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プロフィール
コメント数 2257
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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781.  犯人に告ぐ 《ネタバレ》  原作既読。とは言え、読んだのが随分前だったので、映画を見るまで読んだことすら忘れていました。映画を見ているうちに、『これ読んだことあるなー』と気付いた次第です。つまり、かなり原作に忠実に作られているのではないでしょうか。  だとしたら、原作の完成度は極めて高いものだったのかもしれません。映画用に何かアレンジを加える必要がないくらいに。確かにこの小説は面白かった記憶があります。  この映画は、ミステリー要素は意外と低めです。どちらかと言えば、『ストーリー展開を楽しむサスペンス』に仕上がっています。よって、取り扱われる事件も『けんじ君誘拐事件』『BADMAN連続殺人事件』といった猟奇的な事件ばかり。その残虐性とサイコパスな犯人像が重々しい緊張感を作り出しています。私の好きなタイプの緊張感です。  そしてTVを使った犯人への挑発。挑戦。不謹慎ながらも盛り上がります。なんにせよ、ミステリーにしすぎないストーリー展開が、この作品には合っている気がします。6年前の事件にしろ、BADMAN事件にしろ、犯人が知能犯を気取ったコミュ障の若者というのがやけにリアル。好きなシーンは、原作にもあった『手をけがしているので、・・・』のくだり。映画ではすでに犯人がわかっちゃっていますが、原作ではこの時点ではまだわかっていなかったような気がします。ここのくだりと、父親の復讐のエピソードだけはやたら鮮明に記憶が残っていたので、当時衝撃的だったのだと思います。  唯一個人的好みから一つ不満を。豊川悦司。しゃべってないときの雰囲気は完璧なんですが、しゃべるとなんか原作のイメージとずれます。もっと声に重みや深みがある人のほうが良かったです。唯一良かったのは、『今夜は震えて眠れ』のセリフくらいです。[DVD(邦画)] 8点(2019-06-20 04:00:18)(良:1票) 《改行有》

782.  トランスフォーマー 《ネタバレ》  ずっと見たかった映画の1つ。子供のときに見ていたアニメの記憶を呼び起こしながら鑑賞。といっても、コンボイくらいしか覚えていませんが。  当時はこーゆー変形ロボットアニメっていっぱいあった。その中でもとりわけ好きだったのが、『実生活に存在する道具への変形』でした。『車両に変形するトランスフォーマー』と『ライターに変形するゴールドライタン』がとりわけお気に入りでした。とゆーわけで、期待を込めての鑑賞です。  はたしてそのビジュアルは、まさに期待通り、いや、期待を超えるものでした。正体不明の戦闘ヘリのトランスフォームで、いきなり興奮がMAXに。次から次に出てくる出てくる。車、パトカー、工事用車両、戦車に戦闘機。ラジカセやら携帯やらまでトランスフォームできちゃうことに感動。最後まで画面に釘付け。本当に楽しいひとときです。  その一方で、不満点を3つ。まずはいらないエピソードをつめこみすぎ。『ハッキングの分析』『取調べ』『めがね探索』『連行』などなど、省略するか短縮しても良さそうなエピソードが多すぎます。これがまさに冗長というのでしょう。それにエピソードと複数機関を入れ込みすぎちゃったせいでさすがにごちゃごちゃしすぎでしょう。  2つめ。ひっぱりまくりの、満を持しての最終決戦。迫力は申し分ないんですが、誰が誰やらわからんですよー。  3つめ。せっかく一人ずつ自己紹介してくれたのに、コンボイやハンブルビー以外に見せ場らしい見せ場がないのが寂しいです。むしろディセプティコンのほうがキャラデザインに個性があってかっこよかったです。  ただ見たいものは見せてくれたし、個人的好みに合致する映画。ノリと勢いで楽しんじゃえ。  オートボットたちが主人公の元に集まるシークエンス。冴えない君だった主人公が、好きな女の子の前で、唯一無二のなんかすげー特別なやつ扱いされる瞬間。嫌いじゃないんだなー、こーゆーの。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-06-17 05:41:30)(良:1票) 《改行有》

