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1161. チャーリー・ウィルソンズ・ウォー 《ネタバレ》 なんかぬるいなあ・・・これ。初盤ラスベガスでチャーリー=ハンクスが仲間たちと浸かってたジャグジーのお湯みたいにぬるい映画。前作の「クローサー」といいこれといい、最近のマイク・ニコルズ監督作品とは何故か自分は相性が悪い。一週間たったら内容そのものも忘れてしまいそう。小説なら、起承転結の「承」の部分を延々といつまでもやっているみたいで一向に興が乗らない。トム・ハンクスもジュリア・ロバーツも特にキャラクターが面白いとは言えず、逆にミスキャストかも。ニコルズ演出も緩急自在に乏しく平々凡々。当時の政府首脳がチャーリーの助言を聞き入れなかった事が、後の9・11を引き起こした遠因かも・・・という事後予見はさて置き、もう少しピリッとした「何か」が欲しかった。このお三人の共演なら、弾けたラブコメかなにか、もっと別の題材で組んでもらいたかったと考えたのは自分だけじゃないはず。[映画館(字幕)] 5点(2008-05-23 14:36:37) 1162. ノンちゃん雲に乗る そもそもがこれは、夏休みとかに公民館や児童会館で上映されるのに一番相応しいと思われる作品。この手の文部省推薦優良児童映画に点数を付ける事自体間違っていると思うんですが、ついつい観てしまったんで・・・。原節子、初めての母親役という事で当時それなりに話題になった作品らしいです。自分の目的も、小津映画以外の原節子がただただ観てみたかったから。それだけ。その欲求だけは一応満たされました。あの「東京物語」からまだ二年後の作品なんですね、これ。流石に彼女なりの味は出ていると思います。内容は・・・日本映画って昔っからファンタジー描写がたどたどしく下手だったんだなあ・・・っていう感想を持った程度。後年の妖艶時代しか知らない、鰐淵晴子嬢の少女時代を観られるのが一興。もはや僕のようなスレっからしの大人には特に他に語るべき事もないのが悲しい。[DVD(邦画)] 5点(2008-05-03 14:14:20) 1163. ラッキー・ユー 《ネタバレ》 この監督にしては、あんまり面白くなかったなあ・・・。そもそもおハナシ自体、確執がある偉大なギャンブラーの父親(R・デュバル)を乗り越えようとする若きイケメン主人公という、使い古された設定であまり新鮮味がない。その上、ポーカーのルールに自分は弱い為、肝心の勝負の雌雄を決する経過が観ていてチンプンカンプン。スリルも何もあったもんじゃない。映画作る側からしたらアメリカ人はもとより、世界共通でポーカーのルールなんか普通知ってるはずっていう前提の下なのかな?エリック・バナって作品によってえらく男前に見える時とそうでもない時がありますね。この映画じゃ何だかやたら青臭く見える。ドリューも昨年確か同時期に公開された、「ラヴソングができるまで」のがずっと魅力があったような。[映画館(字幕)] 5点(2008-04-28 13:28:34) 1164. 大いなる陰謀 《ネタバレ》 「YES OR NO?」と問われたら、一個の映画作品として見た限り、これは「NO!」と自分は即答するかもしれません。鑑賞前はまず上映時間1時間半という短さが気になりました。果たしてこのビッグスリーの初顔合わせで、邦題の『大いなる陰謀』なるものが描けるんだろうか・・・?丁々発止のやり取りの中、策謀陰謀が政界に渦巻くパワフルな展開を期待していたんですが、ちょっとこれは思っていたのと違いましたね。肩透かし。これは豪華スターが出てるテロ対策ポリティカル・ディスカッションドラマとでもいおうか。何より映画を観た!という昂奮、醍醐味に欠けるのが難。