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プロフィール
コメント数 176
性別 男性
ホームページ http://blog.livedoor.jp/tikusyou2001/
自己紹介 栄華なる映画の夢。

それを愛する俺という人間。
人生の節目で楔を打ってる…それが映画。
人が素通りするような映画でも、泣き笑い。
人生を振り返る刻「あの時はこうだったな」と。

喜怒哀楽を織り交ぜ、時に想い出し…
フットルースを観て、馬鹿な友達らとオールナイトで遊んだ。
何気なくTVで観てたマッドマックス2が一生の映画に。
深夜、遊び疲れて入った映画館…
寝るつもりだったのに、皆で観入ってしまった事も。
そこで観たブレードランナーは最高だったね。

何かの記念日になりそうな予感のする日に…
素晴らしい想いが出来た一日の終わりに映画を…
そして何気ない日にも映画を。

人生を素晴らしくする景色であり、想いなシネマの夢。
観る事で、体感する事で、感じる事で、自分を創ってゆく…
名作・良作・佳作・駄作、全部心から愛してみる。
アレが楽しい、コレも楽しい…それでイイ。

それは新しい映画だったり…
昔、感動した作品だったり…
映画と共に人生を歩んでいけたら幸せです…と思ったり。
皆さんにも良き映画人生を。

…ね?魔法のようでしょ?

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41.  仮面ライダー THE FIRST 仮面ライダーをこよなく愛する俺様ちゃんは、この映画をどれくらい待ってたか! 製作発表されてから楽しみで楽しみで…もうライダー世代の人間にとっては本当に待望の映画なのです! まずライダーのデザインが発表された時に、さすが出渕裕と思えるリファイン! もうライダーに対するリスペクトを十分に感じさせ、世界観もアレコレ想像させるのがファン心を擽らせる! そんな気持ちのまま映画館に足を初日に運びました! 川崎のチネチッタで見たんだけど、この映画ってその日一番人気だった。 そしてとうとう始まった!冒頭で流れるあの曲で鳥肌……そして観終わった… 感想…つまんねー!!最悪!!もうマジでムカついた!好きだから余計ムカついた! 突っ込みどころ満載過ぎ!その場で「違うだろ!」と思い、 代案まで出てくるくらい下等なシナリオと何も考えてない演出!もう本当にいい加減にして欲しい! 映画館でこのタイプの映画は必ず子供が喜ぶモンだけど、子供の歓声が一切しない。 これだけ沢山の親子連れなのに…かと言って大人が見てもつまんねー。 一体誰のためにこの作品を作ったの?と言いたくなる。 キャストもそんなに悪くないし、特撮もアクションも嫌じゃなかったから余計ムカついた。 The結論!「演出と脚本が穴だらけ!そのせいで良い作品に成れたかも知れなかったライダー映画を全てぶち壊している!」 仮面ライダーに愛情があるから、愛を込めてこの点数! ただストーリー上、期待してなかったがウエンツ瑛士と小林涼子は良かった。 (「感泣評価4点」は二人に贈ります)[映画館(邦画)] 5点(2023-04-12 00:51:53)《改行有》

42.  ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り この映画は絶対に観ねばならなかった。 面白いか?面白くないのか? …いや、そこは正直に言うなら、さして重要ではないのだ。 ―――ダンジョンズ&ドラゴンズ(2023年) サブタイトルが「アウトローたちの誇り」…訳すと「盗賊の名誉」になるのかな…。 この「ダンジョンズ&ドラゴンズ」って作品は元々テーブルトークのRPGゲーム。 で、俺が知ったのは17歳くらいの時。 ゲームはストーリーを進行する「マスター」が存在し、その手引きでキャラクターを扱う「プレイヤー」がダンジョン(迷宮)を中心に、中世っぽい幻想世界で冒険を繰り広げてゆく…そんなゲームだ。 思えば、当時のPCやコンシュマーのゲームは、今ほどの発展的なビジュアルやシステムじゃなかったが故に、プレイヤーは脳裏に自分だけの想像…そう、「ファンタジー」世界を駆使していた。 けど、コンピューターゲームよりはるか前に、アメリカなどを中心にテーブルトークのRPGが存在し…巡り巡って、俺と出会えたって訳だ。 いや、このテーブルトークRPGは最高に楽しかった。 自分の駆け巡る脳裏の思いや、深く深く潜行してゆく想像力を駆使する。 故に、正直その時に考えたモノを超える映像を見たことはない。 まぁ、「D&D(以降はダンジョンズ&ドラゴンズ)」を体験したみんな、その想いは一緒だろうけど…うん。 それくらい俺にとっては「ファンタジーゲーム」の始祖であり、基本概念であり…ゲームに於ける幻想…そう、ファンタジーなんだ。 いや、ファンタジーと言っても色々あって、どこまでを範囲にするか?ってのはあると思うんだけど…アレだ。 一応、「RPGなどのゲーム」を連想させるモノを羅列。 なので「コナン・ザ・グレート」や「ハイランダー」はハードなヒーローと定義して、今回は入れてない。 ■個人的に大好きなファンタジー映画■  (1963年)アルゴ探検隊  (1974年)シンドバッドの冒険  (2001~)ハリー・ポッターシリーズ  (2001~)ロード・オブ・ザ・リングシリーズ  (2005~)ナルニア物語シリーズ  (2010~)タイタンの戦いシリーズ  (2010~)パーシー・ジャクソンシリーズ やっぱ、ファンタジー映画だと大好きなレイ・ハリーハウゼンの影響が強い。 CG全盛の時代だけど、今もハリーハウゼンの雰囲気って大好きなんだよね…クレイアニメが!っていう意味じゃなく、あのクラシカルなセンスっつーか、雰囲気が。 そして、映画の感想なんだけども……アレ! 始まった時に衝撃! な、な、な、なんと! あのプロモーション無責任時代に跋扈し、世間に多大な幻想と妄想を与えて、もうブイブイ言わせていた秘密結社!(注:秘密ではない)の「TOWA」文字が見えた!俺は心の中で「ギャア!」と絶叫!凍り付いた心が思わず戦慄! でもでもでも!アレ! その後に「パラマウント映画」の表記が出たんで、かなぁぁぁぁぁり安堵したが…いや、ヒヤッとしたぜ。 ともあれ、ギアを下げた”明るい”ハリーポッターって感じ。 ニュアンス的には(アニメだけど)”ルパン三世”を観る感じで気持ちを構えるのが丁度いいかも知れない。 ただ、この作品で感じたのは「脚本」なのか「監督」なのか、「プロデューサー」なのか分からんけど、相当「頭を使って創ってるなー」ってのは伝わった。 ドラゴンの観せ方ってのは予想の範囲だったけど、ダンジョンの観せ方に「なるほど!そう来たか!」と思えた。 これは見せ場のバレになっちゃうのもアレなんで、深くは言えないけどね。 ともあれ興味があったら観て欲しい。 んで、自分と同じようにD&Dに若干でも想い出があるならば是非! 10代の過去… ゲームや玩具を貪ってた時期に出逢ったD&D。 それが――「ダンジョンズ&ドラゴンズ」だ。 毎週、土曜日は朝まで友達と遊んでいたなぁ…。 ただ、人間同士で遊ぶから、アレだ。 マスターをする人間の知的レベルが低いと面白くないけど。 けど、皆で白熱して遊んでいたのを想い出す。 憧れて憧れて、ただ憧れた世界。 そのせいで、映画が好きな俺なのに、80~90年代は「ファンタジー映画」をなかなか受け付けられなかったけど。 ただ、緩やかにファンタジーはSF映画よりも遅く進化している。 俺が脳裏に描いたファンタジーの映画。 それが現れるのは、何時になるだろう? やれやれ…まだまだ待つしかない。 実は嬉しいんだけどね。 いや、マジで。 .[映画館(字幕)] 8点(2023-04-08 17:33:03)(良:2票) 《改行有》

