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性別 男性
自己紹介 今年は映画見れてないです。

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761.  カリガリ博士 《ネタバレ》 光と影のコントラストがとても美しい。 背景となる舞台もスゴいですね、パースが歪んでいてとても変な空間だと思う。 遠近感がオカしいんです。椅子にしても異様に高かったり、扉も歪み、家も傾いているし、、、 建物の隅っこや部屋の奥、開いた窓などに影ができて、それがとても深い「闇」をつくり出している。 光と影がその造形の異様さを強調するのです。 とても歪んでいる作品、しかしその奥にとても美しいものがある。。。 それは登場人物の大袈裟で大胆な身振りからもいえます。 その身振りから狂気が伝わって来るかの様。 手のひねり方にしても、表情にしてもなんといいますか、、、とても繊細なものを感じます。 言葉にしても、とても美しい余韻を残す。 音楽もとてもお洒落で好いんです。 チェザーレが目覚めるところは薄気味悪くてゾッとする。コワい、、、 「自分の寿命はあとどれくらい?」なんて訊いちゃダメですよ!絶対に「明日だよ」とか、そういう答えが返ってくるんだから。。。 ストーリーとか全く記憶できないんだけど、この異常なまでの映像美と怪しさに退廃に9点。 解説を見ても、当時としてはかなり型破りなことをやり (CGとかぜんぜん無い時代に異様な空間を創り出そうとしたのは凄いと思う) それがとてもプリミティブでリアリティがあるんだと思う。 どこまでが現実でどこからが夢かわからない。 「光の強いところには強い影が存在する」みたいなことを読んだことがあります。 この作品では「影」がとても大きく支配している。 光と影が作る幻想、、、とても怪しい世界、歪んだ「美」、、、、カリガリ博士! [DVD(字幕)] 9点(2008-01-22 00:05:37)(良:3票) 《改行有》

762.  チャーリーとチョコレート工場 《ネタバレ》 映像がとても面白い。 ティムバートンは雪景色が美しい。 この監督が持つ独特の美意識はとても大好き。 家のドアなどのパ-スが歪んでいるのは表現主義からの影響なのでしょうか。 そういったところにこの監督の意思を感じます。 チャーリーが「金のチケット」を手に入れたときは、大人の誰かに奪われそうでとてもハラハラする(大人ってそういうもんでしょ)。 ガムを噛み噛みしている勝気な空手少女が小生意気で可愛いなあ。 ウィリー・ウォンカがとてもハイテンションでとても良いキャラクター。 チョコレートの部屋の芝生の黄緑色がとても明るくてどこか毒々しい。 「リスの工場」とかは、UFOの内部の様な、とても無機質で冷たい感じが良い。 「テレビ室」でのゴーグルも、とてもインパクトがあって良い。 楽しい子供デザインの奥にある恐怖を描いている。 子供を誘惑する甘いお菓子にも、その奥には何か危険なものが潜んでいるのかも。 でも「夢のチョコレート工場」のほうが面白いよ。 本作ではあまり「クレイジー」で「ヤバい」という感じがしないと思う。 ウンパルンパもオリジナルほど危険な感じがしないかな。 「テレビ室」「人形の病院」が良かった。 最後は、、、いや~良い話じゃないですか! [地上波(吹替)] 6点(2008-01-12 00:27:35)《改行有》

