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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
101. 未来は今 《ネタバレ》 例の「丸いアレ」に関しては、最後まで謎のままなのかなと予想していたのですが、中盤にてアッサリと正体が判明。 しかも名前も機能もそのまんま「フラフープ」とは、意表を突かれましたね。 (これって、もしかして実話物だったりするの?)と思っていた矢先に終盤は「突然の時間停止」→「天使との対話」なんてトンデモ展開が飛び出すものだから、もう吃驚。 呆れる気持ち半分、笑ってしまう気持ち半分、といったところですが、こういった悪ふざけ演出は、決して嫌いではないです。 ……でも、出来ればもう少し伏線を張っておいて欲しかったなぁ、と思わされたのも事実。 ここを、もう少し丁寧に描いてくれていたら、もっと楽しめたかも知れません。 コーエン兄弟の作品にしてはブラックユーモアが薄めで、とても観やすい作りとなっているのも特徴ですね。 自分としては嬉しかったのですが、それによって個性を感じられなくなったという、痛し痒しな面もありそう。 善良だった主人公が出世によって心を歪ませてしまい、そこから改心して元に戻った後にヒロインと結ばれるハッピーエンドに関しては、非常に道徳的な作りだったと思います。 上述の「悪ふざけ」な演出と、この「道徳的」なストーリーラインのチグハグな感じを受け入れられるかどうかで、評価が変わってきそうな一本です。 とはいえ、あんまり難しく考えないで、子供向けのファンタジー映画のような感覚で観賞するのが、一番楽しめる方法なのかも知れませんね。 勤続四十八年になる主人公の同僚や、エベレーターボーイなど、脇役達も個性的で、魅力的。 ティム・ロビンスとポール・ニューマンの共演という一点に限っても、観る価値はある一本だと思います[DVD(吹替)] 5点(2016-06-08 08:04:17)(良:1票) 《改行有》 102. 星に想いを 《ネタバレ》 数学というテーマを扱ってはいるけれど、作りとしては王道なラブコメ映画ですね。 「相手のハートを射止める為に嘘をつく」→「嘘がバレそうになるけど何とか頑張って誤魔化す」→「相思相愛になる」→「でも嘘がバレる」→「相手が怒って喧嘩になる」→「仲直りしてハッピーエンド」というパターン。 そんな本作の個性としては、やはり作中にアインシュタインという大物を登場させている事に尽きるでしょう。 ウォルター・マッソーが飄々とした演技を披露しており、お茶目で憎めないお爺ちゃんっぷりを見せてくれています。 映画の中盤辺りで気が付いた事なのですが、ティム・ロビンス演じる主人公のエドよりも、むしろ彼の方に感情移入する場面が多いのですよね。 シンポジウムで演説する彼を見守る件、知能テストで答えをジェスチャーしてみせる件、そしてクライマックスで二人が結ばれるかどうかを望遠鏡で見守る件など、監督さんも意図的に彼を観客と同じ立場に置かれているのではないかな、と思えました。 最後にキスする二人を覗き見して、嬉しそうに微笑む姿は、正に観客の心情そのものかと。 ただ、それは裏を返せばエドに感情移入出来ないという事でもあり、映画はアインシュタインが主導する形となっていて、本来の主人公が状況に流されるままの人物としか思えなかった点は残念。 ヒロインのキャサリンが「天才の子供を産みたい」と考えている人物ゆえか、恋敵となるジェームズも知性以外の長所が窺えない人物として描かれており、ちょっと興醒めでしたね。 こういった場合、容姿も頭脳も完璧だけど性格に難ありとか、そういった設定の恋敵の方が「大切なのは互いのハートである」という結論に、自然に繋がったのではないかなと思う次第です。 ヒロインのキャサリンを演じるメグ・ライアンに関しては、流石の貫録というか、流石の可愛らしさ。 エドが一目惚れする展開にも、全く違和感が有りません。 そんな彼女と、星空の下で無事に結ばれるエンディングを目にすれば、多少の不満点などは吹き飛んでしまうのだから、これは凄い事だと思います。 やっぱり、こういった「安心して楽しめる映画」というのは必要なのだな、としみじみ感じました。