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プロフィール
コメント数 296
性別 女性
ホームページ kawamari7.hatenablog.com (質問と建設的な指摘をお待ちしています。JTNEWSに届けてあるほうでは文字化けします。)
自己紹介 取り締まる法律が必要な(1)XX中毒。生まれた場所のせいで3歳で兆候が現れ、13歳で表彰状物の重症に、今ではより強い刺激を求め(2)X屋の中だけではなくこのサイトに出没、ネットで(3)XXXXXXがないかと探し回るのに誰も助けてくれません。KW = 「かわまり」「はてなブログ」で原子力開発関連の「プロメテウス達よ」と19世紀ヨーロッパを夢と詩で描いた「黄昏のエポック」を公開しています。  (Xの数に文字数が一致する言葉を入れてください。)

空欄の答え:(1)XX=「言語」、「活字」も可、(2)X=「本」、(3)XXXXXX=「読める外国語」、キリスト教国際病院で生まれ、宗教は仏教。

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101.  ヘンリー五世(1989) 《ネタバレ》 シェークスピアの作品の中ではマイナーかもしれない作品をよくまとめた秀作だと思います。まあ、リチャード二世からヘンリー八世に至るシェークスピアの歴史ものはわたしたちが「東京裁判」とか「シンドラーのリスト」とか「ヒトラー最後の・・・」なんかを見て歴史に対する理解を深めるのと同じで、当時の人たちについ最近(?)の歴史を理解させるために書かれたわけで、わたしたちからすると時間的にも地理的にも遠い感じがします。それにもかかわらず、この作品に心に触れるものがあるのはやはり演出と二十台前半の青年王を堂々と演じたブラナーの演技力のなせる業のようです。戦いの場はあくまでも凄惨ですが、シャルル六世の娘カトリーヌへの求婚シーンはあくまでも甘く、「あなたは敵の妻になるのではありません。友人の妻になるのです。」という終わり近くの言葉からは血気にはやって戦争を始めたものの、反省して平和を求める青年王の感性が伝わってきて印象的でした。現代の世の中でも血みどろの戦いの後でも誰か一人のこういう言葉で全てが丸く収まったりするといいのですが、民主主義の世の中ではもはやありえないでしょうね。[DVD(字幕)] 8点(2009-01-16 14:16:48)

102.  U・ボート ディレクターズ・カット版 閉鎖された空間で計器類だけを頼りにドンパチが展開する前半から怖かったです。ちょっとしたホラー映画でした。作品終了までまだ二時間近くあるからどうせ死にはしない・・・と鷹をくくれるのが唯一の救いでした。野戦と違って一人ずつ死ぬということはありませんしね・・・。しかし、どうせ戦争で死ぬのなら潜水艦の中にいて撃沈されるより野戦で頭をぶち抜かれるほうがよほどまし・・・同じ理屈で東京大空襲でじりじりと焼け死んだ人(10万人)より原爆で一瞬のうちに蒸発した人(広島7万、長崎4万+後遺症でじりじりと死んだ人は数知れず)のどちらがいいか・・・あまり中身のある議論ではありません。ところで当時のドイツ軍にはレーダーがなかったのですね。実際はアメリカで開発中だったのです。ゼロ戦飛来の探知と並ぶ画期的な応用としてパラシュートに搭載された原子爆弾開が地上から一定距離に達するまで爆発しないようにしたしかけがあります。当時、オランダからアメリカに移住した生え抜きの原子物理学者ハウスミットは英語を含むヨーロッパの4カ国語を話せるという理由で原子爆弾開発計画からはずされて、本人もわけがわからないままレーダーの開発に従事させられました。その理由は・・・ドイツ原子爆弾開発計画の全容を探る諜報部員にするためにとっておかれたのです。(彼は後に実際に活躍し、ドイツの原子爆弾開発計画は連合国のよりもはるかに遅れていたということを報告しました。)余計なおしゃべりを書きこみましたが、二十世紀の二回にわたる世界大戦は汲めどもつきない映画ネタの源泉で、私たちの曽祖父母の時代の馬鹿さ加減を後世に伝えるためにも、CGなどが発達し、戦争経験者がまだ生きている今のうちに優れた映画を多く作ってほしいものです。映画史の観点から評価はしますが個人的にドンパチとホラーは嫌いだし、いかにもドイツ的な唐突な終わり方も興ざめなので、平均点をあまり変えないような点数を献上します。[DVD(字幕)] 8点(2008-03-31 12:18:10)

