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81.  クラウド アトラス 《ネタバレ》 短く切り取られた断片を紡いでいくうちに、壮大な時空の点と点が次第に結びついて行く構成は、終わって久しい『LOST』を見るような、好奇心くすぐる面白さでした。僕はトム・ハンクスの底の浅い善人役な感じが苦手でしたが、この映画ではそんなふうに感じませんでしたし、卑しい役やワルな役も演じていて「気の抜けたフツー感」を感じずに済みました。ほとんど期待していなかったけれど、終盤は泣けました。顔メイクのバリバリ作り物な感じがなかったら、もっと作品世界に入り込めた気がします。そこだけちょっと残念でした。[DVD(吹替)] 8点(2013-11-01 23:07:28)

82.  エンド・オブ・ザ・ワールド(2012) 《ネタバレ》 地味ですが、なんというか妙にリアリティが感じられました。どこにも逃げようのない最後の時に、終末を描く映画によくある暴動やパニックが人間の主流であるか…おそらくはもっと静かにとても平常なのかもしれない。そういう「意外にそうかも」な雰囲気がとても良いです。「もう仕事行かない」な人もいっぱいいるでしょうが、おそらくは終末だからこそ自分の仕事の意義に目覚め直し、世の人々のために、あるいは自分の存在意義のために働き続ける人も、きっといるだろうな…という部分が極々普通に描かれています。飛行機、テレビ放送、警察…。クソまじめ警察が誰のためにもならない正義を行って人の大切な時間を奪ってしまう場面や、最後のテレビ放送のキャスターの言葉が印象的でした。浜辺のシーンはとても良かったなぁ! 地球が終わることを告げるラジオ放送で始まったあと、軽くブラックにクスリと笑えるノリでリードしながら、じわじわと人生の時間と質を考えさせてくれる映画でした。ラストも好きですし、バート・バカラックの曲もじ~ん。[DVD(吹替)] 8点(2013-09-12 22:27:18)(良:1票)

83.  塔の上のラプンツェル 《ネタバレ》 ポスター、パッケージのイメージで「キラキラ甘々な夢見る少女専用」という感じがして全く興味が湧かず一生見ることはないと思っていたのですが、ここでの評価が良いのでレンタルして見ました。見て良かったです! 中学生の息子は見ないだろうなぁと思っていたら楽しんで一緒に見てました。ポスターで見るラプンツェルにはさっぱり魅力を感じませんでしたが、アニメーションで見る彼女は美しく可愛らしく魅力的でしたし、ストーリーの語り始めは彼女ではなく男のキャラで、べっとり女の子向けみたいに思わせない上手な切り出し方だったと思います。男のキャラも甘々な少女用の反吐が出るような王子様キャラではなく、同性から見ても違和感や嫌味がなく程よいハンサムで好感持てるキャラでした。それに加えて警察犬のようなスゴイ馬がうまいこと引き込んでくれます。悪役の偽母は「はい、こいつが悪者です」と分かりやすく作られていますが、子供の自立過程でそれなりに心配する親が、子供を必要以上にコントロールしてしまうような良くない部分だとか「あなたのため」と恩着せがましい言い訳をしながら「実のところ親本人のエゴのためだけじゃねぇかよ!」というケースをシンボル化したキャラでもあります。締めくくりも「一緒に幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし」という感じのベタではあるけれども、語り出しと同じく男側の語りになってニヤリと笑える粋な工夫は良かったです。1点気になったのは、花を独り占めしていた偽母は褒められたもんじゃないけれど、勝手に持って行かれちゃ気分良くないのも分かるし、他人の子をさらって監禁するのはワルだけれども、あんな風に墜落させなくてもよかったかなぁと…オズの魔法使いの悪い魔女が消えてしまうみたいに、老化→風化→消滅くらいで済ませて欲しかった気がします。あの墜落が「やったぜ、いい気味!」というほどは憎めなかったので…[DVD(吹替)] 8点(2013-07-21 00:10:33)(良:1票)