[DVD(吹替)] 6点(2016-06-06 03:11:55)(良:1票) 《改行有》 103. ジャイアント・ベビー 《ネタバレ》 子供達が小さくなってしまう映画の続編として「今度は大きくなる!」という内容を持ってきたのは面白いし、その子が幼児である為に、大人達がひたすら翻弄される事になるというのも、ユーモアが利いていて良かったと思います。 ただ、自分としては前作の家族ドラマの延長のようなものを期待していたので、長女のエイミーの扱いや、魅力的だった隣家の人々に出番が無かった事に関しては、ちょっと残念でしたね。 最後の最後まで「彼らが応援に駆け付けてくれるのでは?」なんて勝手な期待を抱いてしまい、それが肩透かしな結果になってしまったのは、やや消化不良な感じです。 その一方で嬉しかったのは、小さな子供だった長男のニックが立派なティーンエイジャーに成長している事。 部屋でギターをかき鳴らしている姿なんて、もう見ただけで頬が緩んでしまいます。 今作ではベビーシッターの少女との恋模様まで描かれており、幼かった頃の姿を知る身としては、とても微笑ましい気持ちにさせられました。 正直、赤ん坊が車の中や家の中に収まるくらいのサイズの頃は、あまり楽しめなかったりもしたのですが、ラスベガスにジャイアントベビーが襲来する終盤に突入してからは、観ているこちらも大いに満足。 怪獣映画めいた非現実感と、巨大な存在を退治するするのではなく保護しなければいけないという斬新な感覚が混ざり合い、不思議な気持ちに浸る事が出来ましたね。 作中にて語られた「(赤ん坊にとって)パパは遊び相手、ママはママ」という台詞が、妙に心に残る映画でもありました。[DVD(吹替)] 6点(2016-05-08 05:01:59)《改行有》 104. 秘密(1999) 《ネタバレ》 「これは感動させようとしているの? それともブラックユーモアとして笑わせようとしているの?」 と戸惑ってしまう内容でした。 恐らく、感動させようとしている確率の方が高い気はするのですが、それにしては娘に憑依した妻の行動に納得がいかないのです。 ただ単純に「若返った事を喜んでいる」「夫と再び結ばれる事は無かったけど、若い男と再婚出来たので問題無い」という感情の方が、悲しみよりも大きかったのではないか、と思えてしまってならない。 男性側の目線だからそう感じるだけで、女性側の目線からすると、また違った感動的な側面が見えてくるかも知れません。 けれど、自分としては「あぁ、娘に続いて妻さえも失ってしまった夫が可哀想だなぁ」という思いと「元妻も可哀想かも知れないけど、まぁこの後に幸せになれそうだから、良かったね」という思いが入り交じり、何とも言えない気分に襲われました。 二人の切ない運命に「泣ける」映画としても、皮肉な運命を辿る元夫婦の姿に「笑うしかない」映画としても、どちらでも楽しめる一品、という解釈も可能だとは思います。 ただ、自分としては困惑させられる事が多くて、映画の世界に入り込めず、残念でした。[DVD(邦画)] 3点(2016-04-08 12:06:41)《改行有》 105. 裸の十字架を持つ男/エクソシストフォーエーバー 《ネタバレ》 アメリカ産の映画を観ていると「嘔吐」ネタのギャグが多い事に気が付きますが、その中でもコレは極め付けの一本なのではないでしょうか。 とにかくもう、登場人物が吐く吐く吐く。 観ていると、こちらまで吐き気を催してきそうな程の畳み掛け。 「下品だなぁ……やっぱり日本人とは笑いのツボが違うのかな?」 なんて考えすらも頭をよぎってしまいますが、そんな日本人もおならネタで笑ったりするので、あちらさんの嘔吐ネタを馬鹿にしたりは出来ないのでしょうね。 それに、自由の女神までもが口から滝を流す様には、思わずクスッとさせられたのも事実です。 基本的なストーリーとしては「エクソシスト」のパロディであり、リンダ・ブレア本人が出演しているのは貴重。 ツボにハマれば楽しめる映画だと思います。[DVD(字幕)] 2点(2016-04-08 10:26:08)《改行有》
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