みんなのシネマレビュー
うまシネマさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 122
性別

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順1234567
投稿日付順1234567
変更日付順1234567

41.  ファースト・マン 《ネタバレ》 米国民の多くにとって、期待通りの映画ではなかったそうである。 多くの人はこれから初めて月面に立つ男の物語を見たかったのだが、この映画は、かつて月面に人類史上初めて降り立った男の回顧録であるから。 件について話したがらない船長のインタビューで生まれた伝記という原作を尊重した結果、回顧のような劇映画になってしまったようだ。 それどころかアームストロングの本心にも若干の距離を残して客観視せざるを得ない描写にとどまっているから始末に負えない 演出は悪くない出来だと思うのだが、かくのごとく踏み込めずにいてカタルシスを得られないのは残念だ。 プロジェクトXとまではいかなくともいっそ美談にしてしまったほうがウケは良かったろう。 そうなったらそうなったで、違うバッシングを浴びたろうが。[インターネット(吹替)] 5点(2019-12-08 22:25:00)《改行有》

42.  椿三十郎(1962) 《ネタバレ》 黒澤明が亡くなった直後、即日的に編成された追悼番組として本作をテレビで鑑賞した 自分にとって初めての黒澤映画であり、至高の作品となった。他にも何本か傑作の黒澤映画を観たが、 本作は娯楽性において黒澤映画の頂点であり、娯楽作品を最も好む私の趣味にマッチするものである。 おぼろげではあったが、伝説的なラストシーンのネタバレは鑑賞前に頂戴していたのは間違いがない。 ただし、本タイトル中のシーンとは記憶が繋がっていなかったため、既視感はあるが劇中に新鮮な驚きをもって体験できたのである。 そこに至るまでのあらゆる出来事がどれもみな、面白かった。素晴らしい映画だ。[ブルーレイ(邦画)] 8点(2019-12-07 23:46:35)《改行有》

43.  メメント 《ネタバレ》 珍しい構成が巧みで、ゲームをしているようで単純に面白い。 込められたものも濃密で奥が深いように見える。DVDで物語を時系列順に見ることができるのが救いになった。 ざっくりいえば、テディを(間違っていると知りつつ)犯人に見立てて殺すことに決めてから、実際に殺害するまでの奇妙な流れを楽しむ映画、なんだが 順番がひっくり返ってるからそう容易くはない。レナードの、現在の状況がわからない感覚を同様に味わうための変則構成が慣れてないとどうにも理解を阻むだろう。 テディの役割が複雑怪奇で困惑させられる。何が真実で、何が嘘なのか?潜入捜査の刑事が殺人幇助なんてするか? 大前提が理解できないので言ってることが一から十まで信用できない。彼が信用できないとサミーとレナードの同一視ができない テディの主張が事実なら、明かされていないだけでレナードは後から作った偽名で本名はサミーなのか? 殺害したジミーが死の間際に「サミー・・・」と呼んだのがそのためなら不自然ではない。逆にそうでもないと死の間際に呟くワードとしておかしい。 だがそうなると妻の死より以前の記憶も忘れたことになる。サミーそのものは確かにいたが、その症状は偽で保険金詐欺だったというのがテディの説明だ しかし、だとすると話が戻るが先に述べたジミーの言葉が、会ったこともない、話に聞いただけのサミーというのでは、死にゆく者の発言として奇妙に過ぎる。 制作側はそこは曖昧なまま、どっちでもいいよと突き放して、自らの特異な病気の性質を盾に取ったレナードの「復讐ごっこ」を主軸として描いたに過ぎないのか? 謎を残したままの終幕なので、爽快感は無い。[DVD(吹替)] 6点(2019-11-14 23:59:24)《改行有》

