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プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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621.  イット・フォローズ 《ネタバレ》 どうしたら死なずに済むか考えてみました。①飛行機の距離で2地域居住(来たら逃げるの繰り返し)。②洋上生活(「それ」は水が苦手な様子。でもマグロ漁船だと辛過ぎる…)。③『パージ』に出てきたような要塞ホームに住む(「それ」が重機の免許を持っていないことを祈ります笑)。私の貧困な発想ではこの程度が限界。まあ逃げ回ることは可能でしょうが、冒頭に出てきた少女のようにいずれ参ってしまうでしょう。誰かに「それ」を移すのは気が進みませんが、背に腹は代えられません。となれば、若くて、健康で、足が速くて、お金持ちということで…武井壮がベストかと。優しくしてくれるといいな。冗談はさておき、やはりここは根治を目指しましょう。物理攻撃で「それ」を殺せないのは検証済み。ですが壁をすり抜ける能力は無さそう。ということで、鉄の箱にでも閉じ込めてしまうのが一番安心かと(名付けてピッコロ作戦)。理解者が多くいる主人公なら実行可能な気がしますが。さて本作の主題について。“性病の暗喩”と考えたくなるお話ではありますが、終盤ベッド上の友人の語りや、手を繋ぐ2人のラストシーンを見るにつけ、もう一歩踏み込んだ性(生命)へ向けた根源的な解釈をしたくなります。つまり「それ」は“種の存続に対する強迫観念の具現化”ではないかと。今回の現象を表層的に捉えるなら、“死にたくなければ性交渉しなさい”です。それも、できるだけ若く、健康な相手が理想(「それ」を移した相手が自分より先に死んだら、元も子もないワケですから)。生きとし生けるものに架せられた宿命。「繁殖のススメ」。ですから主人公カップルに子供が生まれた瞬間に、「それ」は消え去るのではないかと予想します(あるいは年老いて生殖能力が無くなったら)。文部科学省推薦ならぬ内閣府特命担当大臣(少子化対策担当)推薦がついても不思議じゃない『婚活も妊活もお早めに』なプロパガンダ映画に違いありません(大嘘)。[DVD(吹替)] 8点(2016-10-30 00:28:18)

622.  残穢 -住んではいけない部屋- 《ネタバレ》 『リング』のように呪いを解く為に主人公が奔走するでもなく、『呪怨』のように呪いの元凶自ら登場で怖がらせるワケでもない、“気づいた時にはもう遅い”静かなオカルトホラー『残穢』。発端となった強大な禍が新たなる禍を生み、連鎖増幅していく穢れ。平岡が言うようにヤバい案件です。そう彼はちゃんと指摘していました。「取扱いを誤ると酷い目に合う」「これとんでもないものを引き当てたのかもしれません」「話しても祟られる、聞いても祟られる」と。でも結局は本気にしていなかったということ。知識があっても実践しなければ意味がありません。「久保さんの前の住人(梶川氏)が転居先で自殺した」ちゃんとヒントは出されていたのに。これは【くるきまき】さんがおっしゃられるように、放射能的厄災と捉えると納得がいきます。穢れへの短期的な接触なら多分セーフ。調査に加わった久保さんのミステリー研究会後輩にまで、災いは及んでいないでしょう。穢れに長期間、そして深く触れ続ける事が問題。総被爆量で基準を超えると発病する理屈です。「顔が歪む婦人図」を保管していた吉兼家菩提寺の住職のように、深入りしない姿勢が防護服代わり。主人公“わたし”を筆頭に、本件に長く、深く、関わってしまった人たちの末路や如何に。そして本作を鑑賞した“あなた”とて例外ではないと……。過度なBGMで煽らず、あくまで“わたし”と同じ第3者の立場で、事象を検証する感覚を創出したのが秀逸でした。淡々と、明らかになっていく真実。気づけば誰もが当事者に。一見弛緩した空気のエピローグに恐怖が纏わりつきます。久々に正統派のオカルトホラー映画に出会えた気がします。流石、中村義洋監督。ホラーを描いても上手いですね。そして手堅く観易いです。今、一番安心して観られる映画監督だと思います。[DVD(邦画)] 8点(2016-10-25 20:27:10)(良:1票)

