みんなのシネマレビュー |
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721. パンチライン スティーブンがライラに惹かれるところがもう少し描かれないので、唐突感あり。「コンペティション」と筋が酷似している部分があり、脚本の力量を疑う。しかし、この脚本・監督のヘボぶりをトム・ハンクスの演技でカバーしていると思います。 あと、アメリカ人でないと分からないんだろうなというギャグ満載のため、ついて行けない残念さが残る。5点(2004-01-05 14:00:10) 722. 病院で死ぬということ こういう映画を非難するのは難しいが、難しい問題を強引に「感動」にしようとした偽善や商業主義を感じる。原作が立場性と作為性を明確にして、一本筋が通っていて、読者を引きつけ考えさせるのに対して、この映画は、「なんとなく救われた気持ちになる」というのが問題か。 5点(2003-12-23 17:49:23) 723. キングダム(1994) 人物描写から設定から、隙がない。すごい怖いか?と聞かれると、まだそこまで怖くない。だけど、後を引くぞ。もっと話題になってもよい作品。未完なのがねえ…。◆スティーヴン・キングのキングダム・ホスピタルを見ると、いかにスティーヴン・キングがダメかがよく分かる。キューベリックのシャイニングに怒ったはずだよ。[映画館(字幕)] 5点(2003-12-23 12:50:51) 724. 彼女を見ればわかること オムニバスだけど、どこかでつながっているお話。「ナイト・オン・ザ・プラネット」とか、こういうの大好きです。女性の孤独を通じて、人間の孤独を描き出していると思う。おっさんの私がしんみりとなるのだから。[DVD(字幕)] 5点(2003-12-23 12:45:25) 725. ラスト サムライ 2時間半全く退屈しないで楽しめる希有な映画だが、名作ではないな…というのが最初の印象。しかし、米での評価に興味を覚えてyahoo.comをチェックしているうちに、この映画の精神性についてもっと深い理解ができる、あるいは、すべきないかという心持ちになった。米でも一般視聴者にはおおむね好評で、圧倒的にA評価が多い。一方でDFをつける人も多く、BCは少ない(Cはほとんどない(公開当時、評価が大きく分かれるのは、名画の要素の1つである))。もちろん、トム様大好き的な評価も多いが、私には気が付かなかったような精神性を解き明かそうとする米人が少なからずいる。それに、例えば、D評価の人の、小雪がトム・クルーズを介抱するのを、「自分の夫を殺した男に親切にするのは馬鹿げている」というコメントを読むと、太平洋に横たわる精神性の溝に驚くのである。確かに、トムの逡巡は自分の中にもある。特に、誉(honor)については、もう少し自分自身の中で熟成したい心持ちになった。何度か見た上で、再評価したい映画である。◆戦闘シーン、美術、音楽(ハンスジマー!)、演技全てが一流。真田広之の起用も大きいか。彼の殺陣の技術や細かい指導(出番がない日にも、着こなしや道具の使い方を自主的に指導していたらしい)が光っている。例えば、監督が事故を恐れCGでやろうとした真田がトムクルーズに斬りつける場面も、真田がこんなの軽いと実演してみせて本番で使うことになったらしいが、私のような一般視聴者が見ても、CGでは出せないであろう本物の迫力が伝わる。◆設定や考証も高い水準である。この映画の設定や考証への不満を間違っているというつもりはない。しかし、この映画に不満がある人は、例えば、黒澤の「赤ひげ」にもクレームをつけるべきである。◆ただ、NewYorkPost誌の指摘とおり、ラストシーンは別のチョイス(("I should have died so many times before"のようなせりふで終えるか、トム・クルーズの突撃シーンで終えるか)の方がよりよくなると思う。また、小雪のような大柄な女性を使ったため、トム・クルーズや小山田との映像的対比において損をしている(なにしろ、当時の日本人の平均身長が150程度だったらしいから)。◆【はむじん】さんに全面的に賛成。蛇足をつければ、日本にも、真田や渡辺のような俳優が残っていることを誇りに思いたい。[映画館(字幕)] 5点(2003-12-18 11:50:32)(良:1票) 726. ベティ・サイズモア まあ面白かった!ちょっと泣いちゃった。◆レニーの役づくり怖いほどだった。こんな女やだな、と思っていたら、最後は感情移入してたよ。