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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1440
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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621.  TRICK トリック 劇場版2 金曜日の夜、リラックスした状態で視聴するのにぴったりだったこのドラマや「スカイハイ」とか、改めて劇場版にする事になんの意味があるんだろう・・・?しかもテイストや演出の呼吸はドラマの時とまるで変わらないのに。誉める点を挙げるとすれば、いつも犯人を崖の上に追い詰める役柄の片平なぎさを逆にした事くらいか。ホントそれ位なのが情けない。巨根=貧乳コンビのキャラクターにのみ頼ったやり取り、緩すぎるルーズなストーリー展開はドラマ時代からのトリックテイストとして許しましょう。しかし結局おしまいまでシツコク使ってた懐かしギャグのワンフレーズの多用、名脇役生瀬警部と野際母の投げっぱなしのような扱いにはさすがに我慢出来んかった。[DVD(邦画)] 4点(2007-10-29 10:48:01)

622.  手紙(2006) 角度や目張りメイクによっては山田孝之が「博多華丸」に見えてしまうのは私の視力に問題有りなんでしょうか・・・?それはともかく、沢尻エリカ扮するヒロインが私にはよくわからない。原作ではもちろんきちんと描かれてるんであろうと思われるが、映画を観る限りではさっぱりわからない。関西出身の工場に勤務していたはずの純朴そうな彼女が突然ドレスアップして小洒落たバーに現れたり、恋人(吹石一恵)の存在を何故か最初っから知っているような素振りを見せたり、見ず知らずの刑務所に入ってる男に手紙を代筆したり・・・。よくわからない上に正体不明。全てはイケメン山田君に恋焦がれるが故の、恋は盲目状態の行動かと思われるが、その辺の経緯もなんだかよくわからない。もしかしてこういう性格不明の役どころばかりをやらされた結果、今世間をお騒がせしているような態度に出たとしたら、彼女にとっても日本映画界にとっても大変不幸な事だと思います。[DVD(邦画)] 5点(2007-10-27 14:30:35)(良:1票)

623.  ヘアスプレー(2007) アメリカの柳原可奈子さんはとにかくポシティブシンキングですね~。最初から最後まで勢いに乗せられて観てしまったという感じ。決してデブ専ではない自分でも、なんの憂いも翳りもなく歌い踊るニッキー嬢はすこぶるチャーミングに映りました。今年春に観た「ママの遺したラブソング」ではすっかり枯れてしまった役柄で少々幻滅したジョン=トラ氏のここでの面目躍如の活躍ぶりに溜飲を下げ、まさかまさかのウォーケン氏までが歌にお付き合いするとは思わなかったので、これは嬉しい誤算。太ってて何が悪いん?女装の何がいかん?肌の色が違って何がおかしい?そのまま、ありのままに生きられればそれでええやんっていう少々ストレート過ぎるメッセージもこの作品なら許せます。ジョン=トラのぽつりと独り言「でも男の気持ちも解るのよっ♪」には大爆笑。[映画館(字幕)] 7点(2007-10-26 14:06:02)

624.  リトル・ミス・サンシャイン 《ネタバレ》 優れたロードムービーのお手本のような愛すべき佳作。捨てキャラ、不要なシーンすらひとつも見当たらず。何気に買ってたエロ本でさえ後で伏線になっていたり、長男の色弱が判明するシーン(←その前にちゃんと病院で前フリがある)では、あまりの脚本の巧みさに自分は思わず唸ってしまった。それにしても「リトル・ミス・サンシャインコンテスト」って・・・、ネーミングとは裏腹に、何て不健康でジメジメしたコンテストなんだろう。居並ぶ幼女たちが次々と媚を観客に売るトコなんか、なんだか全身がムズムズしてくる。かつて「ジョンベネちゃん事件」をワイドショーで観てた時に感じたモノと同種の、生理的にいやあな感覚、痛々しいというか不健全といおうか。もちろんお腹がちょこっと出た幼児体型のオリーブちゃんだけは別。自分はストレート過ぎる家族団結ものは苦手だけど、こういうちょっと変化球気味で、ピリッとスパイスを効かせた作品は大好きです。登場人物一人一人が抱きしめてあげたい程いとおしい、そんなアメリカ映画って最近なかなかなかったと思います。もしキャストアンサンブル賞とかあったらこの作品にあげたい。[DVD(字幕)] 8点(2007-10-22 10:46:02)(良:3票)