103.  レナードの朝 《ネタバレ》 原作者で脳神経科医のサックスの本を読んで、そのヒューメインな姿勢と科学者としてのするどい観察眼に感動し、しかもロビン・ウィリアムズの大ファンとして私にとっては絶対に見なければいけない一作でした。デ・ニーロの演技(投薬によるチック症や一時的な統合失調症?)は「レインマン」で自閉症を演じたダスティン・ホフマンや「ア・ビューティフル・マインド」で正真正銘の統合失調症を演じたラッセル・クロウに並ぶと思いますが、この三つの役柄の中では一番衝撃的に感じました。神経の情報伝達物質ドパーミンが少なければパーキンソン病、多すぎればチックなどの困った症状が出て、分泌され方がめちゃくちゃになれば統合失調症、もしかしたら運動選手やアーティストでは、関連の運動神経系や知覚神経系でのドパーミンが分泌が他の人より多いのかもしれません。こういったメカニズムが完全に解明された暁には、脳神経関連の病気が根絶されるだけではなく、局所への薬の注入によって誰でも天才になることが可能になるのかもしれませんが、そんなことができる世の中にいなくて本当に良かったと思います。随意運動はできたほうがいいからとりあえず画期的な新薬をためしてみようというセイヤー医師の神に挑戦するかのような試みの顛末が語られていて、サックスの本を読んだ時と同じ感動に視覚効果が伴いました。レナードの副作用の攻撃性は統合失調症、チックはドパーミン過剰症の典型のようですが、デ・ニーロが演じたレナード以外の患者でそれっぽくない人もいたのでちょっと減点しようかな、といったところです。原作者のサックスも本作品の製作に関わったようですが、映画監督じゃないからそこまで注文はつけなかったのでしょう。ロビン・ウィリアムズのセイヤー医師の演技はアカデミー助演男優賞を獲得した”Goodwill Hunting”の精神分析医の演技よりもいいと思います。[DVD(字幕)] 8点(2008-03-20 11:11:36)

104.  幻影師アイゼンハイム 天性の俳優エドワード・ノートンが演じるプロ仕込みの奇術の鮮やかさに現実と幻想の境もわからなくなるほどです。女性なら「これほど愛されたら幸せ(でも二人の男性に同時には・・・)。」と感じることでしょう。敵役皇太子と狂言回しの刑事の演技、カメラワークも最高です。さて、作品の中で悪者になっているオーストリア皇太子ですが、時代背景からみて、セルビア人に暗殺されて第一次世界大戦の直接の引き金となったオーストリア皇太子をそのままもってきたようです。同時に殺された妃の名前がソフィーでしたが、こちらは映画とは異なって平民出身の妃で、皇太子の人気と相まって暗殺者と彼が属する民族(スラブ人)全体に対するドイツ・オーストリア連合の憎悪を一層高めました。一番手のレビューでしかも登録要請しておきながら渋い点数をつけて恐縮ですが、世界史のターニングポイントを作った実際のオーストリア皇太子と比較したりする歴史性やメッセージ性は本作品にはなく、ただひたすら堪能できる映画ということで、個人的に娯楽系作品につけることにしている最高点しかあげられないのです。でもお勧めの作品です。[映画館(字幕)] 8点(2008-02-25 08:41:16)(良:1票)

