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プロフィール
コメント数 2001
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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1041.  父親たちの星条旗 《ネタバレ》 第二次大戦下の硫黄島を舞台に、戦う双方からのドラマを紡ぐとなると、米国人イーストウッドの歴史観とか見識が厳しい眼に晒されるであろうことは十分承知の上だっただろうと思う。しかし彼は二作品ともに共通して公平に厭戦の訴えをにじませ、立派な仕事をしている。 「星条旗」は”勝者”アメリカ側のドラマ。「勝った」けど、個人兵にとっては勝利の高揚感などない三者の苦悩がベース。戦場から命からがら帰国してみれば、銃後の連中の能天気なまでの盛り上がりとの精神的なギャップは大きい。あげく英雄の看板を背負わされて全国を国債売りの営業に出されるとは。茶番の演出は心に抱える痛みをさらに大きくする。 国家にいい様に振り回された彼らの人生をイーストウッドは冷静に客観的に描き、一言言い放つ。「兵士らは国のために戦いはしたが、友のために死んだ」 かの有名な旗の写真の裏側にこんなストーリーがあったのだ。「敵国」側の人間であった私には知る由も無かった話だ。日米どちらの帰還兵も、あまり戦場のことなど話したがらない人が多いと聞く。心を焼け野原にされたのは勝った側も負けた側もおんなじだ。国家は結局個人のことなど顧みないのだと、美化された写真から映画を一本作り上げたイーストウッドの感性に唸った。[DVD(字幕)] 7点(2015-12-15 23:51:54)《改行有》

1042.  ハングオーバー!!! 最後の反省会 《ネタバレ》 酔っ払わないけど、薬も盛られないけど、記憶もちゃんとある3作目だけど、安定感のある面白さでした。もっとも、ハングオーバーファンの常連客を狙っての作りなのは否めませんが。内輪ノリでまあまあ笑いましょうや、という感じです。 相変わらず何もしないダグ、自己中が加速しているアラン、場を取り成すに当たって最強にツブシの利くイケメンフィル、パニクってるか憤慨しているかのスチュ。馴染みの面々がまたもやトラブルに巻き込まれてドタバタするわけで、このテイストが身体になじんで心地よいと思ったら立派なハングオーバー会員。(←?) 最後のお披露目にこれまでの人物が再登場なのも常連客には嬉しい。特にまさかのジェイド。幸せそうで良かった。カルロス(名前違うか)も可愛く育ってた。アランが実にいらんこと吹き込んでいたが、将来への影響が心配だ。いやそれほどでもないけど。[DVD(字幕)] 7点(2015-12-14 00:13:56)(良:1票) 《改行有》

1043.  007/スペクター 《ネタバレ》 さすがスパイ映画本家本元の007、客を飽きさせない見せ場の連続であります。正直おなかいっぱいになります。ボンド様が強いのはお約束ですので、もう少し手に汗握りたいワタシのような一見客はちょっと物足りない。しかしながら、今回の悪役クリストフ・ヴァルツはとても良かった。ランダ大佐とはまたちょっとタイプの違うサディズムを漂わせて、序盤は完璧。惜しいことに彼ほどのキレ者が椅子の後ろ手テープを甘くしているとは考えづらいのだが。 あー、それとモニカ・ベルッチ、ボンドガールじゃないじゃん。出番はあれだけっすか。もう少し華麗な活躍の場を差し上げないと、さしものモニカも老けたなあ、で終わってしまうではないか。 それと、Q萌えの皆さんには朗報です。彼はとてもキュートです。ローンと猫2匹を抱えてMとボンドの間で苦労が絶えないながら、009のために5億もする車に環境設定してあげる細やかさだ。009はきっとオジサンだ。 と、なんだかんだで結構楽しめたダニエルボンドの4作目でありました。[映画館(字幕)] 7点(2015-12-12 00:14:45)(良:1票) 《改行有》