冒頭からいきなりメリルとトムクルの緊迫感溢れる会談がスタートするので、こっちがモタモタしてて映画自体に乗り遅れてしまったというのもあるんですが。結論、これはR・レッドフォード版『君たちはどう生きるか?』(←図書館で大昔借りて読んだ)かな?彼の過去のヒット作に「大いなる勇者」「大統領の陰謀」があるが故にこの邦題にしたのであれば、配給会社さん怠慢でないかい?・・・ってちょっと思った。賛否両論、評価が極端に分かれそうな作品やね。[映画館(字幕)] 5点(2008-04-19 11:38:11) 1165. 遊星よりの物体X 意外に面白くなかった。もっともっと怖がらせてくれるのかと思ったんだけどなあ・・・(笑)製作にハワード・ホークスが絡んでるんで、結構期待していたんですが。軍と科学者、そしてジャーナリスト、三者三様の、未知なる物体へのそれぞれのアプローチに作者の興味が集中しすぎているような気がします。雪に閉ざされた北極基地という場所の設定を生かし、もっと閉塞的に追いつめられるようなシチュエーションも作れたのでは?火星人と対話で友好を深めようとする人道的?科学者が、あっさり怪人に張り倒されるのには笑えましたが。問答無用といわんばかりに未知なる物体を始末する軍の対応が、冷戦赤狩り時代のアメリカ合衆国のそのものを顕しているみたいで感慨深い。50年代のこの手のSF空想スリラーでは、自分は「ボディスナッチャー・恐怖の街」が一番好き。[DVD(字幕)] 5点(2008-04-14 11:31:48) 1166. 東京キッド 物心ついた時からテレビに映る美空ひばりという人には、他の歌手とは格段に異なる「私は偉いのよ」オーラが漂ってました。子供心に、何でこのヒトはこんなに偉そうなんだろう・・・?と不思議に思う事もしばしば。「愛燦燦」という曲だけは良いなあと思っていた矢先、急逝されてしまいそのまま自分の興味もここで一旦フェイドアウト。昔の日本映画を見るようになって、ようやくこの方の人気の所以がなんとなく理解出来るようになった次第。このヒトはガキの頃から「美空ひばり」以外の何者でもなかったんだなあ・・・という感慨が。特に美少女だったわけでもなく、芝居が巧いわけでもない。女優というより、あくまで「美空ひばり」という有一無二の存在。別に好きになったわけでもないのに「三人娘」シリーズ制覇、結構主演作を次々に鑑賞してしまったのはなんでだろう・・・?どこか哀愁漂う歌声が、戦後すぐの風景には合っていたとは思いますが。さてさてこの映画・・・ジャンルとしては「喜劇」のはずなのに、笑える部分はほとんどなし!人情悲喜劇?みたいなもの。日本映画初のハワイロケというのがウリらしいが、ストーリーとは全く絡まない夢のシーンの中でのみ使うなんて。へんなの・・・。「おじちゃん、三ちゃん!」っていうひばり嬢のこしゃまっくれた叫び声がやけに耳に残ります。この時期にはまだ、こんな戦災孤児の子供が巷にも溢れかえっていたんだろうなあ・・・。[DVD(邦画)] 5点(2008-04-12 12:31:20) 1167. 江分利満氏の優雅な生活 う~ん・・・残念ながら私はこの映画、イマイチ好きになれないですねえ。鬼才岡本監督のただならぬ才気は認めます。突如画面にアニメーションを取り入れたり、背景をストップモーションにしたり、オープニングにミュージカルの手法を取り入れたり、画面の一人だけにスポットライトを浴びさせたり・・・。それらの技法がコメディとして絶大な効果を上げている。でもね、この主人公に本当に共感できるのって、戦中派の太平洋戦争中青春時代を過ごされた方に限られるんじゃないですか?しかもこの主人公の年齢設定ってこれで36?!マジ!?この若さでこんな演説好きなん?うわああああああ・・・。