だけど、5点。◆1985年ころ、soap opera(昼メロ)の日本訳が分からなくてこまったことがある。奥様向けに石けんのコマーシャルをよくやってるから、そう言うのだってね。[DVD(字幕)] 5点(2003-12-16 19:59:23) 727. マイ・ルーム みんなお芝居がうまいので、安心して診られます。 デカプリオも傷つきやすい10代を演じていて、この頃が一番ではないかと思います。 テーマとしてはとても重いのですが、監督の好みでしょうか、とてもあっさり(時間もあっさり)しています。このあたり、好みの分かれるところと思います。 それから急性骨髄性白血病という病気を見ている側がどう受け止めるか-いまや治療の途が開けた病気、とはいえ、苦痛と死の予感と負担に満ちた病気であることは間違いない-によって、感じ方が違ってくる。素材としては、難しい、素材だと思う。 アメリカは、日本と違って骨髄バンクが充実していると聞くが、どうして利用できないのであろうか?[DVD(字幕)] 5点(2003-12-14 19:57:42)《改行有》 728. 赤ひげ 黒澤明は本当におもしろいなあ。3時間、短いよ。◆加山雄三の大根っぷりのせいかな?ちょっと説教臭いのは。言うまでもなく、江口洋介&伊藤英明のテレビ版よりはまともだけど。◆赤ひげって、公務員で、しかもろくな治療してないじゃん。[DVD(邦画)] 5点(2003-12-04 09:29:08) 729. グリーンマイル 原作は、全くおもしろくなかったけど、これは、映画としての水準をクリアしてると思うけどな。5点の中の5点=「損も得もしてないっすね。」5点(2003-12-02 14:22:03) 730. 怒りの葡萄 歴史的な価値は大きい。当時としては、エクセレントで、かつ、最高におもしろい映画だったと思う。しかし、しかし、60年の時代を経て、今、どうか、と聞かれると、正直、良い点はつけられない。例えば、チャップリンは、圧倒的に現代的な意義を持ち続けているが、これは、「大恐慌時代のアメリカを知る記録映画」のレベルでみてしまう。ただ、脚本と俳優のせめぎ合いの迫力は感じられます。◆スタインベックやジョン・フォードのコミュニスティックなメッセージが、ベルリンの壁崩壊の後の現代にとっては、重く受け止めるどころか、かえってうさんくさく聞こえる。◆[DVD(字幕)] 5点(2003-12-02 14:18:51) 731. ビッグ・リボウスキ 笑える。笑えるんだけど、例えば、「イーグルスを否定しクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルを愛する中年失業独身男」と言われて、ピンとこないものだから、100%笑えていないのが欲求不満になる。「隣にアメリカ人に座ってもらっていちいち説明して欲しい」という気になる。ホワイト・ルシアンは、ウオッカ+カルーア(又はモカ)+ミルク(生クリーム)のカクテルだそうです。 ◆「鉄の肺(陰圧式人工呼吸器)」が見られます。アメリカじゃあ、いまだ、使っているという(家が大きいから?)話だったけど、本当なんだな。しかし、わざわざ、鉄の肺を登場させる意味が分かりませんでした。[DVD(字幕)] 5点(2003-12-01 01:25:50) 732. コーマ 《ネタバレ》 臓器移植用の昏睡患者を作り出すための陰謀という原案の良さを、脚本と俳優が殺している。◆邦題は「昏睡」の方が、社会サスペンスのテイストがうまく表現できるのでは。エド・ハリスのデビュー作がこれ。そのほか、トム・セレックモも出ている。みんな若い。5点(2003-11-30 11:28:06) 733. ガープの世界 アーヴィングの半生期でもあるらしいが、エキセントリックな人々が、家族愛とヒューマニズムに浸るのも不思議なら、最愛の人々が死んでも何事もなくやり過ごすのが、なお不思議。登場人物に愉快な感情を持てぬのは、多分、俳優が、足りていないのか。フランス映画にすべきだったか。それでも、ジョージ・ロイ・ヒル的に作ったのが、結果として悪くない。まあ、全員ミスマッチだから、かえってうまくいったともいう。後で聞いたが、原作者のアーヴィングがレスリング試合のレフェリー、ヒル監督が飛行士の役でゲスト出演していたそうだ。アーヴィングまで出てたのか。7点マイナス-ロビンウイリアムスの大根ぶり2点=5点[映画館(字幕)] 5点(2003-11-25 16:56:25) 734. ブラック・レイン これは、リドリー・スコットが作りたかったものなのだろうか。