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プロフィール
コメント数 1617
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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561.  ビルド・ア・ガール 《ネタバレ》 冴えない陰キャが、実は…的なヤツとしては(その部分は)ワリと典型的なのですが、その手合いとして一番肝心な主人公が秘める「才能」てのが、例えば歌唱力とか、それこそ戦闘力とか、或いは演技力とか、だったら観てる方も分かり易いし映画としても表現し易い…かとは第一に思うのです。が、今作の女の子の能力とゆーのは「文筆力」で、その意味では彼女の凄さが比較的かなり分かり難いという難点がまずはありましたかね(彼女の文章が実際にキッチリ明示されるのは序盤の「詩」のシーンくらいなので、英語ネイティブでない視聴者には尚更そのクオリティが分かり難い…かとも)。かつ、青春サクセスストーリーに対するもう一方の青春「コメディ」の側面は、率直にコレも結構「品が無い」ヤツとゆーか(特に性的な方面において意外なホドに)相当にお下劣なのですよ。そーいうトコロからして、主人公に対する好感度や共感・感情移入とゆーのがイマイチ深まってゆかない感じもした…てのが第一結論的なトコロですね(大前提そもそも、主演のビーニーちゃんは決して美人で可愛くはない→否、可愛げが無いワケではねーですケド本作では「太々」しさの方が大いに勝ってる…つーか)。あと映画としてはモ~一点、ジョン・カイトはともかく主人公以外にあんまし魅力的な or 印象に残る様なキャラが出て来ない…てのにも少しばかり物足りなさが残りましたですね(この手のだとフツー、その主人公の才能を見出す敏腕でエキセントリックな上司、てのが常套手段だと思うのですケドね)。 とは言え、その(調子乗りな)主人公の痛さ全開っぷりも含め、テーマはタイトリングどおり「自分づくり(or 自分づくりに失敗したら…)」というとある青春の普遍的なお話なのであって、その側面をコンセプトとして前面に押し出したジャンルものとしては全体の流れ自体はまあまあしっくり来るモノだったかな…とも思います(ラスト付近も月並ですが別に悪くもなかったかと)。更に言えば、意外と沢山いるだろう似た様な経験を経た視聴者にとっては、当然の如くにかなり「刺さる」お話でもあったのかな、とは思います。ビーニーちゃんの(ゆーて)悪くはない演技+その他諸々の全力全開ぶりを大いに楽しめるコトも含めて、観て損するとまでは言えない程度の作品かとは思うのですね。彼女のファン、若しくは近々で青春ものを血眼で探してるって人なら、是非観て貰えれば…と思いますね。[インターネット(字幕)] 5点(2022-04-24 23:01:31)(良:1票) 《改行有》

562.  ソング・トゥ・ソング 《ネタバレ》 うーん…テレンス・マリックって、完全に忘れてましたが大昔に『シン・レッド・ライン』だけは観てますね。アレも、当時戦争映画ジャンルを色々と観漁っていたタイミングだったのですケド、今となっては「雰囲気等、諸々とそんなに悪くはなかった」というコトと共に「でもとにかく長かった」という記憶しか正直残ってませんです。ただ、今作を観てスグさまとある感覚が蘇った…とゆーか、まず大前提としてこのお方、やはり通常の劇映画の監督とは高度に一線を画すユニークでかつ「人を選ぶ」タイプの映画作家だ、てなコトなのであって、そして今作、中でも相当にその傾向が強い気がする…とゆーか、率直にコレはフツーの映画だと思って観始めたら正直メッチャ厳しい(下手すりゃタルコフスキーより厳しい)てヤツに思えましたですね。とりあえず、地味に超・豪華なキャストの誰かに引っ掛かって何となく観に来ました!なんてのは結構な大惨事にも為り兼ねない…とすら思います(尺もまた短くはねーですし)。 正直、ちょっと評価の仕様がねーヤツでもありますかねコレ。監督は別に自分がこーいう作家だとゆーのは全く隠そうともしていないのですから、ソコに「勘違い・行き違い」が在るとしたらどちらかとゆーと悪いのはも~観客側だ…とも思うのですよ。だから「思ってたんと違う!」とか「フツーの映画じゃねーじゃん!」はもはや通用しないモノとして、じゃあどーいうモノとして評価したら好いのかな、と。少なくとも個人的な感覚だけを述べさせて貰うなら結局言いたいコトは『シン・レッド・ライン』と全く同じであって、即ちまずは「(映像とか空気感とか音楽とか)諸々はそんなに悪くもない(=映画に唯「浸る」だけなら)」てのと、そして「でもとにかく長い(=長い理由が分からない)」てコトの二点だとしか言えねーのですよね。ある種、監督が揺るぎ無い…てなコトかとも思いますケドも。[インターネット(字幕)] 5点(2022-04-24 22:58:39)《改行有》