623.  人狼ゲーム クレイジーフォックス 《ネタバレ》 監督交代。若干のルール変更はありつつも、フォーマットは『人狼ゲーム』シリーズをきちんと踏襲しています。今回はビーストサイドならぬ、新カード“フォックス”を引いた少女が主役の『クレイジーフォックス』。タイトルに偽りなく、確かに彼女の戦略は、一見支離滅裂に見えます。劇中でも語られるように“目立たぬこと”がゲーム勝ち抜きの基本戦略であることは明白です(現に、場を仕切っていた2人が早々に退場を余儀なくされました)。では、どうして彼女はリスクを負ってまで、預言者を名乗ったのでしょう。それは偏に恋する彼を守りたいがため。おまけに恋敵も巧みに場の流れを作って抹殺しました。恋愛至上主義。それが彼女の行動原理。でもキツネの立場で彼氏と一緒に生き残る事など出来るはずもありません。さて、では彼女の戦略は意味不明だったのでしょうか。人生の行動指針は人それぞれ。仕事に生きる人、趣味を至上とする人、創造活動に燃える人、家族を守りたい人etc…。どれも間違いではありません。勿論、恋愛に命を懸けるのも。プレイヤーは、非常に濃密な時間を過ごしています。それこそ1日が10年にも相当する理屈。そんな状況の中で“長生きすること”を行動指針にしない人間がいても不思議じゃありません。だって周りの人を見てみてください。タバコ、飲酒、運動不足、かくいう自分も……。“仲間思いの自分に酔っている”多岐川君も、“あいつムカつく”で墓穴を掘った橘さんも確かに愚かですが、否定する気にはなれません。人は間違うもの。論理的でないもの。それで当たり前。ある意味、とてもリアリティのある決着だった気がします。前作、前々作が“良過ぎた”ため、シリーズの中で比較をすると凡庸な印象を受ける本作ですが、「邦画サスペンス」のカテゴリ内の位置づけなら十分な出来栄え。役者の演技の質も高く、悪い印象はありません。[DVD(邦画)] 7点(2016-10-20 19:53:41)

624.  パラドクス 《ネタバレ》 (ネタバレありますので未見の方はご注意ください。些細な情報もシャットアウトして観る方が絶対におススメ。予告編も観ちゃダメです……)閉鎖空間に閉じ込められ、出られなくなる主人公。既視感のあるソリッドシチュエーションスリラーで、日本でいえば『世にも奇妙な物語』にありそうな一編。この手のお話は、状況設定の奇抜さがセールスポイントで、“オチ無し”が結構当たり前。その点、本作は腑に落ちる結末を用意してくれた分、良心的かと。劇中で現象の解説は為されているものの、解釈の幅はありそう。ということで私なりの理解を述べたいと思います。 この不思議空間の法則は終盤2人の老人の口から語られる通り、前半35年、後半35年の2部制が採用されています。閉じ込められる空間は全く異なりますが、イベントやルールは同じ。爆発音、人の死、役割演技、死の間際での気づきとバトンタッチ、サバイバル要素なし……。「閉じ込められた世界での肉体的・精神的状況は現実世界でも反映される」「閉じ込められた私たちは本物の自分たちのために酷使される」、それに「この世界には自分のほかにもう一人」。これらの状況から推測される「不思議空間」の真相は「自我の世界」ではないかということ。相方はさしずめ“超自我”さんでしょうか。少々自我の確立時期が遅い気もしますが、みなさん大器晩成タイプなのでしょう。若者時代の前半35年は幸せだが、年配者は過去に囚われて生きるので後半35年はキツイという理屈には異を唱えたいものの、本作で提示されたサンプルは最終的に皆現実世界で「自殺」を選択しているため、「うまく自我をコントロール出来ない人生は地獄ですよ」という事かもしれません。私もまさしく人生の後半戦に入ったところ。肉体的にも精神的にもグッドシェイプして“健康に”乗り切りたいものです。[DVD(吹替)] 7点(2016-10-15 19:24:03)

