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プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1041.  ゴーストワールド これは痛いです。たぶん10代とか20代前半ぐらいの時に観ていたら、あまりに痛くて布団でジタバタしていたことでしょう。30代でよかった(笑)。周りをバカばかりと蔑んで、自分が特別と思い込んでみたり、自分がどこに行きたいのか判らずイタイラしたり。主に思春期に経験するどうしようもない複雑な感情を味わったことのある人なら主人公に共感はできなくても理解はできると思います。結構コメディの要素もあるので笑えるのですが、意図しなくても周りの人を傷つけてしまう主人公の姿は、ちょっと切なくもあります。暗示めいたシーンもラスト付近にあり、思いのほか深い作品なのかもしれません。この作品、悪くないです。[DVD(字幕)] 7点(2006-04-18 00:30:59)(良:1票)

1042.  コンタクト こういう作品好きです。SFとしてはちょっと毛並みが違うというか、妙にリアリティがあるところが好きです。それにしても科学の分野で「神」が重要視されるあたりに違和感ありありです。西洋文化圏での「神」というものの捉え方には理解し難い部分がありますね。もっともそれが理解できると、もう少し深い地点でこの作品を楽しめるのかもしれませんが。[地上波(吹替)] 7点(2006-04-17 01:13:53)

1043.  パピヨン(1973) 長い。とにかく長い。深夜TVでたまたまやっていたので、面白くなかったら途中で寝ようと思いつつ観たのですが…最後まで観てしまいました。だから面白いか面白くないかと問われれば答えは「面白い」。でも重いです。鑑賞後、自分の感情が「喜怒哀楽」のどの位置にあるのかわからなくなります。生半可な気分で観始めると痛い目にあうので、心身ともに充実し、時間的にも余裕のあるときに観るべき作品だと思います。[地上波(吹替)] 7点(2006-04-16 03:05:12)

1044.  コンスタンティン ご指摘の方もいらしゃるように、「ファイナルファンタジー」より「女神転生」の方が好きだなという人はきっと違和感なく入り込める世界だと思います。RPG感覚の作品(実際にゲーム化もされている)でしょう。特筆するようなアクションは無いですし、主人公が超人的な能力を使って敵を倒す訳でもありません。あくまで人間の能力の範疇で機転を利かせて戦う姿に好感が持てます。特にラスボスとの対戦は力押しで無いところが好きです。続編が出来たら映画館まで足を運ぼうと思います。あと、ガブリエル役の女優さんの中性的な魅力にやられました。彼女に+1点。[映画館(字幕)] 7点(2006-04-15 20:15:38)

1045.  隣人X 疑惑の彼女 《ネタバレ》 「人種差別」と「週刊誌報道の是非」をテーマとしてたSFサスペンス。その主張やメッセージを否定する気はありませんが、この物語でそれを言うのは流石に無理筋かと。だって宇宙人Xを移民や外国人、あるいは被差別民に見立てるのは飛躍し過ぎで逆に失礼ですし、利益優先主義の週刊誌への批判も本件にあってはむしろ公益性が認められるケースかと。差別は憎むべき愚かな行為で間違いありませんが、未知なるものを怖れる感覚は生き物の自衛本能として当然です。宇宙人Xが、人間と見分けがつかないばかりでなく価値観を共有でき生殖も問題ないなんて、そんな都合の良い話を誰が信じるというのでしょう。仮にそれが真実だとしても、人間と異星人の交配を是とするのは種の尊厳に関わる重大案件であり当人が「知らなかった」はあってはならないこと。外国人との結婚や所謂「多様性を認める社会」等と同次元で語れる話ではありません。つまり主張が正しくとも、例示が適切でないため説得力を失ってしまうケースと感じました。喩えるならカレーライスを便器型の皿で提供するような。どんなに美味しくても台無しです。おっと、この喩えは下品かつ頓珍漢でしたか。 ところで日本政府のX容認政策は、某国のマリファナ合法化と同類であり「もうXを排除できないほど人類に溶け込み同化している」を意味していると考えられます。となれば前述の「種の尊厳」を問う段階はとうに過ぎており、好むと好まざるとに関わらずXを容認するより他に道がない状況と推測されます。労働力不足解消のため外国人技能実習生を受け入れまくっている何処かの国の現状と大差ないような。いやはやファンタジーにしては問題が切実過ぎて滅入ります。もっとも同種で殺し合いばかりしている地球人より、Xの性質を受け入れ平和に暮らせるならその方が幸せかもしれません。地球人として凄く負けた気がしますけども。 最後にキャスティングについて。久々に上野樹里さんを観た気がしますが大変素晴らしい。三十路半ばの独身女性の何処か寂しげな憂いの表現が絶品でした。一躍人気者となった「のだめ」当時も輝いていましたが、さらにステージが上がったようで大変好感が持てました。正直本作の上野さんであればXであろうとなかろうと関係なく、同じ「生き物」として一生を添い遂げたいと思えるほど魅力的だったと思います。おっと、妻帯者の不適切発言失礼いたしました。[インターネット(邦画)] 6点(2024-04-07 22:25:08)《改行有》