563.  シャドウ・イン・クラウド 《ネタバレ》 いや、全然悪くなかったすね(スルーし掛けたのですが危ないトコでした)。ジャンルとしては性質的にはアクション・ホラー(前半はややサスペンス気味)と言うのが適切かと思いますが、(短尺なコトもあって)まずホラー要素は思ったより遥かに僅かな分量に留まっており、忖度無しに言ってアクション・ホラー・サスペンスの三つ巴、くらいな感じかと。しかしその一方で、総合的な商業的娯楽映画とゆーよりは一種のアイデア作品とゆーか(たぶん)あまり予算が掛けられない中でやりたいコトをやり抜くコトだけに集中しよう!てな映画にも見えますかね(前半の展開運びなんかが特にそう)。 そしてその意味では、そんな中で今作にクロエを起用できたとゆーのは大正解(とゆーか必要不可欠)だった様にも思えます。アクションも含めて諸々とメチャ頑張ってましたし、相変わらずメチャ可愛かったですし、もう一つ、やっぱクロエちゃんクラスが出てるとこーいう映画でも一段よりチャンとした映画に見えてきますよね(ココに知らない女優を充ててたらソレこそフツーにB級扱いでDVDスルーになるヤツですよコレ)。 ただし一点、前述どおり全体的にもごくリーズナブルな質感である中でシナリオもやっぱりそーいう感じとゆーか、結果的には随分と突っ込みドコロが多い(=荒唐無稽な)映画でもあるのですよね。カバンの中身が判明して以降は特にそんな感じでしたし、そもそもこのコトの真相ってヤツには個人的にはあまり共感が出来ませんです(やっぱ少し無謀すぎると思いますし、巻き込まれる方としたって堪ったモンじゃねーよ…とゆーか)。それらの部分はやや「笑って許して!(テヘペロ)」というコトが可能な範疇は超えてしまっているレベルかとも思われますし、ソコに引っ掛かると当然評価も高くならない…という作品なのも間違いないかと思います。 私自身も(つまらなくはなかったとは言え)結構評価は迷ったのですが、ラストの爽快感とクロエちゃんの母親姿まで観れたコトにお得感もあったので(授乳シーンはボディダブルでしょーケド)評点は高めに寄せておきます。興味の在る方とクロエちゃんファンは、是非映画館で。[映画館(字幕)] 6点(2022-04-24 22:46:27)《改行有》

564.  カモン カモン 《ネタバレ》 多少は空気の張りつめるシーンも全く無くはないものの、全体としては実にまろやかに詩情的でモ~夢見心地…てな感じの映画すね。モノクロ画面も相まって、落ち着いた映像・静かで哲学的な台詞(会話)・そしてハイソな音楽に終始カラダごと融け込んでゆく…ダケ…てな感じの心地好さでした(=少しだけ眠い、否、ダウナー系の効果が有る、つーか)。その分、テーマ性・物語性はコレも結構朧げ・曖昧・かつ奥行きも在って、だからまま雰囲気映画的…と言っても好いかも知れませんですね。とは言え監督の前作に引き続いて、ある部分のテーマとしてはソレこそ「親・大人と子供(とその関係性)」或いは特に「子供から見る親・大人」てなトコロかな…とも(個人的には)感じましたケドも。 このごく面白い空気感の醸成に(実は)効果的だった…と思うのは、チョコチョコと挿入されるインタビューシーン(音源)ですね。コレはホントにフツーのインタビューで、だから喋り方も高度に口語的、とゆーか作為的(台詞的)でなくて、結果映画を観てるとゆーよりは只の会話の中に只居る…という感じが醸されているとも思われました。主演2人の演技自体も同様にごく自然さの方(=ホントにフツーの大人と子供、的な)を終始保ってゆく様に意図されてるとも感じられ、その意味でも「つくりもの」感が薄い→ごく非常にリラックスして観てゆける作品に為っていた…という気がしてますです。[映画館(字幕)] 6点(2022-04-24 22:19:29)《改行有》

565.  ハッチング―孵化― 《ネタバレ》 鑑賞後に少しだけ調べたのだケド、思春期と反抗期とゆーのは第二次性徴の(ある種の)精神的両輪でありながら、時期的には普通どちらかが先、というモノではない様である。少女を主人公にその「成長」を比喩的にホラー要素を用いて描く…という作品としては、コレ自体は暫く前からのトレンドとゆーか『RAW』『テルマ』『ブルー・マインド』てな具合に近年は結構枚挙に暇が無かったりする(加えて『テルマ』はズバリ北欧ものだし)。しかし、これら先行作品がどちらかとゆーと主人公の「性的な」目覚めを描いていた様に見えるのに比して、本作はかなり「反抗期」の方の描き出しに寄っている様に見えるとゆーか、つまり主人公ティンヤが内に秘めきれなくなった(周囲の人間に対する)嫌悪・憎悪、妬み嫉み…といった負の感情こそが、アッリという異形なカタチで具現化した「彼女」自身(=もう一人の自分)なのだと言って好いだろう。その意味では(重ねて多分に比喩的とは言えど)先行作よりは率直に分かり易い・直接的な作品だとは思えるし、主人公も同様にとゆーかやや若い(=設定上は12歳)のであって、だから誤解を恐れずに言えば「取っ付き易さ」という点においては先行作より今作の方がだいぶ上回る…と言って過言でないのではなかろーか、と(ゆーて今作もそこそこグロくも在りますケド)。 ただし、結論をズバリ言ってしまうなら、こーいうごく分かり易いハナシだからこそやはり「終わり方が肝心」なのであって、今作は「何故+どのように」終わってゆくのか(=主人公が自身に生じたその「負の精神性」を手懐けるコトが出来るのか否か)を観客は特段に注視せざるを得ない作品だとも思うのだね(=誤魔化して終わられるとちょっと困っちゃう)。がしかし、結果からゆーと今作はごくバッド・エンドの方、であるにも関わらず、何故ソレがそーなってしまったのかはあまり明確には描かれないのですよ。特に、どー考えても一番のポイント(=諸悪の根源)であるハズの母親と主人公の関係性といった側面についても結局何らのアンサーも見出せない…つーのは、残念ながら少し手落ちが甚だしいとも(個人的には)思うのですね。前述どおり、テーマ的には(もはや)ごくオーソドックス、かつシンプルな展開運びではありつつも運び方自体は決して悪くなかったので、ラストにもう一つアイデアが在ったらば…てな感じでやや残念ぎみな方かと思われます。北欧ならではと言った感じのエレガントな画づくりや、それでいてショック描写にもまずまずの迫力を備える点も含めて、ホラーとして(コレも)決して出来は悪くはないとは思うのだケド…[映画館(字幕)] 5点(2022-04-24 22:17:08)《改行有》

