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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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681.  ニンフォマニアック Vol.1 そもそも前・後編に分ける必要があるのか疑問でしたが、1・2続けて観終えて意味が分かった気がします。本作も含めて感想は『2』で述べます。本作単独での評価はしかねますので採点放棄という意味の5点です。[ブルーレイ(吹替)] 5点(2016-06-20 23:55:05)

682.  ニンフォマニアック Vol.2 《ネタバレ》 1+2合わせてきっちり4時間!延々と『好色一代女』のアブノーマルな性遍歴を見せられるワケですから、それはもうグッタリです(歳のせいかなあ苦笑)。でも、この“長さ”に価値があったと考えます。お経のような、あるいは校長先生の訓話のような。長過ぎるお話に集中力が続くはずもなく、エピソードは次第に耳を通り抜けていきます。そこで始まるのは自分自身への問い掛けでした。己が知識、経験、人生観と照らし合わせて、主人公の生き様に対する検証作業を行います(テンポの良いお話だとこんなコトしません)。ところが監督は意地が悪いとみえます。折角自分なりの解釈を導き出したと思ったら、終盤ご丁寧な解説が用意されていました。まるで「馬鹿なお前らに、ちゃんとお気に召す答えを用意してやったよ」と、心の内を見透かされたようで。その最たるものが、セリグマンの醜態という事になるのでしょう。自身の矮小さと、愚劣さを突きつけられて、気分が良いはずがありません。本当に監督は性格が悪いです。それでもジョーの子供が命を落とさなかった事、自らの尊厳のため彼女に銃の引き金を引かせた点は、監督の良心と捉えておきましょう。(以下余談)ラース・フォン・トリアー初体験が、果たして本作で良かったのかどうなのか。監督が相当のクセ者だという事だけは分かりました。他の映画も観てみたいですが、精神的に余裕がある時じゃないと無理そうですな。[ブルーレイ(吹替)] 8点(2016-06-20 23:54:40)

683.  HERO(2015) 《ネタバレ》 ドラマ『HERO』の本質とは、正論をファンタジーという名の甘いシロップでデコレートしたお菓子。苦い現実を噛み締める民衆にとって舌触りの良いデザートです。これはこれでエンターテイメントとしてアリというのが私の見方でした。ところが、本作の場合、甘さ全開の物語の中に異質な苦味酸味がちらほらと。例えば久利生と雨宮のラブストーリー。久利生は独身貴族で悠々自適の人生を選ぶのもイイでしょうが、三十路後半女性が恋愛から仕事に逃げる選択を「良し」とする脚本は、あまりにも無責任かと。また長時間労働を美徳とする古い価値観が見え隠れする点も、時代錯誤という気がします。スイーツならスイーツらしく、雑味を封じ込めるテクニックが必要だったと思います。[CS・衛星(邦画)] 5点(2016-06-15 20:27:50)

684.  シベリア超特急3 《ネタバレ》 新日本プロレスが『キングオブスポーツ』、私立恵比寿中学が『キングオブ学芸会』なら、シベリア超特急シリーズはさしずめ『キングオブ茶番劇』でしょうか。ツッコミどころ満載、いやツッコミどころしか見当たらないトリック?の数々や、ドンデン返しの為のドンデン返しに、脳内麻薬が出っ放し。『瀬戸内海事件の真相とラスト2つのドンデン返しは決して人に話さないでください』とこれ以上ないネタバレを冒頭にアナウンスしてしまう監督のセンスには、もはや狂気すら宿っています。河崎実監督のように“狙ってつくるB級映画職人”は時々見かけますが、水野監督のような“本物”にはなかなかお目にかかれません。虎は死して皮を留め、水野は死して『シベ超』を残す。監督の生き様が心から羨ましいです。普段は名作文芸作品しか鑑賞しない私ですが、今日くらいは『シベ超』シリーズで、不世出のバカ映画、もとい映画バカ監督の“シネマ愛”を偲びたいと思います。合掌。[CS・衛星(邦画)] 4点(2016-06-10 21:49:24)