625.  グッドモーニングショー 《ネタバレ》 (一番投稿失礼いたします)ももクロちゃんのファンクランブイベントついでの上京で映画鑑賞。話題の『君の名は。』と迷った挙句、本作を鑑賞しました(本日のメインはライブなので前菜代わり)。“バラエティ・ワイドショー”の流儀と正義を、『踊る大捜査線』シリーズの脚本家で知られる君塚良一氏が監督として描く、ザ・フジテレビ印のお気軽映画。公開2日目、最初の日曜日にしては、客の入りは寂しいものの、劇場内の反応は上々。笑いの取り方は定番ですが安定しており、流石のお手並み。「勇気の印」は時任のCMを知る40代以上向けのネタ。でも振り返ってみると、中井貴一が長澤まさみとの関係を隠そうと狼狽える姿が面白かっただけのような。中井、長澤、吉田、濱田ら演者の表情のアップがやたらと目についたのは、それだけ彼らの演技が素晴らしかったからでしょうね。(以下余談)駅前広場で時間を潰していたところ、大道芸人がパフォーマンスを始めました。巧みな話術とちょっと危険な出し物が彼らの武器。私は後方やや離れた位置から眺めていたのですが、まさしくこの状態が『グッドモーニングショー』の視聴者の立場だったのかなと。お代を払うわけでもなく、ただ催し物を興味本位で眺めるだけ。危険な芸では、成功よりも失敗を期待している自分がいました。無責任な立場だから簡単に「命を捨てる」なんてボタンが押せるワケです。「視聴者が望むものを見せるのが使命」とテレビ屋は言いました。でもそれなら大道芸人は毎回現場で大怪我をしなければなりません(これをソフトに叶えたのが電撃ネットワーク)。正しくは「スポンサーが納得するものを見せる」なのでしょう。野次馬でなく、お代を払い、現場で芸を一緒に作り上げる観客が望むのは、バッドエンドではなくハッピーエンド。テレビのスポンサーだって公開処刑など許すはずがありません。ですから視聴者投票の結果操作は当然の行為。迷う必要など微塵もありません。でも、情報操作の善悪に物語の力点を置く感覚が、テレビという巨大メディアを扱う製作者の良心なのかなと思います。[映画館(邦画)] 7点(2016-10-10 21:28:36)(良:1票)

626.  ローカル路線バス乗り継ぎの旅 THE MOVIE 《ネタバレ》 (『THE MOVIE』と名が付けば、何でも映画と呼んで良いのかという疑問はありますが、劇場公開もされておりますので登録させていただきました。ネタバレしないように注意して書くつもりですが、結末を知りになりたくない方は念のため鑑賞後にお読みいただければと思います……)劇場版制作にあたり、ルート設定をどうするか、誰をマドンナにするか、その企画会議の様子が目に浮かぶような、制作サイドが狙ったであろう予想通りの展開(台風直撃を除く)と想像通りの面白さ(ツマラナさ)であったと感じます。プラス査定ポイント:目新しい海外風景、美味しそうな食べ物、民宿泊まりに泣く蛭子。マイナス査定ポイント:いつも以上にちゃんとしている蛭子、ウザイ三船の善人キャラ、ミッションクリアの本気度アップ=ゆるい雰囲気の低下。率直に言うならTVレギュラーよりも“ややツマラナイ”回であったワケです。そんな映画版をわざわざ劇場で高いお金を払って観る価値があるかと問われると難しいですが、少なくとも私は普段絶対に手を出さない『新作』の段階でDVDをレンタルしたので(少なくともファンにとっては)、まだまだ魅力あるコンテンツだとは思います。劇場版第2弾(があるとしたら)おそらくまた海外が舞台でしょう。蛭子さんには劇場版の気負いを捨て、失言失態が期待できる平常運転をお願いしたいところ。是非ともルート上にカジノを入れましょうね。しっかり太川さんをブチ切れさせてください。あとはマドンナの人選次第。今回の三船は劇場版用に“置きに行った”キャスティングだったので、次回は攻めの姿勢が欲しいです。個人的には、神田うの、あびる優、沢尻エリカ、RIKACO、いや海外ですから外タレ枠でパリス・ヒルトンあたりをブッキングしての“地獄篇”を希望します。[DVD(邦画)] 4点(2016-10-05 18:59:50)(良:1票)

