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561.  ロスト・バケーション 《ネタバレ》 スマホの画面が浮き出る演出。そういう機能を持ったスマホが出来た時代のSF映画かと思ってしまった。 ナンシーとサーファー男二人の格好いいサーフシーン。この辺で、序盤のサーフボードとカメラヘルメットの持ち主が解る。彼女たちに待ち受ける、良くない未来も。 「もうひと波」とサーファー達と別れるナンシー。でも波も少なくなり、荷物もちょっと心配になったり、寂しさと心細さを感じさせる演出が上手い。 そこからクジラの死骸…あれは、怖いわ。 サメとの闘いはスリリングで迫力もある。だけど決着は、あそこまでドラマチックじゃなくても良かったかも。 太ももの傷が痛い痛い痛い。見てるこっちも大口開けて「ア~~・・・アフッ!!」って思わず声が出る。 そしてカモメが可愛い。捕まえて食べるのか?ってミスリードからの治療→指かじり。可愛い。 サンゴ、クラゲのフラグもキッチリ回収。 タイトルのThe Shallows =『浅瀬』が充分に活かされた、もどかしいシチュエーションが見事。 なのに敢えてロストバケーションにした効果はイマイチ感じられない。原題ままで良かったかもしれない。[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-11-26 00:31:36)(良:1票) 《改行有》

562.  スプリット 《ネタバレ》 “Split”『分裂』。23人もの多重人格(解離性同一性障害)を表しているんでしょうか? これ、公開当時に観ていたら感想変わってたかもしれませんね。何せミスター・ガラスの前の作品=アンブレイカブルの続編…というのを知ってから観てるわけですから、知らないで観てエンディングを迎えるのとでは、心構えが変わってしまいます。前もって続編だと知ってしまった以上、前作が、どこにどう絡んでくるのか、気になりながら観てしまいました。 結果、あの映画の続編だろうとなかろうと、本編には何の影響もないんですが、私の中で“シャマラン=最後に驚かせる”が定着してしまっていたため、却って『あ、作品内に絡んでくるんでなく、続編ってことがオチなんだ』って思ってしまいました。そのため誘拐事件の顛末を楽しめなかったように思います。 クレア達と違い、ケイシーは3人掛かりで戦うことを諦めてます。彼女の家庭環境から、“強いものとは戦うだけ無駄”と考えたんでしょう。幼少期から一方的な暴力である“狩り”を学んだケイシー。今の状況は自分が狩られる側。3人でもデニスには勝てない。それは叔父の性暴力と一緒。力に力で挑むのではなく…けど最後は力(ショットガン)で挑むことに。 最後のオチを抜きにすると、この誘拐劇というか監禁状態があまり緊張感がなかったように思えます。クレアもマルシアも、その場の思い付きで逃げ出して、すぐ捕まって。だし、24番目の人格との最後の戦いも、狩りの経験が活かせた戦いとも言えなかったし。狙いすまして一発で!とかじゃないもんな。 一本のサスペンス映画としては、ヴィラン誕生より、ケイシーの救出直後の方が気になったわ。彼女は今後、叔父とはどう向き合うのかな?そこくらいは本作の中で完結しといてほしかったわ。[DVD(字幕)] 5点(2024-05-07 00:02:29)《改行有》

563.  男はつらいよ お帰り 寅さん 《ネタバレ》 シリーズ50作目というか、後日譚ですかね。これ、もしシリーズ最終作品数が43作目とか74作目とか、中途半端な数だったら、果たして本作は創られていたかどうか。“50年50作”という節目の作品数になるから創られた、そんな数合わせ作品かもしれません。 オープニングの桑田佳祐。うん、前作の八代亜紀には感じなかった『作品に馴染んでない感』が湧いてしまいました。寅さんのコスプレしたご本人登場も、桑田さんのMVを観てるようです。 本作は満男の今と回想で進んでいきます。満男は後半の準主役だったので、本作でも語り部になるのは自然な流れですよね。でも満男が期待の新人小説家になっていたのは、思いっきり不自然な流れでした。 海外生活が馴染んでしまった後藤久美子を活かすための、国連云々の職員設定。それはわかるけど、小説家なんてどこから出てきたんだろう?夢はパイロットでなかった?大学は経済学部でなかった?小説家になったのは、クワッと見開いた目があまりに怖いからかなぁ?いややっぱり国連職員の泉と靴のセールスマンでは釣り合わないと思ったからかなぁ?きっとそっちだな。 回想でも出てきたけど、小さな印刷所で働く肉体労働者の博と、オフィスビルでキーパンチャーをしていたBGさくらとの、釣り合わない恋が実ったのが第1作目。制作陣はかつて自分たちで創った“理屈じゃない恋の面白さ”すら忘れてしまったのかなぁ。 最後のキスシーン。昔の別れのキスシーンとシンクロさせたかった意図はわかるけど、きっかけが唐突だったのと、泉と夫の関係も不透明で、まだ小学生の子供が居るママが自分からキスするとか、ホッペならともかくだけど、強引な気がしないでもないです。 懐かしい顔として、朱美復活は嬉しかった。当時のまんまだったわ、今も昔も変わらないなぁ。リリーは年相応になってたけど、良く言えば内面が落ち着いたんだな。一方、泉ママの美熟女っぷり。かつてのマドンナの中で、唯一(?)現役で“女”をやってる礼子が素敵。夏木マリってタバコの吸い方うまいよね。あれだけの灰を落とさない吸い方は流石。 個人的には本作の主人公はさくらに演じてほしかったです。男はつらいよは、時々帰って来るダメな伯父さんの物語である前に、20年ぶりに帰ってきたダメなお兄ちゃんの物語なんです。そんな兄妹の、(紅の花から)更に24年後の物語を観たかったなぁ。 最後のニュー・シネマ・パラダイスは良かったです。アッチは借り物だけどコッチは26年積み重ねた本物!…なんて変な誇りを感じてしまいました。 でも満男が寅の恋愛に首を突っ込んできたのは、29作目あじさいの恋からだったろうか?満男は初期のマドンナ知らないからなぁ。 だから本作はさくらを主役にして、あのシーンはさくらの回想にした方が、シックリ来るんだけどね。 オープニングの違和感を吹き飛ばしてくれた、歴代マドンナ・ラッシュだけでも充分満足。 リリーと礼子以外の、歴代マドンナの“今”も観たかった気がするけど、それは贅沢な望みよね。 本当にこれでお腹いっぱいです。良い最後でしたよ山田監督。最後最後。 数え間違いがなければ、全作レビューした人、私含め7名。特別編は飛ばして本作はレビューした人3名。49作までレビューした人1名。48作までレビューした人1名でした。本当に皆さんご苦労様でした。これからも男はつらいよのレビューがもっと増えると良いですね。 全50作品。寅さんは重すぎず長すぎず、他の映画を観たときの口直しに丁度良かったです。昨年5月からスタートし、およそ11ヶ月で完走。中身の薄っすいレビューもあったけど、長く楽しい旅路でした。私の寅さんレビューも、これでおしまい。さぁ次は何のシリーズに挑戦しようか。[CS・衛星(邦画)] 5点(2024-04-26 00:27:15)《改行有》