1046.  マダム・ウェブ 《ネタバレ》 ネタバレしています。ご注意ください。 『スパイダーマン』についてはサム・ライミ監督3部作は鑑賞済みですが、その後のリブートや他のマーベル関連登場作品は未見です。ちなみに日本版巨大ロボに乗り込むTV特撮は子どもの頃観ていました。そんなスパイダーマン年長者だけど初級者な私にとっては、マダム・ウェブって誰やねん。パワーパフガールズみたいな3人って何者?スパイダーマンにそんな設定あったの?状態。あの人気キャラクターの若き日の活躍を描くと言われても、全く持ってピンと来ない訳です。じゃあ何で観たのかと問われれば、時間調整にシネコンを使ったからであります。という訳で、門外漢の頓珍漢な感想という前提でお願いします。 劇中で描かれるマダム・ウェブの能力は、予知と思念体操作の2つでした。予知は一般的に「デジャヴ」と呼ばれるもの。未来の出来事をあらかじめ体験しているから、悲劇を回避できるというワケ。そこで疑問。主人公は何故視力や運動機能を失う結末を避けられなかったのでしょうか。考えられる可能性は2つ。一つは確定未来は変えられないとするもの。いわゆる「運命」です。もう一つは複数ある未来予想図から一つを選んでいる場合。前者だとすれば全ての苦労の意味が失われるので却下。必然的に後者の推論を採用したいですが、この場合マダム・ウェブは自ら望んでこの未来を選択したことになります。何と言う献身でしょう。敵からも忠告されたように、3人娘など放っておけばこれまで通り充実した人生が送れていたはずですから。でも彼女はそれを良しとしなかった。これは『スパイダーマン』に流れる基本理念「大いなる力には大いなる責任が伴う」の精神に他なりません。なるほど確かに本作は『スパイダーマン』の流れを汲む一作ということが分かりました。ただし騙されて(!)呼び出された救助ヘリの皆さんはあまりに可哀想。この惨事は回避出来なかったのでしょうか。何かしら言い訳を聞きたい気がしますが。 とはいえ、好き好んで得た特殊能力でもないのに責任云々言われるのは可哀想な話ではあります。でもその一方、一握りの天才や発明家の偉業のおかげで私たちが豊かな生活を享受できているのも事実なわけで。この世の成り立ち(システム)として「大いなる力には大いなる責任が伴う」のは理不尽とまでは言えないのでしょう。せめて「力なき者は力ある者からの恩恵に感謝を」でしょうか。往々にして我々は恩恵を当然の権利と錯覚しがちですから。 テーマ論に終始してしまいましたが、映画全体の感想はマーベルコミックらしい大らか(大雑把)な作品であり、基本的には「子ども向け」という気がします。少なくとも「マーベル初の本格ミステリーサスペンス」という触れ込みは、やや盛り過ぎと感じました。因みに吹き替え版では、空条徐倫VSディオの夢の対決が見られます。[映画館(吹替)] 6点(2024-02-28 09:48:43)《改行有》

1047.  嘘八百 なにわ夢の陣 《ネタバレ》 ネタバレしています。ご注意ください。 おそらく当初の骨董詐欺計画は、相対する2つの秀吉博どちらかから多額の金銭を騙し取ることだったと思われます。しかし波動画家から自身の作品との物々交換の申し出を受け入れた時点で、小池の中で品物はおろか詐欺の目的まですり替わった気がします。金銭による売買であろうと物々交換であろうと基本は同じ「等価交換」です。等価でないから詐欺というわけ。チームかわうそ堂が創り上げた鳳凰椀と、霊感商法の波動画家の絵画。どちらも同じ「紛い物」。あるいは実態のない幻。小池に下心(信者に画を高値で売りつける魂胆)が無かったとは言いませんが、この時点では全うな等価交換であり売買だったと考えます。小池、佐輔、波動画家それぞれの思惑に違いこそあれ、共通するのは「浪漫」でした。それは偽物を本物に、幻を実物に変えること。秀吉七品幻の鳳凰然り、まだ芽が出ぬ芸術家の人生然り。波動画家の方は一足早くその浪漫を現実のものとしました。次は佐輔の番。でも「今すぐに」という訳にはいかないため、物語の都合上波動画家の画を「適正価格」で手放す必要があったのでしょう。その額100万円。この売値は今現在の贋作作家・佐輔の値打ちとも言えます。佐輔が陶芸家として世間から認められた時、作品の値段は10倍いや100倍にも跳ね上がり、鳳凰椀も本物に変わるのだと思います。 元々本シリーズは『オーシャンズ11』や『コンフィデンスマンJP』と同カテゴリーに類される「営利目的の犯罪エンターテイメント」でした。しかし本作からは「営利目的」や「犯罪」の冠が取れた気がします。いや「実体が定かでない幻の品」を「世間に本物と偽った」から「犯罪」に違いはないのかな。歴史学ってそんなものだという気もしますが。いずれにせよ「胡散臭い骨董業界」の「丁々発止の騙し合いバトル」から「まだ世間から認められていない芸術家」であっても「創作へかける情熱に嘘はない」へ物語の焦点がシフトしました。この変化が『ルパン三世』シリーズにおける『カリオストロの城』にあたる「例外」なのか、あるいはギャグ漫画からバトル漫画へ路線変更した『キン肉マン』タイプの変化なのか、次作を観てみないことには判別がつきません。個人的には虚々実々の詐欺合戦の方が好みですが、前作の感想でも触れたとおり狭い骨董業界内で詐欺を繰り返すのはそもそも無理がある設定です。この路線変更は必然かもしれません。ドラえもんが秘密道具で、ハットリ君が忍法で困りごとを解決するように、小池・佐輔コンビは骨董詐欺で問題を解決する。面白いじゃないですか。大人のブラックファンタジー。願わくは、佐輔が贋作作家のまま終わりませんように。[インターネット(邦画)] 6点(2024-02-09 20:26:33)《改行有》