783.  スリザー 《ネタバレ》  田舎町。隕石。寄生型エイリアン。これにゾンビテイストを加えたお約束満載のB級まつり。エンドロール後のオチにいたるまで、そこには80年代ホラーのお約束がつまりまくっています。いいよね、こーゆーの。好きです。楽しい。  さて、コメディ風味にしてはいますが、なかなか凶悪なエイリアン。自分以外の生物は『兵隊』『エサ』『繁殖係』の3タイプに分類ですか。10億年も生きているだけあって、完全にシステム化されています。  出てくる人たちが良い人ばかりでしたので、容赦のない脚本の犠牲になっちゃってちょっとかわいそうでしたね。  怖さはほとんどなく、悪趣味なシチュエーションと映像を楽しむマニア向けムービー。もちろんグロホラー初心者向け作品とも言えます。個人的には、最初に犠牲になっちゃう女性のおなかに触手ぶっさして、なんかやってる悪趣味の極みな映像がつぼ。ついでに言うとこの女性の末路を見て、この映画を見て良かったと思うサイコな私。  ビジュアルやテイストもそうですが、音楽や効果音が80年代テイストでクラシックな味わい。こーゆー作品って似たようなのいっぱいありますが、それがわかっているからこそ逆に楽しめちゃいます。  最後に不満をひとつ述べるなら、街に戻ったら街が全滅してたって、いくらなんでも早業すぎません?車で移動していたのに、それを追い抜いて街を全滅させたってのはちょっと無理が・・・。それにせっかくなら、街が全滅するまでのその過程をしっかり見せてほしかった気もします。まあ、その分上映時間をコンパクトにまとめられたわけですから一長一短ですね。[DVD(字幕)] 7点(2019-06-16 20:59:44)《改行有》

784.  スパイダーマン3 《ネタバレ》  サンドマン、エディことヴェノム、ゴブリンことハリー、と、多方面から嫌われるスパイダーマン。おかげさまでいろんなキャラでまくりの飽きさせない仕上がり。かといって面白いかと問われれば、そこはちょっと微妙なところ。なんかいまいち盛り上がらないのです。  『人々を助けるからヒーロー。』そこに超人的な力が加わって、よりスリリングで爽快な物語を体験させてくれる、それがヒーロー映画。  今回のスパイダーマンはどうでしょう。ピーターがずいぶんと嫌なやつになっちゃって、なんとも好きになれません。  『情けないやつからヒーローに』というプロットでわくわくさせてくれた1作目。今作では『俺はヒーローだぜー。人気者だぜー。名誉市民だぜー。キスだってしちゃうぜー。うへへー。』とバカ全開のスパイダーマン。ヴェノムの影響受けるまえからこんな感じです。ヴェノムの影響受けたらどうなんのって、踊るんかーい。ヴェノムによって攻撃性が増した結果、街中を鋭い目つきで踊るピーターは人々から奇異な目で見られちゃうというよくわからん悪の定義。いや、人を傷つけることに抵抗がなくなっていたので、確かに攻撃性は増していますが。私だったら我にかえった後、恥ずかしくて街歩けません。  そして今回のバトル。ビジュアルはもう素晴らしいの一言。2次元の画面でこれほどの3次元を映像化できる素晴らしい時代になりましたね。もはやアトラクションの域。VSゴブリン。VSサンドマン。そして夢の最強タッグ決定戦。映像面での手抜きは一切ありません。  要はそこに至る動機。これが今作は弱い。復讐でもなければ大義名分でもない。『スパイダーマンのやつムカつくからやっちゃおうぜー』というヴェノム。なぜか応じるサンドマン。ピーターの彼女というだけで巻き込まれるMJ。これってスパイダーマンの凄く個人的なケンカになっちゃってます。  ついでに言うと、サンドマンに『君を許す。』って。いやいや、ピーター君。彼殺人犯で脱獄囚ですから。君が許しても国と法律が許しませんから。あなたに許すかどうかの権限ありませんから。そのやりとりの最中も親友のハリーくんはあんたかばって死にかけてますから。残念!・・なんか急に波田陽区でちゃいました。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2019-06-15 16:14:13)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》

785.  シー・ノー・イーヴル 肉鉤のいけにえ 《ネタバレ》  若者。大男。廃ホテル。定番中の定番。定番ホラー大好き人間としては、こーゆー80年代から90年代を思い出すような直球ホラーは大歓迎。大男が使う武器も、ノスタルジックかつ猟奇的でいい感じ。グロ描写、残酷シーン、もちろんありますが、悪ノリするほどではありません。ホラー初心者でも大丈夫。ホラーに慣れた人でもその懐かしい雰囲気に酔いしれるでしょう。  ただし、虫がいっぱい出てくるうえに、なにやら不潔な舞台なので、潔癖症な人や虫嫌いな人はちょっときついかもしれないです。  犠牲者達は大人2人に、若者たち。ちょっと違うのはこの若者たちが軽犯罪者で服役中。減刑のために廃ホテルの清掃・片付けのボランティアに来て惨劇に巻き込まれるというストーリー。一人ずつ『犯罪歴』と『名前』の紹介をしてくれる丁寧さ。残念なのが、この犯罪歴が劇中ほとんど活かされません。犯罪の手腕ってのは、サバイバルにおいてなにかと役に立つ技術が多い。せっかくなら、その技術を活かした殺人鬼との攻防ってのをもっとクローズアップしても面白かったかもしれません。  話は変わりますが、こーゆーホラーでは『どこに隠れるか』ってのが大事。そしてその隠れているときのドキドキ感がたまりません。私の中で『かくれんぼホラー』というジャンルがあります。その『かくれんぼホラー』として、本作、なかなかのクオリティに仕上がっております。携帯のお約束、サイコーです。『鳴るか、鳴るか、鳴るか、・・・はい鳴ったー』と予想通りの展開に変なカタルシスを覚える今日この頃です。[DVD(字幕)] 7点(2019-06-12 15:02:39)《改行有》