763.  ファイナルファンタジー 《ネタバレ》 当時の有頂天になっていたスクエアが世界に放った、勘違いだらけの超失敗大作! CG技術にいかに自惚れていたか、CG技術が全てではないことをこの失敗が教えてくれているが、 昨今のTVゲーム「ファイナルファンタジー」はこの「失敗」から何を学ぶのか?この失敗にもっと正面から向き合うべきであろう。(これをゲーム化すれば結構、面白いんじゃないの!)スクエニ様、この作品を「なかった事」にしてはいけません! これはあなた達のものです。 「ファイナルファンタジー」の熱烈なファンである僕は高校生のころ、発売日に張り切って「スピリチュアルボックス(?)」という超豪華版を買ってしまいました。ワーストランキングの上位にランクインしておいて、なにが「スピリチュアル」だ! サントラCDの帯にも「生命あるすべてのものに捧げる(だっけ)」みたいな壮大な綴り、、、なんという自惚れでしょう! 勘違いもはなはだしい!全世界規模でスベったね。あちゃ~。 エンディングテーマは、女性の声が美しく優しく母性的で暖かく、広大な大地を思わせる曲は「スピリチュアル」で包容力があり、作品の内容の何十倍もの感動を与えてくれる。 ラルクアンシェルの曲も、とても「ゴシック風」な哀愁があって良い、美しい情景を連想させる名曲。 ある雑誌でこの作品の広告を見て、洗練されたメカデザイン、ビルの廃墟、不思議な形の岩、広大な台地に立つ一人の美女、どこか「サイエンス」っぽい雰囲気、ファイナルファンタジーとは少し違った幻想世界で神秘的なものを感じたので期待したが、作品は表面的過ぎた。 CGは美しいがそれは一瞬だけ、それはあくまで一枚の絵として見た場合だ。 2時間(3時間?)もかけて観たいとは思わない。 CGがいかに表面的、外面的、見せかけで、中身が無くて、人間味の無い冷たいものなのかをこの作品自らが教えてくれる。 CG技術の限界を見事なCG技術で見せ付けた駄作。 CG技術を完全否定しているわけじゃないんだよ! だってCGも部分部分で効果的に使われていれば素晴らしい物になる。 大部分がCGでもたとえば「トイストーリ」のように素晴らしい作品もあります。 ただ僕は「ファイナルファンタジー」という「物語」(世界観、ゲームの音楽やキャラクター、幻獣、天野喜孝のイラストも含めて、そういう雰囲気)の大ファンです。 [DVD(字幕)] 1点(2008-01-07 02:09:02)(良:1票) 《改行有》

764.  ソドムの市(1975) 《ネタバレ》 「悪」に関心がある人にはこの作品の存在感に興味を示さずにいられませんね。 「悪魔のいけにえ」が「肉」映画なら、「ソドムの市」は「糞」映画(ちがいますか、、、)。 もちろん「糞」だけではなく、同性愛、暴力、支配、、、でも「糞」が強調されやすい。 「糞」ってとてもスキャンダラスでインパクトありますからね。 スカトロ嗜好者でもこの作品には顔を歪めるかもしれません。 おっさんが糞する場面で、そこで一瞬映像が途切れるのですが、それが映像的に面白い効果が出ていると思います。 しかし下品で最低なこの作品、やけに荘厳な雰囲気を感じる作品。 (宗教的行為を禁じているが)宗教的な厳粛さ、重苦しさが漂っているように思えました。 悪徳も極めるとそれが品格になるのかもしれませんね。 地獄に限りなく近い作品。 僕の趣味ではあまり「美少年美少女」って感じじゃないなあ、、、(話のなかでは少女なんだけど)これを子供でやってくれ(ウソです)。 この作品は僕の中の「悪欲」をくすぐる。僕の所有しているDVDの中では強烈な存在感を放ち過ぎている作品。 「わたしはこの映画に完全に恋をしている」 はい、僕もこの映画に「恋」をしていますよ。 「愛」してはいないけど。。。[DVD(字幕)] 7点(2008-01-07 00:02:32)

765.  燃えよドラゴン 《ネタバレ》 ブルースリーの演技が文句無しにかっこいい。 彼の鍛え抜かれた肉体、素早い動き、奇声、人間離れしています。 人間を超えた彼はやはり天才です。 彼の妹が悪党に追い詰められる場面が、とてもエロティックな印象として残っている(あれはチュンリーの原形ですか、、、違いますよね)。 東洋の雰囲気ってやっぱ良いわ。 夕食パーティーでは、竜宮城のようなどこか混沌とした、様々な文化が交じり合ってとても幻想的であるが「相撲」はひどい。なんだアレ!日本の文化をバカにしていると思う。 娘達が同じ衣服を身にまとっていて、後宮を思わせる。 「中国の後宮」って、僕にとって物凄くエロティックなニュアンスを感じるのです。 ストーリーが分かりやすいのも取っ付きやすくて良いと思った。 ストーリーは分かりやすくてシンプルなものほど優れていると、僕個人としては思う。 しっかりと場面が描かれている。 それぞれのキャラクターも個性が生きている。 敵役も個性豊か。強そうで怖い。。。(超マッチョの筋肉ムキムキ男がとても怖いんです) ブルースリーが相手を踏みつけ、骨を踏みしだく時のあの悲しげな表情! 素晴らしい! ブルースリーは、最後のほうで様々な武器を持ち替えて、その武器のカッコ良さを見せてくれて、彼のサービス精神の良さが伺えた(やれって言われただけ?)。 地下室はとても怖い。閉鎖的で暗い雰囲気。でもリアリティがある。 孤島の要塞の雰囲気がユートピアっぽくてよかった。 物語の中の独裁者がつくる国って、とても独特の雰囲気というか秩序が全体に行き届いていて、そういう雰囲気が好き(あくまでフィクションとして)。 「鏡の部屋」も「爪」も印象的で良かった。 [DVD(字幕)] 8点(2007-12-31 02:07:48)(良:2票) 《改行有》

