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601.  レイジング・ブル 《ネタバレ》 “Raging Bull”『激怒した雄牛』。実在のボクサー、ジェイク・ラモッタのあだ名。 リベンジ・マッチを観て、ロッキーと比べてあまり覚えてなかった本作を再視聴。ボクシングの映画と言うよりはジェイク・ラモッタという人の自伝。見どころはデ・ニーロの極端な体型変化。役者だからダイエットと筋トレは何とか出来るとして、バー経営者時代のあの不健康な太り方は凄い。あそこからどうやって標準体重に戻したんだろう? 自伝なんだけどラモッタがどうにもこうにも好きになれない。奥さんいるのに15歳の小娘と付き合って結婚。ビッキーの些細な言葉尻を掴んで責め立てる姿は不快感しか沸かない。ほんの一言ジャニロを「二枚目」って言っただけであそこまでクドクド・ネチネチと…夜寝てるとこにまで来て「なんで二枚目って…」おいおい病んでるよあんた。この展開が不快で不快で仕方ない。 適当に勧められた食べ物を頼んだだけで、男とちょっと長話しただけで、権力者のキスを拒まなかっただけで、いちいち絡んでくるラモッタ。最後は暴力まで使うんだから、ビッキーは引っ込むしか無いよな。あぁ救いのない物語。 あ、一方的に浮気を疑われたベッキーが観た映画がたまたま『花嫁の父』って偶然におぉ~ってなった。 なんかボクシング映画というよりはマフィア映画っぽい。表舞台である試合やトレーニングはサラッと描いて、そのウラの八百長の誘いとか、ラモッタの暴力的な感情を包み隠さず描写している。プールサイドでの取材と家族写真の白々しさ。遅すぎた離婚。 この映画のラモッタが“皆が知る彼の素顔”なのか“想像はしていたがあまりに酷い裏の顔”だったのか?う~ん、輝かしいラモッタのオモテの顔をテレビとかで観ていたら、この作品により深みを感じられたかもしれない。[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-04-20 23:05:40)《改行有》

602.  リベンジ・マッチ 《ネタバレ》 “Grudge Match”『怨恨試合』。映画の内容ズバリですね。 スタローンVSデ・ニーロということで、どうしてもロッキー・バルボアVSジェイク・ラモッタを彷彿とさせます。観終わってから見た予告編でもソコは強調してましたね。そうなるとやはり、生卵のシーン(予告でも出てた)と、倉庫で肉を殴るシーンは、ファンサービスとして入れてくる事は予想できたハズ。だけど、そこまでなんですよね。 本作は明らかにロッキー&レイジング・ブルのフンドシで土俵に上がっている。そこを期待させといて、お約束なシーンは先の卵と肉くらいかな?調味料程度にしか使っていません。ロッキーのベースは1作目だけで、Ⅱ以降のシリーズは切り捨てられていた気がします。あでもカジノのCM、ここはロッキーⅡのCMシーンから引っ張ってきたんだろうか?セリフ読んでる2人が可愛い。プレゼンテッドByポルシェ(意味は無いよ) 1作のみのデ・ニーロ作品とのバランスを考えたら、ロッキーも1作目からだけ。それもアリなのは解りますが、どうせならもう少し弾けてほしかった。 キム・ベイシンガーが昔は地味でメガネでペットショップで働いていたとか、徐々に化粧ノリの良いマダムに変貌していった過程とか、ソ連の雪山で孤独にトレーニングするスタローンとか…そうなってはデ・ニーロはちょいイジりにくいけど、そんなセルフパロ大盛りを期待してしまった自分がいるのは事実。 最後は良かったと思う。思いっきり頭を殴りあうレーザーとキッドに、不安感も覚えたけど、タイトルを逆手に取った積年の2人の関係がアツい。最後のオマケもちょっと嬉しかった。[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-04-17 22:32:21)《改行有》

603.  ブロンコ・ビリー 《ネタバレ》 “Bronco Billy”『荒々しいビリー』。東海地方のレストランチェーンの名前は、この映画と無関係ではないだろう。たぶん。 イーストウッドがソンドラ・ロックとイチャイチャしたいがために創った映画なんでしょうね。ほかの共演作同様、最初から恋人とか夫婦とかでなく、恋の始まりから描いていくあたり、現実の恋を盛り上げる調味料として機能したんじゃないでしょうか? コメディだからいい加減な点はあっても不思議じゃないけど、コレはどうだろう?って点も目についたかな。アントワネットもジョンも世間からは行方知れずになっただけだろうに、どうして殺人事件にまで発展したんだか?アントワネットも新聞見たなら、生きていることを伝えれば解決しただろうに。そもそも30歳までに結婚して遺産を相続?とかって話はどこに吹っ飛んだのかな? 主人公のビリーもすぐ怒る性格。「半年も無給だから…」ってビリーに気を使いながら言うリンチに対し、全員を雨の中整列させて恫喝。いや半年は厳しいだろうに、それを金の亡者呼ばわりって… 浮気した妻を銃で撃ってしまったり、浮気相手は親友だから撃たなかったり。テント火災で起死回生の案が列車強盗って…孤児院を無料で慰問する人物なのに。その場その場で起きることを観ている分には楽しめるけど、ふと経緯を振り返ると、あれれ??ってなる。だけどテレビでぼんやり観るのには最適な作品だったと思う。 '80年の作品と考えると完全に下火になっていたカウボーイ映画を、旅一座の物語として現代劇に組み込む手法は、なかなか面白いアプローチ。確かに、私も本作がテレビのロードショーで流れていたのを観たときは、西部劇だとは思わずに観ていたからなぁ。[地上波(邦画)] 5点(2023-04-10 00:21:27)《改行有》