786.  ブラッド・ダイヤモンド 《ネタバレ》  『人民解放』『人民のため』を謳いながら、その人民を虐殺し、手を切り取り、少年をさらうRUFは狂気の沙汰。大義名分を振りかざし、『暴力』『金銭欲』『性欲』という個人的な欲求を満たす行為に反吐が出る。  先にあらすじ読んで、シエラレオネという国や、その内戦の歴史について少しでも調べて鑑賞した方が良かったかもしれないです。政府は政府で民衆に平気で銃を向けていたようですから、RUFと政府の双方から標的にされた民衆はたまったものではないですね。戦争は絶対悪だけれど、弱者を標的とする『内戦』は唯一戦争の上をいく絶対悪なのでしょう。  さて、舞台は『シエラレオネ内戦』ながら、ストーリーはもっと個人的。内戦について知らなくとも、1本の映画として鑑賞可能。むしろ、ミクロな視点からマクロな世界を理解できる教科書的作品。  『ディアの奪還』『ピンク・ダイヤモンド』『紛争ダイヤモンドの取引ルートの証拠』アーチャー、ソロモン、マディーの三者それぞれが、目的のために協力しあう。冒頭の村襲撃、フリータウン襲撃、ジャーナリスト一行への襲撃、気が休まる暇がありません。更には『ディア拉致、洗脳、少年兵育成』のサイドストーリーが凄い。そして悲しいかな、それぞれのエピソードは目を覆いたくなるのに、一種のエンターテイメント性を感じてしまう。でもそれで良いのだ。これは映画なのだと自分に言い聞かせる。  印象的なシーンは数多くあれど、その中でもとりわけ終盤、ロンドンのショーウィンドウに飾られたダイヤをソロモンが見つめるシーンがこの映画の集大成。  真面目な社会派というにはエンタメ要素が強すぎる。ですが、エンターテイメント性があるからこそ、多くの人に見てもらえるという真実があります。つまり、こういうメッセージを発信するからこそ、面白さを追及した制作サイドの勇気は偉大です。  私はこの映画でシエラレオネ内戦を知り、その歴史背景に興味を持ち、深く調べてしまったので、その意味では貴重な映画だといえます。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-06-05 10:49:00)(良:1票) 《改行有》

787.  ジュリエットからの手紙 《ネタバレ》  この映画を見て『浮気は良くない』と言うのは野暮。『若さゆえの・・・』『一時の気の迷い』『よくあるラブコメ』『上手くいきすぎ』『予定調和』、全部野暮。  ソフィーがかわいい。3人の掛け合いが楽しい。50年前の手紙が見つかるなんてロマンチック。みんなハッピーエンドでめでたしめでたし。こうやって素直な気持ちで楽しむのが一番です。  ソフィーとヴィクターはダメになっちゃったけど、ヴィクターはダメな人ではありません。ちょっと自分の夢に一途になりすぎただけ。二人の破局のシーンは辛かったけど、ヴィクターは自分の夢をかなえようとしている。ヴィクターはヴィクターなりのハッピーエンドを迎えたのだと思うようにしたいです。そうすれば、この映画は全員が幸せな結末を迎えたことになります。幸せな気持ちに浸れます。  嫌な人間が一人も出てこないので、そのプロセスにおいて物足りなさを感じてしまう人もいるでしょう。  でも休日の昼下がり。のんびり観るのにこんなに良い映画はありません。  ラブコメ及びハッピーエンドの定番。万人向けの良作。  ヴィクターや『ジュリエットの秘書』であるお姉さま方。旅先で出会う『紳士ロレンツォ・バルトリーニ』のみなさまがた。そしてクレアとソフィーとチャーリーは、まるで3人の仲良し親子を見ているかのよう。この魅力的な人々と、イタリアの町並みとその夜景の美しさに、ちょっとだけ基礎点プラスです。[DVD(字幕)] 8点(2019-06-03 12:13:14)(良:1票) 《改行有》