766.  カラスの飼育 《ネタバレ》 子どもの頃に感じる、「時間の長さ」が伝わってきたように思う。 「夢」と「現実」をさ迷っていて、とても曖昧だった。 冒頭の場面の憂鬱なピアノの伴奏がとても良い雰囲気だ。 アナトレントがコップを洗うシーンが強く印象に残った。 冷蔵庫からのぞく鳥の爪(カラス?)が強烈な存在感を放ち、危険な感じがして怖い。 母親の幻が消えた後にアナトレントが「ママ! ママ!」と泣きながら母親を呼び続ける。 可哀想なアナ! アナにとって母親の存在がどれだけ大きなものだったかが伝わってきてとても悲しかった。 母親の苦しんでいる様子も痛々しい。 車椅子に乗ったおばあ様の表情がとても良い!存在感が素敵だ。なんて良いキャラクターをしているんだ! 「おばあちゃま」や「癌の母親(妄想)」の存在が、この家の空気をより憂鬱なものにしているのかもしれない。 写真が沢山貼ってあるのも、アルバムをめくるのもなんか良い(ノスタルジック?アルバムっていろんな時代や世界と繋がっていると思う)。 都会の、車の音やサイレンの音が迫ってくるようで、とても怖い。「ピーポーピーポー」というサイレンの音が印象に残った。 レコードから聴こえてくる、とても憂鬱で哀愁漂うサイケデリックなテーマソングが鑑賞後もしばらく印象に残る。まるでメロディーに麻薬作用があるみたいに頭から離れない。この音楽も作品の憂鬱な雰囲気を高めているのかもしれない。 その音楽にのせて踊る少女達はとても愛らしい妖精のよう。 お化粧ごっこをしたり、ファッション雑誌を切り抜いたり、おママ事をしたり、 その神秘的な少女達の遊戯の風景に、少女愛好家はたまらないだろう。 そういった少女の世界観がとても見事に描かれている。 なんだか監督がアナトレントをひいきしているようにみえてしまうが、しかしそれは彼女の持つ魔力故に仕方のないことです。 部屋の中が薄暗いせいか、雨の季節の湿っぽい憂鬱な雰囲気が全体を覆う。 暗いのが美しいと思える映画。 しかし「ミツバチのささやき」と比べてしまうなら、映像の美しさ、神秘的な部分で劣っていると認めざるを得ないかもしれませんね。[DVD(字幕)] 9点(2007-12-31 02:02:04)

767.  クロウ/飛翔伝説 《ネタバレ》 最高にカッコいい映画。 主人公エリックのゴシックな存在感のカッコ良さに尽きます。 主人公の悲しみがひしひしと伝わってくる。 黒い服をまとった主人公のどこか「暗い」「黒い」「陰」のある存在感がとてもカッコイイ! 「この世」と「エリック」とを繋いでいるのが「カラス」であるが、この「カラス」というの存在が主人公の「ゴシック」な雰囲気をより高めているように思う。 墓から出てくる時のエリックの辛くて苦しそうな様子が伝わってくる。 彼は不死身であるが、弾丸などで傷を負うとちゃんと苦しくて痛がる様子を見せる。 そこがいい。 主人公は苦しくてしょうがないのだ。 それを化粧で隠している。 屋根の上で一人ギターを弾くエリックの姿を見るとゾクっとする。悲しすぎる。 町の暗さ、建物の屋根の尖った感じ、教会、雨が降ってジメジメしている、こんな雰囲気は大好き(まさにゴシックである)。 また、ドラッグや犯罪、暴力、そういった不健康な退廃は「怪しげな古典ゴシック」とは違った「近代的な都会のゴシック」だと思う(古典の妖艶なゴシック要素が皆無なわけではない)。 悪党のボスの長い黒髪の男も陰りがあってかっこよかった。 悪党はすごいですね。「ファイア!ファイア!ファイア!」、、ヤバイです。 「復習劇」と「残忍で極悪な悪党」というので、 「マッドマックス」をゴシックにした感じ、、、いや全然違いましたね、、、 主人公は「悪党」にとても残虐な惨い仕打ちをする。(酷い者には酷いものを!) だから暴力映画の要素も強いが、しかしそれとは逆に、自分は既に死んでいるのにそれよりも生前に親しかった友人達のことをとても気遣っていて、体調まで心配し続けているのが悲しかった。エリックの深い優しさが伝わってきた。。。 その想いの強さ、「愛」の深さを感じた。 助けてすぐに消えてしまう。影ながら支えるのが「愛」だと思う。 みんなを愛しているけど、どうどうと自分の姿を見せられない寂しさ、、、 この映画は残虐だが、その裏側に優しさがあると思う。 エンディングの、沈んでいるけど少し希望が見え隠れするような曲もいい雰囲気。 希望って、深い絶望の向こう側にあるんだな~、、って思った。 続編なんて観たくないやい! [DVD(吹替)] 9点(2007-12-31 01:56:52)(良:1票) 《改行有》

