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プロフィール
コメント数 61
性別 男性
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41.  宇宙戦争(2005) 《ネタバレ》 原作も1953年版も知っていたので,過剰な期待感は初めからなく,封切り直前のテレビ予告シーンだけがある種唯一の拠り所だった。それにしたって「ふ~ん,ま,おもろそうやんか…」位の程度。で,いざ観てみたら結構恐い。ホラーテイスト満開ではないか!パニック映画とくると,主人公(もしくは主人公達)が土壇場で逆転一発をかましてめでたしめでたし,となるが,本作ではそうはならないと知っていた。なぜなら,ああいう肩すかしを食らわすような結末が用意されているゆえに,侵略者に一気呵成の反攻をブチかまして溜飲を下げるというのは最初からありえないからだ。それにスピルバーグの性格からすると,オリジナルに敬意を表してラストに手は加えないだろう。となれば……あとはなす術もなく,悲鳴を上げて右往左往する人類を,映画の中でいかに虫けらのように扱うかである。「インディペンデンスデイ」のようにやってしまってはいけない。一片の希望も与えず,一筋の光明も遮断して,闇の中を這いずり回りながら人々はうめき声を上げる,そんな作品でなければならない。そういう方向性しか,この「宇宙戦争」には与えられないはずである。そしてスピルバーグはもう少しでそれに成功するところだった。墜落した航空機の残骸,一台の車を巡って争う男達等々。フェリー乗り場で,人々の背後の丘にぬっと現れたトライポッドを見たときの,彼らの絶望の叫び……それに全ての光景がトム・クルーズ扮する父親の視点で描かれ,恐怖の手触りを我々も実感できる。そうや,それでええんや,スティーブン!と思ったのもつかのま,名作に輝くはずだった宇宙戦争2005年版は,私の中で静かに幕引きされてしまった。そう,本当にもう少しのところだった。トムがトライポッドに手榴弾でケンカを売ってしまうまでは……どうあがいても蟻は象には勝てない,という無常感で統一すればよかったのに,彼は象を倒してしまった。あ~あ台無し,といった感じである。それさえなければ10点でした。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-19 15:18:35)(良:4票)

42.  素晴らしき哉、人生!(1946) 昔NHK・BSで,クリスマスの晩に放映していたのを観た。観終わったとき,自然に手塚治虫の「ブッダ」での,シッタルダのくだりが思い出された。“おまえは目的があって生まれてきた。おまえがいなければ,世の中の何かが狂うだろう。すべてのものには関わりがあるのだ”……純粋に感動した。盛り上がりに至るまでに少々長いな,と思っていたのだが,クライマックスでは鳥肌が立つほどの多幸感。時間などどうでもよくなった。むしろ主人公の苦難を延々と見せることによる最後のカタルシスには,爆発的なものがある。いい映画です。そして,自分は誰かに必要とされているのか,愛されているかを確かめたくなって,ふと不安になる。[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-12-19 04:15:18)

43.  タクシードライバー(1976) 何度観ても,何年経って観ても,この映画への評価は変わらない。名作,傑作,もしくは怪作…突然脈絡なしに“故きを温ねて新しきを知る”が脳裏に浮かぶ。観るたびに新たな発見,新しい解釈が生まれてくるのは,アメリカ社会の退廃の構図があらゆる角度からデッサンされているからだろうか。現実と狂気の極めて細い境界に立つ男の目に,この世界はどう映るのかという問いかけに対して,マーティン・スコセッシは一つの解答を用意した。それがこの「タクシードライバー」である。HotでCoolな演出は,戦争神経症にあえぐトラヴィスという男の中に潜む虚無と破壊衝動,寡黙と自己顕示等,常に相反するものを否応がなしに見せつける。全ての映画ファンは一度は観るべきと,あえて言い切ってしまう。ところで激しい銃撃戦の後,死に損じたトラヴィスには,世界は相変わらず巨大なクソのようにしか見えていないのだろうか。たぶん,そうだろう。[ビデオ(字幕)] 10点(2005-12-18 08:52:02)