43.  イン・ザ・ヒーロー 《ネタバレ》 東映という会社は、本当に凄いなーと最近思う。 この勢いで、本格的に日本映画を席捲して欲しい。 観たのは――イン・ザ・ヒーロー。 ずっと前にBlu-rayを買ってたが、全然観ないままだった。 厳密に言うと…アレだ。 前の会社で、隣で知り合いが観てたのを斜め見したけど…それで「観た!」とは言えんしね。 まず、感想としては「キャスティングが最高!」と思った。 それも、日本映画じゃ最高級に素晴らしいと思う配置。 いや、最高なのは「豪華」な俳優陣って意味じゃなくて…言わば「役柄がバッチリとフィットしてる」俳優陣って意味。 それと、ヒーロードラマの創り方や、制作の仕組みが分かり易く、解説されてたのも興味深い。 四苦八苦するスタッフを観ながらも「こういう感じで撮ってんのだね…」と、軽ぅぅぅぅく知ってはいた撮影風景だったけど、久しぶりに再確認できた。 そして、アレだ。 彼らの仕事っぷりから、昔から仲良くしていた人達を想い出す…。 当時、モーション・キャプチャーをして貰いながら「スタントマン」や、「アクション指導」をしていた方々だ……まぁ、何かの迷惑になると嫌なので、敢えて名前は出さないようにするけど……あの人らは日々すっごく鍛えている日々を送っている。 年齢を感じさせない動きが本当に素晴らしかったし、それを彷彿させた映像の数々。 いやー、創ってた「北斗の拳」を想い出すなぁ…。 そして、何より…この映画は「ヒーローを製作するドラマ」ではあるが…業種は違うと言えど、自分の働いてるゲーム業界にも通ずるものが確りとあった。 年齢も50代を迎えて、人生を振り返って生きてるなら…また、挫折したり、人生でショックな出来事が、少なからず有るならば、残酷にもガンガンに突き刺さるだろう…業種を問わずに。 ――人生の出来事を後悔するか? ――それとも死ぬまで突き進むか? そこは人それぞれだけど…時おり胸に刺さっただろうタイミングを想い起こせると思う。 この作品で残酷にも、ただ美しかった「こんな事があったなぁ…」って想い出がさ。 さて、素晴らしきキャスティングについて。 中でも、唐沢寿明が演ずる本条渉が、福士蒼汰演ずる一ノ瀬リョウに述べた言葉に強く共感する。 仕事ってのは、アレだ。 例え、部分的な担当だったとしても「全体を掴む事で、全てが理解できて完成度が向上する。」……それってのは俺の大事にしてる強き持論。 殆どの人間はそれを効率や、時間的な不都合で避けているが、俺は絶対に徹底したいと常に考えてる。 あ、ただ……その考えがあっても、上には教えて貰えない場合が(不幸にも)多分にある。 更には、「秘密保持」とか「仕事の優先順位が激しい人」も居るだろうけど…。 そして、その想いを体現するキャストが本当に「いい味」を出してたし、愛しき熱を持った面々だった。 主人公の唐沢寿明は勿論の事、リーを彷彿するあの動きと佇まい。 更には、仮面ライダーフォーゼでも素晴らしい身体能力を見せてくれた福士蒼汰も。 寺島進の出現シーンも(笑ったけど)納得できたし、黒谷友香の張り切り度合いも素晴らしかった。 松方弘樹も久しぶりに観たけど、やっぱ場が締まるねぇ…凄い貫禄だな、と改めて驚嘆した。 あと、アレ!過去、最高に好きだった和久井映見が(個人的に)心をメチャクチャに引っ張られる配役だったし、何よりも素晴らしい演技。 そして、釣りキチ三平に続いて、小宮孝泰が好い味を出してた。 いや、想えばアレ! これは映画クリエイター版「蒲田行進曲」だね。 ただ、本物の蒲田行進曲と同じで「完成された映画の評価」が出てこないのが若干切なかったりした……まぁ、自分も一応クリエイターなんで、そこが気になったのかな…と思ったりすんだけどね。 俺的には、アメリカン・グラフティのように、軽く各自の「その後」のヒストリーが出る方が好きかな……と思うが、此処に関しては人それぞれだろう。 ともあれ、胸に刺さった。 そして、仕事人の心意気も観せて貰った。 この仕事こそ、まさに最高の仕事だった…と思う。 さて、作品でヒーローが胸に入った。 キッチリと胸に刻まれた。 そして、今週の金曜日に、シン・仮面ライダーの券も入手! なら、次は新しいヒーローを胸に入れるだけだ。 俺の胸にイン・ザ・ヒーロー。 それが一番大事だ。 .[ブルーレイ(邦画)] 8点(2023-03-15 14:19:39)《改行有》

44.  マンディ 地獄のロード・ウォリアー   なかなかのカルトっぷりを発揮しとる作品。 そして、文芸からアクションまで、多数のジャンルを渡り歩いてきたコラスケイジの到達点とも言える。 ランブルフィッシュで初めて見て、アパッチやら、コットンクラブやら、リービング・ラスベガスやら… そしてワイルド・アット・ハート後の、ザ・ロック、コン・エアーとかフェイス・オフのような娯楽作もいいなーと思ったけど… やっぱり今作のような狂気を滲ませるキャラが特筆して似合うと思った次第。 ※ウィッカーマンも結構好き♪ んで、作品の評価だけど…人によっては、この映像の雰囲気に好みが解れるだろうけど、俺は前半はめっちゃ好き。 ただ(勝手に広げた妄想のせいで)後半はマイナス点で、残念だけどこの点数です。 物凄くダークサイドに落ちた作品だけど、もっとメリハリをつけ、焦点を絞って作ってりゃ凄かったんじゃないかなー…と思ったり。 もう少し下品だったらネクロストーム社の「アダム・チャップリン」になるんだが、そこまで下品にはならないように留まってるね。 なんにせよ、まったく人に勧められないけど、俺は結構スキ。 特に、前半の雰囲気が、他の作品で酷似してないと思われ堪らなくスキ。 ラスト車の中で、狂ったような笑顔が票に幸せそうでスキ。 前半=8点 後半=6点 って事でこの評価。 新作のカラー・アウト・オブ・スペースも面白かったな…。 あ、一応同じ制作会社なのかな?…カラー的な雰囲気も何か似てて納得。[ブルーレイ(吹替)] 7点(2023-03-12 23:22:18)《改行有》

45.  マイ・プライベート・アイダホ 《ネタバレ》 いやー、景色が美しく、時間の進むのが早い映画だった。 何より(好みは別として)撮影手法が生々しくも素晴らしい。 そして、思い起こす…胸の奥の奥にある記憶。 それが事実としてあったのか?それとも俺の妄想か? 多感な時期故に、何かが胸に突き刺さり、ズキズキと痛くなる。 この作品は…そうだ、一言でいうならば。 青年になってから味わう(かも知れない)「スタンドバイミー」って印象。 いや、それについては人それぞれだろう。 けど、味わった人は「本当の大人」になれるんじゃないか?と思う。 そう「本当の大人」だ。 もちろん、年齢だけの事じゃない。 表現するなら「人の気持ちが分かって同情できる人間」だ。 この作品は例えるなら…少年が、射精を覚えてから青年にるまでの時期。 微妙かつ、これから大人になる時に、影響を与えるだろう慎重なタイミングだ。 感化され易く、そして影響を受けやすい時期…。 ――朱に交われば赤くなる。 まさに多感かつ、末端に広がってゆく心を持った者にとって世界とは……(例として)赤き世界。 狂った「赤き世の中」でも、狂った人間にならないように防護壁を作り…ただただ自分を護る。 そして、狂わなかったが故に「何の存在意味もなくなった大人」になってゆく。 そんな悲しい場所が、我々の済んでいる……この世界だ。 青く産まれようが、緑の癒しを持とうが…赤き世界で生きるのは過酷だ。 ならば――「朱に交わり赤くなれ」と大人や偉い人は問う。 それがこの狂った世界で…赤き人らの創るルールだ。 ああ、その世界の異常さよ。 個人の突出などは、何の意味もない。 赤き世界の目線で「狂ってない人間」を量産するため、生産を促す。 永遠の命などは決して無い。 なのに、誰がそんな世界で永らえたいのか? 人はそこまで長生きできない。 狂ってる世界だからこそ…寿命すらも全う出来ない人間も出てくる。 やれやれだ…心の底から、赤き世界に失望する。      *      * ん―――で、だ。 この映画はガス・ヴァン・サントの特異な演出で進んでゆく。 想えば、過去…1989年、マット・ディロンの「ドラッグストア・カウボーイ」で知った職人監督だった。 その後も「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」や、1998年版の「サイコ」とか あ、そうそう!ショーン・コネリーの「小説家を見つけたら」などもあった。 作品のバリエーションも素晴らしく、その多彩さに感銘を受けたのを想い出す。 編集とか録音とか…かなり細部に拘る監督なのかな、と推察してる…作品を観てると、かなり細かい配慮がされてるしね。 しかし、なんと言っても主役の2人が素敵だ。 今は亡き「リバー・フェニックス」が「居眠り病」という奇異な難病持ちのマイクを好演。 そして「キアヌ・リーヴス」が演じるスコット…その2人の関係が「過去の何か」を想い出させて、個人的に胸に来た。 映画は…男娼、同性愛、ドラッグ、近親相姦、ナルコレプシー(居眠り病)などの人間が故の業(カルマ)を扱いつつも、若者の心情を鋭く描く事に挑戦している。 なんでも、聞いた話によると…アレ。 ウィリアム・シェイクスピアによる「ヘンリー四世/第1部」と「ヘンリー四世/第2部」、そして「ヘンリー五世」の三戯曲を原作としているらしい。 若者としての多感さ、そして繊細さを持ちつつ…互いに傷つけ合うのを恐れても、寄り添い合う2人が悲しくも切ない。 そして…結果が残酷過ぎた…俺には。 そして、この作品が上映されてから30年以上前だ…早いな。 キアヌとリバーの友情の話は、今も…胸に衝動を与え続けている。 今も、リバーに貰った靴(にテーピングをしながらも)履き続けているキアヌ・リーブス。 中には「あれはポーズ」とか言う奴も居るけど、そんな事を言う奴にとっては……うん、それでいいと思う。 ただ、本当の友情を知る奴にとっては、当たり前の光景でしかない。 有るはずのモノが見えない……悲しい人生だな、と同情する。 そして、永遠の友情を生きている姿って、本当に素晴らしいんだな、と思う。 映画のラスト…アレはアレで残酷だけど自然だった。 想うのは…人間の繋がりって、自分だけじゃなく周囲からも伸びている。 この狂った赤い世界であろうが、うん。 そこを、見失ってはいけない。 そして、大切な人を彷徨わせてもいけない。 ああ、美しい景色よ。 ああ、流れる雲の早さよ ああ、残酷な日々よ…。 Have a Nice Day .[ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-03-09 19:55:54)《改行有》