768.  ハンガー(1983) 《ネタバレ》 モノクロの冷たい質感がとても良かったと思う。 都会的で無機質な雰囲気が良い。 ベッドで寝ている場面の静寂的な空気が好きだ。 病院の待合室で待たされる孤独感ってとてもよく分かるな。 女医が約束どおりに来てくれなくて、老化の症状をみて「おねがいです、ちょっと待ってください!」と追ってきたのは「ざまあ見ろ」と思った。 全体的に地味な印象だが、映像はスタイリッシュで、ところどころに美しいと感じる場面があった。 個人的にはカメラを持った少女が可愛いと思った。 ああいうタイプのボーイッシュな少女はなかなかいない。 また個人的だが、館の静寂的な雰囲気なんて、「ブレードランナー」の一場面に似ていたように思う。 なんでだかカーテンやレースが印象に残った。 なんたって音楽が良かった。ゴシックロックに冷たい無機質なサウンド。ヴァイオリンの音楽がとても悲しくていい。 [DVD(吹替)] 7点(2007-12-31 01:49:17)《改行有》

769.  死霊のはらわたII 《ネタバレ》 結構笑えた。「悪魔のいけにえ2」もそうだけど、声に出して笑えたホラー! 「悪魔のいけにえ」と「死霊のはらわた」は(個人的にだよ!)似ていると思う。 しかし、「悪魔のいけにえ」の方が独特のリアリティがあり、好きである(個人的にね!)。 でも「死霊のはらわた」は大好き。 「死霊のはらわた」には、どこかファンタジー要素が感じられる。 2作目である本作品ではファンタジー要素が前作よりも強い。(3作目はもうファンタジー) そしてハイテンション!怖くは無いがおもしろい! 一作目のオドロオドロしい雰囲気から開き直っちゃって、死霊に対してもマイナス観念が無く、肯定的で開放的だ。 ストーリーが前作と同じと聞いていたのだが、最初のほうでアッシュが吹っ飛ばされまくっていてビビッた! もう「なんで!」の連発。 あれ?あるべき場所にチェーンソーが無いぞ、、、って「なんでやねん!」 主人公アッシュが死霊(超笑顔)になった時のハイテンション!その死霊アッシュが急に表れるときのハイテンション!そして血の量もハイテンション! 死霊に変身したアッシュはもう最強!って感じ。死霊アッシュがスゴい笑顔で嬉しそうにみえる。(「マスク」に似ていませんか?)アッシュ、、、あなたって本当は変態だったのね、、、。 まさに!ハイテンション、ハイテンションの、ジェットコースター級のハイテンショングラインドゴアブルータルデススプラッター(アンダーグラウンド度は控え目よ)ホラーの決定版!?(ブルータリティと後半の疾走感ではブレインデッドよりも控えめかな?) 最後の中世ヨーロッパにタイムスリップするところなんて、一作目が好きな人にしたらどれだけガッカリしたことだろう。。。 [DVD(字幕)] 7点(2007-12-31 01:35:23)《改行有》