44.  ラスト サムライ 村の入口に鳥居が突っ立っていたのも,小雪が水浴びするシーンに熱帯植物が映っていたのも,中世ヨーロッパ風の鎧甲冑が登場するのも,全部目をつぶる。つぶるから,ハリウッド製作陣は今後こういう映画を撮る前に1回…いや理解するまで何度でも「忠臣蔵」を,「勧進帳」を観て欲しい。日本人の心の琴線を鷲掴みにしたかったら,まずそういうところから入らなければダメだ。それを達成して,初めて名作の誉れを得ることができると思う。本作を観て,ハリウッドはやはりどこまでいってもハリウッドだと思い知った。登場する全てのキャラクターの設定が薄っぺらく,私はまったく感情移入できなかった。と書いてしまうと,頑張った日本人俳優達に失礼なので,4点。古いし題材は全然違うが,まだ「レッド・サン」の方が感銘を受ける。“武士道”を描くのではなく,日本人はかくあるべし,といった手法の方がよりよかったのでは。[ビデオ(字幕)] 4点(2005-12-17 12:46:30)(良:1票)

45.  山猫は眠らない これを観たとき,まさかシリーズ化されるとは思わなかった。1・2と観て(3は未見),独特の存在感を匂わせるのは本作だが,オンリーワン的な雰囲気をぷんぷん放つゆえに,シリーズにするにはそぐわないと感じた。とはいえ,戦争映画好きのツボをついた渋い作り方は見応えがある。“狙撃道”というものがあれば,この作品にはそれが横溢している。レンタル化された当時,在日米軍基地でしばらくレンタル数No1だったというのも,職業軍人が認めたということだろう。BGMを極力排したことも,緊張感を醸し出すことに一役買っている。ただし,トム・ベレンジャーを通して見えるのは,“滅びの美学”ではなく,一発の弾丸を介して命のやり取りをすることへの空しさである。ふと見せる疲れたような表情に,自らの仕事に対しての内面の葛藤が色濃く出ていた。佳作ではあるが,心に残る。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-12 10:29:56)(良:2票)

46.  バットマン ビギンズ ようやくバットマンもティム・バートンの呪縛から解放されたという感じがした。それまでの奇矯な要素は鳴りを潜め,相変わらずダークムードではあるものの,ある意味地に足がついた内容に仕上がったというのは決して失敗ではないと思う。しかしそれにしても,仮にもハリウッドで準主役を張った渡辺謙をあんな脇役に使っていいのか?忍者とか映画的にはおいしいものを拝借しておきながら(ヒマラヤ忍者部隊という設定はともかく),すぐに退場とはなんじゃ?日本人をなめんなよ,コラ!でもバットマンモービルがかっこよかったので,許す。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-11-27 09:40:05)

47.  平成狸合戦ぽんぽこ タヌキが昔からのテリトリーを人間から取り戻すべく奮闘するという題材自体,調理次第ではおいしくなったはずである。なのに,この抹香臭い内容はどうしたものか。そもそもタヌキ如きに人間様がコロコロ化かされたり,ましてや殺されたりと,もはややりたい放題なのがいけない。観ているうちに微笑ましいどころか,だんだん腹が立ってきたのは私一人だけではないはずだ。怪談・奇譚の類は百鬼夜行のシーンを見ればわかるように,絵空事としてしか受け入れられていない。そのことに気づかないタヌキ達が哀れではあるが,かといって共感は湧いてこない。環境保全も大事だ。だがそれ以前に人間も生きるのに大変なのである。そういう部分も描いてほしかった。このままでは何だかアンフェアな気分になって,不満だけが残る。「火垂るの墓」でケチョンケチョンに酷評した罪滅ぼしと思って観たのだが,藪蛇になってしまった。1点。ときに高畑さん,もう映画づくりとはすっぱり縁を切って,砂漠に植物を植えるようなエコロジー事業に情熱を傾注してはどうですか。あなたの生真面目さと文明批判の姿勢は,そういうところで絶対活用できる。嫌味や皮肉ではなく,本当にそう思うよ。[ビデオ(字幕)] 1点(2005-11-07 18:10:52)(良:2票)

48.  チャンプ(1979) 《ネタバレ》 何度観ても,人前で泣くのは恥ずかしいと何回自分に言い聞かせても,泣けてくる。フェイ・ダナウェイ演じる母親が余計に思えるほど,父と子のありようが濃密すぎて,ただただ涙が出る。この悲しみは息子T・Jの父親を失った悲しみとは少し違う。幼い息子に一途に敬慕され,寄り添われる父親はそれらに応えようと生命をかけ,苦労の果てにようやく栄光を手に入れた途端に死ななければならない。辛かった道程を振り返る間もなく,息子と別れなければならない。その心中はいかばかりか。どれほど無念なことか。それを思うと,ひたすら泣けてしまう。T・Jと同じく叫びたい。「チャンプは死んでない!寝ているだけだ。疲れて寝ているだけなんだ…だから起きてよ,チャンプ!早く起きてよ!」あ〜,もうだめ。[ビデオ(字幕)] 10点(2005-11-07 14:34:10)