566.  ザ・ブルード/怒りのメタファー 《ネタバレ》 結論、最後まで観たらワリと面白かった…とも感じられたのですが、大いに盛り上り始めるのは殆ど最終盤に近い頃からで、中盤の1時間過ぎくらいまでは率直にやや淡泊な感じだな…とも思われて居たのですね。70年代と言えば「子供ホラー」てのは正に全盛期とも言える時期でしょーが、積極的に攻撃してくる「物理的」に怖い子供(ないし子供っぽいモノ)という意味では後発の『チャイルド・プレイ』なんかにも(最初、ブルードが単独で出没してる辺りは)似てる気もしましたかね。ただし、年代的な技術力の見劣りもあってかそのブルードの襲撃シーン(の子役のアクション)てのがちょっとキレ・パワー不足かとも感じられたのですよ(=だからショックシーンの迫力に頼っての序盤・中盤の場繋ぎってのが巧くいってない…てなコトかなと)。でも前述どおり、特にSFホラーチックなお話のコア部分は全体としても好く出来ていたと思いますし、重ねてラストまで観たトコロでは「お~、面白かったな…」と観終わるコトが出来ました。良作・佳作と言って好いのではないでしょーか。 もう一点褒めておきたいのは今作のラスボス・ノーラ(母親)役のサマンサ・エッガーさんですね。初めてお見掛けした方でしたが、中々どーしてその怖さ・恐ろしさとゆーのはまま優れた表現になっていたと思えてまして(特に狂気を垣間見せる眼が怖い)ラスボスたる資格はモ~十分だったかと思います(また、フツーに結構美人でもありますし)。[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-23 18:07:41)《改行有》

567.  余命10年 《ネタバレ》 非常に典型的な病気もの映画なのは確かにそうで、中でも系統としては高度に『ある愛の詩』的なヤツ…と言いますか。今作における人間性の描き出しとゆーのは、男性には成長、女性にはそれを包み込む母性的なモノを求めてゆく…という作品である様に(私には)見えましたです。ただ、今作の小松菜奈は冒頭から自分の運命をある程度受け容れた状態にあって、その意味では(設定年齢以上に)より大人であるとゆーか、そういった母性的な愛情を命ある限り周囲の人々に振りまいてゆこうという崇高な人にも見えたのですね。そしてそれは恋人となる坂口健太郎との関係性においても尚更にその様に見えるとゆーか、彼が(正直思いがけないホドに)人として未成熟なコトも相まって、コレはもうこのジャンルの映画としては少し風変わりな質感だな、とすら感じられたのですね。ズバリ、コレって「恋愛」なのかな?(少なくとも「恋」ではないのではないのかな?)とすら感じた…とでも言いましょーか。 ただ、そーいった「人の出来た」小松菜奈が時折溢してゆく悲しみや悔しさといったモノは、それこそ(我々男性にとっては特に)愛おしい「泣きドコロ」だったと思いますし、全体としても菜奈さんは物凄く気合・魂の入った演技をされてた様に思います。また、前述どおりやや情けない健太郎くんの成長ぶりも、コレも(特に女性にとっては)堪らない見ドコロにはなるべくモノだろうと思いました。もう一つ、織り込まれる四季の映像とゆーのが、どれも実に凝っていて非常に美しかったですね。結論、やはりシンプルでオーソドックスな作品ではありますが、完成度とゆーのは決して低くないと思いました。興味のある方は是非。[映画館(邦画)] 7点(2022-04-23 09:32:26)《改行有》

568.  バーニング・オーシャン 《ネタバレ》 あくまでパニックアクションとしては、後半の爆発炎上+脱出シーンもかなり迫力がありましたし、全体としてもそこそこ大作映画なワリに(前段が長すぎるとかも無く)良好なテンポとコンパクトなサイズでワクワクドキドキとお手軽に楽しく観切ることが出来ました。娯楽映画としては全然好かったと思いますね(まあ、実際の事故の顛末を描いている…という意味ではそれで好いのか?とも少しだけ思いますが、今作はソコにコンセプトを置いてはいなかった…と思うコトにして…)。 ただ一点だけ、やはり事故に至る経緯は少し説明不足で分かり難いのと、あとは事故発生の正に「その時」(=負圧テスト実行中)明らかに一番のキーパーソン(=そーいう雰囲気をプンプン醸してた)な筈のマーク・ウォールバーグにせよカート・ラッセルにせよ、どちらも現場(指揮所)に居なかったとゆーのはどーいうコトなのでしょうか?(ワタシ何か見落としてます?)どっちにせよ、肝心なテストをやるんだったら(+多少なりとも不安が有るのだったら)自分が居る時にやるよーに段取るべきではないでしょーか。誤解を恐れずに言えばリーダーとしてはちょっと意識低いな…とも思ってしまいましたかね(まあソコら辺も含めて、人物像の描き込みも総じて軽め…という作品ではあるのですケド)。[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-23 02:50:06)《改行有》

