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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1001.  THE GREY 凍える太陽 《ネタバレ》 (重大なネタバレあります。鑑賞後にお読みいただければ幸いです。)………主人公は最期の最後に望みを叶えました。飛行機事故で生き残ったのは、彼の願いを叶えるために神様がロスタイムをくれたようなもの。主人公は否定しましたが、本作に神様は存在したのだと思います。そもそも、生きている事こそが奇跡。命尽きるその時まで、あなたならどう生きるか?の問いかけでした。勝つための武器というより抵抗のための爪を装着し、決着の刻に挑む主人公。真っ直ぐな瞳に吸い込まれます。ここで終幕。唸りました。この瞬間に辿り着くためだけに、これまでの苦難があったということ。エンドロール後のワンカットは不要でした。むしろ無い方が良かったかもしれません。でも救われました。彼は満たされた心で愛する人の元へ逝く。突然の飛行機事故のインパクトから、VSオオカミVS風雪の極限サバイバルまで、一気に作品世界へ引き込まれました。効果的だったのは手持ちカメラによる接写とブレ画像。アクションを誤魔化すための安易な演出手法として用いられる事が多い気がしますが、本作の場合は一味違いました。上空で、水中で、息の詰まる感覚を味わえました。音響も臨場感抜群です。回想シーンの使い方も上手い。愛する人との幸せな時間から一転、地獄の現状へ。視覚インパクト大。主人公が感じたであろう衝撃と絶望を見事に表現していました。事故直後の危機感覚異常と判断力欠如、ザバイバーズギルトが重なった“通常ならばあり得ない”決断の数々にもリアリティがあったと思います。言うならば陸上版『オープン・ウォーター』。真夏の日本公開も納得の凍える映画は、熱かった。[ブルーレイ(吹替)] 8点(2013-05-27 20:12:28)(良:1票)

1002.  ロング・グッドバイ 《ネタバレ》 正直、脚本の出来が良いとは思いません。物語の継ぎ手となるエピソードが不足しており、唐突な印象を受ける流れが散見されます。クライマックスにしてもそう。主人公が何故あのような行動を取ったのか分かり難いです。脚本を主体に採点すると、高得点は付け辛いと感じます。しかし映画の価値は脚本だけにあらず。本作の場合、それ以外の特長で作品の印象を随分と良くしています。例えば人物造形。飼い猫を欺こうとしたり、ガラス扉に鼻柱を押しつけてみたり、主人公は茶目っ気たっぷり。これがハードボイルドの代名詞、フィリップ・マーロウ?!ヤクザも奇天烈。いきなり愛人を空き瓶で殴り飛ばしたかと思えば、今度は全員裸になれですって?なんという理不尽さ。でも何故か怖くない。手下のオトボケぶりも可笑しいです。魅力的なキャラクターを取巻く環境がこれまたイカしています。まさかの『死霊の盆踊り』状態。あっけに取られました。ハードボイルドミステリーにコメディと不条理のスパイスが香る不思議な味わいでした。この雰囲気はたまりません。本作が松田優作の『探偵物語』の原型と聞いて納得です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-05-24 19:26:00)

1003.  ロフト.(2008) 《ネタバレ》 ミステリーサスペンスというよりは、不倫メロドラマの趣の方が強い一作。ミステリーとしての構成力は悪くありませんが、ドラマパートの出来は凡庸なため、高い評価は付け辛いところ。とくに真犯人の動機が弱いのが気になります。修羅場ドラマなのですから、最後までぐちゃぐちゃのドロドロでOK。清涼感を演出するエピローグなど必要なかったと思います。キャスティングは的確で素晴らしいです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-05-21 19:14:13)

1004.  ハンガー・ゲーム 《ネタバレ》 下手な難解映画よりも理解に苦しむ筋書きです。この脚本で製作にGOサインが出た事に驚き、映画興行的にも成功を収めている事に更に驚かされます。アクションシーンのカメラワークも質が悪いと思いました。同類設定を有する『バトルランナー』や『バトル・ロワイアル』の方がずっと面白いです。おそらく映画史上最も“つまらない”ハッピーエンド。このために140分以上も費やされたとは、虚脱感が半端ないです。ただし長所もありました。プレイヤー同士の殺し合いだけでなく、森の中でのサバイバル要素をきちんと取り込んだこと(蜂とか毒果とか)。続編に期待!していいんでしょうか……。[ブルーレイ(吹替)] 3点(2013-05-18 19:14:37)(良:1票)

