みんなのシネマレビュー
奥州亭三景さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 826
性別
メールアドレス sankei_o@olive.freemail.ne.jp
自己紹介 あたしは見ている映画は数あれど、
思い出せずにREVIEWが出来ません(笑)
我が心の師である、淀川長治氏の”愛ある批評”を目指していますが
ストレスが溜まってるのか、最近は毒舌が多くなりました(笑)
そんな愉快な奴ですが、お見知り置きを

好きな映画ジャンル
 戦争映画、コメディ映画、ドキュメンタリー映画
 スポーツ映画、実話系映画、

苦手な映画
 スプラッタ系ホラー映画
 (子供の頃に失神して以来、トラウマなんです)
 最近のハリウッド系映画

”特に”好きな映画監督
 チャールズ・チャップリン、黒澤明
 80年代前半までのスピルバーグ、ジョン・ランディス
 マイケル・ムーア、井筒和幸、大林宣彦

好きな役者
 懐かしい名前しか出てこないので書きません(笑) 

好きな映画評論家
 淀川長治(本当に評論家の究極な方でした)
 荻 昌弘(視点と分析力、好きな映画への熱弁が素敵な方でした)


投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順12345678
投稿日付順12345678
変更日付順12345678

61.  カラフル(2010) 予備知識全く無しで観ました。 シナリオ的に非常に判りやすいですね。判り易すぎて、先の展開が全部読めちゃったけど、逆に言うと、かなり先の展開に繋がる前振りが判り易くされていて、その意味では非常にテンポ良く、感情が移入しやすいって事なんだろうね。 多くの人が号泣していた《僕》の激白するシーンなんだけど、あたしはこれが全然泣けなかった。なんか、泣くっていうのは違う気がするんだよね。見栄えとして、あそこは確かに泣けるシーンなのかもしれないけど、実際にはあの場面は《僕》が何で死んでしまったのかというのが端的にわかる場面で、同時にそれは《僕》が真の体から離れなければならなくなるもしれないという場面である筈なのに、そうした気持ちは全く表現されないまま、ラストに向かって行くという事に気が付いてしまったので、中途半端な気がして泣く人が理解できなかったんだよね。 そういう理解をしてしまうと、本当の意味で感動しなくてはいけないのは、ラストだとしか思えなかったのだけど、感情の高ぶるシーンがあの激白のシーンでピークに達していたから、ラストのテンションは思いっきり低くて、そこそこの感動は得られたけど、泣くまでに至らなかった。その辺が非常に勿体無かった感じはします。 役者に関しては南明菜の評価が高いみたいだけど、あたしはあの一本調子の感情表現しか出来なかったのが非常に引っかかりました。もうちょっとまともな役者が居なかったかと。逆にかなりどもる役の宮崎あおいの方が良かったですね。こんな奴いねーよという声も多いかもしれないけど、実際にそういう子になかなか気が付かないというのが現実としてある訳で、実はこれが非常にリアルかな、なんて思って観ていました。あと狂言回しであるプラプラに関してはちょっと違和感を感じました。関西弁のイントネーションを使うのに、台詞の殆どが標準語表現なんだよね。これが意図的なのか、単に脚本の言語指導の不足が原因なのかが判らないんです。なんか狙っている風にも感じるし、そうでない感じもあるし。もしかして、こう悩ませるのが意図なのかな? 何れにせよ、同じ原作付きでも、いろんなものを盗んで生活する小人の話に比べれば遥かに良いです。[映画館(邦画)] 7点(2010-09-27 12:30:49)《改行有》