569.  ヒッチャー(1985) 《ネタバレ》 一見は「在りがちな(無くはない)」サイコ・スリラー系にも見えるのですが、中々どーしてある種の複雑さ・奇想天外を孕むとゆーか、とにかくルトガー・ハウアーが神出鬼没すぎる+状況が主人公側に不条理に展開しすぎる、という2つの「ご都合主義」の所為で結局よくあるスリラーには決してなっていないと感じられるのですね。とは言え全体的には、スリラー・アクション・そして「ホラー」の要素をコンパクトながらバランス好く兼ね備えた良質な娯楽作だとは思えます。特に、思ったよりも派手なアクション、そしてそれ以上に(前述どおり)ご都合主義的に超越的なハウアー演じるサイコが(ハウアー自身のやや常人離れした系統のルックスも相まって)醸し出す「もはや人外」な雰囲気てェのが少なからずも~「ホラー」として立派に結実している部分とゆーのは、この手のジャンル作品としてもかなりユニークな見ドコロだと言って好いかと思うのですね。 しかし、個人的にはどーにも…ご都合主義も「敵が強すぎる」とゆーのはまだ許せるのですが、却って「味方がバカすぎる」とゆーのはド~にもコ~にもやり切れないとゆーか(私がホラーとして不可欠なモノだと思ってる)主人公への感情移入を阻んでしまう様に感じられるのですよね。今作でも、見る限り主人公がのっけから悉く対応を間違えてドツボにハマってゆくの自体は(ソレで苦しむのが自分自身である内は)二百歩譲って好しとしましょーよ。でも、ナッシュの件だけは正直ワタシ許せないのです。大した意味も無く彼女を連れ回した挙句、ハウアーが明らかに彼らを狙っている状況は不変なのにま~た致命的な油断をし、結果…とゆーね。正直オーラスとかだって、お前なんか恰好付けてる隙にハウアーにブチ殺されてしまえ!と思ってたのに、その期待すら叶わず……つくづく、終始不愉快極まりない「極上の」ホラーだったな…とココまで来ると「感心」すらしますですよ。 以上、個人的な事情も非常に大きいのですが、全編まるでカタルシスを感じられなかったコトを加味して評点は低めに倒しておきます。無念。。[インターネット(字幕)] 5点(2022-04-23 02:44:39)《改行有》

570.  フィラデルフィア 《ネタバレ》 時期的にも、該当する社会問題に対する意識の向上に大いに貢献した、という(社会的意義の方の大きい)作品かと思う。その面の描き方はごく真摯で抑制的で、多くの人が受け容れ易い・共感し易いだろう(ごく穏当で)適切なものだったとも感じられる。 物語としては多くの場面を法廷シーンが占めているのだが、そこでの遣り取りにしても多分に前述の側面に関わる啓蒙的な「効果」の方を重視している…とも感じられる。ただし、その意味からすると一点、他方で少し映画としての抑揚は欠いている…というきらいも無くはないのですよね。特に、現在の視点からすればこの裁判はも~勝つのが当たり前(否、当時としても映画としてこの流れで敗訴!は在り得ないか)であって、ソコも含めて諸々とただ淡々と為る様に為ってゆく…というお話にも見える、その点においては、純粋に趣味・興味としての目的に供する映画としては多少物足りなさも残る…のかも知れない。もう一つだけ、敵方となる法律事務所側の裁判の進め方にも少なからず疑問が残るとゆーか、彼らが為すべきはひたすらに「解雇理由がアンディの能力に在ったコトの証明」であって、彼がゲイでソレを隠していた→だから信用ならない人物だ、という一種の人格否定は、そんなん負けて当然じゃね?とも思うのですね(どー考えても悪手だろ、と)。流石に、その部分の法的判断基準は当時だろうが現在だろうが変わらないと思っても居るのだケド(陪審制だとそーでもない…のでしょーかね?) 重ねて、映画としての社会的価値の部分について1点加点して、この評価といたします。トム・ハンクスとデンゼル・ワシントンも手堅い仕事でしたし、静のハンクスと(やや)動のワシントン、という補完性もグッドでした。[DVD(字幕)] 7点(2022-04-23 02:12:01)(良:1票) 《改行有》

571.  砕け散るところを見せてあげる 《ネタバレ》 いや~中々に風変わりとゆーか、諸々と一見は個々の要素の取り合わせが整合性を欠きまくっている…とでも言いますでしょーか。お話の方も(オープニングから本編開始!辺りからしてそーですが)言うなればかなり「分かり難い」とゆーか非常に唐突にも思える展開が最後まで続いてゆきますし、とりあえず(そーは言っても)お話的にはごく極めてシリアスなヤツ…ぽい一方で、登場人物のキャラや言動・言葉遣いには多分に滑稽さや可笑しみ(=やや「厨二」的な質感)が感じられたり、それに主役2人は年頃の男のコ女のコで如何にも青春!て感じに(最初から)見えてはいるのですケド、彼らの互いに対する感情の正体だってコレも最終盤までまるでハッキリしない儘進んでゆくのですし…私自身も、そーいった諸々がようやく(自分の中で)繋がり始めたのは相当に後半深くになってからでしたし、率直なトコロ、コレが繋がらないまま終わってしまった…てな人も少なからず居るだろう、と思うのですね。 ただ、先ほど少し「厨二」な…と書きましたが、確かに格好好いモノを格好好く・あるいは美しい愛を美しく「分かり易く」描くという映画ではないにしろ、描きたいソレ自体は実はごく非常に恰好の好い・美しい・そしてオーソドックスで共感の容易なモノである…とは確実にそー思われたのですよ。ソレを非常に独特でやや「破天荒」とも言える手法で描こうとした、というチャレンジングな作品にも見えましたし、個人的には前述どおりソコら辺とて(最後まで観れば)十分に腹落ちはしたのですよね。ユニークさも含めて、私は非常に好きな映画です。とは言え、序盤~中盤の居心地の悪さと、その後終盤までのワケの分からなさは、重ねて「人を選ぶ」だろう作品だ、とも思われますが。 ※ちょっと原作を読んでからレビュー書いた方が好いヤツだな…とも思ったのですが、それだといつになるか分からないのでとりあえず書きました。そのうち、書き直すことになると思います。[インターネット(邦画)] 8点(2022-04-23 01:39:37)《改行有》