44.  コラテラル・ダメージ 《ネタバレ》 ギャグが無いオーソドックスな対テロリストのアクション映画ということで、手堅さはあるものの少し物足りなさを感じる。 シュワルツェネッガーなんだから、きっとメチャクチャやってくれると期待して観ていると肩透かしを食うのだ。 この内容なら、シュワルツェネッガーを起用するまでもなかったと思われる。 9.11テロのせいで公開時期も見送られ、内容の変更も余儀なくされたという。としても、話の展開はあまり巧いとはいえない。 テロ広報の特徴的な仕草は映画の流れを形成するためのシグナルであるが、あまりにあざとすぎてドッチラケだ。どんな馬鹿でもわかるようなヒントではいけない。 物足りない上に巧くない。そしてミスキャスト。とても高評価は与えられない。[ブルーレイ(吹替)] 3点(2019-11-10 03:04:07)《改行有》

45.  引き裂かれたカーテン 《ネタバレ》 目に見えて面白さに翳りが生じてきている。かつての美点であった映像の素晴らしさも影を潜めてしまった ポール・ニューマンはヒッチコックの描く、微妙に頼りにならない男性像に落とし込むと、本当に嫌そうな顔をするので観ていて辛くなる エキセントリックなおばさんが複数あらわる。好みの分かれるところだろうが、誰か一人で十分だなと思った。クセの強いサポートキャラが多すぎ。 主題に力が無いためか、アクの強さばかりが目立って異臭を放っている。 亡命を装ったスパイ活動という先の見えない計画の甘さと、旅行気分でタクシーを待たせる緊張感の無さと、爽快感の全くない脱出劇と、 これでは筋書きを楽しめる要素が見いだせないだろう。ガスで殺すの、蓋然性が足りないだろう。[ブルーレイ(吹替)] 3点(2019-11-06 03:27:52)《改行有》

46.  猟奇島 《ネタバレ》 古い作品なのでこじんまりとしてまとまっている。マンハントものであるのだが、狩られた被害者の直接的殺害描写はゼロ。全くない。 概ね主人公のボブに視点が定まっているため、犠牲者視点がないのだ。デュエルものと呼ぶほうが近い。 ボブが職業ハンターであり、自らの体験を著作のある人物として伯爵の良い好敵手の様に思われていたのだが、実際にはボブの作戦は失敗ばかり。 成功例として手下に急ごしらえの罠を一発お見舞いしたが伯爵相手には一つも功を奏さなかった。物足りない。ただの体力勝負か。 最期ひょっこり現れた時の、伯爵の放った銃弾は犬に当たって自分は助かったのさ、という説明ではどうにも納得しづらい。急流はどうした? キングコングと色々縁のある作品だったが、あちらとは大きな隔たりがあるなぁ。[DVD(字幕)] 4点(2019-10-26 03:23:36)《改行有》

47.  ロンゲスト・ヤード(1974) 《ネタバレ》 笑いあり涙あり軽く楽しめるスナック感覚コメディかと思いきや本格的なカーアクションあり残虐行為ありと、盛りだくさんで面白かった DVDに字幕しかなく、用語とかアナウンスとか大幅に割愛されていて勿体ない。吹き替えでもう一回観たい。 このプロットは亜種を何度か見たことあるけれど、スポーツを指南する側が裏切り者になるのはなかなかドラマチックでハラハラするね 反則技が酷すぎて笑った。ここでそんなまさかの奥義出すのか。予想してなかったので声が出てしまった。最低で最高だ[DVD(字幕)] 6点(2019-10-21 03:11:16)(良:1票) 《改行有》

48.  アメリカン・スナイパー 《ネタバレ》 この内容で賛否が分かれないわけが、ないなあ。米国人に国土を蹂躙されたことがある国の教育を受けたなら、小なりと受け容れ難い部分があるだろうと思うし しかし、これを戦争翼賛プロパガンダだ!と認定するのは何かズレてる気がするね。これ観てスナイパーに憧れたり、戦意は高揚しないでしょう 民衆を盾にして攻撃する恐ろしい敵を、民衆ごと貫く米軍の恐ろしさはこれでもかと伝わってくる 本作のバランスは戦争映画としてはマシな部類に入る。もっと一方的な作品でも名画扱いされているし、現状を認識して米軍側の視点で作れば、こうなるしかあり得ないと思うな イラク戦争を扱ったものとしては、最も映画らしい映画だったという感想。 語り口はさすがにツボを押さえた造りで、イーストウッドの手腕がいかんなく発揮されている 子供ですら無残に命を奪われる戦争の描写。そこから逃げない姿勢はジャーナリストのそれというよりは、映画人としてのインパクトを重視する性質だろう スナイパーとの対決で勝利するのは別個の事案を統合したフィクションとのこと。映画として無いと寂しいが、確かに巧い作劇とは言い難い ラストの字幕などは、フィクションの「汚れた英雄」とはまた違った厳粛な余韻を残す。汚れた英雄のほうは、作劇としての味があった。 僕としてはフィクションの方が、実感がわかなくても良いので好みだ[インターネット(吹替)] 5点(2019-10-20 04:00:23)《改行有》

