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プロフィール
コメント数 1199
性別 男性
ホームページ ないっす!!!
年齢 60歳
自己紹介 客観的に分析したようなもっともらしいレビューって、実はちょっと地頭よければ誰でも書けちゃうわけで、結局ありきたりな物になりがちです。
別に映画評論家でもない1個人としては、個人の感性や主観、あるいは体験を元にしたその人しか書けないレビューの方がよほど価値があるように思うのです。
もちろんそれが、事実誤認やヘイトレベルの差別や偏見に寄って立つものであれば問題ですが、しかしその人しか書けないレビューというのは必ずあるわけで、そういう個人的な感覚や体験を元にした主観的なレビューは、いかにももっともらしいありがちなレビューよりよほど価値があるし読んでて面白いんじゃないかと思う今日この頃。(でも自己陶酔溢れるポエムみたいなのは…)
好きな言葉は「恋」 です。

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601.  崖っぷちの男 《ネタバレ》 実はこの映画、タイトルくらいしか知らずに偶然観たのですが、全然崖じゃないじゃん!ビルじゃん!というのがまず第一感想。 崖っぷちなのは実際の場所ではなくて本人がおかれた状況の事だと知ったのが収穫でした。 で、その崖っぷちの男のシリアス展開が本筋かと思いきや(いや本筋ではあるのですが)それは実はおとりで、その陰で「ルパン三世か!」的ありえないレベルでプロっぽい怪盗が行われているというなかなか面白い構成の映画で(まるで別の映画が2本同時進行してるような)、ラストもそれなりに爽快感があり、ストーリー的には最近のサスペンス系娯楽映画の中ではかなりよくできていたと思います。(こういう映画は、多少無理やりでもハッタリとケレン味ってやっぱ大事だと思うんです) まぁそこはいいんですが、この映画で個人的に問題だったのは、弟の彼女役の「ジェネシス・ロドリゲス」がめちゃくちゃ美人だったことです。 美人で何が悪いの?と思われるかもしれませんが、この弟というのが結構ぱっとしない男です。 そんなパッとしない弟にこんな超絶美女な彼女がいるというのはそもそもバランス的にありえません。 あるとすればもはや超常現象のレベルで、とても現実世界の出来事とは思えないのです。 そんなわけで、私はこの美女が弟の彼女だという事を理解するのにものすごく時間がかかってしまったのです。 関係を理解してからも「絶対これは何か裏があるはずだ」としか思えず、そういう意味では、私は完全にミスリードされてしまっていたのです。 ストーリーよりそっちが気になってる状況で、結論から言えば特に何もない普通の彼女なわけですが、「え、何もないの?ほんとに彼女なの?え、こんな美女が?ありえなくない??」とどうにも納得できない気分になってしまい、ストーリーの面白さも半減。 映画のキャスティングというのは大事なんだな、と教えてくれた映画でもありました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-12-14 00:22:35)(笑:1票) 《改行有》

602.  ボルト 犬好きと猫好きと鳩好きには必見の映画であり、また、これからペットを飼おうと考えている人も必ず観るべき映画だと思います。 この映画はディズニーがPIXARを買収した後、ジョンラセターが製作に関わった記念すべき1作目であり、長らく低迷していたディズニーアニメが復活した記念すべき作品でもあります。 初めての共同作業だったためかジョンラセター色が強すぎて「ほぼPIXERアニメ」になってしまったのですが、その反省からか次回作以降はもっとバランスのよい映画になり「塔の上のラプンツェル」などの名作が生まれていくわけです。 とはいえ、この「ボルト」ほぼPIXARアニメとなりつつしかも本家越えすら果たしてしまった感がある奇跡の1本。傑作である事は疑いようがありません。 ちょっと話は変わりますが、このサイトで10点を付けるという事にはやはり特別な意味があります。 すごくいい映画、面白い映画、傑作映画であれば9点までは自然に付けられます。 しかし、それを超えて10点を献上するには、単に「すごくいい映画」というだけでは無理です。 そこには「自分にとって特別な何か」が必要なのです。 「すぐれた映画」に「自分にとって特別な何か」がプラスされて初めて10点を付けられるのです。 そして僕はとてつもなく「犬好き」でとてつもなく「猫好き」でとてつもなく「鳩好き」ですから、この傑作に10点をあげる事は全くやぶさかではありません。[ブルーレイ(吹替)] 10点(2016-12-13 20:50:01)(良:1票) 《改行有》

603.  機動警察パトレイバー2 the Movie 《ネタバレ》 このサイトのマイページにある「好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧」。 そこに出てくる映画の中には実は観たけどレビューを書いてないだけっていう映画が何本かあります。 そのうち何本かはレビューを書いてしまいましょうというシリーズ。 という事で日本アニメ映画史上に燦然と輝くこの映画です。 私、この映画、LDまで買ってもってました。 その上で、あえて言いますが、個人的にはそこまで面白くありませんでした。というか「あんまり好きじゃない」が正確でしょうか。 評価が高いのはわかります。とにかくちょー力作なのです。 竹中直人の声がボソボソしてて何言ってるかよくわかんないのも(普通のアニメだったらダメなんですが)この映画の場合は、いい味になっています。 竹中直人が声をあててて「そこらの日本の実写映画よりすごい」と絶賛したというのもわかります。 しかししかし、内容はもはや完全に押井守なのです。 ハードで暗くて観念的、あれこれ語りたがりです。 そもそも、これはもはやパトレイバーじゃありません。 「特車二課っぽい人達が脇役で出演する全く違う映画」です。 監督の色がよく出ていてものすごく真摯に作られた傑作であることは認めますが、僕がそれほど好きな映画ではない、もっと言えば「パトレイバー」ではないとは言えます。 それでも8点はつけてしまう、そこはこの映画の力でしょう。絶賛されるのもむべなるかな、ってとこでしょうか。[レーザーディスク(邦画)] 8点(2016-12-13 13:58:25)《改行有》