572.  Ribbon 《ネタバレ》 予告編の感じは結構重そう?な映画だったし、ド初っ端もワリかしシリアスな雰囲気…なのですケド、そこから1時間弱はコロナの自粛で暇してる美大生のんちゃんのぐーたら日常コメディが続いてゆく、そのコト自体にはやや意表を突かれたと言っても好いかなあ、と。あと、このコメディ時間帯ってのはコメディの中でもちょっと相当におバカ系寄りとゆーか、特に主人公とその家族(とりわけ父・母)はかなりエキセントリックなキャラ揃いで、結論的には後半がやっぱしかなりシリアスでマジメな展開になってゆく作品としては少しだけ雰囲気はアンマッチかも…とも思いましたかね。もう一つ、コレも少しだけですが脚本が稚拙な部分も在るっちゃあ在る…とゆーか、例えば特に母親の振舞い(いくらナンでもあーゆーのを捨てねーだろ)とか、中盤の内定取消しの唐突な電話(コレもあんなのはもう流石に非常識だろ)とか、率直にチョイ不自然かな…と思う箇所も無くはなかったのですよね。 でも、個人的には今作、正直メチャクチャ気に入りました。やはり描きたいモノがしっかり在るって映画はイイですね!(だから前述のとおりに垣間見える若さ・拙さとかだってむしろ逆に好い様に作用してる…とすら思えましたよ)コロナ禍で人々が受けた傷と、そこからの再生…確かに、それは誰しもに(基本的には)平等に訪れたモノかとも思いますが、そこにも多少の濃淡とゆーか、やはり年齢で言えば若い学生のかた・職業で言えばアートやエンターテインメント業界のかたの方がより困難に直面されたものかとも思います。ある種、誰しもが感情移入できるだろうテーマなのも確かでしょうし、中でその主人公に仮託された思いとゆーのはソレこそ「皆辛いんだ…と思うが故に言えなかった叫び」なのだとゆーのもまた痛いホドに理解できるのですよね。中盤以降はとても共感度の高い映画だったと思いましたし、それをごく明るく爽やか・かつアートでオシャレなラストで締めくくったのも(それこそまだまだ"ままならない"状況が続く中では)ごく適切で嬉しい終い方だったと思います。初監督で主演・脚本も務め上げ、こんな素晴らしい作品を完成させたのんちゃん(+スタッフの方々)には最大の賛辞を!(→1点プラスしておきます) ※追記:本作は「初・劇場長編作品」で、初監督は『おちをつけなんせ(2019)』なのですね(配信もの)。勘違いしました→そのうち観ます。[映画館(邦画)] 8点(2022-04-19 22:16:38)《改行有》

573.  女子高生に殺されたい 《ネタバレ》 能動的な「殺したい」はまだともかく、やはり受動的に「殺されたい」てのは多分おそらく「愛されたい」すらより極めて高度に困難ですよね(その行為がまるで「一般的」なモノでない以上は)。しかも、今作の「オートアサシノフィリア」とかゆう御仁てのは、それこそ「誰」に殺されたいだとか殺す「方法」だとかにも選り好みがあって、かつその殺人行為自体も「完全犯罪」でなければならんのじゃ!てな具合に注文がエラく多いので、尚更こりゃ~無理っぽいな…とも(最初は)思ってたのですよ。ところが、多少は無茶や無理筋(+ファンタジックや偶然の要素)も含まれるものの、こーいうごく突拍子も無いエキセントリックな企てとしては思いのほか「筋道」はチャンとしてるのでして、結果まずまず上手くいきそうな感じに(かつ実際にもごく着実に)下拵えを済ませてゆくのですよね。一見はふざけたタイトルからシュールコメディかなんかだと思って観に行ったのですが、中々どーして精密に組み立てられたまま上質なサスペンスでした。映画としての展開運びも、前半がその「標的が誰なのか」と「どうやって殺させるのか」というトリック部分のタネ明かし、そして後半が本番当日の顛末、とゆーことでどちらもかなり面白くワクワクと観てゆくコトが出来ました。率直に、意外なホドに面白かったです(+大衆的でありながら実に奇抜なアイデアの有る非常にユニークな作品だ、ともやはり思いますし)。 ※以下、シンプルに思いっ切りネタバレしてますのでご注意ください。 なので映画全体としては全然フツーに楽しかったよ…というコトなのですが、一点だけ、コレだけ綿密に事を運んでいながら、肝心なメインのミッションはまたエラ~くアッサリと失敗したな…とゆーのが正直なトコロでもあるのですよね。クライマックスの展開自体は特に河合優実ちゃんの頑張りが素晴らしくて(てか優実ちゃんはルックス・演技もろもろ今作では非常に好かったと思いますね)そこからの全体的な締め方を含めても決して嫌いな方ではないのですが、重ねて肝心の部分がちょっと呆気無い…という感じでもあって。 とは言え、観終わっての感じも前述どおり確実に好かった方の作品だったとは思ってます。実はコレ、映画版の方が原作よりも少しボリューミーでキャラも追加されてるらしいのですが、それら追加キャラの効果もキチっと出せてるし無駄やダブつきも無かったですし、そして個々の演技も総じてどれも悪くなかったと思いますし(お蔭でカワイイ女の子が沢山出て来るのでその意味でも楽しいですし、言うまでも無く主演・田中圭の「密やかな変態性」という部分のクオリティもそこそこ悪くなかったと思いますし)。たぶん、原作も読むと思います(実は、既に買っちゃいました)。[映画館(邦画)] 7点(2022-04-19 22:12:16)(良:1票) 《改行有》