49.  イレイザー(1996) 《ネタバレ》 なんだろう。シュワルツェネッガーが出てるだけで結構好きなのかも。もちろん、内容もつまらなくはないんですけれど 今回は証人保護プログラムの職員なのだけど、やってることはFBIと特殊部隊のマッシュアップというか、相変わらずのシュワちゃん職業である。もう、嫌って程観た! 助演が凄い。ジェームズ・カーンにジェームズ・コバーンですぜ旦那。コバーンの出番は少ないものの、カーンは出ずっぱり カーンが悪役やってくれたおかげで緩む時間が無くなったよ。楽しいんだね。ロバート・パストレリという方も、コメディ担当だったけど笑わせてくれた ヒロイン役のヴァネッサ・ウィリアムズ。歌手の方だそうで、演技もうまかったけど主題歌がいいね。買っちゃった ワニもいい芝居だった。カーンの部下を美味しそうに食い散らかしてさ。腕ちぎれて、ひぇぇってなるよね。最高だ 退治した後に「カバンにするぞ」っていうシュワちゃんの捨て台詞が、吹き替えで「(弾は)美味かったか?」ってなってたのは、すこぶる残念。そこはいじっちゃダメ。減点対象だ[ブルーレイ(吹替)] 5点(2019-10-19 23:47:31)《改行有》

50.  ゼロ・ダーク・サーティ 《ネタバレ》 イラク戦争での失敗の後、信憑性に疑問符のついたCIAのテロ情報。取るに足りん情報だ、もっと確実な証拠を見せろと上はリスクばかりを気にする チームを指揮する立場にありながら未だに会議ではマトモな席に座らせてもらえない女性になぞらえるように それらの、過小評価されてしまうことへの粘り強い抗いが描かれている。恫喝も辞さぬ構えの・・・。そうした先に、表面的な勝利は訪れるのだ 見下ろすマッチョな支局長に下から歯を剥いて抗議するマヤのシーンはあからさまだった 実行部隊には含まれない女性が主人公というだけでもメッセージ性が強そうだと思ったが、描かれている内容はまさにそれであった ノンフィクションと捉えると、そういったメッセージは時折鼻につく。手持ちカメラで室内でもグラグラ揺れるのも、映ってる内容が劇映画なので単に気持ちが良くない ゲートから時間をかけて近づいてくる無言の車やアラブ人は見分けがつきにくいなど、ハートロッカーと同じ展開をよりわかりやすく語り直している キャスリン・ビグロー作品は淡々とした絶望感があって嫌な気持ちになるんだけど、ビンラディン殺害の経緯を知りたいから最後まで辛抱して観た[インターネット(吹替)] 5点(2019-10-19 21:00:29)《改行有》