564.  静かな生活 《ネタバレ》 伊丹監督らしくない伊丹映画でした。監督が今まで積み重ねてきた方程式を壊した作品かもしれません。 主役が佐伯日菜子に渡部篤郎と、まだ俳優経験の浅い若い2人で、今までの伊丹作品の常連だったベテラン山崎努も宮本信子も、一歩引いた立ち位置で作品に参加しています。 同級生であり義弟である大江健三郎の小説を映画化したものなので、もしかしたら、原作の良さを引き出せるように、監督自身の持ち味を出さないように配慮して映画化したのかもしれません。それくらい伊丹作品っぽくなく、大江作品の映画化って感じです。 とはいえ私は大江さんの本は読んだことないので、イメージも何もありませんが。どこまでが創作か解りませんが、マーちゃんとイーヨーが大江さんの実の子供たちだと思うと、扱っているテーマが障害者の性だったり、性暴力だったりと、中々赤裸々な内容だったと思います。 最初は、障害者への差別を交えつつ、両親不在の兄妹の周りで起こる、ちょっと不思議な事件を、ゆるーく解決していくほのぼの系ミステリーだと思いました。家の門に置かれる水の瓶と、それを捨てずに貯めてるマーちゃんのシュールさ。少女を襲う渡辺哲はショックだったけど、ちょっと新感覚な謎解きで面白かったです。そう、後の『アメリ』のような期待感がありました。 悪い男とフェードアウトするお天気お姉さん。「どうしてもボランティアになっちゃう」は、残酷だけど飾らない本音ですね。このお姉さんがイーヨーを「世界で一番魂の綺麗な人」と表現しますが…友人がよく『野良猫って目付き悪いけど、飼い猫にすると徐々にフニャンって目付きになるんだよ』と言います。餌の心配が無くなると、猫も穏やかな顔になるんですね。 イーヨーはお金持ちの両親と面倒見の良い優しい妹に囲まれ、時間に縛られることなく、作曲とか水泳とか自由に好きなことをして生きていけます。 時たま他人から残酷な言葉を掛けられるにしても、一般家庭で暮らす障害者は、イーヨーのように手厚いフォローをしてくれる人がいません。これだけ恵まれた環境であれば、世界一魂が綺麗になっても不思議では無いのかもしれません。 さて、中盤から新井君の小説による風評被害と彼の本性の話になり、序盤とは作品の色がガラッと変わります。小説の襲われる女性があまりに残酷。アメリ風作品は普通の生々しいサスペンスになります。 マーちゃんも可哀想だけど、そこに至る経緯が、アレ?って感じ。団藤さんに暴力ふるった後、何事もなかったかのようにプールに来てる新井は変だし、それ知ってて水泳習いに行く兄妹も変。そしてマーちゃんなぜ新井の部屋に入ってしまう?どうしてその事件、絵に描いて残す?というか、話をこっちの方向に持っていくなら、序盤のイーヨーの性問題とか必要だったのかな… う~ん…あ、あとポーランド大使館員への執拗なビラ配りに結構な時間を割くとか、色んな意味で私とは住む世界が違うなぁって、思いました。[CS・衛星(邦画)] 5点(2024-04-24 01:27:58)《改行有》

565.  男はつらいよ 寅次郎の縁談 《ネタバレ》 シリーズ46作目。初っ端から満男の就職氷河期直面が重くリアルで、観ていて辛いロスト・ジェネレーション世代です。就職という現実から目を背け、香川の孤島に住み着く満男。辛い就職活動を放りだして、島で生き生きと働く様子は『決められたレールだけが人生じゃないんだよ』というメッセージだろうか。今までも『消費税』やら『踊るポンポコリン』やら『バブル崩壊』やら、時代を表すキーワードは出てくる作品だったけど、ここまで時代と真っ向向き合った回は初めてに思う。 笠智衆さんが亡くなっていました。かつて飈一郎役の志村喬さんが亡くなった際は、劇中三回忌を行い、現実と劇中をリンクさせていましたが、今回はレギュラーの御前様。制作陣は『御前様は出てこないけど元気にしている』というシナリオを選んだようです。 レギュラーキャラのこの扱いから、当時の渥美さんの体調を考えると、いつ最後の撮影になるか解らない中、山田監督は男はつらいよの『最終回』を用意しないことにしたのでしょう。冬子まで出して、さくらに何度も何度も『御前様はお元気?』と言わせる。現実世界と劇中世界のリンクを外すことにしたんでしょうね。もしかしたらこの先、渥美さんが亡くなっても、寅さんは亡くなってない、そんなファンタジーの世界を創ることにしたんじゃないでしょうか? ここまでだと、42作目『ぼくの伯父さん』の終わり方が、最終回らしく綺麗でした。満男(&泉)のスピン・オフで、男はつらいよ世界の延命を図ったけど、正直あまりしっくり来なかったんでしょうね。私も残念ながら、満男にそこまでの魅力を感じてないです。 あくまで“寅次郎の甥っ子”でしかない満男。寅=バットマンだとすると、満男にジョーカーほどの魅力がなかったんですね。満男は精々ロビン。ロビン単体じゃ映画は作れない。 さて、かなり脱線しましたが、満男と亜矢の恋は初々しくて良かったと思います。満男の離島での生活を、現実世界で苦しむ若者へのメッセージだとして、急に亜矢を捨てて東京へ帰る決意をする満男。え?何で?って思いましたが、満男は、リアル過ぎる就職難の現実から、笠さんが亡くなっても御前様は亡くならない、時間が止まったようなファンタジーの世界、寅さんの世界に帰ったんだと考えました。 両腕をブンブン振って見送る亜矢。どんどん小さく遠くなりながら、最後はうずくまって悲しみを表現する姿が可哀そうで…どうして城山美佳子をマドンナ扱いしないのか謎。 そしてどうせなら、一度東京に帰って、あれこれ整理して虎さん世界からFOして、晴れて琴島で亜矢と再出発を決める満男を出しても良かったかもね? …いや満男が邪魔とか、そういう事じゃないんですよ?[CS・衛星(邦画)] 5点(2024-03-21 21:54:05)《改行有》