奥が深いとはいえない、無難なフィルム・ノアールで終わっている。薄っぺらな、日米文化の相違の語りのせいなのか?マイケル・ダグラスが大根なせいなのか?日本の俳優がリドリー・スコットの意図を理解できなかったのか?松田勇作の勇み足なのか?そもそも、リドリー・スコットが、「失敗」したのか?それとも、リドリー・スコットってこんなレベルなのか? 5点(2003-11-22 17:55:49) 735. ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 いい男がたくさんでてきて、絡みます。ヤオイの人でなくても、プチ興奮します。[DVD(字幕)] 5点(2003-11-20 10:11:28)(笑:1票) 736. 告発の行方 レイプは卑劣な行為…にしても、マリファナをやり、泥酔し、女一人酒場にやってきて、挑発的な態度をとっていた麻薬前歴のある女性。実際には裁判では、どうなんだろう?と、ちらっと思いましたが、ジョディの演技力の前に吹き飛ぶ。 ジョディの演じる孤独で、ヘルプレスで、時には可憐ささえ感じさせる女性像に感心。ケリー・マクギリスとの身長の格差も良かったのか 。◆ 冒頭、ジョディがケアを受ける場面では、アメリカって、15年も前から、レイプ被害を受けた女性に手厚い保護をしていたんだなあ。良い国だなあ、と素直に感心した。(それだけ、レイプが多いのか?)[DVD(字幕)] 5点(2003-11-18 09:19:31)《改行有》 737. M★A★S★H/マッシュ ロバート・デュパル(『ゴッド・ファーザー』の顧問弁護士のトム役)が、“カツラを乗せる頭もないくらいの馬鹿”と馬鹿にされているのが、最高。◆よく、「はちゃめちゃな医者」とか評があるけど、あれくらいシャレがきいてるほうが、良い医者じゃないかね。それとも、厳粛な顔と態度をとってもらいたい?[DVD(字幕)] 5点(2003-11-15 02:08:48) 738. マトリックス レボリューションズ 《ネタバレ》 マトリックスに特に思い入れがない人間です。この映画は、あまり良い評判を聞かなかったので、期待しないで見に行きました。 普通におもしろかったです。私には、リローデッドよりも、分かりやすかったです。最後のスミスとの決闘は、お互い不死身過ぎて、どこまでやれば倒れるのかという「お約束」が見えにくかったです。そういう意味では、引用してるコミックに負けていると思います。 日本以外は盛り上がりにかける映画らしいですが、確かに、盛り上がるほどは面白くはないです。ややこしい割には、底が浅い世界観のように感じるのですが、どうでしょうか?違ったらごめんなさい。 あと、これは、DVDじゃあ迫力不足過ぎでしょう。[映画館(字幕)] 5点(2003-11-15 01:50:25)《改行有》 739. アニマトリックス 《ネタバレ》 『マトリックス』ファンには、必須の外伝。 だけど、人間を飼うのがエネルギーを得るためというのは、余りにもエネルギーの法則を無視している。 私なら、『意味のある無駄による創造性』を求めるが。5点(2003-11-13 21:47:12)《改行有》 740. 月(2023) 磯村勇斗は、説得力のある演技をしていると思います。 宮沢りえもセリフ以外でみせる演技はすばらしいです。その分、セリフが入ると、もうなんだか浮ついてから回っていて残念です。 オダギリジョーと二階堂が下手くそなのは「ボランティア出演」だからなのでお愛想。まあもともとうまい俳優さんではないが。 俳優陣がそこそこ頑張ってるのに全体として全く評価すべきところがなくなっているのは、結局、この重いテーマを扱うには、原作と脚本が、力不足ということなんだと思う。 例えば、洋子がさとくんに「あなただって生命を選別しているじゃないか」(不正確)と指摘された場面で洋子は慌てふためいていたが、本来洋子はさとくんの言葉を否定し里君の気持ちを引き寄せることも可能だったはず。 うん、結局、この問題の本質を原作者も監督も1mmも理解することができず、「なんだかんだ難しいことあるよね~」的な感じでモヤモヤしたままで示せば、「映画」になると思った、、、というところにこの映画の駄作ぶりと、邦画のダメダメぶりが表現されているんでしょうね。 もうちょっとみんな考えようよ。[映画館(邦画)] 4点(2023-12-03 14:39:24)《改行有》
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