788.  300 <スリーハンドレッド> 《ネタバレ》 『300対100万』というふれこみ。どんな知能戦が繰り広げられるのか。はたまた、一人一人がスーパーパワーを持った選ばれし戦士なのか。いやいや、そのどちらでも無かったですね。強いのは強かったですが。  『ストーリーが無い』という意見もありますが、一応あります。ペルシャ軍が征服しにくる。スパルタ王レオニダスは降伏勧告をはねのける。戦争になる。スパルタの軍を動かすためには、『神官?』『評議員』双方の同意及び承諾が必要。ところがその両者がペルシャ軍からすでに買収済み。つまり裏切り者。よって軍隊は動かせない。さて困った。よし、300人選んで、王の近衛兵としてつれていこう。それで100万のペルシャ軍と闘おう。という、馬鹿みたいな話。でも嫌いではないです。  最期まで300人で闘ってほしかったのですが、半数は終盤で戦線離脱。裏切り者の誘導によりペルシャ軍に背後をとられ、敗北を悟った王の最期の決断。自分も含め、残った僅かな精鋭たちは、最後の一人まで戦いぬくという滅びの美学。国に戻った仲間たちによって伝えられる王の遺志。そしてエピローグ。なかなか立派なストーリー。  史実を元にしているとは知りませんでしたね。だとしても、やっぱレオニダス王には勝って生き残ってほしかったような。最後のひと槍が相手に刺さっちゃっても面白かったのかなと。忍者に巨人、象に犀に魔術師と、このラインナップをみる限り、完全なる娯楽映画。だったら思い切ってハッピーエンドにしちゃったほうがすっきりしそうです。  敵のラインナップに比べると、スパルタ軍はみんな同じ格好、同じ武器で個性に欠けます。密集隊形からいろんな戦術を繰り広げるのであれば、同じ格好でもOK。でもそれって最初だけ。中盤くらいから結局個々で好き勝手に闘っちゃっているので、だったらもう少し個性が欲しいところですね。  あと、スローモーションの多用は好きじゃないです。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2019-06-02 10:28:56)(良:1票) 《改行有》

789.  包帯クラブ 《ネタバレ》  『なんか思っていたより暗い映画借りちゃったなー。こりゃ失敗したかなー。』と思って見ていたら、包帯クラブ発足あたりから次第に面白くなり始めました。  『部活』や『サークル』といったノリで、『心の傷』を治療するというプロット。ささやかで、単純だからこその良さがあります。ワラやテンポが、『ばかばかしい』『何の意味があんの』と最初から賛同するわけではないのが良い。包帯クラブのメンバーが、それぞれ心に傷を抱えていて、活動を通して少しずつ自分たちの心の傷を軽くしていくのがまた良い。  心の傷は千差万別。『失恋』『オウンゴール』『逆上がり』『カットの失敗』のように、他人から見れば些細なこと。『レイプ』『性的虐待』『友人同士の刺傷事件』など重いもの。当事者にとっては程度の差は関係ありません。どの心の傷も平等に癒していくメンバーたち。そしてその活動の楽しそうなこと。誰かのために行動するっていうのは、かくも楽しく喜ばしいことなんだと、理屈ではなく感覚で共感させてくれるのが嬉しい。  ディノ、ワラ、ギモ、リスキー、それぞれが抱える『心の傷』が明らかにされるタイミングが絶妙。その順番も良い。ひとつひとつのエピソードは短め。ですが短いながらも、過去のシーンを必ず挿入し、丁寧に描写してくれたのが凄く良かった。個人的には『レイプ』の『お葬式』による供養がかなりぐっときました。自分自身辛い過去があるので、みんなが炎の前で祈ってくれている姿に涙がでました。そしてディノのエピソード。彼の秘密と彼が抱える『心の傷』に、ワラが寄り添ってあげたのが、ちょっとクサかったけど泣けました。  軽すぎず重すぎず。ちょっとドラマチック。ちょっと笑えてちょっと泣ける。後味爽やかな青春ムービー。  ※石原さとみがかわいすぎるので、2割増しくらいで高評価。『ドンマイ』。[DVD(邦画)] 8点(2019-05-30 12:26:40)(良:2票) 《改行有》