「自分語り」が好きでたまらない、苦手な上司のたわごとを居酒屋で延々と聞かされているようで正直かなり辛かったっす・・・。ディベート好きの、弁がやたら立つ人間はあんまり信用するんじゃないと、ガキの頃から親に教育されてたんで(笑)すみません、平均点下げます![DVD(邦画)] 5点(2008-04-06 11:21:40) 1168. アニー(1982) これ確か忘れもしない、自分が映画ファンになった1982年の冬に、あの「E・T」と公開がぶつかったんだよなあ・・・。この年のお正月映画は「アニー」「E・T」「ランボー」「地中海殺人事件」かって事で話題作が目白押し。結果はスピルバーグ「E・T」の圧勝。自分の周りでも「アニー」観に行ったっていうヤツはいなかったような。自分で登録しておきながら、オッサン世代になった今頃になって鑑賞してのレビュー。非常に古風なミュージカル、ストーリーは日曜夜7時半「カルピス名作子供劇場」の枠でやりそうな「キャンディ・キャンディ」みたいなオハナシ。つうかアニーとキャンディってキャラが相当被る。確かアニメのキャンディには孤児院にアニーっていう金持ちの家にもらわれていった友達がいなかったか?ああ・・・なんだかややこしくなってきた(←自分でややこしくしてるだけ)孤児だけど、明るく元気一杯のそばかすだらけのアニー。女秘書が数いる孤児の中から赤毛のアニーを選んだ理由もよくわからないし、偏屈な金亡者大富豪アルバート・フィニー氏がいともたやすくアニーに懐柔されてしまうくだりもなんだか物足りない。「トゥモロー」は名曲なんだけどね・・・。今大人がこれを観て、満足出来るかどうかは別問題。「シリアル・ママ」の老女殺人シーンで、この映画のオープニングシーンを使った、ジョン・ウォーターズ氏は相当な悪意の持ち主と見た。監督がジョン・ヒューストンっていうのも畑違いのような。[DVD(字幕)] 5点(2008-03-08 10:40:33) 1169. 夜の豹 口八丁手八丁、二枚目気取りのフランク・シナトラが得意の甘い歌声を武器に、居並ぶ美女軍団を骨抜きにしてしまうバックステージものミュージカル映画。古き良き時代の雰囲気が画面から漂ってくるのは良いけれど、こんな調子が良いだけの図々しい男にはてんで共感出来ません。「ギルダ」と「ピクニック」でそれぞれ僕を陶然とさせてくれた美女リタ・ヘイワースとキム・ノヴァク、有閑夫人を演じるリタはこの時期だともうかなり容色が衰え気味、キムは綺麗には綺麗だけどこのヒトってやっぱり芝居が上手くないのが難。細かい感情表現がやたら下手。これオリジナルの舞台キャスト通りの、主役は人なつっこいジ-ン・ケリーの方が多分良かったんじゃないかなあ・・・。[DVD(邦画)] 5点(2008-02-25 10:56:09) 1170. 喜劇 開運旅行 映画館やテレビで何回か見ているにもかかわらず、途中まで来てやっと「あ~、これって前に見た事あるじゃん!」って思ってしまう映画。出来もまあ、その程度って事ですかねえ・・・(笑)松竹の「旅行シリーズ」って、一番最初の「集金旅行」は文芸+観光要素たっぷりっていうノビノビした佳作だったけど、以後どんどんタッチが泥臭くなっていくんだなあ・・・。これも旅行先ご当地の観光というより、特急列車内でのあれこれドタバタ騒ぎのが印象に残ってます。まあ、食堂車ウエイトレス役倍賞さんのコメディ演技が観られるのが一番の収穫かも。[映画館(邦画)] 5点(2008-02-16 10:33:18) 1171. L change the WorLd 《ネタバレ》 「デスノートシリーズ」未見、前知識全くゼロのまま諸事情によりこの番外?編のみ鑑賞した上での評価。なんだ~「L」って良いヤツ側の人間だったんだ・・・。