604.  ホワイトナイツ/白夜 《ネタバレ》 “White Nights”『白夜(が続く)』。この映画に限らずだけど、'80年代中盤のハリウッドってソ連に対しメチャクチャ敵意を持っていたのが伝わる。ソ連に不満を持つ人がいい人に描かれているというか… ニコライの圧巻のダンスから飛行機の緊急着陸の緊張感の展開は、物語にグイッと引き込まれて素晴らしい。だけどソ連(と言うかチャイコ大佐)がニコライをどうしたいのか、脱走兵のレイモンドと組ませてどういう効果を狙ったのか、イマイチ解らない。グレゴリー・ハインズのタップダンスも素晴らしいけど、畑違いの2人を組み合わせるなら、何かしらのステージで成功して終わる姿も観てみたかった。 ただ最後の脱走劇と、レイモンドの最後、緊張感と安堵感があって、この終わり方でも良いのかって思ってしまった。 本当にソ連から亡命したミハイル・バリシニコフの起用。日本では当時エディ・マーフィに次ぐ人気(だったと思う)の黒人俳優グレゴリー・ハインズ。主題歌"Say You, Say Me"も懐かしくて良いけど、力強いビソツキーの歌がソ連らしくて良い。 フイザベラ・ロッセリーニをロシア人として起用したのは、お母さんが演じた『追想』のアナスタシアを意識してのことだろう。きっと劇中のニコライやレイモンド以上に、フィザベラはリアルな重圧を感じていたに違いない。[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-03-26 00:01:05)《改行有》

605.  トランスポーター2 《ネタバレ》 そうそう、これこれ。トランスポーターと言えばこのアウディの印象が強かったから、最初にコッチを観たのかなぁ? オープニングから車強盗相手にアクション。今回の任務が子供の送り迎えって、前作で我々に植え付けられたフランクのキャラクターとのギャップがしっかり活きている。 下着姿で二丁拳銃(マシンガン?)を撃ちまくるローラがインパクト大。スプリンクラーで水浸しなんて必要性のないセクシーなアクション含め、いかにもリュック・ベッソン好みなキャラだなぁ。 カーアクションとカンフーアクションは前作同様。そしてCGアクションが増えたかな。車で回転ジャンプして爆弾削ぎ落とすとか、ビルから落下中に薬瓶キャッチとか、最後の飛行機とか。フランクの超人感が増した印象。 相変わらず安心して楽しめる娯楽アクションなんだけど、最後あまり印象になかったんだよ。今回改めて観て、ローラがあんなふうに死んだとか忘れてるし。で、サミットであっちこっちに広がったであろう殺人ウイルスって、どう解決したんだろう?ビリングス家が助かったのは解ったけど、どうやってジャンニの身体から解毒剤出したんだろう?? そんな事考えず一件落着!って楽しむ映画。[地上波(吹替)] 5点(2023-03-21 21:59:07)《改行有》

606.  ロミオ&ジュリエット 《ネタバレ》 “Romeo + Juliet”…今さら書くことなんて無いタイトルに思えたけど、“+”に注目です。原作は“&”もしくは“and”なんだけど、現代版を創るにあたって敢えて“+”にしたんでしょう。 でも邦題は“&”に戻されてる。これたぶん、読み方が困るからだったんじゃないでしょうか?『ろみお プラス~』とか『ろみお タス~』とか、統一性がなくイマイチ格好悪いからでしょうね。単に“+”と書いて『アンド』とふりがな振っておけば良かったと思うんだけど… さて、ラブストーリーの古典を、ウエスト・サイド物語のような設定を活かしたリメイクではなく、原作をそのまんま現代に落とし込んだ本作。“現代であればこうであろう”ってアップデートした姿を観せてくれる。馬は車に。剣は銃に。マーキューシオは黒人に。どういうチョイスで選んだのか、和柄のアロハの着こなしはめちゃくちゃ格好良い。 オープニングから登場人物のラッシュ。独特のカメラワークとズバンと入るテロップの嵐。原作を読んでないから誰が誰やら…でも当時リアルタイムに観ていたらテンション上がったのかも?だけど最初だけって言うか、中盤からは演出控えめの普通の映画になってる気が… 皆さん必見!って映画ではないと思うけど、少なくとも透明感のある美青年なディカプリオを堪能できる作品は、そう多くないので、それだけでも観る価値はあると思います。 しかし、速達の受取人不在が運命を分けるって、ギャグじゃないんだよな。'96年はまだ携帯が普及してなかったっけ?住所解るなら電話番号聞いておかないと。人の命が掛かってるんだから。[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-03-15 21:36:46)《改行有》