790.  ポセイドン(2006) 《ネタバレ》  正統派パニックムービー。オリジナルは未見。だからなのかもしれないですが、素直に面白かったです。  ビッグウェーブにより豪華客船が一瞬にして転覆。CGによるビッグウェーブの映像は圧巻。CG、特殊効果、大好きな私としては「これこれ!」って気持ちになります。豪華客船転覆のパニックが、まず最初の見所でしょう。  船がさかさまになって、きらびやかな世界が一転。これぞパニック映画の醍醐味。栄華が崩れ去る瞬間ってのは、ある種のカタルシスさえもたらしてくれます。これは一部のゾンビ映画なんかにも共通する感覚です。  後半は豪華客船からの脱出。船はさかさまになっているのでまともなルートはなし。つまりここからはアドベンチャーになるわけです。パニックムービーながら、広い豪華客船からの脱出はある種のわくわく感があります。広くて高さのあるエリアでの、奥行きのある映像は美しささえ感じます。  脱出メンバーが子供も含め、老若男女全員揃っているのが良い。エレベーターや排気口のルートは、手に汗握る難所。何度も水中に閉じ込められるシーンがあり、こちらまで息苦しさを感じる臨場感。ディランがややスーパーマンすぎるきらいはあるが、それをふまえてもスリルに満ち溢れたA級エンタメパニックムービーです。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-05-30 01:11:39)(良:1票) 《改行有》

791.  ダイ・ハード/ラスト・デイ 《ネタバレ》  マクレーンの個性がほぼ死んじゃっている今作。粗野でがさつな一方、知的でクールな両面を併せ持つのがマクレーン。でも序盤で、やたらと息子を邪魔するKYなマクレーンにちょっと失望。ダイ・ハードシリーズのファンからすると、いまいちと言わざるを得ないでしょう。  カーアクションは派手。爆弾の仕掛け方が好き。軍用ヘリ大活躍。などなど、アクション映画としてはおそらく及第点。撃ち合いは緊迫感に欠けるかな・・・。臨場感も足りません。『1』、というか、昔のアクション映画の銃の撃ち合いって、『痛さ』が感じられた気がします。それが臨場感を生み、緊張感を作り出し、カタルシスへとつながっていくと思うのです。最近のアクションは映像の迫力にしろ、そのスピード感にしろ、昔のアクション映画とは比べるべくもありません。でも、『痛さ』を感じないんですよね。もしかすると自分の感受性が鈍っただけかもしれませんが。  ただ、正直今作のブルース・ウィリスのマクレーンにはいつもほどの真剣さを感じないです。やっつけ仕事とまでは言いませんが、もはや惰性でマクレーンを演っているようにさえ感じちゃうのです。  アクションだけで見れば『4』のほうが凄い。ストーリーや人間味で言えば『1』や『3』のほうが面白い。ダイ・ハードシリーズとしては、最も低評価とされても仕方ないです。  普通のアクション映画としては、悪くないと思います。お金かかっているし。  私個人の感想としては、アクション映画としてもピンときませんでした。ですがそれは『ダイ・ハード』フィルターがかかっていたせいだと思います。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2019-05-27 14:54:31)《改行有》

792.  ルーキー・ハウス・ガール 《ネタバレ》  普通のラブコメ。普通のサクセス。普通の主人公。いや、普通よりかはかわいいと思いますが。  フェリシティ・ジョーンズ演じるキム。本作の主人公でヒロイン。しっかり者。父親思い。仕事はできる。セクハラ、同僚の嫌味はユーモアや皮肉であしらう。元スケボーの天才少女。  その一方で、『状況に流されやすい。』『父親に入れるはずだったお金を飲み食いに使っちゃう。』『人様の別荘で勝手にパーティーをする。』『心配する同僚の女の子にイライラをぶつける』など、嫌な面もあり。どうにもキャラが不安定です。この辺は好みが別れるところか。人によってはこのタイプには共感しづらいかもしれないです。こーゆー面を何回か見せられちゃうと、主人公といっしょに盛り上がろうって感じにはなりません。  スノボはやりませんが、映像はスピード感あって面白かったです。映像きれいです。  スケボーの天才少女が母の事故死をきっかけにリタイア。スノボの世界で復活するというサクセスストーリーは、シンプルかつワクワクできて良かったです。なので、ラブコメや別荘でのドタバタは添えもの程度にして、よりスポーツ色を強くしたほうが良かったんじゃないかな。スノボの練習や大会シーン、ライバルなんかをもっとクローズアップしてくれれば、より純粋にスポーツ系サクセスストーリーとして見応えがあったような気がします。  ちなみに見終わったあとは、なかなか良い気分になれますので、まずまずのエンターテイメントには仕上がっています。[DVD(字幕)] 6点(2019-05-26 20:59:43)《改行有》