566.  特攻大作戦 《ネタバレ》 “The Dirty Dozen”『汚らわしい12人(≒1ダースの囚人兵)』。私がレビューを書くようになってから既に2回もNHK-BSで放送されていることから、結構支持されている映画なんだと思う。リー・マービンにチャールズ・ブロンソン。更にドナルド・サザーランドやら刑事コジャックやらエアウルフのドミニクやら、内容的にも'60年代版のエクスペンダブルズって感じでなかなか豪華。 何より『めぐり逢えたら』の男が泣ける映画として紹介されてたのが印象深くて、変に期待してしまいました。 考え方も罪歴もバラバラの死刑囚たちが、少佐のもと、一つにまとまって大きな作戦に取り組む。少佐への反発が徐々に信頼に代わり、軍事演習で、いけ好かない大佐に一泡吹かせる前半部分は、痛快な戦争スポ根モノって感じで楽しめます。 問題は後半、作戦本番ですね。ヘミネスが台詞のみの説明であっさり死んで、戦争の無情さを感じさせます。そこまでは良いとして、そもそも潜入作戦なのにウラディスロー以外ドイツ語が喋れないってダメでしょ。本部もよくゴーサイン出したよ。 なかなか引っ掛からない登りロープ。抜ける屋根。マゴットたちは米兵の格好のまま建物に侵入(せめて撃ち殺したドイツ兵の服着たらどうだ?)。マゴットの暴走で作戦失敗、からの少佐たちも作戦中に米軍服に着替え(これ必要か?味方の誤射を防ぐため?)。何ともグズグズである。 それに負けじとドイツ軍の対応もグズグズ。女の悲鳴がしても銃声がしても2階に確認に行かない杜撰さ。ロクな抵抗をせずあっさり地下室に閉じ込められる将校と御婦人たち…なにコレ? やはり、主人公側が女性も含む無抵抗な人間を殺害する結末は、いくら戦争とは言え、とてもモヤモヤします。ここで彼らの目的を再確認しましょう。 彼らの作戦は、ノルマンディー上陸作戦に合わせた将校の殺害と後方撹乱。そのターゲットはドイツ国防軍の将校。つまり憎きナチスではなく、どこの国にもいる普通の軍人さん達です。 目的地は軍の保養所…日本で言えばKKRの宿泊施設みたいな場所ですね。フランス領の施設だから、建物の詳細な模型も作れたんでしょう。戦地から離れてる田舎の施設だから、通信施設や弾薬は置いてあっても(他に安全に置ける場所がない)、国防軍の中でも練度の高い兵隊は配備されていません。 Dデイ直前だし、当時のドイツは人材不足。あの施設に居たのは再任官された退役将校と、非戦闘員の文官、動員された予備役兵たちじゃないでしょうか(想像ですよ)?それなら、最初の銃声からドイツ軍の抵抗が少なかった理由も納得。遅れてやって来たどこかの基地の増援部隊が、軍隊らしい普通の抵抗をするのも納得。あのパーティは、退役将校に国のために再度働いてもらう、決起集会のようなものでしょう。言わばKKRで開かれる、奥様同伴の退職者の慰安行事。 そんな、居ても居なくても戦局に影響のない、国防軍の退役将校(想像)をたくさん殺すのが、彼ら囚人兵の仕事です。まさに汚れ仕事ですね。戦局に影響はなくても、ガソリンで無慈悲に焼き殺されたとあっては、ドイツ兵は戦意喪失したことでしょう。 アメリカ軍ももし世論に非難されても『少佐が囚人兵を使って勝手にやったこと』と切り捨てたでしょうし、少佐も『ジェファーソン(黒人)が勝手に暴走した不幸な事故』にしたかもしれません。運良く作戦は成功し、囚人兵の大半は死にました。ウラディスローは恩赦を受けますが、どこかの戦場で口封じされたんじゃないかなぁ…原作読んでないから全部想像ですけど。 詰まらなくはないんだけど、なんか、めぐり逢えたらで詳細に紹介された意味も、BSでよく放送される意味も、この作品がどんな人達に支持されてるのかも、よく解らない映画でした。[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-03-20 15:35:49)《改行有》