627.  HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス 《ネタバレ》 インスパイア?オマージュ?パロディ?いえいえ、そんな小洒落た言い方は正しくありません。ただの“パクリ”です。スパイダーマンを筆頭に、モテキ、トイストーリー、ベストキッド、タイムボカン…よくもまあ恥ずかしくもなく、人気作からエッセンスをつまみ食いしたものだと感心します。でも不思議と厭らしくありません。格好悪いとも、ズルいとも思いません。むしろ清々しい。それは偏に「真面目」だからです。奇しくもママンがプラトニック狂介に言い放った台詞と同じ。堂々たる演技。真摯な演出。おいなりさんにフィットさせてイチイチYES(夏色のナンシーかッ)。木根尚登やHIKAKINといった完全な悪ふざけから、カンヌ俳優・柳楽優弥まで、高低差が激しいクレイジーなキャスティングに納得してしまうのも、誠実だから。馬鹿馬鹿しい事をひたむきに。おフザけだって全力で。そんな素敵なサムシングが本シリーズには在るのです。たぶん、誰からも評価されようなんて思っていないでしょう(これで好意的な評価を期待しているのなら、どうかしています)。ごく一部の好事家(変態ともいう)に向けて送られた渾身のラブレター。嬉しいかな、悲しいかな、私の心にはドストライクでありました。「ツマラナイ」「見る価値なし」貶し言葉が全てホメ言葉に転化してしまうのですから、変態映画ってのは、ある意味“最強”なのかもしれません。(以下余談)前作の感想で、変態仮面に高得点を付けけることを娘に知られたくないと思った私ですが、まだまだ覚悟が足りないようです。そもそもお父さんが本作を観ている事自体、(父の威厳的な観点から)子供に知られるワケにはいかないのです。「何?これ新作?」とレンタルDVDケースを長女が手に取った瞬間の絶望感たるや筆舌に尽くせません。(アプリ登録で1枚何でも無料キャンペーンと“シールが貼ってあるDVDはレンタル厳禁”の家訓が仇となりました。幸いにもタイトルを確認される前に、玄関のチャイムが鳴り難を逃れましたが…回覧板よ有難う!)続編が制作された暁には、必ず劇場鑑賞することを(危機管理的見地から)ここに誓います。[DVD(邦画)] 8点(2016-09-30 00:28:24)(笑:1票)

628.  ロマンス(2015) 《ネタバレ》 ラブホにて。「オッサン、絶ッ対に何もしないでね」と女。語感、表情ともに、本当にダメなヤツです。一応コインでイケるかどうか占った男ですが、手を出すつもりはなかったでしょう(そんな度胸はありません)。ところが、ところがです。風呂上りの女は明らかに様子が変わりました。弱音を吐き、さめざめと泣き、抱き寄せる腕を拒みません。この瞬間、男の脳裏に再生されたのは、豆絞りを被った小太り中年の四つん這い姿だったはず。熱湯風呂を前にして「ゼッタイに、押 す な よ」の図と同義なり(もはや大島というより、上島。よく見て、顔もソックリよ!)。一方、押し倒された女の心境は如何に。ラブホだしなあ、どうでもいいか、だいぶ金使わせたし仕方がないわ、やっぱ男だなMIX。実に冷静なものです。ところが、ここで男は行為をストッピング!!NOではないが、決してYESでもない女の様子を敏感に察知します。この時の男の気持ち、同世代として激しく理解します。男は女に“情”を寄せていたから。同情、友情、愛情、多分いろいろ。少なくとも一時のノリと欲情で“この関係を清算してよい”行きずりの相手ではありませんでした(一時の快楽より、一生モノの思い出を選択したとも言えます)。それにここで抱いたら本物の最低になってしまうから。やせ我慢して格好つけたいくらい、男にとって女は大事な人に変わっていたのでしょう。多分それは女にしても同じ。自身を蔑む男の背中に、そっと寄り添う気遣いからの“寝たふり”炸裂。このまま男の話を聞こうものなら、本気で抱かれる展開以外ありません。でもそれは御免。そこまで心は許していないし、そもそも万引き野郎だし、でもこの関係は嫌じゃない。「狸寝入り」の術にて現状維持成功。お見事でした。イイ男風キスへのお仕置きも、大人の女の嗜みでしょうね。さて、1泊2日の『ロマンス』は、2人の心境にどのような変化をもたらしたでしょうか。男の方。警官に手をひかれる老婆のように、公権力に頼った更生の道を選ぶのでしょうか。あるいは、まだ困難から逃げ続けるのかも。少なくともコインの表と裏は正しく理解したはず。正しい、いや後悔しない選択をして欲しいものです。女の方は、心のエナジー充電完了。実は上司や同僚に恵まれていた事にも気づけました。実母との“直接対決”にちゃんと営業スマイルが出来ればもう大丈夫。本当に“要るもの”と“要らないもの”を見極めて、自分の人生を歩んで行けるでしょう。今回もタナダ的“強い”ヒロイン像健在の物語を堪能させていただきました。昨今大流行のイケメン&美少女を主役に配したラノベor少女マンガ原作のふんわりマカロン邦画(勝手に命名&完全に偏見)に辟易していた私としましては、アンチテーゼのようなブサメン&アラサーコンビによる定番リアル寓話に大変満足した次第です。中年男の疲れた心と体には、このくらいしっかり甘くて、ちゃんと心に沁みる映画がぴったり。名付けるなら最中映画。苦い現実とよく合います。[CS・衛星(邦画)] 9点(2016-09-20 19:28:19)(良:1票)

