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841. ダイ・ハード4.0 《ネタバレ》 やったー、“3”で瀕死だったダイハードシリーズが息を吹き返したよ。今回はついにホリーと離婚しちゃってるマクレーン、年頃の娘にも嫌われている侘しい中年風情を漂わせて、しかも相棒は息子ほどの年のオタクなハッカーときた。この思考回路も電脳システムみたいな口ばっかり達者な理屈屋小僧を、鳩時計マクレーンが生身の身体を張った驚異の肉弾戦でぐうの音も出ないほど圧倒してゆく、このへんやはりアナログ世代としてはそりゃもう小気味良いことこの上ないわけです。いいぞー、マクレーン!数々のアクションシーンも、CGには食傷気味のはずなのに技術が進んだおかげか、迫力が従来よりも増して見応えあり。ヘリを車で落とすなんて、いやあり得ないにしてもスカッとするシーンでしたよね。台詞も気が利いていてマクレーン節炸裂、あオタクの彼もけっこう面白い。ラストは娘と心通わせることに成功したマクレーン、良かったねえ。なんでいつも誰かと喧嘩して嫌われてんのかなあとフビンだったからさ。良かった良かった。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-10-11 01:05:44) 842. ヤングガン そもそも無法者のガンマンに殺された方はたまったもんじゃないと思うけど、反社会的存在のビリーが伝説的な人気を集める理由をエミリオ・エステベスが好演。若さ故の眩しい傲慢さと漲る生命力、意外や学識ありで恩義に対して律儀であったりと彼の人間性がとても魅力的に描かれている。ひきかえチャーリー・シーンがぱっとしないのも気にはなる。物語からいなくなるのも早い。[地上波(字幕)] 7点(2012-10-11 00:47:08) 843. アラビアのロレンス 横長のスクリーンの下から3/5が白い砂で上が水色の空。その端っこから、小さい小さいラクダに乗った人影が現れて、あまりの雄大さにおお、とため息がもれました。映画の映像の力が炸裂している前半はとても魅力的、アラブのキャスティングも存在感大。後半、人が変わったようなロレンスの心情が理解しきれなくてちょっと残念。後の評価が毀誉褒貶するロレンスという人となりを、もう少し良く知りたかった。[映画館(字幕)] 7点(2012-09-30 01:21:04) 844. ユー・ガット・メール メグとトムってだけでそりゃもう、二人がくっつくってことは観る前から100%の客がわかってるんだけどそんなベタな話もじらしてひっぱる話作りの上手いこと。ラストシーンのトム登場!では恥ずかしながらきゅん、ときた口です はい。[地上波(吹替)] 7点(2012-09-26 00:44:07)(良:1票) 845. 若草物語(1994) 原作を損なわず、数度目の映画化に「また?」の批評をも恐れず、繊細に誠実に映像化されてると思う。美しい風景と、肌の綺麗な女の子たち。史上最も有名な四姉妹に、ベストなキャスティングをあてた良作と思います。[地上波(吹替)] 7点(2012-09-19 11:35:28) 846. ゆりかごを揺らす手 《ネタバレ》 復讐といっても、子供に手をかけるのではなく、取り込んで奪っちゃうとは予想外だった。なんか私は屈折してるのか、いかにも善人そうなクレアファミリーがあんまり好きじゃなかった。確かに逆ギレは迷惑なんだけども、ペイトンが被った不遇に多少なりとも自分らが関わっているとは思わないのかな。“変態医者の身内なんだから報いを受けて当然”みたいな描写がちょっとイヤだな。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-09-19 01:18:56) 847. コレクター(1965) 《ネタバレ》 テレンス・スタンプのサイコっぷりが今の時代になっても通用する(?)リアルさ。表情が、なんか変なんですよ。いつキレるか、観てるこちらはずーっと冷や冷やしている気持ちの悪さ。ラストにはたまげた。死んだら次、ってホントに蝶扱いなんだ、生身の女も。後味の悪いことったらこの上なく、なんでかと考えるにこんな奴が実社会で事件を起こしてニュースになっている世の中だからか。