51.  イコライザー2 《ネタバレ》 まず良かったのが、スタートからマッコールさんが超人的な強さで悪者退治と人助けに勤しんでくれること 前作のような雌伏の時間(といっても演技に過ぎないが)が無い分、序盤はスカっとするイコライザーの楽しさを満喫できる 惜しむらくはタメが無いぶん、逆襲の爽快感がやや薄れてしまったのとありがちな特殊部隊アクションとどこが違うかと問われたら特に返す言葉のないところ それでもマッコールの不敵な強さと亡き妻への妄執にも似た未練が抑えられず表に現れる時のヤバさが観ていて可笑しかった ボコした相手にサービスの評価★5つけろよと二回も脅すの器小さくてクソ笑った 結構楽しめた、シリーズの紹介のような導入の30分までは。そう、その後、物語が本線を進み始めてからは何も面白くなくなってしまうのだ まず、導入の部分にもかかってる不満点なんですが、マッコールさんの職業、タクシー運転手って、イマイチじゃないですかね? 個々のお客のエピソードに介入しやすくて一見よさげに思えるんだけど、あんま活かされてないよね。最初のヤク打たれてレイプされた女性と 肖像画を求めていたおじいちゃんくらいしか絡んでこないし、ありがちな展開なんだよね、タクシーのお客のトラブル解決って・・・ 前作のDIY店員が新鮮でよかったので、物足りなさはある。タクシー運転中刺客に襲われたりしたけど映画的にはクライマックスにはならなかったしね 結果、嵐で観づらい最悪な映像で誰もいない空き家という、ここまでつまらない舞台も他になさそうな場所でのラストバトル展開になってしまったよね・・・ ただのスパイ映画のドンパチ見せられて、う~~~~ん。これでイコライザーは株を落としたよなあ。元同僚が裏切り展開という、100回観たシナリオじゃん! 舵取りが良くないなあ・・いいところはとてもいいだけに、もうちょっと上を目指していただきたかったな[ブルーレイ(吹替)] 5点(2019-10-19 02:35:39)《改行有》

52.  第三の男 《ネタバレ》 藤子不二雄A著「まんが道」で大きく取り上げられていたのを見た後に(ネタバレ状態で)観た 昔に観たときはさほど目を引く場面も、展開もなく、世に言われるほどの名画とは思わなかった 今改めて観て、劇的に印象が変わったわけではないが、味のある映画とは、思うようになった アンナの人物設計は、事件との関連の強さと費やしたフィルムの長さのバランスがおかしい。 先を知りながら観ると、時に脱線しているような気持ちになった。アンナの過去が気になってハリーのことを忘れそうになる。 思えばヒッチコックの映画もそういう映画が多い。この時代の映画における女優の役割の大きさが窺い知れる。 ところがハリーがヌっと顔を見せる。それを知らないで観たら、ここでアンナのことなどすっ飛んでしまうくらいの驚きだっただろうか おそらく、意外には思わなかったろう。予測可能な展開だ。事件の期待した結末とアンナとのロマンスが同時に失われ、ホリーはここで失意の退場をいったん決意した ハリーに対するホリーの人物評は本当に親友なのか疑わしいくらい外していた。親友という表現を額面通り受け取るならば、いささか不自然かな、と思う そして下水道のクライマックス。どこまで本物?(最大限本物と妄想しつつ)うわっ撮影嫌だなこれ!偉いよ!いいシーン! 流れるようにラストシーンへ。う~ん最高のエンディングだ。原作だと二人くっついちゃうみたいなんだけど、ここはこのラストが万倍いいよね 撮影当時ウィーンのバーで流れてた曲をそのまま映画の主題曲にしたそうな つまり、これから売り出そうと企むタイアップ曲では絶対に生まれない、場面に見合った名曲というわけだ。 そんな背景は知らなくとも(それが仮に作り話でも)この音楽が映画に与えた好印象は計り知れない[インターネット(字幕)] 6点(2019-10-13 12:23:15)《改行有》

