みがある古代ローマ時代のセットも誤魔化し無く作られていて迫力充分。セシル・B・デミル監督作品ほどの大掛かりなここぞという見せ場がないのは残念だけれど、前出「サムソンとデリラ」「十戒」「クオ・ヴァディス」「ソロモンとシバの女王」あたりの、50年代製作一連の史劇を楽しめた方ならお勧めです。イエス・キリストの「聖衣」の行方がストーリーの主軸なのに、宗教色があまりないのも有り難い。[DVD(字幕)] 6点(2008-05-04 10:22:49)

532.  ノンちゃん雲に乗る そもそもがこれは、夏休みとかに公民館や児童会館で上映されるのに一番相応しいと思われる作品。この手の文部省推薦優良児童映画に点数を付ける事自体間違っていると思うんですが、ついつい観てしまったんで・・・。原節子、初めての母親役という事で当時それなりに話題になった作品らしいです。自分の目的も、小津映画以外の原節子がただただ観てみたかったから。それだけ。その欲求だけは一応満たされました。あの「東京物語」からまだ二年後の作品なんですね、これ。流石に彼女なりの味は出ていると思います。内容は・・・日本映画って昔っからファンタジー描写がたどたどしく下手だったんだなあ・・・っていう感想を持った程度。後年の妖艶時代しか知らない、鰐淵晴子嬢の少女時代を観られるのが一興。もはや僕のようなスレっからしの大人には特に他に語るべき事もないのが悲しい。[DVD(邦画)] 5点(2008-05-03 14:14:20)

533.  愛しのシバよ帰れ モノクロスタンダード、内容も地味な作品だけど見ごたえは充分。歴代のアカデミー主演女優賞受賞者の中ではおそらく日本人非認知率ナンバーワンかと思われる、シャーリー・ブースという女優さん、自分は今回初めてそのお姿を拝見しました。もともと舞台での当たり役のせいか、演技はやたら巧い、でもホント地味な小太りのオバちゃん女優ですね。舞台劇の映画化だけあって、台詞が良く練り込まれ、各登場人物の造形が深く彫り込まれてます。ただブースに比する夫役、バート・ランカスターがちょっと・・・。この役を演じるにはまだ10年早すぎましたね。ヴィスコンティ「山猫」出演時辺りなら枯れてきて丁度良かったかも。後半感情を爆発させるまでは、とにかく自分をアルコールと「何か」から制しじっと辛抱している難しい役どころ。この頃はまだ全身から溢れる野性味と逞しさを、押さえてもどうにも押さえなかったようでミスキャスト。それが災いしこの夫婦のバランスがどうも不釣合いに思え、互いの心理が読みずらい部分が。地味な作品ではあるけれど、垢抜けた都会的な雰囲気が画面に漂っているのは、製作会社パラマウント社のカラーのおかげか。タイトルの「シバ」っていう子犬は画面には結局登場しないけれど、どんな犬だったんだろうなあ・・・非常に気になる。[DVD(字幕)] 7点(2008-05-02 12:41:44)

534.  ラッキー・ユー 《ネタバレ》 この監督にしては、あんまり面白くなかったなあ・・・。そもそもおハナシ自体、確執がある偉大なギャンブラーの父親(R・デュバル)を乗り越えようとする若きイケメン主人公という、使い古された設定であまり新鮮味がない。その上、ポーカーのルールに自分は弱い為、肝心の勝負の雌雄を決する経過が観ていてチンプンカンプン。スリルも何もあったもんじゃない。映画作る側からしたらアメリカ人はもとより、世界共通でポーカーのルールなんか普通知ってるはずっていう前提の下なのかな?エリック・バナって作品によってえらく男前に見える時とそうでもない時がありますね。この映画じゃ何だかやたら青臭く見える。ドリューも昨年確か同時期に公開された、「ラヴソングができるまで」のがずっと魅力があったような。[映画館(字幕)] 5点(2008-04-28 13:28:34)

535.  ひめゆりの塔(1953) 実際観たのは随分前ですが、なかなかレビューする気持ちになれなかった作品のひとつ。私のひとつの採点基準として、8点以上は「何度も繰り返して観たくなる映画」というのがあるんですが、この映画は再見が辛いという理由から、どうしてもその基準からは外れてしまう。それでもこれは「絶対一度は観るべき映画」。自分、沖縄の「ひめゆりの塔」には一度だけ行った事があります。観光ではなく仕事だった為、それほど時間は取れなかったんですが、沖縄戦でからくも一命を取り留めた方々がボランティア?で当時の悲惨な出来事を、観光客相手に語り継ごうとされている姿が印象的でした。「SPEED」がブレイクし始めの頃で、犠牲になった方々のお名前の苗字に「上原」「新垣」「今井」という名前が非常に多いのを確認し、ああ、あの幼い(←当時)少女たちも沖縄の重い歴史を背負って生まれてきたんだなあっていう、ある種の感慨を持った覚えが。会社と衝突してまでこの作品への出演を熱望したという、生徒たちを最後まで守り抜く宮城先生=津島恵子をはじめとする、役者さんたちの気迫に押されっぱなし。ラスト近くの、防空壕内での息詰まる描写には声も出ません。何度も見たくなる映画の典型、同監督「青い山脈」とは対極に位置する映画だけれど自分には忘れられない映画。この作品を語る上での言葉が足りず、ホントもどかしい。[地上波(邦画)] 7点(2008-04-27 10:31:46)