793.  ビハインド・ザ・マスク 《ネタバレ》  一風変わった趣向のドキュメンタリーホラー。いや、もはや前半はホラーですらない。いったい自分は何を見せられているのだろうとずっと思っていました。  『え?この人がレスリー?殺人鬼?どこが?』で始まり、延々とホラー映画の背景を学んでいく。自主制作映画のメイキングに付き合わされている気分。しまいには殺人鬼の師匠とその奥さんまで現れる始末です。どこまでが本気のノリで言っているのかよくわかりません。  で、フワフワした気分で映画を鑑賞すること1時間。ついに作戦決行の瞬間。  殺人鬼は・・・本当に殺人鬼だった・・・!  で、ここから盛り上がるはずなんですが・・・  第三者、傍観者だったはずのTVクルー達が当事者になっていくのなんか凄く面白い。なのに、あんまり盛り上がんないんですよねー。  理由はいろいろあると思います。犠牲者が舞台装置の一部と化しちゃって記号にすぎないのが原因の1つかもしれません。  原因の2つめは、計画を知っているはずのTVクルー達が計画通りに動きまくって自ら死地に飛び込んでいくのが白けます。バカらしくて見てられないです。  映画の試みとしては斬新でひねりが効いているだけに、もったいない作品です。  [DVD(字幕)] 5点(2019-05-24 04:14:43)《改行有》

794.  グミ・チョコレート・パイン 《ネタバレ》  目的がないわけではない。好きな音楽がある。バンドを組む。ギターを手に入れ、スタジオを借り、練習する。誌も書く。ライブチケットも売る。その一方で映画が好き。同じように映画好きなクラスメートが好き。  サクセス?スポ根?ラブストーリー?いったいどーゆースタンスななのかがわからない。あるいはこの作品にジャンルなんてないのか。  青春の1ページをかき集めて、切り貼りするだけの映画。良い、悪いではない。合うか、合わないか。  私は合いません。『青春もの』っていうジャンルを認めるとするならば、『共感』『既視感』『ノスタルジー』なんかを感じたい。でもこの作品にはその辺もまるでシンクロしません。  その一方で、気持ち悪いエピソードや、痛いエピソードが多い。  思春期特有の下ネタ。輪ゴムをかむシーンなんて見ていて気持ち悪くなります。現代のほうでは、ボケた父親や、落ちぶれた元マドンナ教師、更にはその教師に逆恨みでビンタをかます友人。何が悲しくてこんなもんばかり見せられなければいかんのか。  『グミ・チョコレート・パイン』の話は好き。こちらでは『グリコ・チヨコレート・パイナツプル』でしたけど。ヒロインが話す『チョキのチョコレートで踏み出してみた』。そしてラストで若かりし頃の自分が『チョコレート』でかけてゆく姿に、『頑張れ』と声をかける現在の自分。人生賛歌の一種なのかもしれません。それもふまえて、私はこんな『ななめからくる作風』は合わないのです。[DVD(邦画)] 2点(2019-05-21 10:54:35)《改行有》

795.  ダイ・ハード4.0 《ネタバレ》  ついにダイ・ハードシリーズもサイバーテロの世界へ。苦手なんですよね。このジャンル。自分が『プログラミング』や『ハッキング』に疎いっていうのもある。こーゆー実体がつかみづらいものに、ハラハラできないってのもある。  でもダイ・ハードだし。ジョン・マクレーンだし。誰が見ても楽しめるくらいのわかりやすいエンターテイメントには仕上がっています。オープニングの『Deleteキー』からのちゅどーん、なんて、インパクト大。つかみは十分。  まあそっからはいかにもなサイバーテロの連続。交通網乗っ取り。通信関係も掌握。最期は電気やガスのライフライン。そんで最終目的はやっぱ金っていう、そこはダイ・ハードおなじみのパターン。  アクションは凄い迫力ですね。アクション映像はCG技術の発展に伴い、すごい画が次から次に映し出されます。街中でのヘリとの攻防。トンネル内でのカークラッシュ。見所には事欠かない。ただやはり、『ひたすら映像押し』っていうのは、大なり小なり飽きがきちゃうものですね。F35とのアクションなんかもうやりすぎでお腹いっぱいです。それが、『人っ子一人いない状況』とあいまって、現実感が湧きません。前半はともかく、後半はスケールの大きさの割に世の中のパニックが全然伝わってこなくていまいち。警察やFBI、国家権力もここまで無力化されるとつまんないもんですね。  なんか不満ばかり書いちゃいましたが、全体の印象は悪くありません。  でもこの内容でしたら、私は『危機感』『緊張感』『臨場感』に加え、『人間味』のすべてにおいて、『3』のほうに軍配をあげます。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-05-20 14:44:30)(良:1票) 《改行有》