567.  男はつらいよ 寅次郎の青春 《ネタバレ》 シリーズ45作目。渥美さんの体調悪化は、当時世間では公表されてなかったんだっけ?夢のシーンの立ち回り、布団の上で満男とじゃれ合い、くるまやでタコ社長と喧嘩。まるで、まだまだ動けるゾってアピールしているみたい。 男はつらいよも終盤戦。…なんて、終わりが解っているからそう言えるけど、当時の人はリアルタイムで、このシリーズをどんな印象で観ていたんだろう。 寅のヒゲを剃る蝶子。近づく胸元…髪結いの亭主('90)に大いにインスパイアされたと思われる本作。御前様が言っていたけど、今の渥美さんでも理髪店でじーっとしてるだけなら苦も無いだろうという配慮というか、そういうものかもしれない。蝶子の急な結婚も、本家に負けじとお洒落な結末でした。 2人の交際が始まって早4年。4年前とそう変わらない満男。未だに高校時代の泉の写真を持ち歩いている所なんか、まさに自分の成長に合わせて世の中も成長すると思っているかのごとく、ワガママな気持ちの現われに思います。 一方で社会人となり、東京で一人暮らしして、同級生も結婚する泉。世の中の変化は彼女を大人へと成長させていきます。竜介と気さくに話す泉と、やきもちを焼いて拗ねる満男。2人の関係にどんどん溝が生まれて来たように感じます。4年は長すぎるよ。 礼子(泉ママ)も、勤め放っぽって帰ってこいなんて無茶を言う。自分も勤め人ならそれが難しいことくらい解るだろうに。この時電話で言う「吉村さん?お姑さんが病気なんでイナカに帰るって」の、吉村さんって誰だろう?前作の彼氏は北野だったし、泉が紹介された楽器店の店員が吉村さん…だけど違うよなぁ。満男の友人よっちんも吉村だけど…違うよなぁ。まぁホステスさんとかだろうけど。 ホームにて、ママを悪く言う満男にイライラしてる泉。それでも「来てくれてありがとう」を言えたのは大人だなぁ。満男の「当分会えないの?」に少し間を置いて「ごめんね」の結論。泉は最後に自分の気持ちを態度で示した。でも満男から望んだ言葉は最後まで出なかったのね。ママは元気になったけど、泉が来ない諏訪家の正月。御前様の件も観終わってから知ったけど、なんか、終盤を感じさせる、後味寂しい回だったなぁ。[CS・衛星(邦画)] 5点(2024-03-19 22:37:36)《改行有》

568.  龍拳 《ネタバレ》 “Doragon's Fist(龍拳)”『龍のこぶし』。劇中主人公の拳法が『龍拳』と呼ばれる描写はないので、拳精に出ていた龍の拳と同類かどうかは解りません。どちらかと言うと中国=ブルース・リー=龍…のイメージをジャッキーに背負わせるよ。って、そういう意味での龍でしょう?おそらく。 アメリカのウェスタン、日本のチャンバラに並び『香港のカンフー映画のスタンダードって、こういうのだよ』って万人のイメージ通りに仕上げた、正当派カンフー映画といえる作品です。なのできっと、正統派ウェスタンが苦手な人なんかには、同様に苦手な作品かもしれません。道場同士の縄張り(覇権?)争いに用心棒として雇われて…なんて、けっこうウェスタンでありそうな展開です。 ジャッキーなのにコミカル要素を一切排除しているのは異例で、出だしも結末も重たいです。だけど主人公ホオウァンの性格は、ふざけないだけで他作品のジャッキーと同じく、温かみのある青年役で、『こんなのジャッキーじゃない!』なんて違和感はありません。 数年間溜めに溜まったホオウァンの怒りが、ジョンの今の姿を見ても収まりきらず、アイ一家の用心棒として、百忍道場の門下相手に暴力を振るうのを容認するのは、とても人間らしく思います。 あ、そうそう、ジョンが作った金ピカの『唐山道場』の看板の登場シーンだけは、唯一笑えました。 しかしこの時代の中国の道場って、いまの拳法道場なんかと同じとは思えない。今で例えるならどんな組織なんでしょうね?マフィア?警察?国?アイ一家、百忍道場の門下生を皆殺しだから…やっぱマフィアかなぁ?じゃあホオウァンの所属する唐山道場もマフィア?うぅ~ん…よくわからん。 最後、劇中あまり目立ってなかったトンファー使い(アイの弟らしい)との闘いがメインなのと、百忍道場全滅の一歩手前で種明かししちゃうのは、強引だなぁ…テクサ ドラゴンフィス トゥサーバーイ♪[地上波(邦画)] 5点(2024-03-02 11:16:34)《改行有》

569.  アメリカン・ハッスル 《ネタバレ》 “American Hustle”『アメリカの詐欺師』。カンフーハッスルのハッスルですね。さぁ詐欺師の映画とくれば、最後どんでん返しで痛快に騙されるのが定番かと思いますが、私の集中力が足りなかったのか、どうにも波に乗れませんでした。 物語はプラザホテルのシークと市長の取引から始まります。取引を前に3人が揉めてます。でも理由はわかりません。 市長が出ていくとアーヴィンの回想、どうして彼は詐欺師になったかを振り返ります。そして愛人シドニーとの出会い、回想。奥さんロザリン登場。ディマーソ登場…市長の取引に戻るのは、始まってから48分辺り。おいおい、どうしてここから映画を初めたんだい? 最初の方しっかり観ていなかった私が一番悪いんだけど、最初に出ていたアーヴィン、シドニー、ディマーソの間にも騙し、騙されがあるものと思って観ていたから、シドニーが留置所で監禁されて、マジックミラーの後ろでディマーソとアーヴィンが話してるのを観て、2人でシドニーを騙してるのか?なんて思ってしまった。あぁちゃんと観れてないなぁ。 アブスキャム事件本題以降は、序盤で割と多く出ていたアーヴィンの“心の声(ナレーション)”が減ったため、このセリフが本心なのか相手を騙してるのかも解らなくなり、どれが本心だろう?って関心が薄れてしまいました。勝手に自滅してますねぇ。 でもテレジオ登場で映画はピリッと締まります。シークにアラブ語で質問するトコの『やべぇ』空気は最高。手に汗握ります。ここが一番のピンチで山場じゃないでしょうか?そしてアーヴィンは“失敗すると殺される”立場になります。さぁ、どう切り抜けるか?? でもその緊張感は長続きしないで、序盤のムードに逆戻り。いま誰が有利で、いま誰が不利なのか、チェス盤の駒の配置がイマイチ伝わってきません。私の集中力がなかったせいも大いにありますが、メインの3人がアレコレやってる事件より、奥さんの単独暴走のほうが面白くて目を引きます。 最後もどうにもスッキリしない。実話ベースにしても、もう少し解りやすい娯楽作品に振ったほうが良かったのかも?とか、観せ方変えればもっと面白くなったんじゃない?なんて思ったり。1回目の理解度はこの程度。もし集中力が続きそうなときにもう一度観たら、もうちょっと楽しめるかもしれない作品。[DVD(字幕)] 5点(2024-02-13 22:43:37)《改行有》