685.  リアル鬼ごっこ(2015) 《ネタバレ》 猛毒“園子温節”炸裂の一作。いつものように刺激超過・不条理全開のエゲツナイやり口で観客の心を掻き乱します。範馬勇次郎の如き力技至上主義。優しさや潔さが感じられれば、馬鹿映画として愛でられるのですが、どうしても監督の高説を聞かされている感覚が抜けません。失礼な言い方ですが、監督と観客の間に信頼関係はありません。もっとも、これこそが園子温流。突き放される感覚が逆にタマラナイという方もおられるでしょう。ただ個人的には「シュールに負けるな」を台詞で言わせるのはズルイなあと。そう言われたら、物語の整合性を求める一般客は黙るしかありませんから。個人的にツボだったのは斉藤工。あの白パンツは反則でしょう。どうせなら白パン斉藤に日本刀でも持たせて、ハナから女子高生を斬りまくれば良かったんじゃねえの、と投げやりに言ってみなくなります。[CS・衛星(邦画)] 5点(2016-06-05 11:58:07)

686.  予告犯 《ネタバレ》 『八日目の蝉』もそうですが、犯罪者が主人公の感動系ヒューマンドラマというものは、なかなか厄介なものです。犯罪者=悪という社会の絶対的共有価値観(社会の視点)と、個人の人生観に基づく私的信条(個人の視点)のせめぎ合いが、心の中で勃発するから。共に恵まれぬ幼少期を過ごしながら、正反対の立場にあるゲイツと吉野。そんな2人が合わせ鏡のように重なり合う姿に心を動かされるのは何故?死んだらお仕舞。最悪の選択。でも自分の命よりも大切な命が存在するのも真実。ゲイツの自己犠牲を非難できない自分は間違っているのか?青山(窪田)の台詞『大きな事じゃなくても人は動く。それが誰かの為になると思えば』に心震えるのはどうして?ひたすら自身の心に問い掛ける作業を繰り返しました。こんなふうに自分と向き合える映画は久しぶり。お気に入りの一作確定です。ただし、あまりに苦しいので、観返す予定はありません。(以下余談)私は映画ポスターのコレクターでもあるので、ポスターデザインは承知しておりました。生田一人アップの先行版と、生田と戸田が映るレギュラー版。正直ありきたりな図柄で、良作の香りなど微塵も感じませんでした。しかもタイトルはあの『模倣犯』を彷彿とせるもの。邦画サスペンスにはハズレが多いですし、期待値はゼロ。ところが鈴木亮平に、濱田岳、荒川良々と、単独主演クラスが次々と出てきてビックリ。さらに窪田正孝に、小日向文夫、滝藤賢一って、どれだけ豪華キャストなんだと。あれ、監督・中村義洋、脚本・林民夫コンビって『ルート225』、『ゴールデン・スランバー』に『みなさん、さようなら』の名コンビじゃないですか。そりゃ私の趣向にピッタリなハズです。予習をサボったおかげで、良作を引き当て、得した気分です。[CS・衛星(邦画)] 8点(2016-05-30 21:29:47)

687.  イニシエーション・ラブ 《ネタバレ》 私のセンスの無さを白状するようで恥ずかしいのですが、セールスポイントである例のカラクリや懐かし文化風俗も然ることながら、ベタなラブストーリーに釘づけでした!冴えないデブ、奇跡の交際から破局までの夢物語が、どうにも痛痒く、身悶えしながら感情移入してしまったのです。堤監督もやれば出来るじゃんと言う感じ(失礼)。どんでん返しを成立させたキャスティングもお見事ですが、やはり本作は前田敦子に尽きると思います。これが桐谷美鈴とか佐々木希とか原節子とかグレース・ケリーなんかだと、美人過ぎてリアリティゼロ(ん?)。ところが、前田の場合“こんな俺でも手が届くかもしれない”と錯覚させる、良い意味での庶民感があります(本気でホメてます)。これが元トップアイドルのポテンシャル。そんな平凡女の“したたかさ”が迷宮の入り口でありました。「タっくんが初めての人で良かった(はーと)」にいろんな意味でノックアウトされたワケです。彼女は決して性悪ではなく、普通の女性。凡百の女の処世術に、男はなす術がないと。ラストカット、繭子の微笑みに隠されていたものに、どうぞ震えてください……。“前田敦子は脇役で勝負すべし”が持論でしたが、本作では立派に華を感じました(実際周りに花が咲いていましたしね笑)。女優根性もあるようですし、主演助演問わず、ますます活躍が期待出来るのではないでしょうか。[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-05-25 20:27:13)(良:1票)