1048.  M3GAN ミーガン 《ネタバレ》 もし本作が『バス男』とか『トランスモーファー』なんてパクリ邦題をつけた配給会社に当たっていたら『ミーガン・プレイ』とか『AIの踊りを観せて』なんてトホホなタイトルを付けられていたかもしれない。これが一番恐ろしい。ところで『エイリアン2』のオマージュありましたか?[インターネット(吹替)] 6点(2024-01-10 00:08:21)

1049.  PROSPECT プロスペクト 《ネタバレ》 フォーマットは典型的な「トレジャーハントアドベンチャー」。「秘境」から「辺境惑星」に舞台を変え、SF要素が加味されています。様式は王道ですから一定レベルの満足度は担保されているようなもの。あとは如何に旨味やオリジナリティを出せるかが焦点でした。折角のSFですから、まずは設定勝負でしょう。この点は「優」と判断します。アナログ風味のテクノロジーは往年のSF小説の世界。武器(銃)の性能も強過ぎず程よく不便なのがいい。惑星の環境は『ナウシカ』の腐海を彷彿とさせます。お宝は生物の分泌成分の結晶かな。よく分かりませんが価値はありそう。既視感はあるものの、世界観はきちんと構築されておりSFの雰囲気抜群でした。さて、肝心の物語はどうでしょうか。主人公は少女。父を殺した仇と協力して惑星から脱出を試みます。なかなか「そそられる」イントロではないですか。ただどうにも展開不足でした。脱出ポッドを目指す道中には自然環境の脅威なし。野生生物の襲来なし。唯一の障害は惑星に住み着いてしまったとある家族。精神を病んでいたものの凶悪でも武闘派でもありません。結果アッサリ2人は最終目的地まで到達しました。うーん淡泊な。人物造形も同じく。キーパーソンのエズラは仇であり恩人でもあり。その正体は悪人?善人?彼の人間性を際立たせることでドラマに深みが出たはずですが「結果的に悪い人ではなかった」程度の描写に留まっています。いや、もうちょっと掘り下げて欲しい。勿体ないです。結末について。主人公のプロスペクト=展望は開けたのでしょうか。「トレジャーハントもの」の流儀に則れば、主人公のポケットには一つや二つお宝は入っているはず。毒親から解放され借金も帳消しになったのだとすれば、彼女の未来は明るいかもしれません。修羅場を潜り抜けてきた少女の笑顔は「命あっての物種」だけではなさそうです。エズラを殺さなかったのも良ポイント。という訳で物語の評価は「不可」ではないものの「可」止まり。総合評価も「良」には届かず「可」と判断します。 劇中のロケーションはほぼ森林。塵が舞うエフェクトのみで辺境惑星であることをアピールします。本来なら未知の生物とか出したいでしょうに。低予算なのは明らかでちょっと可哀そうなくらいでした。展開に乏しいのもこの辺の事情が影響しているのかもしれません。B級SFとして光る欠片はあった気がしますが、よく見たらダイヤモンドではなく石英でした。そんな映画。採点は5点相当ですが、シーちゃんの凛々しい眉毛に+1点とさせて頂きます。[インターネット(吹替)] 6点(2023-11-29 20:15:53)《改行有》

1050.  奈落のマイホーム 《ネタバレ》 子供の頃からずっと「絶対に笑ってはいけない避難訓練」を叩き込まれ育ってきたせいか、災害時のコメディを「不謹慎」と感じてしまいます。これは同じ災害系コメディでも『サバイバルファミリー』ではなかった感覚であり、停電より巨大シンクホールの方が「より命に関わる」という事でしょう。そりゃそうだ。とは言うものの、慣れてくればこれはこれで悪くありません。「後ろめたさ」がむしろ清々しいくらい。全く人命救助になっていない「息子の泥沼ダイブ」もコメディの範疇と捉えれば腹も立ちません。そう、コメディはある意味「無敵」です。どんな無茶な展開もまかり通るのですから。いっそのこと、大災害でも死者数ゼロの奇跡が見たかったなあと。正直、犠牲者が発生した時点でテンションが下がりました。まるで連勝記録が途絶えた時の落胆とでも申しましょうか。終盤は一般的なサバイバルドラマへ移行してしまったようで少し残念でした。にもかかわらず結末に採用された脱出方法は「奇跡」というより「嘘」。減圧症(潜水病)は無視ですか。どんなデタラメだってコメディなら許されるのに。やはり本作は、コメディに拘って欲しかったと思います。基本的には「面白い」だけに勿体ないと感じました。[インターネット(吹替)] 6点(2023-11-23 03:42:04)(良:1票)