607.  ジョゼと虎と魚たち(2020/日本) 《ネタバレ》 守られるということは人を弱くするのかもしれないですね。お婆さんの間違った過保護で社会との接点を無くしていたクミ子。見た目小さいし、厨二病っぽかったし、16歳とかそんな年齢だと思ってました。けど24歳と聞いて『むむむ、案外深い作品かも』って思いました。 単なる内弁慶で、外では切符も買えない、人にものを尋ねられない、何のチカラも出せないクミ子。お婆さんが外出させたがらないキッカケとか、学校はどうしてたのかな?とか、恒夫がジョゼに惹かれた理由とか、もう少し知りたかった気がしたけど… お婆さんの突然の他界。ふわふわした格好だったジョゼが地味女の格好になるとことか、アニメ世界から現実に引き戻す境界線が上手く描けていたと思います。だけど民生委員の人を一方的に悪そうに描くのはどうだろうか?ま、ああいう人もいるのかもしれないけど。 メキシコ留学の夢を無くして挫折した恒夫を、挫折を恐れて現実から目を背けていたジョゼが、次の一歩を歩きだす姿を見せて励ます。図書館で子供たちに自作の絵本を読むシーンは、この作品のクライマックス。静かな展開だけどジョゼの緊張や不安が伝わる、素晴らしいシーンでした。 その後の描写はどう捉えてよいのか。よりによってあの日に行動を起こしたジョゼの気持ちが解らないし、独りでヤツを見ることを試練とするのはともかく、そこに一人で行くことさえ試練だと思ったんだけど、案外あっさり行けるのね。 鍵のかかってない家。そのままの荷物。みんなで探す。偶然見つける。合流する。リアル路線からの漫画チックな描写に少し戸惑ってしまいました。 現実だったら恒夫あんなに長い時間動けません。松葉杖って雪道を歩くように出来ていませんから。でもそこにケチを付けたいのではなく、少々力技使ってでも、大事件からの大団円ハッピーエンドにしたかったんだって、そんな思いは伝わりました。[インターネット(邦画)] 5点(2023-03-09 22:51:35)《改行有》

608.  ロード・オブ・ザ・リング 《ネタバレ》 “THE LORD OF THE RINGS”『指輪の所有者』です。邦題では抜かされてる“THE LORD”は主を表し“RINGS”はエルフ、ドワーフ、人間の19個の指輪と、サウロンの一つの指輪を表しているんでしょう。“THE FELLOWSHIP OF THE RING”『指輪の仲間』とは、選ばれた9人のことです。 さて、私この映画苦手です。ドラクエとかメッチャ好きで、できればリアル路線の剣と魔法の映画が観たいなぁって、ずっと思っていました。ウィローがイイ線いっていたけど、まだまだ特撮に難ありだったなぁ。CGでいろんなものが表現できる時代になり、そこに来てこのロード・オブ・ザ・リングの登場です。『指輪物語』私でも聞いたことがある歴史的ファンタジーの実写化。コレは期待しない訳がありません。 ワクワクしながら劇場で鑑賞…凄く、壮大な物語です。裂け谷の館に到着して、そこそこ満足感を感じましたが、まだ序章です。モリアでバルログと対峙したときこそクライマックスだと思いました。…。なんか、まだ続きますね。…。ここどこ?…。あっ!。あぁ~…。終わった?終わった。 3時間の長丁場とは言え、モリアのオークの大群辺りでウトウト。お金を払って劇場に行って、眠くなったのって、後にも先にも本作だけです。期待外れの退屈な映画だったかというと、世間では普通に人気はあるし…あの時のウトウトは、私の何がいけなかったのか良く解らず。 続編は(また眠くなったら)怖くて観られず。この時からでしょうか、ど派手なCG映画に期待する気持ちにブレーキが掛かるようになったのは。 それでも『時間を開ければ楽しめるかもしれない』と考えて、数年後、本作のDVDを買って家で観ました。苦手とは言え、今回入れて4回観てます。 この映画の何が合わないのかを、私なりに考えてみました。屁理屈に思われるかもしれませんが。 ①新たな街。何でしょう、CGの風景は凄いんだけど、旅にリアリティが感じられなかったです。RPG風に言えば、ずっとフィールドを歩いて、ダンジョン入って戦って、またフィールド歩いて。って感じです。しかも徒歩。更に軽装。ホビットたちは大食らいみたいだけど、あんな僅かな荷物に何人分の食料が入ってるんだろう?9人分の食べ物をスーパーで買ったらもう、両手に買い物袋です。 私にとってRPGの楽しみは『次の街に行くこと』だった気がします。街の個性を観察し、その街を拠点にして、ダンジョンに挑んで、武器を買ったりイベントをクリアしたり。そんなのが楽しかった気がします。街が拠点だから、そこで何かを食べたり、傷を治したりしてるんだろうって、勝手に想像できます。フィールドの移動は“次の街に行ってホッとするための作業”って感じ。なので、9人の男たちが黙々とフィールドを歩くのを延々と観せられても、私にはRPG世界の楽しい思い出の追体験を感じられず、あまり共感出来なかったみたいです。 ②敵のインフレ。トロルは頑張れば倒せそうな感じだけど、バルログはちょっと無理でしょう。あんなラスボスみたいのを事前説明もなく、ポンと出されるともうお腹いっぱいになります。その後のオークの大群との戦いにスケールダウン感を感じさせます。ナズグルは格好良かったと思うけど、洪水に中途半端にやられて、出てこなくなっちゃうんだよな。消化不良。 ③突飛なガンダルフ。なんかビルボやフロドをビビらせて動かしてる気がしてならない。塔のてっぺんに幽閉されるのは良いとして、大鷲に助けられるって、なんでもアリ感。ガンダルフ涼しい顔して裂け谷の館に居るし。 最後の方、戦いの情勢はまだ観えてこない。仲間がバラバラになって、物語は続いていく。ボロミアの人間臭さ、サムの健気さは素晴らしい。けど3時間映画の締めくくりに持ってくるシーンではないような…公開時から3部作って言われていたし、それこそ9時間の超大作の3時間分を観た感じで、気持ち的に『こんな3時間の超大作が、この先まだ2本も楽しめる!』って感じにはなれなかったなぁ。[映画館(字幕)] 5点(2023-02-06 22:41:32)《改行有》