688.  マッドマックス 怒りのデス・ロード 《ネタバレ》 観終えたのが夜中の2時過ぎ。あまりの濃さに、そして毒気に中てられ、鑑賞直後は満足度よりも疲労感が勝りました。体感は4時間超の大長編クラス。面白い映画でしたが、2度観ることは無いなと感じました。ところが、です。翌日も同時刻にブルーレイをセットしている自分がいました。フラッシュバックされるハイスパート・カーアクション。狂乱の世界観。それに伴う高揚感。視覚情報の洪水に脳はビックリ、聴覚情報の臨場感で心臓ガッチリ。異なる感覚機能を同時に刺激され続ける苦痛が、いつの間にか快楽に変わる恐怖。もはやドラッグの領域です。面白過ぎて映画館で続けて鑑賞した経験はありましたが(『キック・アス』)、同じ興奮を時間差で感じさせるとは、いやはや恐れ入りました。砂漠と水とガソリンと。暴力と狂気とスピードと。絶望と希望と虚しさと。物語を構築する要素は単純です。しかし純度と密度が生半可ではありません。実に見事な、やり過ぎアナーキーな、ウルトラ馬鹿映画でありました。リニューアル『マッド・マックス』は、“新世紀の『ベン・ハー』”でした。手回しオルゴール一つで蘇る記憶。瞬時に前作(正確には前々作)と繋がれるのは、映画ならではの素晴らしき流儀であり、シリーズ映画の強み。私は本作を猛烈断然支持します。注文を付けるとすれば、生理的に受け付け難い描写が1か所あった事、マックスの顔面拘束具を序盤で取ってしまった事。あの屈辱的かつ無様なビジュアルがあまりに“魅力的過ぎた”ゆえ、ずっと観ていたかったなあと。決着が付いた後で拘束具を外し「俺の名はマックスだ」なんて痺れる展開だったら、3夜連続鑑賞間違いなしでした。レイトショーがよく似合う映画だと思います。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2016-05-20 20:03:31)(良:2票)

689.  NOTHING ナッシング 着想は素晴らしいです。哲学的な要素を孕むテーマも悪くないです。ただ、残念なことに面白くないのです。何故でしょう。代わり映えしない単調な画もさることながら、一番の理由はメッセージをダイレクトに表現してしまったことにあると考えます。何もない人生はツマラナイということを、ツマラナく伝えたのでは価値がありません。ツマラナイことを如何に面白く表現するか。そこが監督の腕の見せどころだと思います。主役2人に頼っていたら埒が明かないのはハッキリしています。カンフル剤を打つなり、第3者を投入するなり、エンターテイメントとして成立させるための方策が欲しいと思いました。[DVD(字幕)] 4点(2016-05-16 23:07:09)

690.  フォーガットン 「母子愛」と「逆バンジー」だけで押し切った印象です。凄い力技。個人的には説明過多よりは足りないくらいの方が好みです。想像する楽しみがあるので。しかし全く無いのも違う気がします。この手法を省略の美学と取るか、単なる手抜きと取るかは、あなた次第です!(スティーブン・セキルバーグ風)[DVD(字幕)] 5点(2016-05-16 23:04:57)

691.  オールド・ルーキー 《ネタバレ》 主人公がメジャー再挑戦を決意するまでに大変な時間を要しています。夜のグラウンドで人目を忍んでボールを投げる日々。諦めたはずの夢を引きずる姿は物悲しいです。生徒たちに勧められなくとも、もう一度夢に挑戦したいという気持ちはあったでしょう。しかし彼を取り巻く状況が、それを許しません。年齢、妻子の存在、それに最初に引退を決意した時の自分の気持ち。葛藤の中、主人公が動けずに費やした“日々の重み”は、すなわち物語開始から挑戦決意までに作中で要した“時間の長さ”にあたります。上映時間の半分以上を、“進まない状態”に費やしていることに意味があると考えます。トライアウトの結果を受けて、メジャー挑戦を希望する主人公。妻と彼の父親は反対します。正論は妻の方でしょう。彼の父親が言う「夢を描くこととやるべき事は別だ」という言葉も胸に響きます。まず考えるべきは子供のこと。それは間違いありません。食べさせなくてはいけません。ただ、“養うこと”と同じく“教えること”も大切です。親の生きる姿を子に見せることは最大の教育。どのような生き方を見せるかは、親が決めること。それが親の責任。もし自分が主人公の立場だったら、多分夢を諦めたでしょう。自分はそういう選択をしてきた人間です。だからこそ、この家族の決断に胸が詰まります。人生に後悔は付きもの。ただ少ないほうがいいのも確かなこと。後悔が少ないと思われる選択はどちらなのでしょう。そしてその決断をする勇気があるでしょうか。本作は事実上、主人公がメジャー挑戦を決意した時点でその役目を終えています。結果はさほど意味を持ちません。だから素晴らしいのです。人生に対する責任と、勇気の物語でした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-05-16 23:02:53)(良:1票)