62.  悪人 《ネタバレ》 なんだろう、面白く観られたのだけど、なんか腑に落ちない感じが残りました。多分、主題は「犯罪者だけが悪人なのか?」という事なんだと思うのだけど、結論は出さず仕舞いだよね。この手の映画はこうした問いかけであっても良いと思うのだけど、そうした場合、エンターテインメントとしては物凄く中途半端になるのも事実な訳で、これはまさにその意味では中途半端なんですよ。主人公に最後に言わせる言葉がまさにそれだと思うのだけど、そうなるとあのクライマックスの勢いって一体何なの?と疑問を感じざるを得ない訳で、物語全体で折角主題を盛り上げた所で台無しにしている感じが結構しました。物語上何の罪も負わされてないけど、被害者を山中に放置したボンボンだって、十分に障害や誘拐で引っ張ることも出来る筈だと思うのだけど、何もされてないしね。そう考える、脚本にちょっと問題があるのかもしれないですね。 演出面も残念だったね。ラストで沢山の警官が犯罪者の居る灯台に押しかけるときに、江戸時代の岡っ引きではないのだから、御用提灯よろしくあんなに目立つように押しかけちゃ駄目でしょ。そもそも、なんであの場所が急に判ったのかも理解できないし、この結末もそうなんだけど、容疑者捕まえるのは良いとして、一緒にいる人の保護がないがしろにされていたり、不自然な部分が結構多いです。 出演者については良かったですね。深津ばかりが今回スポット浴びちゃったけど妻夫木も悪くなかったし、細かい所で脇を良い演技していた人が多かったよね。バスの運転手がマスコミ怒鳴り散らす様と、その後、容疑者の祖母に励ましの声を掛ける部分は地味だけど、地味だからこそカタルシスになっていて、それを引き出せたのはやっぱり役者の力が大きいと思います。[映画館(邦画)] 7点(2010-09-17 15:25:18)《改行有》

63.  ソルト 《ネタバレ》 女性版ジェイソン・ボーンシリーズという印象が物凄く強いですね。アクション的には結構面白いと思いましたし、見せ方も悪くないかな、と。 但し、根本的な部分でツッコミを入れたくなる箇所が随所にありました。そもそもCIAのエージェント(スパイ)がこんなに派手なアクションはとらねぇぞと(笑)。どうも007シリーズから相変わらずエージェントの扱いが何でも出来るスーパーマン的な感じというのは、ちょっと悩む所だし、CIAのロシアエージェントに対してのボディチェックがあまりにも杜撰というのも頂けないですね。ついでに大統領の緊急警備基準の中に内部関係者以外(CIA)を入れるって事はありえない。こうした所のツメがちょっと甘い気がしますね。そもそも、長期潜伏エージェントの作戦発動方法にあれほど派手な方法を取ること自体ありえないから、その辺でどうも派手好みのハリウッド映画って感じから抜け切れていないですね。[映画館(字幕)] 7点(2010-09-08 12:21:20)《改行有》

64.  東京島 《ネタバレ》 面白い。けど、かなりシナリオというか、設定に大きな穴がある。いや、こういう映画でそうしたアラ探しをしてはいけないのかもしれないけど、やたらと気になっちゃったからね。ラストで東京島を脱出したときに、なんで東京島の探索をその後でしなかったのかとか、そもそも東京島って日本近郊の島であるのに、知られてない筈無いよなぁ、とか。折角面白い内容なのに、そうしたところには微塵もケアされていないっていうのがどうしてもわからないんだよね。 役者はそれぞれ個性的な演技が出来ていて良かったのだけど、窪塚のちょっとぶっ飛んだ感じの役って良い加減パターン化してきてる気がする。もうちょっと演技に幅がある役者だと思っていたのだけど、何かを踏み外してしまったような感じがあるんだよね。[映画館(邦画)] 7点(2010-09-04 15:42:17)《改行有》

65.  インセプション 《ネタバレ》 いかにも最近のSFチックな感じのある映画でしたね。悪くないのだけど、やっぱりハリウッド映画的な緊張の作り方っていうのは相変わらずで、もうちょっと内容そのものを楽しめるように映画の引きになる部分を減らしても良いのかな、という気がしました。 あと、どうしてもこの手のシナリオは先が読みやすいのだけど、それを把握した上でのひねりみたいなものがあるというのは、良かったと思います。残念なのは、日本のイメージというのが相変わらずアメリカチックって事かな?多分、万人に分かり易いように、と考えての事なんだろうけど、あれが一応夢の中という事で、納得させようと考えてるのかもしれないけど、やはりあたしから見ると、どうしても違和感を感じざるを得なかったです。夢にしても城(天守)の立地とか内部装飾とかもうちょっとなんとかならないものですかね?[映画館(字幕)] 7点(2010-07-26 12:30:52)《改行有》