84.  バックマン家の人々 《ネタバレ》 子供のことに心配が尽きない主人公の周辺でゴチャゴチャと出来事が起きる。この作品でのキアヌはいい役だったと思う。家族の物語だが家族で見るときは注意が必要ですよ、というかいろいろ大人の世界を知り始めた年頃の子供と見たら、気まずい場面があります。しかし、ラストのおばぁちゃんのジェットコースターの話がサイコーにいい! ふっと心配事に対する肩の力が抜けていきます。[ビデオ(字幕)] 8点(2013-06-15 19:29:57)

85.  ブラッド・イン ブラッド・アウト 《ネタバレ》 ひとつの絵をこれだけ印象的に感動的に見せた映画はこれしか知りません。[レーザーディスク(字幕)] 8点(2013-06-15 19:15:55)

86.  桐島、部活やめるってよ 《ネタバレ》 映画部のあれこれにはたくさん笑わせてもらいました。桐島は結局出てこず、全然接点のなかった前田と宏樹が最後に会話する部分に強烈なメッセージ。最後のチャプターだけ何度も見ちゃいました。「映画監督は…無理」という時の表情が何とも言えない。「ただの遊びじゃない」と言っていたけれど、映画への情熱はその程度のものだったのかと呆気に取られた。けど、自分のことを思い返してみてもそうだったよなと思う。僕が自分の夢を「無理」と思わなくなったのは、その仕事をしている憧れの人たちから作品を評され一緒に食事をして会話する機会が訪れてからだった。別世界に住んでいるように思っていた人たちが、自分と同じ世界に暮らしていて自分と会話することもあり得るのだという、とても身近なリアリティに変わったことで、その体験がジワジワと「もしかしたら、頑張れば手に届くのかもしれない」という思いを抱かせるようになった。それまでは、誰に褒められなくとも将来に繋がらなくとも、ただ好きだからやらずにはいられないという、それだけのことだった。前田もいつか「えっ、この俺が?!」とビックリする喜びを知る時がくるかもしれない、けれど、今はハナから「無理」と思っている。つまり未来なんて諦めてる(野球部の先輩やバレー部の小柄なヤツは…実のところどう思ってる? 宏樹がさげているバッグのロゴはShorai…)。だけど、それでものめり込む情熱があって「映画監督は無理」のあとに嬉しそうに語る姿が、宏樹の心を締めつける。頑張らなくてもいろいろできちゃうんだけど、情熱の置き所が見つけられない宏樹。カッコイイと褒められるけど、それだって自分の努力とは無縁のもの。努力して何かを手に入れる喜びを多分知らない、そういう意味でかわいそうな宏樹。他人からは羨ましがられるような「持てる者」なんだけど、本人は生きる充実が得られてないんだよね。その虚無感を人に話したってきっと誰もわかってくれず「贅沢」と言われるだろう孤独感。唸っちゃう映画でした。[DVD(邦画)] 8点(2013-06-08 21:29:45)(良:1票)

87.  アルゴ 《ネタバレ》 計画中止になってからがとても見応えありました。チケット再承認のタイミングとか空港での競り合いまで事実なんでしょうか? あそこまで事実ならば、まさに間一髪の奇跡。脱出成功が物語のピークにはなるけれども、そこからどう幕を閉じるかは作品の印象と質を大きく左右するところ。隠し球で二度目のピークを描く類とは違うけれども、とても大事なエピソードがエピローグを飾ってくれました。アカデミー作品賞受賞納得、おめでとうございます。世の中には残念なニュースがあちこちに転がっているけれど、その反対側に、世間に知られることのない良い話もきっとたくさんあるのかもしれない。ひとしれず命をかけて他人の命を救い出す英雄たちが、この世にはしっかりと実在しているということを感じ取りました。 「アルゴはどうなった?」「ポシャった」なんてカッコいいんでしょう![DVD(吹替)] 8点(2013-06-08 17:22:20)