105.  ハムレット(2000) ハムレットを現代に置き換えて原作の英語でしゃべらせているのが不自然との意見が多いのですが、失礼を覚悟で言わせていただくと、そう書いていらっしゃる方のうち何割がシェークスピア英語を理解できるのでしょうか?かく言うわたしも英語圏での生活は長くて現代アメリカ英語なら日本語字幕は不要ですが、いきなりシェークスピア英語で道を聞かれたりしたら「あわわ・・・。」となってしまいます。私が注文をつけたいのは字幕翻訳です。これも見もせずにケチをつけて恐縮なのですが、もう少し遊び心があってもよかったのでは・・・?「ハムレットはデンマークに縛られている(国のために政略結婚するかもしれない)から気をつけなさい。」とレアティーズが妹オフィーリアに諭すところなんて「ハムレットほどの金と地位と将来がある男はどんな女だってものにできるから気をつけなさい。」とか訳しても全く問題ないと思います。実際、アメリカでテレビ放映されたモーツアルトのオペラ「コシファントゥッテ」現代版の字幕(原語はイタリア語)には「駐車場でディスコ・パーティーがあるんだって・・・。」とかの笑える迷訳が満載されていました。興行なんだから見る人を楽しませるよう工夫するのが当然でしょう。そうすれば原語がわかる人は二倍楽しめます。ニューヨークの幻想的風景とブラームスの深刻な交響曲が原作の雰囲気を醸し、メル・ギブソン版では私が減点対象とした父の幽霊の演技も完璧、ビル・マーレイのポローニアスにも役者冥利につきるとでも言いたげな貫禄がありました。英語に関して言えば、シェークスピア独特のリズムのある英語は時代劇でも結構不自然で「芝居だから」と鑑賞モードを切り替えてこそ堪能できると思うので現代の設定に合うとか合わないではないと思います。(「エリザベス」や「恋におちたシェークスピア」は現代英語です。)オフィーリアは清純でありさえすれば美人である必要はないし、ニヒルな雰囲気のイーサン・ホークもわりと好きですし、鑑賞した方の気分をそいだのは映画製作チームとは無関係な字幕だということで、高めの点数を献上します。 ただ、やはりシェークスピアを初めて見る人にはお勧めできないかもしれません。 また、ハムレットが叔父を試すために催した劇中劇の内容がいまいちで残念だし、父社長殺害方法やハムレットのイギリス送りのエピソードにも現代社会と整合性をもたせてほしかったです。[DVD(字幕)] 8点(2008-01-23 13:30:21)(良:1票)

106.  ヘブン・アンド・アース こういう歴史超大作にチャンバラ劇を混ぜたような作品、大好きです。井上靖の小説を映像化したよう(残念なことにまだ映画は「額田王」をテレビ化したもの以外には一作も見る機会に恵まれておりませんが・・・)で平均点よりずっと高い点数を献上できます。SFじみていて興ざめだという意見もあるようですが、これはSFではないのです。井上靖の西域ものの小説(呉承恩の『西遊記』もしかり)を読めばわかると思うのですが、西域や仏教伝来に関しては曖昧な点や後世で非現実的に脚色されていることが多く、この話もその類だと思って楽しんで見てほしいものです。それにしても、中井貴一さん、中国語が達者なのはいいけれど、日本人としてのアイデンティティーはどこに・・・?日本人がチャンバラしなければならない理由はあまり良くわからいです。この頃に中国に留学した日本人はコピー機の代用を努められるようなおとなしい人ばかりだったのでは・・・?皆さんにうけている文朱(ヴィッキー・チャオ)はディズニーの『木蘭(ムーラン)』よりもかっこよかったです。巻頭で張藝謀(チャン・イーモウ)監督(『紅夢』、『菊豆』などの監督)の名前がちらっと出たと思うのですが、砂漠の構図や色彩も堪能できる作品でした。SFでも何でもいいから、日中合作、それからモンゴルかどっかにも協力を要請して西域ものをもっと作ってほしいです。酒飲みながら見たのでろれつならぬワープロがさだかではないのですが、もう一度見てから「あらすじ」を書いてみます。[映画館(字幕)] 8点(2008-01-10 13:40:21)

107.  オーシャン・オブ・ファイヤー みなさん、点数が辛めですが、私は馬などの動物俳優が登場すると点が甘くなってしまいます。昨日DVDで鑑賞したのですが、劇場で鑑賞した時の爽快感は忘れられません。今回、エンドロールの手前の後日談の記述のところでDVDを止めて英語読みの「マスタンク(『ムスタンク』という名前の車がありますが・・)」とは何かということもしっかり調べました。主人公(人間のほうの)のホプキンスが60歳を過ぎてレースから引退した後、オレゴン州を中心に生息しているマスタンクの保護を訴える環境保護運動家になったということも書かれていました。映画作品として何よりもありがたいのは何も考えなくても見られること・・・最後がどうなるかも見なくてもわかっているようなものだけれど、見ずにはいられないのです。それから途中でホプキンスを助けるアラブの女の子も顔を全部出したらあまり美人じゃなくて、清純な雰囲気だったのがよかったです。[映画館(字幕)] 8点(2007-11-01 09:39:59)