604.  サマーウォーズ このサイトのマイページに「好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧」というところがあります。 私、そこを開くと半分くらいがすでに見た事がある映画なんですよね。単にレビューを書いてないだけなんです。 これじゃせっかくの「好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧」に意味がないだろ!という反省もこめて、とりあえず観た事のある映画の何本かレビューを書くことにします。という事で「サマーウォーズ」 この映画、細田の最高傑作として名前が上がる映画で観たいと思っていたのですが、実際に私が観たのは公開の何年か後で、2012年くらいの事だったと思います。 そして事前の期待値が高すぎたのもいけないんでしょうが、「おもしろいけど…今一つ?」だったのを覚えています。 何しろ一番印象に残った事が、あこがれの先輩「夏希」が素敵すぎる!だったわけですから、それはダメかもしれません。 (まぁ、そんな微妙なイマイチ感のせいでレビューを書いてなかったわけです) 決してつまらないわけではないですが、日本アニメ映画の代表作の一つと言われると「ちょっと違うかなぁ」と思っちゃうわけです。 さて、それよりこの映画のレビューを書こうとして初めて知ったのですが、この映画の主人公役も「神木隆之介」だったんですね。 「君の名は。」や「千と千尋」だけでなくこのアニメでも声やってたとは… 神木君だけに神ってる!(←無理やり2016年の年末感を出してみた)[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-12-13 11:05:48)《改行有》

605.  バルジ大作戦 《ネタバレ》 昨日プライベートライアンのレビューを書いたわけですが、そこでこの映画の名前を出しました。 名前を出しておきながら、こっちの映画のレビューを書いてなかったのでとりあえず書いときます。 この映画への僕の感想はごくシンプルで「超がっかり!これはひどい!!」です。 この映画、戦争映画の代表作として名前があがる事が多く、子供の頃から「一度観てみたい」と思っていた映画でした。 今wikipediaでのこの映画の記述を見ても「戦車部隊を扱った米国製映画としては、最優秀作品と評価される。」と書かれています。 それくらい有名な映画だったんです。 実際にこの映画を観たのは20代になってからでしょうか。 史実のバルジの戦いというのは第2次世界大戦を代表する有名な戦車戦なわけですから、この映画に期待するのはリアルな戦車戦。 映画のストーリーなんかはぶっちゃけどうでもいいわけです。 そして、クライマックス、この映画の肝である「大戦車戦」がはじまったのですが… なんじゃこらぁあぁ!!(声:マツダユウサク) ドイツのマークを付けてる戦車は明らかにアメリカの「パットン戦車」 アメリカのシャーマン戦車役をやってるのは「M24チャーフィ戦車」です 似せようという努力すらしてません。 パットン戦車にただドイツのマークを描いただけで「ドイツのタイガー戦車だ」と主張してるわけです。 てか、シャーマンくらい世界中にごろごろしてるのになぜシャーマン役がチャーフィなのか。 もちろん大きさの対比を付けたいんでしょうが… しかもなぜか戦闘シーンは砂漠みたいなところ。 バルジ戦は1944年12月の欧州が舞台だから雪中戦だっちゅーの! 私、小学生の頃はタミヤの戦車のプラモでジオラマなんかを作ってたわけですが、バルジ戦車戦を舞台にしたジオラマだったら当然雪景色ですから綿で雪を表現するのが当たり前でした。 砂漠っぽいジオラマで「バルジ」なんてタイトル付けてたら小学生にも笑われます。なのにこの映画では砂漠。 聞けば、南国スペインで撮影したから(戦車もスペインで借りたから)そうなったらしいのですが、史実の戦車戦を扱った映画で、これだけ史実の戦車をないがしろにしてる映画を観た事がありません。 どんな戦争映画でも、最低限それっぽい外装を用意して似せようとはしてます。 なのにこの映画、実際の戦車戦を題目にした映画なのに、舞台も戦車も全く似せようともしていない。 たとえば「第2次世界大戦中のアメリカの日系人を描いた映画」で、「出てくる日系人役をみんな白人が演じてる(しかも場所は砂漠)」みたいなもんです。 そんなの映画としてダメでしょ? この映画はそれをやってるわけです。 アメリカのアイゼンハウアー元大統領(このバルジ戦のときの実際の米軍欧州総司令官)が、この映画に対し公式に抗議声明を出したというそうですが、それも当然です。 なぜこの愚かな映画が「(wikipediaの独断とはいえ)戦車映画の最高傑作」と言われているのか、僕には全く理解できません。[地上波(吹替)] 1点(2016-12-13 10:46:29)《改行有》