629.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 ついに話題作を劇場鑑賞いたしました!なるほど、なるほど、こりゃヒットするワケです。下品な言葉使いで失礼しますが「クソ面白い!」が私の心情にピッタリ。キャッチコピーが的確かつ秀逸です。「現実VS虚構」。嘘っぱちをモチーフにした大真面目なリアルシミュレーション。『空想科学読本』の社会科編といったところでしょうか。こんな大人のお遊び大好きです。大御所&実力派&クセモノ揃いのキャストがこれまた抜群でした。オジサン俳優は漏れなくイイ味出しまくりですし、豪華脇役陣もきっちりスパイスを効かせた良いお仕事ぶり。巷で話題の尾頭さんも素晴らしいですが、個人的にツボに入ったのは高橋一生。あの演技はクセになります(佐藤二朗、荒川良々クラスの怪演技!)。作品のクオリティを下げる役者が一人も見当たらない奇跡の配役は、お見事の一言に尽きます。勿論、これも含めて監督のお手柄かと。庵野節炸裂、いやゴジラ版エヴァンゲリオン。監督の作家性が強烈に打ち出されているところも高評価いたします。はてさて、続編はあるのでしょうか。これだけの金脈を映画業界が放っておくとは思えませんが、続編で本作を超えるのは至難の業でしょう。それくらい満足度の高い作品でした。[映画館(邦画)] 9点(2016-09-10 19:28:04)(良:1票)

630.  寄生獣 完結編 《ネタバレ》 田宮良子の最期と、無敵の寄生獣『後藤』との最終決戦は、完結編というより全編通じてのクライマックス。田宮のシーンは、深津絵里圧巻の演技もあり原作の感動を高いレベルで再現できていたと思います。お見事でした。対して、後藤の方は残念な仕上がりです。何故合理主義のパラサイトが、特定の相手を執拗に狙う必要があるのでしょう。広川コミュニティが崩壊した今、後藤がシンイチを抹殺しなければならない道理などありません。『やりかけの仕事』『戦いこそが我が生きる道』後藤の行動原理たる2つの動機をきちんと説明しなかったのはお粗末でした。『戦は兵力よりも勝機だよ。シンイチ』の名台詞が出る幕のないシチュエーションでの対決、ミギーの体組織が腕に残っているから「後藤に見つかってしまう」と狼狽えるシンイチなど、正直見たくなかったです。以上、原作ファンのコダワリに所以する不満でした。もっともこれらは、原作未読であれば大した問題ではありません。この映画をキッカケに原作を手に取る観客が一人でもいれば、映画化の価値は充分にあったと考えます(フィギアコレクターとして付け加えるなら、立体ミギーが沢山商品化されたのは嬉しい効果。客観的にはコレクションの棚が気持ち悪いことになっていますが笑)。かつて実写劇場版『カイジ』に対して原作の方が『2000倍面白い』と憤った私ですが、本作の場合は『3倍面白い』で閉めさせていただきます。みなさん原作を読んでネ。[CS・衛星(邦画)] 6点(2016-08-30 20:21:13)