574.  女子高生ゾンビ 《ネタバレ》 高部あいって、結構可愛かったよな~と思って観てみたのですが… 高部あいはゾンビハンター、狂言回しとしてのフツーの女子高生を梶原麻莉子、そして緒沢あかりが敵方のキーキャラ(実質ラスボス)を演じており、この3人は女子高生ルックで登場する+ゾンビ化した女子高生てのもチョコチョコ登場する(→一部は体操服ブルマで)。作中の敵は前述どおり確かにゾンビだが中でホストと呼ばれるボス的なヤツが居り(緒沢あかりがコレで、実は高部あいも…という)雑魚のゾンビを使役しているという意味ではややヴァンパイア系ぽい話でもある。総じて、極端にレベルの低い超・C級というワケでもなく、主演の女子高生3人はそこそこ可愛くもあるし、アクションも(チャチだが)全く全然観るに堪えないっちゅうモンでもない。3人以外では小沢和義が頼れる味方のオッサンを演じており、彼の演技もそんなに悪くはなかったと思う(兄貴も出てたらしいが、気付かなかった…)。 ただ、かと言って好かった(=ココは!という好い点が在った)とかいうワケでもなく、まず高部あいは正直思ったよりは可愛くなかったし(好みの問題だが、それでも今作のクール系な役ってのが、彼女の場合ただ仏頂面に見えてしまう…という程度の演技力だったのも確かかと)女子高生のゾンビてのもやっぱまるで可愛げが無いし(血みどろで目ェ剝いて「ヴオオオオオオォォォォオ!!」て来られりゃそりゃあ…)何よりこの手合いでまるでエロシーンが無えってのも…(格闘中とかにパンチラチャンスくらいは幾らでも在っただろ!と)もう一点だけ、他はまだともかく音楽・録音が今作は妙に稚拙ですね(各所で声・音・SEの重ね方がスゴく適当でまるで雰囲気が出ないし、録音では単純にセリフ拾い切れてないシーンも散見されたりして)。ゆーてまあ、駄作・凡作なのは確実かと(事情が在るならイザ知らず、カネ出してまで観るモンでもないかな…と)。[DVD(邦画)] 3点(2022-04-19 19:02:16)《改行有》

575.  人妻集団暴行致死事件 《ネタバレ》 同監督の『女教師』からまずは古尾谷雅人、他にもチョコチョコと引き続きの出演者も居り、内容的にもかなり近いモノがあるとゆーか(だから)一種の続編と言っても好いかと思う。前半、だいぶ尺を取ってその若者たちの不毛な生き様を丹念に描いてゆくことで、彼らが(確かにチンピラに近い様な不良ではあれ)別にそこまで「悪人」て人物ではないコトを印象付け、ソレと後半の「凶行」を対比させることである種の社会的なやるせなさ・やり切れなさ(不条理)を描き出すコトが主眼という、まま高度な社会性を擁するロマンポルノだとは感じるのだね。 とは言え、コレは少なからず現在と当時との意識の差とゆーか、彼らは確かに悪人とまでは言えないかも知れないけれど、特にその「女性観」とゆーのには個人的にはも~許容できない様な自分勝手さ・ぞんざいさ(=コレはも~今時なら女性蔑視と言って好い様な)もまた見て取れるのだね。その意味では、あくまで私は(最後まで観ても)残念ながら彼らには共感・感情移入は出来なかったし、だから(室田日出男が非業の死を遂げる中ですら)どこか暢気に終わってゆくラストにはかなり高度に違和感すらが在ったのですよ。結論的には、私は今作はあまりポジティブな感情を持って観終わることは出来なかったですね。 一点、肝心の人妻(室田日出男の嫁さん)役の黒沢のり子という女優さんは、室田日出男と同レベルで今作には非常にハマっていましたね。少し蒙昧でおどおどとして、かつ別に高度に美人というワケでもないのだけどどこか妙に色気が在るとゆーか、色々と非常にとにかく「生々しい」のですよ。その意味では、彼女の濡れ場なんかだって(ポルノ的にも)ある意味「オツな」クオリティを備えていた、とも感じますですね。[インターネット(邦画)] 4点(2022-04-19 02:20:48)《改行有》

576.  若草の頃 《ネタバレ》 マーヴィン・ルロイ版『若草物語』は1949年製作ですが、同年末には日本でも公開されたとのコトなのです。翻って本作、製作こそ先立つことの1944年ですが日本公開は1951年になってからで、なのでタイトルがこの感じなのはそれ故に…とゆーコトなのでしょう。確かに、ミュージカルと一般映画という大きな違いこそあれ、両作は登場人物の構成などもかなり似通っていますし、何よりも作品が描こうとするモノにこそ大いに共通する部分が見て取れます。すなわち、両作はどちらも「家族の愛」や「人と人との繋がりに生じる喜び」といったごく普遍的な価値観を温かくノスタルジックに描いてゆこう…という作品だとは確実に言えるかと思うのですね。 本作は『若草物語』に比べれば(ミュージカルらしく)ドラマ部分はごくハートフルで然程シリアスに振れるコトはありません、が、ただ明るくコミカル…というワケでは決してなくてシットリやホッコリ、或いはジーンとするシーンも在って、ごく楽しい作品であると同時により深い見応えとゆーのも決して『若草物語』に勝るとも劣らないモノかと思います。その本作の中で、ジュディ・ガーランドは正に彼女の生涯ベストアクトと言っても好いレベルの(諸々の)パフォーマンスを披露していますが、その内で演技にもごくバリエーションが豊富で、彼女の様々な人間性の側面を感じ取れるという意味ではまず非常にお得感とゆーのもありますね。他の役者も、実に可愛らしい末の妹も然ることながら家族の面々も総じて優れた出来で(ダンスパーティのダンディな爺ちゃんなんて最高でしたすね)、重ねてドラマ的なクオリティも十分な作品だと思われるのです。 その上で、本作はミュージカル映画としても立派に名作と言って好いクオリティを有しています。ダンスは(ホントの)ダンスパーティシーンが主ですが実に華やかで素敵ですし、そんなコトよりも何より歌(曲)がも~ド級の名曲揃いです。中盤の『The Trolley Song』も完全に名曲!というヤツで大いに好みだったのですが、更にラストの『Have Yourself a Merry Little Christmas』もコレはも~20世紀屈指の名曲!てな感じで、この曲のシーンだけの為にでも本作を観る価値が在ったと率直に感じましたね。重ね重ね、最高(全盛期)と言って好いガーランドの出来も含めて非常に完成度の高いファミリー・ミュージカル・ドラマ映画でありました。必見かと思いますね。[インターネット(字幕)] 9点(2022-04-19 02:18:48)《改行有》