606.  プライベート・ライアン 《ネタバレ》 少なくとも私が子供の頃までは、戦争映画というのは、割と純粋な娯楽映画として作られていました。 「史上最大の作戦」とか「空軍大戦略」とか「バルジ大作戦」とか、わりと単純な「ドンパチ映画」だったのです。 多少、観点を変えれば「大脱走」などもそうでしょう。 しかも、その性質上、それらは大作映画が多いのも特徴でした。 戦争映画となると大勢の戦闘シーンや、戦車や戦闘機を出さなきゃいかんわけで、今と違ってCGでどうにかできるわけもありません。 これは、どうしたって金がかかるわけで結果として戦争映画には「超大作娯楽映画」が多かったのです。 その傾向に変化が見られたのは、ベトナム戦争の終わりくらいからではないでしょうか。つまり1970年代後半くらいからです。 日本に住んでいると戦争というものは第2次世界大戦以来あまり縁がなく、遠い世界&遠い昔の話なのですが、たとえばアメリカからすれば1960年代~70年代に参戦した「ベトナム戦争」(や、その後の各地の紛争)は、今もリアルタイムで行われている戦争の当事者なわけです。ベトナム帰還兵を扱った映画もたくさん作られるようになり、そんな状況ではそうそう娯楽に特化した戦争映画を作るにも無理があります。なにより不謹慎です(どうしたってそういう空気になっちゃいます) そして(個人的な感覚では)1977年の「遠すぎた橋」を最後に古典的な大作娯楽戦争映画は終わりを告げたと思っています。 この「遠すぎた橋」も過渡期の映画らしく、古典的なドンパチ映画よりは地味で陰鬱な展開を示すところも多いのですが、しかしその本質は娯楽戦争映画であることは間違いありません。 そして「遠すぎた橋」から実に20年が経過した1998年、スピルバーグがひさしぶりの「ドンパチ娯楽戦争映画」を作ったのです。 それがこの「プライベートライアン」です。 「ある兄弟が死にすぎてるから一人は絶対助け出せ」「はあぁぁあ?」というありえないような逸話をもとに作られた(とはいえこの映画の内容はフィクションですが)この映画は、戦闘シーンの過酷さや悲惨さがかなり話題になった映画ですが、しかしその本質は間違いなく「古典的な娯楽戦争大作」だと思います。 なにしろ20年も経って満を持して作られた戦争映画ですから、痛そうに見える戦闘シーンもリアルですし、出てくる戦車や装備も凝ってます。劇中のケッテンクラートとか全部本物だそうです。 ムハァ! 兵器マニアは大喜びです。 しかも地味すぎて普通出てこないような「マルダー対戦車自走砲(ぽい)」とか出てくるし、こりゃ戦車マニアは大喜びです。 これが娯楽戦争映画じゃなくてなんでしょうか。 有名な冒頭のオマハビーチの戦闘シーンはすごい出来ですし、クライマックスの戦闘シーンも手に汗握ります。 しかし残念ながら映画の途中が少しタルすぎるのです。 もちろん映画には緩急が必要でずっとクライマックスというわけにもいかないわけですが、さすがに道中ちょっと長すぎます。 見てて疲れるのです。 そのあたり、やや娯楽映画としては中途半端かな、と思うところもあるので、出来のよさは認めますが個人的に「絶賛」とまではいきません。惜しい。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-12-12 20:59:42)《改行有》

607.  スネーク・アイズ(1998) 《ネタバレ》 ラストが非常に現実的で、主人公は一度はヒーローに祭り上げられたものの、その結果スポットがあたってしまった事で過去の悪行が次々と暴露され妻子にも逃げられ刑務所送りになるっていうのは、こういう映画にしてはなかなかめずらしいパターンです。 (まぁ巨乳美女が待っててくれるようですが) だいたいこの手の映画では「偶然いい事をしてヒーローになっただけで過去の悪行は全部チャラ」なんて事が多いだけに、そこはなかなかリアルで面白いとこで、褒めていいんじゃないでしょうか。 映画全体としては、とにかく独特の手法が面白く、たとえば過去の回想シーンはその登場人物の主観視点で描くとか(その割に一部人物の回想がまるっきりの嘘っていうのはルール違反な気がしますが)、たとえばホテルの部屋を上から順に撮っていくとか、わりと他で観ないような方法が使われています。 しかし主観視点は微妙に安っぽくて中途半端ですし、部屋にしても天井を抜いたセットをわざわざ作ったんでしょうけど、全体にその撮影が功をそうしてるかというと…そうでもなくて、わりと残念なのがつらいところ。 ストーリー的にはいかにも犯人な人が犯人なのはご愛敬としても、それなりに凝っていて面白い話ですから、撮り方次第ではもっと面白くできたんじゃないか、と思います。 ゲイリー・シニーズはアポロ13あたりの印象が個人的には強いんですが、ここでも軍服姿で登場して、ある意味イメージ通りの役すぎるのがすごいです。その一方で、ボクサーが全然ボクサーに見えないのは残念なところで、もうちょっとキャスティングをなんとかできなったものでしょうか…[地上波(吹替)] 6点(2016-12-12 18:41:10)《改行有》

608.  (500)日のサマー 《ネタバレ》 観終わった後、ペニースと叫びながらIKEAを駆け巡りたくなる映画。 と、それはさておき、映画冒頭のナレーションで「これは恋愛映画ではない」と断言している本映画ですが、それも一理あります。 一般の恋愛カテゴリの映画はそのターゲットが「若い女性」なわけですが、この映画は、ある程度年をとった男性が観たときに一番共感できるようになっている珍しいタイプの恋愛映画だからです。 主人公が男性だというラブコメや恋愛映画は多数あるわけですが、しかし感覚的な意味でまで男性視点の物というとほとんど存在せず、そういう意味では一般的な意味での「恋愛映画」とは少しずれた映画だと言えます。 ラブコメとも違いますし、あえてジャンルを定義するならば「恋心に振り回される男性を描いたコメディ映画」(長いよ)というところでしょうか。 さて、ラストの「1日目」に登場する運命の人(らしい)オータムはサマーより圧倒的に美人なんですけど、これは「運命の人」だからこそ主人公の主観では「すごく美人に見える」という事を表してるんだと思います。 そうでなければ、実際にあんな超美人から話しかけてくれるなんてサプライズがあるはずありません。 ないない、絶対ない!!うらやましすぎるだろ、おい!(←男のジェラシー)[ブルーレイ(字幕)] 6点(2016-12-10 19:40:18)《改行有》