1051.  探偵マリコの生涯で一番悲惨な日 《ネタバレ》 「朝から晩まで」あるいは「24時間」のお話かと思いきやさにあらず。また宇宙人捜索の依頼から始まる現在進行形の数日間の話でもなく。タイトル「最悪な1日」とは回想シーン(過去エピソード)の中に在りました。幼いマリコが父を手に掛けた日。この日を境にマリコの生き方が決定づけられたと考えます。心優しきニンジャのお陰で自死は免れたものの、ずっと金縛りの人生。いや自らに懲役刑を課したのかもしれません。歌舞伎町はマリコにとっての牢獄でした。多分本人はそれなりに愉しくやっているつもりでしょうが、傍から見ると不憫でなりません。もう罰は十二分に受けたでしょう。宇宙人の帰還は旅立ちの示唆。ニンジャの蘇生は「生まれ変わり」のススメ。マリコには好きな所で自由に生きて欲しい。私が親ならそう思います。 「探偵」と銘打つほど探偵業のシーンは多くはなく、専らマリコと周りの人々の悲喜交々、いや悲哀や惨事が描かれていました。一部コメディ風味ではあるものの、エグいエピソードの連続で正直居畳まれません。救いや希望があるわけでもなし。ブラックコメディというよりは、胸糞コメディ。これは大変に難しいジャンルです。例えば渥美清クラスの主役であれば「個の力」(カリスマ性)で『よく分からないけど結局いいお話だった気がする』マジック発動が期待できますが、伊藤沙莉さんにそれを望むのは酷というもの。そう、現時点では。将来的には樹木希林さんを凌ぐような怪優になって欲しいと密かに期待しておりますけども。 観る人を激しく選ぶ映画なのは間違いなく、伊藤沙莉さん&竹野内豊さんの好感度オバケコンビの楽しいコメディドラマを期待すると酷い目にあうのは間違いありません。どうぞご注意ください。[インターネット(邦画)] 6点(2023-11-04 22:53:42)《改行有》

1052.  ドント・ヘルプ 《ネタバレ》 ネタバレあります。ご注意ください。 物語終盤、マリアが幻覚を見ていたシーン。父は娘(マリア)に「殺してくれ」と懇願しました。かつての虐待を詫びるため。もし彼女が幻覚の中で父を殺していた場合、実際に死んでいたのは誰でしょうか。当然「枢機卿」と予想されます。であるならば、我に返ったマリアの傍には枢機卿が居なくてはいけません。しかし彼女の傍にいたのはタマラ(悪魔憑きの少女)でした。これは一体どういうことでしょうか。私は当初、単純なミスと考えました。詰めが甘いと。しかし結末をみるに、悪魔(アモン)は最初から取り憑く先を枢機卿に変更するつもりであったと推測されます。そうならば合点がいきます。枢機卿が殺されては元も子もありません。折角取り寄せた「極上の器」ですから。 アモンによる「枢機卿乗っ取り計画」において、強盗は完全なアクシデントだったことでしょう。もし彼女らが有無を言わさずタマラを保護していた場合のみ、最悪の結末は免れたかもしれません。そういう意味で邦題は『ドント・ヘルプ』ではなく『マスト・ヘルプ』が正しかったと考えます(貧困な英語力失礼)。とはいえ、強盗によるタマラ救出は無理筋も無理筋であり、やはり枢機卿が迂闊であったと言わざるを得ません。ということで本件から得られる教訓は「戦うなら自分の土俵で」「一人仕事はダメ」の2点であります。 最後に「黒い影」の正体について。立ち回り的にマリアの父親説が疑われます。すでに長女によって殺されている男。姉妹にとってトラウマの元凶です。アモンの幻覚は完全創作ではなく、対象者の記憶や願望を鋭利に顕在化させる類のもの。父に謝って欲しい。いやそれ以上に赦したいと考えていたのかもしれません。あるいはアモンの誘惑に抗うために、赦さざるを得なかったのか。いずれにしても彼女の口から「赦す」という言葉が出た意味は重いです。父の魂を救う必要は1ミリもありませんが、どうか彼女の魂は癒されて欲しいと願います。 (以下余談)この邦題は『ドント・ブリーズ』のヒットを受けた便乗商法と推測されます。『ドント・ブリーズ』以降『ドント〇〇』が量産された印象があります。原題『The Inhabitant』をカタカナ表記したとしても英検4級の私のようなものには何も響きませんし、気の利いた邦題が欲しいタイプの作品には違いありません。作品のクオリティや特徴の無さ(失礼)を考えると、物語のポイントを的確に捉えた本作の邦題は成功の部類に入る気がします。[インターネット(吹替)] 6点(2023-10-15 06:54:41)《改行有》