609.  ヘル・レイザー 《ネタバレ》 “Clive Barker's HELLRAISER”『クライブ・バーガーの放蕩者』…読めん。【ホウトウモノ】とは、思うまま自堕落に好き放題に振る舞う人。の事だそうな。劇中のフランクの事を指しているんだろうけど、監督名をタイトルに付けることで「俺が自分で監督して、好き放題創ってやったぜ!」みたいな意味もあるのかも? ヘルレイザーと言えば衝撃的なビジュアルのセノバイト(魔道士)。ピチッとしたまっ黒ツヤツヤのレザー(エナメル?)ボンデージファッションに身を包む、頭に釘が刺さった男。ピンヘッドというのか。ただそこに居るだけで怖い。当時のホラー映画はデザインセンスの優れた悪役が多かった気がするなぁ。 セノバイトは、ただ黙ってるのが一番怖い。何考えてるのか分かんなくて。喋るとちょっと人間臭くて、異世界感が薄まってしまうのはご愛嬌。 そんなセノバイトたちが大活躍するんだろう。悪なのか?善なのか?なんて思ってたらフランクに振り回されるコットン家のお話でした。善人の被害者役としてアンドリュー・ロビンソンを起用するセンスが素敵。ダーティハリーの“殴り屋”が思い出される。黒い革手袋はめる『ぎゅぎゅ~』って音。黒革と痛みと快楽とアンドリュー・ロビンソンが、私の中で見事に結びついた。映画には全っ然活かされてないけど。 セノバイトのビジュアルは個性的なのに、登場回数の少なさと、活躍しなさにびっくりした。そしてやられ方も没個性的。強いんだか弱いんだか解らない。ジュリアも適当にキューブこねてるだけだから、倒したときのカタルシスが無いんだよな… ただ私がこの映画(というかキャラクター達)に期待するものが、2以降にあるかもしれないので、一応観てみるかな…[インターネット(字幕)] 5点(2023-02-02 22:34:17)《改行有》

610.  ニューヨークの恋人(2001) 《ネタバレ》 “Kate & Leopold”『ケイトとレオポルド』単に名前で来ましたか。コレだとどんな映画か、いまいちピンとこない気がしますが、日本にも『愛と誠』があります。奇遇にもどちらも女性名が先に来てますね。 ヒュー・ジャックマン。私にはウルヴァリンの印象が強いので、こんなカッコいい紳士役が出来るなんて以外だったというか…でも当たり役のX-MENの次がメグ・ライアンとの共演って、大抜擢だよね。 一方でメグは、いつもの調子のロマンチック・ラブコメ路線にブレーキが掛かる。色々あったんだろうか? レオポルドが、現代社会にカルチャーショックを受けまくる作品かと思いきや、意外とその辺はあっさり流して、逆にレオポルドの生き方にケイトたちがショックを受けるという、タイムスリップものとしては逆張りな展開が面白い。 鳥の羽根で書いた手紙の字の美しいこと。女性に贈る花それぞれに意味(花言葉)があること。仕事でも不味いものは宣伝できないと突っぱねるところ。 細かいところは目をつぶって、現代人のケイトを通して、私達が求めているものってなんだろう?という問いに対する答えの一つを提示してくれている。 ただ逆張りタイムスリップものだけに、最後ケイトの今まで培ってきたものすべてを捨てる決断。今まで関心を持ったこともない時代に飛び込む決断って、それで良かったの?って不安というか疑問が残る。数々のツッコミどころに目をつぶって、『ケイトとレオポルド』の事だけに焦点を当てましたって映画で、それはそれで潔いロマンチックコメディに仕上がっているかな。[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-01-22 15:50:36)《改行有》