88.  冷たい熱帯魚 《ネタバレ》 でんでんさんが持つ雰囲気がとっても活かされた映画ですね。でんでんさんじゃなかったら、ここまで引き込まれたのかどうか…違う人の演技でも見て比較してみたくなる気がしました。裏側にうっすらとアダルトチルドレンやDVのことを意識しますが、サイコキラーの話しとなるとこういうのはよくある背景。社本がバカ娘をひっぱたくシーンはスカッとしましたが、ラスト嫁さんを刺してからドッと冷めてついていけなくなりました。警察が店の駐車場にまでやってきて社本と接触した時から、なんだかこの作品の出来に不安を感じ始めていましたが、ラストで一気に期待を崩された感じです。刃物持って血まみれの男を放置して中に消える警察…なにそれ…娘の最後の態度、泣いたり悲しんだりじゃないのはいいですが、あまりにもバカ過ぎで醜く見えるだけ。社本の最後のセリフもあって、なんだか映画版『バトルロワイヤル』のチープな大人の説教と苦悩の言い訳がダブり、最後の最後でぶち壊してしまった気がします。あのラストをグッと引き立てるには、社本の情けなさのために娘がどれだけ辛い思いをしてきたかを、彼女自身の姿を通して描いておく必要があったと思います…村田のセリフじゃなくて。村田がどんな辛い幼少期を送ったかは短いシーンのいくつかでうまく表現できているので、娘の辛い立場もきっとうまく挿入できたはず。そしたら、社本の豹変にもスッキリ、娘のラストの態度にもスッキリして、なおかつスゴイ余韻を残すことになった気がするんです。とっても引き込む力を持ったスゴイ作品だと思いましたが、この締めくくりのために、僕にとっては長く印象に残す作品にはならなくなりました。娘がすごくバカで軽いまま、おまけに警察もとても間抜け過ぎて終わるので、その姿で締めくくって見せた作品自体の価値まで急に軽くなった感じです。 点数はラストを無視しての出来の凄さに。[DVD(邦画)] 8点(2013-04-28 10:09:40)

89.  崖っぷちの男 当たりでした! 適度に笑いあり、ハラハラなサスペンス演出も出来がいいです。エンディングの映像と音楽も軽快で、気持ちのいい映画でした。[DVD(吹替)] 8点(2013-04-22 00:15:00)

90.  ミッドナイトクロス 《ネタバレ》 ずいぶん昔に観たきり長く観なかったのは、あまりに悲しく切ない終わりだったからです。でも、久々に編集室をグルグル回るカメラワークを見たくなってレンタルしました。『殺しのドレス』のラストの展開を思い出すチープな3流恐怖映画の冒頭は、この時代のパルマらしい始め方。『サイコ』もろパクリのシーンがやって来て、すっかり忘れていた展開に大爆笑してしまいました。このシーンが何度か笑いを引っ張って行きますが、何度も笑わせておいて、最後はグッと切なくさせる。卑怯なほど上手いと思います。バッドエンドの作品でお気に入りというのは、あまりない僕ですが、再鑑賞してみてこの作品の尾の引き方はそれほど悪いものじゃないなと思いました。とても上品です。連続写真と録音テープをシンクロさせていく工程も、ワクワクするショットで、僕はデパルマはやっぱり『キャリー』『殺しのドレス』『ミッドナイト・クロス』の3本が映像作家として最も冴えてピークの時だったと感じます。ラストちょっと油断すると泣きそうで「デパルマってこんな感性の表現できる人だったんだ」と思いました。キャリーのいじめっ子カップルのまた違った演技を楽しむのもよし、殺しのドレスの娼婦と刑事の違う掛け合いを楽しむのもよしです。[DVD(字幕)] 8点(2012-12-15 21:47:11)