108.  ア・フュー・グッドメン なんと言っても、主要な役柄を演じるそれぞれの俳優(デミ・ムーア、トム・クルーズ、ジャック・ニコルソン、ケビン・ベーコン)があたかも役割を楽しんでいるような自然体で演技しているのが良かったです。この四人のファンなら見る価値は大いにあります。被告弁護側に焦点を絞っているから仕方がないのですが、ジャック・ニコルソンが演じるジェセップ大佐が守ろうとした国益が何だったのか、DVDの最初のほうを見直してもよくわからないので-2とします。ジャック・ニコルソンとケビン・ベーコンは出番が少ないけれど存在感が抜群・・・事件の裏まで描いていたら軽く3時間は越えて劇場では上映できないような作品になっていたでしょう。作品の中に挿入されている絵葉書になるようなワシントンDCの風景や最後に大写しにされる裁判官の机下に掲げられている「US Marine Court」の徽章、これらが何を意味しているのか・・・ジェセップ大佐が守ろうとした国益が何であろうと厳然として存在している、軍隊の機密性と国家の保全を象徴しているようでした。[DVD(字幕)] 8点(2007-09-26 13:10:54)

109.  僕を愛したふたつの国/ヨーロッパ ヨーロッパ 何これ?戦争ギャクの連続?ではなくて実話なんだそうです。宗教かぶれの少年が「天にましますわれ等が父よ、われ等にキャンディーを与えたまえ。」と言っても何も起きないのに社会主義かぶれの女性が「偉大なるスターリンよ、われ等にキャンディーを与えたまえ。」と言ったら本当にキャンディーが天井から降ってきたり(もちろん陳腐なやらせです)、ついでに塵芥も降ってきて「ドイツが攻めてきた!」ということになったり、非戦闘員や牛や馬を戦闘機が攻撃したり・・・。それから例の割礼・・・これはイスラム教徒とユダヤ人の男児が結婚後の奥さんの健康のために生まれた直後に受けることが慣例になっていて医学的根拠もちゃんとあるのですが・・・割礼がこれほど赤裸々といおうか下世話に描かれているのも初めて見ました。「はい、ズボンとパンツを下ろして・・・。」なんていうことを人を人とも思わないナチスドイツの軍人は被占領国の男性に対して平気で言うのですね。戦争中の日本軍人は韓国人や中国人に(当たり前だけど)こんなひどいこと命令してはいないでしょう。果ては、ユダヤの血を引いているという説もあるヒトラーが主人公の夢の中でスボンははいているものの、急所を手で覆ったぶざまな恰好で登場したりして・・・。元来、戦争というものは悲惨なだけではなく下世話でもあるようです。戦争のひとコマひとコマは涙なしには語れない悲劇でも全体を眺めた時は「何の利益があってこんなドンパチやって、ぶっ壊したりぶっ殺したりしてるの?」という疑問しか出てこない、戦争それ自体がすでに一大ナンセンスで、この作品はまさにその一大ナンセンスのネガ・フィルムみたいな作品です。コメディー、ミュージカル、アニメ、純娯楽作品に私がつけることにしている最高点で、チャップリンの「独裁者」につけたのと同じ8点を献上。作品全体は全然下世話ではなくリアルすぎるといった感じで、主人公の男の子が本当に魅力的なのでそれだけでも一見の価値はあります。[DVD(字幕)] 8点(2007-06-24 00:03:24)