625.  ゴースト/ニューヨークの幻 「ボディガード」「永遠に美しく」等と共に、プライムタイムに洋画劇場とかでやっていると何回か観たのにもかかわらず、何故かまた腰を落ち着けて見てしまう90年代製作定番映画の一本。素っ頓狂なインチキ霊媒師役ウーピーがいた事で、1+1イコール2の内容が5か6位割増、より愉しく切ないファンタジックな映画になったと思います。吉田栄作が出てたパクリドラマも含め、近年の浅田次郎原作映画化作品とか、いまだに連綿とこの作品から影響を受けたとおぼしきものが散見出来ますね。ショートデミ、かわい。(追記)昨晩テレビでやっていて、また結局腰を落ち着けて最後まで観てしまいました・・・。パトリック・スウェイジ・・・亡くなられたんですよね・・・。この映画が公開された頃は「劇画チックな顔した単なるガタイがいいだけの兄ちゃん」ってイメージしかなかった。そう思いながら観てたら、ラストシーン万感迫るものがあり、不覚にもまた泣いてしまいました(←泣き虫弱虫野郎)ショート・カットが似合ってたデミもすっかりイメージが変わっちゃったし。「生」の輝きが溢れている最盛期にこの作品にめぐり会えたこのお二人は、役者として幸福だと思います。[地上波(吹替)] 8点(2007-10-21 11:35:17)

626.  自虐の詩 《ネタバレ》 う~ん・・・、何だかこれ「嫌われ松子」の一挿話を無理矢理引き延ばし、クライマックスに延々続く回想シーンを繋げ、一応体裁を整えてるだけっていう印象の映画かなあ。中谷美紀も阿部寛も好きな役者の一人だけに、この程度の出来では少々不満。「松子」で吹っ切れた感のある、ヒロイン幸江さん=中谷はもはや美人女優の域を逸脱し、トンでもない表情を時折見せてくれ、彼女の女優根性に頭が下がる思い。演技も◎。残念ながら、不幸顔幸江さんの悲しい過去は、観客の予想の範囲を特に超えるものでもないので、肝心要のクライマックスに怒涛のごとく回想しまくりシーンを持ってこられても、観ているこっちは戸惑うばかり。幸江ヤク中更正退院→二人で大阪に引越しの間に、真面目で一途だったはずのイサオ=阿部ちゃんの心境にどんな変化があったのかがまるで描かれていないので、単にプータロー暴力夫にしか見えないのも難。画面の隅にいろんなマニアが喜びそうな小ネタをたくさん仕込むのもいいけど、もっと登場人物の感情の細かい動きにも気を配ってもらいたい。脇役の女優?カルーセル麻紀が一番大阪人らしかったかも。[試写会(邦画)] 5点(2007-10-20 10:40:02)(良:1票)

627.  めぐり逢い(1957) デボラ・カー追悼レビュー。限りなく典雅でエレガント、いかにも英国出身らしい知性と美貌を兼ね備えた貴女の面影をクラシック映画ファンはいつまでも甘美な記憶の中に留める事でしょう。50年代ハリウッド映画らしいメロドラマの名作。メグ・ライアン主演「めぐり逢えたら」がこれにインスパイアされた秀作になった事でも有名。色事紳士ケイリー・グラント氏との大人同士の応酬の滋味をじっくりと味わえます。さよなら、麗しのデボラ、エンパイア・ステートビルの屋上にて、いつかまた夢の中でお逢いしましょう・・・。[ビデオ(字幕)] 8点(2007-10-19 17:29:54)(良:1票)

