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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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921.  デリカテッセン 画面が暗いのはビデオソフトのせいで、スクリーンではちゃんとキレイに映されているのだろうと思っていたのですが、↓どうやら違うみたい。だったらダメじゃん。せっかくの奇天烈ワールドがもったいない。見てはならないダークなものを明るく可愛らしく語るその語り口は良いし、それゆえに画面を暗くするというのもわからなくはないが、ただ暗いだけでメリハリが無いので観ていてひたすら疲れる。ストーリーやキャラクターの独創性は嫌いじゃないのでそこそこには楽しめたように記憶してますが、ブラックユーモアのブラックな部分が前に出すぎなんだろうか、それともやっぱり画面の暗さのせいだろうか、オープニングが楽しめたピークで、あとは右肩下がりなんだな。[ビデオ(字幕)] 5点(2007-09-27 13:27:19)

922.  荒野のガンマン 《ネタバレ》 イライラする。子供を殺した償いのために追いかけて行ってるくせに何故にああも大きな態度でいられるのか。何故にあんなにえらそうに振舞われて他の男は付いてゆくのか。何故にアパッチの戦士は主人公たちを殺さずに返り討ちにあうまで待つのか。あーイライラ。しかし終わってみれば何故かそんなことどうでもよくなっている。これが『ガルシアの首』につながり、さらにトミー・リー・ジョーンズの『メルキアデス・エストラーダ~』につながるのは観てのとおり。ナイスタイミングで現れる町の人たちというむちゃくちゃ強引な予定調和もここまでくると気持ちよい。夜のシーンは暗すぎでしたが。[DVD(字幕)] 6点(2007-09-26 11:18:46)

923.  無能の人 《ネタバレ》 話が淡々と進んでいるだけのようであっても、一つ一つのシーンを活かせるための工夫がちゃんと成されている。二度見せることによって二度目をより印象的にしたり、意味の無いシーンを意味のあるシーンにしたり。例えば古本屋での会話、妻が出て行った一度目の会話と妻のおならが聞こえる二度目の会話。会話そのものとは関係のない、妻がいないからいるに変わるシチュエーションがそのまま映画のテーマである「夫婦」を語る。例えば石売りをバカにしていた男の二度目の登場は鳥をバカ高い値で買おうとする。人それぞれの価値観の差異を滑稽に描く。鳥男の登場も二度。サングラスの男も二度。競輪場のあのシーンも二度。そして極めつけは息子の迎えに来る一言。同じ言葉が二度目には感動の言葉に。そして手を繋ぐ親子の後姿を映し出す画面の端っこからスッともう一人の手が。やるじゃん、竹中直人。[ビデオ(邦画)] 7点(2007-09-25 12:44:09)(良:2票)

924.  四月 サイレント映画のようでサイレント映画でない。無言語映画です。サイレント映画でもナレーションがあったり状況説明の字幕があったりしますが、この作品にはありません。音はしっかりとあります。ユニークで可愛らしい擬音が心の高揚を、そして不安を表現する。映像と音(言語を排除した)だけで何もかも理解させる。理解させるだけじゃなく、面白い。世界中のどの言葉を使う人にも楽しめる映画というのが重要で、「音楽は世界共通」なんていわれるけど、映画も世界共通なんだと気づかせてくれる。映画ってやっぱり凄いって気づかせてくれる。映画に言語は要らない、と言っているわけではなく、あってもいいけど無くても楽しめる、それが映画本来の醍醐味なんだと思う。この作品はあえて言語を排除することでそのことを証明している。[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-09-21 12:38:44)

