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コメント数 3874
性別 男性
年齢 53歳

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61.  武士道残酷物語 《ネタバレ》 男色の殿様に弄ばれた揚げ句にチ●ポをチョン切られる話が「武士道」なのかどうなのか、よくわからんけど、何となくタイトルとしてはカッコいいので、OKでしょう。まあ要するに、封建制の不条理が子々孫々7代にわたって現代にまで繋がっている、というオハナシ。 各時代の主人公を同一人物が演じることで、手塚治虫の火の鳥方式というか、バック・トゥ・ザ・フューチャー方式というか、そういう輪廻や業のようなものを感じさせます(?)。 正直、オムニバス形式というもの自体に、つまみ食い的な弱点があると思うのですが、この作品、人間関係というものを描くのに7話構成というのはさすがに細切れの印象で、オムニバスの弱点が幾分、露呈してしまっているように思われます。消化不良気味のエピソードもあって。 もちろん、この「理不尽の連打」みたいなものに作品の狙いがあるのでしょうけど。あの手この手で苦しめられるご先祖様たち。いささかネガティブな要素ばかりを抽出し過ぎじゃないのかい、というツッコミはさて置き、封建時代ってホント理不尽だよねえ、と思ってたら、現代でも同じようなことが行われていて、負の連鎖は子孫のためにも断ち切らにゃいかんよなあ、と。 あと、妙な日記を残すと、子孫に色々と心配をかけちゃう、ということですね! とりあえず、錦之助はこの作品でいい仕事してると思いますが、それ以上に、各時代の憎まれ役を演じた皆さんが、ナイスでした。[インターネット(邦画)] 7点(2021-11-13 07:48:29)《改行有》

62.  浮世絵残酷物語 武智鉄二監督の残酷物語シリーズ第二弾(シリーズではないかもしれないけど)。もちろん世界残酷物語とは何の関係もなくモンド映画でもないけれど、日本らしい題材でもって、さしずめ日本残酷物語とでも言ったところでしょうか。 ただ、前半こそ、浮世絵で究極のエロスを表現するべく、絵師が絵のモデルとして娘を弟子に手籠めにさせる、という狂気が描かれるものの、だんだん浮世絵とはあまり関係ない話になっていって、最後はある意味普通の「血塗れ殺戮ショー」となってしまうのが、何だかよくわからん。こういうのを「残酷」って、言うんだろうか? それより、時代劇にしちゃあ、貧相だなあ、というのが何とも残念。手持ちカメラでそれなりにカメラワークにこだわったのかもしれないけれど、無意味に映像がブレて、これがどうにも安っぽく見えてしまう。 ハダカや濡れ場もふんだんに登場しますが、これももう一つパッとしない。ちょっとポエムなシーンもあって、うん、ちょっと恥ずかしいかも。 という、これも変なエロ映画でした。[インターネット(邦画)] 5点(2021-11-08 22:39:51)《改行有》

63.  戦後残酷物語 戦後の混乱期、進駐軍のMPに強姦され人生を狂わされてしまった女性の姿を描く。日本の立場が弱かった時代の理不尽な苦しみを描こうという気持ちはよくわかるんですけれど、何せ原作が、後に「ノストラダムスの大予言」で悪名を馳せる、あの五島勉氏。と言うんだから、もうこれは、運が悪かったとしか言いようがありません。ほぼ、ぶち壊し(笑)。 こういう題材なら、やっぱり松本清張とか。何か他に手があったのでは。と今さら言っても、ねえ。 米兵たちはひたすら好色一直線。だもんで、やたらレイプシーンが繰り返されて。まあ、それなりに主人公の人生にも起伏はあるんですけど、それでもさすがに単調。煽情的なのに、単調。込み上げるべき怒りも、これと言って込み上げて来やしない。 でもって、哀しいラスト(?)を切々と歌い上げる、謎のフォークソング風の歌声。込み上げるべき涙も、どう足掻いたって込み上げる訳もなく。 なんか、五島勉のせいとばかりは言えないような気がしてきたなあ。変なエロ作品でした。[インターネット(邦画)] 4点(2021-11-07 22:26:13)《改行有》