1053.  13日の金曜日(1980) 《ネタバレ》 小学生の頃に鑑賞済み。今回およそ40年ぶりに再鑑賞しました。当然犯人は誰か知っていますが、それにしてもミスリードが上手くありません。預言者気どりの爺さんを犯人と思わせたいのは見え見えですが、垣間見える犯人の身のこなしが老人のそれではありません。極めつけは射的場への呼び出しの件。助けを求めていたのは明らかに女性の声でした。この時点で女性犯人説が頭をよぎるだけでマイナス。時代的に「ラジカセ」があるなら子供の声を再生すれば済む話ですし、それが無理なら打刻音や光を使う「気配り」が欲しいところです。残念ながら詰めが甘いと感じます。果たして犯人は〇〇だった訳ですが、その狂気にこそ震えるものの、戦闘力はありません。殺しは不意打ちか騙し討ちのみ。まともにやりあったら、若い女性である主人公にさえ勝てません。事実、主人公との直接対決では何度も態勢を崩され逃亡を許しています。この体たらくは殺人鬼として如何なものか。力関係は相対的なものです。己が弱いのであれば相手をもっと弱体化させれば問題ありません。クライマックスの演説用に、毒でも麻酔でも使えばいいのにと思ってしまいました。ラストの湖上シーンはホラー映画史に残る名場面だと思いますが、妄想なのが残念でした(ですよね??)。もっとも続編を考慮するなら「伏線」と捉えられなくもありませんが、どうなのでしょう。子供の頃は『エクソシスト』も『オーメン』も『13日の金曜日』もざっくり同じホラー映画。どれも滅茶苦茶怖かった記憶がありますが、大人になって観返すと気づかなくていい粗まで気づくようで。初鑑賞時なら8点、今評価するなら頑張ってもこれくらいです。(以下余談)今回某W●W●Wオンデマンドで鑑賞したのですが、サムネイルが酷いネタバレでした。ちなみに『猿の惑星』セルDVDのパッケージも有名なラストカットがそのまま使用されています。たとえば公開後四半世紀以上経過したメジャータイトルならネタバレして良しみたいな風潮とか不文律とかあるのでしょうか。日常会話で有名映画のネタバレを不用意に食らっても笑って許せますが、せめてこれから映画を観ようとしている人に対しては「気配り」が欲しいと思うわけです。[インターネット(字幕)] 6点(2023-09-29 19:20:06)

1054.  カーム・ビヨンド/漂流者 《ネタバレ》 大水害により水没し廃墟と化した香港が舞台のサバイバルスリラー。略奪者がボートで徘徊する無法地帯で息を殺して生活する女性が主人公です。『ウォーターワールド』と『クワイエット・プレイス』を足して2で割ったイメージでしょうか。なぜ無政府状態なのか?水中の捕食生物って何?等判然としない部分はあるものの、甘んじて受け入れるよりほかありません。鑑賞作法は『ゾンビ映画』に同じと考えます。背景を自分なりに想像して補完する楽しみがあると考えれば、むしろお得かもしれません。 終末系映画にしては、サバイバルの難易度は破格の好条件でした。飲料水、食料あり。煮炊き、洗濯、水浴びOK。照明あり、ラジオ放送(娯楽)あり。略奪者が来たら隠れましょう。この「緩い」設定に本作のテーマ(問いかけ)が隠されていました。「今日一日やり過ごすだけなら困りません。さあ、あなたはこの無為な生活をいつまで続けますか?」あれ?災害前の日常と大差ないような。病気、怪我、事件、事故。今までだって寿命を全うできる保証なんて無かったのですから。違うのは、安心が消えたこと。社会に対する義務と責任も無くなったこと。人によってはこちらの世界の方が「生き易い」と感じるかもしれません。 実家を出て自由が欲しいと願っていた主人公が、引きこもり生活に甘んじているのは皮肉なもの。そして前述の問いかけに対する彼女の答えは「このまま行けるところまで」でした。多少不都合があろうとも、今手にしている「平穏」を手放したくないと考えるのが人情です。俗にいう現状維持バイアス。ゆえに変革には「強制力」や「外的要因」が有効です。本作にあっては少女がその役目を担いました。彼女は訴えかけます。このままではいけない。私はここを出ていくと。そんな少女に絆されて主人公も旅立ちを決意したという結末であります。そういう意味では物語終盤の戦闘シーンはサスペンスの見せ場であっても、テーマには直結しません。あくまで移動手段獲得のためのイベントでした。 主人公は時間を浪費していくだけの人生に見切りをつけたのでしょうか。あるいは少女の未来を慮って決断したのでしょうか。いずれにせよ「生きること」より「活きること」を選択したと言えそうです。彼女の人生に革命が起きました。この判断は「正しい」ですし「美しい」とも思いますが、如何せん本作で示された「希望」は脆弱でした。まるで溺れる者にとっての藁のよう。それでも何も無いよりマシですか。勝負をしないまま時間切れより、手酷く負けた方が後悔は少ないのかもしれません。時間と命はほぼ同義です。どうか2人が賭けに勝ちますように。もっとも私個人としては、勝負はできるだけ避け、いつの間にか不戦勝を狙うタイプだったりしますけども。[インターネット(字幕)] 6点(2023-09-26 19:31:23)《改行有》