46.  キックボクサー ザ・リベンジ 《ネタバレ》 思う事があったんで「ハイランダー/悪魔の戦士」を観直してた。 やっぱ、あの作品ってばドローンが無かった時代なのに、それに相当する空中カメラの技術とかが凄い。 監督のラッセル・マルケイって不遇の監督だけど、この作品は永遠。 少なくとも…俺にとっては、ね。 んで、だ。 色々と映画の周辺を調べて、更にクリストファー・ランバードはどうしてるのかな?と調べたんだが… かなりビックリなジャンルっつーか、意外な作品に出てる事を知った。 ――キックボクサー/ザ・リベンジ。 ここで、大富豪であり格闘プロモーター…ま、即ち「悪役キャラ」として出てるらしい。 いやいやいやいや!俺と同じ琴線を張ってる奴がいるなら堪らないっしょ、コレ! あのジャン=クロード・ヴァン・ダムとクリストファー・ランバードだって?! 何っつー夢の組み合わせなんだよ! グレートマジンガーとゲッターロボの対決くらい…夢の組み合わせ!(俺比) けど、よくよく考えたら…初作のキックボクサーを観てから、もう何年経過したのか? うっわ!30年以上前やんか!……いやいやいや!時間の流れがヤッバぃ。 昔、ブルース。リーから始まり…スタローンやショワルツェネッガーに憧れた…筋肉アクション映画大好きだった俺。 いや、チャック・ノリスはそこまで好きじゃなかったけど…うん。 映画好きが祟って、海外映画とかも追いかけてた時期…”機動戦士”ジャン=クロード・ヴァン・ダムを知った。 何よりも、ブルース・リーに憧れてるのが掴めたんで…悪役だったシンデレラボーイも観たけど…やっぱ基本的に「サイボーグ」と「キックボクサー」は双璧だ。 特に、サイボーグでのヴァンダムに関してはドラゴンボールのトランクスのモデルと思ってる。 そして、ブルース・リーライクなボディを見せてくれて、格闘に関しては編集の上手さで唸ったキックボクサー! 贔屓目に観まくってたけど…いや、カンフー映画のファンってのは皆そんな感じ。 取り敢えず、LDを購入し、更にプレゼントディスクに応募して向こうの担当者にも激励の手紙を書いたら仲良くなれたのも想い出す。 さて、と。 ネタバレ厳禁なので映画の評価を数式っぽく書いてみた。 よくよく考えたらストーリーにネタバレなんか無いに等しいけどね。 【キックボクサー/ザ・リベンジの数式】  「キックボクサーシリーズ」      +  「007っぽいアクション」      +  「ベスト・キッド」      +  「燃えよドラゴン」      +  「総合格闘技」      +  「マイク・タイソン」 取り敢えず…うん、こんな感じ。 いや、よくよく考えりゃ印象を並べただけだな…コレ。 まぁ、他にランバードとか色々と書きたかったけど、存在が嬉しい存在ではあっても…映画にパンチを強く与えては居ない。 燃えよドラゴンに関しては、あるシーンに置いて「まんまやんケ!」と思ったけど、それよりは上手に創ってるなぁー…と、一応言っておく。 けど、解決方法まで一緒ですやん!ヴァンダムの入れ知恵?! そして主人公は、俺の勉強不足で知らない俳優「アラン・ムーシ」って男。 観てると(ヴァンダムっぽいけど)よく動くし、何より良い身体をしてるから、俺的高感度は爆上げになった。 しかし観れば観る程に、2016年の「キックボクサー/リジェネレーション」って前作を観なきゃならんな、と思った…アラン・ムーシもそこから出てんのね…。 せめて、それだけでも観て置かなきゃなのかな…。 それと何より、キックボクサーって5までありやがんの!いや、ヴァンダムが出てるのしか興味が無かったんで全然観てないけど。      *      * いやー、映画って凄いなぁーって、つくづく思う。 それぞれの映画が河だとすると、それぞれの広さ、流れる水の質、温度…そして流の早さも其々だ。 全く関係なく…河は流れてると思えば、主演俳優やスタッフなんかで繋がり、新しい流れに出逢う。 そして、時間の経過と、好きな映画との関わり方で…気が付いたら全ての流れを受け止める…海辺近くの河口に居ると気付く。 河から、流れて…いつか海に辿り着く。 そして映画の海は…無限に広い。 ああ、映画よ、愛すべき映画たちよ… 今は、ただ…静かに流れよ。 俺は死しても、その海を愛し続ける。 だから映画が好きなんだ。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-03-03 13:15:06)《改行有》

47.  ロビン・フッド(2010) モーニンっす。 昨日は持ってるBlu-rayを物色していたんだ。 そこで、観た事が無かったので…今回初めて観る1本。 ――ロビン・フッド(2010) そう、リドリー・スコット版のやーつー。 でも「何で、この作品を観なかった?」と回想してたんだが… ううーん…観たい映画がラッシュしてたってのも勿論あるんだけど、一番の理由は「グラディエーター」のせいだな。 あれって最高映画の1本だけど…監督(リドリー・スコット)と主演(ラッセル・クロウ)がロビン・フッドと重なってるし、またジャンルも中性っぽいってのもある。 故に(俺的には)一瞬観るのを躊躇してしまったんだろうね… まぁ、よくよく考えりゃ時代背景も全く違うけど…「ミッション:インポッシブル」シリーズとか「男はつらいよ」の寅さんシリーズとかみたいに習慣化したなら別として、違う作品だと、なるべく回避して欲しいなーって思う次第なんだが……他の人はどうなんだろ? 俺的に、ジャッキー・チェンの映画っぽいと思うんだよな、マジで。 ――さて、ロビン・フッドだ。 ただ観るだけじゃ詰まらないので英雄として捕らえ、その「ロビン・フッド」の系譜を学習したくなった。 なので、自宅の下にあるBookoffに行って持ってない「ロビン・フッド」を関する作品を全部揃えてみた。 まず、2日間で観たんだが…頭の中がもう大変だわ。 だって、作品の其々がシーンをフォローし合って「脳内で一本の映画」っぽくなってしまいやがんの。 こういうの滅多にないけど(別監督で)たくさん出てる作品……例えば、キングコングなら出来そうな気がするね。 ソぉーンなコぉーンな的に、難関を乗り越えて途中で他の映画も挟まず…うん、全部観終わった。 んで、この作品に関しては… 設定は流石だし、観てて重厚感が感じられるのは流石リドリー・スコット監督って感じだ。 簡単に言うと、(皆の知っている)ロビン・フッドが出来上がるまで!…って感じだったが、その導入も凄く上手いな、と思った。 ただ、ケビン・コスナーのロビンを観てると、そこまでの流れを期待しちゃうのは好いのか?・悪いのか?の判断は難しい所ではあるけど。 ただ、テーマとして…今回は指導者…つまり、「王」と言う権力者についてテーマの一つとして語られてたのが面白かった。 そして、「王が創った法」が気に入らなければ…もはや闘うしかないのだ! 例えアウトローと冠されようとも…。 そして、ロビン・フッドについて調べたが… 彼は、実際に居たのか?それとも居なかったのか? そして、もし居たとしても「複数の人間を集合させていた」説が主流で濃厚らしい。 いや、事の真偽は置いて置いて… ただ「集合説」はヒーローの誕生として面白い発想だ。 例えば、何かのドラマを考える時に、新しい作品を派生させたい場合は「Aというキャラ」と「Bというキャラ」を足してしまうのも(俺の)考えのひとつ。 複数のキャラを足して1つにする時って、普通は外見が多いけど…スキル的な技だけじゃなく、性格なんかを足してみるのも良いかも知れない。 今回のロビン・フッドの件で「これは面白い入り口だぞ…」と気持ちが昂ったね。 なーなんて考えてたら…うん、色々と夢が広がってゆきそうだ。 想えば、アレだ。 ――英雄とは遺産だ。 いや、英雄って強さの伝承だけじゃない。 このように「新しさ」を産み出すための遺産でもある。 そして、新しい英雄が…また生まれる。 涯てなどなく…今も生まれる。 まるで輪となって…生まれる。 ああ、その素晴らしさよ。 ああ、時代と英雄たちよ。 .[ブルーレイ(吹替)] 8点(2023-02-24 07:25:46)《改行有》