770.  世界の終り 《ネタバレ》 呪いのビデオを探し求めるうちに、だんだんと非現実的な世界に迷い込んでしまう。 そのビデオが危険なものとして扱われているのが良い。 そのビデオの存在が独特の雰囲気を放っている。 それだけ影響力があって危険な映画が本当にないものだろうか。 この監督の「映像」に対する考え方が現れている作品なのかもしれません。 ジョージカーペンターは一見地味だが、後々印象に残る場面が多い。 何度も繰り返し見ると、意識の深いところに残ってそれが離れない。 それは観れば観るほど凄くなっていく。 表面的なものでなく、奥のほうで渦巻いているのである。 淡々としていて退屈だがリアルというか。 個人的だが、その点ではトビーフーパーと共通しているように思う。(ちがうかな?) [DVD(吹替)] 7点(2007-12-31 01:10:55)《改行有》

771.  わらの犬(1971) 《ネタバレ》 すごくいいと思う。っていうかすごく暴力的。 村の雰囲気がいいね。寂れている感じ。 みんなが顔見知りで、酒場に集まっているのがいい。 こういう「小さな村」をテーマにした作品は、そこに渦巻く人間模様を描いているのが良い。 でもこういう人たちっているよね。 その人と二人で話している時は親切そうな人なんだけど、その人が集団になった瞬間になんだか自分がバカにされているように感じる時ってない? それがこの作品で描かれていて、自分としてはとても惹き込まれた。 相手の連中は集団意識を持っていて、それを敵にした時に、その「集団」ってとても怖いと思った。 施設に入っていたノッポのお兄さんが、いつも何かに怯えていて、とてもシュールで怪奇的な良いキャラを出していて好きだ。 子供が楽しそうに遊んだり、パーティーではしゃいだりしているが、しかし村の大人たちのドロドロとした人間像の闇の部分をまだ知らないのだ(いやむしろそれが自然で、それがこの村の雰囲気なのかもしれない)。 そのギャップが面白いと思う。 しかしこの作品、暴力にかけては「本気」だ。 主人公の奥さんが男に襲われるシーンがとてもエロティックに描かれている。 連中の中に一人だけ不気味な笑い方をする人がいる。 その笑い声が外の暗闇から聞こえてくるのは怖い。 散弾銃を棒で「コツン」ってやるのが気持ちよかった。 なんか「ホームアローン」をめちゃくちゃ暴力的にした感じかな? 終わり方が印象的だ。 「帰り道が分からない」というセリフが、起きてしまったことの重大さを物語っているように感じた。もう戻れないんだ。 あんな事が起こってしまった後での主人公のやけに落ち着いた(あるいは高揚した)笑みには考えさせられる。逃げていた自分が変われた達成感みたいのもあるかもしれない。 でもあの「帰り道が分からない」ような、闇に消えていくような終わり方は、やはり暴力の虚無、虚しさを表しているのかもしれませんね。 僕はこの作品を観ると、村の雰囲気から「バイオハザード4」を連想してしまいます。 邦題が良いです。。。 [DVD(字幕)] 8点(2007-12-31 00:45:34)《改行有》

772.  砂の女 《ネタバレ》 とてもシュールでよかった。 現実と隔離されている感じがよかった。 現実と切り離されて空間に男と女を置くと、そこに強烈なエロティシズムが発生するのだと勉強になった。 砂が一つの生命を持ったように生き生きと描かれているのが怖かった。 ビンに閉じ込められた虫とかアップで写されているのが印象に残った。 水をとても美味しそうに飲む作品ですね。 砂と水のギャップもあり、水がとても奇麗に澄み切って見えました。 邦画を全く知らなかったので衝撃的でした。 [DVD(邦画)] 8点(2007-12-31 00:40:35)《改行有》

773.  ストリート・オブ・クロコダイル 《ネタバレ》 面白いというより大好き! 「ストリートオブクロコダイル」の長さは、短くて良い(短いほど集中できるから)。 動きがとても美しい。 とても滑らかで心地よく、でも独特の動きが美しい。美意識! 独特の雰囲気も古惚けた質感も良いです。 アニメーションに詳しくないので「ヤンシュバンクマイエル」と比較してしまう。 「ヤンシュバンクマイエル」は漂白剤がかかったような色あせた質感が古ぼけていて、それがどこか風化した楽園的なものを感じさせる。 「ストリートオブクロコダイル」は全体的に暗闇で薄暗い、光と影のコントラストがとても良いと思う。 アニメーションは密室で展開するのが面白いと思う。 現実と隔離された全く嘘の世界で、そこは箱庭のユートピアのよう。 独特の暗い雰囲気。古惚けた質感。 この暗い退廃的な場所にどこか居心地の良さを感じる。 憂鬱な音楽、でも途中で入るヴァイオリンの旋律の美しい音楽がこの作品に高揚感をあたえる。 内臓が出てくるのは良いのです。 しかしそこに釘がたくさん刺さっているのは痛々しいものがあります。 一瞬だけ映る人形の表情にゾッとする。あの顔は、、、 [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2007-12-31 00:01:33)《改行有》