1044.  DRAGONBALL EVOLUTION ああー、わが国の誇る名作をこんなにしてくれちゃって。日本国民の目を点にしてしまったなあ制作スタッフは。ハリウッドのJAPANに対するとんちんかんは今に始まったことじゃないけど。 突っ込む箇所はいまさら箇条書きにしなくても、既出のレビュワー諸氏の怒り心頭のご指摘通り。 何がイケナイって、エンドロールに original published by syonen jump とあるとおりドラゴンボールはジャンプの作品なんですよ。友情・努力・正義が柱のジャンプイズムを最も的確に体現しているのがドラゴンボール。ティーン・エイジャーの恋愛要素などいらないのだ。高校生の馬鹿パーティは不要。悟空とチチが暗がりでディープキスなどもってのほか。エロ要素は亀仙人(ちゃんと年寄りを使え)の「パンチー見してくれ」レベルで充分なのだ。 小5レベルの無垢さが魅力の原作に青臭い学園要素を持ち込むアメリカンのセンスが全くわからん。[CS・衛星(字幕)] 3点(2015-12-08 00:27:51)《改行有》

1045.  ジャスティス(1979) ちょっと雰囲気がTVドラマみたいにライトな感じが多々あります。委員会はあまり脅威を感じないままだし、じいちゃんの描写も彼女との関係ももう少し掘り下げようと思えばできたのにな。特に、終わり方は今観るともうすこしフォローがほしいところ。 とはいえ、ワタシはこの作品が大のお気に入りで、なぜかと言うとアル・パチーノがかっちょいいからである。彼は背が高くないし、今作では忙しすぎでよれよれで、高所恐怖症のためヘリの機内でパニックになる姿は大泉洋みたいだ。なのに、愚直に正義に邁進するその姿は震えが来るほどかっこいい。権力に翻弄され、最終的に彼がどう出るのか。パチーノファンは必見の一作。[DVD(字幕)] 7点(2015-12-02 00:27:00)《改行有》

1046.  戦慄の絆 元ネタは実話だそうで、またクローネンバーグが飛びつきそうな猟奇事件が起きたものですなあ。 哀しみもやりきれなさも、うつうつと毒々しい色彩を伴って観る者に迫ってくるけれど、いやあ・・わし双子じゃないしとても身につまされる、といった感慨は無い。(双子であってもわかるわかる、という人は少ないのではと思うが) J・アイアンズは熱演。グロい映画、と一蹴されかねないキワモノ映画にてこうも丁寧にキモチ悪さを演じるとはあっぱれな役者魂ですな。[ビデオ(字幕)] 6点(2015-11-28 00:24:59)《改行有》

1047.  コードネーム U.N.C.L.E. 《ネタバレ》 ガイ・リッチーならではの小気味良いテンポが快く、とても楽しめました。 CIAとKGBが組んでの諜報作戦ですがストーリーに難解さは無く、わかりやすいのもコメディの必須条件。加えて人物が皆きちんと魅力的なのも良い。若手の新進3人はきちんとスクリーン映えしていて、全員にとっての代表作になるのでは。富豪夫人のエリザベス・デビッキもドがつくくらいのはまりっぷり。いきいきと悪い人を演ってます。 ちょっと前の場面を巻き戻して、脳が忘れないうちにネタバレ披露する演出がいくつかあり、ワタシはその都度驚いて楽しかった。旧ソと米国の対抗心がちっちゃいトコまで小競り合いしてんのが笑いを誘ったりと、ユーモアのセンスも上等です。 少し前の時代を考慮した背景描写もなかなか。前半の東ベルリンの街並の暗さはスパイ映画の導入部としては最適でしょう。物語はどんどん明るく?なるのですが。 H・グラントが脇役で登場なのも興味深い。重鎮クラスの上司のわりに物腰が軽めに感じる(褒めています)のはヒューのキャラクターですね。[映画館(字幕)] 8点(2015-11-24 00:16:34)《改行有》

1048.  非情の罠 画の見せ方とか、カットの洗練さにキューブリックらしさを感じる。給料を取りに来たときは事務所の階段の上からのみのショット。部屋で何か不穏なことが起きていると観客に想像のみさせる巧さとか、向かい部屋の窓越しの画を鏡に映してみせるとか、印象深いシーンは多々。モノクロの肌寒い空気もあって、画は本当にきりりと締まって綺麗なんですが。 感想を言うと「つまんない」部類に入ってしまうな。女の性格設定も詰めきれていないし、ラストのとってつけたハッピーエンドは絶対キューブリックの趣味じゃないと思うんだけどな。 ところでどのへんが「非情のトラップ」だったのかしら?[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-11-18 00:16:15)《改行有》