ポスターの不気味な松山君の表情から、てっきり彼の方が世界征服を企む側かと思ってたよ。(←この程度のレベルの観客)おそらく彼は「デスノ」本編では、無機質な部屋の中だけで甘いスイーツをつまみながら、液晶画面と向き合い全知能を駆使し悪(藤原竜也?)を倒すって役柄だったんじゃないのかなあ。違う?もし違ってたらすんません・・・。前半、自分はこのオハナシの設定を理解しようと必死に格闘していたので、まあそれなりに観られました。が、中盤から南原清隆刑事が突如登場し、「L」がアキバの街の雑踏に放たれてからは一気にテンションが下がってしまうのが残念。非現実的存在そのものの「L」を一般人の中に交じらせたら、彼の神秘性が損なわれるような気がするんですが。ナンちゃんが出てくると、何か画面全体が安っぽい二流テレビドラマみたいな感じになっちゃうんだよね。なんでだろ。松山君、これからも「L」を演じ続けるつもりなら、十年後椎間板ヘルニア確実だよ、撮影終了後十分に腰のケアしとけよ~!「デスノ」ファンの方々にはこれ相当辛い評価になりそうですね。[映画館(邦画)] 5点(2008-02-11 11:23:03) 1172. アドレナリン(2006) 主役がジェイソン・ステイサムだから大体予想はついてたけど、ホンマ無茶苦茶やるヤツやなあ・・・コイツ・・・。病院にいる重体患者やらショッピング・モールにいる買物客、一般ピーピルなんかもうどうなったっていい、とにかく自分が助かって憎っくき相手に復讐さえ出来ればっていう利己主義もここまで来ればアッパレ。設定の面白さだけで押し通そうとする強引さも見上げたもの。病人服で半ケツまでさらしながら大奮闘のジェイソンだけど、やっぱり彼にはクールでストイック、何事にも動じないキャラクターの方がやっぱカッコイイしお似合いですね。今までの路線から変更して、コミカルでお茶目な面もみせたかったんだろうけど。ところで病人服から紺のジャージにはいつどこで着替えたんだろう・・・?観客のアドレナリンも全開!と言えるほどの出来ではないのが残念。[DVD(字幕)] 5点(2008-02-08 10:48:47) 1173. 下町の太陽 「三角巾が似合いしかも主役が張れる」倍賞千恵子という女優さんの、その後のイメージを決定づけるに至った重要な作品という気がする。が、この作品単体で観る限りでは内容はそれほど面白くない。あまりに主役のお二人が翳りもなく清廉潔白すぎ、私のような薄汚れた人間とはまるで別次元の人間みたいで魅力を感じなかったんです。生真面目な山田監督のお人柄は初期のこの作品からも十分伝わってくるんですけどねえ・・・。「キューポラのある街」とどことなく作品の雰囲気似てますよね。初代黄門様=東野英治郎も顔出してるし。実際、私は田舎から東京に上京してからかなり経つけれど、いまだに葛飾や墨田区曳舟とかのあたりって殆ど行った事がないんですよ。だからかもしれないけれど、荒川を隔てたこっち側、向こう側っていう言葉がひんぱんに出てきても、何となくイメージが掴みにくいっていう事もあります。当時この辺りに住んでた方はこの映画を観てどう思ったのかなんて逆に心配になってしまいました。倍賞さんの歌では「さよならはダンスの後に」っていう曲が好きっす!この「下町の太陽」って曲初めて聴きましたけど倍賞さんのイメージそのものですね。[DVD(邦画)] 5点(2008-02-02 11:20:41)(良:2票) 1174. アメノナカノ青空 まだ韓国映画にあんまり免疫がなかった頃に映画館で観たんで、それなりに面白かった記憶が。ただその後、同系列の難病ものを数多くクリアしてしまった今となっては評価はまあこんなもんかなあと・・・。ヒロインの子はその後、ドラマ「・・・ごめん愛してる」や「サッド・ムービー」でブレイク果たしたようで何より。