577.  明け方の若者たち 《ネタバレ》 二人とも大学(大学院)卒業してスグに就職したばっかですし、生活も健康的、かつ結構「意識高い」系な感じでもあるのですよね(でも意識「だけ」高い…て風に見えなくもない)。ただ、例えばソコでの二人での遊び方なんかはエラく無邪気であどけないとゆーか、諸々含めてもとにかくなんか「若いな~」つーか、もはや私も多少のジェネレーションギャップとゆーか(少なくとも恋愛映画としては)もう同じ目線では観れないかな…というごく残念なナニモノか、もワリと結構最初からしっかり感じ取れてはいたのですね(てか結局、単に私が老いたダケ)。 ところが本作、その上に実は軽い「叙述トリック」の類でして、この部分は率直に嫌いな人は嫌い~大嫌い(とゆーか「許せない」)というヤツだと思いますので、結論、率直に評価はバラつく方の作品だ、とは思われます。あとは諸々の要素(役者への好悪、音楽性、少しずつでも若者が成長してゆく…という物語性、他)の好み次第…てな感じとしか言えねーですかね。あくまで個人的には、やや好みからは外れたヤツでしたが。 ※とは言ったものの、ね~~~「少しは、好きで居てくれた?」「ごめんね」「本当に、ちゃんと好きだったよ」…て、そーいうコト訊いてんじゃねーよ!つーかさ。正直なハナシ、ワリと結構とんでもねータマだったな…とは思わざるを得なかった、てな感じすね。。。 ※あと、若者の恋愛映画だからソレ自体は別に全然悪くないのですケド、全体のごくライトな感じに比しても性描写が意外なまでにワリと結構しっかり在る…とゆーか、特に中盤の旅行夜のシーンとかはそのカメラ構図とかもなんか相当に生々しいモノだったりして、ソコら辺(個人的には)全体の雰囲気とはやや不整合かとも思いましたね(殊に主演の二人の元来の雰囲気とも合ってなかったかなぁ、と)。 ※もう一つ、コレも北村くんはそーいうお芝居が本領だとは思うのですケド、やっぱワリと結構「ドライ」ぽくも見えるとゆーか、だから終盤でふと打ち明けるホドに実は彼女に入れ込んでいた…とゆーのが序盤・中盤の様子からはあまり伝わって来なかったのですね。ソコはもう少し分かり易くして欲しかったかな…てのも思ってしまうトコロではあります。 ひとつ、随所で挿入されるポップ音楽の感じは確かに好かったと思います。キリンジの『エイリアンズ』は実は初めて聴きましたが素直に好い曲だと思いましたし、その場面にも(その時点の見かけとしても、そして歌詞を深く読み解くと最終的には更に)好く合っていたと思いますね。結局、世界と二人との間に在るのと同じ様に、二人の間にも「越えられぬ壁」が在った…という孤独さを描いたお話かと思いますので。[インターネット(邦画)] 5点(2022-04-19 02:11:36)《改行有》

578.  英雄の証明(2021) 《ネタバレ》 監督作は『別離』と『誰もがそれを知っている』の二作しか観ていないと思いますが、ごくごく陰鬱でシリアスなお話をカタルシスも無いまま最後まで運び切る…という従前からの作風として今作もまたその通りだと言えますし、それがまた中東社会の中に描かれるという一種のエキゾチックさ(+でありながらのお話としての普遍性)といったトコロもまた仍て件の如し、という感じでもあります。この監督大好きなのよ!という人ならば、も~必見だよ!という感じでもありますかね。 やはり、特に宣伝文句にもある様に今般のSNS化社会の在り方を問う…といった部分が(全世界普遍的な社会的テーマなコトもあって)かなり面白く観れましたですね。メディアやSNSで「バズった」結果、チヤホヤと持て囃されたり小金稼ぎになったり…とゆーのは昨今、テクノロジー or プラットフォームのお蔭もあって本当にごく簡単なコトになった…てのはソラそーだ!と思うのですが、誤解を恐れずに敢えて言えば、多くのソレは只の「人間性の切り売り」になってもーてねーか?と思うコトがあるのですよ。言い換えると、ソレってスキル・芸や実績・経験値といった確たる裏付けの無いナニかを商品化しているという意味ではある種の「虚業」だとすら思いますし、特に表現者と言われる範疇の方々にとってはソレは非常に「危うい」コトだ、とも思うのですね。そして、どちらかとゆーと私にとっては、それこそSNS化でそーいう「商品化」の方が容易にもなった一方で、その商品が「偽物か否かの判別」とゆーのもある種、我々一般市民にとっては容易になったのではないか…とも思われるのです。なので、それこそ私自身は今作においても決して主人公側に強く感情移入して観ていたワケでもなくて(そもそも、彼が踏み倒してた1.5億トマンてイラン界隈では相当な大金だとも思いますし)ワリと結構冷めた眼で観ていた…と言っても好いのですよね(結論的には、私には今のSNS社会はその悪しき面と同じくらいに、良き面の方だって当然にまた見えている…様な気もしている、と)。 重ねての個人的結論、もし人間性を売って食ってきたいなら、とりあえずまずは「ホンモノ」を売りなさいね、というコトですかね。今どき、ソコの誤魔化しはも~ほぼ効かないぜ…というコトかな、と。[映画館(字幕)] 7点(2022-04-19 01:34:40)《改行有》