1055.  TUBE チューブ 死の脱出(2020) 《ネタバレ》 ネタバレしています。ご注意ください。 状況設定こそ『CUBE』と酷似しているものの、広げた風呂敷を一切畳まなかった『CUBE』に対して(でも、そこがイイ!)、本作は一応畳んではいます。ただ、珍しい畳み方なので戸惑ってしまうという。チューブは「卵管」、生体組織空間は「子宮」、スーツ腹部の口は「へそ」、周期的に起こる燃焼は「生理」と解釈できます。もしかして追ってくる怪物は「つわり」ですか。この決死の脱出が「出産」の暗示であるのは間違いなさそうです。問題はこの事象に「普遍性」があるのかということ。私自身若干混乱しているので整理してみます。 普遍性がある場合・・・これを「誰もが経験する」事象とするならば「死後の世界は存在する」「生まれ変わりはある」が確定します。さらに「神様」や「天使」の正体も。だいぶ「理想と違う」グロテスクな容姿ですけども。この世界の成り立ち、既存論理の根底が覆ります。 普遍性は無い場合・・・宇宙人による人体実験の可能性が浮上します。彼らは人間という生き物を熟知しており、かつ記憶へ介入可能なレベルのテクノロジーを有していました。主人公を依怙贔屓していた節があるので、観察や実験というより、ペットの飼育・遊びの範疇かもしれません。ラストは主人公の願望の世界でしょうか。 冒頭のラジオ音声と車内での2人の会話。この伏線を額面通りに受け取るか、ミスリードと捉えるかで判断は分かれそうです。世界観が壮大なのは「普遍性がある」ですが、死後あんなひどい目に遭うのは勘弁願いたい。それに殺人鬼や遺体は如何にも「宇宙人の雑な飼育」という感じです。よって私は「普遍性はない」を選びたいと思います。それでも彼らが「神様ではない」事にはなりませんが。 冒頭15分くらいは、これで90分間持たせられるのかと心配になりました。閉鎖空間が舞台のソリッドシチュエーションスリラーは基本出オチです。代わり映えしない画に飽きが来ること必至。そこで重要なのが会話です。『CUBE』のように参加者が多数いる場合もあれば、『リミット』(棺桶に閉じ込められる話)では携帯電話が使われました。視覚刺激に変化がなくとも「おしゃべり」があれば退屈しません。そういう意味で、当初は『CUBE』より『127時間』(腕が岩に挟まれる話)に近い感覚でした。中盤以降は状況が変化したり、脱出の糸口が示されたりしたので目が覚めました。 細部の作りこみに不満があります。例えば遺体は何故スーツを着ていなかったのでしょう。強酸で溶かされた?アームライトは溶けていないのに?想像するにスーツ着用だと遺体のインパクトが目減りするから脱がしたのではないかと。演出とは要するに嘘。上手に嘘を付いて欲しいのです。上半身スーツ着用であったなら「ああ、下半身は強酸に浸かって溶けたんだな」と勝手に納得するのですから。最後のギロチンにしても流石にあのタイミングでは即死でしょう。アイデアは素晴らしいと思いますが、完成度は今一つだったように感じます。[インターネット(字幕)] 6点(2023-09-20 18:54:45)《改行有》

