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プロフィール
コメント数 2104
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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81.  アンブレイカブル 《ネタバレ》 かの「サイン」の次作ともなれば厳しい評価を受けるのも仕方ないのかも。オチの驚きは前作の鮮やかさとは比べるべくもないし。 B・ウィリスのおっさんがアメコミ的超人ヒーローだったからってどうだっていうんだよ、と公開当時に観ていたらそう思っただろう。 やはりこの作品は三部作の第一章として鑑賞するのが正解。(もっとも第二部まで15年はさすがに空きすぎ) 「スプリット」「ミスター・ガラス」と続けて観ると、アメコミの世界線に監督が注いだ情熱が結構な熱量でもって伝わってきます。 「ミスター・ガラス」の公開にあたってもう一度本作を観に戻ってこられてはいかがでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-07-25 22:16:48)《改行有》

82.  真夜中の虹 《ネタバレ》 勤め先の炭鉱は閉鎖、父親は自殺するわ出てきた都会で強盗に遭うわ、仕事は見つからないトコロに情状を一切酌量してくれない司法によって牢屋にぶち込まれるわ。 こう書き出すと目も当てられないほどに悲惨な主人公の境遇なのに、なぜこんなにユルくて悲壮感ゼロなのでしょう。 不運は呼んでもないのに来る。けれど幸運も「ちょっと気が向いたので」的にやってくるんですなカウリスマキワールドは。 “こんなことがありました”と、ぼそっとエピソードを差しはさんですぐ画面が切り替わる独特のリズム。会話より行間を汲んでコミュニケートする寡黙な人物たち。全部がザ・カウリスマキと呼びたくなる唯一無二の空間。 なんもかもパッとしないのよ。のっけから譲り受けたコンバーチブルの幌は北欧の冬だっていうのに閉じない(!)し。子持ちの彼女と3人でドライブしに出かけた先の海辺も岩場ばっかりの岸に波が愛想無く打ちつけるような映えないロケーション。音楽も絶妙にダサい。 だけどもね。収監された先で出会う妙な先輩マッティ・ペロンパーはもちろんのこと、外でも本を手放さない連れ子の男の子も愛さずにいられない。 人生の上手く行かなさも野暮ったさも何もかもが近しく親密に感じられる、好きすぎる一本。[CS・衛星(字幕)] 10点(2024-07-18 18:44:46)《改行有》

83.  L.A.コールドケース 《ネタバレ》 世間を騒がせたラッパー二人の射殺事件とLA警察の腐敗ぶりを線でつなげた攻めの脚本と思う。制作の意欲は買いますよ。 だけどもいかんせん米国ラップミュージック界隈に興味のない人間にとっては初耳の事件なので、登場人物からしてなじみゼロ。J・F・ケネディ暗殺とはわけが違う。 出てくる人物の多いこと多いこと。しかも一人につき三通りの呼び名で話が進むのには参った。非英語圏の観客は面食らうよね。 黒人警官らも入れ代わり立ち代わりなので顔を識別するのに正直相当労力を割きました。そこそこハリウッド映画を数観てきてるけど、ここまでわかりづらいのは そう無いと思う。 なので各情報を頭の中で整理するのに忙しく、映画を楽しむ感じじゃなかったな。うっすらぼんやりと、こんな話だったんだろうという手応えに終わりました。主演二人の熱演に引っ張られてなんとか最後まで付き合った感じです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-07-16 23:11:06)《改行有》

84.  レッド・スパロー 《ネタバレ》 スパイエンタメとしては悪くない出来と思います。ラストの種明かしには少なからず驚かされますし、ロシア国家の恐ろしさは監視・拷問のみならず“行動強制”という描写で強調してますし。 ハニートラッパー養成所がほんとにあったのかは知らんけど、何がリアルってM・スーナールツその人ですよ。完全に本物に寄せてるよね。絶対笑わない目が怖い。 ストーリー展開がやや説明調なので集中が途切れてしまいそうになるのが惜しい。それと個人的にジェニファー・ローレンスをあまり買ってないのでヒロインに入れ込めなかった。この人ってお人形さん型女優で表情筋を30%ほどしか使わない印象。まあその無表情がスパイ役にはハマったかもですが。[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-07-15 22:36:37)《改行有》

85.  サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ- 《ネタバレ》 ラストの1カット、あそこで我々はルーベンが新たな人生の次元に立ったのだと知るのでした。彼が音を失ってから、そこに至るまでの歩みに付き合って、いろんな思いを共有してきました。共有という言葉を使ったのは、音響効果がとても巧みに我々の耳にルーベンの現実を届けてくれるので彼の心情を測りやすかったからです。 難聴になったショック、怒り、ろう者コミュニティでの戸惑いと反発。それらを乗り越えてコミュニティでの信頼を得たときは嬉しかった。でも彼はそこに留まる選択をしなかった。意外に感じたけど、ミュージシャンだものね。音に対する気持ちの大きさは常人のそれとは比べ物にならないほどだったのだろうと推察します。 戻りたかったけれど、もう無くなっていた過去の居場所。それを理解した到達したラストの表情。何とも言えない気持ちになりました。ルーベンがこれからどこへ向かうのかと考えたとき、コミュニティに戻るとは思えなかったです。新しい地平を切り開けるような強い意志が表情から窺えた気がしました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-07-04 22:44:40)《改行有》

86.  ロスト・チルドレン 《ネタバレ》 濃密に完成された世界に魅せられてしまった。実はジュネ監督の「アメリ」も「デリカテッセン」も肌に合わなかったので全く期待しないでの鑑賞だったのですが。 なんて毒々しいまでに甘いんだろう。描きこまれた絵本をパラパラとめくるのに近い心持ちでした。輝くリンゴ。海の緑色。女の子の赤いスカート。金糸銀糸で織り込まれた大ボスのジャケット。暗いけれど艶がかってるような、あの画面はどうやって撮るのだろう。 クリーチャーと言った方が近い大人たちと、対比をなすように天使のように美しい子供たち。 気色悪くて魅惑的で映画酔いしそうです。好きな人とそうでない派に二分される作品でありましょう。 だいたいね、向こうのオモチャってそもそも可愛くないというか。冒頭から登場の近衛兵の人形、あの顔怖いなあ。[CS・衛星(字幕)] 8点(2024-07-01 22:34:36)《改行有》

87.  隠し砦の三悪人 《ネタバレ》 逃走型エンタメの分野を確立してしまっている。黒澤監督の才をこれまたひしひしと感じる一本。 配役が完成してるもん。命がけで逃げるはお姫様と有能な従者。トラブルを呼び寄せるマヌケな二名はお笑いも担当。それに外部からの協力者。 敵方が攻め寄る演出は音から迫り来るものだったり、突然ひらけた視界に大軍勢だったりとほれぼれするような垢抜けっぷり。和を感じる音楽も良かった。 腹の座った六郎太の戦術には唸らされ、思わぬなりゆきに手に汗握る。映像もほんとに戦国の世を観ているよう。 見事な作品であるのは間違いないけれど、上原美佐の棒台詞が浮いてしまうのは残念。でも彼女を弁護するならこの時代の若い女優サンたちってこんな感じの一本調子なお芝居台詞が多いなと常々感じてまして。女性の話し方が大きく変わったのは時代の方なのではないか、と思ったりしてます。[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-06-30 22:43:41)《改行有》

88.  コッホ先生と僕らの革命 《ネタバレ》 ドイツサッカー黎明期のお話。新しいことや物事の始まりというのは若い世代のエネルギーととても相性が良いもの。本作もサッカーにハマっていく十代の子たちの生き生きした群像が魅力的でした。 19世紀のギムナジウムはクラスの中でも家格の階級が歴然とあり、いじめの標的になるのは労働者階級の子。でもサッカーのゲームにあっては彼はクラス一の活躍を見せ、皆の心の障壁が取れてゆくくだりは青春モノの定番の流れであっても感動します。 権威的な教師陣を相手に互いをかばいあう。サッカーを通してここまで心の成長を促したコッホ先生は教師の鑑ですね。 海の向こうの時代劇は当時の街並みや風俗、考え方などが紙の資料集よりもリアルに伝わってくるので好きです。あ、この頃のドイツってイギリスが発展してるから内心面白くないんだな、とかスポーツの概念が固まるまでは体育って「鍛錬」なんだな(ドイツっぽい)とか。 ・・にしてもドイツ人といえばダニエル・ブリュールのキャスティングは正直そろそろ飽きてきました・・。[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-06-27 22:33:36)《改行有》

89.  コップ・カー 《ネタバレ》 退屈するほどの凡作ではないけれど、でも“スタンド・バイ・ミー”と“汚職警官の抗争モノ”をミックスさせるのはやっぱり難しいんじゃないかな。こどもが巻き込まれるにはハードすぎる。 「他愛ない冒険のスリル」に心を乗せてたら、大変戸惑う展開へ。せいぜい乱暴な兄貴に振り回されるというレベルが10代の試練としてはちょうど良いと思うんだ。トランクから血まみれの人間が出てきてはマジでトラウマになってしまうではないか。 それと演出のもたつきも所々気になりました。パトカーを見つけて乗っ取るくだりで、すでにわたしはイライラしました。 ほんの90分なのにな。緩急のつけ方が上手くないので意外と長く感じてしまった。[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-06-26 23:31:27)《改行有》

90.  MEN 同じ顔の男たち 《ネタバレ》 これは分からん。困っちゃうなあ。中盤までは田舎の風景も屋敷も素敵なので期待はキープできてたのに。 不気味だけど意味不明。 グロテスクで画が不快。 命の危険があるのは確かなのに、奇妙なことにヒロインがどんどん怯えなくなっていく。終盤の4連続男性出産の場面に至っては彼女の表情は「げんなり」とか「うざ」。や、分かるけど笑。 タイトルに同じ顔の~とあるから、ヒロインが恐慌をきたす筋運びになるのかなと思ったのだけど違った。同じ顔だということに気づいてないみたいだった。わたしもだ。ロリー・キニアの怪演のせいなのかそれとも監督の狙いが客に届いていないのか。 難解な映画に当たった時、解説を求めに行くこともあるけれど、本作はそんな気にもならなかった。なんとなく「どうでもいいや」という気分。[CS・衛星(字幕)] 4点(2024-06-24 22:51:27)《改行有》

91.  パラダイスの夕暮れ サエないなー。役者もサエないし(北欧は美男美女ばかりとのイメージが覆る)話も地味だし音楽までイカサナイ。 なぜにあんなに表情筋を使わないのやら。寒すぎて(体感のほう)固まりがちなのか、日照時間が少ないと笑えなくなってしまうのか。 男も女も欧米映画の十分の一ほどのエネルギー量で恋愛してる。興味深いなあ。 観る側に緊張を強いないし、羨望ももたらさないし説教もされない。ただただゆるめの共感に心をゆだねるこの安らぎ。これぞカウリスマキ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-06-22 22:26:12)《改行有》

92.  マッドマックス:フュリオサ 《ネタバレ》 面白かったー、普通に!巻き上がる砂塵と砂の地平線と、爆走するメカ群。世界観は完璧に継承されている。 でも「怒りのデス・ロード」は最大級に究極にこれ以上ないほどに面白かったからさあ!あの血がたぎる体験をもう一度、と思うとそれは叶わなかったなあ。面白かったけど。 アニャも子役のフュリオサもとても良かったけど、でっきり復讐の相手はイモータン・ジョーだと思ってたからディメンタスなるチンピラ風情が出てきたときは面食らった。誰? いやあー、クリス・ヘムズワースでは我らのイモータン・ジョーとは風格が違い過ぎるよ。案の定罠にはまって遁走することになるバイク軍団。大いに指摘されているトコだけど、なぜここの砦での決戦場面をまるっとカットなのだろう。九割の客がわくわくと待ってたと思うんだけど。 カメラワークは凄いし、アニャがほんとにサスペンションに張り付いてアクションしてるかのように思っちゃうし、長尺だけど飽きさせずにラストまで引っ張ってってくれる。 でも「デス・ロード」は音楽も良かったしなあ。ウォーボーイらの人間振り子やらギタリストやら狂ってる感が振り切れてたなあ・・や、「デス・ロード」が珠玉で奇跡で尊いんだわやっぱり。MAD MAXサーガの本作は普通に面白い映画作品です。[映画館(字幕)] 8点(2024-06-12 23:42:47)(良:1票) 《改行有》

93.  ハッチング―孵化― 《ネタバレ》 毒親と、機能不全家庭と、その犠牲になるこども。フィンランドにもこの手の社会問題はあるのですね。誇張されたホラー仕立てであるけれど、問題の根っこは現実的でそこが怖かった。 冒頭からヤバさ全開の母親がキツイ。自己実現欲求の塊なSNS動画には吐きそう。この家族、母親が上げる幸せ動画とは実態は真逆だもん。往々にしてそうだけど。自分の理想にかなう子どもだけ可愛がる母親と、妻の浮気に気づいていながら何もできない父親と、姉ちゃんだけ贔屓されてひねてしまっている弟。 長女ティンヤは12歳、大人の欺瞞に気づき始める年ごろ。“ママの良い子ちゃん”で幸せに生きてきた彼女の心の深層に芽生えてきた抑圧されている自己や、他者への妬みや母親への不信等の大胆なメタファーがあの怪鳥なのだと気づいた時はざわっとしましたね。 母親が刺したのは優しくて社会性のある方のティンヤ。もはや双子の片割れのように生き残った方を、これから家族の一員として受け入れ生活していくんだろう あの脆弱な家族は。 恐ろしい結末だけどホラーとしては上出来。加えて画が清潔で美々しいので目に優しく、引き込まれて鑑賞しました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-06-05 23:28:51)《改行有》

94.  ライトハウス 《ネタバレ》 狭くて暗い画の中にべったり塗り込められたタールのような重たい狂気。灯台が舞台だけど明るさは1ワットもないので気が滅入る。 神話や絵画のメタファーが多くて、その辺の解説はネットを参照すれば「ああそうか」となるけれど分からずに観てても迫力に押されてあっという間の109分であります。 ウィレム・デフォー、あんな声だっけ。かっと見開いた特徴的な目で彼だと分かるものの、そこにいるのはトーマス・ウェイクという横暴で口の悪すぎなイカれ爺なのだった。すぐキレて若者に怒鳴り散らすその長広舌の文学的なこと。このじいさん、それなりに教養あんのとちゃうか。くそ長い呪いの台詞をまばたきもせずに言い切るデフォー。あまりの迫力にイーフレイムの怒りは引っ込み、「わかったよあんたのメシ美味いよ」と収めるシマツ。笑っていいんだかなんだか。 なんせ二人とも狂っていると思われるので劇中ずっと“正しい状況”を判断しかねる状態に置かれてしまうのだ。 巷間いろいろな説があるけど、わたしは「冒頭から嘘つきイーフレイムの目線に付き合わされていた」説に一票。ウェイク爺さんはヤバい奴だけど実のところもっとヤバいのはイーフレイムの方だったのでは。 そもそも語り手がイーフレイム自身なのだから、「勤勉に仕事をこなし、貯金に励む」その姿が怪しく見えてくる。ウェイク爺さんがつけてた日誌が真実なんだろうな。 それにしても難解。21世紀のホラーの境地は偏差値が高いなあ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-05-31 23:02:36)《改行有》

95.  華麗なるヒコーキ野郎 《ネタバレ》 大空に魅せられた男たちの生き生きしていること!命がけの状況にドーパミンが最大限分泌されているせいか高揚感半端ないですねえ。 翼の上に立つなんて危険極まりない見世物をやっていたとは。中学生のような笑顔で飛びたい飛びたいと言うレッドフォードが無邪気そのものなので、なんかもうしょーがねえなあという気持ちにさせられます。 ヒル監督のユーモアも効いていて所々で笑わせてくれるので、うっかりのんきな気持ちになりかけたら怖くて厳しい現実が展開していくのでした。甘くないなあ。 夢に見た憧れの英雄との空での一戦を叶えたウォルド。良かったねえ、とお話の終わりを見守っていたらエンドロールでウォルド・ペッパーの早世を知らされる。甘美だけど危険な場に身を置いた人生の代償として、ヒル監督はこういう選択をしたのでしょうね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-05-30 13:58:52)《改行有》

96.  レディホーク 《ネタバレ》 中世ファンタジーを形作るうえでの美術は立派だし、映像がくっきりとキレイ。騎士と令嬢のお二方も美々しくハマっている。変に芝居がかった終盤の司教との対決は、護衛やギャラリーののんびり具合がちっともリアリティが無いのだけどそこはまあ「中世劇」としての様式であると思って観れば悪くはないです。 だけども80年代のダサい演出がどうにも感性を逆なでします。オープニングの後光を背負った鷹がコントみたいだし、多くの方が指摘済みの音楽センスが致命的。石塔も衣装も中世してるのに、突如ジャカジャーン、と80'sロックミュージックが流れるのでは雰囲気台無し。ついでにM・ブロデリックのつるんと呑気なアメリカン・フェイスも中世ヨーロッパ顔ではない。 物語の骨格は切ないダーク・ファンタジーでいい線行ってるので刺さる人には刺さるでしょう。わたしは今いちでしたが。[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-05-28 16:22:48)《改行有》

97.  ウィッカーマン(1973) 《ネタバレ》 理解不能型恐怖の完成形「ミッドサマー」の原点が半世紀も前にあったなんて。土着信仰、閉鎖的コミュニティ、年に一度の祭礼、と怖い要素がそのまんま揃ってる。 「ミッドサマー」の画が明るく牧歌的なのに対し、本作はぱっと見の島の感じからしてよそよそしい陰気さ。野外フリーセックスやら娘の裸踊りやら公序良俗に反する島だということが早々と判明。娘の誘いを脂汗流して我慢する警官ハウイー氏も天晴れなんだかどうなんだか、この場面の何とも言えない気色悪さには胸やけしました。 「理解できない」ということの暴力的な理不尽に追い込まれた末の恐ろしい結末。島全体の狂気のスケールはN・ケイジのリメイク版は遠く及ばないレベル。ミッドサマーが出てくるまでこの種の恐怖映画の最上位だったはず。 ただ、日本人のわたしから見るとハウイー氏の“キリスト教絶対主義”にもちょっと疑問を抱く。なぜキリストを信仰しないのかっ、とエライ剣幕で領主に詰め寄るその考え方もまたずいぶんと偏狭なのではないか。ヨーロッパ人にはすんなりと理解できるのかなあ。日本には八百万の神様があちこちにいらっしゃるのでね。[試写会(字幕なし「原語」)] 7点(2024-05-21 23:26:07)《改行有》

98.  プロミシング・ヤング・ウーマン 《ネタバレ》 てっきりスリラーかと。女の子が復讐で強姦野郎どもを抹殺していく系の。宣伝の“狂気のナース”の画が強烈なんだもの。それに冒頭のハンバーガー歩き食いの際は腕に一筋血が(汁が)流れているし。 全然違いました。キャシーはもっと現実的に悩み苦しんでいて、大学中退からあっという間にアラサーになってしまった。いわゆるきちんとした定職につかず、親には心配と苛立ちをぶつけられ、夜な夜な酔ったウソ芝居で男を引っかけては手ひどく突き放すというしょうもない小復讐の人生を生きている。 やっぱりこんなのダメでしょ、キャシー。他ならぬ親友のお母さんまでが前に進むよう進言してる。それほどにキャシーの痛々しさはしんどい。 キャシー、幸せになってほしかったな。ライアンと上手く行ってた時は見てるこちらも嬉しかった。 だけどもキャシーは赤穂義士さながらの「義と信に生きる人」だったのだな。不正義に目をつぶることがどうしてもできなかった。 もちろん男たちには猛省してもらわないといけないし、あの動画をご丁寧に持ってきた意地悪女にも天誅が下ってほしい。[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-05-19 23:30:39)《改行有》

99.  潜水艦クルスクの生存者たち 《ネタバレ》 2000年の事故なんだよねこれ?ソ連時代の話かと思ってしまうよ。ロシア軍部の体質がソ連の瑕疵をまんま継承してるのに驚愕した。 足りない予算、低い安全遵守意識と人命軽視、乗員家族への雑な対応。国の無策と面子優先の愚行によって命を落としたクルスクの乗員。制作陣の憤りが増幅されてこちらにも届く。椅子に縛り付けてでもロシアのトップにこの映画を観せたい。 映画は現場の乗員らとその家族、ロシア海軍に加えて英国海軍といくつも視点を用意しているのだけど、整理されている脚本でした。 第七区画司令官以下二十三名の乗員らの造形が際立って丹念で、共産圏であろうと同じ人間に対して払う監督の敬意を大いに感じるものでした。危機的状況にあって、冷静さを保ってリーダーシップを執るM・スーナールツ演じる司令官や小話や冗談で空気をちょっと軽くする技術員、パニックになる者ももちろん現れる。創作だとしても、そこにいたのはリアルな人間だと強く伝わって胸が痛い。 演技達者なキャスティング揃いで、話がたるみなく展開します。なかでもM・フォン・シドーの海軍大将は圧巻。ラストの、子どもに握手を拒絶された時の表情が驚きのようであり、屈辱のようであり、なんかもう凄かった。 国家はこんな酷いことをする。人として忘れてはならない、後世に伝えねばならない。その使命を果たすべく制作された意義の大きい作品と思います。[CS・衛星(字幕)] 8点(2024-05-18 15:38:21)《改行有》

100.  アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング 《ネタバレ》 アンチルッキズムの訴えを「それを言っても痛くない」(というイメージ)のエイミー・シューマーにさせているのですが・・。この脚本、どうなのかな。 自分が美人だと思い込むことによって自信をつけ、積極的に行動するようになる→仕事が上手く行くようになる→彼氏もできる の一見めでたい流れ。だけどレネーはどんどん高慢ちきになっていくんだよね。観ているこっち側としては、彼女の「わたしはイケてる」という振る舞いが暴走以外の何物でもないうえに、“嫌な女”になった辺りではもうお手上げな気分になってしまった。この映画、狙いとは逆の「怖いからブスは調子に乗るな」というメッセージになってしまわないかな。 むしろスポーツジムで知り合った「自尊感情の低い美人」をもっと絡ませて話のキーパーソンにするべきだったのでは。見た目が良くても幸せを感じられない女、それに対してルックスに振り回されず楽しく生きているレネーの人柄の良さを心棒にする方がベタであっても世の大半の女子に響いたのではないかしら。[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-05-14 23:29:23)《改行有》

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