925.  ハンガー(1983) ミュージッククリップ風の獲物物色シーンから獲物を頂いちゃうまでの細かい切り替えしと、切り替えされる各カットに乗っかるメリハリのある音の出し入れは、まさに今のトニー・スコットの演出。なんでもこのデビュー作のせいで彼はしばらく干されていたらしいのだが、それゆえに自らの特徴であるこだわりの演出を食っていくためにしばらく封印し、ある程度の自分の位置を確保した数年後に(『トゥルー・ロマンス』あたりか?)徐々に自分を出してきたのかな、と思った。とにかくこの作品は美しい。中でもカトリーヌ・ドヌーヴの非人間的美しさは格別。吸血鬼の物語である以上に男と女の物語であり、永遠の若さを手に入れるか老いることが必至の人間でいるかの葛藤のドラマである。だからこそ、あのラストシーンは納得がいかない。繋がってないし。[DVD(字幕)] 6点(2007-09-20 15:39:57)

926.  ダーク・スター ジョン・カーペンターとダン・オバノンに限らず皆が様々な仕事を兼務している。スタッフのその後の仕事を見ても、オシムもうらやむ(なわけない)ポリヴァレントぶりにはびっくり。『スターウォーズ』の光速移動の原型にはオォォ!となるも、全編で低予算であることを前面に押し出しており、どんなにシリアスな場面でも乾いた笑いを伴っているという脚本との相性もバッチリ。エイリアンの造形のしょぼさは限度を超えているような気もするが(笑)。『2001年宇宙の旅』をパロった妙にやさしいコンピューターと意固地な爆弾が最高。乗組員にもう少しインパクトがあったらもっと良かったんですが。[ビデオ(字幕)] 6点(2007-09-19 11:28:11)

927.  弾丸ランナー 田口トモロヲが必死の形相で逃げる。ダイアモンド☆ユカイが異様な目つきと異様な手の振りをして追いかける。全速力の追いかけっこが延々と続く。ただそれだけなのに妙な緊迫感があって面白い。そこに3人目、堤真一が加わる。そしていつのまにか「逃げる」「追いかける」が「走る」に変わる。「逃げる」も「追いかける」も画としては走っているのだが、同じように走っている画を「逃げる」「追いかける」ではなくただひたすら「走る」にちゃんと変わっている、そう見せているのが凄い。走る姿だけで映画になっている。途中の三者三様の回想も無くてもいいくらいに映画として成り立っている。なのに、おいおいおいおい!走り終えたあとになんでいちいち説明するかなー。高揚感も達成感もじゅうぶん伝わってたのにー。しらけるなー。オチもなんだかなー。 [ビデオ(邦画)] 5点(2007-09-18 18:39:32)《改行有》

928.  パーマネント・バケーション 「青春」という言葉の響きから連想するのは、眩しく輝かしいもの、あるいは反対に怒りと反抗に満ちたもの、だったりするが、この作品で描かれる孤独と葛藤もまた「青春」の代名詞。人生の方向がままならない10代の心の放浪はやたらとリアルでもある。主人公の放浪は、無意識的に未来を模索しているようにも見える。冒頭で交互に映される、いつもの喧騒のニューヨークと、けして表立たないゴーストタウンのようなニューヨーク。賑やかに見える街にも孤独があるということだろうか。出会う人々もまた孤独を抱えている。パリに行っても同じこと。同じような理由でパリからニューヨークにやってきた若者がいるから。でも行かずにはおれない。若者の性分であり特権である葛藤が永遠に続くかのように感じる、それもまた青春。若きジャームッシュがここにいる。そんな気にさせてくれるから好き。 [映画館(字幕)] 7点(2007-09-14 16:24:31)《改行有》

929.  紅いコーリャン 野生のコーリャンが画面いっぱいに映される様は圧巻。広大なコーリャン畑をアップで撮るだけなら誰でもできるだろうが、強い風と巧みな光をもって映し出されるその様はまさに野生の強さを、自然の驚異を雄雄しく表現していて、さすがは撮影監督出身というだけのことはあると感嘆する。そして強さの象徴のように映されたからこそ、あっけなく平らに均されてゆくシーンの無残さもまた最大の効果をもって目に飛び込んでくる。ただしこれだけ印象的な画面を撮りながらもストーリーもそれ以上の大きな顔をして前に前に出ようとする。前半は画面が勝っているが後半はドラマが勝っている。ラストはスローモーションでドラマを際立たせる。不満である。芸術映画と商業映画のせめぎあい。芸術の中に商業的価値があり商業の中に芸術的価値があればそれでいいのだから、どっちがいいとか言っているわけではない。私にとってはこれらがうまく融合しているようには見えなかったというだけのこと。前半は本当に凄いんだけどなぁ。[ビデオ(字幕)] 6点(2007-09-13 11:41:56)