110.  バベル 《ネタバレ》 その昔、バビロニアの人たちが人間の実力を誇るために天まで届く塔を建てようとしたのを見てびっくりした神様が造りかけの塔をこわし、各民族が違う言葉を話すようにしたそうで、「バベルの塔」とは混沌と人類の不和の象徴のはずなのですが・・・この作品では巻頭から観光バス狙撃事件の経緯は明らかで、ブラッド・ピットが演じる被害者の夫がいくらうろたえたところで、見る側としては冷めて眺めてしまいます。作品の面白さはむしろ、メキシコ、日本などで展開されるストーリーとモロッコでの事件との関りを解きほどくことにあります。それにしても、国際テロ事件の解明を手がける日本のどこにでもいそうな刑事、終わり近くで「あのモロッコの事件の結末は・・・。」と報道する東京の場末の飲み屋のテレビ、高層住宅の上階で父娘が愛情を確認するラストシーンなどから感じられるのは「バベルの塔」からはほど遠い調和の世界でした。メキシコ人ベビーシッターのおばちゃん、普通のおじさんとガキどもといった感じのモロッコ人の羊飼い役、どれをとっても俳優さんの演技は見事でしたが、「やはり何と言ってもアカデミー賞にノミネートされた菊池凛子さん!」なんて日本人としてナショナリズムを感じたりして・・・。後ろの席に座っていたアラブ系の人たちがモロッコ・シーンになると英語と私にはわからないアラビア語で茶々を入れるのも聞いていて楽しかったです。神様が言葉を乱してくれたせいで、人類は戦争もしたけれどオリンピックや万国博覧会みたいな楽しいお祭りをやって神様に舌を出しているわけで、製作者が同時多発テロ以降のテロへの過剰反応に対抗して「バベル」という題名で調和や国際協調を描きたかったのなら舌を出してもいいけれど・・・でなければ作品が醸す調和の雰囲気と砂漠の雄大な景観、東京の夜景、各国俳優の競演などに敬意を表して超甘の点数を献上。(拙投稿の小ネタもご覧下さい。)[映画館(字幕)] 8点(2007-03-06 11:56:28)(良:1票)

111.  ダ・ヴィンチ・コード 酷評が多くて期待がなかったせいか、楽しめました。時間も長いとは感じませんでした。原作を読んだ感想が「あまりにいろんなことを詰め込みすぎている。」だったので要領よくまとめた脚本家とハワード監督にとりあえず拍手。黒幕の逮捕もごちゃごちゃした説明なしのほうが素直に受け入れられます。キリスト教に関する知識も「イエス・キリストはキリスト教の創始者」くらいでいいんじゃないでしょうか?キリストがどのように死んだかとかさえも作品を見るのには関係ありません。暗い色調の映像が美しく、英語のセリフを耳で追う人にとっては特にオドレイ・トトゥのフランス語訛りの英語が聞きづらいこともあり、解説者が黙っていたらもっと価値があがるような、NHKのお金をたっぷりかけた美術紹介番組に似たようなものだと思って見ればいいのです。見る価値はありということで、超甘の8点献上。[映画館(字幕)] 8点(2006-08-07 05:12:58)

112.  南極物語(2006) 時にはこういった単純なストーリーもいいもんです。風景の映像はきれいだし動物好きにはたまらない作品です。アメリカではもう少し高い点数が出ています(目下、平均7.6点)。[映画館(字幕)] 8点(2006-04-24 06:53:01)

113.  ライフ・イズ・ビューティフル 最初の30分は延々と続くラブコメのようだったけれど、主人公と息子の会話「パパ、どうしてこのお店にはユダヤ人と犬は入れないの?」「店の人がたまたま嫌いなんだよ。スペイン人と象が入れない店もあるし、中国人とカンガルーが入れない店もある。」あたりからだんだん乗せられてしまい、終には「連合国の兵隊さ~ん、このおっちゃんが軽口たたいているうちに早く助けに来てよ!」と心の中で叫びながら手に汗握っていました。「おっちゃんとお姫様が結婚したのが1939年で息子が五歳くらい(でも10÷2=5の計算ができた)で、連合軍のノルマンディー上陸とイタリア降伏が1944年の何月だったっけ・・・だからもう来てもいいはずなのに・・・。」とも・・・。満点をあげたいところですが、強制収容所にいたユダヤ人たちには1944年のいつに連合軍がノルマンディーに上陸したのかなんていう歴史の知識はなかったわけだから(当たり前!現代に生きる監督兼主演のベニーニは歴史の結末がわかっていたからこんな作品が作れたのです!)マイナス2点にします。これが本当だったら息子は本当にラッキーですね。ホロコーストの経験がトラウマにならず、両親の暖かいイメージとして心に残っているわけですから。それにしても、主人公のおっちゃんを呼びつけてイタリア語でアヒルがどうのこうのしゃべりまくったドイツ人の医者は一体何者だったんでしょう?[DVD(字幕)] 8点(2006-03-25 01:13:18)