1056.  母性 《ネタバレ》 ①女性には2種類の人間がいる。一つは母親で、一つは娘である。子どもができたら娘は自動的に母親に移行するのではなく、娘で居続けようとする者もいる。②母性は最初から備わっている、あるいは子どもができると自然に湧き上がる感情ではなく、学習し習得するものである。清佳(永野芽郁)の持論は、彼女から見た母ルミ子(戸田恵梨香)に対する人物評でもありました。この見解に異議はありません。そういう人もいるでしょうし、勿論そうではない人もいるでしょう。いずれにせよ親には子を産んだ責任があります。子が親に求める責任とは「愛して欲しい」それだけです。「無償の愛」なんて言いません。愛する分だけ愛して欲しい。ですから母の言葉「子どもはまた産めばいい」はどんなに残酷なことか。清佳の記憶から消去されたのも無理からぬ話です。こんな呪いを抱えたまま生きていけるはずなどありません。一方、華恵(大地真央)にとってもルミ子の発言は衝撃だったでしょう。愛する娘に母性が備わっていないとは痛恨の極み。彼女は自らの命を賭して「親の愛とは何か」を娘に伝えようとしたのだと思います。 幼少期~思春期にかけ、清佳は本当に苦しんだことでしょう。親の機嫌を察知できないのも困りものですが、親の顔色ばかり窺っているのは不幸です。「愛情」という「心の栄養」を満足に受け取れなかった影響は如何ばかりか。よくぞまっすぐに育ったと感心します。いや「曲がる事さえ許されなかった」でしょうか。その結果「遊びのない」娘が出来上がりました。真面目と言えば聞こえは良いですが「受け流せない」は危険です。いつかポッキリ折れるかもしれない。事実彼女は一度自死しかけました。強い風には適度に曲がり、時には流され、逆風への耐性を付ける事が肝要であります。 物語のラストは、清佳自身が娘から母へ立場を変え、両親へのわだかまり解消を口にする大変前向きなもの。この心境変化は彼女の中に芽生えた「母性」による効果でしょうか、あるいは結婚や出産時に発現する「はっちゃけ」の類でしょうか。私が清佳なら絶縁以外の選択肢はありませんけども。ここで注意が必要なのは、彼女が抱えるリスク「遊びがない」が解消されていないこと。居酒屋での言動をみると大変不安になります。子育ては思い通りに行かない事だらけ。そんな時重要になるのがサポート体制であります。義理の父母そして夫。いや夫はサポートする側ではなく、育児の当事者ですね。そもそも父親がきちんと機能していれば、清佳がこんなに苦しむ事もなかった訳ですが。ちなみに華恵(大地真央)-ルミ子(戸田)-清佳(永野)の母娘関係がメインであったうちは「母性のありか」「愛情の行方」に物語の焦点が合っていた気がしますが、華恵退場後は「嫁いじめ」が強烈過ぎてそちらに気を取られてしまいました。父の浮気やその浮気相手の言い分も胸糞でしたし、後半はややメインテーマと物語の軸がブレたかもしれません。 最後にミステリーパート「母と娘、それぞれの真実」について。これは『ミステリと言う勿かれ』で整くんが述べているように、事実はひとつ。でも真実は人の数だけあるが正解だと思います。「弁当が落ちた」という事実に対して、母は「ショックのあまり手が滑った」娘は「腹立ち紛れに叩きつけた」と認識していていますが、この程度の解釈の違いはあって当然です。ただ自殺未遂直前の行為についてはどうでしょう。「抱きしめた」と「首に手をかけた」では違い過ぎます。これはどちらかが(あるいはどちらとも)事実を改変している事を意味しました。ここからは完全に推測ですが「首に手をかけた」が事実と思われます。現実に耐えられなかった娘は自ら首にロープを巻くことで「事実を上書きしようとした」が真相ではないかと。何と不憫な自殺理由でしょうか。本当に娘を殺す気があったとは思えませんが、ルミ子が錯乱していたのは間違いありません。精神的に極めて追い込まれた状態であり、すぐに入院治療が必要なレベルかと。ですからその後ルミ子が適切な治療を受けていないとすれば、状況は悪化こそすれ好転などしていないはずです。娘の妊娠報告をうける場面。ルミ子がそっと閉めた扉の向こうには要介護の姑がいたはず。何やら寒気がするのは、気のせいであって欲しいのですが。[インターネット(邦画)] 6点(2023-09-19 18:54:50)(良:1票) 《改行有》

1057.  ウェディング・ハイ 《ネタバレ》 大賞受賞、全国制覇など偉業を成し遂げなくとも、人はいとも簡単に浮かれます。最も手頃で強制力と即効性があるのが飲酒。そして高い罹患率を誇りかつ重症なのが結婚・出産であります。人生のターニングポイントで発症しがちな流行り病と言えます。消える理性、変わる常識。「つける薬なし」の「浮かれ病」はコメディのモチーフとして格好です。この奇病にかかった人たちを憐れむでも蔑むでもなく、生暖かな気持ちで見守れるのは、みんなこの病の罹患経験者だからかもしれません。 脚本は今やドラマ畑でも大活躍の芸人バカリズム。バカリらしい人間観察眼は本作でも健在で、「あるある」から重箱の隅をつつく嫌らしい指摘まで、思わずニヤリとさせられる緻密な人物造形に感心しました。ブライダル業界への批判(ツッコミ)もチクリ。でもそんなマイナス面も含めて、滑稽で愛おしいのが人間という主張でしょう。 浮かれ病の異常さを際立たせるのが、健常者=沈着冷静なウエディングプランナーという構図でした。彼女が大いに困り、奮闘するのを応援するのが物語の中心線と考えます。しかし感情移入できません。私が「愛しさと切なさと心強さ」を知らぬ薄情者だからなのか、あるいは篠原涼子よりDAYO姐こと市井由理派だったからなのか。いいえ、中越も違う病を発症していたからです。お客様は神様病。正常な判断ができない点では浮かれ病と同じです。「NOと言わないウエディングプランナー」一見聞こえは良いですが、「絶対に手術を失敗しない外科医」や「警報が出ても祭りを中止しない主催者」に置き換えれば、ヤバさの本質が分かるというもの。無理難題に困りもせず見事に対応してしまうあたり「ハケンの品格」の大前春子のようでもありました。いずれにせよ、感情移入するに足る魅力が主人公には無かったという判断です。そういう意味では個の力で不足するキャラクターの魅力を補える俳優(バカリ組の中なら、安藤サクラや永野芽郁が該当)であれば、また違った印象になった可能性はあります。 オチについては、センスのある人ほど陥りやすい「逆に、あえての、王道の下ネタ」だと思いますが、完全にすべっていました。ちゃんと気の利いた面白いオチを付けられる人なので、ちゃんとしてください。猛省を促します。[インターネット(邦画)] 6点(2023-08-17 18:29:43)《改行有》