609.  9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~ 個人的にティムバートンの独特の作風は苦手で、じゃぁ観るなよ、と突っ込みを受けそうなとこですが、しかしスターチャンネルの契約というのは月いくらで固定ですから、未見の映画が放送されていれば、もったいないからとりあえず観る事も往々にしてあるわけです。 これを貧乏根性と言います。 さて、オリジナルの短編アニメ版を気に入ったティムバートンが長編化したとの事ですが、何しろオリジナルを観た事がないため、比較ができません。 オリジナルと比べてどれくらい作品のカラーが変わっているか…など全然わからないわけですが、とりあえずこの長編版に関しては、ティムバートン感が半端ないです。知らずに観ても「これティムバートンだよね」とわかるくらい。実際はこの映画の監督でもなんでもないのに、「製作」という立場の影響力ってすごいものです。 さて映画は最初はいかにもな雰囲気で始まるものの、結局ギミックをはずしてあらすじだけをたどれば、そのストーリーは凡庸なまでにありがちですから、この雰囲気を楽しめるかどうかがすべての「ザ雰囲気映画」で、この独特な雰囲気が気に入ればフェバリットになる人がいても全く不思議はないと思います。[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-12-08 13:48:14)(良:1票) 《改行有》

610.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 人生50年~と信長は舞ったわけですが、私もとうに製造から50年を過ぎてしまいました。 で、そんな私が小学生の頃、リアルタイムで初めて聞き覚えた荒井由実の歌が「ひこうき雲」だったのです。荒井由実の初アルバムのタイトル曲で、この歌が話題になったのは1974年ころだったと思います。いやぁ懐かしいですね。 ちなみに一見きれいなイメージのこの歌ですが、実は投身自殺をした少年の事を歌ったものである事はあまり知られていません。 「空にあこがれて空をかけていく あの子の命はひこうきぐも」ですからね。命といっちゃってますし。空かけられませんよね人間だもの。 …と、その歌の出自を知っている自分としては、そもそもこの映画の主題歌として「ひこうき雲」が流れていた事にはかなりの違和感がありました。 「ちょおま」状態です。イメージ先行もいかがなものか、ってとこでしょうか。 さて、そもそもヤマトガンダムのリアルタイム世代でアニメ少年だった私は、昔、宮崎駿が大好きでした。 「未来少年コナン」や「ルパン三世カリオストロの城」で魅せる「職業漫画映画監督」としての力量は当時から素晴らしいものがあって本当にワクワクしたのです。 彼の作品に出てくるヒロインはどれもこれもそっくりの「うんちもおしっこもしないような可憐な美少女」で、これは当時のテレコムアニメーションフィルムの若手アニメーター座談会でも女性アニメーターが話題にあげてました。 ある日の事、「監督ってうんちもおしっこもしないような女の子しか出しませんよね」とその若手女性アニメーターが宮崎監督に言ったら「じゃぁ君は、うんちやおしっこをするような女の子が出るアニメが観たいのか」と言われた、というエピソードです。 (女性にはこのヒロイン像に抵抗がある人がそこそこ多いわけです(製作サイドの中でも)。まぁその気持ちはわかりますが) この宮崎監督の理想とするヒロイン像は終始一貫していて、何十年もの創作活動の中、ついに最後の作品となったこの「風立ちぬ」まで貫かれています。 典型的な「男にとって理想的な都合のいい処女で女神な」この映画のヒロインが嫌いだという人も(特に女性には)いると思いますが、これは監督のまさに主義主張(そもそも昔からただのオタクなのです、この人は)なのですから、むしろぶれてない事を評価すべきでしょう。 と、まぁ宮崎駿についてはいろいろ語りたい事もあるのですが、しかし、ジブリの作家となってからの宮崎駿は個人的には結構嫌いなのです。 周囲からのなんらかの制限がある職業監督の頃と違い、映画を自由に撮れるようになった事により彼の内なる作家性が全面に出てくる事になったわけですが、その結果作られる映画は残念ながら「僕が観たいのはこういうのと違う」という方向になってしまっているからです。まぁ僕のために映画を作ってるわけじゃないから、それはしょうがない事なのですが。 で、そんな宮崎監督の最後の作品となったこの映画ですが、結論から言えば、この映画、ぶっちゃけさして面白い話ではありません。 展開も地味ですし「え、そこで終わりなの?」ってとこで終わるし、肝心の二郎(庵野)のセリフは棒読みすぎて笑ってしまうレベルです。 ズブの素人を映画の主演に使うような映画なんて企画ものでもない限り普通はありえないわけですが、なぜかジブリのアニメ映画ではそれが許されてしまうのは、よくわからない風潮ですよね。 また、世代的なものもあって、私自身子供の頃から「レシプロ戦闘機が大好き」ですし、当然、零戦の開発者である堀越二郎についてもよく知ってる人間なわけです。 で、なまじいろいろ知っている航空機マニアだからこそ、映画を観ていて「何を描きたかった」かがわかるシーンもあるし「なぜこうしたか」がわかるような気がするシーンもあるし、また一方で「なぜこうしなかったのか」と必要以上に疑問に思ったりもしてしまう、なかなか罪作りなテーマだったのも確かです。 しかも主題歌は小学生のときにリアルタイムで聞き覚えた「ひこうき雲」なんですから、個人的には自分の小学生の頃の、そして宮崎駿が好きになったころの原体験を思い出させてくれる、きわめて個人的な意味で感傷的な映画だったと言えます。 しかしそういう個人的な原体験をはずして考えれば、この映画、役者の演技はまるでダメだしストーリーも地味でさして面白くありません。とても高評価できる映画ではない、としか僕には思えないのです。[地上波(邦画)] 4点(2016-12-08 11:59:04)(良:2票) 《改行有》