でもこの映画のポスターやDVDジャケットの彼女は映りがあんまり良くないので(↓参照の事)かなり損してると思います。映画を観ると解るけど、実物はもっとカワイイ。彼女が持っていた傘、差すと内側一面に青空が広がってるんです。これがおそらく日本語タイトルの由来だと思うけど、この小道具が良く効いてましたね。あの傘欲しかったなあ・・・。(←何にでも影響されて欲しがるヤツ)相手役のカメラマンの男は坂上忍とか宮川一朗太系の80年代日本のドラマ二枚目風。[映画館(字幕)] 5点(2008-01-28 14:03:31) 1175. ウェイトレス おいしい人生のつくりかた 《ネタバレ》 ヒロインの旦那が車で彼女を迎えにくる時に、クラクションをやたらシツコクガンガン鳴らすんです。「ああ、こういう事する男ってやだよな~」って思った。おそらくヒロインが旦那に嫌悪感を持つ理由のいわば象徴にしたかったようなフシがあるけど、ハテ?あの旦那はデリカシーに著しく欠けてはいるが、そんなに悪い奴なんだろうか?という疑問も湧いてくる。考えてた内容と違って、単なるありきたりなダブル不倫物語になってしまっていたので、その点はちょっと失望。あのイケメン産婦人科医は、片田舎での退屈しのぎにたまたま往診に来たそのうち一番美人なヒロインと遊びたかっただけなんじゃないかと思ったりもしたし。双方にもいまひとつ恋愛に真剣さというか一途さが足りないような気がしました。女性からの目線で観ると評価がまた違ってくるのかな?監督、脚本も務めた女優さん亡くなられたんですね・・・。ちょいとファニー・フェイスで抜けている感じが巧く出ていたのでこれからという時に残念です。[映画館(字幕)] 5点(2008-01-19 10:53:22) 1176. 夜の女たち 田中絹代には帰らぬ夫を待ちわびる戦争未亡人という役柄はお似合いかもしれないけど、どう見ても「パンパン=夜の女」っていう柄じゃないですね。妹のダンサー役高杉早苗の方がそれらしく見える。流石に芝居は巧いかもしれないけど、子供が背伸びして悪ぶった大人を演じているような感じにしか見えない。彼女の芸域の範疇の中にはこの役はあてはまらないと思います。当時おそらく社会問題となっていたであろう、売春防止啓蒙映画以外の何者でもない。それでもラストの足抜けリンチ場面は迫力。浦辺粂子の演じる遣り手婆さんの口調が、後年の「赤線地帯」を経て晩年の「さびしんぼう」まで、ほとんど変わっていないのには嬉しいといおうか、凄いといおうか(笑)大阪の西成のあのあたりって自分も行った事あるけど、歩いてるだけで生命の危険をちょっとだけ感じた事があります。[DVD(邦画)] 5点(2008-01-17 12:57:08) 1177. 電送人間 「液体人間」「ガス人間」「電送人間」と、当時の東宝ご自慢の「特撮人間スリラーシリーズ三部作」、これで全部制覇!この中では「ガス人間」がズバぬけて面白かったけど、後の二つはイマイチでした、残念ながら。冒頭のスリラーショウ内の殺人事件は、昔読んだ「怪人二十面相」を思い起こさせる設定でワクワクししたけどその後が続かず。「電送人間」のアイデアだけを先に出して、あとでストーリーをこねくり回したっていう印象。まだ渋さよりニヤケ度のが強い若き日の鶴田浩二も、ヒロイン白川由美にもさして人間的魅力があるわけでもない。筋書きに沿ってただ動いてるだけ。そもそも一介の新聞記者がなんで捜査会議に出席してるんだろう・・・?数だけはやたら多いバカ警官たちの、頭の悪さにもいい加減途中からうんざりしてくる。特筆すべきは「人間を電送して犯罪を犯す」という画期的なアイデアのみ。[DVD(邦画)] 5点(2008-01-07 11:00:30) 1178. 