628.  40歳の童貞男 DVDジャケットから、中年版「アメリカン・パイシリーズ」みたいな、軽く観られるおちゃらけたコメディーなのかとタカくくっていたんですが意外や意外、人生の機微みたいなものを突いた科白も結構あってこれは掘り出し物でした。やたらとゲイであるかないかにこだわりまくる主人公の同僚二人が、実は互いが気になっていて最後は結ばれましたって結末になるかと予想してたら違った(笑)。情欲に走ってばかりで、パートナーとの精神的愛情を育む事を怠けてた結果、今現在では私生活が不幸のズン底に陥ってしまった私にとって、この主人公の生き方はある意味理想。これからの後半生、路線修復可能?かどうかは別として学ぶべき点が多々あったのでこの点数で。[DVD(字幕)] 7点(2007-10-19 11:26:59)

629.  今宵、フィッツジェラルド劇場で 《ネタバレ》 全編を通じ画面を支配する古き良き時代の優雅な雰囲気、郷愁そそるカントリーソングの数々、メリル・ストリープを筆頭とする芸達者な方々のやりとり等、どれを取っても自分好みの作品のはずなのに何故か今ひとつ盛り上がらない。これはおそらく自分の語学力不足のせいで、本来もっと可笑しくなっていいはずの下ネタアメリカン・ジョークや、彼らの会話の中で醸し出されているはずのペーソスが字幕だけでは伝わってこないせいかと思われます。アルトマン監督お得意の、大人数の登場人物の捌き方は本作でも流石に手馴れたもの。「首切り」トミー・リー・ジョーンズ氏が「天使」に連れ去られた事で、劇場が存続出来ましたっていう安易な結末に収まらなくて本当に良かった。アルトマン監督の遺作と知ってから観たせいか、ラストシークエンスの会話に一抹の何とも言えない余情が漂っていたような気がします。メリルの唄は「ハリウッドにくちづけ」でもすでに実力証明済みだけど正に玄人はだし。[DVD(字幕)] 6点(2007-10-13 10:47:54)

630.  カポーティ 《ネタバレ》 自分がトルーマン・カポーティについてあらかじめ知っていた情報。「ティファニーで朝食を」の原作者、早くからの文壇デビュー、ゲイで有る事、この三点くらい。迂闊でしたね、これは「冷血」をちゃんと読んだあと観るべき映画でした。当時最先端の流行作家であった彼の驕り、虚栄心、自己愛、苦悩が地味だけれどじっくり描かれていて、これはかなりの見ごたえ。好きな種類の映画ではないけれど、自分は興味深く鑑賞出来ました。欲を言えば、映画版オードリー主演「ティファニー」を観た時に、あまりの原作改悪ぶりに椅子からズリ落ちたとかいう、まことしやかな有名エピソードをちょこっとでも描いてもらいたかったかなあ。ラスト、幼馴染の女性(キャサリン・キーナー)に「(犯人たちを)救うつもりなんか初めっからなかったのよ」という一言がキツかったですね。(←でも彼にはいい薬)結果的に彼の嗜好?で一人の犯人だけにしか取材しなかったのはノンフィクション作者としては片手落ちなのでは?という疑問も残る。この映画の登場人物、一番の「冷血」漢はカポーティ本人だったという苦い苦い後味。[DVD(字幕)] 6点(2007-10-12 12:17:41)

631.  ある映画監督の生涯 溝口健二の記録 自分が映画監督溝口健二という人物を知ったのは、映画を観るずっと以前に読んでいた、新藤兼人氏著「小説・田中絹代」がきっかけ。ここに書かれていた数々の暴君的振る舞いと奇矯なエピソードとは裏腹に、残されている写真等では薄く笑みを浮かべ一見「好々爺」にも見える。一体、この人はどういう方なんだろうかと、いまひとつ人物像が掴み難く、実際つい最近まで映画自体も敬遠していた次第。このドキュメンタリーに登場してくる皆さんって、溝口映画の常連としてのみならず、日本映画黄金時代の土台を支えてきた錚々たるメンバーの方々ですよね。「俺たち(私たち)が日本映画を支えてきたんだ」っていう、他の何事にも変え難い自負と誇り高いプライドが、溝口監督の思い出を語ることで生き生きと各々の顔に浮かび、また更に輝きを増しているようにも見えます。凄っげえなあ・・・、ここまで彼らを心酔させた溝口健二っていう人は。中でも圧巻はやはり田中絹代本人の証言でしょう。彼女の老いても尚、凛とした語り口を聴いていると、もちろん「小説・田中絹代」はフィクションには違いないのだけれど、ああ、もしかしてあの中に書かれていた事はかなりの割合で真実が含まれていたんじゃないかって思えてきます。それだけにこの小説の映画化、市川監督吉永小百合主演「映画女優」の出来が意外と平凡だったのが悔やまれます。でも小説の方は読む価値充分に有りです、興味が有る方は是非!近年再評価が著しい個人的日本映画ベストワン監督、成瀬巳喜男のこの種のドキュメンタリーも製作されないもんかなあ・・・。[ビデオ(邦画)] 8点(2007-09-29 12:44:24)(良:2票)