1005.  バッド・ティーチャー 《ネタバレ》 自己評価80点の主人公は、幸せになるためには100点が必要だと考えています(足りない20点がおっぱい)。“優等生”ライバル教師は、手にしかけている幸せを脅かす主人公が気に入りません。それに勧善懲悪が好み。二重の意味で彼女を許せませんでした。そんな女2人の恋愛(?)バトルが、破廉恥に展開される本作。両者は一見正反対に見えますが、実はよく似ているところが面白いと感じました。こだわり屋・完璧主義者・努力家。空回りしているところまでそっくりです。この性質を正しい方向に活かせれば、幸せを掴むのはそう難しくないはずです。主人公の方は軌道修正が出来た模様。ポイントは満点じゃない自分を受け入れること(見た目が高得点なら、性格がマイナスでもお釣りが来ますもの。羨ましい!)。ライバル教師の方はどうでしょうか。異動先でもまた歯を剥いちゃうのかな。当初は『スクール・オブ・ロック』のジャック・ブラックのような”悪い先生“を想定していたので、キャメロン・ディアスの洒落にならない毒教師ぶりにドン引きしました。笑って済ますには、タチが悪すぎます。でもそこはそれ、彼女のキュートさが見事に毒気を中和していました。なんという力業!女優力!小悪魔マジック恐るべし(もういい歳なのにネ)。コメディとしてはほとんど笑えませんでしたが、尺も短く手頃に観られるのは長所。ライバル教師が2008年に起こした事件とか、主人公のむさ苦しい同居人とか、劇中説明のない謎を想像するのが楽しいです。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-05-15 18:59:37)

1006.  宇宙人王(ワン)さんとの遭遇 《ネタバレ》 素直な人、騙されやすい人ほど楽しめる、なかなかイカしたSF映画。イカにも低予算なつくりは、日本でいえば河崎実監督作品に似ている気がしました。イカツイ政府関係者の見立てを信じるか、はたまた中国語を喋る謎の宇宙人ワンさんの言い分を信じるか、スミズミまでよく観察しながら鑑賞することをおスルメします。ワンさん最後の言葉に痺れてくだサキイカ。これはB級映画の中でもアタリメの部類。設定上、幾つか致命的とも思える粗が存在しますが、スルーしてはイカがでしょう。[DVD(字幕)] 6点(2013-05-12 19:56:37)(笑:1票) (良:1票)

1007.  アジアの純真 《ネタバレ》 ご存じPUFFYの大ヒット曲と同タイトルを有する映画。さて、一体アジアの“何が”純真だというのでしょうか。そう、それは“子供”です。トイレと言わずおしっこと言う少女。「世界を変える」なんて恥ずかしい台詞を臆面もなく吐く少年。本作の主人公は紛れもなく“子供”でありました。純真。それは汚れなく清らかであること。裏を返せば何も知らないということ。壁を作り内に籠る、あるいは情動を理性で抑える術を知らない。確かに俗世に染まっていません。しかし其処に成長もありません。少年と少女の身に降りかかった大きな痛みは、おそらくそれまでの人生で最大級のものでしょう。そこで立ち向かうか、逃げ出すかで、その者の人生の価値が決まるのだと思います。本作の主人公の選択は残念ながら後者でした。生き抜くための武器(=知恵)を持たざる者は、逃げる事しかできません。純真は美しい。ですが人は純真であり続けてはいけないのだと思います。多様な見方、価値観を知らぬ者にとっての世界はきっとモノクローム。子供に美しい色、そして汚い色を教えなかった親の罪は重いと考えます。大切な人を2度も失った少年。絶望した者にとっての唯一の希望は、世界の終焉です。色の無い薔薇ほど虚しいものはありません……。ファンタジーに傾倒していく終盤戦。東京タワー、球体の爆弾。明らかにメタファーが盛り込まれています。ここにきて、曖昧模糊とした結末を用意した監督の意図は測りかねますが、本作が有する猛毒を中和する効果は確かにありました。実に狡猾。大人のテクニックです。ただし“子供の愚かさ”を描いた本作の結末としては、いささか利口過ぎた気がしないでもありません。[DVD(邦画)] 6点(2013-05-06 20:57:15)