570.  アベンジャーズ(2012) 《ネタバレ》 “The Avengers”『復讐者たち』だそうで…。なぜ彼らの集まりが復讐者なのか、意味はわかってません。ただ『アヴェンジャーズ』じゃなく『アベンジャーズ』なのは好感度高いです。ケビンをケヴィンって書いたり、いつからかバビブベボを『ウに点々』表現ばかり使うようになってきましたよね。何でだろ? アメコミ・スーパーヒーローが夢の共演。といっても、私はアイアンマン1作と、お付き合いでエンドゲーム(何故に最後だけ)を観てしまったのみで、他の作品は観てません。アベンジャーズで4作品?枝葉を含めると膨大な数のヒーロー映画を見る必要があるようで、これは私には、楽しみというより辛い修行のように思えたので、なるべくなら手を付けないで済ませたい気持ちでいっぱいです。 今回偶然にも1作めのDVDを手に入れてしまい、ひとまず、これ1作だけでもって気持ちで、観ることにしました。 ソーは神だし、ブラック・ウィドウは拳銃で戦う普通の人みたい。それらを同じ立ち位置で描くには、強弱のバランス取りが難しいんだろうなって思います。そこは案外違和感なく、上手いバランスで描けていたと思います。 ただ、日本のアニメとかだと、敵のボスが強すぎて全員で立ち向かってギリギリ勝てるって展開だと思いますが、ロキが本作の大ボスということで、出てきた時からソー1人で勝てるんじゃないか?と思ってしまいました。チタウリの艦隊ってのも、数ばかりでロキよりは弱いだろうから、結果論ソーとハルクが居れば、他のメンバーがいなくても勝てたんじゃないか?と。 ただニューヨークの被害は酷かったですね。シールドや州軍も応戦してたけど、どれだけ有効打を撃てていたのか?ブラック・ウィドウやホークアイの攻撃は効いてるっぽいのに。 そうなると、私はどの立場で観ればよいのか、困ってしまいます。ヒーローの1人?無駄な抵抗をする軍人?逃げ惑う市民?主要メンバーに、観客の代弁者である普通の人が1人居ると助かったんですが、恐らくその役割だったフィルは途中リタイアしてしまいます。そうなると糸の切れたタコ状態で、超人的能力を持つ者同士の戦いを、自分がどの立場に感情移入すれば良いのか解らない視点で、ずっと観続けることになります。 最後の攻撃手段にちょっとビックリ。こういう、人間の科学兵器が効かないから、スーパーヒーローが戦うんだと思っていたから。 あと、最後のみんなでご飯食べてるところはとても良かったです。[DVD(字幕)] 5点(2024-01-28 22:52:49)《改行有》

571.  スペース・カウボーイ 《ネタバレ》 “Space Cowboys”複数形なくらいで邦題まま。4人のおじいちゃんの若かりし頃、'50年代の音速実験機から始まり、宇宙開発をすっ飛ばし、現代に至る。旧ソ連がアメリカから盗んだ誘導装置を使ってたって設定が、実際ありそうで上手いです。レーガン大統領の時代に『スター・ウォーズ計画』なんてのがあって、まだ子供だった私は、現実がSF映画に一歩近づいた気がしてワクワクしてたのを思い出します。 アメリカも実現できなかった当時の計画を、ソ連がNASAから盗んだ技術で実現してたって設定は、あれれ?って思うけど、きっとこの世界ではアメリカも同様の核ミサイル衛生を打ち上げてたんでしょう。 マックやウィンドウズから進化してきたコンピューターの足跡とは違う、'80年代のロストテクノロジーはまさに驚きです。余談だけど、数年前にファミコンを買って時々遊んでるんですが、当時作られた中古のカセットを挿して電源を入れると、ほぼ100%見事に息を吹き返します。劇中「アイコン」がチームを“敵”と認識して攻撃態勢を取る様子が、今も元気なウチのファミコンと重なりました。 '50年代のX-2飛行実験シーンが短いので、誰がどんな担当なのかイマイチ掴めなかったけど、おじいちゃんたちが頑張って訓練して、世論とか努力以外の面でも後押しされて、みんなで宇宙に行くシーンは夢があります。さすがベテラン俳優4人、シャトル内の無重力演技もサマになってました。 この年代の作品で、スペースシャトルに乗って、落下物から地球を救うシナリオのお約束。この映画もソレだったけど、オープニングのホークと月への思い、『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』が上手に作用して、しんみりしない清々しさを感じました。 シャトル着陸はやり過ぎにも思えたけど、若造どもを追い出してチーム・ダイダロスでやり遂げるんだ!って場面を入れるための演出でしょうね。 最後の月面シーン。ホークが辿り着けたかどうか?を後の考察に委ねるのも良いけど、おじいちゃんたちには悠長に考えてる時間はないんだよ!って意味で、思いっきり観せたんだろうと思うと、ちょっと微笑ましい演出。[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-01-22 10:20:22)《改行有》