91.  鬼が来た! 《ネタバレ》 恨み憎しみを吐くつもりが、通訳から教わった言葉は全く別の言葉だった…というさわりだけ知っていて、ずっと気になっていた作品をようやく見ることができました。そのさわりの設定と、時折挟まれる笑いを誘うシーンで、ハートウォーミングな展開を信じて疑わなかったのですが、酒塚の登場でとんでもない展開に! 人間の愚かさと弱さからくる醜い部分をずっしりとボディブローされた気分です。主人公のチアン・ウェンと酒塚役の澤田拳也の存在感は、それぞれにすごく良かったです。澤田さんの登場シーンは「どっからこんな日本人俳優を見つけてきたんだ」と思うほど異様な目力を放っていました。調べてみたら、あの立派な体格から想像したとおりアクション系の俳優さんだそうで、それが少し残念です。いい監督さんに育てられたら、黒澤明作品の三船敏郎みたいな存在感を出せる人に思えます。主人公のチアンさんもすごく映画の空気感を高めていたと思います。その馴染みやすいキャラ建てがラストで香川さんを凝視する表情は脳裏から離れません。その瞳が観るラストシーンだけが鮮やかなカラーとなって人の醜さを映す。たまりませんでした。やりきれないです。やりきれないけど、嫌いになれない、良質の作品だと思います。 絵的には、恋人の顔が逆さまに映されるカットが印象的でした。主人公役のチアンさん自身が監督なんですね。[DVD(字幕)] 8点(2012-10-17 00:20:35)

92.  トゥモロー 僕たちの国が侵略されたら 《ネタバレ》 レンタル店でパッケージの解説を読んで、その設定に強い興味を引かれて借りてみました。パッケージデザインの雰囲気とかで「きっと大ハズレだろうから期待はするまい」と覚悟してのレンタルでしたが、その予想を嬉しくも裏切ってくれました。はじめに断っておくと「他国が侵略してきたのに、こんなに軍隊の見張りスカスカであちこち動けるのかよ」という大きな突っ込みどころがあるわけで、そこを考えるとリアリティーは遠ざかっていくのですが、そんなことをあまり突っ込みたくならないくらいの面白さでした。けっこうアドレナリンばくばくもんでしたよ。「この非常時に飼い犬とかあきらめろよ。この非常時に誰も殺さないとかこだわってんなよ」といったキャラがストーリーの締めにうまく使われていて印象に残りました。終わり方は、連続テレビドラマの初回2時間スペシャル版みたいな感じでした。もしかしてホントにそうだったりして。青春ドラマのよくある誰と誰がくっついて・・・みたいなテイストと突然の国家侵略とサバイバルという組み合わせが、いい具合にブレンドされて、このクオリティが保たれていれば、シリーズを見てみたいような良作でした。[DVD(吹替)] 8点(2012-10-04 17:42:57)

93.  127時間 《ネタバレ》 ダニー・ボイル作品にいい印象がなかったので、ハズレの疑いを持ちながらレンタルしたのですが、この作品は素直に良かったと感じました! ラストになるまで実話だとは全然知らずに観ていたので、ずっと作り話だと思いながら鑑賞していたのですが、作り話だと思っていても、あの切断シーンは身がよじれる強烈さでした。自分にとってはスプラッター映画なんて目じゃないグロさとリアリティで、これが実際にあったことと知った瞬間には呆然としてしまいました。他人に無理矢理ではなく、自分自身でやるのだからたまらなすぎる。宣伝キャッチにおいて「決断」なんて言葉が使われてるし、予測は出来ていたけど、そのうえ作り話とまで思っていたのに、決行に移した時は「マジかよ!」と思いました。自分ならきっとあれを出来る根性はなく、衰弱して死んでいく方を選ぶような気がします。この決断場面の凄さのために、誰にでもお勧めできる作品ではなくなってしまっているのは勿体なくもありますが、しっかり描いている姿勢に好感を持ちます。映画のインパクトについて、このシーンが何よりも強烈に刻まれてしまうのですが、映画の語るべきことが決してそこではなく、きちんとした人間ドラマと命が刻まれているので、良質なストーリーに仕上がっているなと感心します。軽快な音楽をバックに流れる飲料水のCM映像も力強い印象を残すし、主人公がビデオを巻き戻して初めて知る映像のエピソードや、反省の思いの中で「この岩はずっと自分を待っていたんだ」と語る心の声などがとても印象的でした。泳いだプールサイドに待つ親兄弟達の画面にはホロリとしました。幻影を見た時の子供の姿が、将来の自分の子供という希望の象徴だとは気づけず、そこがちょっとだけ残念でしたけど、とにかく力強くて良質な作品だと思います。「死ぬ気になれば何でもできる」とか、そういうセリフを本気で言ってもいいのは、この主人公のような人でしょう。[DVD(吹替)] 8点(2012-05-27 19:15:31)(良:3票)

94.  アマデウス ディレクターズカット 《ネタバレ》 学生時代、自分はどちらかというと持っている能力を妬まれる側の人間でした。そんな時期に劇場公開を観たときには、とくに誰に感情移入もなく、レクイエムの依頼のシーンと病棟の廊下を車椅子で移動するサリエリの笑い顔のラスト以外、なにも印象に残していませんでした。社会に出て足引っ張りに辛酸をなめたり、どん底生活の中で他人をはじめて妬んだり、そんな体験もしたあとに、このたび初めてディレクターズカットを鑑賞してみたところ、いやぁ予想しなかった面白さでした。まぁ自分の場合さして秀でた能力があるでもなし、こんなところで油売ってる暇もある凡人ですから、サリエリの持つ不公平感も理解が出来ることごとも経験しましたし、モーツァルトにもサリエリにも同情してしまう感じでした。どちらもそれぞれに苦しんだのだなぁと・・・。そして学生時代にはさっぱり覚えていなかったモーツァルトの最後のセリフは泣けそうなものがありました。よく考えてみると複雑な気分になります。双方、お互いの存在によって苦しんだのだけど、モーツァルトは自分を嫌っていると思っていた人間が実はそうではなく協力者だったと思って死に、サリエリは惨い不公平を与えた神に復讐を遂げたわけで、結局ふたりとも最後はある意味幸せを感じたのかな??? とも思えてみたり。神を信じ神に仕える者の非力な描きが、ちょっと子気味よかったりした自分はかなり若い頃の純粋さは失ったのだなーと思ったりしました。[DVD(字幕)] 8点(2012-05-19 23:49:28)

95.  大地震(1974) 《ネタバレ》 地震というのは長くても数分間しか続かないため、それを見せ場とするパニック映画をどう2時間に持続させるかというのが1つのハードルだったそうです。そこに出されたアイディアが「ダム決壊」という二次災害。今なら舞台を海岸近辺にして大津波などをCGで描いたりできるんでしょうが、当時の映画技術の中でよく頑張った作品だと思います。高圧線が水に触れる恐怖を感じた初めての作品でした。小学5年生で体験したセンサラウンドの超低音振動の面白さも忘れません。『ミッドウェイ』『宇宙空母ギャラクティカ』などに活用されたあと廃れてしまいましたが、何か新しい試みで観客を楽しませようとする志は好感持ちます。ガードナーがはしごにかけた手を踏まれてからエンドまでの光景は観た当時ショックな終わり方でした。点数は劇場で観た当時の印象でつけました。[映画館(字幕)] 8点(2012-03-18 13:18:36)

96.  SUPER8/スーパーエイト(2011) 《ネタバレ》 『スタンド・バイ・ミー』『ET』『グーニーズ』だのの既視感を言う人の多いこと! 子供の群像を扱ってファンタジックな冒険劇をやっただけで・・・。宇宙人の見かけに可愛げがないだの人間を食うからひどいだの、べつにいいジャンという感じでした。ライオンを野性に帰す話だってあるんだしさ。『ロスト』のように謎を引っ張りながらストーリーを進めていく見せ方はうまいなと思いましたし、主人公やヒロインもなかなかいいし、面白く見れました。列車事故の見せ方も、住宅地が戦場になってしまう展開も「うわっ!」と声を上げてしまうほど盛り上がれました。1つ残念だったのは、主人公とヒロインそれぞれの父親にどんな確執があるのかという謎の種明かしが「そんなこと?!」という内容だったことでした。誰が休んだから代わりに事故に遭ったっていう考え方は感情に入ってこないものでした。主人公が宇宙人に「気持ちは分かるよ」と語りかける短い内容は、映画として優しい気持ちにあふれていて良かったと思います。母を失ったばかりの彼が自分自身に対しての気持ちも含めて心から感じていることだから伝わったんでしょう。母の写真が入ったペンダントが主人公の危機を救うアイテムとして使用されなかった展開も「またかよ」感がなくて好感持てました。そのアイテムをラストに効果的に画面に登場させるけれど、それを手放す理由はちょっと不可解。「過去の思い出を手放して、母がいなくなったことを受け入れ、前に進む」という表れなのかもしれないけど、大事にして欲しかったな。その一方で現在生きている家族同士がしっかり手をつなぐ。このあたりがグッと来るだけのエピソードが散りばめられていたら、もっと好きになれたかも。[ブルーレイ(吹替)] 8点(2012-03-18 12:08:59)(良:1票)

97.  セブン 《ネタバレ》 サマセット・モーム作『人間の絆』を読み終えたばかりの頃に映画館で鑑賞。犯人は読書家で『人間の絆』も読んでいる。モーガン・フリーマン演じる刑事の名はサマセット。なんだか「ははっ」と笑ってしまうようなキャラクター設定に「こんなもんかいな」と思った記憶があります。見応えある映画として気に入ってますが、劇場で一回見たきりです。次ぎ観る時は初回の鑑賞で見逃した部分などにも注意しようと思うから、最初からきちんと見るだろうけど、大まかな気分的には「主人公の奥さんとサマセットがカフェで会うシーンと、犯人が自首してからラストまで見れば十分」と思っています。最悪のエンディングにもかかわらずヒットした珍しいタイプの作品ですが、この物語の結末は僕にとってはスカッとするものでした。何がスカッとしたかって「世間じゃとにかくこれが正しくてこれが間違ってて、それに逆らう奴はユルサネー!」みたいなバカがまんまと地獄に落ちるからです。実はこの映画が公開されていた頃、たくさんの本を読み漁っていたんですが、本気で「愛が全ての問題を解決する」みたいなことが書かれた本を読むと「じゃ、お前の愛する人を殺してやるから、その俺を愛してみろよ!」と想像し、想像で計画を実行し、著者に向かって「愛が解決するんだろ?」って言ってやってました。だからこの映画観て「俺ジャン!」とビックリ。指定場所まで犯人乗せて走る車内でのやりとり、深く考えたこともなく「正義とはこうだ!」と世間のヒステリックおバカ代表として主人公がしゃべくるので、ラストが気持ちいいんだよね。[映画館(字幕)] 8点(2012-02-21 06:10:55)

98.  赤ひげ 《ネタバレ》 若い頃に一度観ていて、いい映画だと記憶していたので、久々にレンタルして鑑賞しました。すっかり忘れていたのは山崎勉のエピソードのみで他は全て鮮明に記憶された映像の通りでした。それほどに記憶された物語であるにもかかわらず、若い頃にはなかったホロリと涙を流してしまう反応を何度か。歳をとったということもあるでしょうが、最近の映画でなかなかそういうリアクション起きない自分としては「貴重な映画だな」と感じざるを得ませんでした。加山雄三はこの作品でとてもいい役を与えてもらっていると初見時から思っています。これを機にもっと伸びる役者さんにもなり得た気がして、どうして若大将イメージで終わってしまったのか勿体無く思ってしまいます。三船敏郎は再見してみると意外と出番が控えめなのに気づきました。なのに、どっしりガッシリ安定感のある存在感を放ち映画の軸になっていることに感心。AKBの新作プロモ映像の参考にされたという、カンザシ女のシーンは、BGMなしでヒッチコックの『引き裂かれたカーテン』の台所格闘シーンを思い出す緊迫感で、今見ても見応えあり。物語が持つ雰囲気はなんとなくサマセット・モームの『人間の絆』(映画の方は未見)を思い出すなぁ。老人の死の瞬間の映像に、『人間の絆』での「この人の人生に敬意を払いなさい」のセリフがダブるんです。[DVD(邦画)] 8点(2012-02-17 00:46:22)

99.  プレイス・イン・ザ・ハート 《ネタバレ》 いつかDVDで見なおしてから・・・と思い続けていましたがDVD化されていないようで、もう十数年見ていません。ジョン・マルコビッチはその風貌もあってか、僕にとっては「アブノーマルな役が多い人」という印象を持っているのですが、この映画での目の不自由な下宿人の役は真面目で繊細な役所です。ダニー・グローバーもこの作品の頃は非常に存在感のある俳優だと感じていました。この作品でアカデミー賞を受賞したサリー・フィールドは『マグノリアの花たち』の名演技を見てからというもの、この作品での彼女の演技の記憶が薄れてしまっているのですが、押し掛けてきたダニー・グローバーをかばって雇ったときの目の雰囲気とか、忘れがたいものがあります。慣れない綿摘みで手を傷めるくだりも印象的でした。そんなふうに、以上の3俳優を強く記憶するきっかけとなった作品でした。まだ大人にはなっていない黒人少年が酔っぱらって銃で憂さを晴らし、弾も切れたと思ってふざけて主人公の旦那に引き金を引く冒頭のアクシデントでつかみはOK。借金を残し大黒柱を失って、家族がバラバラに暮らさなければならなくなるのを阻止するために、目の見えない下宿人を住まわせ、農園の知識を持つ黒人を納屋に住まわせ、綿の一番摘みの賞金をかけて頑張る話です。KKKのくだりでのマルコビッチの活躍も良かったです。主人公の旦那を撃ち殺してしまった黒人は、昔見た記憶では未成年の印象だったんですが(再確認できてないので年齢設定がイマイチわかりません)、彼はリンチで吊るし首にされて殺されます。車で引きずられもします。黒人を奴隷にしてた昔のアメリカの話なので、仕方ないのですが、記憶が正しければ未成年がリンチで殺されるわけで、そういうこともあってDVD化されてないのかなー??? ただの時間のムダ映画『死霊の盆踊り』がDVDになってるのに、アカデミー賞作品であり感動作であるコレがDVDにされないという日本は、ふざけてイカレた国ですね。 DVDが出たら『カラー・パープル』と二本立てにして観たいと思っているのですが・・・[ビデオ(字幕)] 8点(2012-01-11 02:45:29)

100.  少年マイロの火星冒険記 《ネタバレ》 まずグリブルのCGの出来が非常にリアルな存在感があって、思わず「すげぇ」と声を漏らしました。『アビス』ぽいけどクライマックスのヘルメットのシーンはやっぱイイですねー。地球に戻ってグリブルと別れた直後の「おえ~」も好きでした。自分的にはゼメキスさん最近は子供向けCG作品の監督さんといった印象なんですが、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のように大人も子供も楽しめる実写とか、『コンタクト』みたいに重量感あってしかもハートフルなSFとか、メリル・ストリープやブルース・ウィリスを使ってベタなオフザケさせた『永遠に美しく』とか、またいろいろ実写作品でお気に入りにできるものを見せてほしいなと期待しています。[DVD(吹替)] 8点(2012-01-04 04:07:28)

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