632.  グッド・シェパード 《ネタバレ》 とにかく2時間50分は長~い!!秋の夜長にじっくり鑑賞するに相応しい地味な大人向けの大作。仏頂面マットと魅惑の唇アンジーのラブ&クライムサスペンスかと思ってうっかり観に行くと、とんだ肩透かしを喰う事間違いなし。言ってみればアメリカ戦中戦後の裏現代史。非常に多彩な人物が錯綜し、豪華な役者が次から次へと登場しては退場していくので、ちょいと目を離したすきに置いてきぼりを食うのは必至。デ・ニーロの監督としての手腕は、これを観た限りは手堅いとしか言いようがないですね。これだけの長尺だから、何箇所か呼び物になるシーンやケレン味ある演出がもう少し必要だったように思えます。地味な展開だけに時おり思い出したように登場してくるアンジーの派手顔が出て来るたんび、ほっと一息つけるのも確か。マットとアンジーの息子役がミスキャストなので、中盤からの展開にイマイチのめりこめないのが最大の難点。愚鈍なんだか繊細なのか優秀なのか彼のキャラクター設定のブレ具合が非常に気になったなあ・・・。歌がちょっとばかり上手いだけ?だったら俺でもCIAに入れるんちゃうん?なんて思ったり笑[試写会(字幕)] 6点(2007-09-28 14:21:52)

633.  祇園囃子 デビュー当時の若尾文子の可憐さももちろん捨てがたいけれど、何といってもこの映画は美代春姐さん=木暮実千代のものでしょう!彼女の立ち振る舞い、仕草、そうめんを啜る姿に至るまで、いちいち見惚れているうちに映画が終わってしまいました。それにしてもここに出て来る男どもは、どいつもこいつも悉くサイテーな連中ばかりですね。お茶屋の元締め浪花千栄子の、涼しげに憎々しい巧みな名演との相乗効果で、木暮姐さんの虐げられ耐え忍ぶお姿がいよいよ妖艶にみえてくるのも、溝口演出の計算のひとつなんでしょう。暑い夏の京都裏小路の情緒ある風景、クライマックスからずっと背後に流れるお囃子の音色のここち良さ・・・。もうたまりません。格調高い風俗描写映画のひとつの完成された形がここに在ります。(→池袋文芸座「リスペクト溝口健二特集」にて)[映画館(邦画)] 8点(2007-09-23 12:30:03)(良:3票)

634.  赤線地帯 当時天才と謳われた音楽担当黛敏郎氏、挑戦的というか実験的といおうか、この作品でも賛否両論を巻き起こしそうな音楽を作曲されてますね~。小菊さんや↓他多数の賛同者の方と同じく、私もどちらかといえば否定派。まるで怪談映画のような♪ヒュ~ドロドロドロ~♪確かにインパクト大だけど、果たしてこのストーリーとリンクしてるかどうか甚だ疑問。この黛氏、小津安二郎監督「小早川家の秋」のラストでも荘厳な音楽を流し観客の不安をやたら煽っていましたけど。(←この作品では効果的でした)80年代に五社監督の映画等で、女優さんが娼婦や芸者を嬉々と演じていた映画が数多くあったけど、何か「娼婦を演じる事が演技賞への早道」みたいな悪しき慣習がこの作品あたりからすでに出来上がっていたような気がしてちょいと歯がゆい・・・もちろん女優の質も演技も、この頃の方が段違いに上なのは間違いないけれど。ミッキー=京マチ子の「八頭身やっ!」では場内一斉に笑いの渦。同じタイミングで他のたくさんのお客さんと笑えるって、映画館ならではのすごく幸福な気分。京マチ子は楊貴妃じゃダメ、ミッキーみたいな役どころこそが本筋だと思います。今回はスケジュールが合わず見逃しましたが、同監督同系列作品「夜の女たち」も機会があれば映画館で観てみたい。[映画館(邦画)] 7点(2007-09-22 11:23:11)