53.  プレデターズ(2010) 《ネタバレ》 プレデターシリーズには定型がある。狩場に放り込まれた毎度異なる面子がいかに捕食者を斃し、マンハントを生き延びるか 今回そのフォーマットをよりわかりやすく、直接的に提示してきた 地球人や、別の天体からも人を攫い、どこぞの惑星に放り込んで自前の狩場を作っているのだ 導入の人物相関など面倒だし、お客はそんなもの求めてない。サバイバルを観たいんだろう?だったらそれしかない惑星を用意するよ!・・・とでも言わんばかりだ これって、CUBEを思い出すなあ。 サバイバル自体がいい加減飽きつつある展開ではあるのだが、そこを逸脱するメリットが無いのだろう。ジャンル映画らしくありたいようだ シュワちゃんやダニー・グローバーに反撃されて、狩りの面白さが倍増したからなのか、いずれも腕に覚えのある殺しの専門家たちである。どの人物も攫われた時の記憶がない いやあ、この設定なかなかご都合がよろしいですなあ。地球外に人類が住める惑星が見つかってよかったじゃないか。そりゃインターステラーだわ で、またジャングルである。捕食者の種族の違いだとか、送り込まれたタイミングの違いで人類同士の反目とか、展開を大きく変えられそうな宇宙船奪取などもあったが 正直どれも見せただけで、不発に終わった感が否めない。結果いつもの展開に戻るのである。せめて、脱出した宇宙船から惑星の外観を観るシーンでもあればいいのになぁ 後半の主に戦闘シーンだが、画面が暗く、とても観づらい。夜なので暗いのは当然だが、度が過ぎている 描き込みが足りない白い漫画のネガポジ反転のようで、経費削減と受け止めるより他はない プレデターの不可視をさほど問題としていないのは、物足りない。スナイパーとして綺麗めな女性が出てくるのも、二人で生き残るのも無慈悲なシリーズに似合わない ヤクザが剣豪というニッポン解釈、ぶっ飛んでいるけれど、わざとなのでそこは大目に見てあげよう。これも文化なんで 戦闘は緊張感がかなり無くなってしまったけれど序盤でここは地球じゃないということが判明した時の絶望感がよかったので2作目よりはいいかな[ブルーレイ(吹替)] 5点(2019-10-12 03:32:53)(良:1票) 《改行有》

54.  見知らぬ乗客 《ネタバレ》 見知らぬ乗客同士の計画的交換殺人。思い付きはいいが、かなり条件の揃いにくい題材なのだが、意外にもそのご都合主義はさほど気にならない 両者の同意が得られていない中での提案側の完全な押し売り&勇み足という不完全さが残るため、はぐらかされてしまうらしい 不可逆的な時間の流れで、謎解きの要素は全くなく解り易い。素直だが、質の高いサスペンスだ 何も悪いことはしていないのに、罪を背負わされる。ちょっと妻が邪魔な存在って感じてるだけで少なからず罪の意識に苛まれるのだからすごく巧いお話だ。 知らない奴が勝手に友達宣言して、俺が捕まるときはお前も一緒だから。とか言ってくる。なんとも理不尽な・・・。巧い話だなあ いつもながら画もいい。遠くからこちらを見てるブルーノのシルエット怖すぎ。うまい! ラストにキッチリとユニークな場所でのクライマックス展開を持ってくるのも、お約束ながら感心する。撃ち殺された係員可哀そうすぎるけど。おい警察!その誤射はねえだろ! 途中のテニスの試合とライター溝に落っことしは、ちょっと長すぎてダレるかな あと、もしもリメイクされるなら妹はいなかったことにされるであろうな。ちょっと存在自体が映画的に邪魔 ラストシーンをガイ・ヘインズの緩む口元のアップにしていたらまた違った味わいになっただろうなあ、ていうか得したよね・・・ガイさん[ブルーレイ(吹替)] 6点(2019-10-10 01:57:11)《改行有》

