みんなのシネマレビュー |
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1041. グリーン・カード 展開と結末がほぼほぼ予想通りでコメディでもないのでこすっからい二人に白けたままで観終わりました。とりわけ鼻持ちならないブロンティに虫唾が走る。最後の最後に見せてくれたジェラール・ドパルデューのシラノ・ド・ベルジュラックを彷彿とさせる切ない佇まいに点数の全てを。[DVD(字幕)] 4点(2020-10-27 02:27:07) 1042. セント・マーティンの小径 《ネタバレ》 リバティへの想いを断ち切って大道芸人として前を向いて生きようとするチャールズに心底ホッとしました。チャールズ・ロートンの味わい深い演技は流石。対するリバティのサクセス・ストーリーには反吐が出ます。出世欲は認めるものの、恩人に仁義も切らないやり口は、綺麗にお化粧して着飾っても性根はコソ泥のままの卑しく貧しいもの。演ずるヴィヴィアン・リーは顔は十人並み、ダンスはキレも気品もゼロ、キャンキャン喚く声音が鬱陶しい。キャラに合わせているのなら名演ですが、さて。翌年にスカーレット・オハラを演じたのが信じられません。[インターネット(字幕)] 6点(2020-10-26 14:54:30) 1043. ホテル・アルテミス 犯罪者専門闇病院 私より1歳年長ジョディ・フォスターの老けっぷりに絶句。鑑賞後老けメイク(+1点)と分かりホッとします。婆さんであっても男前な人物は彼女の持ち味が良くでています。 近未来(といっても今から8年後ですが)の闇病院という舞台設定は怪しげな雰囲気が印象的。お目当てバティスタはいかにもな役どころでアクションも陳腐なもの。代わってソフィア・ブテラの見惚れるプロポーションでの大立ち回りが素晴らしい(+1点) なかなか豪華な俳優陣でありながら思わせぶりなだけの脚本がお粗末に過ぎるところがとても残念です。[DVD(字幕)] 6点(2020-10-26 02:30:56)《改行有》 1044. こはく 監督の実体験が元となっている為なのか、あまりにも淡々とした展開と演技に喜怒哀楽の感情が沸きません。裸お盆芸のアキラ100%の大橋彰としての活躍を期待したいところに+1点。[DVD(邦画)] 4点(2020-10-25 16:55:45) 1045. ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像 《ネタバレ》 老画商のイリヤ・レーピン作品を巡る物語。私には大金ですが、巨匠作品が落札価格1万ユーロというのに侘しいというか微妙な思いです。画廊の世界に多少なりとも触れられた事は知識無い身にとっては有意義ではありました。スウェーデン人とフィンランド人の描かれ方も印象深いものがあります。疎遠だった娘と孫との関わりにしみじみとさせられました。[DVD(字幕)] 6点(2020-10-24 16:50:33) 1046. グッドライアー 偽りのゲーム 《ネタバレ》 ヘレン・ミレンなので、イアン・マッケランは騙したつもりがちょいと騙されたとなるだろうと見ていました。小粋な物語かと思いきや、爺さんは済ました顔で騙すだけでなく平気で人殺しもする極悪人であり、婆さんは半世紀前の私怨を晴らそうとしていたという想像も出来ない展開にビックリ。挙句の果ての取っ組み合い。スタントダブルではないというのが一番のビックリで即再見。80歳サー・イアン・マッケランが74歳デイム・ヘレン・ミレンをキャメルクラッチに捕らえているのは、老いて衰えぬ役者魂に敬意を表すると共に見てはいけないものを見てしまった感があります。復讐の動機や方法に無理筋を感じたところが惜しいですがなかなかの面白さでした。[DVD(字幕)] 7点(2020-10-22 00:46:52)(良:1票) 1047. ホテル・ムンバイ 《ネタバレ》 割と最近の出来事なのに知らなかった同時多発テロ事件。当然ながらマクレーン刑事のいない展開に口惜しさが増す一方。神とは何ぞや! 物質的に貧しくとも心根まで貧しくなるなと諭すのが神ではないのだろうか、害虫駆除のように人を殺すのを見て何と思うのだろうか。せめて料理長だけは助かって欲しいと願い続け(総支配人が登場しなかったのは疑問ですが)た結末に「よく頑張りましたね、ご立派でした」大泣き。安全な場所から電話で子供達をそそのかす首謀者が不明で拘束されていないなんて! 草の根分けても探し出せ!(お願いです)煮え繰り返った腸が蒸発してしまう。力が入り(過ぎて)グッタリとなった作品。[DVD(字幕)] 8点(2020-10-20 15:45:00)(良:2票) 1048. プライベート・ウォー 生死紙一重の戦場取材に駆り立てるものは、誰かがこれをやらねばならぬ気概と母親になっての日々の営みが叶わぬ絶望感からに思えました。命懸けで知らせてくれる現地模様を対岸の火事とせずにとは言うものの、何が出来るのか問われると考え込んでしまいます。重たい作品でした。[DVD(字幕)] 7点(2020-10-20 02:39:36) 1049. アイロ 北欧ラップランドの小さなトナカイ ラップランドを舞台にアイロと名付けられたトナカイ誕生からの1年が描かれたネイチャードキュメンタリー。雪の上に生れ落ち、5分で立ち5分で歩き5分で泳ぎ走らなければ生きてゆけない、半数は生まれて1年以内に死んでしまうというのに驚きです。静寂を湛える大地でトナカイをはじめ、グズリ、オオカミ、キツネ、リス、オコジョの営みが愛らしい。