631.  寄生獣 “バランス感覚優先で一般向け商業映画に仕上げました”な映画。ホームランではなく、きっちりシングルヒット狙いが功を奏していると感じます。これはこれで正しい映画化のかたち。ただ、原作ファンからしてみれば特大のホームランを狙って欲しかったなあと。それだけの価値がある原作だと思うのです。もちろん結果三振でも構いません。そういう意味では、個人的に決して好きな監督ではありませんが、園子温監督にメガホンを取って欲しかったなあと。[CS・衛星(邦画)] 5点(2016-08-20 21:57:54)

632.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 ハリウッド版『ゴジラ』というよりは、ロボットの出ない『パシフィック・リム』な印象です。予想通り怪獣の質感がリアル過ぎて、和製怪獣映画特有の侘び寂びはありません。もっとも『ゴジラ』ブランドに郷愁を感じていない私のような一般客からしてみれば、全く問題ありません。これだけのスペクタクル映像を頂戴できれば充分に御の字です。人間の力が全く及ばぬ結末のつけ方は非常に好みです。[地上波(吹替)] 7点(2016-08-10 22:51:11)

633.  天空の蜂 多くを語る必要なし。「堤幸彦監督に社会派サスペンスなど撮らせてはいけません」[CS・衛星(邦画)] 5点(2016-07-25 21:24:16)

634.  映画 暗殺教室 アニメや漫画等2次媒体だからこそ容認される『メッセージ性』や『トンデモ設定』を、実写という“圧倒的・絶対的なリアリティ”が存在する場で再現するのは、やはり難しかったようです。[地上波(邦画)] 5点(2016-07-20 23:20:19)

635.  I am Sam アイ・アム・サム 《ネタバレ》 親子の情愛という普遍的なテーマを描くには、ダコタ・ファニングちゃんはあまりにも“可愛過ぎ”ました。付け加えるなら演技面も“上手過ぎた”と感じます。子役がスペシャル仕様だと、物語が絵空事に思えてしまうのです。何故なら、あれくらい可愛ければ、我が子でなくても大人はメロメロになってしまうと思うから。日本の子役で喩えるなら、安達祐実だとやっぱり可愛すぎ。その点、庶民感がある芦田愛菜や本田望結はちょうどイイ感じ。ただし、2人とも演技はもっと下手でいいです。子役のキャスティングの難しさを痛感した一作でした。[CS・衛星(吹替)] 6点(2016-07-15 23:52:19)

636.  龍三と七人の子分たち 《ネタバレ》 コメディ版『アウトレイジ』ではなく、21世紀の『みんな~やってるか!』の趣。北野監督の、いやビートのたけちゃんが、楽しんで撮ったであろう様子が目に浮かぶ作品でした。シリアスヤクザ映画や、賞レースを狙えるヒューマンドラマばかりでは、監督もストレスが溜まるのでしょう。映画監督の顔、お笑い芸人の顔、両者を繋ぐバランサーの役目を担う作品だったと考えます。残念ながら私のツボにはハマらないタイプのコメディでしたが、楽しい映画ではありました。[CS・衛星(邦画)] 5点(2016-07-10 19:46:03)

637.  呪怨 -ザ・ファイナル- 《ネタバレ》 佐々木希主演『呪怨 終わりの始まり』の続編でしたか。なんとか前作の記憶を呼び起こしつつの鑑賞となりましたが、考えてみればストーリーを追う事に意味などありません。呪いを解く術などハナからナッシング。致死率100%のウィルスに感染し、あとは死を待つのみ。白塗り奥さん&坊ちゃんの“様式恐怖美”を楽しむのがお約束のシリーズでした。でも、どうなんでしょう。確かに条件反射的にゾクゾクッする場面はあるのですが、根本的に恐怖を感じないのです。たぶん生への希望が無いから。恐怖を引き立たせるのは、絶望ではなく希望なのだという事がよくわかります。[CS・衛星(邦画)] 4点(2016-07-05 20:59:39)(良:1票)