611.  戦争と平和(1956) 《ネタバレ》 “War And Peace”邦題まま。 208分の長編のため、DVDに焼く(話すと長くなる)とき、2つに分割したんだけど、インターミッションが無い。適当なところで割ることにしたけど、暗転場面も無く、場面代わりの音楽が続いて掛かってるので、1:53くらい(ナポレオンがツァーリの信書を読んでモスクワ侵攻を決めたトコ)でブツ切りしたわ。 ロシア貴族の国内話とナポレオンのロシア遠征の戦争話が展開される。なので原作未読でタイトルの『戦争と平和』の意味がわからない私は、戦争(ナポレオン)編と平和(ナターシャ)編とし、両方の主人公をピエールと考えて観てみた。 ナポレオンの歴史ものって観たこと無いから、すごい数の軍隊がぶつかり合う戦争が多く、勉強になるなぁと思いながら、そちらはそれなりに楽しめた。 一方で平和編は、どうしても華のあるオードリー(ナターシャ)の活躍を期待してしまうけど、彼女が会う男会う男に色目使ってるビッチのように思えて、どうも素直に応援できない。どこか影のあるアンドレイに求婚された直後、グイグイ来るアナトーリにあっさり鞍替えするところ。ピエールに阻まれて以降アンドレイ(というかボルコンスキィ家)に再接近を試みるとか、このあたりの流れって、迷作パールハーバーを思い出してしまった。あっちはダメでコッチは良いんかい?なんか…どーなんだろーねぇそういうの。 最後は終始安パイで、今後も裏切りそうにないピエールに落ち着くって、あんたそりゃあまりにリアルでしょ。 長編小説に流れる体感時間と、いくら超大作とはいえほんの208分で終わる映画の体感時間とでは、受け取る側の印象も変わるのかもしれない。[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-01-15 22:40:29)《改行有》

612.  ベンジャミン・バトン/数奇な人生 《ネタバレ》 “The Curious Case of Benjamin Button”まずバトン姓は日本語読みだとボタンなのね。『ジムボタンの冒険』のボタン。なので『ベンジャミン・ボタンの興味深い事案』とかってなるのかな?OPのボタンいっぱいのモザイクとか、出生の秘密、戦争で富を成したバトン家とか、親から引き継いだベンジャミンのライフワーク(?)だったりとか、ボタンは重要アイテムなのに、この映画とボタンの関係なんて重要視して観て無かったなぁ。 老人として生まれ、年々若返っていくなんて設定、とても面白いじゃないですか。ただ期待したような若年化現象の映画じゃなく、正直、あれれれ?と戸惑ったのは事実。何だろう?一つ一つのエピソードは興味深いんだけど、それらを年々若返っていく男の視点で描く意図を、私は理解出来なかったのかも? 逆回転する時計が象徴するように、人生は時間に縛られていて、ちょっとしたイタズラでその後の人生が大きく変化します。デイジーがバレエを辞めた理由の交通事故なんかがそうで、誰かが何かタイミングをズラせば、あの事故は起きなかった。またあのタイミングで起こるべくして起こった。って言えるかもしれません。時は戻せないし起きたことはやり直せない。 若返っていくベンジャミンと年老いていくデイジー。この2人が同年代になるタイミングで結ばれるんだけど、ここもやはり、偶然にして必然のタイミングということでしょう。80年という長い人生で、ほんの数年、あのタイミングしか無いんだから。 この映画がデイジーとの恋愛のタイミングを描きたかったとすれば、他の部分が同じくらい興味深くて、何が言いたいのかが、ボヤケてしまった印象です。 コートのボタンが取れたときとか、予備があれば良いけど、お店には全く同じボタンなんて見つからないから、仕方なく似たようなのを買ってきて付けた経験って、ありませんか?無くしたボタンが変わったカタチなら尚さら変えが効かなくて困ってしまう。自分の人生に関わった人は、失ったら他に掛け替えの無い存在。まるでコートのボタンのように。 『人生はチョコレートの箱のようなもの』ってフレーズが有名な映画があるけど、日本人には人生とチョコレートの箱って謎掛け言われても、正直ピンと来ない気がする。この映画が『人生はコートのボタンのようなもの』だとしたら、日本人にはピンとこなくても、この映画はもっともっとボタンの印象付けが大事だったんじゃないかな。バトンて邦題付けた人。[映画館(字幕)] 5点(2022-12-31 11:22:27)《改行有》

613.  言の葉の庭 《ネタバレ》 水面にちょんちょんと葉っぱを点けるカエデの葉。ゴツゴツしたアスファルトに染み込みきらない水たまり。『アニメーションでこんな事も表現できてしまうんだぜ!』って言葉が聞こえて来そう。 映像の美しさもここまで来ると、市販目的ではないモーターショーのコンセプトカーのようだ。 27歳の女教師ユキノ。この年齢を出してしまったのは、短い上映時間で少年の告白に“越えられない壁”を感じさせるよう、無理やり用意した感じがしてしまった。23歳とかだったらタカオの若々しい言葉の勢いで押し負かせそうだし。 バイトして時々授業をサボる15歳の少年、しかも自分の学校の生徒と、教師になって5年ほどの社会人とで恋愛を描く事自体、ちょっと無理な感じがしてしまう。タカオをせいぜい2年生に、ユキノを年齢不詳(裏設定で実は27歳。はアリだと思う)に出来なかったものだろうか? 授業をサボってる制服の少年の隣で、その高校を欠勤している教師が金麦を飲む光景。公の場で未成年者に素足を触らせる女の光景。あの庭園のベンチが2人にとって異世界だったとして、ユキノの脇の甘さ、隙のある女感が出ていた。それはタカオに対してではなく世間に対して。ここに少年が素足を触るドキドキはあっても、誰かに見られるかも?のドキドキが乗っかってないのが、残念というか…イジメというある意味世間体に押し潰されて辞める人なのに。 伊藤先生というのは妻帯者だろうか?遊んだ女を体良く追い出す為の優しい言葉。そんな男でも他に相談する相手がいないユキノ。 タカオの告白を大人らしく受け流した後に、裸足で追いかけて転んで抱きついて泣き出して。綺麗なんだけど、ソコまでしか描かないのはズルくないか?綺麗な所までしか描かず、その後2人で部屋に戻ったのか、泣きやんでお別れしたのか。2人で散歩に行ったのか。 そんなのどうでもいいでしょ?と言われればその通りなんだけど、なんか「そのコンセプトカーの売りの電動ドアが壊れたら、どうやって出入りするの?」の回答が出ない程度のもどかしさを感じた。もっと言うと、創った人でさえ答えを用意してないであろう所に、新海さんの短編映画の癖を感じてしまった。 そうは言っても、万人受けする市販車もきちんと作れるんだから、すごい才能を持った人だわ。[地上波(邦画)] 5点(2022-12-18 22:32:00)《改行有》