[地上波(字幕)] 7点(2012-09-08 16:50:20)(良:1票) 848. ザ・ウォーカー 《ネタバレ》 まず、ビジュアルに心掴まれてしまった。北斗の拳ともマッドマックスともちょっと違う妙に白っぽい大地と、ほんのちょっと墨をたらしたような微妙な灰色とも桃色ともいうべき空。荒廃しながらもどこか美しい。キリスト教に深くない身としては、聖書を人心を掴む武器とみなすことが面白いなあと思った。社会を一から造ろうとすれば、やはり神の存在なり言葉なり、宗教が必要となるのだなあ。それにしても神の言葉をもってして征服に用いようとする発想が西洋っぽい。万物に八百万の神がいて、人間もまた共存させてもらっているという謙虚な姿勢が全く無いのだな。G・オールドマンは安定して?キレているし、人肉食いの老夫婦はブラックで笑えるしで、なかなか見応えあって面白い映画でした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-29 01:22:52) 849. メメント 10分しか記憶がもたないって、その設定がもうサスペンス。拠って立つところの無い心許無さ。日常が猜疑心のカタマリになっちゃうじゃないすか。ひらひらと交錯する時系列を追うのに脳みそフル回転、しかし苦しくなって思わずメモをとりそうになり、主人公と同じになりそうな恐怖にかられて思いとどまりました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-22 00:37:56) 850. トゥルーマン・ショー 怖い話だったなあ。こんなTV私はなんかいやだな 見ないな。ドッキリだって好きじゃないのに。これからトゥルーマン大丈夫なんだろうか。世界中の人にプライベートが筒抜けだったわけで えーあんなこともこんなことも流されてたの?って思い返すと羞恥で気がふれちゃわないだろうか。あとローラ・リニーのぺらぺらな作り笑顔も怖い。あんなに情の伝わってこない貼りつき笑顔めったにお目にかかれない。身近で誰かがやけに商品をほめるようなことがあったら気をつけなくては。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-22 00:22:42) 851. いまを生きる 若さ故の悩みもはしゃぎっぷりもなんだか眩しいな。風景も美しいしフツーに良い映画だとは思います。ただ校長をはじめ、“無理解”な大人たちの描き方がやや類型的。あと名門進学校てのはどこも密告させるもんなんだなあ。[ビデオ(字幕)] 7点(2012-08-14 15:26:59) 852. 翼よ!あれが巴里の灯だ 《ネタバレ》 さあ、単独飛行スタートだ、の時点でまだ半分も時間残ってる・・えー、33時間ものフライトをどうもたすんだよう、と思ったら過去話を挿めてリンドバーグの人となりを紹介する手に出た。この昔話が、ひとつひとつ面白い。初めてのmy飛行機でぐだぐだの離陸ぶりを見せられて慌てる売主、営業での口上。操縦のへったくそな、でも神に近づいた!と喜んでる生徒の牧師さん。「汚れた飛行機は認めん!」と怒鳴っている教官の真横にぼろぼろの飛行機で着陸しちまうリンドバーグ。どれもが温かく、心がほっこりする。こんな笑いを提供できるのは、ああさすがにB・ワイルダー。[ビデオ(字幕)] 7点(2012-07-26 00:39:31) 853. ぼくの美しい人だから S・サランドンがもうちょっとキレイにしててくれたらなあ。それになんか随分厳しいよね・・観ていてはらはらした。あんまり袋小路に追い詰めない方がいいのじゃないか?男のひとは。ってそこはアメリカ女性の毅然たるとこなのかもしれないんだけど。[映画館(字幕)] 7点(2012-07-22 01:16:30) 854. ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン! 《ネタバレ》 いかにもイギリス映画な笑わせ方、にやりというかくすっというか。こういうの大好き。大真面目に白鳥探して、殺人事件が起こったつーのにご近所トラブル仲裁しに行かなくちゃなんだからね。いやあ・・ばかばかしー・・(脱力)。フザケた話ながら登場人物のキャラが、スーパーの店員に至るまで個性的で粒揃いで、これまたイギリスを感じたのでした。