635.  楊貴妃 不得手なジャンルの映画を無理矢理撮らなければいけなくなリ、手も足も出ない状態で右往左往してる状況が目に浮かぶようです。あまり評判が良くない作品というのは聞いていたので、それほど期待もしてなかったけれど、当時の大映ご自慢の絢爛たるテクニカラーと京マチ子の美しささえ堪能できれば・・・と淡い希望をかけていたものの、結局どちらも満たさせず・・・。ニュープリント上映で画面が非常にすっきりと明るい「新・平家物語」を先に観てしまったのがいけなかったんでしょうか?この手の映画は「クレオパトラ」みたいに、観客をあっと言わせるような大スペクタクル場面を用意しとかないとはっきり言って辛いです。溝口演出に冴えもキレも殆どみられず。このハナシを観る限りでは、それほど楊貴妃と楊一族が国政を傾ける程の贅沢三昧をしたようにもみえないので、あれよあれよと進むクライマックスの展開には、口をあんぐり開けて見物するより他なし。残念ながら外国輸出用に東洋のエキゾチズムを売りにした空疎な失敗作と認定せざるを得ません。(→池袋文芸座「リスペクト溝口健二特集」にて鑑賞)[映画館(邦画)] 4点(2007-09-21 11:00:15)(良:2票)

636.  新・平家物語 非常にオーソドックスな時代劇。自分は歴史上の人物で平清盛が特に好きなせいか楽しめました。行き詰まった貴族社会と、時代の要請で必然のごとく登場した武家政権の象徴、平家勃興の様子が巧く描かれてます。清盛と妻時子=久我美子の出逢いのシーン等、当時晩年を迎えつつあったベテラン巨匠監督作品とは思えぬ、青春の息吹が感じられる瑞々しい描写には感心。それよりも何よりも気になって仕方なかったのが、清盛=雷蔵氏の付け眉毛かと見がごうばかりの一直線一文字ぶっとい眉と、清盛母泰子=木暮実千代のとてつもなく斬新的なハミ乳衣装。一枚はらりと上衣を脱いだら、まるで年末の都内一流ホテルのディナーショーで物憂げなハスキーヴォイスで歌えそうな感じ。一体こんな大胆なデザインの衣装って時代劇でアリなん???彼女が出てくるたんびに、視線がそっちにばっか集中しちゃったじゃないですかあ・・・。昔日本史のテストで、「後白河院が嘆かれた三つのままならぬものは何か?」解答→賽の目と鴨川の流れ、あとひとつは僧兵っていう問題があったなあって懐かしく思い出しました。(→池袋文芸座「リスペクト溝口健二特集」にて鑑賞)[映画館(邦画)] 7点(2007-09-20 13:47:59)

637.  引き裂かれたカーテン 全盛期を過ぎたヒッチコックの駄作駄作と決めつけられながらも、何故か時たま観たくなる衝動に駆られてしまう、ヘンな魅力があるスパイ映画。あまりに場違いでミスキャストなヒロイン、ジュリー・アンドリュース(←ヒッチコックは「北北西」のエヴァ・マリー・セイントを希望していた由)と、60年代主演作に外れなしと勝手に自分が思い込んでる好漢ポール・ニューマンのオタオタぶりが微笑ましいからかも。つい最近秀作「善き人のためのソナタ」で冷戦下ドイツの風景を観ながら、またこの作品を見直したくなりました。クライマックス、劇場で「ファイヤー!」と叫ぶニューマン、アメリカ人の身元保証人を必死で探す伯爵夫人(リラ・ケドロヴァ)の、ラストカットの切ない表情が脳裏にこびりついてます。[地上波(吹替)] 7点(2007-09-17 10:56:45)