66.  書道ガールズ!! -わたしたちの甲子園- 《ネタバレ》  どうも、こういう学校をネタしたクラブ活動青春モノが増えているのだけど、うーん面白いとは思うのだけど、ちょっとパターン化してしまって、飽きがきてる感じがします。シナリオも、強引な所やツッコミを入れたくなるような所が随所にあります。  役者的には成海璃子が注目されてたみたいだけど、成海璃子は現代風の美人ではなくて、ちょっと骨格がしっかりした昔風の美人の趣きがあり(松たか子が同じ雰囲気を持ってますね)、役自体があまり可愛げの無い役なので、仕方が無いと思いながらも、十分に彼女の可愛さを生かす様な事が何処にもされてなくて、勿体無い気がしました。こういう役の場合、何処かで一瞬でも可愛さを見せるカットを加えてれば、もっと良かった筈なんだけどね。あたしとしては高畑充希のややオーバー気味ながらも、自然な感じの演技と、金子ノブアキの物凄く肩の力が抜けたような演技が非常に良かったと思いますね。  一番問題かな、と思ったのは、書道部の男子3人の扱いかな。終始ボケ役で扱われていて、可哀想とか思う以前に、映画のキャラとしての希薄さがあまりにも強くて、物語上の必要性を感じないんですよ。敢えて言えば[映画館(邦画)] 7点(2010-07-12 01:46:09)《改行有》

67.  パーマネント野ばら 面白いと思います。西原漫画の特徴でもある、底辺で生活している人の日常を面白く、且つ冷静で非常に毒のある描き方を物凄く良い形で表現できたと思う。 小池栄子って面白いね。役者として面白い演技が出来る人だってのは知ってたつもりだったけど、こんなに面白さが映える演技っていうのは、はじめて見た気がします。あと、池脇千鶴の薄幸な感じも面白いよね。若さを全く感じないオバチャンの様な動きと体系を演じてるのだけど、なんか変な可愛さが残していて、この辺はキャスティングの妙という気もします。逆に菅野美穂は変に落ち着きすぎな気がしました。いや、映画として主役なんだからこれが本当なのかもしれないけど、変な生々しさとかあって、それをどう評価していいのかがわかりません。漫画だともっと気味悪さがあるのだけど、それを表現したかったのかなぁ? いずれにしても、全体的に西原漫画の映画化として、良く出来てたと思います。[映画館(邦画)] 7点(2010-07-11 10:36:36)(良:1票) 《改行有》

68.  スター・ウォーズ/最後のジェダイ 《ネタバレ》 うーん、なんだろう。面白いことは面白いんだよ。でも素直に評価出来ない感があるのは否めないんだな。8作目というのは3部作の真ん中に当たるわけだから、「帝国の逆襲」を意識させてくるだろう、という事は予想ができていたので、物語は当然撤退戦なんだろうと予想していたら、全編撤退戦という、まぁ殆ど考えていた通りの話になって、それを結構うまく見せていたと思うんだよね。でもなんか全ての要素がかなり雑になってるなぁという感じがするんだよね。例えばフォースの扱いが雑。物凄く御都合主義的に使われていて、そもそものフォースって何なんだ?って思わず言いたくなってくるんです。レイアにフォースを使わせたは良いけど、アレは無いだろう、とか、レイはバンバンとフォースを使いこなしているし、そんな中でルークに説教を垂れる始末。フォースってこんなに便利な物なんかなぁって思わせるほど扱いが雑になっているのは正直ガッカリでしたよ。元々のスターウォーズの世界観というのはルーカスの徹底した西洋文化や宗教の否定にあったと思うのだけど、やっぱり 人の手に渡るとこんなに変わるものなんだなと、思わずにはいられません。それと細かいところだけど、設定でおかしいところが何カ所もあります。もともとのシリーズも変な設定がありましたが、今回のはかなりあからさまです。多分ちょっと気を使えば、解消できるところなんですが、そういうのもそのままにしてしまうところがなんか雑だと言う気がします。[映画館(字幕)] 6点(2017-12-18 20:59:49)