930.  イレイザーヘッド リンチが好き勝手やってます。悪夢を映像化するリンチワールドの原点であり、リンチワールド全開の作品。突然の結婚からその悪夢は始まっている。未熟児が怪物にしか見えないというのも一つの悪夢だと思うのだが、このあたりは個人的にいかにもB級ネタに感じられて、グロテスクな赤子の造形も含めてチープ感を拭えないのですが、踊り子登場からはリンチにしか作り得ない独特の意味不明感というか、いや意味は確実にあるのだが、そんなものはどうでもよくなるくらいのイマジネーションの奇抜さ、しかもただ奇抜なだけではないとても惹かれるセンスを擁したイマジネーションの洪水にただひれ伏すのみ。と言うものの、正直、私にとってこの映画は踊り子のシーン以外はどうでもよい。でも、反対にリンチといえばこの踊り子の笑顔が真っ先に思い浮かんでしまうのだ。[ビデオ(字幕)] 6点(2007-09-12 16:44:20)

931.  くちづけ(1957) 一貫してハイテンポ。心情なんてそっちのけ。少々ムリを感じるくらいにポンポンと進む。これが新しい映画なのかと思ったら、このムリのあるテンポの速さも納得のお話であった。主人公はムリをしているのだ。かっこつけているのだ。素直じゃないのだ。だからやたらとクールを装い心情をけして吐露することなくポンポンとセリフが飛び出すのだ。だから最期にようやく自分をさらけ出す主人公にホッとする。増村保造のデビュー作はデビュー作らしい新鮮さがある。しかしどこか安っぽい。でもこの安っぽさはデビュー作ゆえではなく増村の味だったりする。[DVD(邦画)] 6点(2007-09-11 09:49:33)

932.  姿三四郎(1943) 志村喬、轟夕起子の親娘とともに食事をする藤田進。そこに月形龍之介の登場。和気あいあいの空気が凍りつくシーンなのだが、その絶妙な間の悪さは古典ギャグのお手本のように完璧で、でもシリアスな流れの中にあって素直に笑えないのだが、それでも月形の間抜けぶりをしばらく映し続けるという悪魔のような黒澤演出と、もうこのシーンにおいてはケンドーコバヤシにしか見えない志村のバツの悪さを強調するリアクションにはやっぱり笑った。一番の見所はなんといっても藤田と月型の草原での野試合なのだが、もちろん格闘そのものではなくその格闘がなされるときの暗雲立ち込める空である。この空を撮るためにどれでけ待ったか知らないが、生死を賭けた決戦を演出する最高の舞台になっていることは間違いない。全体的に単調だったり、シーンの繋ぎに違和感がある箇所があったりするのはカット版ゆえなのでしょう。完全復刻版を観るまではとりあえずこの点数で。[DVD(邦画)] 6点(2007-09-10 13:55:09)

933.  萌の朱雀 《ネタバレ》 炊事場の正面の窓の光や障子の眩しいくらいの白がとても美しく、常に映される大自然が人工の光を自然の光に化けさせる。新人監督のコントロールできないところで「照明」と「撮影」が映画を飛び越えて美しすぎる映像を作り上げる。作品を超越してしまったその技がかろうじて、そして奇跡的に河瀬監督のこれまでの生い立ちと短編ドキュメンタリーで培われた独自の視点との融合を成している。劇映画としてはたしかに説明不足な感はあるかもしれないが、男の子と女の子が兄弟ではないことは途中でわかるし、それ以上の関係性の説明など、さして重要だとは思えない。この家族は窓を開ければ常に山が見えるところに住んでおり、どこへ行くにも、どこへ行かなくとも、この山々とともに生きてきた。それがわかればいいのだ。家族の崩壊は、この山々とともにあった生活とのお別れへと直結するのだから。容赦なく時は流れ、けして流れに逆らうことはできない。崩壊の摂理の無常さがよく描かれていると思う。[DVD(邦画)] 7点(2007-09-07 10:12:14)(良:1票)