1049.  ゾンビランド 《ネタバレ》 ”異常”が日常になって、それでも人生は続くとなった場合の正しい対処法が提示されます。「今週のゾンビ殺し」に輝いたおばさんはピアノで連中を圧死させ、普通に暮らす。頑ななまでに日常を生きててツボでした。 みんな基本タフでして、うまいこと各キャラを配したもんだなあと思います。主人公なんぞ筋肉系じゃないけどメンタル的にタフ。美人姉妹は頭が切れて、お菓子好きの中年男はゾンビ退治のスキルが最上級。ビル・マーレイなんかふざけて撃たれちゃって実に彼らしい。 正しいB級作が持つべき”明るさ”、”力技を可能にする屈託の無さ”がきちんと機能している楽しい作品です。[DVD(字幕)] 6点(2015-11-17 00:38:54)(良:3票) 《改行有》

1050.  バトルフロント 《ネタバレ》 J・ステイサムはデビュー作近辺の三枚目半の役どころからずいぶん遠くに来てしまってて、昔の方がお気に入りだったワタシはちょっとつまんない。今作でも立派な二枚目役だ。そしてこのスタローン脚本のB級映画、テレビの洋画枠で流すにはもってこいの尺と、そこそこ起伏のある展開だしギャラはそれなりに高そうな役者を揃えているしで、けっこう観られる作品になっています。 いじめをやっている問題児童の家族を「悪い役」として片付けるのでなく、希望を残す描き方をしているところなんか感心です。 半ヤク中の母親にも、一分の親としての理性・良識が残っていたし、子供に手をかけることに激しく抵抗するウィノナしかり、小悪には目を瞑っても、職務を放棄しない保安官しかり(もらったビール捨ててましたね)、人物の描き方が一辺倒でないあたり、映画畑に長いこといるスタローンの巧さを感じるところでありました。[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-11-14 00:17:17)《改行有》

1051.  モンスター(2003) 《ネタバレ》 C・セロンを知っていればそりゃあ驚くわ。人間眉毛が無いってだけで、あんなに風貌が変わるのかあ。いや、肌の質感といい、画像処理もしてるのかな。けどあのダルダルの身体は本物のぜい肉にも見えるなあ。 と、美人女優の根性仕事にたまげること必至のこの一本、話は限りなく重い。重いんだけど、なんか「聞かされたって困るよ」的な気持ちにもなる。 アイリーンは”モンスター”というより、ただただ可哀想な”愛を乞う人”で元ネタはあるにしても、この造型は監督の意向が反映してるのだろう。アイリーンが必死に愛を求めたセルビーにしても、C・リッチでは反抗心を抱えたティーンエイジャーなので実在したという24才の女とは別物だ。十代の年頃特有の自分大好き人間だから、とてもじゃないがアイリーンの飢えた愛を満たしてやれるほどの器は備えていない。 救いを求める手を拒絶されっぱなしの哀れな娼婦、として米国で十人目の女死刑囚を描いた監督。気持ちは分からなくもないけど、きちんとかわいそすぎに偏って描いているような印象を受けたんだけどな。[DVD(字幕)] 6点(2015-11-11 00:42:42)(良:1票) 《改行有》

1052.  スティーブ・ジョブズ(2013) ジョブズ氏が個性強すぎで、周囲といっぱい揉めました、というアウトラインはその業界に疎い一般人のワタシの耳にも入っておりました。だけども、彼の残した功績は、山ほどの人間関係のしこりを凌駕するほど画期的で、次世代を拓く鍵ともなったはず。その「凄さ」を描ききれていないのじゃないかな この映画は。観終わっての感想が「アメリカの会社経営って、切ったり切られたりで超エグイなー」では、アップル社としても不本意であろう。 ジョブズ氏の若き頃のインド放浪のエピソード等も、後の展開にあまり関連してこない。伝記だから、と無理に盛らなくても良かったのでは。[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-11-10 00:30:27)《改行有》

