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コメント数 1617
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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101.  陸軍中野学校 開戦前夜 《ネタバレ》 タイトルどおり、日米開戦・真珠湾奇襲の直前…というスリリングな状況下で、結果的にはその作戦に関わる海軍の機密が標的となる…とゆーのも含めて、シリーズ最終作に相応しいスケール感だったとは思うのですね。あと、実質的に最大の敵となる小山明子さんの存在感や演技面とかも、個人的にはかなり好かったと思ったりもするのです。しかし、途中までも正直あんまし面白く観れてなかった…とゆーか、前述どおりの緊迫した情勢ではありつつも、日本軍参謀本部側のミッションは(既に情報が漏れてるから)その漏洩元を潰すという(今までと同じ様な)単純なコトで、翻って他方の敵諜報機関のターゲットとゆーのは途中までは単に「機密」というごく具体的ではないモノだから、中盤はやっぱし(特に)敵がナニを狙ってるのか・ナニがしたいのかがちょっと分り難い…と感じて居たのですよ。所謂マクガフィンで好いのだから、この手のならばやはり双方が同じモノ(情報・アイテム)を狙っていた方が観易いのだろーな…と思い直してしまいましたよね。 加えてもう一つ、オーラスの病院でのシーンで「手術中だから電源が切れない!」な~んて、イクらナンでもこの期に及んでそんなコトを逡巡するワケねーでしょ⁉とね(⇒コレは、旧日本軍なら当り前のコト+多分今の米軍その他でも別に変わんないと思うのですよ)。こーいうのは流石に、ちょっとわざとらしい「綺麗事」にも見えてしまいますよね(興醒め)。[DVD(邦画)] 5点(2023-11-28 23:23:39)《改行有》

102.  陸軍中野学校 密命 《ネタバレ》 内容的には二作目同様の国内での防諜戦で、物理的に派手な展開とゆーのも(やっぱ)あまり無い感じ。しかし、冒頭で椎名次郎が憲兵にとっ捕まって+草薙中佐にも見放され…みたいなヤツは(途中からは流石に気付いたケド)初っ端からショッキングでちょっと盛り上がったとも思うし、ソコで恩を売った要人の元に潜入して…なんてのもまたテンション上がるヤツだと思うのですね。そして、結論的なそのスパイ・サスペンスのクライマックス=黒幕は誰だ?みたいなトコロだって、コレも十二分に驚愕!と言って好い意外性のあるモノだったとも思うのです。二作目よりは(同じ系統とは言えど)脚本の出来としては確実に上だったのではねーかな、と。 しかし、終盤手前の展開運びの高度なご都合主義感がどーにも……まず結果的に、高倉氏の方の手掛かりとゆーのは(直接的には)事件の解決には寄与しなかった…てのもかなりイマイチだと思いますし、気付いたら小柳のオースチンが前を走ってた…なんてサスペンスとしてはその時点で落第だ!てレベルだとも思いますし、んでクライマックスとて何故に三枝は椎名をキャッツ・アイ本人と(そーとは明かさずとも)対面させるなどという愚を犯したのでしょーか?この辺り、個人的にはイクらナンでも許容範囲を外れてしまっている様な気もするのですが、大いに散々と悩んだ結果⇒後輩の狩谷絡みのシーンが個人的にかなり気に入ったコトを踏まえて、評点は三作目と同じにしておきます(前作で杉本が死んでしまった中で、替りに後輩を連れてくるってのは確かにグッド・アイデアだと思いましたので)。[DVD(邦画)] 6点(2023-11-28 23:05:17)《改行有》

103.  陸軍中野学校 竜三号指令 《ネタバレ》 コレも二作目同様にシンプルなスパイ作戦の顛末を描いた娯楽作で、いちおう舞台は上海の様ですが⇒それっぽいロケーションが出てくるワケでもないし+俳優も全部日本人だし(ヨーロッパ人は出て来ますが)、その意味での面白み・スケール感とかは残念ながら見られませんかね。他方、スパイアクションとしては前作よりはハッキリ派手で⇒ドンパチもしっかり在りますし+スパイの小道具を駆使して!みたいなのも(最後の辺りに)在りますし、その面ではチャンと向上してると言って好いでしょーかね。今作までの三作で皆勤の同期・杉本の戦死は(観てるコッチとて)悲しい出来事でしたが、それを以てしても本作戦の真なる目的は達せられなかった…という結末にもまた大いなる悲哀が感じられます(⇒試合には勝ったが勝負には負けた、みたいな)。この、一作目に通じる様なラストのやるせなさがまた(ある種)心地好かったコトも含めて、二作目よりは一点アップのこの評価でいきます(⇒ラストのそのシーンは、椎名・草薙の二人の寂莫とした「画ヅラ」もまた好かったな~と)。[DVD(邦画)] 6点(2023-11-27 22:07:44)