1008.  この空の花 長岡花火物語 《ネタバレ》 「まだ戦争には間に合う」なんとも恐ろしい言葉です。納品日、決算日、テスト、モラトリアム。期限や締切日なんて名の付くものは、あっという間に来てしまうもの。往々にして準備が整わず慌てふためくものなのに(失礼。ワタクシだけですか)。でも戦争には“何時だって”間に合ってしまう。思い立ったが吉日ならぬ、地獄の始まり。反戦平和への強い思いは一時も休んではいけないというメッセージが、痛い程伝わってきました。それは漕ぐのを止めた途端に倒れてしまう一輪車に似ているのかもしれません。大林監督、渾身の2時間40分にも及ぶ大説教は、虚実入り混じったファンタジックな散文形式で観客に訴えかけてきました。まさかの変化球に少なからず戸惑いましたが、豊かなエンターテイメント性に裏打ちされた見応えある映画でありました。意欲作だと思います。キャスティングも素晴らしく豪華。さすがは巨匠。お見事です。ただし、長いし、くどいし、耳触りは良くありません。終盤のしつこさには少々うんざりしました。でも説教とはそんなもの。たまにはガッツリ説教くらうのも悪くないでしょう。そういう映画だと思いました。(以下余談)今回は田舎の多目的ホールでの上映会。1300名収容の客席に観客は100人程。上映前には大林監督のトークショーがあったのですが、司会を付けずに一人喋りで予定の30分を10分オーバーしてお話くださいました。要するに合計200分、大林節のお説教を頂戴したワケです。大林監督、遠いところをわざわざお越しくださり、ありがとうございました。[映画館(邦画)] 7点(2013-05-03 21:27:45)

1009.  名探偵コナン 11人目のストライカー 《ネタバレ》 狙ってクロスバー直撃のシュートが撃てる日本人ストライカーがこんなにいたなら、ワールドカップ予選なんて楽勝でしょうに![地上波(邦画)] 5点(2013-04-30 18:35:20)

1010.  キンダガートン・コップ 《ネタバレ》 アクション・コメディ・刑事もの・学園もの・ラブストーリー・ファミリー・サスペンス・シュワちゃんもの。まるで松花堂弁当のような多彩なジャンルを一度に味わえるお得な作品。とはいえ、高級料亭のそれではなく、コンビニのなんちゃって松花堂風弁当といったところでしょうか。各ジャンルとも万遍なくお安いつくりとなっております。子供の眼の前で毒親とはいえ肉親を撃ち殺しておいてハッピーエンドにもっていける力技(デリカシーの無さともいう)は、流石シュワちゃんものの面目躍如。松葉杖を持つ手も普通は逆じゃないかなと。なにせコンビニ弁当ですから過度な期待は禁物ですが、コンビニ弁当にはコンビニ弁当の強みがあります。ぶつ切り地上波TV放送にも耐えうる豊かな娯楽性は、素直に評価したいです。自宅で寝転がりながら気軽に観るにはうってつけの作品。[地上波(吹替)] 6点(2013-04-27 20:57:17)

1011.  バニシングIN TURBO 《ネタバレ》 横転、クラッシュ当たり前。ジャンプ爆発なんのその。片輪走行どんと来い。挙句民家も大崩壊。徹頭徹尾カーアクションで押しまくる、掛け値なしの馬鹿映画でした。さながら『お笑いウルトラクイズ』を観ているような(あれ?ホメ言葉になってない!)。存分に楽しませてもらいました。振り切れている映画は素敵です。脚本はクレイジーですが、コマ落としや車載カメラでスピード感を出したり、カット割りを集中させ刹那のインパクトを強調したりと、演出は手堅くオーソドックスな印象を受けました。このミスマッチ感がたまりません。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-04-24 18:59:49)