692.  サバイバー(2014) 《ネタバレ》 最初に大事な、そして重要なお知らせです。本作はミラ・ジョヴォヴィッチ主演のアクションサスペンスではありません。日本未公開のSF作品ですので、ご注意ください……。「汚い」よりも「小汚い」の方が、「ハゲ」よりも「薄らハゲ」の方が何となく“ダメ”な感じがするように、本作は映像が「安い」というよりも、脚本が「安っぽい」と指摘したくなるトホホなSFでございました。オリジナリティ&リアリティはゼロ。“食糧の確保”“水の摂取”といったサバイバルの基本をすっ飛ばしておいて『サバイバー』とはコレ如何に。基本的に敵が弱すぎるので、バトルシーンに緊張感が無いのが致命傷かと。日本未公開とのことですが、その理由も頷けます。[CS・衛星(吹替)] 3点(2016-05-15 02:28:53)

693.  7月24日通りのクリスマス 《ネタバレ》 少女マンガ的世界観に裏打ちされたおとぎ話。本作のメインターゲットは女性でしょう。主人公に感情移入して、どうぞ夢の世界をお楽しみくださいという趣向です。ただ、それは相当に困難な作業と思われました。大人の女性なら鼻で笑うほどお話は浅く、夢見る少女が自身を投影するには、中谷の年齢は高すぎました。中谷を主役に据える以上、彼女と同年齢層の女性が一番楽しめないとオカシイのに。でも多分真逆だと思われます。彼女に近い境遇にある人ほど、現実との違いに打ちひしがれるのではないかと。実際、中谷と同じようなパーソナリティの人は結構います。女も男も。かくいう自分もそう。買ってもいない宝くじが当たるのを夢見ているのです。中谷は拾った宝くじで1等を当て、私は今日も一人寂しく夜を過ごす。何処が違うの?と虚しくなります。結局のところ、「自分は中谷美紀じゃない」という残酷な結論に行き着いてしまうのです。ですから、主人公には頑張ってもらわないと。ちゃんと花を咲かすために種を植え、水をやって世話して欲しいのです。努力の末に幸せを手に入れる物語を望みます。それでこそファンタジー。そういうご都合主義なら歓迎します。[DVD(邦画)] 4点(2016-05-11 23:21:56)

694.  マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ 《ネタバレ》 不幸なライカ犬を引き合いにして、自分はマシだと思うこと。それが少年のストレス対処法でした。なかなか有効な手段かと。かくいう自分も昔はよくやりました。でも根本的な解決策ではありません。ちんちんがビンから抜けなくなったこと。小火騒ぎ。女の裸を見ようと窓ガラスを割ってしまったこと。誰もが子供の頃に経験するような些細な出来事です。少年も薄笑いを浮かべて平静を装います。でも自尊心は深く傷ついたはずです。いくらライカ犬と比べれば幸せだとしても、です。それは元少年として実感できますとも。少年の心を揺さぶる環境の変化、性への戸惑い、そして母の死。負荷を処理しきれなくなった彼の心は、思わぬ行動を命じます。犬の真似。鳥肌が立ちました。胸に刺さりました。上手く説明できませんが、凄く分かるのです。彼は自分自身だと思えました(もっとも自分は全然モテませんでしたが泣)。たぶん少年とはそういう生き物です。彼は一度壊れる必要があったのだと思います。そして泣く必要も。このとき、少年はすこし大人になったのだと思います。やがてライカ犬に想いを巡らすことも無くなっていくでしょう。自身の成長と性を受け入れ、ワンピースに袖を通した少女にしても同じこと。子供たちはちょっとずつ、そしてある日突然に、大人になっていくのです。ラスト、泥にまみれて少年と少女は笑います。汚れるのは怖いし嫌なことです。でも気にしたって仕方がありません。ぐちゃぐちゃに汚れながら成長していけばいいのです。疲れたら寝ればいいですしね。エンドロールでは、ひたすら屋根を修理する男の姿がありました。規則的なクギを打つ音が響きます。その音色もまた、人生を表しているようで。[CS・衛星(字幕)] 9点(2016-05-11 23:09:02)