69.  心が叫びたがってるんだ。(2015) 《ネタバレ》 出来は悪くないよ、下手な邦画のデートムービーなんかに比べれば、全然出来は良いんですよ。でもね、じゃあ映画としてみた場合どうかというと、ちょっと微妙なところなんだよね。作りとしてアニメでないと表現できない様な所ってのは確実にあって、そういうものをちゃんとアニメで表現できているのは物凄く良いと思うんだ。でもシナリオや演出的に、アニメや漫画をよく見ている人にしか分からない様な部分も結構あって、多分そういう所がレビュアーさん達の評価を落とす結果になってるよね。結構ツッコミ所が多いし、構成的にやっておかなくてはいけない様な事が半分くらいしか出来てない。ミュージカルのラストに至っては折角良い試みをやっているのに歌そのものがちゃんと聞こえないのでは意味がないしね。まぁ、前述した通り、下手なデートムービーみてるよりは全然面白いし、アニメに偏見を持っている人なんかには一番みやすいと思いますね。[映画館(邦画)] 6点(2015-10-24 20:59:36)

70.  銀の匙 Silver Spoon 《ネタバレ》 漫画原作の実写化という事で不安があったものの、吉田恵輔が監督という事で見ました。まぁ原作と映画は大きく違ってしまう事は良くあることでそれは仕方の無い事なんだけど、この映画に関してはちゃんと原作の芯の部分をしっかり残してくれたことはとても良かったんじゃないかと思います。特に豚の屠殺シーンを入れたのはこの物語のテーマのひとつであり、良かったんじゃないかな、と思います。それとキャスティングはなかなか絶妙だと感じました。原作の登場人物っぽい特徴のあるキャストを入れつつ、中村獅童の様な元のキャストとはかけ離れた感じをしっかりと取捨選択したことは大きく評価したいです。残念なのは、所々に変な笑いを入れてくる所かな。例えば主人公の八軒のちょっとした能力に対する他社の一言とか、ヒロインの御影に対する他者の一言に対する反応を繰り返すのはアリだと思うけど、普通のシーンで変なギャグが入っていたり、原作でのギャグと同じ事をやろうとして中途半端になっていたりするのは、はっきり言ってナシなんじゃないかと思うんだよね。それと原作ではマスコットになってる副ぶちょーなんかは、何の絡みも無いのだから、要らなかったんじゃないかと思うんだよね。つまらないことかもしれないけど、こういういう小さい事が原作を読んでいる者としては気になるし、勿体無いと思います。[映画館(邦画)] 6点(2014-03-30 05:43:25)

71.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 近年の宮崎駿監督作としては傑作だとおもいます。宮崎自身がミリタリーマニアでありながら反戦論者であるという矛盾した感情を堀越二郎の姿を使って堀辰雄の作品をベースにアニメをつくり、アニメ・特撮オタであり、アニメーション作家である庵野秀明に演技をさせて出来たのがこの映画で、実は宮崎自身の心境を描いた作品じゃないかな、と思うわけです。但し、これを普通の人に勧められるか?というと、NOという回答しか出せません。事前に、あるいは事後にこいう解説ができる人が周囲にいればいいけど、いない場合は正直、表層的には楽しめるけど、宮崎駿のアニメの奥の深い面白さとかは分からないんじゃないかな?と。また、これまであれだけ子供の為にアニメを作っていた人らしからぬ作品になった事で、只々素晴らしい、とは言えないとおもいます。彼のアニメの良さって先ず子供達に楽しんで貰うって事が最初にあるから、家族で見に行けるという所があると思うのだけど、今作について言えば、完全に子供は置いてけぼりですよね。それを両手放しで喜んで良いのかと思うとやはり疑問が残るわけです。内容的にも少しだけ言わせて貰うと、あの終わり方は堀辰雄の作品風としては正しいのかもしれませんが、堀越二郎の夢で出会うイタリア人航空技師が当初言っていることに対しての堀越自身の回答は見せてないわけで、そこは中途半端になってしまったかな、という気がします。多分、それに対する回答は彼だけの設計では無いですが、YS-11を1カット出すだけで十分に効果があったと思うんですよね。[映画館(邦画)] 6点(2013-09-10 00:25:34)