1012.  月光ノ仮面 《ネタバレ》 (以下は私の勝手解釈です。未見の方はご注意ください) 古典落語『粗忽長屋』は、お馴染みの熊さん八さんが繰り広げる不条理劇。自分の死体を抱いた熊公が一言。「抱かれているのは確かに俺だが、抱いている俺はいったい誰だろう?」このサゲに対する本作のアンサーは、“そりゃ未来から来たお前さんだよ”なのだと考えます。タイムトラベラーを自称する男(ドクター中松)の登場が、この可能性を示唆しています。いや、“未来”というよりは“別次元”又は“別世界”の方が正しいかもしれません。板尾は“違う世界から来た浅野自身”と言うワケ。板尾が掘っていた穴は、おそらくタイムトラベルロードでしょう(出口に中松が居たから)。世界と世界を繋ぐトンネル。この世界からの脱出口とも言えます。そして、この穴を板尾と女郎、男女が力を合わせて掘っていた事にも意味がある気がします。では、板尾がこの世界にやってきた目的とは何でしょうか。石原はこう述べていました。「ここ最近ずっと満月で、欠ける事が無いの」と。勿論、そんな道理はありません。考えられるのは、世界の時間が動いていないということ。すなわち“死後の世界”。当然住人は“死人”です。東京大空襲の犠牲者でしょうか。彼らが板尾に撃ち殺されて嬉しそうなのは、自身の死を受け入れた安堵ゆえ。タイトル『月光ノ仮面』は、文字通りかつての国民的ヒーロー『月光仮面』と同意。死を受け入れられない哀れな人々を救うためにやってきた、月光菩薩の化身。それが板尾だったのではないかと。そしてラストシーン。人力車に乗ってこの世界から一人の男が旅立っていきます。それは森乃家うさぎの“生まれ変わり”。穴を通って光差す方へ。口の利けぬ男は、きっと大声で泣きながら新しい世界に飛び出していく…。以上が私なりの解釈です。本来、『粗忽長屋』という不条理話に条理を通す設定ですから、もっと分かり易くても良いと思うのですが、さすがは板尾監督、観客を煙に巻くのが得意なようで。それにしても板尾氏の笑いはハードルが高いです。高すぎてバーが肉眼では見えませんもの。[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-04-21 19:01:19)(良:1票)

1013.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス 《ネタバレ》 最後の対決で、ひろしは理性(地球の未来)よりも感情(家族の絆)を優先させると宣言します。ところが、転がる地球を支えるのに精一杯で身動きが取れなくなってしまいました。空気を読み、役割を理解し、損得勘定に励み、上下左右のバランスを取ることに腐心してきた大人は、いざという場面で己が責任(地球)を投げ捨てられないのです。でも、しんのすけは違いました。選択を迫られても拒否。頑なに要求を突き通します。その結果、ゴロネスキーを退け、ついに太陽系の危機まで救ってしまいます。キーワード“ひま”も、子供の専売特許のようなもの。みんな子供に返ろう。もっと余裕を持とうよ。難しいことは考えずにシンプルに動いた方が物事は上手くいくかもよ。本作は、そんな“子供讃歌”の物語であったと考えます(ゴロネスキーのラストの台詞「(大人になるなんて)意外とすぐだぞ」にはニヤリとしちゃいますが)。子供向けアニメらしい主張です。ところが物語の構成は、子供映画とは思えぬ複雑な要素を孕んでいました。紙切れ一枚で一家離散に追い込まれてしまう契約社会の恐ろしさ。皮肉の利いた社会風刺。映像面では幻惑の精神世界が展開されます。この意味を、子供は理解できるのでしょうか。クライマックス、ゴロネスキーの問いかけは、まるでしんのすけを現実世界へ引き戻すためのアイデンティティ確認作業。事象全てが、しんのすけの心(夢)の中の出来事との解釈も可能かと。『ラピュタ』や『ナウシカ』といったジブリアニメへのパロディ&オマージュも含め、強く大人を意識した映画であると感じました。もしかしたら『戦国』や『オトナ帝国』以上に大人向けかもしれません。悪の組織も、アクション仮面も、かすかべ防衛隊も登場しない異色作を劇場版20周年記念作品に持ってくるとは、流石“何でもアリ”のクレしん映画。この姿勢、自分は好きです。[地上波(邦画)] 7点(2013-04-21 18:59:52)