104.  陸軍中野学校 雲一号指令 《ネタバレ》 一作目とは少し雰囲気が変わって、ごくシンプルなスパイもの・防諜戦を描く娯楽作品になっている…とは思うのですが、それでも他のその手のヤツに比べるとたぶん比較的地味な方で、かつワリと丹念に(≒少しノンビリと)その捜査を進めてゆくので⇒じっくり観れるとは言うモノの・多少リズムに欠けてテンポも好くない…という印象も強めですかね。クライマックスもまたちょっと地味ではあるので、少なくとも前作には及ばない程度の出来かなあ…と。重ねて、前作とは全然雰囲気違う(⇒何ならジャンルも別かも)て感じの作品ではあるのですケドね。[DVD(邦画)] 5点(2023-11-27 22:01:45)

105.  ロンドン、人生はじめます 《ネタバレ》 タイトル(原題)に在るとおり、ロンドンの広大な公園「ハムステッド・ヒース」が舞台である…ケドも、内容的には非常にコテコテな(とあるタイプの)ラブストーリーだとも言える⇒ただ一点、その色恋沙汰の当事者たる二人の「年齢」を除いては…とゆーか(特にダイアン・キートンはコレを70過ぎてやってんだからもう…とゆーか)。 このとおり、兎にも角にもコッテコテなヤツなので(色恋沙汰以外の部分の話が実話ベースとは言え)、この「真実の愛」に相対すべき「偽りの人生」の側の諸々がいずれ破綻する…とゆーのも最初からモ~見え見え!なのですよね。すると、その破綻が訪れるまでの展開とゆーのが、まず決して心地好くはないし+ごく冗長だし…で途中までが正直あんまり面白く観れなかったのですよね(コイツは流石に、こーいうオーソドックスなヤツとしてはちょっと工夫が無さすぎるな…と思えてしまって)。 それでも、実話ベースの筋の方は少し法廷ものっぽく痛快に終わるとも言えるし、肝心のダイアン・キートンにしたって(重ねて)70で演る役じゃねーだろ!とは言え、でも他の人に70過ぎて演らせるよりは比較的にも全然好かった…という様な魅力的な感じでもありました。結論的には、悪い作品とは言わなくても好いかな…位には全くそ~思えるのですよね。評点は低めに寄せては置きますケド、ダイアン姐さんのファンの方なら一見の価値は在るかもな、と。[インターネット(字幕)] 5点(2023-11-27 19:40:47)《改行有》