どうやって撮影したのかと驚く映像美に癒され、寒くて引っ張り出してきた毛布にくるまった暖かさに有難みを感じているところです。[DVD(字幕)] 6点(2020-10-19 10:45:55) 1050. エンテベ空港の7日間 史実をなぞった淡々とした展開に盛り上がる事無く舞踏シーンの意味不明さに更に萎えてしまいます。[DVD(字幕)] 4点(2020-10-18 16:02:51) 1051. 前田建設ファンタジー営業部 実存会社の実話というのに仰天。演技が少しくどいのが玉に瑕ですが、パクリ・手抜きといった薄汚さとは無縁の正々堂々とした熱き仕事ぶりにこちらも胸熱にさせられました。洒落たエンドロールもお見事。快作です。[DVD(邦画)] 7点(2020-10-18 00:01:29) 1052. オリーヴの下に平和はない 《ネタバレ》 当時のイタリア寒村の世相を反映しているのか、金の有る無しが人の心を荒ませるのをジットリ纏わりつくように描かれている秀作です。粗野で強欲な村のボスと、財産の羊も彼女も騙し取られた復員兵の対決は見応え十二分。孤立無援のままの最期を迎えるのかとの予感が外れた霧が晴れたような結末が嬉しい。見たことあると思ったボス役が「眼には眼を」のフォルコ・ルリだったというのが驚きです。[DVD(字幕)] 8点(2020-10-16 16:05:27) 1053. 海を飛ぶ夢 《ネタバレ》 ラモンの一言一言から滲み出る聡明さに唸らされます。そんな彼だからこそマヌエラを始めとする家族に感謝の気持ちを一言も残さない事に許せないというか幻滅です。車を見送るマヌエラの万感こもった姿に泣けてしまいました。35歳というのが信じ難いハビエル・バルデム円熟の演技に+5点。[DVD(字幕)] 7点(2020-10-16 01:18:05)(良:1票) 1054. チャンピオン(1949) 《ネタバレ》 カーク・ダグラスの出世作と呼ばれているのも納得で出来る迫力有る餓えた獣ぶりに圧倒されます。手酷く裏切った恩人三人がそれでも自分の事を慮ってくれている事が分からないラストシーンが深い余韻を残します。どつき合いが過ぎる試合模様に引いてしまうものの、マーク・ロブソン監督の持ち味がよく出ている骨太な秀作。[インターネット(字幕)] 8点(2020-10-11 04:43:10) 1055. 肉体の冠 《ネタバレ》 娼婦マリーに恋した市井の大工マンダの破滅までの物語。口数少ない無骨なマンダの恋愛模様は盛り上がりに欠けますが、レイモンとの友情模様は胸熱にさせられました。パリッとしたお洒落な外見とは裏腹に卑怯で下衆なクズっぷりに血圧が上がったヤクザの親分ルカの存在が三人を引き立てており、物語を盛り上げてくれました。名匠のいぶし銀の秀作。原題「黄金の兜」=マリーの結い上げた髪 これを「肉体の冠」という意味不明なタイトルにした方の感性を疑います。[DVD(字幕)] 8点(2020-10-10 00:55:14) 1056. ローラーガールズ・ダイアリー 《ネタバレ》 家族、友人、チームメイト、恋人、それぞれとの関わりのなかで成長してゆくティーンエイジャーの物語。予定調和な展開で we are No.2 が意外でありその爽やかさが心に残ります。小学3年生頃に見た、土居まさるさんの実況による「日米対抗ローラーゲーム」悪役好きな私がどういうわけかアメリカチームのえげつない反則プロレス技に怒りまくって声を枯らして東京ボンバーズを応援していたのを思い出しました。本作での試合は煽るDJとは裏腹におとなしいものでしたが、別に異議も無く。ジュリエット・ルイス似だなぁと思ったのがその人だったのが驚きであります。[DVD(字幕)] 7点(2020-10-09 02:31:53) 1057. 幸福の設計 若夫婦を中心にパリ下町の人々の日常が生き生きと描かれています。時折ドキッとする映像シーンがあるものの、何とはなしに先の見える展開で唯一の興味ハッピーエンドかバッドエンドかの結末が強引であっけにとられたところです。[DVD(字幕)] 6点(2020-10-07 16:39:36)(良:1票) 1058. さらば愛しきアウトロー 《ネタバレ》 実在人物フォレスト・タッカーの物語。少年時代から強盗脱獄を繰り返し、シニアになっても仲間二人と黄昏ギャングとして銀行強盗を繰り返す。非暴力で誰一人として怪我を負わす事無く被害者に「紳士的で幸せそうな顔をしていた」と言わしめるキャラクター。80年代にこんなスタイルの犯行が成功しているのが信じ難いのどかさで、俳優引退を公言したロバート・レッドフォードなればこそ観られた作品。乗馬姿にサンダンス・キッドの面影が重なり感傷に浸る事となりました。[DVD(字幕)] 7点(2020-10-07 16:31:17) 1059. レナードの朝 《ネタバレ》 30年ぶりの再見。ロバート・デ・ニーロのキャリア中ベストアクトであるレナードの喜怒哀楽に息を吞みっぱなし。未承認薬使用の功罪を考えさせられる傑作。レナードの母の胸中を思うと胸が詰まる。[DVD(字幕)] 8点(2020-10-05 12:21:11) 1060. キャビン・イン・ザ・ウッズ 《ネタバレ》 お金がかかっていない作りに比例した安い物語。不穏な気配は単に思わせぶりなだけだった結末。好評を得ている「キャビン」(未見)の原題を邦題にしているあざとさにに見合った愚作。[インターネット(字幕)] 3点(2020-10-05 12:07:35)
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