572.  ある愛の詩(1970) 《ネタバレ》 “Love Story”『恋愛小説』。直球勝負の思い切ったタイトルです。どんな内容かも想像がつくタイトル。そしてこの、美しくもどこか悲しげなテーマソングは聞き覚えがありました。 小説と映画の同時進行(メディアミックス)の先駆けだったんですね。テーマソングをレコードで掛けながら小説の続きを読み進める…なんて立体的な楽しみ方も出来た作品だったことでしょう。 冬の寒空の下、スケートリンクの端に一人の男が座っている。その横にタイトル“Love Story”。テーマソングがサビに入り、この映画の一言目が「彼女は25歳で世を去った」と。驚いたことにこのお話は、男女の恋愛物語の『結末』から始まります。そして彼女との出会いの回想に続き、2人がどのように愛を育み、なぜ彼女は世を去ってしまったのかが描かれていく。 クリスマスの朝方にジェニファーは亡くなるけど、彼女が息を引き取るシーンは描かれない。 オリバーとジェニファーが、最後の晩にベッドで抱きしめ合うシーン。このシーンが2人の最後として描かれる。 死別を描いた映画だと、その後の彼女が息を引き取る瞬間がクライマックスで描かれそうなものだけど、この映画では一切オミットしている。彼女を失った夫(オリバー)と父親(フィル)の別れのシーンへと続く。そしてオープニングのスケートリンクへと繋がる。 神を信じない2人は、夫婦となることを神に誓わない、新しい時代の結婚式を上げた。2人には天国や転生といった概念がない。 オリバーの中で、彼女と出会った図書室から、彼女と別れた病室までが延々とリフレインされる。それが終わることのない2人の“Love Story”…なんて、ちょっと怖い方向になっちゃったね。[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-01-20 14:08:50)(良:1票) 《改行有》

573.  新・明日に向って撃て! 《ネタバレ》 “Butch and Sundance: The Early Days”『ブッチとサンダンス:若かりし日々』。前作のタイトルが2人のフルネームだったのに対し、名前だけになってます。 公開から10年後の続編、しかも前日譚だから役者さんも変わってます。トム・ベレンジャーがポール・ニューマンに似てるか?なんて考えたことなかったけど、まぁ案外違和感は感じません。 ブッチもキッドも実在した人物だけど、前作で作り上げられた陽気な義賊といったイメージが強く、その創られたキャラクターをモトに、さらに軽い性格にしたように観える。 若いだけに軽くても良いんだけど、ストーリーは行き当たりばったり。出所したらO.Cに仲間を売ったと勘違いされ、ひょんな事からサンダンスと組んで、雪道をスキー履いて血清を届け、ブッチの家に寝泊まりして…このツギハギの集合体のようなお話は、どこに向かってるんだろう?って、あの有名な『明日に向かって撃て!』に向かってるから観ていられる内容。最後が列車強盗だから何となく納得して終わる。 この当時、相当下火になっていたであろう西部劇映画。誰もが知る名作のキャラを出して、今風の軽いノリの青春映画にしたら、こんな風になりました。って感じ。…ネガティブな書き方になってしまっているかもだけど、前作に特段の思い入れがなければ、また気持ちをリセットして観ることができれば、案外普通に楽しめる作品でした。暇な深夜にボ~~~ッと観るのに最適。[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-01-03 23:06:17)《改行有》

574.  クライマーズ・ハイ(2008) 《ネタバレ》 歴史に残る大事故を地元新聞社の中から観る。当時の空気、あの時の夏の暑さを追体験する作品としてとても良く出来ていて、グイグイ引き込まれ、最後まで飽きることなく観られました。 日航機墜落事故は“夏休みの終わりの方の大事件”として覚えてます。多くの人とともに坂本九が亡くなったこと。生存者がヘリに釣り上げられる映像のインパクト。垂直尾翼の無い123便の写真。大人が読む週刊誌には生々しい現場の写真が多数載っていたとか。 ネットのない時代、いわゆるスクープ写真の載った雑誌が売れた時代。当時の報道の過熱ぶりが本作からも感じられました。 でも本作のメインは墜落事故自体ではなく、事故を取材する新聞社の内側。劇中何度もでる“大久保・連赤”は14年も前の事件で、社内上層部にはいわゆる当時の“レジェンド”たちがデカい顔をしている。等々力が若手に“読者は記者の姿を見ている”ことを延々と語っている、あの面倒くさい空気。そんなの良いから無線機入れろよって言えない環境。気に触った一言をいつまでも引っ張って設けた宴席、土下座の蒸し返し。昭和っぽい暑苦しさが良く出てました。 事故自体の経緯を俯瞰して観せてくれる作品ではなく、あくまで記者目線で事件を追う。私は事故の全体像を当時の記憶で補完出来たけど、若い人には説明不足に思えるかもしれない。『大統領の陰謀』もそんな創りだったなぁ。あっちは基礎知識がないからチンプンカンプンだったわ。 佐山の「…出来すぎじゃないですか?」から抜きネタ不掲載の流れ。悠木の信念「チェック、ダブルチェック」の結果として不掲載は納得だけど、社長じゃないけど恥の上塗りから辞表。乗客の手記でおしまいって、そこから先描かないんだ。最後のテロップ、隔壁じゃないなら何なのか、何を隠してるのかも、匂わすだけでも知りたいところだけど… 息子から「僕のかわりに」と渡される石。現代パートの悠木が大事に持っている石。悠木が空港で子供と別れてからの事故。乗客名簿の子供の名前で手が止まるとこ。なんだろうこの流れ。『子供が死んだのか?』って思って観てしまった。私のようなポンコツには説明が足りなかったか、ミスリードにハマったのか解らないけど、ストーリーに集中できなくなってしまった。 集中できないもう一つに要因が、話の流れと無関係に挿入される現代パートの登山部分。最後にまとめて入れても良かったと思うし、何なら無くても良かった。息子は事故と無関係だし、息子のことは最初と最後しか出てこない。一緒に山を登るのが安西の息子というのも説明不足に思える。 あと社長のセクハラと安西の病状。悠木の母親の話も、中途半端に掘り下げる必要性もね。社長が悠木を犬として扱っている描写、佐山に悠木の陰口を漏らすとことか、145分も尺使って書ききるつもりも無いなら、入れなくても良かったかも。 むしろ日航機事故に特化した映画にしたほうが良かったんじゃないかなぁ。[CS・衛星(邦画)] 5点(2024-01-03 11:52:05)《改行有》