49.  エレファント・マン これほど観る者一人ひとりが試される映画はない。見世物小屋の暗い片隅に佇むジョン・メリックの被るマスクを剥いでみたい,その顔を見てみたいと思わない人間が,はたして何人いるだろうか。人間の獣性と神性が繰り返し展開される中,映像は次々と観る者に問いかけてくる。「おまえはいったい何を見たいのか?」それに満足に答えられるかどうか,未だに自信がない。ジョン・メリックは無垢な魂を抱いて去っていくが,残された我々は答えを見つけられない不安を携えながら,ただ立ちつくすのみである。[映画館(字幕)] 9点(2005-11-07 12:04:36)(良:1票)

50.  スパイダーマン(2002) ブサイクブサイクとさんざんなMJだが,確かにブサイクである。というより,キルスティン・ダンストをブサイクに撮ってしまったサム・ライミが悪い,と,ここでささやかな助け舟を出しておく。で,この悩めるヒーロー,スパイダーマン。すぐ隣にいそうなキャラクターで共感を呼ぶ。「大いなる力には,大いなる責任が伴う」その言葉の重圧と,生身のティーンエイジャーとの狭間で呻吟する主人公を,トビー・マグワイアがうまく演じている。それ以外はアメコミ一本槍の世界だ。とはいえ,単なる活劇映画として観ても,青春の光と影を嗅ぎとる胸キュン映画として観ても面白い。ところで少し脱線して,原作平井和正/作画池上遼一による和製スパイダーマン(勿論コミック)を手にする機会があれば,是非一読してみてください。傑作です。[ビデオ(吹替)] 7点(2005-11-07 10:47:08)

51.  鬼畜 結婚して所帯を持つまでは今ひとつピンとこなかったが,子の親になった後で観ると一気にくる,私にとってはある種の時限爆弾的映画。緒方拳扮するダメ親父の行為は許し難いとはいえ,父性を確立できなかったその弱さに同情心をかき立てられるのも,父親の目線で観ているからだと色々な意味で思う。他の方が書いておられるように,私も東京タワーに置き去りにされた少女の行く末を案じている。娘を置いて立ち去った父親が夕暮れの街中でふと振り向くと,夕空に浮かび上がる東京タワーに照明が灯るシーン。はっと胸を衝かれた。野村芳太郎の演出は残酷で美しい。8点献上です。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-11-07 10:04:20)

52.  シークレット ウインドウ 《ネタバレ》 本来のパーソナリティ以外に存在する,悪しき隣人たるもう1人の自分という設定は,「ジキルとハイド」を例に出すまでもなく昔から繰り返し使われる。ただ,本作にジョニー・デップを起用したのはいかがなものか。最初から何かしでかしそうな病的なムードを背負っていて,物語の進行上まずいのではないか。序盤で既に観客にはオチが見えるし,ラストも……で,何とも気色悪い。トウモロコシ畑の土中にカメラが移っていったあとで,ジョニーがトウモロコシにかぶりつくシーンは,生理的に嫌悪を覚えた。何もかも彼のせいにするわけではないにせよ,原作では主人公のモートはいたってノーマルな男(普段は)で,間男に寝取られた妻を思ってウジウジしているちょっと情けない小説家という設定を考えれば,ジョニー・デップはやはり役者としてのアクが強すぎると思う。とにかく原作自体が名作というより佳品なので,全体としてややこじんまりとなったのは仕方ないだろう。最後にキング原作の映画を観るときの注意を一つ。キングという作家は後出しジャンケンがとても得意です。小説ではオチをすぐ開陳します。だから原作に沿って映像化すれば,結末はたちどころにわかってしまうので,どうか皆さん,そんなのに出会っても腹は立てないでほしいと思います。1ファンとしてのお願いです。[ビデオ(字幕)] 5点(2005-11-06 09:40:12)