1053.  新幹線大爆破 《ネタバレ》 75年にしてこの堂々たるジャパニーズ・クオリティ。いや感激です。 今観ると確かに古い。乗客らが、情報が一つ一つ入るたびにパニック起こして各車両にふれて回るとか、まさかの喫茶店全焼とか、今の感覚ではちょっと無理だろう。 けれど当時観ていたなら相当面白かっただろうと思う。危機が去ってはまたやってくるその展開の速さ、鮮やかさ。職務遂行に苦悩する宇津井健のサイドストーリーも相当な重みだ。高倉側の事情ももう少し欲しいが。 昭和の空気が残る画は垢抜けなく、CGなんか無い時代。だけどその分、こじゃれた感の無いガチなサスペンス感にあふれてる。[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-11-05 23:57:30)《改行有》

1054.  ブレーキ(2012) んーなんかバランスの悪い意欲作と言いましょうか、中盤までは滞り、ラスト近くからは大急ぎな展開だ。 箱に閉じ込められてる間の状況説明をもっとスリリングに演出できないもんだろうか。ケータイや無線(なぜそこにあるのか、と犯人の意図に興味深々だったのに)で外の様子はなーんとなく分かるんだけど、大部分は主人公が衝撃であちこちに頭をぶつける描写ばかり。 終盤はこりゃもう「過ぎたるは及ばざるが如し」の見本みたいなもんで、完全にやり過ぎ。こんな感じの”ひっくり返し”なら、延々とできるじゃありませんか。→例・主人公が目を覚ますと(もちろん生きていた)そこは無機質な室内。現われた妻が衝撃の告白、自分は国防省ともテロリストとも無関係の団体IMF(ミッション・インポッシブルから無断借用)の一員であり、今回は潜入捜査の命を受けていたのである云々・・・ 人はこういうのをアホらしいと言うのではないですか。[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-10-26 22:24:44)《改行有》

1055.  ナインスゲート 《ネタバレ》 私は西洋人ではないのでピンと来ないが、悪魔つうのはどうやら日常にいつのまにか潜んでいるものらしい。頭にローソクをいくつも付けて呪文で呼び起こすたぐいのモノではないのね。ポランスキーの筆致においても、災いはごく普通の行いのさなかに訪れる。道を歩いてたら工事の足場がふいに崩れてきたり、昼間の明るいマンションの一室からごうごうと火の手が上がったり。J・デップもあまり深刻な顔をせずにのらりくらりと追撃をかわす。まあでも最終的には彼らの手に絡め取られるんだけども。 おどろおどろしたオカルトを期待していると、いろいろとスカされてそこが逆に印象的だったりする。蜘蛛女レナ・オリンがデップに迫る!どんなえげつない攻撃をするかと思えばボトルでヒステリックに殴るだけだったり、男爵秘書のイカついおばさんがオレンジの硬い皮を手でむいてたり。(でこの人、次にジョニデが来たとき、昼休みにオレンジ買って帰ってきましたね。ここ笑って良いんだよね?) わざとやってんのか何なのか、ちょっと抜いたこういう演出のせいで、私にはオカルトというよりシュールなイメージを濃く残す映画でありました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-10-26 21:48:58)《改行有》

1056.  消されたヘッドライン ラストのどんでん返しな展開は、けっこう誰も予想できないのではないかしら。あ?、そうくるのか、と驚いた。驚いたとは言っても驚天動地というのじゃなくて、目が点になるくらいなんですわ。なぜだろう。そこそこ秀逸なオチだと思うのに。 映像は悪くない。演者はベテラン揃いで抜群の安定感。なのになぜ”あんまり面白くない”のか。R・クロウに変わりはないのに、陰謀サスペンスつながりの「L・A コンフィデンシャル」になれなかったのは何故だろう。 展開のテンポとか人物の訴求力とかヘレン・ミレンが勿体ないとか色々問題あるんだろうなあ。映画作るのって難しいのね。誰かこの作品 焼直して見事に作りなおしてくれませんかね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-10-25 00:14:00)《改行有》