695.  女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。 後編:出る! 《ネタバレ》 アラカルト仕様だった前編に対し、後編は孤高のトイレット画家大川ちゃんと、掃除婦ドラマーれんげさんが文化祭でのアートセッションを目指すという明確な目標が設定されています。この本筋に前編で登場した個性豊かなキャラにオモシロNEWフェイスが絡み、よりダイナミックに“なんちゃってミュージカル”が展開されます。パフォーマンスは意外なほど見応えありで、れんげさんのトラウマ解消なんて素敵なオマケもついてきます。本作も前作に引き続き(というか前後編DVD1枚に収まっているのですが笑)楽しませて頂きました。今作も6点満点の6点ですが、顔見知りの“ももクロの妹分”エビ中の中山莉子ちゃん(顔をくしゃくしゃにして歌うのが印象的な子。正直こんなに可愛いとは今まで気づきませんでした!)が出演しているという事で、“気分は姪っ子加点”をお許しください。[DVD(邦画)] 7点(2016-05-10 00:30:03)

696.  女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。 前編:入る? 《ネタバレ》 様式はショートエピソードの寄せ集め。トイレ掃除のおばちゃん(失礼。物語上は26歳設定でしたね。神聖かまってちゃんのドラムスだそう。美人じゃないけど愛嬌あるルックスにカワイイ声が頭から離れません!)をナビゲート役に、女子中学生あるある、いや子供以上大人未満『中人』の謎生態がツッコミ推奨のおバカテイストで供されます。どの子もキャラが立っていましたし、超絶美少女揃いじゃないところも好感が持てました。これが女子高校生だと、リアルというか、シリアスに寄ってしまいコメディとして難しくなったかもしれません。お気楽に楽しめるのが良いですね。かなり楽しめました。採点は6点ですが、これは6点満点という意味で、個人的には高く評価しています。[DVD(邦画)] 6点(2016-05-10 00:29:21)

697.  マッドマックス 《ネタバレ》 荒涼とした世界。カーアクションの高揚感。バイオレンス描写による痛み。そして復讐のカタルシス。混然一体となって胸を締め付け、心を揺さぶります。不快と爽快が同時に胸に宿る快感。本作の特徴は、復讐劇よりもアクションの娯楽性に重きを置いている点にあると考えます。痛ましいエピソードにもそれなりの配慮を感じたからです。しかし最後で、この解釈が誤りであった事に気づきました。エンターテイメント性を強調するならば、ラストの制裁は不要でした。そこまで徹底する必要はありません。しかし復讐の本質とはそういうもの。仇の親玉を倒してもなお、心は晴れません。毒を食らわば皿まで。不当な暴力に対抗する制裁という名の暴力は果てが無いのでしょう。いや、そもそも“不当な暴力”なんて概念は存在しません。暴力は常に不当であり、理不尽なもの。でも感覚的には正当な暴力が存在するのも、また事実なのです。社会ルールではなく、自身の心のルールの話。続編では、文明が滅んで社会規範という枷(かせ)が外れました。本作はまだ社会の枠組みが残っている分、自身の心のルールのみに従うわけにはいきません。そのジレンマが本作の魅力だと思います。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-05-08 01:41:24)