575.  男はつらいよ 旅と女と寅次郎 《ネタバレ》 シリーズ31作目。マドンナが都はるみ。チラッと出てくる細川たかし。ターゲットの若年化は諦めたのかな?ってくらい、中高年が喜びそうなゲスト回です。 前回のジュリー回がそれなりに手応えがあったのか、今回はもっと思い切りよく、マドンナの職業が人気演歌歌手。ヒット曲もそのまんま。名前がまんま京はるみ。歌の時間も長いです。更にお話がよくある『ローマの休日』ベースのお手軽脚本なのも含め、あまり力が入ってない回に思えます。こういうのも、たま~になら良いでしょうけどね。 でも見方を変えると、都はるみのプライベートビデオの風合いがあります。中高生に人気のアイドルだったら解るけど、中高年に人気の演歌歌手だと、こういうの無かった時代だったと思うなぁ。 ニッセイのおばちゃん!あの歌と共に自転車乗ってたなぁって記憶があったけど、本作でも自転車乗ってて嬉しかったわ。 プライベートコンサートで盛り上がるとらやメンバーと、一人2階で失恋を噛みしめる寅が切ない。 3枚のリサイタルチケット。なんで3枚?しかも寅とさくら夫婦でとご指名付き。とらや一家全員呼べば…なんて思う部分もあるけれど。はるみはステージのあと、自分を含めた4人での宴席でも考えていたのかもしれない。歌手とファンの関係じゃない、プライベートな席。 ステージで寅との思い出を語った後に歌ったのは、楽しい思い出『佐渡おけさ』ではなく、失恋の旅路の唄『おんなの海峡』。[CS・衛星(邦画)] 5点(2023-12-09 20:02:40)《改行有》

576.  キューティ・ブロンド 《ネタバレ》 “Legally Blonde”『法律的金髪女』って、なんか中国の怪しい店みたいな。アメリカにはブロンド・ジョークってのがあるくらいで、金髪女ってだけで頭が空っぽって意味になるそうです。なので、天才バカボンっぽいニュアンスのタイトルでしょうかね?でも日本では金髪女にそんなイメージがないから、分かり易い邦題にして正解だと思います。 ゆったり気軽に観られる、お洒落なコメディ。キャーキャー言いながらドレスを買いに行って、ズルい店員を知識で言いくるめるスカッと展開から、頭はいいけど馬鹿でドジなエルのキャラが良く伝わります。失恋を糧に猛勉強してハーバード大学にギリギリ合格。知識は身についても服装も趣味もギャルのままなのは変わらず。あぁ漫画っぽいなって思ったら実話ベースの小説原作なのに驚き。まぁ東大とかにもすごい格好の人って居るからなぁ。 エルは学生のまま本物の裁判に参加して成果を上げるけど、プール係の秘密や、最後のアリバイ崩しなんか、終始女の子らしい着眼点を貫き通していて、一つの作品として上手くまとまっていたと思います。 リース・ウィザースプーン。日本人が考える定番の金髪美人ではないかもしれません。喜怒哀楽がハッキリしていて、角度や表情によってエリザベス・モンゴメリーやシガニー・ウィーバー、時にはウィレム・デフォーにも観えて面白い人です。[DVD(字幕)] 5点(2023-12-08 21:11:38)《改行有》

577.  男はつらいよ 花も嵐も寅次郎 《ネタバレ》 シリーズ30作目。オープニングは子供の頃ザ・ベストテンなんかで観たジュリーのショータイム。アメリカンな衣装を着たとらやのみんなが、なんかシュール。 いつもひっそり、とらやの背景を演じてきたお向かいさん・江戸家さん。挨拶以上の絡みを観せたのも、親父さん登場も、今回初かな?そんな江戸家さんから、ついにマドンナ登場!しかも派手派手な朝丘雪路って力の入りよう。この一瞬で花咲いて一瞬で終わる恋を入れたのは、この先寅さんが完全に恋の脇役に徹するからだろうか? 『シートベルト着用運動参加車』なんて書いてるけどシートベルトしない三郎青年。まぁ、友人に借りた車だしね。今回、大分県がスポンサーなのかな?温泉街、お寺、神社、グライダー、サファリパーク、ホーバークラフトと、いつもより観光色が強く、そこに割く時間も長め。 二枚目だけど恋に不器用な三郎青年。寅が青年に恋のアドバイスする回は過去にもあったけど、どうにも上手くいく気配がないのも珍しい。デートでもチンパンジーのベベの話しかしない三郎との時間に退屈してしまう螢子。寅とだったらいつまでも一緒に入られるのに。って素直な気持ちが辛い。 観覧車デート。あぁやっぱりここでもチンパンジーの話か…って、退屈そうな螢子がいい味出してる。 「子供のように思ってたベベが、螢子さんに出会ってからもう、ただの動物でしか無い」ここで求婚に飛ぶけど、螢子の中できっと『三郎さんのチンパンジーへの思いは、私の寅さんへの思いと一緒なんだ』って思ったんじゃないかな。三郎が好きだと言ったら説教した寅と、三郎に好きな女がいるのを感じて引っ掻いたベベ。居心地の良かった相手と、好きで結婚する相手の違い。だから螢子も一歩踏み出す決心ができて、結婚を受け入れたんだろうなぁ。 寅にしてみれば、三郎は最後フられて終わるところ。だって自分がずっとそうだったから。でも三郎が上手く行ったのは、自分と違って二枚目だから。って、寅の中の結論がまた痛々しい。ここのところ4作続けて寅の心を抉るような、可哀想な結末だなぁ。[CS・衛星(邦画)] 5点(2023-12-03 13:35:17)《改行有》