796.  デジャヴ(2006) 《ネタバレ》  夢中になって見られる映画。オープニングのフェリー爆破。遺体袋から鳴る自身の携帯の着信音。岸に流れ着く謎の女性の遺体。サスペンスとミステリーの醍醐味を堪能できる傑作。だったのですが、ラストはどうにもすっきりしないハッピーエンド。いや、ハッピーエンドと言っていいのか?明らかにダグの世界はパラレルワールドになっちゃって。何も知らないダグのほうはいいけれど。海の藻屑と化したダグのほうはあまりにあわれ。あんなに頑張ったのに。  タイムトラベルものは、『近い未来』や『近い過去』に行っちゃうやつがどうしても苦手。『整合性』や『理屈』が気になって仕方ない。『もう一人の自分の人生』がでてきちゃうのはもっと苦手。  でもこの作品のアイデアは好きです。『4日前の映像をリアルタイムで全方位から見られる。』『壁の透視もできる』『拡大もできる。』『ゴーグルを使えば視聴可能エリアの拡大もできる。』『容量の関係で巻き戻しはできない。』SF設定としては完璧じゃないでしょうか。『巻き戻しができない』という縛りが最高。『4日前だけどリアルタイム』というのが良いですね。だから『いつ死ぬかわかっているクレア』は死ぬまでに時間的な余裕があったので助けることができるわけですが、相棒のラリーのほうは時すでに遅し。4日前の映像が死ぬ寸前なので救うことが出来ない。なるほど。理屈としては合っている。それにこの縛りのおかげで緊張感とスピード感が増します。  で、そこまででやめてくれれば良かったんですよ。せめてメモを送るまでが許容範囲でしょうか。『メモを送っても未来は変わらなかった。』『いや、むしろメモを送ってしまったことで相棒ラリーの死とクレアの死を招いてしまった』その事実をダグたちが知ってしまう流れまでは素晴らしかった。  その後、ダグが過去に行っちゃう。これがダメ。蛇足。それで結局未来が変わらないんだったら、バッドエンドでも納得できたのですが。残念。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-05-19 17:51:50)《改行有》

797.  天然コケッコー 《ネタバレ》  終始雰囲気にごまかされている気がします。こーゆーほのぼの系って退屈になりがち。この映画も例外ではありません。そんな中、『そよ』を演じる夏帆が大変魅力的であること。また、『海』『修学旅行』『バレンタイン』など、それなりにエピソードが充実していること。そのおかげで最期まで見られる作品にはなっています。  ただ、裏を返せば夏帆の魅力に頼りきった映画とも言えます。役者は映画の一部。それを否定する気はありません。しかし『そよ』が『夏帆』じゃなかったとして、魅力ある作品になっただろうか。そんなことを言い出せばきりがないのはわかっていますが、そんなことを考えさせちゃったこの退屈極まりないエピソードの羅列集にも非があるでしょう。  シナリオ、プロットはあってないようなもの。短いエピソードの切り貼り。『父の浮気』や『床屋から父に連れ出されるコータロー』など、その後の結末、落としどころがほったらかしになっているエピソードすらあります。正直この辺のエピソードは全部割愛しちゃったほうがすっきりするんじゃないかな。  舞台はあまりに田舎過ぎて、自分の心象風景とは合致せず。ここまで自分の思い出とかけ離れているとノスタルジーを感じることもできません。  2時間苦痛とまではいいませんが、少なくとも見て良かったと思える作品ではないです。[DVD(邦画)] 4点(2019-05-18 03:43:21)《改行有》

798.  ゴーストライダー 《ネタバレ》  青年ジョニーと、ニコラスジョニーが同一人物に見えない。イケメンがニコラス・ケイジに変わっちゃったので、『呪いってこわっ』て思ったんだけど、それは呪いじゃないみたい。ただの時の流れでした。  しかし、ビジュアルだけならまだしも、内面までなんか違う。父を奪われ、彼女と別れ、孤独なダークヒーローの誕生かと思いきや、ニコラス・ケイジを見ていると、どうやらそうでもないらしい。変にテンションが高いときがある。コメディタッチなキャラが出る。結局彼女に自分から言い寄っている。プロローグで作りこんだキャラ設定はどうでもいいらしいです。  メフィストはジョニーに何をさせたくてゴーストライダーにしたのか。ジョニーの父がなぜ邪魔だったのか。どーして彼女と別れなければならなかったのか。もし『誰の目にも触れてはいけない』とかいうんだったらわかります。『正体がばれたら死刑。』とかだったらね。肉親や彼女はいないほうがいいでしょう。でもゴーストライダーになって町ん中堂々とバイクで走りまわっとる。しかも5分足らずでみんな『あれジョニーじゃね?』って気付いとる。隠す気なし。メフィストも隠す気なし。じゃあ父親は死ぬ必要なかったし、彼女と別れる必要もなかったじゃねーかよ。こんなに一貫性のない設定ってなかなかないです。  メフィストに復讐するのかと思いきや、ブラックハートとかって全然違う奴とバトルする羽目に。  人類の危機みたいなもんを、ダークヒーローが救うみたいな展開だったら燃えます。でも悪魔家族の親子喧嘩じゃん。そんなお家騒動に友情参加の友達悪魔たち。これがまあ弱い。見た目以外全部ショボイ。弱すぎて魅力がない。  この映画はただのCG祭りです。CGは大好きなので、CGによる映像のオンパレードは確かに楽しかったです。[ブルーレイ(字幕)] 3点(2019-05-15 05:13:07)《改行有》