934.  鬼畜大宴会 《ネタバレ》 この作品のウリは中盤以降のリンチシーンの容赦の無い強烈な描写にあると思うのだが、そこにいくまでの展開の見せ方が素晴らしい。思想で繋がったグループというのは建て前で、あくまで一人のカリスマ性に惹かれた者たちが、そのカリスマを失ったときに見せる醜悪な実態が延々と映される。疑心暗鬼を前面に出したサスペンスでも面白いだろうけど、そんなものは無視してひたすら幼稚な人間の本性を見せる。とくに女リーダーは、女というよりメス。ものすごく生々しく、ものすごく激しく、そして端的に最悪の事態に向かって突き進む。訪れる最悪の事態はホントに最悪だ。あそこをちょん切るシーンはこちらがもんどりうってもがいてしまう。これらのスプラッター描写も実に生々しく且つしつこい。もともとスプラッターは苦手なのだが、他のシーンはまだ耐えれる。でもおちん○んだけは~~!かなりもんどりうったのでしょう。翌日は筋肉痛でしたから。評価はしつつもやっぱり私も二度と観たくない映画。[ビデオ(邦画)] 6点(2007-09-06 14:02:26)

935.  ヴァージン・スーサイズ デビュー作にしていきなり独自の世界観を画面にしっかりと残したソフィア・コッポラの作家性には恐れ入る。けして生々しすぎる人物造形はせず、あくまで虚構の人物造形に徹しながらも、女の子の「不思議」と「キュートさ」にはどこか生々しいものを内包させており、そういえばこの人、元写真家なのだそうですが、たしかにまるで写真の中にしか存在しないような加工された美と、けして映るはずのない被写体の中にある何かを、同時に写しだような画という印象を受けました。ただ、映し出される被写体が男の子たちになると、途端に凡庸以下なものになっているような気がする。内容からして確信犯なのかもしれませんが。監督のその後の映画を観ても、女の子を可愛らしく撮ることにかけては長けていると思われる。これはかなり大きな武器だと思います。[DVD(字幕)] 6点(2007-09-05 12:12:43)(良:1票)

936.  アモーレス・ペロス 《ネタバレ》 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、、、長っ。デビュー作にしてすでに完成されている。良くも悪くも。複数のエピソードがひとつのテーマに集約されてゆく様はそれだけで面白い。3つともが自分のことしか考えていない者の成れの果てが描かれている。1つ目は自らの愛と未来のために実の兄までも貶める弟。笑顔の兄弟の写真が印象的。2つ目は富と名声を手に入れたうえに妻と可愛い娘がいる男を略奪する女。無言電話の逆転がちょいとあざとい。3つ目は思想のために家族を捨てた男の後悔。兄弟の諍いという一つ目の話にリンクする逸話が盛り込まれる。スタイリッシュな映像でこの3つのエピソードが繋がる。先に書いたようにひとつのテーマに集約されてゆく。完璧に。この完璧さが面白くもあり面白くなくもある。3つのエピソードという大枠以外の細かなエピソードまでもがひとつのテーマへと集約されている。それ以外は描かれない。テーマに沿ったエピソードの羅列。そこに人生は描かれない。[DVD(字幕)] 5点(2007-09-04 12:09:54)