774.  モーツァルトとクジラ 《ネタバレ》 50点 「ジョゼと虎と、、、」を連想させるタイトルかな。 オレンジ色がかった、とても奇麗で明るい色彩だったのが印象に残っている。 そしてそこには「アスペルガー症候群」というものを抱えながらも明るい世界が広がっているのは、主人公の前向きな性格ゆえか。 タクシーの運転手の彼は、花屋のトラックに突っ込んでも、 「どこへ行くんだ!名前覚えたからな!」みたいなことを言われながらも、 そのまま立ち去ってしまう青年。 しかしそれで済んでしまい、警察沙汰にならないというリアリティの薄さ。 まあ映画だから明るいほうがいいし、リアルじゃなくても良いのだ。 もちろん、主人公の青年にはとても好感が持てた。 ラブストーリーだからか、その背景にいる人たちがあまり深く描かれていない。 吹き替え版で観ると、女性の笑い声が面白いんです! でも音楽も良かったし楽しかった。 [DVD(吹替)] 5点(2007-12-30 23:54:52)《改行有》

775.  死霊の盆踊り 《ネタバレ》 ぶべらぁっ!うわー!つまんねえー!スゲーなコレ!ホントスゲエよ! スゲエ、ええよ。いや、いいじゃないっすか。クソでも。 ワハハハハ!僕は最初の女性が踊り出した時点で笑いが止まりませんでしたよ。。。 この監督の中にある「恐ろしい」の観念を想像しただけで笑いが止まらない。 「恐ろしい」く無さ過ぎて恐ろしい。 エキゾチックな音楽も良いじゃないですか。 そして女性の身体の美しさ、怪しい踊り、それだけでもうそこは不思議な世界。 女性が裸で踊るのは呪術的で美しいもの(女性の身体そのものが美しいのだから)、 だから女性1人だけじゃなくて一気に150人くらいで躍らせれば、 もっと地獄絵図(あるいは快楽の園)のような迫力のある雰囲気が出たんじゃないでしょうかね? まあクソですけど。 なんかね、独りよがりを通り越しているのが凄い。 また、死霊に関するエピソードが下らねえ。 そして怪人ミイラと狼男のお粗末さ! 緊張感が皆無。 でも女性(死霊)が黄金になっちゃうのは面白かったかな。 しかし下手な作品ほど人間味があるのだと思った。 スケベおやじのくだらない語りが面白い。 笑顔で踊る死霊たち、なんかとても健康的です。 脱げばいいってもんじゃないですよ。 ほとんどの御方が「0点」か「10点」をつけるという点で、やはり貴重な作品なのでしょう。 僕もその敬意を払い、0点か10点か迷った挙句(まあ迷う必要も無いですが)、やはりこの作品には0点が相応しいと判断。 堂々の0点!堂々の最低!全てがクソのZ級のボコボコ作品! でもエドウッドは偉人だ! そしてこの作品の存在感は孤高だ! 僕は言いたい。最低なクソをありがとう! [ビデオ(字幕)] 0点(2007-12-30 23:32:34)(良:2票) 《改行有》