55.  トータル・リコール(2012) 《ネタバレ》 1990年公開の同名映画のリメイクということで、はじめからあまり期待はしないで観た。 原作は『追憶売ります』というタイトルだ。つまり小説の映画化のやり直しというよりは、映画版のリメイクの気持ちが強い、ということになる となれば90年のオリジナルとの比較は避けられない。 どちらも、自分の今の平凡な生活に無意識に嫌気がさしている男クエイドの何度も見るという夢から物語が始まる 今回の夢の舞台は「どこだかわからない病院」。オリジナルでは「行ったことのない、火星の地表」だった。全く違う。SFの世界観が天と地ほども差がある 病院と火星、面白そうなのはどっち?  決まっているよ、火星さ。 では、より現実的でないのはどっち?  おあいにくさま、リメイクさ。 今作の世界の舞台は戦争後の地球だが、とんでもない地球貫通型のエレベーターが登場するのだ。それでいて本作の物足りなさの象徴とされるべき、だめなギミックだ 荒唐無稽な設定でも、ワクワクできれば赦せる。しかしこれは暗いトンネルを高速通過するビジュアルで、映像作品としてあまりにお粗末 なんでこんな視覚的にマイナスでしかないものを造った? コアを通過するときの重力反転が形勢逆転に繋がるのだが、あまりにもしょーもない展開で呆れた。敵側が、その仕様を気にしないはずがないだろ。 それこそ手間のかからない捕縛銃で二人を拘束しておけば、殺さずに確保できていた。そんな、面白くないうえに納得のいかないアクションが連峰の様に続くのだ 直線的構造のエレベーターが、楽にシナリオを消化するためのショートカットに使われている気がする。ご都合主義の具体化である アクションはひたすら乗り物を飛び移ったり、狭いところで格闘したり、新しいことは何もなく全く面白くない。見せ方も、巧いと思うところがただの一度も無い 映像が汚い。暗すぎる。色が黒と緑ばっか。つまらない。意味ありげに入りまくるフレアもうざいこと、この上ない ブレードランナーのパクリも、いい加減見飽きた。一つ覚えか。スターウォーズのドロイドの大群パロも、つまらないからやめてくれ・・・。 クエイドの脳内に詰まっている情報、なんだかさっぱりわからない。そして結局罠なのだがどういう罠なのかもよくわからない。ただ、尾行されただけ? お話自体、前作の捻りがいくつもオミットされている上にキャストの役割分担の変更で、すっかりわかりずらくなっている 酷いのは説得に来たリコール社の担当を職場の仲間に変えたこと。あそこの場面での担当者の流れる汗からメリーナの涙への液体の変更も意味不明。因果関係がボヤけた 一番ダメなのは、あの手この手で我々を飽きさせないようにしてくれた前作のこれでもかというような映像群の、代わりになる見どころを用意していないこと いったいぜんたい、何を楽しめというんだい?[インターネット(吹替)] 2点(2019-10-09 02:02:55)(良:1票) 《改行有》

56.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ/完全版 《ネタバレ》 3つの時代を行ったり来たりする構成に困惑するかと思いきや、自分はそこは全く気にならなかった いまや何回も見てるのでジャンプするタイミングはすっかり把握できている 別に難解だから繰り返し観ているわけではない、観たくなってしまうのだ。面白いし、味わい深い映画なのだ ワンス・アポン・ア・タイムと銘打っているわけだから、時代がジャンプするのはむしろ普通のことか、と思うよね いくつかある謎は相も変わらず謎のままだし、観続けていればそれらを解明できるとも思っていない。 受け止め方によってどうとでもなる映画は、真相を一つに絞ることなどできないし、また絞る必要もないと考える 解釈次第でどうとでもなる映画を、自分の推す答えを見つけて、そこになんとしても落ち着かせてやる、みたいな無粋なこともしたくない だから、正直深く考えない。ごみ収集車にマックスが飛び込んだ??無理がある。画がないじゃん。叫び声もないし。マックスの肉片も見えない ネットでそれについて考察してるのを目にしたことがあるけれど、自分それはもういいや。 あの手前、ヌードルスがマックスと別れたところで基本物語は終わってるんだ。でもそこまで気になっちゃうほど作品を愛している人もいるんだね ヌードルスという男、未来よりも過去を大切にする性格のようで、どうでもいいことは忘れるっぽいけれど、過去とおぼしき手合から招待状が来ようものなら いてもたってもいられなくなってしまうらしい。なかなか主役にしては後ろ向きでそこだけは好感が持てる。どうしようもない犯罪者だけどね アヘン窟で笑って終わるのは、少年時代の楽しかった夢でも見てるんだろうなぁ位で、謎と呼ぶ程引っかからな過ぎるかな 登場する男が、下品で酷いやつばかりだ。というか監督がそういう人なんだろうなぁ。 それなのに、雰囲気は懐かしさに満ち溢れてて良いんだから。セルジオ・レオーネさすがやね 終始流れているゆったりとした音楽にホ~ッとなっている[ブルーレイ(吹替)] 7点(2019-10-07 02:37:55)《改行有》