611.  ●REC/レック(2007) 《ネタバレ》 数日前、このサイトをなんとなく見ていて「REC」のレビューを見かけました。 「あぁ、RECか、自分は何を書いて、何点つけたんだっけ?」と思い、通常投稿のリンクを押してみたら…真っ白。 レビュー書いてなかったんすね。 という事で点数はこれから考えなくてはいけません。 (しかもよく見るとアメリカ版のREC2のレビューなんかは書いていて、自分でも意味がわかりません) という事で考えました。 6点です。 …だけだと何なんで、少しまじめにありがちなwwレビューを書くと… POVタイプのモキュメンタリー映画には2つの問題点があって、一つには「なぜおまえはその状況でカメラを回し続けているんだ?」という撮影の必然性。もう一つが、素人がカメラ振り回している事による何が映ってるかがほとんどわからないという絵的な問題。変に上手だと嘘っぽいし、でもほんとに素人映像じゃ何映ってるかわかんないし…なかなかむつかしい問題です。 このRECはそこに「消防署に密着取材してたテレビの撮影クルーが巻き込まれ」という明確な理由付けをもってきていて、そのために前記のような疑問を持たずに映画を観る事ができるわけです。 日本でいえば「潜入●●警察24時」みたいな番組なんだろうなぁ…と思ったんですが、こっちにはアンヘラ(特徴:ややうるさい)がくっついてるので、多分あちらの密着ドキュメンタリーはコンセプトが違うのでしょう。 と、なんか話が脱線しましたが、ともあれアンヘラ御一行がよくわからないアパートに突入して起きる恐怖体験が描かれている映画なのです。この手の映画としては低予算ながらコンパクトでよくまとまっている映画で、なるほどヒットするのも話題になるのもわかるな!って印象の映画でした。 ちなみにこの映画だけを観たときには「アンヘラがうるさい上に魅力に欠けるのがヒロインとしてイマイチ」だと思っていたのですが、後でアメリカ版リメイクの「REC」(びっくりするほどオリジナル版に忠実だがヒロインの劣化が著しい)を観たら、「アンヘラってわりと可愛くて静かだったんだ(胸はないけど)」と思えるようになりました。 悪い比較対象ができる事で、何かを見直す事もあるのです。[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-12-08 01:05:05)《改行有》

612.  ステルス 《ネタバレ》 CSでも地上波でもなんか知らんけどしょっちゅう放送されてるイメージがある本映画。 そのせいで、特に観たいわけでもないのに都合もう3回くらい観る羽目になっています。 って、そもそも嫌なら見なければいいわけですが、どういう因縁なのかこの映画が放送されている時間には個人的に暇な事が多く、しかもこの映画は何も考えずに娯楽映画として流し見る分には大きな不満はない上に、登場する女性パイロットは個人的に(主にセクシー的な意味で)好きなジェシカビールとくれば僕がなんとなく見てしまうのはもはやしょうがないと言えるでしょう。 さてこの映画、そもそも「人工知能の戦闘機」が出た瞬間に、どんな馬鹿な観客でも「こいつがアレだな」とその先の展開がわかる「ありがち!」展開なわけで、逆に言えば誰でも想像できるはずのその先の展開を登場人物達はわからないのです。 エリートパイロットとか言ってるけどこいつら実は馬鹿なの?と思ってしまうところですが、世の中には傍目八目という言葉もあるわけで、劇中の登場人物が気づかないのは無理からぬ事なのかもしれません(例えばホラー映画でモブ系の犠牲者が必ずヤバイ方向に逃げてしまうのもそのせいです、多分) …いやもちろん作劇上の都合なわけですが、それを言ったらおしまいです。 さてさて、この手の映画をアメリカ人以外が観たときに必ず問題になるのが「アメリカ、勝手に他の国にやり放題なのはどうなのよ?」という点なのですが、「もう世界の警察官はやめる!」と公言しているトランプが次期大統領(予定)に決まった事を考えると、アメリカ人以外だけでなく当のアメリカ人的にも「どうなのよ?」と思っている人は意外と多いのかもしれません。 そもそも本当に「世界の警察官を止める」となると、この映画はジャンル的にむしろファンタジーに近いと言えなくもありませんし。 という事でこれを「僕が考えたアメリカが強いファンタジー映画」と考えると、あまりむつかしく考えて文句言わなくてもいいじゃん、とも思うわけですが、一方その程度の映画なのであればジェシカビールには(常時)もうちょっとセクシーな恰好をさせてほしかったと逆に思うわけです。 少なくともテキサスチェーンソーのときくらいの恰好には出来なかったものでしょうか? ジェシカビールなら適度に生地が少な目の服を着せるだけでどぎついくらいにセクシーになるはずなのに! ちゃんと水着シーンあったろ!と言われるでしょうが、いや僕としては常時(適度に)エロくあってほしいのです!!もちろん水着は素敵だけれども、それだけではダメなのです。 製作者側としては「普段パイロットスーツだから無理に決まってる!」と言いたいでしょうが、しかし日本の戦闘系アニメの女性パイロットの衣装や、なぜか防御力がなさそうなビキニアーマーを着ているゲーム系女性戦士を考えれば「どうせ低能お気楽娯楽映画なんだから堅苦しい事言わずにそれくらいの恰好させろや!」と言いたくなるこちらの気持ちも製作サイドにはぜひ察していただきたいところです、うん。[地上波(吹替)] 6点(2016-12-07 15:48:20)(笑:2票) 《改行有》

