みんなのシネマレビュー |
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921. ブルックリン最終出口 《ネタバレ》 まあ、NYの吹き溜まりのような下町の日常を描いただけの作品なんですが、それだけにいろいろと考えさせられる作品でした。決してハッピーな物語ではありませんが、不思議と希望を感じられる終わり方も良かったです。 [DVD(字幕)] 7点(2009-07-07 14:36:32)《改行有》 922. 闇の子供たち 《ネタバレ》 はっきり言って観てて気分が悪くなりました。どこまでが真実でどこまでがフィクションなのか良くわからない面もあります。重いテーマでありながら、どうもテレビドラマ的な演技の軽さに違和感を感じました。 ただ、それでもこの映画は一人でも多くの人に見てもらいたいです。この世界では、貧しさにつけこんだ悪党どもが卑劣な商売を行っている事実があることを知ってもらいたいし、そしてそれがいかに目を背けたくなるような醜い所業であるかを目に焼き付けてもらいたいですね。 [DVD(邦画)] 7点(2009-07-05 21:51:47)(良:1票) 《改行有》 923. 花よりもなほ 《ネタバレ》 義を重んじ、義に殉じることは武士として当然であるという「建前」と、目の前の幸せの中に安住していたいという「本音」の間でジレンマに悩む武士の姿を、「建前」を通した赤穂浪士たちの「本音」を絡めながら描いていていろいろと考えさせられる作品でした。長屋のセットも非常にリアルな感じで作られていて、興味深かったです。まあ、賛否両論あると思いますけどね。私自身も納得できる部分とそうでない部分はありますので。 残念なのは、ストーリーがやや粗く散漫で、着眼点や発想は非常に素晴らしいと思うのですが消化しきれていないんですよね・・・。ちょっとカッコつけてしまっているなという印象もあります。[地上波(邦画)] 7点(2009-07-02 18:54:35)《改行有》 924. 僕らのミライへ逆回転 《ネタバレ》 本当に映画って素晴らしいと思わせてくれる映画愛に満ち溢れた人情喜劇でした。映画好きならちょっと懐かしさを感じてしまう映画のパロディ(リメイク?)の数々に惹かれてしまうことは間違いないでしょう。 何というか、この作品とウディ・アレンの「カイロの紫のバラ」は映画ファンとしては心の中に大切にしまっておきたいです。双方に出てますけど、ミア・ファローの魅力は年を重ねても代わる事は無いですね。 [DVD(字幕)] 7点(2009-06-17 19:11:07)《改行有》 925. エターナル・サンシャイン 《ネタバレ》 見終わった後、人間関係のあり方や人生について考えさせられる映画でしたね。 どんなに捨てたい思い出であっても、今の自分を形作っている必要不可欠な要素の一つなんですよね(たとえ捨てることが出来たとしてもその部分を補う要素は無いのですから、欠落したまま人生を生きていかなければならない)。 それと、人間関係に於いて他人はどこまで行っても他人でしかない事を受け入れること、そして「水に流す」ことの大切さを改めて教えられた気がします。 人間の記憶という、時間も状況も自由自在に描く事ができる設定を上手く生かした演出も良かったと思います。ただ、もう少しシンプルに出来たかも・・・・・ [DVD(吹替)] 7点(2009-06-10 19:07:20)《改行有》 926. TOKYO! 《ネタバレ》 まあ、東京というのは世界から見て良くも悪くも個性が無くて逆に不思議な都市なんだろうなというのが見てとれましたね。そのためか、3作品とも非常にシュールな作品に仕上がっています(まあ、そういう狙いで監督を選考したんでしょうけど)。 1本目は、日本の低予算自主制作映画みたいなノリに違和感を感じましたけど、終盤のシュールな展開はなかなか面白かったですね。この監督の作品は見たことないんですけど、ちょっとDVDを借りてみようと思いました。 2本目のカラックスの作品ですが、まあタイトル通りの内容で、なかなか挑発的でパンクな作品でしたね。しかし、いきなり五反田の街が映し出されてすごい看板のビルが出てきて笑ってしまいました(怪人は五反田から銀座までどうやって移動したんですかね?)。ただ、3作品の中で一番東京らしい風景を映し出している作品ではありました。 3本目については、「蒼井優の目力」これに尽きます。 すごい傑作というわけでは無いですが、まあそれなりに楽しめる作品でした。[DVD(字幕)] 7点(2009-06-06 18:13:35)《改行有》 927. ママ男 《ネタバレ》 全てにおいて「微妙」な映画。でも、それが妙に心地良いんですよね。 出てくる人物がみんな「微妙」ですし、設定やストーリー展開も「微妙」ですし、使われている音楽もジャムにモリッシーと個人的には大好きですけどなんとも「微妙」ですし、オチも「微妙」と本当に「微妙」だらけです。でも、本当に楽しい時間を過ごす事が出来ました。そんな映画です。 [DVD(字幕)] 7点(2009-06-04 08:58:14)(笑:1票) 《改行有》 928. アバウト・ア・“サッカー”・ボーイ 《ネタバレ》 これは、フットボールフリークであれば共感できるけれども、それ以外の人たちには到底理解されることの無いおとぎ話のような映画ですね。まあ、はっきり言って主人公の行動は最低ですからw 現実にこんなことしたら裁判沙汰になってしまいます。 試合自体の映像は全く出てきませんが、欧州選手権の熱い雰囲気は凄く伝わって来ました。フットボール文化の魅力に取り付かれている方には是非お勧めしたい作品です(それ以外の方にはちょっと・・・・・)。 [DVD(字幕)] 7点(2009-05-26 18:58:15)《改行有》 929. 風の痛み 《ネタバレ》 非常に詩的で美しい雰囲気に包まれてはいますが、内容は中上健次の「路地」の物語を東欧移民社会に置き換えたようなドロドロとしたものになっています。 主人公は、厭世的でストーカー気質で鬱屈した感情を溜め込んでいるちょっと近寄りがたい人間ですし、展開も正直心底ハッピーなものでは無いのですが、映像の美しさとストーリーの面白さに不思議と惹かれる映画でした。 [DVD(字幕)] 7点(2009-05-25 19:43:51)《改行有》 930. 東京兄妹 《ネタバレ》 20世紀末期の生活空間としての東京のリアルな姿がこの作品には残されています。東京出身者としては、華やかなオフィス街や繁華街ではない等身大の東京の映像を見ていると本当に落ち着きます(まあ、美しい音楽と映像で美化されている部分もあるとは思いますが)。 ストーリーも、その美しい東京の姿を引き出すような落ち着いた展開で悪くなかったです。ちょっと緒形直人が若年寄すぎるような気がしますが。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-05-20 17:02:41)《改行有》 931. 東京夜曲 《ネタバレ》 市川準が監督を務めたサントリーウィスキーCMのコピーに「恋は遠い日の花火ではない」というのはありましたが、まさにこの映画はその雰囲気を漂わせていますね(長塚京三も出てますし)。 とにかく、キャスティング良し、映像良し、音楽良しの見事な「市川準ワールド」が繰り広げられていて、心地よい時間を過ごすことができました。しかし、本当に街の風景や空気を撮るのが巧い監督ですね。 ただ、まだこの作品のストーリーを噛みしめるにはもう少し人生経験が必要かなと個人的には感じました。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-05-20 08:47:07)《改行有》 932. ソウル奪還大作戦 大反撃 《ネタバレ》 朝鮮戦争の勃発から3ヶ月の戦況が描かれており、朝鮮半島が大混乱に陥っている様子がよくわかり興味深かったです。同じ民族がイデオロギーの違いから2手に分かれて憎しみあい、殺しあう姿は本当に哀しく無常なものだと感じました。しかも、敵と味方の支配が何度も入れ替わってしまい、そのたびに民衆は翻弄されてしまうわけですからやるせないですね・・・・。 韓国の国策映画ということもあって、韓国軍=英雄、北朝鮮軍=悪という図式が全編を貫いていますが、なかなか貴重な映像作品だと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2009-05-02 00:28:29)《改行有》 933. 流星(1999) ファンタジー的要素がかなり入ってはいますが、基本的にかなり現実的な物語でしたね・・・・。ただ、それ故に心に響くものがありました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-04-25 21:32:31)《改行有》 934. イントゥ・ザ・ワイルド 《ネタバレ》 大自然の中では人間もただの生命体の一つであり、その中では何の助けも無く、運が悪けりゃ地に還るだけの存在であるんだなと実感しました。 まあ、意地悪く言えば「頭でっかちでコンプレックス持ちの坊ちゃんが無謀な旅をして(以下略)」の話なんですけど、かつてこういう無謀な旅(というか逃避)を思い描いたことのある人って結構多いんじゃないですかね。自分の頭の中で想像する世界と現実世界との違いなんてわからないし、わかろうともしない時期ってありますからね。 しかし、アメリカってでっかい国だなと改めて感じましたね・・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-20 20:04:59)《改行有》 935. メタル・オブ・ウォー 《ネタバレ》 まあ、しょうもない邦題がついていますが、内容は、コソボ問題の複雑さを上手く描いていて面白い作品でした。 前半の紛争中のシーンは、あまりにアルバニア寄りで「トンデモ映画」臭が漂っていたのですが、その後のコソボに残ったアルバニア人ジャーナリストの物語がなかなか見応えがありました。 ラストの不条理さは、これからもコソボの地で民族対立の悲劇が続くであろうことを示唆しているようでした。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-19 00:16:53)《改行有》 936. 敵こそ、我が友 ~戦犯クラウス・バルビーの3つの人生~ 《ネタバレ》 まあ、アメリカという国が表向きは綺麗事ばかり言ってるけど、実際は己の目的を達成するためには悪魔とも平気で手を組む恐ろしい国家であることや軍隊式命令系統は、「命令は絶対」という逃げ道を与えることによって、人間を簡単に悪魔にしてしまうシステムであることが良くわかりましたね。 何というか、現実社会の醜悪さに暗澹とした気分になりますが、目を背けてはならない事実なんですよね・・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-17 18:38:39)《改行有》 937. 百万円と苦虫女 《ネタバレ》 この作品の主人公に蒼井優を持ってきたのは大正解ですね。本当にはまり役だと思いました。ストーリーも、前半(海と山)は一旦枠から外れると非常にうっとうしさがつきまとい暮らしにくくなる日本社会の嫌な部分を上手く描いていて面白かったです。 ただ、後半に入るとありきたりな恋愛ドラマが主になり、ちょっとパワーダウンしてしまったのが個人的には残念でした・・・・。最後は上手くまとめてましたけど。 [DVD(邦画)] 7点(2009-04-13 16:54:04)《改行有》 938. リダクテッド 真実の価値 《ネタバレ》 我々が日常目にするニュース映像はあくまでも「Redacted(編集済み)」のものであって、それが全てではありません。この作品はその編集によって削除されてしまうような戦争の暗部を提示してくれています。 興味深い手法・内容ではありましたが、あくまで想像も入ったフィクションですので「そういうこともあったんだろうな・・・」という単純な感想以上のものは持てませんでした。面白いのは面白いですが。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-11 20:21:35)《改行有》 939. ホワイト・バッジ 《ネタバレ》 ベトナム戦争における韓国軍を描いた作品は初めてだったので非常に興味深く観る事ができました。とにかく、戦争がいかに人間性を強奪し、人間を辱め、傷つけ、苦しめるのか・・・を戦中・戦後の人間ドラマを通して訴えてきます。 結構目を背けたくなるようなシーンも多いですが、非常に考えさせられる良作です(ただ、ちょっと時間が長く感じました)。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-10 09:05:26)《改行有》 940. SPY リー・チョルジン/北朝鮮から来た男 《ネタバレ》 チャン・ジン監督のストーリーテラーぶりには本当に感服しますね。この作品でも、韓国社会が抱える問題点(主に南北関係)がコメディのオブラートに包まれた形で我々に投げ込まれていき、エンドロール直前にそのオブラートが一斉に溶けていくような仕掛けが隠されていて、ハッとさせられました。観終わってからも何度もストーリーを反芻してしまいました。 [DVD(字幕)] 7点(2009-04-09 08:45:31)《改行有》
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