638.  ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス 《ネタバレ》 惰性で観続けてきたシリーズではありますが、ここに来て「なかなか面白くなってきたな」というのが本音です。第1作目、2作目は、壮大な前フリ。革命軍のシンボルとなるヒロイン誕生ヒストリー(言わばエピソードゼロ)という位置付けであった事に気づかされます。あくまで本番はこれから。本作では反乱軍が、カットニスをジャンヌ・ダルクに仕立て上げるための広報戦略が物語の主軸となっています。今までのサバイバル・アクション要素は完全に鳴りを潜めました。ヒロインの八面六臂の活躍を期待していた観客にはお気の毒ですが、“リアル革命シミュレーション路線”の方が個人的には興味が持てます。次回作に“期待”としておきましょう。[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-06-30 18:57:30)(良:1票)

639.  殺人ワークショップ 《ネタバレ》 タイトルだけみると『自殺サークル』(2002年・園子温)の続編みたいな印象を受けますが、『ノロイ』『シロメ』『カルト』でお馴染み白石晃士監督作品。いつもの“胡散臭さ”全開のカルトホラーでありました。タイトル通り、殺人について合宿形式の体験セミナーが行われるのですが、要するに洗脳です。同じ釜の飯を食い、体験を共有し、非常識を常識に転化していくお馴染みのシステム。何と言っても、講師役のおっさんのキャラが強烈で、悪い意味で人間力が半端なかったです。『凶悪』のリリー・フランキーと双璧といったところかと。なお、バラエティーに富んだ殺人技法のレクチャーがあるかと思いきや、「男は黙ってサバイバルナイフ」(byクールポコ)が信条のようで、マーダーレッスンは“ナイフは素早く刺して抜く”に終始しています。でもシンプルが故に表現はエグく、刃物ってやだなあ、怖いなあ(byBBゴロー)と感じました。大変失礼な話ですが、主題歌を歌う『北村早樹子』さんのミュージックビデオ(DVD特典で収録あり。某有名動画サイトでも『卵のエチュード』でご覧になれます)の方が本編より8倍恐怖を感じます。[DVD(邦画)] 5点(2016-06-25 19:56:56)(良:1票)

640.  ニンフォマニアック Vol.2 《ネタバレ》 1+2合わせてきっちり4時間!延々と『好色一代女』のアブノーマルな性遍歴を見せられるワケですから、それはもうグッタリです(歳のせいかなあ苦笑)。でも、この“長さ”に価値があったと考えます。お経のような、あるいは校長先生の訓話のような。長過ぎるお話に集中力が続くはずもなく、エピソードは次第に耳を通り抜けていきます。そこで始まるのは自分自身への問い掛けでした。己が知識、経験、人生観と照らし合わせて、主人公の生き様に対する検証作業を行います(テンポの良いお話だとこんなコトしません)。ところが監督は意地が悪いとみえます。折角自分なりの解釈を導き出したと思ったら、終盤ご丁寧な解説が用意されていました。まるで「馬鹿なお前らに、ちゃんとお気に召す答えを用意してやったよ」と、心の内を見透かされたようで。その最たるものが、セリグマンの醜態という事になるのでしょう。自身の矮小さと、愚劣さを突きつけられて、気分が良いはずがありません。本当に監督は性格が悪いです。それでもジョーの子供が命を落とさなかった事、自らの尊厳のため彼女に銃の引き金を引かせた点は、監督の良心と捉えておきましょう。(以下余談)ラース・フォン・トリアー初体験が、果たして本作で良かったのかどうなのか。監督が相当のクセ者だという事だけは分かりました。他の映画も観てみたいですが、精神的に余裕がある時じゃないと無理そうですな。[ブルーレイ(吹替)] 8点(2016-06-20 23:54:40)

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3994.40%
41587.02%
540918.17%
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