613.  ソルト 《ネタバレ》 たまたまスターチャンネルでやってたので、この映画、何も知らずに観ました(何年前か忘れましたが) 大体において映画というものは観客は主人公に感情移入する形で観るわけですが(逆に言えば、観客が視点を置くキャラクタを主人公と呼ぶわけですが)、この映画、主役のアンジ(略)の立ち位置が明確じゃないわけです。話が進むとどんどんと立ち位置が変わっていって「え、結局、あんた誰なん?」という気持ちになるのです。観客の分身のはずの主人公に最後に裏切られるような映画はわりとあるわけですが、この映画、話の途中で観客を裏切りすぎで置いてきぼりにしてしまいます。 スパイ物にはその手の「裏で実は!」系のキャラって多いでしょ?と思うかもしれませんが、それにしてもこの映画のアンジ(略)はストーリーが進むにコロコロと立ち位置が変わりすぎて(少なくとも観客にはそう見えるので)、観客が安定した視点で話を楽しむ余裕を与えてくれません。 しかも結局誰の味方なのかよくわからないアンジ(略)は画面の中で大暴れで大魔神のようにええもんわるいもん皆殺し状態ですから、もう大変です。 もちろん、スパイ物などではサプライズやどんでん返しで「主人公が実は!」というのはありなのですが、この映画のアンジ(略)は定職につかずに街で悪い事してる不良娘並みに疲れる子なので、親としては「もう勝手にしなさい!」という突き放した気分になってしまうのです。 しかもそんな不良娘がやろうとしている事は「ロシアの大統領もアメリカの大統領もやっつけて核ミサイルも発射しちゃうぞ!(ちょっと違ったかも)」という昔の007でももうちょっと地味だったよ!的なレベルですから、もう話の規模が非現実的にデカすぎて笑ってしまうわけです。 しかもその割にやってる作戦がとてつもなく雑!雑!雑すぎるのです。 この映画の登場人物(主にロシアのスパイリーダー)は自分の作戦立案能力に合わせてもっと地に足のついた作戦を考えた方がいいと思うのですが、残念ながら映画の製作サイドがそれを許してくれなかったようです。 多分この映画は(あくまで推測ですが)女ジェイソンボーンのような物を作ろうとした映画なんでしょうけど、かなり失敗してる感があります。映画の方向性をアクションに置いたようですが、その手間はシナリオの緻密さなどもっと別の方向に向けるべきだったと強く思います。 あからさまに続編を匂わせるラストなのに(おそらく映画がこけたので)続編の話が全然ないところが、他人事なのに何とも言えない物悲しい気持ちにさせてくれるのもたまらない魅力だと言えるでしょう。 【追記】どうでもいいことなのですが昨晩ステルスのレビューを書いたのですが、その登録時間が「01:24:35」。で、先ほど書いたこのレビューの登録時間が「10:24:35」。 なんと10と01が入れ替わってるだけっていう偶然のタイミング、これってなんかスパイ物っぽくて楽しくなりませんか? …どうでもいいですか、そうですか。[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-12-07 15:47:21)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》

614.  プリデスティネーション 《ネタバレ》 映画を観ていて(彼女の過去話を聞いていて)すぐに、赤ん坊を盗んだのも本人で捨てられてた赤ん坊も本人で、相手の男も本人で…という事はたぶんこいつも本人で(顔変わったって言ってたし!)…じゃぁ当然爆弾犯も本人の究極の自作自演物だな、というところは観客は読めるわけで、じゃぁそこのループからどう抜け出すかが映画のキモかと思いきや、あれ種明かしだけで終わりなの? いや、こっちはそこからどうなるかが知りたいわけで、「起承転結」の「起承」までで終わってしまってるとてもとても残念な映画。 そんな事は映画の途中でわかってる事なんだから、こっちはその先どうなるかが知りたいんだよ!オチを付けてくれよ!という欲求不満だけがひたすら残るという… タイムパラドックス物はストーリーの始末を(独自ルールでもいいから)どう収集して唸らせるのがキモなのに、一番肝心なところを放り出してる時点で全く評価できません。 ハインラインが原作を書いた頃なら「おお、すごいアイディア!」と評価されたのかもしれませんが、なにしろ原作が出版されたのは1959年の事。60年近く前のSFを基本的に同じ設定で2010年代に作っては陳腐になるのは目に見えてます。映画独自のオチを用意する必要があったのは自明で、そこは非常に残念としか言いようがありません。駄作。 それから、ごく些細な事ですが、劇中のイーサンホーク(特にバーテンダーのとき)、派手めな服を着せてグラサンつけたらかなりのピコ太郎感があります。[ブルーレイ(吹替)] 4点(2016-12-06 02:31:07)《改行有》