53.  暗闇にベルが鳴る 《ネタバレ》 女子寮が舞台になっているのだが,冬の陰鬱な雰囲気が画面から漂ってきて,いやがおうにも怖さをそそる。いやしかし,最後の最後まで監督に騙されてたことに気づいてびっくり。と同時に背筋が凍る。ああいう幕切れとは。流れからすると犯人はあいつだったのにね。しかも一件落着したはずなのに,あれだからね。あいつとかあれとか,ちんぷんかんぷんな方は是非ビデオショップで…って,これビデオもDVDも出てないような。とにかくサイコスリラーとしては一級品です。ところでオリビア・ハッセー,いいですな。日本人100人のうち90人以上が美人と答えそうな,いかにも日本向きの女優である。布施明が結婚したがったのもよくわかる。 (調べたらDVDは出ていますね。失礼しました)[地上波(吹替)] 8点(2005-11-06 08:02:21)

54.  パニッシャー(2004) 《ネタバレ》 書店兼レンタルビデオショップでバイトする息子が持ってきてくれた。タイトルを見て,「ん?こいつどこかで…」あ,そうだ!思い出した!昔ドルフ・ラングレンが出てたやつだ。つまりリメイクか。というわけで,ストーリーはその時点でもろバレになってしまったが,今作の敵はなんとジョン・トラボルタらしい。(前作のラスボスはジャパニーズヤクザの姐さんだった)なるほど。ちょっと観てみるか…で,観た。いや,なかなかよろしい。気乗りしないパーティーに出かけていったら,昔少しつきあったことのある女の子が,ちょっと美人になっててよもやの再会,といった感じである…などと書いてるとインターネット資源の無駄遣いになるので,ここからは少し真面目に。まずトラボルタ。中年男の脂気が幸いしてか,憎々しさ満点だ。少々勘のはたらかない嫉妬深い悪玉という設定だったのが,ちと残念。あと,主人公フランクを狙うヒットマン達。標的相手に自作のカントリーソングをプレゼントするギター男といい,何やら依頼料が高額らしいシベリア熊顔負けのロシア人といい,ケレン味あふれるキャラクターが揃う。そう,全体的には悪くないと思うのだが,それでもやはり5点以上はあげられない。なぜかというと,フランクの復讐が手ぬるいから。悪に鉄槌を下すべく地獄から戻ってきた男が,ボス相手にセコい心理戦とは。チマチマした手で相手をハメるのは男らしくない。そもそも自宅を武器庫にするくらいなら,最初からワンマン・アーミー化して一発ぶちかませばよいのだ。その方が観客も溜飲が下がると思うのだが。と思っていたら,2作目ができるそうな。う〜む,そうか。昔の彼女が本当に美人かそうでないか,これではっきりわかるというものである。[ビデオ(字幕)] 4点(2005-11-06 05:55:02)(良:1票)

55.  エイリアン 公開当時はスターウォーズに代表されるように,折りしもSF映画ブームのど真ん中。「SFは痛快!」,「SFは未来!」といった享楽色に染められていた。そんな時に,一発ドカンと投下されたのが本作である。上映が始まってしばらくすると館内には絶叫と悲鳴が交錯しだし,「うるさいのー,まったく…」とぶつくさ言っていた私も,気がつけばパンフの端から恐る恐る覗き見る始末。劇場でこれほど恐怖した映画はなかった。孵化したエイリアンが乗組員を次々と襲っていくところは,とても怖ろしくて正視できない。H・R・ギーガーの異界の住人を思わせるエイリアンの造形が一役買っているのは今更言うまでもないが,煎じ詰めればリドリー・スコットのディテールに対する異常なまでのこだわりが,これら恐怖のすべての源泉ではないか。つまりそれはノストロモ号の重苦しいリアル感(航空機部品で造ったという)であり,スモークを効果的に使った光と影の演出であり,そして極限に追い込まれた人間の放つアドレナリンの臭い等である。実際,乗組員達の絶望がスクリーンから色濃く漂ってくるようで,息苦しくなる。聞くところによると,リドリー・スコットは撮影直前まで,俳優達にエイリアンがどのような姿なのか明かさなかったらしい。映像で観る彼らの恐怖はまぎれもなく本物であり,我々もまた期せずして監督の意図に乗せられてしまう。SF映画史の上位にランクされるべき傑作だ。 9点。[映画館(字幕)] 9点(2005-11-05 19:42:38)(良:2票)