1014.  メガマインド 《ネタバレ》 善VS悪の戦いを、悪の視点から描くという切り口は、物事の裏側を想像するのが好きな自分の趣向に沿うものでした。所詮善悪は相対的な価値基準。相対する側から見た“正義”の姿に興味があったのですが、コレは期待外れに終わりました。主人公は空気を読んで、ヒーローの敵役という“社会的役割”を演じているだけ。彼の思想(主義主張)が“悪”に染まっている訳ではありません。いわば悪の雇われマスター。そもそも、お眼が純真無垢ですもの。ですからあの結末にサプライズは無く、見終えてみれば他のドリームワークス作品と変わらぬ印象を受けました。勿論悪い意味ではありません。相変わらずアニメーションの出来栄えは素晴らしく、映像だけでも観る価値があると思います。なお、悪者が主役という設定に興味を惹かれた方には、日本が誇るフラッシュアニメ『秘密結社・鷹の爪』シリーズをオススメしておきます。伏し目がちに(笑)。以下余談。バイキンマン、タイムボカンシリーズの悪玉トリオといい、ヒーローよりも悪者の方が優秀なパターンは結構多い気がします。みな努力家ですし。でもどんなに頑張っても、正義の御旗の前に屈してしまいます。もっともあれだけ優秀で勝ち組に回ってしまったら、可愛く無いのかもしれませんが。[CS・衛星(吹替)] 6点(2013-04-18 18:29:02)(良:1票)

1015.  ももへの手紙 《ネタバレ》 「もう帰ってこなくていいから」と言い放った相手が本当に帰らぬ人となったら、大人でも堪えます。その相手が父親ならば尚更のこと。ももが心に負った傷の深さは計り知れません。ですから、彼女が母親の危機に暴風雨の中飛び出した気持ちは、痛いほど理解できます。でも周りの大人はももを止めなければいけませんでした。母親を救うために、子が命を落とすことなどあってはなりません。絶対に。彼女が父親の件で教訓とすべきは、過ちに気づいたら直ぐに謝ること。親子関係を良好に保つこと。親が悲しむ選択を、奇跡を拠り所として美談に変えるのは間違いだと感じました。これでは主人公が精神的に成長したことにはなりません。その結果、彼女の成長を示すはずの“橋からの飛び込み”に説得力が生まれず(単に島に馴染んだだけのように思える)、感動に繋がらなかったように思います。本文の書いていない『ももへの手紙』。その文面を想像する力を身に付けることが、彼女にとって本当の意味で“成長の証”だという気がします。[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-04-15 19:52:56)(良:1票)

1016.  小川の辺 《ネタバレ》 一言で言い表すなら、リアリティに拘った映画。行燈の明かりを表現する室内のライティングに、感傷主義に振り過ぎない抑えた脚本。外連味を感じたのは殺陣くらいのものです。配役も然り。東山の侍姿は本当に絵になります。さすがジャパニーズソウル調味料・しょうゆ顔アイドル。尾野真千子も着物姿が素敵です。さて問題は、菊地凛子。あのアバンギャルドな顔立ちに日本髪と着物を合わせたらどうなるものか。印象的な頬骨と鰓が、強情な内面を物語る女剣士の出来上がり。完璧な人物造形ですが、正直“これじゃない”感は否めません。同じ藤沢周平原作時代劇の女剣士でも、片や北川景子、片やリアル小姑フェイス。勝地に同情こそすれ、祝福する気になれないのはちと辛い。もっとも、女剣士という単語の前に“可憐な”とか“美少女”なんて装飾語を勝手に付けて想像してしまう自分に問題があるわけですが。[DVD(邦画)] 6点(2013-04-13 18:16:43)

1017.  101日 《ネタバレ》 廃墟。ガスマスクをつけた人。キャッチコピーは「第三次世界大戦 人類滅亡 生き残った6人」。DVDジャケットの表だけでも盛大なネタバレですが、裏の説明は更に詳細です。時系列を示し丁寧に粗筋を説明しています。ですから、てっきり“ここから”の物語がメインと思いきや、まさか“ここまで”で終了とは。何故このような身も蓋もないプロモーションとなったのか。その答えは本編にありました。時間軸を弄り徐々に真相に迫る手法を取っておきながら、肝心の真相を隠そうとする意図が感じられないのです。唯一のサプライズは○○が生き残った事くらい。時間軸を駆使した意味があまり無いような。非常時に人気を博すバラエティ番組。この切り口は実に興味深かったのですが…残念。[DVD(字幕)] 5点(2013-04-12 21:27:59)