615.  ヒックとドラゴン2 《ネタバレ》 海外では非常に評判がよく興行的にも成功、ゴールデングローブ賞などを受賞したこの「ヒックとドラゴン2」ですが、なぜか日本では劇場未公開という前代未聞の事態になった事で一部では話題になりました。 前作の「ヒックとドラゴン」は日本にも熱烈なフアンがいる映画で「これがマイベスト映画」だと語る人も多く(このサイトではあにやんさんがそうですね)、実際、私の知人にも「ヒックとドラゴン2」を観るためにわざわざ渡米した人もいたくらい熱烈なフアンがいて、しかも海外での評判も興行成績も申し分ない映画が、なぜ日本で未公開になったのか、本当に不思議です。 まぁ私自身は特に熱烈なフアンというわけでもないですから「扱いが悪いとフアンがかわいそうだよ」くらいの感想でしかないわけですが…まぁそれはさておき、映画の内容ですね。 前作から時がすぎ、いろいろ様相も変わっているのですが、そんな中でトゥースの愛らしさだけは前作のまま。 ぶっちゃけ、トゥースの可愛さがすべてと言ってもいい映画ですから(←あくまでも僕の中では)、そういう意味では前作からそれほど見劣りする映画ではありません。 あらたなコメディ要素としてラフの肉食系シーンが追加されていて、これが日本のバラエティやアニメ等でもありがちなお約束なシーンで、めっちゃベタなシーンなんですが個人的にはヒットでした。 …とまぁそういう点はいいのですが、唐突な母の登場や父の死のシーン、また今回の敵役等、前作の設定からみて「なんか矛盾してね?てか唐突すぎね?」という強引なシーンが話の根幹を構築しているように感じられてしまい、なんとなーく前作比でノリ切れない印象をうけたのは事実です。 ただ、それはあくまでも個人的な印象であり、全体としては相変わらずよくできた冒険活劇であり(先にも書いたように)トゥースの可愛さも(途中の扱いはさておき)健在ですから、海外で評価が高かったのもむべなるかな、というところだと思います。[ブルーレイ(吹替)] 7点(2016-12-05 20:38:48)(良:1票) 《改行有》

616.  ゾンビランド 《ネタバレ》 そこそこ面白いB級ゾンビ映画らしい…程度の知識で観てみると、ウディハレルソンとかアビゲイルプレスリーとかビルマーレイ(笑)とかどっかで観た事のある役者ばっかりでびっくりします。 映画全体にそこそこの金とかなりの手間がかかっている良作で、いわゆるB級ホラー映画とは全然別物でした。 なにしろオープニングからセンスが抜群。そこからロードムービー風味の展開を見せて後味の良いラストまで一気に楽しめる完成度の高い娯楽映画です。 劇中に出てくるいろんな映画(notホラー)へのオマージュも楽しいし。 ゾンビが出てくる映画愛に溢れたハートフルなコメディロードムービー…とまとめるとジャンルがめちゃくちゃで、混ぜるな危険的なものを感じますが、しかしこの映画はその奇跡のミックス見事に成功しています。 とはいえなにしろレンタルでもR指定のシールが貼られている映画。 一部(ほぼ序盤ですが)がだいぶグロです。 そのせいで観る人をやや選ぶ面はあるかと思います。 とはいえそのグロ部もほとんどがコメディパートとしてのグロで、いわゆる痛いとかつらい系ではありません。 多少のグロが気にならない人なら、ぜひ一度観てみてほしい完成度の高い娯楽映画の快作だと思います。 てか、ゾンビ映画全体の中で興行収入1位の映画なんですね。それも納得の出来です。[DVD(字幕)] 8点(2016-12-03 22:46:48)(良:2票) 《改行有》

617.  トレマーズ2<TVM> 1作目は奇跡の1本だったのかも…と思わせる2作目 さすがにケビンベーコンは登場しないものの意外と登場人物は前作から引き継いでるわけだけど…やっぱシリーズ物はむつかしいですね。 とはいえ、B級のこの手の映画としては立派に水準の出来にはあると思います…というか、それでも下手なB級モンスターパニックよりは面白いかもという出来で暇つぶしにはちょうどいい感じ。[地上波(吹替)] 6点(2016-12-02 23:47:20)《改行有》

618.  ゼロ・ダーク・サーティ 登場人物のヒゲ率、高すぎだろ!! ひげのおかげで誰が誰かわかりません。 まぁそれはさておくとして、こういう実話物の場合、ストーリーの結末についてはそもそも誰でも知ってます。 相当な情弱でもなければオサマビンラディンの最後についてはざっくりくらいは知ってるわけで、ある意味最初からストーリーはネタバレしているわけです。これは映画として相当なハンデです。 しかも実話だけに映画的な脚色もしづらいという面もあります。うかつな事をすると訴訟問題とかになっちゃいますから。 逆に言えば、ストーリーの背景説明をある程度端折れるというメリットもありますし、実話ならではの緊迫感もあるわけですが(フィクションは所詮作り物だから…と考える人は一定数います)そのメリットとデメリットの狭間で難しいカジ取りを要求される、実話物ってけっこうむつかしいジャンルの映画だと思うのです。 さて、近年造られた「実話テロ物映画」というと「アルゴ」が有名ですが、個人的には「アルゴ」はイマイチでなんか退屈な映画でした。 しかし一方、こちらの「ゼロダークサーティ」は、終始映画に引き込まれ、最近にしては長尺な157分を最後まで飽きずに観る事ができたのです。 その理由を分析的に考えてみたのですが、まったくわかりません。 単なる個人の感覚的なもので「アルゴ」はなんかつまんなくて「ゼロダークサーティ」は面白かった。 まぁ映画なんてそれでもいいのかな、と思います。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-11-28 19:48:05)《改行有》