114.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 追われる立場の詐欺師と追う立場のFBI捜査官がまるで本当の父子のようで中堅トム・ハンクスと新鋭レオは撮影期間を通じてずっとこんな感じだったんじゃないかな、なんて思わせるいい雰囲気でした。レオが演じた詐欺師はすごい巨額の金を騙し取ったりプロフェッショナルに化けたりですが金融機関に迷惑をかけても個人を困らせたりはしないところがいい。このくらいの金額は貸し倒れでもあれば金融機関の財務記録から簡単にふっ飛ぶのです(念のため言っておきますがだからやってもいいというわけではありません。)。娯楽系作品へ私がつけることにしている最高点の8点を献上。[DVD(字幕)] 8点(2006-03-14 02:42:50)

115.  理由なき反抗 ジェームズ・ディーンだからできる、価値がある、歴史に残ったと言えるでしょう。ストーリー自体は大したことはないかもしれないけれど、彼の演技力には脱帽しました。ティーン・エージャーの無為や孤独がびんびん伝わってきます。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-09-23 09:33:00)

116.  雨月物語 能楽ファンにはたまらない魅力がある作品だと思います。私は謎の若い女を演じた京マチ子の仕舞の出来をどうこう言えるほど能楽を見たわけではありませんが、能舞台では男の能役者によって面をつけて舞われる仕舞が能面のような顔をした京マチ子によって舞われ男性の謡(うたい)がバックに聞こえるのは官能美の極地です。[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-07-31 15:49:22)(良:1票)

117.  北京の55日 始めのほうで出てくるイギリス女王の誕生パーティーの豪華なこと・・・。西洋づくしの建物でもちろん西洋風に着飾った外交官とその令夫人らが西洋音楽(レコードではなくて生演奏の)にのってダンスを楽しむ光景なんて、見た中国人はさぞかしカチンと来たことでしょう。自分たちの政府がこういう連中の言いなりになっていたら追い出したくなる気持ちもわかります。この作品のリメークですが、中国にとっては恥の時代とは言っても、この後で日本の言いなりになって満州国まで建国した征服王朝のやったことなので、趣旨さえ明確ならわりとすんなりロケの許可なんか出るのではないでしょうか?ただ、日本の軍人代表が真田広之だったりしたら、英語力は抜群ですが、私はちょん髷頭しかスクリーンで見たことがないので笑ってしまうと思います。強い女が大好きなコン・リーが西大后だったりしたらもう笑って笑って・・・ラッセル・クローがアメリカの軍人ではなくて実際、イギリスに次いでもっと大きな影響力を持っていたはずのロシアの軍人だったりしたら「待ってました、グラディエーター!ゲームの理論は任せたぞ!」なんちゃって・・・考えるだけで楽しくなりますが、本当にやったら大真面目でしょうから冗談はここだけにしましょう。ラスト近くのの8カ国連合軍の北京入城のシーンは感動ものですが、これを機会に列強が中国進出を本格化したことを思えば感動してもいいのかなという気もします。清朝政府が間接的かつ明らかな国際法違反だったので、いいのでしょう。製作当時はやりだったスペクタクル映画を中国を舞台にして中国ロケが出来なかった時代によくやったな、とは思いますが建物のセットなんかがやはり古色蒼然としているし、中国の儀式などの時代考証が怪しげなので点数はちょっと辛目です。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-07-31 11:28:59)(良:1票)