48.  アントマン&ワスプ:クアントマニア 今朝まで仕事してたら…アレだ。 アホな奴がネタバレを噛まし出したので怒髪天。 急遽調べたら、今日から上映らしいので川崎の109シネマに。 この映画の感想をネタバレに成らん程度に書く。 結論から言うと、俺は好きな創りだし面白かった。 ただ、IMAXレーザー3Dで観たのだが… 前に観たアバター:ウェイ・オブ・ウォーターの影響か、あまり画作りがショッキングではなかった。 好い物の後は、そこで驚くよりも劣化したモノで、前作の偉大さに気付く。 なので3Dって意味でアバター~は相当に凄い3D作品なのだな、と分かった次第。 そして今回、アベンジャーズ終了後に勢いが低下している中で「どうやって決着を付けるのか?」と、ずっと気になってる俺のクリエイター目線だったり。 まず――1つ目【強敵編】 あのサノスよりも凄い敵ってどう表現するんだろ? いや、原作には化け物の「ギャラクタス」とか色々と居るけど…映像とかハッタリって意味じゃ難しそうだ。 更に――2つ目【異界編】 俺個人としてはハッタリの利いた画が好きなので、もうそろそろ「エターナルズ」や「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」的な小規模なのは飽きてきている。 なので、アベンジャーズ以降であれば、ワクワクしたのは「ソー:ラブ&サンダー」くらいかも知れない。 結論から言うと、【強敵編】に関しては俺なりに納得できる”凄い敵”キャラだった。 ここはネタバレに直結するのでスルーするが、ジャンプの強敵みたいにインフレ化するイメージじゃなくマルチバース(いわゆる多次元宇宙論)とリンクしていて怖い作りだったな、と思う。 恐いのは、絶対的な帝王か? それとも、権力者の連結か? そして【異界編】に関しても、量子世界を舞台にしてるので、見た事のない世界が見事に展開されていた。 若干、行き過ぎなきがするが……まぁ、あの話の流れであれば仕方ない気もする。 けど、展開されてたのは間違いなく(最初の方は特に)未見の世界だったと思う…多分。 何より、俺はアントマンが凄く好きなんだよな…1作目からずぅぅぅぅぅぅっと! ドロップアウトした人間に対してのメッセージみたいなのが確りと描かれてるし、他の人にはどうかは分からないけど…俺の胸には2も、そして今回の作品でも刺さった。 父親としての意地…そして人としての約束に奔るスコット・ラング…そう、アントマンには燃えた。 そして、観終わった後で考えた。 80年代、そして90年代以降に生きてる映画人にとって、避けて通れない俳優2人。 それは―― マイケル・ダグラスとミシェール・ファイファー。 マイケルであれば、「ロマンシング・ストーン/秘宝の谷」や「ウォール街」そして「ブラック・レイン」…もう数え上げたらキリがないけど…数々の名作かつ素晴らしい演技を見せてくれた。 そして、ミシェール…おお、ミシェールよ。 彼女であれば「スカーフェイス」と「恋の行方/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」…そして「バットマン リターンズ」で心を射抜かれた。 俺って奴は、本来的に「セクシー系が好き」なので、彼女のようなスレンダーな人には「全く興味を持てない」はずの俺なのに、だ。 その後も、年齢を積み重ねつつ強い佇まいを放って2017年には「マザー!」で恐ろしい醜女を演じててドキッとしたモンだ。 だから、今回はちゃんとミシェールらしくてホッと一安心。 俺的には、この2大俳優が(2から続いて)観れただけで満足。 ともあれ、また動き出したMARVEL作品。 どのメンバーが揃えば、今回のアベンジャーズなのか…まだピーンと来てないのが現実の俺けど。 まだまだ楽しませる余裕があると信じたい。 いや、大丈夫だろう。 映画はともかく、MARVELの原作は無限の世界だ。 DCも他の映画も負けるなよ。 この鬩ぎ合こそ…映画者の夢だ。 .[映画館(字幕)] 8点(2023-02-17 14:07:17)《改行有》

49.  カリートの道 《ネタバレ》 ブライアン・デ・パルマという監督を知っているか? いや、今日は久しぶりに本作を観た。 人は生きてると、追いつめられる事がある… そんな時こそ、これを観て欲しいと思う映画だ。 仕事でもそうなんだ。 ――「こんなはずじゃなかった…」 ――「あの時、ああなったから…」 ――「アイツが居なきゃ…」 時間が経過すりゃ反省する事もあるが、こんな思いになる事があるだろう。 俺も、多分…過去はそうだったと思う。 けど、早いうちに、俺は最悪と共に「その考え」を変える事が出来た。 それは、過去…癌に掛かった時だ。 癌に掛かると逃げ場のないエリアに追い込まれる。 散々、癌の時にも上記の事を散々考えた。 けど、どうにもならず…頭に描かれたのは信長公の言葉。 ――是非に及ばず。 要は、仕方ない…そう考える事だ。 そりゃ、文句や言い訳もあった…無限に。 けど、考えて考えて考えて…何度も何度も思考は辿るが、結局のところ自分なのだ。 結局は、人は変えられないが自分は変えられる。 この思いを含めて更に考えてみる。 世の中には自分しか居ない訳じゃない。 そして、天候が変われば晴れや雨にもなるのが道理。 素晴らしい世界がたくさんある代わりに、想うように進まない事が殆どと知るべきだ。 けど、諦めるって意味じゃなく、どこを基本に置くか?の問題。 そう――是非に及ばず、だ。 人生は、考えていた基本形で物事は進まず…色んな事件が付加したり、様々な人間が絡んでくる。 その突発的な出来事すらも絡めて、物事を進めていく…それが人生であり”道”なのだ、と思う…。 さて、カリートの道。 尊敬する監督…ブライアン・デ・パルマの逸品だ。 監督の作品を辿れば…ヒッチコックに導かれたような数々の名作を知り、ジャンル問わず時代を駈け廻っていたと知る。 いや、様々な娯楽映画を創りながらも中でも、俺は「スカーフェイス」や「アンタッチャブル」が大好きで堪らない。 険しく切ない…男の道。 そして…時に現れる怨敵と困難の世界。 回避すべき世界を壮絶に観せて男が葛藤する…それが名将がデ・パルマ監督の作品だ。 デ・パルマの世界に触れるだけで俺は震える。 言わば、アレだ。 人生経験よりも時には得るものが多い。 俺にとって、だけど…そんな名画を創る監督だ。 さて、簡潔にカリート・ブリガンテの人生を辿りたい。 元麻薬王のカリートは友人弁護士の力で出所し、自力での更生を誓う。 正しく生きる為、周囲の誘いも断り…悪しき道に通ずる関係を断ち切ろうとした。 けど、現れる困難。 殺しの現場、悪意への誘い…その度にカリートは思う。 「この困難は、先に進む為に仕方ないことなんだ…」と。 だが、人としての義理、己の信念を果たそうとすれば、周囲や状況はそれを許さない。 一体、彼の進む道は…どこに向かうのか。 そして、彼の進みたかった道は何なのか? ただ、一生懸命に道を歩きたかった…カリート。 ――更生後の素晴らしい世界。 ――愛する者と一緒に居る世界。 人を裏切らずに暮らそうとする彼が…疑念で敵に追われる様が…観ていて、ただ苦しかった。 きっと「これは俺の道じゃない…」と思いながら藻掻くカリート。 逃走せずに、己の道を探す彼…そこが「カリートの道」なのだろう。 想えば、カリートの道も、スカーフェイスもそんな映画だった。 例えようのない困難、人による鬩ぎ合の中で巻き込まれてゆく…そんな不条理の嵐…その嵐に立ち向かって生きてゆく。 けど、一方のアンタッチャブルはどうか? 財務官のエリオット・ネスは出向先の警察に散々裏切られ苦汁を飲む。 けど、そんな中でも彼は決心する。 己のプライドを捨てて、敢えて警官の中に飛び込んだ。 そして、マローン、マローン、そしてストーンら仲間を得て、命を賭して…暗黒街の王アル・カポネを追い詰めたのだ。 この突発的な出来事も人生だ。 受け入れる。 困難も祝福も、すべてすべて受け入れる。 そして時に振り返り、こうつぶやくのだ。 これが俺の道だ、と。 そう――是非に及ばず。 .[ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-02-15 12:23:47)《改行有》