614.  秒速5センチメートル 《ネタバレ》 桜花抄。凄く良かった。明里の手紙、携帯のない時代のイラスト(絵文字)入りの手紙の暖かさ。行ったことのない土地に会いに行く勇気。いつも乗る電車と違う路線の不安感。雪で遅れて、約束の時間は過ぎて、手紙は飛ばされて…アクシデントに砕けそうになる心。動かない電車。あぁ、こんな経験ないけど、伝わる。イイ。 一方で小学生で二人きりでマックとか、都会の子はあるのかな。私の時代ではあり得ないな。そんなお金ないし。 明里の家に泊まるでなく納屋で“潮騒”するのは、ちょっとリアリティが無い気がするけど、初めて好きな子と迎える朝の空気は感じられた。イイ。 手紙のことを言えなかった貴樹と、手紙を渡せなかった明里。ファーストキスで終わる恋。イイねぇ。 、 コスモナウト。別な話か?オムニバスなのか?と思いきや男の子が貴樹。なんかちょっと、影のある二枚目っぽく格好良くなってるし。 なんでココだけ女の子側が主人公なんだろう?サーフィンに打ち込む女子高生って、鹿児島(というか種子島)ではよくある話なのかな。急に漫画のヒロイン。 携帯の時代になってるけど、メール出さないのね。メアドの交換をする前に明里との手紙は終わってたのね。 、 秒速5センチメートル。真ん中すっ飛ばしてここに来て良かったと思う。終わった恋愛を引きずって出せないメールを携帯に打ち込む男(コスモナウト)と、思い出は宝箱にしてしまい込んで前に進んでる女。この男女の違い。踏切ですれ違って、貴樹だけ留まってるのが男女の差を感じられて、山崎まさよしの歌とのシンクロもあって、すんごくイイ。 、 貴樹がいつもずっと明里に引きずられていたかというと、決してそうでもなく、ふと貴樹が明里を思ってる時を繋げた感じがした。 本が好きな子が中学でサッカーをして、高校では弓道してる一貫性の無さ。人から見たら飽きっぽく、続かないのが貴樹なんだろう。 でも私も転校多かったから、解るよ。その続け方がわからない不器用さ。思いを伝えられない繊細さ。そしてコスモナウトの唐突さ。 こんな時代になっちゃったけど、親しい人との年賀状って続けたほうが良いねって、唐突に思った。[地上波(邦画)] 5点(2022-12-18 00:36:22)《改行有》

615.  ボルサリーノ 《ネタバレ》 - BORSALINO - イタリアのアレッサンドリアに拠点を置く帽子のブランド。…から名前を持ってきたって、どういうこと?フランス映画なのに…??一つ5万円とかする高級帽子みたいで、マフィアの世界で上を目指す者にとって、ボルサリーノは成功者の証だったり、見栄っぱりの必須アイテムだったりしたのかもしれません。 アラン・ドロンとジャン・ポール・ベルモンドというフランスの国際的人気俳優の共演作。二人の出会いから、ちょっとコミカルなまったりとした殴り合い。競争馬を盗んだり、魚屋に腐った魚混ぜたり、マフィアの犯罪というよりイタズラの延長のような手口で成り上がるシフレディとカペラ。出だしはユーモアあるマフィア映画だった。強盗らしき犯罪者が銃撃戦ののち逮捕される場を目撃して、眉をひそめるカペラに“俺たちは人を傷付けずに知恵と工夫で成功を目指すぜ”とかあるのかと思いきや、後半は撃たれた、撃ち返した、殺した、殺されたの、普通のマフィアの抗争に。 二人の決別から最後も、アメリカン・ニューシネマ全盛期の影響を受けたのか、国際的な2大スターを使うからには、国際的なウケを狙ってみたのか、そんな風に思えてしまった。史実ならともかく、最初に“すべて創作です”って断ってるんだから、前半部分のゆる~い空気でお洒落なマフィア映画で貫き通しても良かったように思う。 耳馴染みの良い軽快な音楽が何度も掛かり、なんか『君よ憤怒の河を渉れ』を思い出してしまった。しかも何故か場面切り替えで音楽ブツ切りするし。[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-11-24 00:59:53)《改行有》