118.  恋の骨折り損 原作への忠実度を見るためにDVDの英語字幕(キャプション)をオンにしていたせいか、他のみなさんが指摘している歌と踊りのまずさがあまり気になりませんでした。音楽の楽しさと20世紀初頭のニュース映画風白黒画面を多用した面白さのせいもあり、甘い点数をつけます。「楽しければいい。」とあの世のシェークスピアも満足していると思います。「西部戦線異常なし」などで深刻に描かれた第一次世界大戦中らしき映像と8人が苦労している様をニュース映画風白黒画面でさらっと流して「愛こそすべて」ともっていっているのも洒脱でした。現代版シェークスピアものとしての原作への忠実度は「ロミオとジュリエット」を例にしてみると、現代英語で ”You” と言うところを ”Thy” と言ったりで、原作に全然忠実ではない「ウエストサイド物語(ミュージカル)」とすごく忠実なデカプリオとクレア・デーンズが主演の「ロミジュリ」のちょうど中間でした。の監督兼主演のケネス・ブラナーは喜劇役者がぴったりじゃないかな・・・なんて思い、彼が監督の「ハムレット」を、見たいので探してはいますが見る前から敬遠してしまっています。[DVD(字幕)] 8点(2005-07-26 14:47:31)

119.  から騒ぎ 《ネタバレ》 「汝、○○を妻としますか?」「はい」「汝、△△を夫としますか?」「はい」・・・教会の牧師さんなら何百回となく経験するだろうこのやりとりで片方が「いいえ」と答えたらどんなドタバタが始まるか、という純粋な娯楽のための娯楽作品。娯楽目的でも中にちらほらと人生に関する深い洞察を含ませるシェークスピア喜劇の映画版では、いわゆる芝居がかった台詞を演技と組み合わせていかに自然にしゃべることができるかに成否がかかっているはずですが、多弁なベネディックも含めて全員が合格点です。音楽と映像もきれいでした。ドッグベリーという名前だと思うのですが、異常性格者ドン・ジョンの悪だくみを告発する脇役が完璧な喜劇役者といった感じではまっていました。本来、白人だけで演じられるこの劇にワシントンが抜擢されたのは彼の実力のなせる技・・・と言いたいところですが、実際、役の上で彼が領主をやっているというスペインのアラゴンは中世には何世紀にもわたってアラブ人に支配されていたので、こんな顔のスペイン人がいてもおかしくないのかな、なんて考えたり・・・彼の風格は素晴らしかったですがドン・ジョンと兄弟にはどうしても見えませんでした。[DVD(字幕)] 8点(2005-06-18 00:11:41)

120.  チャップリンの独裁者 一部にあるギャグのためだけのギャグが「なくもがな・・・。」の感がありますが、問題意識と主義主張をコメディーの形に纏め上げたことはやはり天才のなせる技だと思うのでコメディーに私がつける最高点を献上します。現代の世界ではカストロ版(アントニオ・バンデラス主演)や金成一版(渡辺謙主演・・・ただしバットマンで悪役のイメージが定着することが前提)の同様の作品が絶対に必要だと思います。北朝鮮版に関して、さしもの勉強家の渡辺謙にもハングル語は難しいかもしれないので帰国した拉致被害者の方に吹き替えを頼むことにするといいと思います。(この作品中と同じでメチャクチャのほうがベターかも・・・。)でも、今でも北朝鮮にいらっしゃる拉致された方々はいわば非自己責任で捕われた人質のようなものなので、全員が無事に帰って来られるまでやはり北朝鮮版は作れないでしょう。人民が飢えているのに自分の父親の墓に巨額の費用をかけて、そして独裁者本人の暗殺を狙って失敗したという噂さえある昨今の原爆並メガトン級の爆発事故・・・ブラック・ユ-モアの極地だと思うのですが、「名誉毀損」の訴えなんか起こされたら映画会社はたまったものではありませんからね。この作品を見たヒトラーは激怒しただけで「名誉毀損」の訴えは起こさなかったのでしょうか・・・?公人だという自覚があったので起こさなかったのだと思います。「名誉毀損」の件に関しては作品冒頭に但し書きがあるので見逃した方と作品未見の方のために改めて拙訳を「小ネタ」に入れておきます。平たく要約すれば「テメエのことを言ってんだよ!テメエは悪いやつなんだ。わかってんだろうな!(チャップリン談)」ということになります。8点(2004-04-30 12:45:32)

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