50.  チャーリーとチョコレート工場 《ネタバレ》 初めて観たのはDVDだった。 そして、それを買うとウォンカのチョコが付いて来た…うん。 でも、驚くほどに甘くて美味しかったと記憶している。 ――チャーリーとチョコレート工場(2005年) もう「凍えるような寒さ」と言えば、この映画の情景が浮かぶ。 それがチョコの甘さで溶けていくような風景が好きなんだよな…。 その佇まいを観せる映画なので、良かったら観て欲しい。 いや、既に観た人は、想い出すって意味ででも。    *   *   * やっぱりティム・バートンは素晴らしい。 高い芸術性と、腕のある監督業の両立を魅せてくれる。 しかし、この”現代の童話か?”と思わせてくれるキャラクターが秀逸。 何よりも、ウォンカーのチョコレート工場に招かれた子供たち。 そして、そのバカな家族が紹介される様が滅茶苦茶に面白い。 うん「子は親の鏡」とか「背中を見て育つ」とか聞くけど、まさにそれを表現。 何にしても「人の家をジャッジ」するときゃ、誰もが冷静だが…自分の子供に対しては、そうもいかないくらい熱心……だから親なんだろうね。 ――そして、アレ。 出てくるチャーリーの家族が最高なんだよ!マジでっ! あのお爺ちゃん、お婆ちゃんらが異常に可愛いし、(人生経験からか)優しいのがツボだったし、中でも一緒に工場に向かう「ジョーじいちゃん(デヴィッド・ケリー)」が最高だったなぁ…。 んで、ジョージおじいちゃんは永井一郎氏が吹き替えをしててさ? 当然、この声が素晴らしくて、ずっと観て・聴いて来た身体に沁みついてるのを実感。 いや「サザエさんの父さん」は永井氏じゃなきゃなー、と改めて思う。 また、カツオを怒る声が聞きたいくらいだ。 簡潔に言うと「家族の愛」もテーマの一つ。 ウォンカが、ずぅぅぅぅぅぅぅっと心の奥に仕舞いこんでいる父親「ドクター・ウォンカ(クリストファー・リー)」が最高だ。 何ちゅう配役だよ、さすがティムバートン!俺は最初観たときゃ泣いたし! しかし、最初に観た時の印象は10年以上を隔てても、当時のままに解放されてゆく。 当時から想ってたが…ウォンカの狂った様を観てると…アレだ! ――君、もしかして正体はジョーカーか? なんて、思ってしまう程に狂気的な存在だったけど、話が進んで行くと、色んな家族を観た事で段々と氷解してゆく。 最期にはチャーリーと、あそこまで心を通わせてるってのは相当に素晴らしい。 俺は、こういうベタなのにも弱いんだよなーと再確認……いや、チョロいわ。 ずっと昔に「夢のチョコレート工場(1971年)」も観たけど、小人族のウンパ・ルンパだっけ? あの表現方法の発展って言うか「近代映画的なCG技術」を観て…当時、リメイクでも映画の進化のさせ方を知ったのも思い出す。 いや、顔が全員同じで(オマケに南米系っぽいんで)スター・ウォーズ/エピソード2の「クローンドロイドかよ!」って思ったけど。 ともあれ、うん。 過去の「世界名作劇場」を観た後のような、胸の暖かくなる気持ち。 そんな、暖かい気持ちを感じさせて貰った。 ダークでありつつ、温かい気持ち… そんな映画を操るティム・バートンを称えたい。 素晴らしいなぁ、本当に。 .[ブルーレイ(吹替)] 9点(2023-01-25 21:36:01)《改行有》

51.  釣りキチ三平 《ネタバレ》 良い映画なんだ!間違いなくさー! けど…少し足りないと思ってた。 いや―――じゃあ、何が足りないか? 作品関係者に言いたい…声を大にして。 まず、「原作の三平」をよぉぉぉぉぉぉく読みやがれ。 あの漫画の素晴らしさってのは…いわゆる「王道のジャンプ式」じゃないところ。 段々と敵が強くなり、モンスター化する要素が殆どない。 ――例えば、だ? 小さい魚では「タナゴ(1~2センチ程度)」が出てくる。 そして最大で「ブルーマーリン(1トン直前!)」が出現。 此処に「謎の怪魚」や「(日本だけじゃなく世界各地の)地方の釣り」も挟むので、漫画としても奥が深くなるって寸法。 いや素晴らしいっす矢口先生! 更には、三平の凄い所は、それら魚の登場がランダム。 それぞれの釣りの「楽しい箇所」ってのが確りと描かれてるから読んでても飽きないし、それぞれの釣りに「本格的だな~」と思い、憧れちゃうのが素晴らしいのだ。 そんな釣りキチ三平の映画だが…発表当時も勿論観た。 けど、もう一回観ると更に楽しく閲覧できたのも事実。 うん、俺的には結構好きな映画なんだよな…マジで。 キャストについては、あのキャラを実写化するに当たって(俺は)特に問題はないと思ってる。 取り敢えず、映画に対しての感想をザーッと並べてみよう。 ■■【良い点】■■ ●キャストと背景● 基本的に凄く好きな、秋田の田舎な雰囲気を醸し出している。 三平君が棲んでる場所の空気感、湿気まで感じられて俺は凄く共感した。 そして三平君を演じた須賀健太君、魚紳さんを演じた塚本高史さん、そして…ユリッペをいい意味で田舎っぽく演じた土屋太鳳ちゃんが良い感じ。 そして、一平爺さんを演じてるのは…渡瀬恒彦さん。 まぁ、原作的な見た目は”大滝秀治”が究極に似合うと思うけど…ただ、やっぱり芸達者な渡瀬さんが素晴らしい演技でカバー。 あの目線や表情が最高で、観ててニヤニヤ出来てしまった。 いやー…映画を支える役者の演技って本当に凄いんだなーと改めて思う。 最初の「鮎の友釣り」のくだりは、俺的には原作の三平らしく好き。 コント赤信号(解散したんだっけ?)の小宮孝泰さんも楽しそうに演じてたし、釣り対決のシーンは相当にリアリティーを感じた。 全員に言えるけど、キャラクターの特徴を継承しつつも「現代風なアレンジ」も有ったりして納得が出来たかな。 もう少し魚紳さんが凛々しいイメージだけど、それで通すと、一気にストーリー的に物事が解決しそうだから…まぁ、しゃーない。 あと、CGを担当した白組さんについて。 魚の動きや、通常画面でも泳いでるところを見せたり…あれは相当に釣り人独自の視点を強めて感動した。 昔、仕事を何度か白組さんとは、させて貰った事があって当時から技術的には感動した会社だった。 あと、行政関係の仕事をした時に、当時の小川社長とよく打ち合わせさせて貰ったなぁ…元気でやってらっしゃるんだろうか。 ともあれ、凄く素晴らしい仕事を、今もされてるのはエンドクレジットなどで社名を観ると…(何故か)嬉しくなってくる。    *   *   * ■■【ダメな点】■■ ●最後の怪魚との釣りがダメ●。 さて、簡潔に書くと…本作のクライマックスシーンの怪魚への釣行。 ここがもう、相当につまらなかった…いや、マ・ジ・でっ! この当時で考えたらCGは凄く頑張ってると思うんだが、釣りを知らない演出のせいだろう。 それと、フライ・フィッシングは(魚が掛かっても)リールを巻かんよ! あと、「怪魚を釣ってる時に、背中に乗せる」とか…釣りキチ三平を勘違いしてると思う。 あの描写は、原作でもそういうシーンがあるからって、思い付きで入れちゃダメ。 原作では、リアリティーのお陰で成り立ってたけど…実写にすると滑稽になるっしょ? まず、「糸が切れたら終わる!」これが釣りの黄金鉄則! そこをグラつかせる描写は、三平には絶対に入れるべきじゃない。      *      * ああ…色々と書いちゃったけど…いま思えばアレだ。 本当に――矢口先生は凄い人だった。 作品を通じて、本気で子供の未来を考えてくれた。 だから長期連載した三平君と一緒に、俺たちも成長できた。 心の底からそう思うんだ、本気で。 人間と世界の関わり方…そして地球は水の世界だと。 矢口先生と三平君に教えて貰った。 矢口先生、本当に有難う! 釣りキチ三平は…俺のタカラモノです。 .[ブルーレイ(邦画)] 7点(2023-01-23 16:26:36)《改行有》