1018.  ペントハウス 《ネタバレ》 犠牲を払ってでも勝利を掴もうとする主人公と、無傷で勝ちきる王道を望む大富豪。チェスの戦略に両者の人生観が観て取れます。奪われたものを取り返すため、主人公が挑んだ一世一代の大勝負。多分に運が味方したとはいえ、主人公に勝利の女神が微笑んだのは必然だった気がします。「償いを避けて通れると思ったら大間違いだ」という彼自身の言葉に沿った結末も腑に落ちました。ザ・アメリカンコメディのノリも楽しいですし、多彩なキャラクターも気に入りました。ストーリー上、エディ・マーフィの存在価値がほとんど無かった点が最高のジョークだと思います。多少の(?!)粗は笑い飛ばしてしまいましょう。 [DVD(吹替)] 7点(2013-04-09 22:10:49)(良:1票) 《改行有》

1019.  貞子3D 《ネタバレ》 『貞子3D~2Dバージョン~』。このタイトルからして、もうちょっと面白いのですが、終始ホラー映画を観ている感覚はありませんでした。そう怖くないのです。繰り返されるのは、白い手が画面から飛び出てくるシーンに「お前じゃない」の声。脳裏に超絶美少女橋本愛ちゃんの顔が浮かびます。思わず顔がニヤける始末。主人公に迫りくる危機も、彼女自身の超能力で撃破できますし、漂流教室の未来人みたいな奴も物理攻撃が有効でした(蝶(蛾?)になって消えるってどういうコト?)どう怖がればいいのでしょう。染谷翔太や田山涼成部下の死に様などは、笑わせに来ているとしか思えません。3Dの映像技術を楽しむ映画としての価値はあるのかもしれませんが(劇場で観ていないので知りませんが)、それ以外で観るべき部分は皆無だと感じました。おそらく本作最大のホラー要素は、2013年夏に続編が公開されるということ。正気の沙汰とは思えません。こちらの方がよっぽどホラーではないかと。[ブルーレイ(邦画)] 2点(2013-04-06 18:59:16)

1020.  ポテチ 《ネタバレ》 (ネタバレあります。未見の方はご注意願います……) 出生の秘密を知った主人公は、いったい何に衝撃を受けたのでしょうか。彼女は言います。母親との血の繋がりの有無でもなければ、本物の母親に会いたいわけでもない。多分、お母さんが可哀そうだと思ったのではないか。もっと優秀な息子を持てたかもしれないのだからと。おそらく彼女の指摘は当たっています。主人公は母親思い。彼がまず考えたのは、自分のことよりも母親の事だった気がします。「死んだお父さんは酒豪だったけど、忠司の(酒の)弱さは隔世遺伝かね」という母の台詞。尾崎の母が昨年心臓病で亡くなったという話。そして健康診断を初めて受けた主人公が、母親にも健診を強く勧めた理由。これらの事柄から、主人公の身の上に“ある悲劇”が起きている事が推測されます。母親を一番悲しませてしまうこと。劇中語られぬ隠された真実に届いた瞬間から、喜劇調の物語は色を変えました。主人公がどんな思いで、尾崎に肩入れしていたのか気づかされます。空き巣狙い、美人局、ポテチ。物語を紡ぐ要素は、すべて何かの身代わりを象徴していました。本物ではなく、代用品。主人公が“気づいてしまった”のもまた、身代わりの人生でした。今の尾崎は代打専門。そして弓子(母親)にとっては本物の息子。そんな男が放った渾身の一撃は、特大の場外ホームランでした。代用品も、本物も、関係ないという力強いメッセージが其処には在りました。万有引力の法則や三角形の内角の和の定理も、誰かが先に見つけただけ。主人公の発見も本物に違いありません。身代わりの人生なんて、そもそも無いのだと思います。誰もが自分の、本物の、人生を歩んでいます。気づかない方が幸せ?そうかもしれません。でも気づきは喜びです。ホームランのように誇っていい人生であれ。[DVD(邦画)] 8点(2013-03-30 19:50:55)(良:6票)

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