619.  ツイスター 《ネタバレ》 傑作「スピード」で高い評価を得たヤンデヴヴォンが次でいきなり大ゴケした印象のツイスター。 何しろ導入部がいけません。 両親が女の子を連れて竜巻から逃げようとするわけですが、ここでなぜか犬を置きざりにします。 観客は当然思います。 「ちょ、犬!!」 必死に家族の後を追いかける犬。(カメラがフォローしているので意図的な演出のようです。) しかしその犬を無視する両親。 無情にも犬の前で竜巻シェルターの扉を閉めてしまいます。 扉の前で「入れて入れて」と吠える犬。 「こいつら鬼か!死ね!」 もはや観客にとって敵は竜巻ではありません。 この鬼のような所業を実行中の両親です。鬼畜米英許すまじ!! そのあとお父さんが竜巻にアホみたいにさらわれてしまうわけですが、観客は「ざまぁみろ」とむしろ溜飲を下げる思いです。 (ちなみに犬は助かる) …それ、たぶんそれ監督の狙いと違ってます。 監督としては主人公女性が竜巻研究家になった理由(トラウマ)と、竜巻の恐ろしさの一端を最初に見せたいという意図による導入部だったのでしょう。 しかし観てる側としてはかわいい犬を見捨てた鬼畜生をやっつけてくれた竜巻むしろGJ!くらいの印象を持ってしまうわけで、その後、竜巻が多少暴れようが牛が空を飛ぼうが「しょうがない奴だな」くらいにしか思いません。 そもそもこの映画「ディザスター映画」に分類される事が多いようですが、実際のところ竜巻を追いかける冒険野郎を描いたインディジョーンズに近いタイプの映画。 この映画をディザスター映画だと思って「さあ大災害映像を観るぞ」とこの映画を観た人は、あまりの規模のしょぼさに逆の意味でド肝を抜かれる事でしょう。 なにしろしょせん竜巻ですからね。大破壊するにしても限界があります。 相手が弱すぎてそもそもディザスタームービーとして成立しない。 これは映画としてつらいです。 しかも日本人にとって竜巻はほとんど縁がないというのがさらにつらいところ。 観ていてもそこにリアリティや感情移入を感じる事もなく「ふーん、竜巻ってこんな感じなんだ」と他人事のように思うだけ。 アメリカの興行成績は知りませんが、日本でこの映画がヒットするのは最初から無理ゲーだったと言えるでしょう。[DVD(字幕)] 4点(2016-11-25 22:41:43)《改行有》

620.  東京ゴッドファーザーズ ファンタジーでもなければSFでもなく、ストーリーだけを見れば実写でも普通に撮れる内容であるため、アニメっぽいアニメを期待する層にはとっつきが悪く、そのあたりが理由で現状ややマイナーなアニメだと思いますが、未見の人には特に年末にぜひ見てほしい素敵なアニメです。 という事で(未見の人が読んでも大丈夫なように)ネタバレ無しでレビューを書きます。 唐突ですが、ある日ふとラノベ作家にでもなろうかなと思って世の中に数多ある「ラノベの書き方」系の本を読んでみると、どの本にも共通して同じことが書かれている事に気がつきます。 「ラノベで何よりも大事なのはキャラクター。何より重要なのは魅力的なキャラクターを生み出す事」 これ、ラノベ創作のどの入門書にも書かれている事なのですが、これって別にラノベに限らず映画やアニメにも同じような事が言えると思うわけです。 そして、このアニメ「東京ゴッドファーザーズ」の良さを考えたとき、まず第一に挙げられる点がまさにそのキャラクターの魅力だと思います。 主人公3人の「いかにもステレオタイプでありながらちゃんと映画的にデフォルメされたキャラ」こそがこの映画の肝だと思うのです。 3人の中でも個人的に特に魅力的なのは、家出高校生のミユキ。 他の2人にめんどくさそうにかつ的確に突っ込みを入れていくおいしいキャラですが、アニメならではの劇中の細かい表情の動きが本当に魅力的です。 そして彼女の魅力をさらに高めているのが、アニメの声の仕事はこの映画が最初で最後だった岡本綾。 彼女のいかにも何か世をひねたようなテンションの低いボソっとした突っ込みがいかにも家出しそうなリアル女子高生らしさをこのキャラに与えていると思うのです。 売れている女優が(おそらくビジネス上の理由で)アニメの声を演じる場合、往々にして事故にしか思えないような現象が起きてしまうわけですが、この映画での岡本綾の起用は見事に成功してます。 ストーリー面を見ると、90分強の短い映画ながら、途中ゆるむところのないアクティブかつスピーディなストーリー展開で最後まできっちり見せてくれますし、さらにそこに日本のアニメならではの細かい演出が積み上げられていて絵としても楽しませてくれていて、要するに完成度が非常に高い造りになっています。 そして劇中に登場する東京アルアルないろいろな風景。アニメで東京の風景というと最近では「君の名は。」があるわけですが、あちらをオモテの風景とすれば、この映画の東京の風景はまさにウラ。劇中で見せてくれる東京のいろいろな表情も東京好きにはたまりません。 キャラもよくストーリーも演出もよく…さらに心も暖まるというという小粒ながら完成度の高い作品ですから、まだこのアニメを見ていない方で、クリスマス~年末に何かほんわかする映画でも観たいなぁ、なんて思ってる方には強くお勧めできる一本です。 それにしてもこの映画が作られたころ新宿中央公園に確かにあった沢山のホームレスの段ボールハウスも今は存在せず、この映画の頃は売れていた岡本綾(いろいろあって)いまは芸能界を引退しています。 本当に月日の経つのは早いものですね。[DVD(邦画)] 8点(2016-11-25 00:48:17)《改行有》

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