616.  潮騒(1975) 《ネタバレ》 '64年小百合ちゃん版を見た直後なので、比較のために再視聴。同じ内容でも時代、監督、演者によって微妙に変わるのが面白いなぁ。 両作には10年の開きがあるけど、実はさらに'71年版があるそうな。 日本映画界ってどれだけ潮騒好きなんだ?よっぽど三島文学を映像化したかったんだろうか?でも地元の島民はどう思ってたんだろうな。『やれやれ、また潮騒の映画かい?』って感じだろうか?だからかどうか知らないけど、'64年版では神島(今の名前)だったのが歌島(旧島名)に。あとセット撮影が多いのは、百恵ちゃんのスケジュールの関係の可能性大。 肝心の観的哨内部はセットだろう。明るさも広さも程よい印象。千代子がプレゼントのライターの火を「情熱、私のハート」って説明してくれたから、焚き火の意味するところ、その火を飛び越す意味もしっかり伝わる。 小百合ちゃん版を見ていると、百恵ちゃんの大胆でしっかりした脱ぎっぷり。三浦友和まで褌姿を堂々と披露。時代とともに大胆な演出になるんだろうか?そう思うと未登録の'71年版、評価の低い'85年版も気になる。 「のうがその火を飛び越してこい」やや棒だけど伊豆の踊り子に比べたらしっかり演技してる百恵ちゃん。'64年の目の輝きも良かったけど、炎の高さと2人の目線は'75年版の方が良いなぁ。初江を真っ直ぐ見つめる新治が良い。ちゃんと炎を飛び越え、裸で抱き合う2人(打ち板で隠れて観えない)も収めている。 このあと千代子が2人を目撃するシーンも、こちらのほうが2人に何かあった風に思わせぶりに観せている。要するに解りやすく撮れているのが'75年版だ。 乳比べでも大胆に脱がされる百恵ちゃん(腕で観えない)。そして前作には無かった、とみと初江の確執は、ビニルバッグのプレゼントで解りやすく解決。ここに海女の鮑取りシーンを入れたのは良かったと思う。当時の神島の観光資源だろうし。 後半はこちらの方が原作寄りだろうか?台風のシーンでも友和の褌姿が惜しげもなく流される。そしてやっぱり状況が分かり易い。 見逃しちゃいけないのはお守り代わりの初江の写真。当時ほぼ100%間違いなく、アレとおんなじブロマイドが売られていたハズだ。[地上波(邦画)] 5点(2022-11-20 17:59:01)《改行有》

617.  潮騒(1964) 《ネタバレ》 三島由紀夫の原作が'54年に刊行されて、同年(早っ!)映画化されているそうな。5回も映画化された中で小百合ちゃん版は2作目。こちらも百恵ちゃん版を先に観ている。原作から10年後、同じ神島でロケをしているので、文明に侵されていない村での素朴な暮らし、三島が島で見てきたものそのままが観られるというのは有り難い。 新治と初江のことが悪い噂になって広がるのも、娯楽のない閉塞な村社会らしく、海女のご意見番のお春婆が「正真正銘の処女の乳や!」と言い切った所で、噂をやめて丸く収めるしか無くなるところもまた村社会らしい。 とは言え原作未読。この映画の目玉の一つは「その火を飛び越して来い!」のシーンなのは間違いないだろう。 嵐を待ちわびる新治に対し、快晴が続いてヤキモキさせる演出、焦らされ具合を浜田光夫がオーバーにならずに演じていた。待ちに待った嵐。海の荒れ具合と、新治に湧き上がる期待の笑顔が実に良い。 雨に濡れた初江の髪が、普段のお下げと違い、グッと大人な雰囲気を出している。濡れた白いシャツから透ける白い腕もまた良い。スカートを脱ぐ初江の隅っこに、眠りこける新治の画もいいし、全裸になった二人の目の輝きがまた綺麗なんだ。 かなり力を入れた「その火を飛び越して来い!」のシーンだけど、不満が無くもない。どこかでセリフを聞き逃したのか、初江が海女をしていたのを、この後のシーンで知ったくらいだったので、嵐を待ちわびて空を見上げる初江の画も、入れてほしかったかな。。 原作に忠実に狭い監的哨内で撮ったためか、焚き火が小さい。二人の目の輝きのシーンは、焚き火越しにお互い真っ直ぐに見つめ合うイメージだから、小さな焚き火に視線を落とすのが勿体ないような。 焚き火を飛び越える瞬間と、抱き合う瞬間。スター俳優が裸で抱き合うシーンはさすがに制約もあったろうけど、台詞が無いと、何が起きてるのか分らない。 新治が嵐の海に飛び込むところも迫力が伝わらず。焚き火と荒波は潮騒の映像化の山場だと思うので、もう一つ迫力を出してほしかった、かなぁ。[インターネット(邦画)] 5点(2022-11-20 12:03:29)《改行有》