72.  映画 けいおん! 《ネタバレ》 漫画もテレビアニメも見ていた身ですけど、こんなもんかなぁという感じです。 画のクオリティを言ってた人が居たのだけど、今のアニメって平均して高くなっているからあまり参考にはならない。面白くなる要素は沢山あるのだけど、物凄く中途半端になった感が強いのは否めないですね。漫画を含めてこのアニメの良さは主人公たちとその身近な人たちにだけ特化して話が作られるから面白いと思うのだけど、映画化するにあたって、やたらと他の学生を台詞に参加させるというのが物凄く残念でした。結局、尺が持たない(=それだけの脚本が書けていない)って事だからね。主題の置き方がハッキリしなかったのもマイナスの要素です。この映画のメインテーマは先輩たちの後輩への想いだと思うのだけど、卒業旅行を交えてしまった事で、途中が物凄くメインテーマを希薄にさせてしかいないし、その割には途中で思い出したかのようにメインテーマを思い出させようとする動き(でも全然動かない)を取るし。京都アニメーションという制作会社はテレビアニメとしての質の高さはあたしも評価しているのですが、どうも劇場用映画を作るという段になると、こうした中途半端間しか出せないんですよね。多分、それはテレビアニメのヒットを受けてのご褒美的な形での映画製作しか考えていないからじゃないかと思います。だから初めて見る人に対しては非常に分かりにくい映画になっているのは否めなくて、特に冒頭の音楽の方向性の違いというギャグは、4人のキャラがちゃんとわかっていなければ成立しにくい筈で、そこをすっ飛ばしてこのギャグをやること自体に制作が「面白い話」という事にアイデアが集中してしまって、一見さんを無視しているとしかあたしには見えませんでした。こういう丁寧さを欠く分、あたしとしては評価を下げざるを得ないと感じました。[映画館(邦画)] 6点(2012-01-31 12:44:16)《改行有》

73.  時をかける少女(2010) 《ネタバレ》 話的に小説版の続編という感じでいいのかな?物語自体はかなり考えられたものになっていて、あたしは面白いと思います。但し、何人かの方が言っているとおり、時代的な設定と考証にミスが見られますね、SFって、こうした部分を丁寧に作らないと、あとが辛くなるんですよね。その辺の考えが少し足りないかな、という感じがあります。それと、脚本上あまり感心しないと感じたのが、記憶を消す必要のある未来人が敢えて記憶を残すようなものを残していくくだり。態々泣かせに行く必要はないのにこういう演出をするところが残念ですね。脚本に矛盾を作るようなネタを入れるくらいなら、こうした矛盾を解消する方向で脚本を作る必要があるんじゃないかな?[DVD(邦画)] 6点(2012-01-03 01:21:23)

74.  アントキノイノチ 《ネタバレ》 何か前のお二人が言いたい事を言ってくれた様なので、あたしはザクッとくだらない意見として書きます。 原作を読んでいないので想像ではあるけど、これって、ネタ有りきで作られた小説だよね。 で、オチも多分そうなんだろうな、と思って見たらその通りなわけで、総じていえば非常にまっさんらしい物語だとおもいます。でね、映画にした時に小説通りに脚本を起こしたらこうなっちゃうのかな、という悪い意味でのお手本に思えて仕方ないんです。役者は良くやってたと思いますよ、でも、結実した結果がこれだとすると、非常に残念かな、という気がします。かなり無駄な部分があるし、現実と回想を織り込むのはこうした映画ではありがちだけど、ここまで時間が長いと、話に繋がりが保てなくなるし、困ったもんだな、と。 客引き目的なのだろうけど、エンドロールであの曲は絶対に合わないです。歌詞はそれほど悪くないのに、音楽性の方が強いから全く響いてこないという印象です。若い人受けを良くするなら、ヒップホップの方が良かったんじゃないかと。[映画館(邦画)] 6点(2011-12-21 12:51:49)《改行有》