[DVD(字幕)] 7点(2012-07-18 14:17:00) 855. ヒア・マイ・ソング アイルランドの、荒涼とした風景がとても美しい。朝方の冷たい水面は何色というんだろう、毅然とした美しさ。でも繰り広がる人間ドラマはどたばたと賑わしく、みんな良い人たちだ。圧巻はテノールの歌声。深く深く沁み渡ります。[映画館(字幕)] 7点(2012-07-14 16:27:57) 856. ダウト ~あるカトリック学校で~ 《ネタバレ》 まるで実写版“ガラスの仮面”のごときもの凄い演技合戦が見られます。演技力No.1のオスカー女優M・ストリープ、対するは食わせ者P・シーモア・ホフマン。この二人が火花散るようなぶつかり試合、延長戦になったとしても追加料金を払うのが惜しくないくらい。ストリープが渾身の演技波をぶつけます、それをにやにやとかわすホフマン、隙を見せない見事な狸っぷり。純真そうな瞳をぱちくりさせて間に入るA・アダムスは二人の巻き起こす突風に完全に弾き飛ばされました。ラストシーンの、カメラがシスター二人を見下ろす冬の庭が寒々しくも美しいのが印象的でした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-07-09 17:38:49)(良:1票) 857. ペーパー・ムーン 《ネタバレ》 テータム・オニールの天才爆発。“可愛さ”を売りにしない子役の新鮮なこと。賢くて動物なみのカンの良さを発揮して、その家の状況をぱっと見で把握、聖書のインチキ価格を設定。0から24ドルまで。テータム・オニールで思い出すのは、この名場面とあとリボンをつけられた時のふくれっ面。なんてキュート。[地上波(字幕)] 7点(2012-06-03 15:19:22) 858. ラウンド・ミッドナイト 《ネタバレ》 作中で語られる、天才について。“毎晩創造することは、出来上がったものは美しくとも、その作業は死ぬほど苦しい”。ひとりの天才プレーヤーの孤独を、物語をあえて作ったりせず、そこにぽん、とあるだけのように描きます。彼を信奉するイラストレーターはそれこそ献身的に支えるのだけど、“天才”の孤高の領域を分かち合うことは不可能でした。家族が集まっての少女の誕生祝いの席で、全く身の置き所を感じられないデイル。そりゃそうでしょうね。アーティストと、社会に順応した幸福感というものは何光年も隔たりがあるものです。孤独を描いてはいても、朴訥と話すデイル役のD・ゴードンは悲壮感が少なく、担ぎ込まれた先の病院で医者を相手に「心のお悩み相談」と丸め込んでうまいこと出てきたり、とどこかユーモラスで素敵な人でした。時折挿まれる海岸や少女と歩くパリの道など映像も美しく、もちろんサックスの音は絹のように滑らか。滑らかすぎて若干眠たくはなりますが。[映画館(字幕)] 7点(2012-06-03 02:00:14) 859. ブラック・サンデー 《ネタバレ》 全編渋くてストイック。ドキュメンタリーな手触りのせいもあって人の死がリアルで恐ろしい。ダーツ爆弾をテストする場面、あれが一番恐ろしかった。人の狂気も蜂の巣のように穿たれた無数の壁穴から差し込む光線も、もう強烈で忘れがたい印象を残しました。あ そしてこの年代の映画には珍しく、女をピンナップ・ガール扱いしていないのが斬新。きゃーという顔ひとつせず、さくさくと任務を遂行する彼女もまた美しいけど恐ろしい。[ビデオ(吹替)] 7点(2012-05-29 23:50:19) 860. カサブランカ 男はダンディで女は美しく、愛し合う二人が社会情勢に翻弄されて・・、ってこれは主演二人がボガートとバーグマンだから見られるメロドラマ。100%ハードボイルドなボギーの渋いこと。正面切って吐かれたら赤面もののクサイ台詞もこの人が言うと言葉が宙に浮かずにすむ。これでもかと美貌を強調のバーグマンのアップの多いこと。つー、と頬を流れる一筋の涙、こらえきれずにふいっと後ろを振り返る演技。いやあクサいのなんの。しかし見入っちゃうんだな。ボギーの低い声に酔い、バーグマンキレイだあっと伝説級の美貌にくらくらするんだな。スターが手の届かないほんとのスターだった時代の、スターの資質を全て備えたおふたり、見事です。[地上波(字幕)] 7点(2012-05-23 14:14:04)
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