618.  8 1/2 《ネタバレ》 フェリーニにとって“8と1/2作目の監督作”って意味とのこと。読み方が“はっか”なのも、知らなかったわ。若い子とDENONの読み方でお互い??マークが出たのを思い出した。 出だしの大渋滞、視線、すし詰めのバス、息苦しい出られない、開放感からのロープ。あぁ、これ夢なんだ。このあたりの“伝わる表現”は、きっと多くの人にも理解しやすく、凄いものが始まった感がした。 目覚めのシーンから温泉療法(海外の温泉お使い方が面白かったけど)のシーンへ。新しい映画の脚本を読ませた知り合いの感想『映画全体が訳の分からぬ挿話の羅列だ』が、まさに私が今見ている映画の感想。物語がどこに向かっていて、着地点も注目すべき点も意味不明で、ただ流されて観続ける感覚を覚えた。 「わっかんないわ・・・。」が観終わった感想。次から次と出てくる女。友人に家族。映画のスタッフと思わしき連中。初見、仕事の疲れもあって私は寝てしまった。翌日途中から観直そうと思ったけど、どこまで観たか思い出せず、2回めも睡魔に。この時はアサニシマサ辺りだったから、かなり早い段階でリタイアしていた。3度めでようやく完走。夢と現実、思い出が交差する複雑な構成なので、初見は戸惑うのは仕方ないだろう。複数回観ることで理解も深まりそうだけど、まだ完走一回の私にはサッパリだ。 巨大な宇宙船発射台のセット。新旧入り混じりの欲望丸出しワガママの極地なハーレム。現実が極端なら虚構も極端。 追い詰められて逃げ出したいなか、自分の意志とは関係なしに進む制作現場。逃げ道は右のポケットに入っている。自殺からの最後の大団円が、序盤の知り合いの脚本家の感想とともに、この作品が世間に受け入れられない場合の逃げ道にも思える。 でも世間に評価された。フェリーニの最高傑作とも言われる本作。 でもこんなの創っちゃって、評価もされたら、もう後戻りできなくなって、次から何を創っていけば良いのか、解らなくなりそう。[インターネット(字幕)] 5点(2022-11-19 19:59:13)《改行有》

619.  暴力街(1974) 《ネタバレ》 ヤクザ映画だけど、仁義だ任侠だって世界というより、バイオレンス中心のギャング映画って趣。 冒頭のフラメンコが異国感を醸し出していたし、経営者が足を洗った元ヤクザの組長って設定は、何もして無くても怖い安藤昇の訳アリ感を高めてくれる。 なんかヤクザ版カサブランカみたいな感じに思えた。 バーグマンは出てこないけどお色気シーンあり。でもここのキャスト欄を見ての通り、男・男・男・・・まぁこの時期のヤクザ映画でよく観る人たちがワヤワヤ出てきます。ある意味ヒロイン・オカマの殺し屋マダム・ジョイはかなりのインパクト。 キャストで言えば《BIG4が暴力街に集結》ってポスターの左2人(菅原&丹波)の登場があまりに遅く、退場もそれなりに早く、ちょっと期待外れな印象。 対立組織の仕業に見せかけてアイドル歌手を誘拐!なんて、暴力団と芸能界が密接な関係だった、当時の暗黙の事実が描かれていたのは面白かった。事務所の移籍騒動って件で森七菜をイメージしてしまったけど、そういうの、今も昔も変わらないのかなぁ?おっかないなぁ… 特に後半、バイオレスアクション強めで、血が飛び散るわ飛び散るわ。養鶏所のニワトリもいい迷惑だ。主役2人が迎える結末と、札束の舞う檻の中の犬2匹の画が印象深い。[インターネット(邦画)] 5点(2022-11-08 20:13:32)《改行有》

620.  クラッシャージョウ 《ネタバレ》 公開当時のCMとかで、全編ガンダムⅢ並みに綺麗な映像で「さすが映画だ、TVアニメとは格が違うなぁ」って思ったっけ。 当時はまだアニメというと子供向けの作品が多い時代。そんな中でクラッシャージョウは対象年齢が中高生向けに思えて、小学生の私には難しいかな?なんて観る機会を逃し、今回ようやく観ました。 改めて思うのは、この時代のアニメって画が柔らかいですね。メカにしても戦艦の巨大感や戦闘機の軽快な動き。そのどちらの表現も似合うミネルバの動きに、当時は思いもしなかった“手作り感”が感じられる。キャラクターも柔らかさが良く出ていて、同じ安彦キャラのガンダムオリジンと比べ、活き活きして観える。安彦さんの一番脂が乗っていた時期ってのもあるけど、アニメの手書き技術の成熟期って感じ。 当時のアニメーターの技術と才能が溢れているが故だろうか、スタッフや他のアニメキャラが登場する“遊び”や“内輪受け”が随所に出てきて、正直、作風に対して五月蝿い印象だけど、今の私より若い安彦さんたちが不眠不休な中で、楽しんで創ってたんだろうな。って思わせる。40年後の今ではなく、公開時にリアルタイムに楽しんでもらうものとして創ってるなって。そんな中、劇中劇としてゲスト出演するダーティペアの力の入り様。高千穂小説の挿絵がそのまま動くのは嬉しいファンサービスだったことだろう。 映画の中身の話、なんにもしてないですね。昨晩観たのに『ここが良かった』ってところが出てこないんです。個性豊かな海賊たちも最後はアッサリで、勿体ない気がしたかな。白衣一枚のマチュアがジョーに「あなた、お幾つ?」って聞く(私には)意外な流れに、面白くなりそうな予感があったけど、話はワープ装置に逸らされて、アルフィンのヒガミでお茶を濁されて終わり。マチュアを単なるお色気担当の客寄せパンダにするんでなく、彼女の内面の魅力を描いていれば、もっと印象に残る作品になったかもしれない。 高千穂遙が嫌いだった(公開後の話)ってのはあるけど、当時の技術力と安彦キャラがこの映画の魅力の大部分を締めている気がする。[CS・衛星(邦画)] 5点(2022-11-04 09:52:26)《改行有》

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