698.  くちびるに歌を 《ネタバレ》 心に傷を負ったピアニストが、島の子供たちとの交流を通じて、再びスタートラインに立つ勇気を手にした物語。これを表のテーマとするならば、裏テーマは自閉症の兄を持つ少年の救済物語と考えます。彼は未来の自分に宛てた手紙の中で、心の内を吐露しています。自分は兄の介護をするために生まれてきた存在であると。もちろんこれは誤りです。良い子ゆえの思い込み。もし本当に両親が弟を人身御供にするつもりなら、兄に社会順化訓練などさせませんし、少年の部活を許したりしないでしょう。彼の勘違いは、通常なら心身の成長と共に昇華される思春期思想。放っておいて問題ありません。しかし、です。あの微笑みは、気になります。ただの心の流行風邪。そう決め付けて大丈夫でしょうか。おそらく少年の告白を受けた主人公も同じ不安を抱いたと推測します。彼に優しい言葉を掛けるのは簡単なことです。でも自身に対する気遣いさえも、更なる呪縛に変えてしまうのが、自己犠牲の厄介なところ。それに、彼の考える自身の「宿命」は、一面の真理を捉えています。現に、搾取や介護目的で、子をもうける親も実在するのですから。そこで主人公は、少年の自主性に任せる選択をしました。遠回りなようで、一番適切な、そして確実な治療法だったと思います。自分を救えるのは、自分だけ。その厳しさは良薬でした。さらに部活は対症療法も兼ねていました。合唱は究極のチームプレー。各々がパートを受け持ち、力を出し合う事で生まれる美しいハーモニー。一人が頑張ればいい、犠牲になればいい、そんな考えとは正反対に位置するものでした。大会終了後、会場内多くの人を巻き込んでの大合唱。たった一人のために、これほど多くの人が心を寄り添ってくれること。助け合うこと、協力することの素晴らしさを湛えた音色は、きっと少年の心に届いたはずです。出発の汽笛は、全ての若人の上に、平等に響いています。(以下余談)ももクロ主演『幕が上がる』と同日公開の本作。巷では部活対決と呼ばれていたようですが、『幕が上がる』が王道アイドル映画として、青春の“表面”を正攻法で描いたのに対し、本作は青春の“裏面”を、奥ゆかしくも丁寧に見せてくれた印象を受けます。どちらも素敵な青春映画でした。勝手に姉妹映画だと思っています。[CS・衛星(邦画)] 8点(2016-05-05 10:29:29)

699.  口裂け女 《ネタバレ》 殺しても死なない理由。口が裂けているワケ。「わたし、キレイ?」の意味。ディテールを活かしたストーリー化はお見事でした。荒唐無稽な設定に、如何に意味を持たせるか。それが都市伝説の醍醐味でしょう。こういう“こじつけ”は好きです。口裂け女は、そもそも小学生向けの与太話。子供の被害者は必然でしょうが、予想以上に直接的な表現を多用していたことに驚きました。ホラー・スプラッタでの暗黙の了解「幼い子供は虐殺されない」が反故にされています。正直観るに耐えませんが、そこを回避してしまうと腑抜けたホラーになってしまいます。これくらいが、ギリギリのラインでしょうか。サトエリの顔は梅図かずおマンガのキャラのようで怖かったですし(コレ褒め言葉です)、口裂け女の造形もなかなか。ただ結末はしくじったと感じます。ゴールが明らかに見えているのに、そこへ向かわないのは不自然です。ラストシーケンスでのサプライズ用にネタを残しているのが見え見えでした。オチはしっかり付けた上で、次の展開を考えれば良かったと思います。第2の口裂け女にあの人はピッタリですしね(コレも褒めてます)。終盤こそ、グダグダだったものの概ね満足しました。ジャパニーズホラーとして標準以上の出来と考えます。それだけに「半分笑ってやろう」くらいの気持ちで臨むと痛い目に合うかもしれません。あと子供は観ちゃダメ。[DVD(邦画)] 6点(2016-05-01 20:19:25)(良:1票)

700.  ゼブラーマン 自分が持っている三池監督のイメージは、マンガ雑誌で言うと『漫画ゴ○ク』です。野暮ったい。泥臭い。アクの強い劇画的な魅力とでも言いましょうか。もちろんこれは褒め言葉です。無味無臭で、毒にも薬にもならない監督よりはずっといいでしょう。ただ個人的には正直苦手です。本作も三池節炸裂の1作。でも好感度は今までのどの作品よりも高かったです。やはり脚本が良いのでしょうか。正義のヒーローに憧れる冴えない中年男。その彼が本物のヒーローに変わって行く様は、大好きな『サボテンブラザーズ』を彷彿とさせます。それに主演の哀川が素晴らしいです。この役に惚れているのが伝わってきます。彼が理想とするであろう“本当にカッコイイ大人”を好演していました。自分も仮面ライダーやウルトラマンで育った世代。そしてお父さんでもあります。主人公の悲哀に感じるものがありました。ただし、残念なことにツマラナイのです。テンポが合わないとしか言いようがありません。気持ち的にはもう少し高い点数を付けたいのですが、コレくらいで勘弁してください。[DVD(邦画)] 6点(2016-05-01 20:14:53)

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