1058.  チャイルド・プレイ(2019) 《ネタバレ》 1988年制作のオリジナルは鑑賞済み。とはいえ随分昔のことですから詳細は忘れました。そこで本サイトの自身の投稿を見返したのですが、絶賛していて驚きました。そんなに面白かったかな?そんな印象ないのですが(苦笑)。で、今回のリメイクの感想ですが「そこそこ良く出来ていてリメイクの意義も感じるが・・・」であります。 以前別作品の感想で述べた気がしますが、そもそも傑作・名作をリメイクする必要などありません。これが大前提。ただし、古典SFを最新の映像技術を駆使して撮り直してみるという試みは理解できます。本作はこのパターンかと。さらに最新のテクノロジー「IOT」を活用することでチャッキーの殺人能力の爆上げにも成功しました。ただ、現代風にチャッキーを「最適化」したせいでオカルトホラーとしての「味わい」や「深み」は無くなってしまった気がします。でもこれは仕方のないこと。仕様が変われば特長も変わる。これもリメイクの意義と考えます。 チャッキーの風貌について。ツッコミたくなる衝動が沸き上がりますが、こんなデザイン無い話でもありません。日本だってキモカワイイとか、エロかっこいいとか、肯定する気になればどうとでもなります。ジャスティンなんちゃらとか、フワ何某とか、インフルエンサー様が「これアリなんじゃねえ」と言えば確実に流行る世の中なんでしょうし。これもまたホラーな気がしますが。 コメディやジュブナイルの風味を利かせ、全体印象は「IT」を彷彿とさせる出来栄え。これはこれで悪くありませんが、オリジナル超えは叶わなかったようです。[インターネット(吹替)] 6点(2023-08-13 19:24:03)《改行有》

1059.  ロバマン 《ネタバレ》 一体どうしたことでしょう。わりと観易い。まあまあ面白い。あの河崎実監督の映画なのに。『アウターマン』が会心のホームランとするなら、本作『ロバマン』はポテンヒットか内野安打くらいの満足度かと。それでも十分凄いこと。監督が進化・覚醒したのか、はたまた観ているこちらが洗脳・調教されたのか。よく分かりませんが、今までの「安っぽくてくだらない」から「しょーもないけどそこそこ面白い」にランクアップした気がしないでもありません。もちろん錯覚かもしれません。映画館で正規の料金を払う覚悟はまだ持てませんけども。修行が足らずすみません。「悪い奴らは少しやり過ぎなくらい懲らしめるべきなんだ」は蓋し名言ですが、政治家批判は筋悪なだけでなく単純に下手くそです。今となっては、な部分もありますし。AMラジオ的価値観だと文化放送・吉田照美さんとマッチアップするのがニッポン放送・鶴光さんなんですか?伊東タフマンは希少価値もありますし、ご利益ありそう。唐橋女史も含めてラジオ繋がりのキャスティング多し。ラジオリスナー向け(要するにオッサン向け)ですが、果たして商業映画として成立しているのか謎です。もっとも、マーケティングなんて気にしていたら、こんな攻めた映画はつくれませんか。吉田照美さんの佇まいは流石です。長年ラジオ畑で活躍してこられただけあって大変台詞が聞き取り易い。演技云々とはまた別の話ですが一流のエンターテナーだと思います。歌声も素敵でした。点数はもちろん68点でお願いします。[インターネット(邦画)] 6点(2023-05-07 21:51:01)

1060.  クローゼット(2020) 《ネタバレ》 『リング』や『呪怨』等ジャパニーズホラーの経験則から「霊は場所に憑くもの」(いわゆる地縛霊)との先入観があったため、てっきり主人公が越してきた家のクローゼットに何か因縁があるものと思っていたら、これが的外れ。基本的には悪霊のターゲット(虐待されている子ども)の波長に合わせて霊界の扉が開く仕組みであり、多分どこの家のクローゼットでも霊界の入口となり得たのでしょう。どこでもドアならぬどこでも霊界クローゼット。斬新な、そして結構恐い設定です。霊媒師は御札や蝋燭、人形といったクラシカルなアイテムに『ゴーストバスターズ』チックな現代科学をミックスさせて悪霊に立ち向かいます。個人的には好きなテイスト。クライマックスは悪霊に連れ去られた我が子の救出劇。父は命を賭して霊界に赴きます。言わずもがなここが最大の見せ場であり、テーマ(親の愛)を掘り下げる格好の舞台であった訳ですが、特段ひねりもなくあっさり処理されました。やや拍子抜け。同じ主題を有する『仄暗い水の底から』と比べると踏み込みが浅く、残念ながら見劣りします。ただ全体的には綺麗に纏まっており観易い映画ではありました。それが必ずしも褒め言葉にはならないのがホラージャンルの面白いところですが。[インターネット(吹替)] 6点(2023-04-27 00:28:46)

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