776.  ゴシック 《ネタバレ》 3年くらい前に観た作品。どうやらDVD化されていないようだ。 快楽、享楽が渦巻き、それがとても病んでいて、退廃的な雰囲気だったように記憶している。 快楽に溺れる憂鬱が描かれていたように思う。(欝は欝でも限りなく躁鬱状態!) 学生時代に難しいのを頑張って読んだ「エドガーポオ」の小説を思い出しました。 とにかく変な雰囲気が館の中を渦巻いていて、とても「変」な作品だった。 館の中には、これまた変な女性の人形があり、それがとても奇妙な動きをすることにより凄く変な雰囲気を放っている。あの人形は怪奇です。 変な作品! 登場人物みんなビョーキだ。 (もしかしたら、少人数で日常から閉ざされた空間の中で過せば、発狂して変な現象が起こるかも知れない。) 魔物が登場したと思うが、それも登場人物たちの幻想世界の住人なのかもしれない。 館の怪しげな美術品や装飾模様がそういった厳格を引き起こすのだろう。 あるいは館の陰に潜む妖精なのかもしれない。。 館は迷路のように歪んでいて迷い込みそうになる。 (しかし記憶が確かではないために、もう一度観てからでないとわからない。でも僕の記憶しているところだと、その館はとても変なふうに歪んでいた) 美しく毒々しい。快楽の向こう側にある狂気、憂鬱、退廃、これぞ「ゴシック!」といった感じだったと記憶している。(今観ると普通なのかもね) もしDVDがあったら再度観て評価しなおそうと思う。 この作品のDVDが欲しい!! 「アルタードステイツ」が「ドラックムービー」なら、この「ゴシック」も少し違った形で高揚感のある「ドラックムービー」「トリップムービー」だと、僕が個人的に思います。 ※決して面白いとかではないです。 [ビデオ(吹替)] 8点(2007-12-30 22:53:26)《改行有》

777.  真夜中のカーボーイ 《ネタバレ》 まず、タイトルから印象に残った。 冒頭のテキサスからニューヨークに旅立つ場面は、主人公ジョーの希望に満ちた感じがとても良かった。カーボーイ姿で家から町の大通りに出る、町並みが何故か印象に残った。 バスで隣の人に話しかけたり、ワクワクしてジッとしていられない気持ち、とても良くわかる。僕も旅立つ時はそういう気持ちになると思う。 その時の希望に満ちたジョーと、音楽の歌詞がとても合っている。 孤独のつきまとうジョーは、ラッツォと出会えてよかったね。 ラッツォの人柄が好き。でも彼はとても変な咳をしたり具合が悪そうで気がかりだった。 ラッツォの紹介したハゲのおっさん、目がイッちゃっていた。「さぁ祈ろう!」っておかしいでしょ! 夢や妄想の場面で、そのメチャクチャな映像が、意味が判らなくてとても面白かった。 ジョーの幼少時代に上半身が裸だったのが気になったのは、たぶん僕だけです。 でもあの同性愛者の青年ムカつくわね!「お金ない」ってどういう事よ! 人間として、そういうのはズルいと思うよホント! ラジオを売った場面でのジョーはとても淋しそうだった。 パーティーはとてもサイケデリックで混沌としていて、麻薬でブッ飛んでいる人たちの集まりで、あのアートな空間がヤバかった。 終盤のバスの中で「マイアミに着いたらネズ公なんて呼ぶなっよ、、、」みたいなことを話すリコがとても悲しかった。 とても面白い作品でした。 [DVD(字幕)] 8点(2007-12-30 22:45:30)《改行有》

778.  フレディVSジェイソン 《ネタバレ》 普通に面白かった。 暴力シーンとへヴィロック、メタルとの組み合わせがとてもかっこいいです。 とにかく戦闘シーンが良くできていたんじゃないですかね? テンポがよく、力を抜いて観れたように思う。 面白く感じたのは小説を読んでから観たせいか。 こんな作品の小説を読んでから映画を観る人なんてあんまいないのかな。 こういうホラー映画って、アメリカのパンクロック的なティーンエイジャーの雰囲気がとてもいい。この作品は「パラサイト」程じゃないけどね。 結局「ジェイソン」と「フレディ」、二人とも仲が良いんですね。 「スクリームvsハロウィン」とか「悪魔のいけにえVS死霊のはらわた」とか、「遊星vs深海」とか、「バットマンvsクロウ」とか、「サイレントヒルvsバイオハザード(ゲームでもいいや)」とか!このシリーズまだまだイケるんじゃないですかね。 でも「悪と悪」じゃツマンナイからさ!「スーパーマンVSレザーフェイス」とか 「スパイダーマンvsザフライ」とかそういうありえない組み合わせでどんどんキャラクターの世界観を広げていけばいいと思う。 「ⅩメンVSストリートファイター」はどうでしょうか?これは両方とも、実写版で映画化されているので、当時のキャストがそのまま出演して対決させるのです! (ベガがバルログだったりするのは、そのままでいきましょう) そして最後は、全部のヒーローや悪役がゴチャゴチャになって共演して、そのキャラクターが持つ威厳や雰囲気が失われて、全く面白みもない超Z級クソ作品になればいいと思う。 [DVD(吹替)] 6点(2007-12-23 05:57:11)《改行有》