駅前旅館 「長寿シリーズ記念すべき第一作なのにこの程度かあ・・・」っていうのが偽らざる気持ちです。実は映画通の作家小林信彦氏があるエッセイで、このシリーズ末期の作品群を酷評されてるのを読んだ事があるんです。でもまあ「寅さん」しかり、この手の量産シリーズものって最後の方は勢いがなくなってつまらなくなるっていうのは常套だから、これは第一作って事でさぞ面白いかろうって期待してたんです。う~ん・・・なんだか思ってたのと違いましたね、これは残念ながら。日本が誇る三大喜劇役者森繁、フランキー、伴淳氏が丁々発止と火花を散らしあれこれ策を練って、駅前観光客一手集客を狙うっていうドタバタコメディーかと思いきや、展開がやけにのんびりしてるというか、間延びしてるといおうか、正直観ててかったるい。同じバカバカしさを味わうのなら、同時期製作日活の小林旭「渡り鳥」シリーズのが自分は断然好みです。「家政婦は見た!」のコンビ、市原悦子(女学生のおさげ髪!)&野村昭子の若かりし頃が見られるのが一興か。[DVD(邦画)] 5点(2007-12-21 12:59:39) 1179. 誰が為に鐘は鳴る ヘミングウェイ名作小説の映画化というよりも、これは「誰が為に鐘は鳴る」風味を加えたスペイン山岳地帯を舞台にした冒険ロマンスっていう雰囲気ですね。当時としては珍しいテクニカラー、二大スター共演という事で話題になったのかとは思うが、今観るとイマイチ感銘が薄い。バーグマンの自伝によると彼女は「カサブランカ」のイルザ役が嫌で嫌で、撮影終了後の翌日髪をばっさり切り落としこの映画のロケ地ヘ向かったとの由。それだけに芝居にも熱が入った(特に鼻が邪魔になるならないのキスシーンとラスト)大熱演なんですが・・・。どうも後年のロッセリーニ騒動あたりの悪癖でもある、「自分が演じてみたい役柄」と、「観客が彼女に望んでいる役柄」のギャップを読み違えているような気がしないでもない。自分はこのマリア役よりイルザ役の方が、芝居のしどころの有無は別として彼女の魅力が出ていると思います。テレビ東京午後のロードショー枠で観たので、かなりカットされた版かも。[地上波(吹替)] 5点(2007-12-17 10:57:41) 1180. 告白的女優論 新作映画クランクインを控え神経質になっている大女優、浅丘ルリ子、岡田茉莉子、有馬稲子が過去のトラウマを克服し、初日を迎えるまでのオムニバス形式の映画。自己愛と自我、そしてとにかく自惚れだけは強い、こんなわがまま女優たちの悠長なお悩みなんかには付き合ってられませんね~一凡人としては。辛うじて共感出来たのは、夜な夜な自慰に耽る浅丘ルリ子の挿話のみ。彼女たちにとことん振り回されっぱなしの、脇にいる人たちがホントに可哀想。中には三国連太郎マネージャーのように、振り回される事にある種の悦びを感じている人も見受けられる。しかもこのお三人の女優さんが・・・全盛期の輝くばかりの美貌に翳りが出てきた頃の時期。もっともお美しい時に撮られたなら評価はもうちょい上がったかも。有馬稲子は言うまでもなく、この中では最もお若いと思われるルリルリの高校生役にもかなり難有り。岡田女史の舞台劇さながらの世迷言台詞にも失笑。共演者が豪華なので最後まで観られましたが、この監督さんってなんか余白を生かした気取った画面構成が好きみたいですね。晦渋めいた難解台詞も結構多いし。大物になる以前の太地喜和子やら、脇役のギャラの安い女優が脱ぎまくり。「高尚なエロ」を求める方向きなのかもしれません。自分はもっと下世話なエロが好き。[DVD(邦画)] 5点(2007-12-14 13:59:39)
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