638.  ブラックブック 《ネタバレ》 とにかくグイグイと、あくどい位に押しまくる力技で一気に見せてくれますね~、この監督は。まずヒロインの性格設定がいいです、決してただの品行方正なかよわき美女ではなく、下半身が適度にだらしなくて(!)生活力溢れた女性の流転の半生というのが、下世話な興味をそそってくれました。ナチスものサスペンスとしても、大人のエロを期待する方にも、娯楽作品としてもどれを取っても観客を十分満足させてくれる一級品だと思います。作中で女スパイ「マタ・ハリ」の話題が出ましたが、どちらかと言うと自分には、ヒッチコックの名作「汚名」でのイングリッド・バーグマンと、このヒロインがちょっと重なって映りました。青い軍服が似合うナチ将校役、セバスチャン・コッホ氏がやたら格好いい。ナチスものはこれまで数多く観てきたけど、こんな人好きのする親しげなナチ将校を観たのは初めてかも。完全にイメージを覆されました。ただ中盤あたりの、白昼堂々内通者を運河に投げ捨て射殺するまでに至るシークエンスには若干不満が残ります。[映画館(字幕)] 8点(2007-09-16 10:47:39)

639.  善き人のためのソナタ 《ネタバレ》 統一ドイツ前のコチコチの社会主義者がヘッドフォン越しにソナタを聴く事で、次第に感化されていくお話なのかって、ポスターを観た印象では予想していたんですが、更にそれよりも奥行きがあり深い余韻を残す秀作でした。主役の大尉は盗聴する事により、これまで自分が知らなかった未知の世界を知る、音楽、思想、そして男女の秘め事、他者を愛するという感情を。おそらく彼は、人好きのする社交性抜群の、自分とはまるで正反対の人間であるあの劇作家に惹かれ愛してしまったんでしょう。しかし彼には同性にそんな感情を抱く事などおよびもつかない、だから太った娼婦を自宅に呼び欲望を満たそうとしても決して満たさせる事はなく、更に盗聴するという行為に傾倒していく・・・。私自身も普段の生活の中、「わかっちゃいるけど止められない」っていう行動を繰り返して生活し、人間ってそうやって年を取ってくものなのかと、ある意味諦念に似た感情を抱いていました。ラストシーン、宅配ビラちらしの仕事をカート曳きながらトボトボ歩く彼の姿はもしかしたら将来の自分の姿なんじゃないかって、ホントに身につまされましたね。大尉と劇作家がラストまで一度も顔をあわせないっていう緻密な構成もお見事!本年度アカデミー最優秀外国語映画賞も納得の仕上がりです。(追記)主役の大尉を演じたウルリッヒ・ミューエ氏は今年7月にご逝去された由、この作品での彼の芝居ぶりに鬼気迫るものを自分が感じたのは気のせいじゃなったんですね・・・。ご冥福お祈り致します![映画館(字幕)] 8点(2007-09-15 13:22:58)

640.  忘れじの面影(1948) 《ネタバレ》 うむむむむ・・・。古き良き甘物モノクロ恋愛映画大好きな自分ですが、これは古典的というより、古めかしすぎやしないかあ・・・?例えプレイボーイの一夜限りの恋とはいえ、40年代ハリウッドきっての繊細薄幸憂愁美人、ジョーン・フォンテーンの面影を忘れてしまうって事があり得るんでしょうか?よくよく練られ、考えられたストーリーだとは思うんだけど、当時の美しすぎるジョーンをヒロインにした事で、逆に設定に若干無理が生じてしまってますね。それでも映画全体の雰囲気醸成は素晴らしく、特に遊園地のシーン等、忘れがたいシーンも幾つかあるのでこの点数で。ジョーン・フォンテーンって意外に主演作品数が少ないんですよね。ヒッチコック2作に、あとは「旅愁」と有名作品はこれ位?三度目のアカデミー賞の候補になった「永遠の処女」、ワイルダーの「皇帝円舞曲」も是非観てみたい。[DVD(字幕)] 7点(2007-09-14 11:22:17)

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