57.  トータル・リコール(1990) 《ネタバレ》 なんだこりゃ。・・・めちゃくちゃ笑えるんですケド。バーホーベンは天才か!そりゃそうだろ 若い頃は、自分が観たい映画はこういう奇怪なSFじゃなくて、もっとマジメで王道な、大衆受けする大作を望んでいた だから当時ビデオレンタルで観た本作の評価はハズレだった、ヘンな映画だった、観るんじゃなかった、と散々だった ロボコップも好きになれなくて、バーホーベン監督と聞くと、少し遠慮したい気持ちになっていたものだ ところが、しょぼくれた年齢になってから観ると、全く評価が変わった。勿論、全ての映画がこんなバーホーベン風味になったら、そりゃあ嫌でげすよ。 でもね、この人の映画、突き抜けとるんですな。頭おかしいんです。メチャクチャやってくれて、スカっとするんですよ。 シュワルツェネッガーを主役にしたの、はい正解!あの、大根かと思うような嬉しそうな笑顔の数々、わかり易っ!なんだその顔はっ。ウケるっ! 離婚成立だな!とか、離婚したって言ったろ?とか、パーティーで会おう!とか、捨て台詞くそ笑ったわ!畜生! 画作りとか、レトロフューチャーなデザインとか、奇想天外なギミックとか、観てて飽きない!ヘンなものいっぱいで眺めてるだけで面白かった~ 今では、ロボコップも大好きだ。クセのある作風が最初は苦手だったが、トータルリコールはそれに並ぶくらい、面白い[ブルーレイ(吹替)] 8点(2019-10-06 02:32:04)《改行有》

58.  U・ボート ディレクターズ・カット版 《ネタバレ》 息苦しい海中の圧迫感。次第に悪化していく戦局。狭く、汗臭い男だけの密閉空間 気がふれそうになるような敵艦の爆雷攻撃と、いつかは必ず船体がペシャンコになる水深計の目盛 弛緩から緊張へと波状的に繰り広げられるシーンに加えて、3時間超の長尺 登場人物と同じようにこちらも疲れる。鑑賞も一回休憩をとるなどしたほうが良いだろう 考えてみれば、全く動きのない状態の船内のセット内で小芝居をしているのは 集まって怪談をしているようなノリがあってダイナミックさとは程遠い、頭の中で思い描くイメージ戦争に近い 子供のころに遊んだ潜水艦海戦ゲームはそういう意味ではよく出来ていると思った 戦場もよく見えなければ敵の姿もよく見えない。連合国軍が主役側の映画だと象徴的な敵としてドイツ軍が画面に映らないことは無いのだが ドイツ軍側から見えるのはチャーチルの噂ばかり。ナチスドイツがいかに異彩を放っているかが伺える 爆雷で襲い来る恐るべき敵駆逐艦の描写はまるでジョーズのような動物パニック物の音声とカット割りによる表現で、死を到来させるものとしてなかなかいい演出だった 艦長のキャストが良かった。モデルとなった人物同様に生き残る、というラストは用意されなかったが、海中に没することは、なかった ドックの空爆シーンの迫力は昔の映画はいつもそうだが凄まじい。まして空爆浴びまくった記憶もまだ生々しいドイツの映画人たちが撮ったのだから 登場人物のことを何も知らないで観るのだから、あのプロローグは退屈すぎる。掴みが良くない[インターネット(字幕)] 5点(2019-10-05 15:21:55)(良:2票) 《改行有》