799.  HATCHET/ハチェット 《ネタバレ》  こーゆー昔ながらのテイストを守り続けているホラー映画は大事。やたらリアルな死体もあれば、もう作り物まるだしの死体もあって、そーゆーB級感が結構好き。一番近いのは『13日の金曜日』でしょうか。小心者の自分はこんな小粒のお化け屋敷みたいな作品でも十分ドキドキできて楽しいです。  でてくるのは畸形の殺人鬼1人だけ。そんで攻撃が効きます。『攻撃が効く』ってのは単純だけど大事。銃が効く。火も効く。キックさえ有効。何とかなりそうって思えちゃう。何とかなりそうだからこそ焦る。この焦りが恐怖を2割増ししてくれます。  で、こーゆー映画は『出てきているとき』より『出てきていないとき』のほうが怖いもんです。『いつ』『どこから』でてくるかわからない恐怖。これがパニック系ホラーの醍醐味。とはいえ、この作品はその辺の雰囲気づくりはどーでもいいみたいです。いきなりドアバーン、がおー、ですもんね。どちらかというと、スプラッタ好きのためにスプラッタに力を入れている印象。それこそいろんなバリエーションを見せてくれます。楽しい。  後半は結構単調な追いかけっこになっちゃいましたが、それでもまあ割りと楽しんじゃいました。ただそんなに険しそうでもない森から誰も抜け出せず、何回も小屋に戻ってきちゃうってのは、いくらなんでも無理矢理すぎて好きじゃない。『どうしても逃げられない。闘うしかない。』ってのを、もう少しうまく見せて欲しい。  ラスト唐突に終わるのは少々ビックリ。でもこれはこれでアリかも。もしかするとメリーベスだけあそこから助かったかもしんないし。ビクターはワニに食べられちゃったかもしんないし。解釈の仕方次第で無理矢理ハッピーエンドにできます。[DVD(字幕)] 7点(2019-05-13 04:24:02)(良:1票) 《改行有》

800.  ロンリーハート(2006) 《ネタバレ》  実際に起きた連続殺人事件をモチーフにしたサスペンスドラマ。2人組の殺人犯と、それを追う刑事、両者の目線で描かれます。  2人組みの殺人犯はレイとマーサ。マーサはわからないが、レイは後天的に殺人鬼となっている。レイが殺人鬼へと変貌していくその過程、それがこの映画の見所の1つだと言えます。マーサが一方的にレイを愛しているように見えますが、レイが嫉妬しているような演出が適度に見られるため、二人は相思相愛と見て間違いないでしょう。とは言え、レイのマーサに対する愛情そのものが、マーサの洗脳によって作られた可能性は否定できません。  とにもかくにも、二人は純粋な結婚詐欺から、次第に殺人へとその犯行内容をエスカレートさせていきます。最初のうちはマーサが殺すのですが、途中からはレイもその手を汚します。また、マーサは最初から葛藤がほとんど見えませんが、レイは良心の呵責や自責の念が伺えます。これはレイが小心者の一般人であることの証明でもあります。つまり、マーサのように初めからイカレていたわけではないのです。ところがそのレイも終盤の警官殺し、老人殺しではいとも簡単に引き金を引きます。特に老人殺しは殺す必要がないのに殺しています。完全にレイが正常ではなくなっていることを印象付ける重要なシーンです。  とゆーことで、二人の狂気のロードムービーという位置づけで見れば、これほど見応えのある作品はなかなかないでしょう。  二人を追うバスター刑事のターンは良くも悪くも普通の刑事ドラマ。そこに、『妻の自殺』と『息子との和解』という人間ドラマを盛り込みます。それはまあいいのですが、同僚とのラブロマンスはさすがに必要なかったのでは。一番中途半端で、作品のテンポを悪くしているだけのように感じます。そこだけ減点。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-05-12 23:55:47)《改行有》

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