75.  ステイ・フレンズ まぁ、ごくハリウッド映画にありがちな出来る社会人の恋愛事情をネタにするという類の映画ですね。ただ、面白いな、と思ったのはこうした映画って単なるバカっぽい映画になりがちなんだけど、二人の親がそれぞれ主役以上に馬鹿っぷりを見せる所だろうね。それが全然嫌味っぽく見えないし、主役たちの汚点の様に見せておいて、ちゃんと救いになっているのいうのが面白いなと思います。[映画館(字幕)] 6点(2011-11-02 23:54:03)(良:1票)

76.  イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ あたしは絵心が全くないので、絵についてとやかくいう気はない。現代アートって非常に分かりにくい世界だし、その意味ではグラフィッティは画の素晴らしさよりもそこに残すということにこそ意味がある世界のものだろうし、全く興味のない人にはただの落書きに過ぎないだろうからね。 なんかその辺を強く考えながら見ていました。バンクシーが映画で何を見せたかったのかは何となくわかるんです。でもそれが成功だったのかどうかというと…微妙な気がするんですよね。現代アートに何が正しくて、何が間違っているのか、なんていうのはないのだけど、結果的に彼の映画もMBWの作った映画と何ら変わらない気がするし、ドキュメンタリーとしては非常に意味のあるのがのような気もする。多分、こうしたコメントそのものが彼から見れば思うツボって気もします。日本人にもタツノコ爆発を現代アートとして蒐集家から多額の金をふんだくっている人が居るけど、そういう芸術家に対しての揶揄としては中々痛烈なメッセージを残しているという部分はドキュメンタリー映画としてはいいね。[映画館(字幕)] 6点(2011-10-15 20:53:45)(良:1票) 《改行有》

77.  神様のカルテ 《ネタバレ》 悪くないですよ。 櫻井は正直あまり演技が上手くないと思っていたのだけど、今回はそれがその上手くない感じが逆に変な不自然さを強調させる事になって、良かったと思います。多分、二宮ではそつ無くこなしすぎて、面白味が出てこないし、松潤では顔が立ち過ぎて、駄目だったろうし、そう考えると、最良の人選だったんじゃないかと。あの朴念仁っぷりは中々良かったんじゃないかな。でも彼の変人っぷりが物語の中で非常に中途半端な感じがあるのが物凄く気になりました。原作を読んでいないので、良く判らないのですが、映画を見ていて要らないと思ったのが住んでいる旅館の住人達とのエピソードかな。多分、あれがイチの変人っぷりを見せる様に作られている筈なんだけど、イチの行動が中途半端なのに、出てくる住人たちが個性が強すぎて、あそこだけ物語の中で変に浮くんですよ。物凄く判りやすい服装や髪型で見せるのだけど、あの部分だけはちょっと監督のセンスを疑いますね。あまりにもわざとらしくしか見えないし。文学青年にしたって絵描きにしたってその時代のセンスというのはある訳で、何もあそこまで定型的にする必要があったのかが疑問です。学士が帰郷するエピソードは後でイチの行動に影響を与える話ではあるけど、それほど必要性は無いしね。もっとイチとハルの話に特化できたと思うし、重要な台詞も他のエピソードに置き換え可能だしね。 物語としては非常にオーソドックスな医療ドラマで、こういうのが受けているのは良くわかるのだけど、面白くするためには、もっと主題を明確にしないといけなかったんじゃないかと思います。[映画館(邦画)] 6点(2011-09-14 15:21:12)(良:1票) 《改行有》