56.  女優霊(1996) 普通に面白くない。けっこう期待して観たんだが…湿った怖さを演出しようとするばかりで,「これは映画なんだよ」という至極当然な部分を思い切りはずしている。これじゃ「本当にあった!呪いのビデオ」の類とあんまり変わらんじゃないか。だから,柳ユーレイが足を引っ張られていく最後のシーンは,そのことに突然気づいた中田監督が埋め合わせをしようと無理矢理とってつけたとしか思えない。そんなわけで3点。[ビデオ(字幕)] 3点(2005-11-05 10:53:20)

57.  アトランティスのこころ 《ネタバレ》 「アトランティスのこころ」という物語を知るには,映画ではなくやはり原作を読むしかありえない,というのが正解だろう。ホラー作家という,慣れ親しんだ衣を自ら脱ぎ捨てようとしているキングの意欲作であり,壮大なアダルト・ファンタジーでもあるこの物語を,わずか2時間足らずで表現するのは不可能だ。例によって小説を読んだ後で観た本作だが,数あるエピソードのうちの1つとして受け止めれば,それほどむかっ腹も立たない。駄作ではないと思う。ボビーとキャロルのこそばゆいような恋心は,観覧車のキスシーンに代表されるように,観る者の胸に淡雪の如く残る。しかし,2人の人生はある地点から先へは交わることなく伸びていき,時を経たある地点で再び邂逅する。原作では最高のクライマックスなのだが,映画ではボビーとキャロルの娘の出会いという形に変えられている。けれど,これはこれでいい。過ぎ去った時間は取り戻せなくとも,彼らは彼らの人生を一途に生きた。人生とはそうあるべきだと,テッドは教えて去っていったのではなかったか。[ビデオ(吹替)] 5点(2005-11-05 07:12:06)

58.  ベスト・キッド(1984) 下手をすると日本武道のエキゾチックな部分のみを誇張する失笑映画になるところだった。しかし主人公の心の成長を描くことで,我々日本人にも受け入れやすい内容に仕上がったと思う。監督がアビルドセンなので,ロッキー調が拭えないのは仕方がない。それにしても,日本武道の原点は殺人術ではなく活人術であるという点をよく汲み取ったというところに,妙に感心した。ただし,あの鶴の構えは…まぁ愛嬌ということで。よい子は真似しちゃダメよ。[ビデオ(字幕)] 6点(2005-11-03 22:13:36)

59.  スター・ウォーズ 16歳の頃,大阪の小さな映画館で観た。SF一辺倒だった当時は封切り前から期待が抑えられず,開館と同時に飛び込んだ。が,劇場はガラガラ。おっちゃんが2,3人いて煙草をふかしていた。狭く暗い空間に煙が充満する中,高らかに響くはあのテーマ曲,その後しばらくは頭の中に繰り返し聞こえてくることになるあのスターウォーズのテーマ。そしてインペリアル・クルーザーの巨体がスクリーンの上からせり出してきて,私は思わず中腰になり…それからいくら年月が経っても,あの時の高揚感は忘れられない。映画の出来不出来とかいう以前に,私のマスターピースになった瞬間だった。ちなみに自分の息子(当時16歳)を連れて特別編を観に行ったときは,感慨深いものがあった。[映画館(字幕)] 10点(2005-11-03 10:26:14)

60.  火垂るの墓(1988) 後味が悪い。もう二度と観ないと思う。しかし最大の疑問が残る。どうしてこの物語をあえてアニメーションで表現しようとしたのか?理解できない。さらに不可解なのは,毎年夏が来ると判で押したようにこれをテレビで放映するという,民放の儀式めいた行為だ。反戦映画?全然違う。この映画を観て,世界平和の重要性を痛感する人が1人もいないとは言わないにせよ,少なくとも私にはそうは思えず,1つの酷い悲劇に対して胸糞悪いわだかまりが残るだけである。エグい題材をアニメにした功罪は,むしろ罪の方が大きいと思う。「となりのトトロ」で休日を楽しく過ごそうと親子連れで見に行った方々は,まったくお気の毒だ。(トトロとこれが併映されていた)。何でもアニメにすればいいというものではない。監督の高畑勲は誠実に真面目に取り組んだのだろうが,アニメ作家としては完全に無能である。[ビデオ(字幕)] 0点(2005-11-03 09:20:07)(良:3票)

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