52.  戦場のメリークリスマス 【4K修復版で鑑賞。】 チネチッタは最近…メェ――ッチャ好みだ。 観たかった映画が。これでもかとリバイバルされてる。 2001年宇宙の旅も、七人の侍も全部面白かったなー。 つー事で、今回は古い映画に。 何でも4K修復されてるとの事で気分がグングンと入ってくる。 ――戦場のメリークリスマス(1983年) この映画は、既に何度か観ているんだが…痛感した事。 それは、観ている映画でも「(一定以上の)時間を経過」させると印象がガラリと変わる。 別に自分の事を偉く言うつもりは無いが、きっと「観なかった期間の、人間的な成長」がそれを感じさせるのだろう。 今まで、それを強く感じたのは映画版の「機動戦士ガンダム」だ。 最初は赤い彗星シャア・アズナブルのカッコ良さに惹かれ、凄く好きになる。 けど、大人になって「下の者を引っ張る立場」になれば、ランバ・ラルの責任感と、実直かつ老獪な仕事への取組みに惹かれ… そして、「さり気なく難関な仕事を熟す」マ・クベに対して(嫉妬も半分含め)素晴らしい男だなー、なんて考える。 何より、結婚したり、子供が出来ると余計に胸に来るシーンは、ブライトとアムロの母のシーンだ。 息子であるアムロを預かり、彼の母に対して「息子さんをお預かりします!」と凛々しい言葉を残すのが、20歳を超えてない青年ってのが、否が応でも「戦争の悲惨さと非情さ」を表現している。 さて、その――「戦争の悲惨さと非情さ」だ。 本作、戦場のメリークリスマスは相当に訴えていた。 設定の秀逸さも素晴らしいが、戦争映画とセットになりがちな流血沙汰はあまりなく、それよりも「精神的に追い込まれてゆく様」の描写が凄まじい。 では、追い込まれてるのは誰なのか? それは「捕虜」たちだけではなく「日本軍の者も」だ。 人間的な好き・嫌いはあるだろうが…観た人、観る機会がある人は考えて欲しい。 作品の日本兵は誰もが軍務に忠実なのだ。 俺の持論ではあるが、「自由とはサボる権利を有してる事」と思っている。 この映画では、誰もサボる事なく任務に就き…それ故に悲惨な状況が次々に発生する。 そんな中で、常に現場的に対処して苦悩するが故に、日本兵が悲惨さを引き起こすトリガーと成ってしまう。 この体系を作った上の人間は、この悲惨さを知っているのだろうか? 劇中でデヴィッド・ボウイの幼少時代が描かれている。 子供の頃から、歌う事が好きな弟を護って来た彼なのに…弟が自分の通う高校に入って来た時に新人歓迎の”イビり”に遭遇する。 服を脱がされ、無理に歌わされ…弟はそれ以降、歌う事が無くなった。 勿論、それ以上の悲惨な光景はなかったが、それ以降は弟ととの距離が出来てしまい苦悩する。 助ける事が出来なかった…いや、助けなかった彼は、ずっと自分の行為を悔いている。 今は捕虜にされてる戦場だというのに。 人はそれぞれ、そんな悔いと共に生きているはず。 それは敵対するイギリス兵だけじゃなく、日本兵もみんな同じだろう。 そして、それが「戦争という括りの中」で、平等に与えられる人間の所業だ。 誰もが苦悩し、苦しむ…なのに、それを引き起こすのも人間。 たけしが演じる「ハラ軍曹」が見せるラスト。 「メリークリスマス!Mrローレンス!」 明日、処刑されるのに笑顔のハラ軍曹。 狂気なのか?後悔なのか? それは、まだ…今の俺には分からない…未熟だ、俺は…。 けど、祝うべきクリスマスを創ったのも戦争を起こす人間なのは解る。 戦争を起こすのは人間。 終戦後、強引に敗戦国を裁くのも人間。 忠実に軍務に励もうが…関係ない。 反論させない為には命を奪って処刑するしかない。 だが、デヴィッド・ボウイが見せた坂本龍一へのキス。 憎しみと醜悪の戦場の中、愛のキスを彼に示した事…。 それこそが、あの映画のテーマなのかも知れない。 そして――あの映画音楽。 この美しい調べの中に…うん。 人間が向かうべき場所が示されているのかも知れない。 また、何年かした後… 俺は、その場所をこの作品で探したい。 見つかると信じて。      *      * Blue Jean(Official Video)を聴きながら。 .[映画館(字幕)] 8点(2023-01-18 23:25:08)《改行有》

53.  ドラゴンへの道/最後のブルース・リー ――多角的な確認で、より正確な立体的に。 これは俺の生きる上での哲学。 いや、数学的な意味だけじゃなく、どんな物事に対しても。 森羅万象の中では、非常に重要と俺は思ってる。 まず、心の持ち方だ。 大体の人にとって「物事の把握」ってのは、自分の捕ら方から決まる。 心持ち、いわゆる愛情に似た執着から確定される。 例えるなら、アレだ。 家族が造った映像は「斜め見」したりせずに、しっかりと把握しようと吟味する。 それは、愛情ある人間に対しては誰でも同じだろう。 でも、それが出来るってのは… 変則的なモノの観方の才能がある事、他ならない。 で、その変則的なモノの観方で、だ。 今回は「ブルース・リーが友達だ」、という概念で観てみた。 ――ドラゴンへの道/最後のブルース・リー(1972年) いやぁ―――――ぁ…やっぱ愛しいねー…タン・ロン。 笑顔や挙動、頑張り、照れなども含めて全てが愛しくなる。 大体の人は、本作を観た時、ブルース・リーに「カッコイイ」や「強い」を意識するだろうし、俺もそうだった。 ただ、別の側面から彼を観る事により、より深くブルース・リーを知れる気がしたんだ。 ――多角的な確認のように。 でも、「多角的な確認」ってリーや映画の話だけじゃない。 人間に対してもそうだ。 例として…正面から観たらただの円形。 これは「球体」なのか「円錐」もしくは「円柱」なのか…決められない。 けど、横から観る事で、より正しい形が解ってくる。 物体への距離もそうだ。 それに近寄らないままの把握は更に正確さから遠ざかる。 物でも、そうなんだ…日々変化する人間なら更にそうだろう。 距離を詰めるどころか、逃げながら…時には、噂話から把握してないか? 自分から足を使って話をしたか?すら疑問だ。 いや、良いんだよ? 嫌いなら嫌いで、好きなら好きで。 だが、嫌うのは自分の判断だが、嫌うにも嫌う資格が居る。 殺人者が泥棒を批判できないように。 長年、相手をバカだと思ってたり、尤もらしく怨んでたり… そんな相手は、アナタの一方的な挙動ではないか? 勿論、自分にも言えると念を押して。 お袋に言われた言葉を想い出す。 ――「嫌いな人間より好きな人間が多い方がいい」 ――「喧嘩しても、謝ってきたら許してあげなアカン」 いや、身内褒めって寒いけど…うん。 やっぱ、俺の母ちゃんは、この歳になっても尊敬。 「怒り」は力に成る。 「恨み」は自分を闇に堕とす。 実践は難しいが頑張らなきゃな。 きっと、タン・ロンなら出来るのだろう。 あれ程の怨敵に対しても、追い込み過ぎない。 そして、ゴードン先生を倒した時の…ただ悲しそうな顔。 自身の心境より…相手をよく見て、考える姿勢だね。 尊敬できる人間は現実じゃなくても良い。 漫画や映画… 自身の心の中の人物でも。 俺はそう思うんだ。 thank you!タンロン。 .[ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-01-12 17:29:03)《改行有》

54.  砂の器 そういや、今日は成人式か…。 早朝から時間があったんでBlu-rayの映画を探索。 けど、エンターテインメント系の気分じゃなかったんでコレに。 ――砂の器(1974年) いやー、前から観ようとは思ってたんだけど…うん。 実は20年以上も、ずーっと観ないままだった。 でも、アレだアレ! この作品は名作だから情報だけは嫌でも入って来る。 映画の本を検索しても評価が高いってのが「う~ん」と思って観る気を後回しにしてた。 昔、レーザーディスクを集めてた時も、表紙を見て「どういう話なんだろう?」と頭の中で勝手に物語を描いてた。 そして、今回観たことで、パッケージの「旅をする2人」の意味も、ようやく理解できた。 ちょっと脇道的だけど、長年謎だった事がひとつ紐解けて、何故か嬉しい。 しかし、日本映画には本当に疎い…俺。 でも、この作品は超絶に素晴らしい。 人間模様を克明に描いているのは理解できた。 ――監督は、野村芳太郎。 若干、本作は「鬼畜」に内容が似てるのは、まぁ…うん。 同じ、原作者の松本清張だし、監督も一緒なので仕方ないかも知れん。 さて、大量の映画を創ってた野村監督。 調べると、色々と強烈なフックの映画ばっかだね…。 1977年には「八甲田山」とか「八つ墓村」…後に強烈にインパクトのあった(ある意味”裏:砂の器”)1978年の「鬼畜」…1980年には「震える舌」でのトラウマ級の戦慄を家庭内で見せてくれた。 事件の舞台は、いま俺が棲んでいる「蒲田」だったり。 否が応でも今の蒲田と見比べて、全然違う風景(当たり前)に軽い衝撃を受ける。 そりゃそうだ…この作品が1874年だもんなぁ。 砂の器は、何度かTVドラマ化もしてるけど「いつか映画で観るだろう」と思ってスルーしてた。 けど、「モノ創りの方法」も自分なりに分かって来て、更に「年を喰った」り、「それなりの人生経験」をしなきゃ分からない箇所も多い気がする。 原作が松本清張の作品って、そういうのが多い気がするね。 映画のテーマは「親と子の愛」…そして「宿命」だ。 俺的には、本作は当時の風景が素晴らしく描かれてるため「旅」の気分を味わった。 ある意味、映画でそれらの経験を得るってのも嬉しいし、貴重だろう。    *   *   * さぁーて、成人を迎えた者よ。 君らが「新しい領域」に向かう時、きっと親や大人たちは祝福するだろう。 それは、二度と戻らない時間だし凄く素晴らしい。 ただ、成功とは「新しい領域」と、外に向かう事だけじゃない。 俺は君たちに、「親への愛と足元の幸せ」を自覚して欲しい。 例えるなら「世界を知りたい!」と思って海外に行くのではなく、日本の素晴らしい場所を自身に刻んで欲しいのだ。 それは、家の近隣の街でも構わない。 例えば……俺は兵庫県に住んでいた。 色んな海外を観て経験を得て来たが…実は、京都や奈良を旅した事は、ほぼ無いと言っていい。 ――夢に出る前に、己をよく知る。 己の目的も、出来る事や出来ない事、したくない事、など。 それを知ってから旅立っても、俺は遅くないと思う。 己を愛せ。 そして、己の宿命に気付け。 旅立ちは、それからでも遅くない。 心と想いを充実させれば…うん。 君らの身体は砂の器じゃない。 漆喰を塗ったように強くなる。 .[ブルーレイ(邦画)] 8点(2023-01-09 15:40:17)《改行有》