78.  コクリコ坂から 《ネタバレ》 「ゲド戦記」の酷さに比べれば、宮崎吾朗の腕は上がっているのはハッキリと見て取れ、物語としては少女漫画原作のいわゆるメロドラマという所で、これ自体は悪くないと思います。学生集会の馬鹿騒ぎも昔の宮崎アニメを髣髴とする、コミカルな演出もされていて、そうした意味で、この映画自体は思ったほど悪くは無いのかな、と思います。何にも無い、なんでもない日常に一陣の風が吹き込む感じというのは、個人的には好きです。但し、内容的にはどうかな?という部分がかなりありますよね。例えば国際信号機についてはフォネティックコード(旗のアルファベットコード)レベルの説明しか無いし、BGMの使い方が物凄く雑だったり、主人公が何故「メル」と呼ばれるのかを伝える部分が無いなど、普通に観に来た人ならだれでも「???」と思ってしまうことが満載で、こうした演出の配慮の無さは本当に宮崎駿が脚本書いてるのか?と疑いたくなるほどでしたね。細かい部分ではあるけど、こうした部分の緻密さがあってこそ、映画そのものを面白くなると思うので、こうした部分でこの映画が配慮に欠ける感があるのが残念です。 で、ここからはジブリそのものの問題ですが…なんでこうした物語の映画を夏休みに持ってくるのかがさっぱりわかりません。単に集客したいだけと思われても仕方ないですね。その意味では鈴木敏夫のプロデュース能力は高いのかもしれないけど、この映画を子供が見て楽しめるのかというとあたしはちょっと首を傾げます。ネタを持ち込んでいるのが宮崎駿という事もあって、完全に彼の趣味であるのはわかるのだけど、あれだけ子供に対して配慮をしていた筈の人が、ここまで子供をバッサリと切ったとしか思えない様なアニメの脚本を書くことに、疑問を感じてしまいます。宮崎吾朗監督が、宮崎駿と鈴木敏夫がジブリから居なくなったら、ジブリ自体が消滅するだろうと言ったようなニュアンスの話をラジオインタビューで受けていたが、正しくそうなんだろうなぁという気がしますね。後進を育てるような事をしつつ、その後進の芽を摘み取ってる感が否めない宮崎とプロデュース能力は抜群でありながら、それを追従するようなプロデューサーが現れない鈴木の二人を擁するジブリの先行きを本当に心配になってしまいます。 [映画館(邦画)] 6点(2011-07-24 10:29:21)(良:1票) 《改行有》

79.  ザ・ライト -エクソシストの真実- こうした作品についてはかなり賛否が分かれる様な気がします。内容的に実話を元にしているのは事実として、こうした悪魔祓いみたいな物は宗教的価値観を大前提に置いた上で行われる儀式なので、素直に受け止めてしまうのはかなり危険があります。一歩間違えればキリスト教のプロパガンダになりかねない部分が多い訳で、実際に脚本と構成を考えた場合、かなり誘導的な部分が観られます。他の宗教観の持主には受け止めがたい部分もかなり見られるのでこの映画を見る際には真っ向からこの映画を事実と受け止めてしまうよりも、少し達観して観るのが正しいのではないかと。 まぁ、それにしてもアンソニー・ホプキンスの演技は実に見事な物で、それを観るだけでも十分に満足出来るますね。[映画館(字幕)] 6点(2011-05-07 10:19:52)《改行有》

80.  ねこばん3D とび出すにゃんこ 元はUHF系局のショート・ドラマらしいけど、面白い。 昨今の映画から見れば、非常に退屈な映画なんだけど、その表現手法が夏目漱石や内田百ケンの書く小説の様な伸びやかな文体に見え、それが故に観ている側をよりほのぼのとさせるように感じます。伊武雅刀がまたこういう物語に合わないかとおもいきや、これがピッタリなのも良いですね。劇中で頑なに無表情の主人公と孫が最後に見せる笑顔はとても素晴らしくて、観ているこちらも笑顔になる、変わった映画だし、変な映画でもあるし、中身らしい中身も無い映画だけど、終わって劇場を出るときには晴れやかな気持ちになれる、そんな映画でした。 あれ、これだけ書いておきながら、全然ネコの話が出てこないや。 ちゃんとたくさん出てくるので、ネコ好きな人には更にオススメです(あたしは犬の方が好きなんだけどね)。 [映画館(邦画)] 6点(2011-03-04 12:29:41)《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS