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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
81. ブラックブック 《ネタバレ》 あの変態映画監督が第二次大戦時のヨーロッパを舞台に、歴史に翻弄されるある一人の女性の運命を真面目に撮ったと聞いて幾分かびっくりしながら観たのだけど、ちゃんと見応えのある歴史ドラマに仕上がっていて一安心。次々と襲いくる理不尽な現実に「悲しみに終わりはないの!」と叫ぶ主人公の悲哀が胸を打つ。でも、やっぱり変態監督だから、物語にほとんど必要ないようなあの男どもの汚物を主人公の頭からぶっかけるシーンの力の入れ方はさすがですね(笑)。[DVD(字幕)] 7点(2013-04-29 23:05:49) 82. ナイロビの蜂 《ネタバレ》 アフリカの人道支援活動の裏で暗躍する大手製薬会社のダークな側面を告発する社会派サスペンス。この監督って、出世作『シティ・オブ・ゴット』でも感じたことなんだけど、ようはいかに第三世界が先進国の利益のために過酷な環境に置かれているかということを主要なテーマにしているのだろう。重厚で見応え充分なのだけど、もっとそんな過酷な環境を突破する力強さみたいなものが欲しかった(シティオブゴットみたいに)。それでも、いまアフリカで美名の名の下になにが行われているのかという現実を痛烈に分からせてくれる良作。[DVD(字幕)] 7点(2013-04-25 00:02:16) 83. ロード・オブ・ザ・リング 《ネタバレ》 三部作、一作目ということでやっぱり全体的にプロローグ感が否めないかな。登場人物や背景設定、それに世界観やら舞台説明、前半はやっぱりそんな紹介を一息に済ませようとしているのかちょっと冗長。でも、いまの時代の粋を極めたCG画像の美しさは圧巻ですね。後半での地下迷宮でのワクワクするような冒険の数々は、久し振りにRPGがしたくなります。個人的に、ストイックなアラゴルンが一番好きだなー。[DVD(字幕)] 7点(2013-04-24 23:18:58) 84. ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 《ネタバレ》 見事なまでの大団円!色んな意味で一時代を作った映画の三部作の完結編ということで、やっぱり否応なくテンションがあがります。さすがにちょっとマンネリな部分もなくはないけれど、今の時代にこんなにお金をかけてここまで古典的オーソドックスなファンタジーを作りあげたスタッフの情熱に拍手!!特に、『ブレインデット』という低予算のB級ゾンビ映画から出発してここまで昇りつめたピーター・ジャクソンの立身出世振りが見事デス。[DVD(字幕)] 7点(2013-04-24 23:01:02) 85. キング・コング(2005) 《ネタバレ》 観る前は、三時間もひたすらでっかい猿が暴れる映画なんて、いくらピーター・ジャクソンの作品とはいえ耐えられるのかなぁと半信半疑で鑑賞したのだけど、これが観てみたらちゃんと緩急良く出来たモンスターパニック映画の秀作でした。特に、前半の古代の島での凶暴な恐竜たちと超気持ち悪い虫たちとの追跡劇はぞくぞくするくらい秀逸の出来!後半の、キングコングの市街地での大暴れはさすがに既視感満載なんだけど前半とのメリハリが効いてて全体としては充分に面白かったなー。[DVD(字幕)] 7点(2013-04-24 22:49:33)(良:1票) 86. ラブリーボーン 《ネタバレ》 愛すべき失敗作。14歳で殺された少女が死後の世界で、遺された家族を思いやり、そして好きだった少年のことを気にかけ、そして自分を殺した犯人が早く捕まり自分のような犠牲者を二度と出さないように心から願う少女がとってもキュート。確かにストーリーとしてはちょっと破綻しているのだけど、それでもこの少女の妄想世界って個人的に大好きです。それに犯人の変態野郎の身の毛がよだつくらい不気味なところもよく描けている。それだけに、最後はもっと盛り上がってくれたら傑作になれたと思うのに残念。でも、やはり主人公の「自分の死体が発見されるより、好きな人との一瞬のキスを選んだ方が幸せ」というラストのためにはこれで良かったのかなー。それでもこの映画、個人的に好きです。[DVD(字幕)] 7点(2013-04-24 22:39:49) 87. ムーラン・ルージュ(2001) 《ネタバレ》 パリを舞台に男と女の金と嫉妬と愛にまみれたドロドロの愛憎劇を、豪華絢爛な舞台とバラエティ溢れる楽曲に乗せて、そして華のある俳優たちを使って、なんともエネルギッシュで猥雑でゴージャスに魅せるいかにもこの監督らしい映画。もう見ているだけで単純で楽しい!ちょっと濃ゆ過ぎて疲れる部分もありますけど……(笑)。個人的には、筋肉ムキムキなマッチョメンが椅子を片手に〝男の燃えるような嫉妬心〟を濃ゆく歌い上げるシーンが好きです(マジで!?笑)。[DVD(字幕)] 7点(2013-04-24 20:55:40) 88. フィクサー(2007) 《ネタバレ》 アメリカ大企業の暗部をテーマにした社会派サスペンス。無論、派手なアクションとかもなく淡々とストーリーは進んでいくのだけど、それでも練られた脚本のおかげで最後まで飽きさせずに観ることが出来た。そして、最後、家族の幸せをとるか、それとも正義をとるか、主人公は重たい選択を迫られる。そして、恐らく、極限まで思い悩んだだろうジョージ・クルーニー扮する主人公が、それでも自分の下した結論にむしろ満足気な晴々とした表情を見せるラストはとても感動的だった。[DVD(字幕)] 7点(2013-04-24 19:01:54) 89. 25時(2002) 《ネタバレ》 社会のはみ出し者である麻薬の売人、そんな底辺を這いずり回るような境遇の主人公が、とうとう刑務所に入ることが決まって、そんな彼のシャバでの最後の一日を描いた小品。何をやっても上手くいかない、どうしようもない駄目男のトホホな人生が、そんな一日によく投影されていて良かったと思います。エドワード・ノートンはやっぱり芸達者ですね。[DVD(字幕)] 7点(2013-04-20 17:28:41) 90. エリン・ブロコビッチ 《ネタバレ》 世間の退屈な大人たちに「まぁ、なんて下品なんでしょう」と蔑まれながら、それでもそんな退屈な社会に果敢に挑戦するジュリア・ロバーツがまさにはまり役!「生まれてきたんだから楽しんで生きなきゃ損」と言わんばかりの彼女のエネルギッシュな生き方に、観ているこっちまで元気付けさせてくれる。痛快なエンタメ作品でありながら、ちょっぴり社会派なところもある佳品。[DVD(字幕)] 7点(2013-04-20 16:46:26) 91. ウォーリー 《ネタバレ》 こういう人類が滅びた世界でたった一人孤独に生きる主人公という設定は、個人的に手塚治虫の火の鳥を読んで以来大好き(どんな偏った趣味だ?!笑)だったので期待して観た。確かに、前半のウォーリーがゴキブリだけをたった一人の共に、独りぼっちでひたすらゴミを片付け続ける姿が切なくてキュンキュンしていたのだけど、宇宙船に乗り込んで人類が出てきた辺りから興醒め。自堕落ゆえに太ってしまった人間の描写がなんだかグロテスクだし、何よりウォーリーの孤独感が薄れてしまった。それでもイブとのラブストーリーは可愛かったので7点![DVD(字幕)] 7点(2013-04-03 13:05:19) 92. フォーン・ブース 《ネタバレ》 ワン・アイデアで撮られた小気味の良いサスペンス・アクション。この監督の持ち味が意外にこのコンパクトな映画に見事に発揮されていて、キレのあるエンタメ映画の佳品に仕上がっていて、単純に面白い。コリン・ファレルも肩肘張らず自然体で演技していたのだろうけど、後半の懺悔シーンで思いのほか印象的な姿を見せた。この携帯電話が全盛の世の中で敢えて電話ボックスに目を付けた製作者のセンスに拍手。[DVD(字幕)] 7点(2013-03-29 13:31:40) 93. ウォーク・ザ・ライン/君につづく道 《ネタバレ》 男ってみんな馬鹿なんだよね。自分勝手で無茶なことして自業自得なんだけどどう仕様もない状況に陥って、それでもそんな男たちはみんなお母さんである女性から生まれてくる。そんな単純だけど普遍的な男と女の関係を、実在の歌手の人生を軸に、ホアキン・フェニックスとリーズ・ウェザースプーンが好演してます。なかなかの秀作。[DVD(字幕)] 7点(2013-03-27 13:10:24) 94. アバター(2009) 《ネタバレ》 ジェームズ・キャメロンって、とことん男社会が嫌いなんだろうね。この作品も、「石油利権のためやったらイラクの子供たちが何人死のうがかまうものかー!」な、大佐を初めとする男どもの欲望をを徹底的に叩き潰す、異界の住人たちの窮鼠猫を噛むような破壊力といったら観ていてホント爽快。そして、アバターとなって彼らに手を貸す主人公の姿もオーソドックスながら、やっぱり格好良い。でも……、最後がいただけない。僕はずっとあの大佐をアバターな自分じゃなくて、足の悪い無力な自分が倒すんだろうと(そしてコンプレックスを克服し〝現実の人間〟としても強くなれるのだろうと)ずっと信じてたのに。これじゃネトゲ廃人の映画って言われても仕方ないじゃん。とはいえ、徹底的に拘りぬいた映像美はやはり映画の歴史をまた一つ塗り替えただろう革新的なもの。それだけでも素晴らしい。[DVD(字幕)] 7点(2013-03-25 13:28:52) 95. スペル 《ネタバレ》 久々に戻ってきましたね、あのB級テイストのサム・ライミが。「スパイダーマン」で一気にメジャーになってしまったけれど、彼の持ち味はやっぱりこれ、この「どうしようもなくお下品でお下劣で馬鹿馬鹿しくてそれでも最高に笑えて面白い」でしょう。始まりのあり得ないほどの婆さんの気持ち悪さから一気にテンションが上がっていく展開は爆笑しました。個人的に、自分の命を救ってくれる霊媒師に払うお金が足りなくて断られた次のシーンで、主人公の女の子がどでかいアイスクリームを馬鹿食いしてるところがツボでした。おまえは初恋の人にふられたティーンエイジャーか(笑)。[DVD(字幕)] 7点(2012-09-23 16:39:15)(笑:1票) 96. スパイダーマン(2002) 《ネタバレ》 それまで、一部にはカルト的な人気を誇っていたけれどいまいち売れていなかったサム・ライミ監督を一気にメジャーに押し上げた記念碑的大ヒット作。あのドロドログチョグチョのとても家族では観られない「死霊のはらわた」でデビューしたサム・ライミが、こんなにもビックネームになるなんてほんと感慨深い。そして内容は、もちろんそのCGを多用した迫力のアクションシーンの数々もさすがなんだけど、やはり見所はMJでしょう。あっちへふらふら、こっちへふらふら、まるでそこらの街灯へと引き寄せられる夏の夜の蛾のように、色んな男たちを渡り歩くMJ…。こんなにも世の女性の反感を買ったヒロインは初めてじゃないでしょーか。最後にそんなMJをようやくフッたスパイダーマンに、グリーンゴブリンを倒したときよりも大きな拍手を贈りたくなっちゃいます(笑)。[DVD(字幕)] 7点(2012-09-23 16:12:03) 97. ドーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 いままで数多く創られたゾンビ映画への愛に満ち溢れた良作。もうひたすら生き残った人間を物量作戦で徹底的に追い詰めていくゾンビたちの恐怖に痺れます。そんな極限状況下でショッピングモールに逃げ込んだはずなのに、主人公たちは開き直ったように屋上からゾンビハンティングで暇潰し……、この乾いたユーモアセンスが抜群です。最後の、いままでの鬱憤を晴らすかのように武装バスでゾンビたちを切り刻みながら逃げ出す主人公たちの姿は爽快でした。でも、エンドロールに流れる映像はちょっと蛇足だったかな。[DVD(字幕)] 7点(2012-09-06 19:12:29) 98. パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 《ネタバレ》 さすがに三部作として、話を大きくしてしまい過ぎたのか、ストーリーの色んなところが破綻しております。でも、個人的にこの監督の明るい映像感覚と、乾いたユーモアセンスが好きなので、ちょっと甘めかもとも思うけどこの点数。船が大爆発する、いかにもお金がかかってますという最後のほうのシーンと、エンドロールが終わった後に始まる「もう何年も我慢しとって、めちゃ溜まってるんじゃぁ」という、オーランド・ブルームの表情が好き。[DVD(字幕)] 7点(2012-08-27 19:49:48) 99. チェンジリング(2008) 子供を奪われた母親が陥っていく地獄のような世界を重厚に描き出している。見事なまでに女優魂を見せたアンジーが、そんな苛烈な現実を乗り越えようとする母の愛情を鬼気迫るような演技で表現している。そんな彼女を支えてくれたものは、ただ息子と会いたいという希望。人間の生きる力強さが、神々しいまでに胸に迫る。[DVD(字幕)] 7点(2012-07-26 15:57:54) 100. 硫黄島からの手紙 かつての敵国人であるイーストウッドが、戦時下の日本人を変に美化するでも逆に貶めるわけでもなく、極めて中立的に描写することで日本人監督とはまた違った客観的なメンタリティを描きだしている。良い部分も悪い部分も含めて、誰もが愛する人が住む祖国を守るために戦っていたのだという、そんな当たり前のことを思い出させてくれたイーストウッドにただ感謝するばかり。[DVD(字幕)] 7点(2012-07-26 15:48:24)
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