937.  次に私が殺される アメナバールは『オープン・ユア・アイズ』にしても『アザーズ』にしても、そして長編第一作のこの作品にしても、お話を謎めかして引っ張るのがお得意のようである。たしかにストーリーテリングは巧い。でもそれだけである。とくにこの作品はストーリーだけで観客を目くらまそうとしている。せっかく冒頭で「人間の残酷なものへの好奇心」を見せているのに、そこはさらっと通り過ぎ、映画のほとんどは犯人当てに従事する。「恋心」も犯人当てを観客に難しくさせるためだけに用意される。べつにいいんだけど。ただ、よく言われがちなハリウッドにはない味ってのは、たぶんスペインのスタッフで作っているからというだけで、あるいは低予算ゆえに出ているものでしかなく、中身はどこにでもある作品だと思う。[DVD(字幕)] 5点(2007-09-03 16:06:37)(良:1票)

938.  細雪(1983) 公開当時は宣伝にも力が入っており、かなり話題になっていたことを覚えています。なんといっても四姉妹の豪華な顔ぶれ。そして豪華な衣装。四姉妹それぞれにスポットが当てられ、しっかりと個性豊かに描かれている。大阪弁の中でも船場ことばが使われていますが、四女にまとわりつく桂小米朝の言葉がまさにその船場ことばなのですが、はっきり言って浮いている。例えば吉本新喜劇でしゃべっている言葉はまぎれもなく大阪弁なわけですが、あれはあくまで劇場で観客に聞かせる言葉であって、普段の会話ではあんなにはっきりとした言葉にはなりません。小米朝のしゃべりもまさに観客に聞かせる言葉で、実に不自然。本物の大阪弁と微妙にニュアンスがずれている他のキャストの「なんとなく大阪弁」に合わせてくれたほうがかえって良かったように思う。テレビCMでも使われていたと記憶する冒頭の京都を歩く四姉妹のシーンは絶品ではないが、なかなかに美しいのだけれど、それ以外は全体的に薄暗く、それは戦争前を暗示した暗さというにはあまりにメリハリのない暗さで、もう少し光の出し入れに気を使ってくれればと思うのは酷な注文だろうか。[ビデオ(邦画)] 6点(2007-08-31 13:21:21)

939.  卍(1983) 関西のことばを文学に美しく溶け込ませた谷崎の世界観というものだけをとってみれば、若尾文子(増村版『卍』)の関西弁よりもこの樋口可南子の関西弁のほうが、人を誘い、惹きつけ、惑わす女の使う甘ったるい関西弁をはるかにうまくしゃべっている。だから関西弁の魅力が出ているかどうかで見れば、断然こちらの作品に軍配が上がる(というか、増村版は関西弁の必然が全く無い)のだが、いかんせんストーリーも、その展開のさせかたも面白くない。樋口と高瀬の関係の始まりもかなり無理やりだし、原田が警察官であることから導かれるものも弱い。「殺人現場」という魅力的な展開を予想させる絶好の「場所」もただの「場所」でしかなく「殺人現場」である必然が無い。現代に置き換えているといっても、母が妊娠したとかいうエピソードになんの意味があるのか。梅宮辰夫は何しに出てきたのか。面白くないうえに無駄が多すぎる。当時けっこう好きだった樋口可南子のハダカはキレイでした。[DVD(邦画)] 3点(2007-08-30 11:38:12)

940.  痴人の愛(1967) ひとつひとつの言葉に、そしてその言葉が発せられる表情に独特のインパクトのある増村演出がどうも苦手なのだが、この作品ではソレが最大限に出ていて、どうもノレない。しかしノレない私を強引に引っ張っていく力があることは確かで、その強引さは純愛よりも下品さが勝っている空気をも、ひたすら映画を面白くするものへと昇華させる。有無を言わせぬ身勝手奔放娘のあっけらかんとした明るさに、男は頭では拒否できても体が言うことを聞かない。それと同様に、映画は強引にインパクトとスピード感とあっけらかんとした下品さで私を惹きつけて離さない。ハッピーエンドの中に、人の性の哀しさと滑稽さがあれだけ表出できれば、つい天晴れなどとも言ってしまう。そんな作品。[DVD(邦画)] 6点(2007-08-29 12:26:39)

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