64.  不良番長 猪の鹿お蝶 《ネタバレ》 不良番長シリーズ第2作。サブタイトルを見ると、かの大傑作『不良姐御伝 猪の鹿お蝶』の派生企画みたいですけれども、製作されたのはコチラの方が先。というのが、映画というものの不思議なところ。 コチラの作品で先にスクリーンデビューした「猪の鹿お蝶」さん、これがまた、大して活躍しないんです。 何しろ、この作品では不良番長こと梅宮辰夫の仲間として、千葉真一に菅原文太まで登場。豪華そろい踏みで、猪の鹿お蝶さんが活躍するまでもなく気分は盛り上がり、彼女の役どころはせいぜい、賭場のイカサマ見破り要員らといったところ。 千葉チャンか文太さんか、どちらかは敵役に回った方が、さらに盛り上がったんじゃないの?と思えてしまうくらい、敵役側がイマイチなんですが、そんなキャスティングの妙などをこのデタラメな不良番長シリーズに望むのがそもそも野暮というもの。 クライマックスはヤケクソのようにマシンガンをぶっ放し、これでもかと人が死んでいき、いやあ、ヤケクソってイイよなあ、と改めて思う次第。[インターネット(邦画)] 6点(2021-11-06 23:08:58)《改行有》

65.  ヤコペッティのさらばアフリカ タイトルに「ヤコペッティの」とわざわざつけるのは、作品に箔をつけるためなのか、それとも眉に唾をつけて見てくださいということなのか。 最初の方の裁判のシーンからすでに、いかにも「監督がスタートと言ったら喋り始めてください」とか「目の前で撮影しますけどカメラの方を見ないように」とか言いながら撮影してそうな雰囲気が。これはドキュメンタリーなのか、素人が出演する再現ドラマなのか、疑いだしたらキリがない。 それ以外のシーンも、もしこれがあくまで傍観者の視点、目撃者の立場で撮られたものだったら相当な準備のもとで撮影する必要があり、もうちょっとその苦労を踏まえてじっくり見せたくもなるだろうに、それにしちゃあ随分アッサリと場面が転換していくよなあ、と。 要するに、ヤラセを疑ってしまうくらい、次から次へと見事に編集が流れていく、いやはや驚くべき作品なのです。撮影で3年間帰れなかった、だって? いえいえ、むしろ、よくぞこれだけのものをたった3年で撮ったもんです。←まだ疑ってるのか? 動物への殺戮、人間への殺戮が繰り返される、我々の日常とかけ離れた世界。植民地支配から独立へと向かい始めた混乱のアフリカへ視線を向けた、という点だけでも大きな意義があり、ヤラセの是非に世の視線を向けさせた点にも少しだけ意義があり、迂闊にコメントしづらいながらも色々と感じるところのある作品になっています。 ちなみに、発砲シーンで鳴り響く銃声は、もちろんマカロニウエスタンでお馴染みのアレです。[インターネット(字幕)] 7点(2021-10-24 22:39:45)《改行有》

66.  続・網走番外地 ハードボイルド・サスペンスアクション。なにがどう網走番外地なのかよく分からんけれど、石井輝男監督の得意そうなオハナシになってます。 繰り広げられるのが、マリモの争奪戦(?)というところに辛うじて北海道色が出ているのですが、早々に青函連絡船に乗り込んで本州へ移動。ストリッパーの一行だの、女スリ師だの、次々に登場する人物たちが見事にストーリーに絡んで、いやアラカンの絡み方はさすがに無理があるけどそれもまた一興、目まぐるしい展開の中、クライマックスの火祭りへ。 いや、別に誰もマリモそのものが欲しい訳でもないのだけど、最後までマリモの争奪戦をやっている、ってのが、イイじゃないですか。[インターネット(邦画)] 7点(2021-10-12 22:33:44)《改行有》

67.  いい湯だな全員集合!! ドリフの代名詞というかキャッチフレーズというか、その「いい湯だな」をタイトルに持つこの作品。しかし大して温泉情緒を感じさせないのが、残念と言えば残念。しかしドリフ映画に出てくるドリフの面々は、基本的にあまり恵まれない存在なので、ゆっくり温泉でくつろいで・・とはなかなかいかないところ。 それはいいんだけど、いかりや長さんと他の4人との対立軸もあまり無くって、ハードボイルドを合言葉にドリフ5人がずっと行動を共にしているのが、どうも張り合いが無いのです。やはり長さんは憎まれ役がよく似合う。[インターネット(邦画)] 5点(2021-10-06 23:03:02)《改行有》

68.  緋牡丹博徒 一宿一飯 前作の熊虎親分と何がどう違うと言われても困るけれど、でも、相当ヘンテコになってます。しかしこれこそが鈴木則文監督の思い描いた熊虎親分そのもの、なんですかね。ここから先は、脇役には収まり切らないので、主演作『シルクハットの大親分』で、どうぞ(これがカッコいいんだ。アホだけど)。 今回、藤純子演じる主人公を支えるのが鶴田浩二。彼らの前に立ち塞がる敵の凄腕が、菅原文太。こうやってみると、このヒト、悪役の方が似合ってそうな。鶴田浩二vs菅原文太、シビれますな。 白木マリと西村晃のサブストーリーも印象的だし、クライマックスにおける製糸工場での死闘も目を引きます。 充実してます。[インターネット(邦画)] 8点(2021-09-28 19:41:30)《改行有》

69.  未知への飛行 《ネタバレ》 作品のテーマ、制作時期、その他のゴタゴタによって、『博士の異常な愛情』と比べられがちですが、刻一刻と迫り来るタイムリミットに向かってそれぞれがそれぞれの立場で足掻き続ける姿を克明に描いている辺りからの連想でいくと、「日本のいちばん長い日」なんかも思い出したりします(勿論、リメイク版ではない方)。 誤ってソ連への水爆投下命令を受け取った米軍爆撃機がモスクワへと向かい、米大統領ですらそれを止められない事態に。このままではソ連の報復により米ソが互いに全面核攻撃に踏み切り、いよいよ人類最終戦争が勃発するのか。 「いやいや、ソ連が報復すれば自らの破滅を招くだけだから、報復は不可能、よって何も問題なし」という謎のパラドクス。信じる気があればどんなことでも信じられるかもしれないけれど、問題は、何も信じられない、ということ。 映画は密室劇の様相を呈し、わずかな情報源といえば、壁のパネルに簡略表示される米軍機の様子と、モスクワと繋がったホットライン。 こちらが混乱しているように、電話の向こうでも混乱しているのだろうけれど、その様子は映画では直接描かれず、米大統領が感じるもどかしさを、映画を見る我々も共有することになります。 絶望的なまでにそこに横たわる不信感。相手を信じることより、相手に信じさせることの難しさ。我々は、「相手が自分を信じている」ことを、信じることができるだろうか? さらには、アメリカが米軍機を撃墜せねばならない矛盾。ソ連が米軍機を撃墜することをアメリカが支援する矛盾。平和の代償はどんどん大きくなり、ついには。 ラストに出てくる、「こんなコトは実際には起き得ません」風のテロップ、これをここで出さなきゃならないということ自体に、かえって不安を感じてしまったり。[インターネット(字幕)] 9点(2021-09-11 13:41:26)(良:2票) 《改行有》

70.  アルフィー(1966) 《ネタバレ》 若き日のマイケル・ケインが色男の女たらしを演じていて、大丈夫なのかな彼につとまるのかな、と少し心配になりますが、他の男性出演者の容姿レベルを落とすことで何とかサマになってるような(?)。 恋愛観だか何だかをカメラの向こうの我々にしきりと語って聴かせ、とりあえず彼なりのコダワリはあるようなのですが、見ている限り、節操なく片っ端から女性に手を出してるようにも見えて、まるでその後の彼の俳優人生における役選びそのもの、と言ったところ。 好き勝手やってるようでも、実はシガラミに縛られてる訳で、何せ男女のこと故、「妊娠」ってのがそこに絡んでくる。子供が生まれてみりゃ、これもイイもんだ、と思ったり、はたまた堕胎の現実を目の当たりにしてショックを受けたり(その前触れのような、窓の外の雨)。 最後はドン・ジョヴァンニに地獄に堕ちちまえ、ってなもんですが、この程度では人間、なかなか地獄には墜ちないみたいですな。しかし歳とともに、上手くいかないことも増えてきて、何となく寂しい気持ちにもなって、反省する気はさらさらないけど、徐々に生活も変わっていく。さて、こんなヒトもいずれは、いいお爺ちゃんに、なるんですかねえ。[インターネット(字幕)] 7点(2021-09-05 13:07:56)《改行有》

71.  いれずみ突撃隊 時は戦時中、中国戦線の部隊へ転属となってきたのが、いれずみ入れたヤンチャ坊主の高倉健。いっぱしのヤクザ気取りだけど、大口を叩きすぎるところもあり、ちとアヤしい。古参兵によるイジメが横行する部隊の中で、持ち前の反骨精神で何かと反発しては、営倉に放り込まれたり。 それを時に厳しく時に温かく見守る上官は、表向きは隠しているけど実は、そのスジでは大変名高いお方。という訳で2人の間には独特の関係が。要するに、ウルトラマンレオとセブンの関係みたいなもんですかね。 健さんと周りの兵隊たちとの関係に加え、「慰安所」の女性たちも描かれ、彼女たちの生き様を見せつけて物語に幅を持たせます。 戦闘シーンは、何だか西部劇調。中国側の兵士をアメリカ先住民みたいに描いていて、ダイナミックではあるけど、こんな描き方して大丈夫なのか、とちょっと心配になってきます。こんな映画に出てることがバレたら、健さんの中国での人気に傷がつきそうな。とりあえず内緒にするべし? 若々しい健さんの活躍は、その無鉄砲さがコミカルでもある一方、戦争ならではの悲壮感もあって、ラストの余韻はなかなかのものがあります。[インターネット(邦画)] 7点(2021-09-04 12:54:34)《改行有》

72.  ハワイの若大将 正しくは「サライの若大将」。んなアホな。 ハワイと言いながら、どうせそんなシーンはごく一部でしょ、どうせ最初の30分以上はハワイなんか出てこないんでしょ、とタカをくくってたら、開始からギリギリ30分弱で、若大将はサライの空、じゃなかったハワイの空へと旅立ちます。 その理由というのが、カンニング騒動で青大将ともども大学を停学になり、それに合わせてハワイに渡った青大将が現地で悪行三昧、というほどでは無いにしても、とにかく彼を日本に連れ帰るべく若大将もハワイへ。 海外でも臆せず堂々としているのが、さすが若大将、といったところですが、早速パスポートと財布を無くしてしまい・・・という、全くヒネリも何もないありきたりな展開。とか言っちゃいけないのかな。海外旅行の珍しい時代、まさにベタネタの最先端といったところでしょうか。 あとはもう、別にハワイでなくてもいいやんか、という極めてどうでもいい展開。ただ、ワイキキの光景が今と本当に異なっていて、あの高層ホテル群がまだ殆ど建っておらず、日本の鄙びた海水浴場と大差無いように見える。なかなか貴重な光景です。ただダイヤモンドヘッドだけが、今も昔も変わらない。 で、早めにハワイへ来たと思ったら帰るのも早く、早々に帰国後、終盤はヨットレースを延々と見せられ、これがまたちっとも面白くない。 その面白く無さこそが、加山雄三そのもの、という気もするんですが、それを言っては身も蓋もないので。[インターネット(邦画)] 4点(2021-08-26 22:17:57)《改行有》

73.  恐竜グワンジ 《ネタバレ》 どうせグワンジ君は映画中盤くらいまで登場しないんだろう、と思ってたら、まあ、その通りなんですけれども、いざ登場したらもう、圧巻です。これでもか、と細かい動きを見せてくれます。 ストーリーはつまるところ、『キング・コング』と大差なく、とっ捕まったグアンジ君が見世物として連れてこられた都会で逃げ出し大暴れ、というもの。しかしやっぱり都会で暴れてナンボですから、これでいいんです。原子怪獣リドサウルスしかり、金星怪獣イーマしかり。などと言ってると、炎に包まれた最期とか、ゾウとの死闘とか、『キング・コング』以外にも色々と焼き直しが入っているような・・・。 しかしコレ、特殊効果の技術はスバラシイです。まさにダイナメーション技術の到達点。人間と恐竜とが直接触れ合うのはさすがに無理だとしても、投げ縄で両者を繋いで見せるなど、俳優とコマ撮り人形とが同一画面上で一緒になってアクションを繰り広げます。スティラコサウルスの腹に槍を突きさすシーンなど、あまりに自然な描写となっていて、ドキリとさせられる程。 グアンジ君はちょっと青みがかった色をしていて、何故かそういう点にも妙に納得してしまう。恐竜ってのは爬虫類、トカゲの親分。え、羽毛恐竜だって? そんなの知りません。グアンジ君は腕の指が三本、だったらきっとアロサウルスだね。アロサウルスは青色、ティラノサウルスは茶色。という私の間違った思い込みを補強してくれる、これは実にいい映画です。 西部劇と恐竜、という相性もバツグンで、それでいて終盤はパニック映画にもなっていて、別に過去の作品の焼き直しだっていいじゃないの、見どころは一通り押さえていて、特殊効果も手抜き無し。何より、これぞ恐竜、という描写がうれしくって。いやあ、いい仕事してます。[インターネット(字幕)] 7点(2021-08-12 17:50:09)(良:1票) 《改行有》

74.  不良番長 近年、昭和がイカしてた時代であるかのように吹聴され、それも80年代のバブルこそがイカした昭和だ、みたいな風潮があるけれど、いえいえ、本当にイカしていて本当にブッ壊れてたのは、70年代だと思います。その壊れ具合がよくわかる一例がこの、東映一のシリーズ作品数を誇る『不良番長』。製作はまだ1968年ですから、実は60年代末期からすでに、ブッ壊れ始めてたんですねえ。 不良番長こと神坂弘を演じるは、もちろん梅宮辰夫。どう見たって、不良にも番長にも見えないんですけどね。スーツ着てたりなんかすると、会社の重役みたいにすら見えてくる、妙な貫録が。 その彼がチンピラどもを引き連れて、まー、ロクなコトをしません。いきなりのアベック襲撃に始まり、やりたい放題のオンパレード、悪辣の限り。しかしカメラが回っているからこの程度なのであって、カメラの無いところではこの出演者たち、何をやってたのか想像もつかぬ・・・という、映画の存在自体が不良の極みみたいな、悪い意味で「伝説のシリーズ」となっちゃってます。 で、この不良軍団が、ヤクザの抗争に参入し、クライマックスでは単車をブッ飛ばし、トラックで突入し、しまいにゃマシンガンを乱射。一体どうしてこんなコトになってしまったのか。それはひとえに映画自体が「不良だから」。これぞアナーキズムの極致、ナンセンスの極致。こんなのホメようがない、という最上のホメ言葉を贈るしかありません。[インターネット(邦画)] 7点(2021-08-10 17:47:37)《改行有》

75.  柳生武芸帳(1961) オープニングの映画会社のロゴ、「ニュー東映」ってのがなかなか珍しくって、お釣りにギザ付10円玉が混じってたときのように、ちょっと得した気分。 しかし要するにこれっていわゆる「B級映画」ってやつ?などと思うと、東映時代劇よりエキストラが少ないんじゃないの~とか、スタジオ撮影なのになんでこんなに吐く息が白いんだ、とか、変なコトが気になってきたりもします。 それはともかく、物語はというと、柳生武芸帳(?)の争奪戦、みたいなオハナシで、武芸帳への関心がイマイチ薄そうな柳生十兵衛はあまり物語に関係無さそうなのですが、一応、主人公。演じるは、何と言ってもこの人、近衛十四郎。何かにつけて、よく分からない高笑いを繰り返しても、不自然ではない、というのがこの人の持ち味です。それにしてもなぜ、高笑いばかりしてるんだろうか。 あったはずの武芸帳(?)が行方不明になったり、色々と事件が起こりますが、最後は何と言っても十四郎アクションが炸裂。多少投げやり気味のワイヤーアクションなんかもあったりして(いやもう、これで充分です)、外連味もたっぷり。[インターネット(邦画)] 7点(2021-07-07 22:58:16)《改行有》

76.  昭和残侠伝 一匹狼 最初の方で高倉健と池部良とが出会うも、殆どすれ違い状態。このままでは池部良が単なるチョイ役で終わってしまうではないか、だけどもはや彼とは遠い物語となり、ストーリーに絡むのは無理だよね。と思ってたら(思わないけど)、ちゃんと凄まじい偶然により二人は皮肉な再開を果たします。 強引な展開、故の味わいなり感動なりってのは、やっぱりあるわけで。運命ですね、これは。 で、二人の間の因縁。はたまた、悪辣なる親分に率いられたヤクザどもの横暴と、繰り返される悲劇。王道ストーリーです。だけどそこに、この二人ならではの味があって。どうしてこうも、この二人は落ち着き払ってるんでしょうか。その落ち着きが頼もしくもあり、と同時にそこには、静かな悲壮感も感じさせます。わかっててなお、ホロリときちゃう。 そういや、新喜劇の小島慶四郎さんが出てます。若い!いや、変わらない![インターネット(邦画)] 8点(2021-07-07 22:40:06)《改行有》

77.  帰ってきたドラキュラ 1年前にドラキュラを倒したはずなのに、再び惨劇が繰り返され、司教がドラキュラ城に出向いて封印の儀式を施す。しかし結局は司教一行が足を運んだが為に、ドラキュラが蘇っちゃう皮肉。 じゃあ、ドラキュラがまだ復活してなかったんだったら、あの冒頭の犠牲者は何だったんだよ。とか言うことはこの際、どうでもよくって。この後、映画の半分くらい、何も起きずにズルズルとオハナシが進んでしまうことの方が、問題。 しかし、色彩的な映像が目を引いて、何も起きないながらも結構、惹きつけられます。いよいよドラキュラが暗躍し始めても、これまたやることいちいち、スローモーなのですが、それがドラキュラらしさでもあって。じわじわと迫ってこられて、なぜか逃げられない、という恐怖。いや、所詮はクリストファー・リーのジジ臭い顔なので大してコワくはないけれど、あの「血走り過ぎた目」の描写などで、映画の色彩が活きてます。 家々の屋根を舞台にしたシーンなども、何となく現実離れした感覚があって、なかなか悪くありません。 音楽も映像にピタリと合わせていて、キマってるし。 最期はちと、おマヌケでしたけれども。[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-28 23:07:06)(良:1票) 《改行有》

78.  関東テキヤ一家 「仇の一家へ殴り込みをかける主人公、その歩く姿の背景に流れるのは、主演俳優のヘタクソな演歌」というクライマックスシーンは、もう既視感バリバリなんですが、その主人公が高倉健ではなく菅原文太というのがミソ。 そんなんどっちだって大差無いわい、などと言うなかれ。いやここだけ見たら大差無いかもしれないけれど、やはりそこは菅原文太。そして監督が鈴木則文。血飛沫飛び交う殴り込みの激しさがある一方で、全体的にはユーモアが溢れてます。まず、ヤクザ映画でありながらも、あくまで「テキ屋」なもんで、少し寅さん路線も入ってます。寅さんよりガラが悪く、そして寅さんよりも、ヤセ我慢の世界。 興行のハナシが出てくるのは題材からしてもごもっとも、ではあるけれど、そこで全女が登場する、というのがなかなか貴重。かつて全女が不渡り出して倒産した時には「現存する日本最古のプロレス団体が倒産」とニュースで騒がれたけど、そう、何せこの映画の頃にはまだ新日も全日も無かったんだもんね。 アラカンの親分は、やっぱり見ててヘンなんですが、他の人では出せない味があります。そして桜町弘子姐さんの、こちらは掛け値なしのカッコ良さ。その他、例によって例のごとく多彩な登場人物たちが収まるべきところにピタリと収まって。お見事。[インターネット(邦画)] 7点(2021-06-14 23:04:27)《改行有》

79.  アルジェの戦い アルジェリア独立を目指しテロ行為を繰り返す活動家たちと、手段を選ばずそれを押さえ込もうとするフランス当局との戦い。 物語の軸には、一人の青年が組織に入り、やがて幹部となって、ついにフランス軍に追い詰められる(冒頭シーン)までの姿、というのがあるのですが、映画の多くを占めるのは、凄まじい爆破テロ、市街地での銃撃戦、フランス当局による拷問。そして何よりも、アルジェリアの名も無き民衆の表情、視線、があります。 フランス側が手段を選ばない一方で、テロリスト側も平気で騙し討ちを行い、泥沼のような戦いが繰り広げられます。その綺麗事ではない闘争模様が、作品の迫力となって、見る者に迫ってきます。[インターネット(字幕)] 9点(2021-06-06 13:37:54)《改行有》

80.  火線地帯 ラインシリーズ最終作、という以前に、旧・新東宝ほぼ末期の作品で、石井輝男がいなくなって助監督が代理で監督を務めたような形になってます。が、作品を見る限り、貧すれば鈍す、と言うこともなく、なかなかトンガった演出でハードボイルドアクションの世界を作り上げてます。 チンピラ二人組が良からぬ事をしでかしてヤクザ組織に追われるも、ライバル組に拾われて、ある「ブツ」の強奪に関わることになる。 一方で何やら怪しげな雰囲気を漂わせつつ、彼らの周りで暗躍する謎の男・天知茂。 謎の部分をすべて天知茂のキャラに押し込んでしまったのが正解だったのかどうなのか、全体的に物語が伸びず、こぢんまりした印象は拭えませんが、青春映画の要素を絡めつつもこうやってギャング映画みたいなことを大真面目にやっているのは、今となっては貴重です。 天知茂は、普通のライターも持っていたのであった。[インターネット(邦画)] 6点(2021-06-06 12:21:47)《改行有》

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