536.  フランシスコの2人の息子 《ネタバレ》 映画館で観たのが約2年前の為、ちょっと細部の記憶があいまいです。前半の少年時代「ロードムービー」的な部分までは非常に良かった。秀作「セントラル・ステーション」以来、あまり馴染のないブラジルの珍しい風物や風景を久しぶりにたっぷり堪能出来ます。駅で二人が通りすがりの人相手に唄を披露し、才能を見出されるシーンが特に印象的。ところが成人してからが、何故かいきなり失速。これはおそらく、今現在でも同国で活躍中の実在アーティストに遠慮したのか、おもねてしまったせいなのか定かではないが、やけにヨイショ的なあざとい展開、及び結末になってしまったのには著しく鼻白みます、それが非常に残念。前半8点、後半5点、総合で、う~ん・・・6点。[映画館(字幕)] 6点(2008-04-25 13:02:35)

537.  蝿男の恐怖 50年代製作のこういう手造り感満点のSFホラー空想映画、楽しくてやたら好き。ぬちゃくちゃネラネラと人間からハエヘの「変態」を、リアルな映像でグロテスクに見せられるよりよっぽど。どの登場人物もドエライ事が起こっているにも関わらず、わりかしおっとりと優雅な物腰で終始行動しているのは、この時代ならではというべきか。複眼に映る奥さんの悲鳴顔のショットには思わず度肝を抜かれてしまった・・・(←弱い)科学の発達の早さについて行けないと嘆く奥さんに、自分はひたすら感情移入。身体半分蠅に変身してしまったダンナには、同情すべき点は多々あるけれど、科学者ゆえの悲しい性といおうか、神の領域に踏み込んでしまった者の宿命というべきか、まあ単なる自業自得ともいえる。トータル的にはひたすら哀しい鳴き声を上げ続けていた、原子ネコたんが一番可哀相だったなあ・・・。[DVD(字幕)] 7点(2008-04-21 15:24:36)(良:1票)

538.  大いなる陰謀 《ネタバレ》 「YES OR NO?」と問われたら、一個の映画作品として見た限り、これは「NO!」と自分は即答するかもしれません。鑑賞前はまず上映時間1時間半という短さが気になりました。果たしてこのビッグスリーの初顔合わせで、邦題の『大いなる陰謀』なるものが描けるんだろうか・・・?丁々発止のやり取りの中、策謀陰謀が政界に渦巻くパワフルな展開を期待していたんですが、ちょっとこれは思っていたのと違いましたね。肩透かし。これは豪華スターが出てるテロ対策ポリティカル・ディスカッションドラマとでもいおうか。何より映画を観た!という昂奮、醍醐味に欠けるのが難。冒頭からいきなりメリルとトムクルの緊迫感溢れる会談がスタートするので、こっちがモタモタしてて映画自体に乗り遅れてしまったというのもあるんですが。結論、これはR・レッドフォード版『君たちはどう生きるか?』(←図書館で大昔借りて読んだ)かな?彼の過去のヒット作に「大いなる勇者」「大統領の陰謀」があるが故にこの邦題にしたのであれば、配給会社さん怠慢でないかい?・・・ってちょっと思った。賛否両論、評価が極端に分かれそうな作品やね。[映画館(字幕)] 5点(2008-04-19 11:38:11)

539.  私は二歳 劇中山本富士子が、飄々のほほんダンナの船越英二に向かって「あなたはエゴイスト」って言い放つシーンがあるんです。私はそれを聞きながら、この台詞はもしや監督夫人脚本家和田夏十が、実はダンナの市川監督に向けて言いたかった、強烈なアッパーカット的一言じゃないのかと深読みしてしまいました。というのも以前、女優有馬稲子著自伝「バラと痛恨の日々」を読んでいて、その中にこれは市川監督のことを書いたとしか思えない、エピソードの数々が記されているのを読んでいた為。もちろん人間にはいろいろな面があるのは当然で、読後も私の市川監督の映画監督としての評価はいささかも揺るぎはしないのですが。もし仮にそうだったとしたら和田夏十という女性恐るべし!・・・まあ、興味がある方はお読みください。さて映画ですが、岸田今日子やら渡辺美佐子やら曲者をほんのちょい役で使っていても、彼女たちの個性をひらめかせる巧みな演出が光ってましたね。赤ちゃんがビニールを被る事故後の、船越英二が二人がかりで責められるシーンが最高です。韓国映画のようにバタバタと無意味に人を死なせなくても、浦辺粂子おばあちゃんに不意に訪れた突然の死、これたったひとつだけでも充分に尊い「生」の意味は伝わってきましたね。これがこの年のキネマ旬報ベストワンという評価はちと高いかなあとは思うけど、観ていて気持ちの良い佳作に仕上がっていると思います。物心ついた頃、目覚めた時に山本富士子みたいな美人のお母さんが目の前にいたら、その後の私の女性観は大いに変わっっていたかも(笑)[DVD(邦画)] 7点(2008-04-18 18:56:34)(良:2票)

540.  遊星よりの物体X 意外に面白くなかった。もっともっと怖がらせてくれるのかと思ったんだけどなあ・・・(笑)製作にハワード・ホークスが絡んでるんで、結構期待していたんですが。軍と科学者、そしてジャーナリスト、三者三様の、未知なる物体へのそれぞれのアプローチに作者の興味が集中しすぎているような気がします。雪に閉ざされた北極基地という場所の設定を生かし、もっと閉塞的に追いつめられるようなシチュエーションも作れたのでは?火星人と対話で友好を深めようとする人道的?科学者が、あっさり怪人に張り倒されるのには笑えましたが。問答無用といわんばかりに未知なる物体を始末する軍の対応が、冷戦赤狩り時代のアメリカ合衆国のそのものを顕しているみたいで感慨深い。50年代のこの手のSF空想スリラーでは、自分は「ボディスナッチャー・恐怖の街」が一番好き。[DVD(字幕)] 5点(2008-04-14 11:31:48)

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