579.  検察側の罪人 《ネタバレ》 うーん…仕事において「優先順位」って、結構ナニよりも大事だったりしますよね…… そこかしこまで行き届いてシャレオツな画づくりだとか、役者の演技にしても(主演2人も含めて)決して悪くはなかったとも思うのです。ただ如何せん、本筋のサスペンスとしてのお話の内容がまずは薄っぺら過ぎます。特に、中盤以降で最上が犯した2件の殺人はあまりに短絡的とゆーか、少なくとも「してやられた!」とか「鮮やか!」とかいうサスペンス的な醍醐味には全く為り得ないバカっぽさでしたよね。正直、これは起承転結でいったら「転」のエピソードですよ(=つまり、この感情移入が難しいホドに馬鹿げた犯行を主人公が見事に暴く結末こそを我々鑑賞者は希うのであって、ソレに答えるのがサスペンス映画の務めではないか、と)。 そしてこの通り後半は内容の酷さも然ることながら、また駆け足&テキトー&無駄っぷりもとにかくま~酷いのですよね(=正直、残り30分くらいまでにはもう2点は付けても好いかと思ってたのですが)。取りも直さずソレは、まず前半でキムタクが如何にカッコ好いかを描くことに注力し過ぎて結果「起承」まで話が進むのに1時間以上掛かっているコト、そしてコレもとにかく登場人物が(本当に無駄に)多すぎるというコト。ラスト付近は「寄り道」のエピソードもマジで要らないモンばっかでしたね~キムタクの「誕生日」の話とか、ニノと吉高由里子のセックスだとか、あと議員の葬式あたりは完全にブラック・コメディですし…(重ねて、他にやるべきコトが幾らでも在っただろと)…こんなコトは言いたくないのですケド、所謂「ダメな(大作)邦画」の見本の様な作品にも思えましたかね(見てくれがちょっと「ゴージャス」なダケ、という)。 今一度言わせて貰うなら、主演2人についても演技自体は別に悪くなかったと思います。キムタクは単独でも大いに客を呼べる役者なのですから、ゆーて彼のカッコ好さをメインディッシュに映画を撮るってのはコンセプトとしては決して間違いではない…とも思ったりね。でも、それにしたって後半は(前述どおり)彼とてカッコ悪過ぎ・アホ過ぎで、逆によくこんなダサい男をキムタクが演り切ってくれたな…とすら思うレベルでして。二宮クンは、中盤で一発ブチ切れる(+前述どおり吉高由里子とセックスする)以外は、実は特にナニもやってなかった…とも思いましたが、まァ~やっぱ(ダブル主演の片割れの)彼すらもそーいう「ぞんざいな」扱いだってのが、本作のバランスの悪さの証左…とも思えますですね。。 正直、近年の邦画では(個人的には)コレもワーストクラスですね。[インターネット(邦画)] 3点(2022-04-16 23:26:58)《改行有》

580.  世の中にたえて桜のなかりせば 《ネタバレ》 確かに、桜を眺めると年月の移り変わりを実感するとゆーか、人生における時の流れを再認識しますよね。それはソレが、春という「はじまり」の訪れを告げるモノであるが故か、或いはその儚さ故か、いずれにせよコレも確かに、来年もまた変わらずにこの桜を見れるだろうか…と自らの人生を振り返るきっかけになる、とゆーのはまま有るコトか、とも。 テーマは「終活」。とゆーか今作は、必ずしも人生の晩期に差し掛かった人のみならず、人がふとその人生の「振り返り」をしてみる、という幾つかのエピソードで構成された作品であります。映画自体やシナリオの質感・或いはそのコンパクトさも含めて、どちらかとゆーと(映画より)TVドラマに近い様なごく親しみ易い・分かり易いという作品だったかとも思いますが、それはおそらく本作がメインターゲットとするだろうかなり熟年の視聴者を意識するのならばまま適切なコトだとも思えるし、一方でシンプルな内容・演出はそーではない比較的若い視聴者にとっても、きっと物事の本質的な部分のクオリティとして伝わるだろうモノであったかとも思うのですね。率直に、真摯でとても好い・善い映画だと感じました。 主演の岩本蓮加ちゃんは非常に整ったルックスの美人さんですし、演技自体は発展途上という感じでしたがとても堂々としていて今後が大いに期待されます(ただ、同じ乃木坂の白石麻衣さんに結構瓜二つレベルでソックリだとも思いましたケド)。宝田明さんは、もはや「素」といった感じでこの映画に自分の思いを込められていた…かの様に私には見えました。でも今作でも背筋もシャン!とされていて全くご壮健に見えていたので、重ね重ね残念です。映画を追っかけていると色々と人の噂も耳に入るものですが、どこに行っても好い評判しか聞かない人でした(正に紳士だと)。そう考えると、この映画は宝田氏の人生や人間性のひとつの結実だったのではないか、とは確実に思われるトコロであるのですね。[映画館(邦画)] 7点(2022-04-16 23:02:14)《改行有》

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