1057.  ゴーン・ガール 《ネタバレ》 美しく、完璧な妻が実はサイコパスすれすれの異常者である、というネタは中盤くらいから早々と明かされるのだけど、そこに至るまでの演出が巧み。B・アフレックに不誠実男という印象を客に持たせるので、妻と夫どちらについて観るべきか、まんまと翻弄されました。かろうじて妹のマーゴにすがりつきましたが 私は。 ”切れ者”とされる妻エイミーだけど、コテージであんな頭の悪そうなチンピラにカツアゲされてたり、ちゃんとアリバイを潰さないまま元彼を突然誘拐犯に仕立てたりと、やってることはけっこう穴が多くて米国犯罪史上に名を残す知能犯の面々と肩を並べる、といったレベルではないような気もする。 むしろエイミーの喜びそうな台詞を吐いて彼女をみごと引っ張り出した夫にも、まだまだ分がありますよ。ショックを受けてるマーゴのためにも、もう一幕がんばってほしい。 それにしても、この監督の映像はしっとりとして美しい。下手するとB級に落ちる題材を、画の格調高さで一枚も二枚も引き上げてる感じです。[映画館(字幕)] 7点(2015-10-23 23:42:39)(良:1票) 《改行有》

1058.  鑑定士と顔のない依頼人 《ネタバレ》 この監督とソリが合わないのはなぜか、この映画を観てわかった。この人の恐るべきユーモアの感性の無さだ。いつでも質感のしっとりとした小道具と背景で画を美しく撮り、芝居のしっかりしてる役者を使って雰囲気は極上だ。だけど、詐欺サスペンスの話で、してやったりやられたりといった爽快感が無くてどうするんだ。年寄りをマジ破滅に追い込んでどうする。 大問題なのは、オールドマンの財産だけでなく真心まで粉砕したってことだよ。押し込み強盗で絵画だけごっそり盗られた方が全然ましだ。 贋物の中にも本物がある=偽の愛でも真実かもしれないと心のどこかでクレアを待ち続けるオールドマン。でも来訪するのはかつての秘書のおじさんのみ。落胆のような絶望のようなオールドマンの表情。 一体どうしてくれるのか。ドレスや宝石をみつくろい、嬉々として自宅へ帰るオールドマンの姿を思い出すと私はこの上なく辛い気持ちになるんだが。 映画を観終わって、苦い感想を抱くものがあってもいい。けれど人の心の弱くて優しい部分を踏みつけにして可とする脚本などセンスが良いものではないと思う。[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-10-19 00:13:29)(良:3票) 《改行有》

1059.  オール・ザット・ジャズ 《ネタバレ》 凡人には計り知れない、”才能あるアーティスト”の頭の中をロイ・シャイダーの名演を通して覗かせてもらった。 いや、なんというか壮絶ですなあ。妻を怒らせ、愛人に泣かれ、それでも性的道徳規範になんか構っちゃいられない溢れる創作意欲。精神薬を手放せず、充血した目に目薬を何万回と注しながら「バラを創ることができる」神の領域に近づこうと必死にもがく芸術家。スタッフが称賛しようと、彼一人納得できない。果てしなく。 これって地獄ですよなあ。けれど、地獄でのたうつジョーのその人となりが茶目っ気のある憎めないタッチで描かれるので、圧倒されつつも それほどしんどさを感じずに観ることができる。 女グセが最悪でも娘には愛され、母娘で見事なダンスショーを自宅で披露してくれる。この場面の幸福なことといったら、ジョーの不倫も不誠実もすべて許してやっか、という気分になる。 あの世からお迎えに来た死の使いまでが美女と来たもんだ。F・マーキュリーばりにステージで輝いて、そして逝った。見事な人生でありました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-10-17 14:51:16)《改行有》

1060.  バック・トゥ・ザ・フューチャー わくわくする。楽しくて愛おしい。この映画を評する言葉、もっと何かないかな。レーガンが大統領でなくなっても、後の世代にこんなに愛されてる映画。一観客の私にも、それが嬉しい。 マーティたちが続編でやってくる30年後の今年、数十年ぶりに観ました。なんという色褪せの無さ。この楽しさ、多幸感は健在であらためてすごい作品だと思った。映画という創作が与えてくれるすべての幸せをこの作品は備えている。完全無欠の満点ですね。[映画館(字幕)] 10点(2015-10-16 23:30:45)《改行有》

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