779.  シンドラーのリスト 《ネタバレ》 超々超大作!戦争の凄惨さを見事に描いた作品だと思う。 少女の赤い洋服にアクセントが置かれていて、シンドラーはその少女を再度目にする。 蝋燭の灯りもそうだけど、そのアクセントの置き方に監督の並外れたセンスを感じた。 とにかくその少女の存在感は神秘的な妖精のようで、戦争はその少女の命まで奪ってしまうのか!という怒りというか悲しみがこみ上げてきた。 少女はメッセージだったのだと思う。少女は言葉では語られることは無いが、 戦場に咲く小さな「花」のような存在(その小さな命がそこで一生懸命に生き延びようとしたメッセージ)。 アウシュビッツ収容所の煙突から煙が出ている場面は観ていてとても不安な気持ちになった。そこに連れて行かれる人たちに恐怖に怯えた表情がとても印象的だった。 シンドラーは偉大だったと思う。それでも「もっと救えたのに、、、」と嘆く。 あと10人、あと2人救えたのに、、、と泣き崩れるその想い。 (自分が11000人も救った!とは言っていない) 12000人を超えるユダヤ人を救ったとあるが(凄い)、 実際に惨殺された人数は60000人以上(たぶん)だとか、、、戦争の凄惨さはとても想像すらできないほど恐ろしく酷く悲しいものだったのだろう、と無知な僕でさえ思う。 最後にシンドラーの墓を見たときには、とても悲しい気分になった。 物語の最後にお墓をもってこられると淋しくなります。 [DVD(字幕)] 9点(2007-12-23 05:50:03)(良:1票) 《改行有》

780.  小さな恋のメロディ 《ネタバレ》 これは何度観ても色褪せないです。 ノスタルジックな町並み、ミュージック、子供の楽園、、、 僕が子供のころに見た夢がそこにあるように思った。 「少年」から見た「少女」はとても不思議で神秘的な生き物であり、それが学園の中でとても不気味に存在している(少女は神秘的なパワーを放つ存在)。 「少年」と「少女」との「世界の違い(故郷の違い)」というものが、見事に描かれているが、しかし学園の中ではそれらが同じくらいのエネルギーでもって渦巻いている。 「中性的」な主人公の少年「ダニー」は、その「少年の世界」と「少女の世界」との間をさ迷うのである。 だから「ダニー」の存在は中間に位置する。 「少年達の遊び」と「少女達の遊び」を覗き見て、中性的な存在の「ダニー」はどちらか迷う。 迷っているからこそ、隠れてオドオドしながら覗き見しているのだと思います。 「ダニー」は少年達が爆弾を作る「遊び」を覗き見る。 「ダニー」はお墓での少女達の「遊び」を覗き見る。 「少年の世界」と、「少女の世界」を見事に対比させていると思う。 「少年」と「少女」はお互いに別々の集団を形成し、その間は目に見えない確かな境界線で仕切られている。 また、それと同時に、「子どもの世界」と「大人の世界」をも対比させている。 「子供の世界」が楽園で永遠であるかのようなのに対して、 「大人の世界」が醜く下品に描かれていると僕は思うのです。 主人公「ダニー」は「悪ガキのトム」と、「恋する少女メロディ」との間を行き来する。 「トム」と、「メロディ」も、また上手く対比されていると思います。(「ダニー」と「トム」との関係が同性愛っぽく見えたのは僕だけかな?) 「メロディとのデート」と「トムとのデート?」これまた対比!? この映画、相反するものどうしを対比させまくりだ。 でも、それよりも少女という神秘的な生物を見事に描き出している。 「お墓での戯れ」もそうだが、「バレエの授業」を覗き見た時の少女の妖精のような姿、校舎を歩く少女達の奇麗な生脚!とてもエロティックで神秘的だ! 食堂でダニーが「隣に座っていいかい?」と少女メロディに尋ねるシーンは、とても恥ずかしくて見られない! この映画は爽やかなハッピーエンドですが、その裏にあるどこか陰(毒?怪しさ?性?)があり、それがとても魅力的な雰囲気を放っている。でもやっぱ「純粋」だぁ! [DVD(字幕)] 9点(2007-12-23 05:46:10)(良:2票) 《改行有》

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