55.  あの頃、君を追いかけた(2018) この映画を観ると、アレだ。 きっと…胸の奥にある想いに気付く。 それは現実に好きだった人。 ――そして…齋藤飛鳥。 彼女の卒業を考えて切なくなった。 んで、久しぶりに観たんだけど… やっぱり胸が痛ってぇ―――っ! ああ、早瀬真愛(齋藤飛鳥)の可愛さよ…。 そして、世の中の理不尽さよ。 それ故に不自然な世界…取り戻せない時間。 掛け間違えたボタン… そして、その連鎖で世界が構築されてゆく。 だから、愛しいのかも知れない…きっと。 人にはきっと恋愛がある…もしくは、あった筈。 劇中で浩介が、真愛に言う「パラレルワールド」も。 人を好きになっても、上手く行かない事がある。 悲惨な事になって、ただ傷つけあう事も…。 でも、傷付いても…何故か人を好きになってしまう。 好きだった恋愛があった。 そして、今も彼女の笑顔が頭に浮かぶ。 ――元気だろうか? ――笑顔だろうか? ――幸せになってるだろうか? 自分より彼女の事ばかりを考える。 真夜中に外を走ってて、ふと彼女の家の近くと気付く。 そのまま家に行き、窓を見て笑顔になった。 「もう、寝たかな?」 今の時代なら、間違いなくストーカーと言われるかも知れない事も、あの時代はしていた。 ただ、自分だけの為じゃない。 理由は彼女が好きで好きで仕方なかったからだ。 道で逢って話をする時にはカッコつけてた俺だけど、心の中では、ずっと微笑んでいた。 嬉しくて嬉しくて、もう仕方なかった。 中学を卒業し…逢わなくなった。 アホウな連れと遊び、女を追いかけて過ごした日々… でも、どんな女と絡んでも、常に君の事ばかり考えてた。 そして、自分の夢の道に進もうとした。 東京に向かった切っ掛けは、電車で君と会った時。 笑顔で話して、可愛いままの君。 けど、時間が進み…色んな経験があって、その君になったのだろう。 俺は東京に行く事をその時に決めた。 勝手にフラレて、勝手に前を見たつもりになった。 あれから何10年経っただろう…? 君の事を、こんなオッサンになっても思う。 ――元気だろうか? ――笑顔だろうか? ――幸せになってくれてるだろうか? 今も、彼女の事を考える。 パラレルワールドがあったら。 いや、それは必ずある…少なくとも俺の中に。 別の方向にお互いの人生が進み… もう、俺の勝手な想いだけど…胸には君は居る。 ただ、分かった事はある。 あの時は楽しかったし、日々は幸せだった。 君が笑ってくれるなら…と、俺は何にでも成れた。 愛した人は幸せになって欲しい。 あの頃、君を追いかけた… 本当に追いかけた。      *      * ああ、アカン。 何度観ても、この映画は泣いてしまう。 映画を通じて自分への共感だな、こりゃ。 でも、それでも良いわ。 .[ブルーレイ(邦画)] 8点(2023-01-05 13:26:57)《改行有》

56.  スリザー 《ネタバレ》 2本同時に観たんだけど、まずはジェームズのガン監督の方から。 ざっと感想を(嫌な感じの書き方だけど)述べさせてもらうと…  01「ザ・フライ」     +  02「ゾンビ」     +  03「エイリアン」 上記の集合体映画ってイメージだった。 いや、こういう並べ方って、個人的感覚なんか皆バラバラなんだから絶対に良くないんだけどね。 ただ、想ったよりも人間ドラマな部分があり、ビビったのはアレ。 主人公系の人間と脇役系のキャラクターって「顔の造形」から選別して選んでるなーと直感してしまった。 ともかく、脇役系の人間は、顔の特徴があり過ぎなイメージ…簡潔に言うとブサイクばっか。 それと、顔に少し怖いメイクをしてる老人がOPに出てきてて「後から出て来るんかな…」と思ったけど、そうじゃなかった。 いや、何か意味があったのかな?言い知れぬ不穏さは十分に残ったけどさ…。 まぁ、予算でシーンの長さを決めるのも、どこか予定調和だし、コレはこれでいいと思うけど。 しかし、やってくれるなぁー、ジェームズ・ガン。 この時代から「確りと自分の芯を見せてる」ってのは非常に秀逸だろう。 作品に監督独特のパンチが効いていて、全部好きだなぁ…マジで。 癖になる作りだから、嫌いな人も(随分と)居るみたいだけどさ。 それと、俺が結構好きになってる俳優だ出てた。 その名は「マイケル・ルーカー」だけど、彼が大物になる前の作品だから…もう弾ける弾ける。 もう過去から、渋い脇役で責めてるなーってイメージだし、ウォーキング・デッドでも演技が光ってたのを想い出す。 いや「悪人ヅラなのに人の良さも残す佇まい」で演技できるって…凄い役者だなーと思ったり。 この映画でもいい演技を見せてたし、アレだ。 以降は結構、監督から可愛がられてる気がするし作品には出てるのが分かる。 しかし、ラインナップを見ると本当に色んな役を当初からしてたんだね。 ともあれ、見直すと全然悪い奴じゃないんだよな…この作品では。 別に浮気をしてた訳でもないし、隕石落下の寄生生物にヤラレてからの展開なんだし。 ともあれ、純粋に人間が(寄生されたと言えど)欲望に負け、身体が変化してゆくってのは「ザ・フライ」的ではあるし、その考えや思考を「産み落とされた寄生生物」全部が共有してるってのが堪らんね…。 故に「ゾンビ」的な怖さがあった。それも共有意識を持ってるんで余計に具合が悪い。 尚、口から緑のゲロを「エイリアン」的に吐くけど…そこは、もっとしっかりと設定を決めるとか描写した方が良い。 掛かると溶けるってのも、吐く前の人間が耐えられないだろうし…だったら麻酔が掛かるとか、催眠が有効になるとか…色々あるでしょ。 何にせよ、俺的には過去の映画を想い出しながら、それを結合させてる姿勢ってのは嫌いじゃない。 まぁ、監督は「したい事」を全部できる訳じゃなく、制作側の意向とかもあるってのは、ちょっと映画界を知ってりゃ解る事だしね。 そんな中、お疲れさまでした……ガン監督。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-01-03 18:00:43)《改行有》

57.  マリグナント 狂暴な悪夢 つか、怖かった!前半はモんノ凄ぅんごく! ――さて、ジェームズのワン監督! もう、ガキの頃に観たホラーのドキドキ感を想い出させて貰えた。 まず、カメラワークとアングルが(個人的に)素晴らしいと思った。 ともかく、ホラー映画としては聊か「こんなのホラーじゃない!嫌だ!」と思う人間もいるかもしれないが俺は好き。 引いた目で見ると、テーマも確りしてたしね。 後半は「ジャンルが変化した創り」だったので楽しく観れたのも嬉しかった。 まるで「80年映画の同窓会」だったね…この映画は。 いや、最初はホラー突貫の監督かなーと思ってたら…実は、ヒーロー映画どころか何でもやれる監督。 あと、死霊館のシリーズは折角、全部揃えてるし、一気に全部ぶっ続けざまに観てみるかな…なんて考えてしまった。 けど、流石ヒーロー映画をも造ってるだけあって、なかなかの展開だった。 結論から言うと…この作品こそ80年代映画の集合体の色目強く!ホラーだけじゃなく、モンスターとかアクション映画も含めてって意味で。 だから、観てて(怖かったけど)、色々想い出しちゃって凄く楽しかったなぁ…。 もし興味があったら、アレ。 是非とも観て欲しい感じです。 観終わると懐かしい気持ちが出るよ。 いや、マジで。[ブルーレイ(吹替)] 8点(2023-01-03 17:58:31)《改行有》