59.  宇宙戦争(1953) 《ネタバレ》 凄い映画だ。特撮でテクニカラーは今回が初めて。合成とか考えたらミニチュア撮影は固定も多いから重いテクニのカメラには都合がいいところ。 タコみたいな火星人の襲来という今では冗談としか思えないようなファンタジーも後々それ自体がカルチャー化することを考えると単なる失笑ポイントではなくなる。これは、発明だ そういった原作・プロットを含めてこの映画は後世に大いなるフォロワーを生んだ。シリーズ化したゴジラはかなり本作の流れを踏襲しているし 未知なるものの襲来といったら、はじめはこの映画の模倣から入ってあとは流れでお願いします、といったような定石が出来あがっている 電子的なSEは味があり、パターンのような音色の懐かしさに感動する。スターウォーズのレーザーの視覚と独創的な効果音も本作のフォロワーと言ってしまって差し支えないだろう 最初の被害者三人がやられるシーンのあのビジュアル、なかなか面白い。ダイナミックな演出だ。 70年代に昔の映画としてテレビで見た際にはあまりに映像の出来が良いので、子供ながらに洋画のもつ無限とも思える可能性に、外国を羨ましく思った たしかに、若い世代が観たら映像もお話もショボイと思うだろう。黎明期特撮のままならない制限を思えばこそ、生まれるアイデアと努力の結晶に感動できるといわれればそのとおりだ 同時に、CGで世界観を細部に至るまで作りこまねばならない現在の特撮の苦労にも目を向けていくべきだ 提供されるビジュアルよりも語られる事件が大きいと思われる場合、人はバランスが悪いと感じる。画がないのにセリフで状況説明という手法を嫌うのはその為だが 世界中が攻撃されて次々と陥落していく状況は描写していたら時間がどんどん長くなってしまうから、断片的な場面の挿入でうまく処理できればというところ その挿入カットはやや、物足りなさがあった。アメリカ国内のことはよいが、世界中となるとやはり描写が足りなく感じた しかし、あのある意味あっけないとも思われるオチは、ちょい見せ的で人格を感じさせない火星人のビジュアルとSFというジャンルを考えると 丁度良い落としどころで、スカっと終われる、ゲームに求めるような余計な粘りのない、良い切れ味であったと感じる[インターネット(字幕)] 7点(2019-10-03 12:11:18)(良:2票) 《改行有》

60.  沈黙 ーサイレンスー(2016) 《ネタバレ》 たとえ無残に命を奪われても己が信心を守り通す、とても厳しい展開が続く それでも宗教を捨てられない、それに縋らなければ何の希望も見つからない百姓の苦しみを思うと泣けてくる。酷い時代だ なにがあっても主に背く行為は、生きる意味を捨てることになってしまう。割り切ることができない精神性。清廉さをその身なりに関係なく持ち合わせていたのだ 対して布教は常に自問自答している。何もしてくれない神にいつでも歯がゆさを覚えているのに、応えの得られないまま信じろと訴え続ける 踏み絵を命ぜられたときに踏んでいいのか否か、宣教師の二人の意見ですら真っ向から食い違う。 いっそ私利私欲のための布教活動であってくれれば整理もつけやすいのに。それが民の為と思ってやっているから、イライラも募ってくる。仕方ない 映画は、心地よい娯楽に浴するためだけにあるものではないことを再確認した。歴史に埋もれかねなかった隠れキリシタンを学ぶ教材であってもいいんだね 最後は日本の地にキリスト教は根付かないという表層的な結論に力づくで同意させられ、生気を失ったように余生を過ごした憐れな宣教師二人 彼らには教義以上に宣教活動が生きる意味の全てだったにもかからわず、日本に来たばかりにできなくなった。去勢されたも同然だ。いやあ気の毒 外国の映画なのにそれほど違和感のない日本描写であった。が、実質的な当時の幕府の信仰対象というべき東照大権現さまに言及が一切ないのと 何故キリスト教がご禁制になっているのか海外の観客にはわからないのではと思った。それにしても、慎重なうえに暇な江戸幕府だわ 教徒の反乱を未然に防ぐより、適度に蜂起させて一網打尽にする方が勲功もあげられるし武士にとってはそっちの方が虐殺よりよほど気が楽なんじゃないかと思うがね[インターネット(吹替)] 5点(2019-10-02 04:33:46)《改行有》

000.00%
100.00%
210.82%
354.10%
42621.31%
53831.15%
63125.41%
71411.48%
864.92%
900.00%
1010.82%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS