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プロフィール
コメント数 73
性別 男性
自己紹介 映画をいっぱい観るようになったのは、大学生になってから。
映画を創作できること自体とてもすごいことだと思うので、
なるべく誠意のあるレビューを書こうと思っています。
好きな映画のレビューだけ書こうと思っていたのですが、
ちょっと個性が埋没してしまいそうなので、おいおい酷評も
入れちゃおう。

☆好きな監督☆

黒澤 明
山中貞雄
溝口健二
エルンスト・ルビッチ
フランク・キャプラ
ビリー・ワイルダー
アルフレッド・ヒッチコック
ミロス・フォアマン
チャン・イーモウ

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61.  あなただけ今晩は 《ネタバレ》 緑のストッキング、警官の制服、鏡、子犬にいたるまでの効果的な小道具の扱いはさすがの一言。さらにジャックレモンがこっそり市場で働く場面は、台詞を一切使わず、映像だけで面白おかしく表現していて秀逸です。いわばチャップリン喜劇のような無声映画時代のドタバタコメディの臭いを感じさせる演出ですが、ストーリーのドタバタぶりも半端じゃないです。レモンがX卿を演じるあたりから、わくわくするような展開が続きますが、正体を最後までシャーリーマクレインに明かさなかったところがポイントです。これを避けたことでドタバタぶりはどんどんエスカレートして行き、無理な設定を笑いで押し通して行くことになって行きます。最後にはワイルダー自身も収集がつけられなくなってしまったようで、X卿を教会で出現させるラストは、まさにそんなワイルダーの照れ笑いが聞こえてきそうなシーンになっています。『アパートの鍵貸します』と同様に、お互いが全てを知った上でのハッピーエンドも考えられたはずで、そちらの方が収まりはよかったとも思いますが、これはこれで面白いから良しとしましょう。どうしても『アパートの鍵貸します』と比べたくなりますが、こちらはかなり喜劇に偏った、似て非なる作品です。 8点(2004-01-11 18:58:56)

62.  生きる 《ネタバレ》 「生きる」とはどうゆうことか。この難解なテーマを内包した映画は多くあるけれど、ここまで明白にこの難問に取り組んだ作品は数少ないのではないでしょうか。その意味で黒澤監督が稀有な作家であることを証明する作品と言えるでしょう。小田切や小説家との出会い、さらには息子夫婦との関係の中で、主人公の老人が「生きる」までの心情を時間をかけて描き、見事に「ゴンドラの唄」に集約させていきます。冒頭では、胃のレントゲン写真にナレーションを付けて、物語のあらすじをほとんど教えてしまい、途中でまたしてもナレーションによって主人公の死を唐突に告げる大胆な構成。この構成によって、観客はこの老人の生き様をより客観的に見つめることになり、「生きる」というテーマを強制的に考えさせられるはめになります。市民課から始まって、公園課、ついには市会議員にまでに及び、最後にまた市民課に戻されるという、たらい回しのシーケンスの長さ、しつこさ、描写の上手さは、まさに出色の出来映え。さらに葬式の後、姿勢を改めたと思われた後任職員が舌の根も乾かぬうちに相も変わらずたらい回そうとする、この説得力。役人への強烈な批判とともに、真に「生きる」ことの難しさを巧みに指し示しています。ラストで、黒澤監督は子供たちの声を公園に響かせ、少しでも「生きる」ことができた老人へ賞賛を送ると同時に、あなたは「生きる」ことができますか、と静かに問いかけてきます。黒澤ヒューマニズムが最も如実に現れている傑作です。9点(2004-01-11 18:42:38)(良:2票)

63.  アパートの鍵貸します アパートの鍵が示す自己と役員用トイレの鍵が示す世俗的な欲望、物語を省略する壊れたコンパクトなど、巧みな小道具の扱いはまさにワイルダーのお家芸で、本作でもやはり大きな見どころの一つでしょう。おそらくは多くの監督や脚本家がワイルダーの豊富なボキャブラリィを羨ましく思っているに違いありません。ジャックレモンとシャーリーマクレインも素敵です。特にジャックレモンは、気弱さと庶民性を巧みに強調することで、少々急展開とも言える結末にも関わらず、作品になんとかリアリティを保たせて、現実感を与えることに貢献しています。ハッピーエンドなコメディにも関わらずなぜか時折漂う物悲しさ、哀愁はまさにこの現実感によるもの。「仕掛け」の多いシナリオに飲み込まれなかったジャックレモンに拍手です。 9点(2004-01-06 23:36:12)(良:1票)

64.   《ネタバレ》 楓の方が首をきられるシーンでの躍動感と凄み、大炎上する城、ラスト近くで三郎が矢に倒れるシーンでの衝撃など、見応えのある場面が点在していますが、途中で何回か息切れをしてる感があります。新人や素人の役者を使い、自然な演技を求めたというものの、逆にあまりにもお芝居が堅く、効果的ではない気がします。『影武者』にも言えることですが、違和感すら覚え、作品に入り込めない一つの要因になっているような気がします。また、秀虎が発狂する場面も「大殿が狂われた!」と衝撃的な演出で成功していますが、この後、この狂った様をピーターとの絡みで何度も繰り返し描かれるとさすがに流れが悪い。もちろん狂言の様式を取り入れた台詞のやり取りは往年の力量で、個々のシークエンスとしては評価できますが、あまりにも同じ要素を持ったシーケンスが次々と繰り返されるのは評価の分かれるところ。ただ、この作品は一文字家の家紋が「日」と「月」を象った、「明」であって、秀虎はまさに黒澤の分身との意が強い。その意味では、他の作品に比べて、特に個人的な趣向が直接的に作品に反映されている、いわばライフワークと考えてもよく、多少のしつこさは致し方ないところか。とにもかくにも、この作品は黒澤監督がやっと自分の為に映画を作れた作品であると位置づけたいのですが、こうした重要な作品に黒澤の最良の分身であった三船がいない、ということはやっぱり悲劇であったという気がします。往年の作品に比べて、何か悲壮感が漂うこの作品も、三船であったならば、何か違った演出を試みたのではないか、と思われてなりません。 7点(2004-01-06 20:03:36)(良:2票)

65.  或る夜の出来事 ラブコメディーの原点とかロードムービーの元祖、ソティスケイティットコメディの傑作など、実にいろいろな形容詞が付く本作ですが、物語自体は単純明快でわかりやすく、いわばお約束通りです。とは言っても、本作を元祖だとするならば、お約束を創った当人なのだからそれも当たり前ですね。恋愛映画のハッピーエンドとなると、大抵、奇跡的なまでに物分かりのよい登場人物が必要になるのですが、この映画の場合、それは娘の父親ということになるでしょう。キャプラは楽天的すぎるとの評で敬遠されることもありますが、こうした奇跡的なまでに物分かりのよい登場人物の存在自体を楽しめるかどうか、ここが評の分かれ目のような気がします。クローデットコルベールがベットで涙を流すシーンの美しさ。とんでもないハイキーで大写しされる真っ白な顔に光る涙。これはモノクロームならではの魅力。ところでこの映画は自分が持っているDVDの中では一番古い映画なのですが、デジタルニューマスターの技術ってすごいですね。以前、ビデオで鑑賞した時は画質が悪くてとても気になったのですが、素晴らしく改善されてます。感謝です。 8点(2003-12-31 17:47:50)

66.  天国と地獄 《ネタバレ》 物語は人質を救い出すまでと、その後に犯人を追いつめていく過程とに分けることができますが、後半の「犯人に死刑を」という捜査官の異様なまでの執念は、誘拐という罪に対する量刑の軽さに抗議するとともに、犯罪を徹底的に処断するという黒澤監督自身の執念の現れでしょう。犯人を泳がせて犯行を再現させるという、いささか強引で不自然な展開はこの執念によって生み出され、ついには「これで貴様は死刑だ」という台詞にまで踏み込んでいきます。全編に渡ってパンフォーカスが駆使されていて、特に権藤邸のシーケンスにおいて、同情する警部や思惑を持った権藤の秘書など、台詞を語る人物以外の表情を同時に映し出すことで観客の感情をかき立てていきます。ラストシーンで犯罪者と権藤を対面させ、動機を語らせますが、ここでも犯罪に対する同情的な眼差しは一切ありません。わめきちらす犯人を鉄格子を降ろして突き放します。著作『蝦蟇の油』の中で黒澤監督は「犯罪者を生み出したのは社会の欠陥だとする理論には一面の真理はあるにしても、それを根拠に犯罪者を弁護するのは社会の中で犯罪に走らずに生きる人達を無視した、詭弁に過ぎない」と語っていますが、この映画はまさにこの考え方をそのまま映像化した作品と言えるのではないでしょうか。8点(2003-12-31 02:52:03)(良:2票)

67.  アマデウス 《ネタバレ》 劇場シーンでのキャメラポジションが全く同じで、多少単調な気がしたのですが、やはり、オペラはこの映画の見せ場の一つで、小細工なしが正解ということでしょう。圧倒的でした。また、この劇場シーンでの音楽は劇場の外、次のシークエンスまでまたがって続き、例えばドアを閉める音やペンを走らせる動作など、劇場外のアクションとシンクロさせることで場面と場面をスムーズにつなぐ役割も担っています。もちろん、こうした音楽の使い方は実に映画的で、珍しくはありませんが、わざとらしさがないところはさすがです。長尺なのですが、こうした編集を多用することで物語がスピーディに運んでいます。結果的に、映画全編にわたってモーツアルトの音楽が流れているような錯覚に陥りますが、この作品において、それは本望でしょう。また、サリエリを演じたマーリー・エイブラハムの表現力も素晴らしい。話自体も分かりやすく、途中、何度か回想が切れ、年老いたサリエリが当時の心情を神父に語りますが、これがむしろ説明的に感じるほどです。ただ、このサリエリの告白をほとんど言葉を発せず、時には頭を抱えながら聞いていた神父の唖然として、驚きに満ちた表情は実に心に残りました。この神父はほとんど台詞もなく、ただサリエリの告白を聞くためだけに登場する人物で、その意味ではまさに映画の観客と同じ立場にいます。モーツアルトは天才、サリエリはそれを見抜く天才だとすれば、観客のほとんどがそのどちらでもない、神父と同じ凡庸な人間に当てはまるでしょう。そして自分自身もモーツアルトやサリエリの心情などはおそらくは理解できない、唖然とした、驚きの表情で、ほとんど言葉を発することができない凡庸な人間なのです。自分にとって、この神父が印象に残るのは、まさに押し黙るしかないこの神父に自分を投影したからにほかなりません。そしてこの困惑した神父の存在こそが、作り手の天才2人に対する敬意なのではないかと思います。9点(2003-12-15 02:48:54)(良:2票)

68.  幕末太陽傳 《ネタバレ》 落語の「居残り左平次」を下敷きにした時代劇で、とてもテンポがいいです。短いショットを効果的に挟んで、場面の展開も早いし、台詞も軽快。左平次、こはる、おそめなどはもちろん、全ての登場人物のキャラクターが個性的に描かれているのでみんなちゃんとした存在感があります。人間の中にある強欲とか、思い込み、強がりといったものを喜劇として面白おかしく表現していて、映画を観てる側はそんな人間の弱さが自分の中にもあることを知りつつも、客観的に見せられると思わず笑ってしまう。でも、登場人物の中でこの人間の滑稽な弱さを客観的に見られるのは左平次だけなんですよね。ここが面白いです。しかも、左平次も胸を患っていて、要領よく立ち回るその裏で、時折、自分の死期を悟ったような台詞を吐く。この設定が実に川島監督らしく、笑いの中にこうした暗い影を描き出すことで作品の深みが増しています。9点(2003-10-31 00:47:16)(良:1票)

69.  情婦 個人的には見事に術中にはまってしまいました。殺人事件の法廷もので、結末を2転3転させて驚かせようとするなら、シリアスで一辺倒になりそうなものですが、弁護士のおじさんのキャラクター描写が素晴らしく、コミカルな印象もふんだんに与えています。ビリーワイルダーっていうとラブコメディっていうイメージがありますが、一方で『サンセット大通り』なんかに代表されるようなシリアスな心理ドラマもうまいです。サスペンスという形を重視したことでこの作品はちょうどそれらの中間に位置しているように感じました。8点(2003-10-18 22:36:14)

70.  穴(1960) 《ネタバレ》 映画音楽というものが徹底的に排除されているにも関わらず、ここまで緊張感を出せるとは驚きました。穴を掘る音、看守の足音といったものが、妙に強調されて耳に残ります。そして穴を掘り終えてマンホールから囚人の一人が顔を出すところでの都会の雑音。刑務所の内と外での音の対比に思わずはっとしました。8点(2003-10-17 22:59:37)(良:2票)

71.  切腹 《ネタバレ》 社会派の印象が強い小林監督の初の時代劇です。時代劇という形をとっていますが、主題はいわゆる形式や権威などといった”うわべ”に固執するのではなく、家族への愛情といった普遍的な価値観を説くという、まさに社会派そのものです。主人公である津雲半四郎の回想を通して、ある若い浪人への観客の感情が徐々に変えられていき、最後には180度転換します。これほどまでに回想という手法が効果的に使用されている脚本には滅多にお目にかかれないと思われるほど、ストーリー展開は見事です。その綿密な脚本によってあまりにも主題が明確かつ強烈に印象付けられるため、時代劇の象徴というべき立ち回りのシーケンスがむしろ自分にはサービスカットに見えてしまうほどでした。竹刀での切腹シーンは非常にインパクトがあります。もちろん竹刀で腹を切るというシーケンスはこの作品において重要な意味を持っています。また、この直接的で残酷な表現によって、悲劇性が強調され、観客がよりいっそう主人公に感情移入していくという効果をあげているのも事実です。ただ、この作品は大好きで何度も繰り返し観ているのですが、最近、この竹刀での切腹シーンはここまで直接的に表現する必要があったのか?という印象も持つようになっています。10点(2003-10-17 00:56:53)(良:2票)

72.  羅生門(1950) 《ネタバレ》 傑作たるゆえんはやっぱりキャメラになると思います。鮮烈な光と影のコントラストの美しさもさることながら、森の中を走り回る三船の躍動感はまさにキャメラワークによってもたらされたものでしょう。特に終盤の森と三船の立ち回りは素晴らしい出来です。爽快さや格好良さとは無縁の立ち回りですが、刀を手に土の上を這いずり回る「必死さ」を見事に表現しています。9点(2003-10-14 23:19:46)

73.  どん底(1957) 言われたら言い返す、またやり返す。黙っているやつは出てこない。台詞のやり取りがとっても面白くて、リズミカルな言葉のアンサンブルに見事に引き込まれました。黒澤監督の演出力はもとより、役者の芝居のレベルの高さは一級品。個人的には、いわゆるマルチキャメラ撮影が、黒澤作品において一番効果を発揮している作品だと思います。9点(2003-10-14 21:10:13)

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