58.  ラーゲリより愛を込めて もう眠い!眠いよ母さん…。 いや、俺って本当にバカだわ、マジで! 昨日の夜に映画を観てて寝れんようになり…「まぁ、眠くなったら寝るか…」と思ってたら、ツレから「映画を観に行きましょう!」と連絡がきた。 ああ、しまったー! そういやコイツには、アバター:ウェイ・オブ・ウォーターに昨日行った事を教えてなかった。 でも「先に行ったよー?」つったら問題になりそうだし…仕方ない。 って事で、懲りずに行ってきました。 まず、アバター:ウェイ・オブ・ウォーターを「まだ観てなかった」テイで! ああ~、マジでツラくなりそうな予感がアリアリだけど楽しみでもある。 まず、14時前に観たんだが…うん、やっぱり綺麗な画作り。 終わって、ツレの提案があった。 「なぁ、観る予定なら、ラーゲリも今日行こう!」と。 止せばいいのに、その時は「まだ眠くなかった」から快諾してしまった。 っつー訳で、アレ。 ――ラーゲリより愛を込めて(2022年) 18時半から…急遽ダブルヘッダー開始! いや、よくよく考えたら…行くのは良いんだが、眠くなりそうで若干怖い。 ほら?俺は映画を観てる時に寝ちゃうのは、(実は)そこまで嫌じゃないんだけど…「感動モノ」とか「推理モノ」に対しては余り宜しくない。 そして、予感は見事に的中! ガァーッデム!シーット!バスター!サノバビーッチ! 決意論として、めっちゃ眠くなったけど…寝ないままで観終わる事が出来た。 結論から言うと「こうなるかな?」と思ってた内容ではなかったけど…感動はしたし(恥ずいけど)泣いてしまった。 俺的には、マジで俳優陣は頑張ってたと思う。 ただ「実話ベース」って縛りがあるにせよ、もう少し説得力のある構成にして欲しいな、と冒頭に想った。 まぁ、コレは書かないけど…皆ならどう思うのだろうか? ただ、二宮和也君は俳優として良い味出してたねー。 日本人での「幸薄そうな青年」なら、今や第一人者じゃないの? 2006年に上映した「硫黄島からの手紙」も好演してたし。 中島健人君、松坂桃李君が頑張ってたね。 それと、特筆したいのは桐谷健太さんと、安田顕さん! 物語の重厚な感じを出すには、打って付けの俳優陣の2人だし…人間の心理が変化していく様が素晴らしいな、と思った。 あと、北川景子って急成長したねー。 美人さんのまま、こういう人情演技まで出来るようになったんだね。 これからが楽しみかも知れん、マジで!…マーズ(謎)で! んで、ジャニーズらイケメンの俳優が多いせいか女子の客が多かった。 上映中も、劇場内ですすり泣く女子の声が。 そこに俺の泣き声が混じってなかったのは、ここに告げて置こうではないか。 いや、ツレも泣いてたけどな! それもポップコーン食いながら! さて、今年の映画館での鑑賞はこれで終わりかな…。 .[映画館(邦画)] 7点(2022-12-24 20:09:41)《改行有》

59.  アバター:ウェイ・オブ・ウォーター 昨日の夜から全然寝れんで、仕方なく掃除。 気が付きゃ朝8時という素晴らしい体たらくさ。 なら映画でも行こうと………行ったのは。 ――アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年) IMAXレーザー3Dで観たが…結論から言えば、ストーリーやらネタバレやら関係ない! これは「体験する映画」なので観なきゃ意味がないのだ。 作品の「好き、嫌い」は人それぞれだと思う。 ただ、俺にとっては最高の画があった。 懐かしくも素晴らしい中学1年時の体験が(アバターのキャラだけど)劇中に飾られていた。 誰もが普通に観てる中で俺は、込み上げてきて泣いちゃったんだ…マジで。      *     *     * 昔…実家近くにあった甲子園浜。 自転車で飛ばして30分くらいの距離にある場所。 次第に潮が満ちて来たのを知る。 登った岩の上では足に波が掛かりつつ水平線を観たら…景色が異常に素晴らしく、ただただ見入った! まるで金曜ロードショーのような夕陽…黄金の光に向かって気分が超高揚した。 大声で歌ったのは西城秀樹のヤングマン…そして、ホップ・ステップ・ジャンプ! 一緒に居た小4の「ナオ君」と一緒に…岩の上に立ち、脚に波を受けながら熱唱した。 俺の中で、あれ程にテンションが上がったのは初めてだ。 アバターでは人間以上の知識を持ちながらも、自然と同化して徳を積む彼らを眺めて羨ましくも懐かしく…切ない思いになった。 俺は、海が好きで好きで仕方なかったのを想い出した。 想い出せば、色んな友達と仁川の渓流に行った。 ああ、そう言えば…学校が終わったら速攻で海に行ってた。 そして…夜になるまで泳いでた…楽しくて楽しくて仕方なかったんだよな…本当に。 今は――もう、あの時の砂浜は無くなってる。 だから、考えると悲しくなっちゃうんだよな、本当に。 最高の想い出の場所は自然災害じゃなく自らの手で壊すのも人間なんだな…。      *     *     * 映画の時間は192分と長いのは最初から覚悟してた。 ただ、驚いたのは「映画が終わって欲しくなかった」んだ。 もう後半のバトルの箇所よりも、平和な自然融合のシーンが本当に素晴らしく懐かしく、ただ胸に来ていた。 しかし、192分か…凄い長さだな。 あ、そうそう! ずーっと前からのマブダチと久しぶりに映画談義に花を咲かせていた。 そこで聞いた面白い話があったから書いておく。 彼さん曰く――「インド映画が何で3時間とか長時間なのか知ってますか?」と。 確定ではないらしいが、その理由が凄く納得! 答えは「インドって暑い場所だからエアコンの効く場所に入ったら客は、すぐに出たくないから」らしい。 いや、凄いなー…超納得! よくよく想い出せば俺もそうだった! 夏休みとか尼崎のダイエーとかニチイとかで涼んでたもんなぁー…何も買わんクソガキの俺が。 更には、エアコンの利いた本屋だったら、店から出たく無かったし。 その話が、ずっと頭にあって考えてたんだが…アバターを観た時に、その想い出も含めて頭にフラッシュバックした。 うん、人間ってのは幸せ過ぎるんだろう…きっと。 病気や体調なら仕方ないけど…「映画の3時間はちょっとなぁ~…」とか、そんな意見をよく聞く。 SNS、ゲーム、映画、アニメ、ホビー…いやいや、本当に娯楽が氾濫しきった時代だ。 だからこそ、趣味はリスペクトして欲しいし愛して欲しい。 ガキの頃… スター・ウォーズの新作を待ってた時のように。 渇望してた俺らは、その想いを忘れないままオッサンになった。 ――アバター:ウェイ・オブ・ウォーター。 素晴らしき映画を観終わった後の余韻よ。 勿論、クリエイター目線だったら色々とある。 けど、個人的な想いで目線だと素晴らしい作品。 俺だけの大切な想い出だ。 .[映画館(字幕)] 9点(2022-12-21 00:25:33)(良:1票) 《改行有》

60.  Dr.コトー診療所 朝8時に起床しながら考える。 朝か…もう年末だなー…とか。 いや、1年ってのは本当に早いわ、マジで。 何かに切迫されたりしないから、こんな心境になってるんかな…とか、考えるけど。 今回、そこに対しての答えを持つ貰った映画だった。 急に行きたくなって観てきたのは… ――Dr.コトー診療所(2022年) 日曜日に集まりがあって映画を観るので、ジャンルの系統が違うこっちにした。 ストーリーは書かないけど、こんな感じ。 いや、包括的言うと面白かったんだよ? けど、コレは2時間で収める話じゃない気がするなぁ…マジで。 後は仕方ない事だけどTV版のハイビジョン映像が好きだったんだよな…まぁ、本当にこれは仕方ない。 あ!そうそう! 嬉しかったのはキャストについてだったりする! 主人公コトーを演じる吉岡秀隆も白髪交じりでいい味を出してたし、2019年の「男はつらいよ/お帰り 寅さん」 以来だけど…「人を泣かせるのが本当に上手な俳優」になってるな、と思った。 オメデタになってた柴咲コウも存分に奇麗さを観せてくれてたし、時任三郎や筧利夫、小林薫もいい味を出してた。 後、アレだ。 ムードメーカーな泉谷しげる、そして(個人的趣味だけど)好きな船木誠勝さんも出ててニコニコしてしまったねー。 いや、本作は元々観に行くつもりだったから情報を入れていなかったんで「もしかして、出ないかなー…」なんて勝手に解釈してた。 この漁師連中が好きなんだよな。 集まってニコニコしてたり、騒いでるのを観ると、俺の田舎…和歌山に漁師町の親せき宅を想い出す。 んーで、生田絵梨花ちゃん。 もうゲスト的な役割かな、と思ってたらガッツリと出てたねー。 そして乃木坂46を卒業した彼女が、ちゃんと自分の道を進んでる、と思ったら…もっと×2、好きになった。 頑張ってたアイドルを翳さず、寧ろ役者へと自分を差し出しながら日々闘ってる。 俺は遠くからでも好いから―――それを観ていこう。 あ、思うんだが…映画って「起承転結」や「喜怒哀楽」が」必ずあるけど、俺的なモノの見方で言えば、徹底しなくてもいいと考えるし、「面白い・面白くない」は人によって別々だと思うので、「観てて楽しい」と思う人間が多いのであればそれで好い気もした。 いや、簡潔に言うと「上記の2つを詰め込み過ぎてた」ってのが、今回の映画だと思うんで。 過去からずーっと続いてる「サザエさん」なんかも、ある意味での答えのひとつかも知れんね…本当に。 あ!そうそう! 上でも書いたけど、映画を観てて嬉しかったワードもあった。 ――「人生を長く感じるには”待つ事”を刻む」 これって…凄く納得したし…アレだ。 この台詞を聞いた時は「中2の時…土曜の昼下がりの入道雲の青空」を想い出した。 あの景色に「人生の無限の可能性」と、それを選別する「自分の自由」を感じていたんだ。 それは過去だけじゃない…きっと、今からでも出来る事と思う。 それを感じれたのは幸せだった。 そう――自分の人生を俯瞰で観た。 銀の龍の背に乗って。 .[映画館(邦画)] 8点(2022-12-17 22:59:33)《改行有》

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