578.  カンナさん大成功です!(2006) 《ネタバレ》 “미녀는 괴로워”『美人はつらいわ』。ちなみに200ポンドは90.7185kgなんだって。 デブでブス。どっちも整形で解決しちゃうんだな。脂肪吸引だけして痩せたらアラ私って綺麗…とか、美容整形だけして体型は根性で痩せるとか、どっちかでも良かったような。声だけはそのままなのね。 サンジュンが良い奴なのかが掴めず。なんでカンナのことを悪く言うシーン入れたのかな。あんな男、整形で綺麗になって見返す対象程度で良いんじゃない? 犬を捨てるシーン、カンナ身勝手だなぁって思ったけど、その後サンジュンが飼ってるのはナイス。嬉しそうなカンナが良い感じ。三ジュン、悪ぶってるけど根は良い奴ってことか? アミが意地悪で嫌なヤツなんだけど、地道に歌の練習してるのに感心したところの、鬼の首を取ったかのような嫌がらせ… ジョンミンが安定の良心キャラなんだけど、最後整形しちゃうんだぁ…韓国では美しいことが、いろんなモノを手に入れる条件の一つなのかなぁ? どうにも、表も裏もどっちも好きになれるキャラクターが居なかった。サンジュンのカンナのホンネ、秘密を知ったアミの嫌がらせは、もう少しキャラを許せてしまうようなフォローを入れてほしかったかな。それが無いから『あの件は置いといて』って感じで、もう一歩感情移入できないままだった。 最後の方FOするアミより、ピンク髪の娘がカンナを認めててほっこりしたわ。 一時期、韓流ブームの時って、向こうの美人はみんな同じ顔(整形顔)してて不思議だったわ。美に対するベクトルが一緒だから、目指す目標も一緒になってしまう結果、同じような顔になるらしい。そんな中カンナは自然な整形をしていたってことなのかも? あれだけ整形が浸透している韓国で、整形した女を悪く言う風習があるのも意外だったかな。お互い納得して整形を認める文化だと思ってた。 ブロンディのカバー曲が良かったわ。[インターネット(字幕)] 5点(2023-11-24 23:25:50)《改行有》

579.  仮面の男(1998/ランドール・ウォレス監督) 《ネタバレ》 “The Man In The Iron Mask”『鉄仮面の男』おぉ、スケバン刑事2とかの元ネタで、実際にそういう人物が存在したんだ、へぇ~~。三銃士のその後、鉄仮面伝説、ルイ14世の秘密。複雑になりそうなお話なのに、とても分かり易い娯楽映画でした。 何度か映画化され、テレビアニメにもなっていた『三銃士』。私も基礎知識としてどこかで観ておくと、よりこの映画を楽しめたんだろうなぁ。よく知らないんだよなぁ…。時の人ディカプリオが、横柄な悪人ルイ14世と、心優しいフィリップの2役を演じますが、ホント顔つきを観ているだけで、どっちの役か解るくらい、見事に演じ分けています。この一本でディカプリオを2倍楽しめる構成になっています。 さて、三銃士の筋を知らない私は、この物語の主人公が誰だか解らないのです。この映画のウリ(主演俳優)は間違いなくディカプリオなんですが、ルイが主役というのは違う気がしますね。じゃあフィリップか?ってなりますが、彼は自分の意志で動くというより、両陣営の操り人形な感じです。なので三銃士(四銃士)が中心人物になるんでしょうけど、ダルタニアンが主役か?というと、どちらかというと悪に加担する側なので違うような…。 映画の中の悲劇としては、ラウルとクリスティーヌの悲恋なんだけど、どちらもアッサリと最後を迎えるため、印象が薄いです。クリスティーヌももっと抵抗してほしかったし、ルイももっと威圧的に悪党らしくがっついてほしかった。アトスが一時期フィリップの父親代わりになりそうですが、主役かというと、どうも違う。ポルトスは主役ってガラじゃないから、消去法でアラミスになるのかなぁ?うぅ~ん… 歴史モノにしてはライトな創りで、クソ真面目な作品でも無いんだけど、かといってコメディ要素が強調されるでもない。好き嫌いは結構ハッキリ出る作品かもしれません。見せ場とか演出とかが、近年のマーベル系ヒーロー映画に近い気がしました。 忠臣ダルタニアンの秘密。これはマズいでしょう。物語上、ダルタニアンが一番悪い人になってしまっている気がします。[DVD(字幕)] 5点(2023-11-16 23:09:50)《改行有》

580.  男はつらいよ 寅次郎春の夢 《ネタバレ》 シリーズ24作目。オープニングが寅さんにしては珍しい、太ももムチムチの健康的なお色気路線。 公開時の決まっている長期シリーズなので、想像通り色々試行錯誤、マンネリ打破、五里霧中(?)な中で、日米対決を持ち込むのも頷ける。シリーズ初のガイジン絡みの作品…と言われたら、マドンナが青いお目々の金髪さん。ってのを思い浮かべそうだけど、茶色の一張羅スーツに大きなトランク。アメリカ版フーテンの寅みたいなオジさんが出てきた。 ぶどうの一件は良いとして、タイガーからの一悶着はちょっと強引だなぁ。マドンナは香川京子。50歳近い寅次郎にとって、娘の林寛子の年齢の女性は、ハナっからマドンナ候補から除外される様になったのかな。どちらにしても2人ともマドンナとしての印象は薄い。大工の棟梁との一悶着は面白かった。 本作は寅とマドンナの話はサブ扱いで『さくらに恋するマイコさん』の話…というか、『さくらに告白するマイコさん』の話。と言うべきかも。一作目以来のマドンナ=さくら回。 大空小百合、準レギュラー格では、もう登よりも多く出てるんんじゃないかな?(※岡本茉莉は登を超える回数出てるけど、小百合はまだそこまで)。蝶々夫人の倍賞千恵子“本気の熱唱”がとても凄い。伸びのある歌声は流石の一言。 言葉の通じない日本でつらい営業周りの毎日。とらやの面々に優しくされ、ついついさくらにそんな感情を抱いてしまったんじゃないかなぁ。マイケル、さくらへの気持ちはどこまで本心だったのか。 マイケルの「I Love You」の回答として、片言英語しか喋れないさくらが、突然の告白に驚きつつも、精一杯マイコさんの気持を考えて「This Is Impossible」と伝える気遣いが温かい。[CS・衛星(邦画)] 5点(2023-10-29 23:40:02)《改行有》

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