106.  正欲 《ネタバレ》 何となく、劇場予告編とかをチラ見する限りでは、新垣結衣ちゃんが人に言えない変わった「癖」を持っていて…みたいなヤツに見えてて⇒そーすると畢竟その「癖」ってどんなんやねん?てのがどーしたって(イのイチバンに)気になっちゃうじゃあねーですか。だから、観終わって第一に思ったのが、その「癖」ってのが実はどーでも好かった(=何でも好かった)という今作の根本的な構造自体が、そもそも非常に「斬新」だよな…と思えたってコトなのですね⇒私にとってはもはや一種の「トリック」だったな、と。 そしてまた、このトリックの効果とゆーのが中々どーして絶大だった…とも感じてまして、正直昨今、今作とテーマを同じくする様な作品とゆーのは数多く存在する…ケドも、比較的個別の議論に落ち込んでゆきがちなその手の諸作品に比しても、中で今作はその「問題」を少し抽象化して⇒ソレに依って「普遍化」することが出来ていた…とも思うのですね(ココの感覚は直近だと、実は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3』に最も近いモノですね)。ゆーて、社会の中で疎外感を感じるコトって、ある面では絶対に「普遍的」なコトだとも思うのですよ。とは言え、その「程度」は各個人に依って激しく異なるから⇒だからむしろ私なんかはあまり泣き言も言ってられる立場でもない…と何となく感じてたトコロに、この作品のこの感じとゆーのはソレ自体がどこか「嬉しい」という様なごく個人的な感覚もありましてですね。 本題に戻りますと、大まかにはコレも「多様性」をテーマに据えた(キョウビごく共感もし易い)作品だと思いますし、その意味でも「否定しないコト」という(恐らく)このテーマにおける現時点の「共通解」をシンプルに示して終わってゆくラストにだって、またしっかり深く共感してゆける(ゆけた)と思うのですよね。その上で、言うかどーか迷いますが二点言っておくとしたら、まず一点はガッキー&磯村クンのカップルに代表される「その指向」の人達が、何故そこまで高度に社会からの疎外感を感じているのか…というトコロの「オリジナルの理屈」とゆーのは、原作未読で観てるコッチからするとやや難解だったかも知れない、とは思いますかね(⇒ソコにもう一つ「工夫」が在ったら尚好かったかもな…という程度の指摘ですケド⇒とりあえずなる早で原作も読もうとは思いますが)。 もう一つ、否定しない=するべきでない、とは言いつつ、今そーやって「否定している人達」にも大なり小なり「理由」は在る…とも(私は)思ってるのですね(理由とゆーか事情はある、と)。ソレを=作中におけるその役割を、こと稲垣吾郎さんに(こ~んなコテコテな感じで)演らせちゃうとゆーのは、私も最初はワリと適役?かとも思ったのですが⇒最後まで観るとちょっと多少「シンプルに為り過ぎた」かな…と思いもしたのが正直なトコロです(最終的には少~ししっくり来ない感じの方が強かったかな…とも)。稲垣さんの演技自体は、今作も結構好かったとは思うのですケドね(⇒ここ数年、こーいう少し「空気の読めない」役にハマりまくってるという印象自体は、私も確実に抱いているトコロではあります)。[映画館(邦画)] 8点(2023-11-27 14:24:28)《改行有》

107.  RUN/ラン 《ネタバレ》 地味に中々、非常におぞましい所業ですよね。。しかし、誤解を恐れずに言えば気持ちは分からなくもないとゆーか、ナンなら探せば少なからず実在だってしてそう…(程度にも依るけれど…)と思ったりもします。その意味では、どーしたってやっぱ『ミザリー』とか、あとは(コレもまた)『何がジェーンに起ったか』なんかにも(見た目は)やっぱ似てるとは思うのです、が今作ではソレをズバリ「母と娘」にやらせてるとゆーのも含めて、この手のサイコ・スリラーとしては題材のチョイスは十分に優れている(から心にグッと刺さる)とも思いますよね。 ※ただ今作は個人的には、描写の物理的な強度はホラー・スリラーといったレベルでもなくて、あくまでサイコ(サイコロジカル)サスペンスと言うべき範囲に在る…という表現が一番しっくり来るトコロではありますが。 この通り、かなり手堅く面白く観れたという感触はチャンと在るのですが、前述どおり(このジャンルのヤツとしては)またかなりマイルドだともゆーか、その意味では少なからず物足りないとゆーか「お手軽に」済ませてるな…という感覚も(更に強めに)在ったのですよね。特に、サイコロジカル・サスペンスとして(ホラーよりは)多少オツで繊細な不安の感情なんぞを楽しんでゆこうとするのならば、ある面ではストーリーの据え付けからしてチョイと雑だな、と。例えば、冒頭からしてその母と娘の心理的な関係性=支配構造みたいなモノの説明が個人的には軽すぎると思ったのですよ⇒だから、その後の起承の「承」にあたる(娘が疑念を抱き始める)シーンで、彼女は何故、母がいつもと違う薬を買ってきて・でソレに自分のじゃなくて母の名前が書いてあった…てダケであんなにアクティブに猜疑心を全開に蠢き始めるのか…とかが(少なくともその場では)頭に入って来辛いのです。そんなトコロも含めて、もう少し緻密に登場人物の感情を積み上げて・かつもう少しじっくりと(=尺も使って)居心地の悪さも際立たせて呉れていた方が、サイコ・サスペンスとしてなら私はより好きに為れたかと思いますね(重ねて、このポップな感じも決して悪くはない=楽しめないなんてコトもない、というトコロではあるのですケドも)。 しかし……その意味でゆーともう一点ダケ、終盤に明かされるもう一つの仕掛け(=母と娘の「本当の関係」に係るモノ)については、コレもハッキリと私の好みではなかったのですよね。そりゃ、コッチの方が話が確実に「単純になる(好くも悪くも)」とは思うのですケドも……重ね重ね、ソレ自体は本当に「好い意味」でもある、とは(コレも)ハッキリと言及はしておきます⇒確かにやっぱポップで・かつ絶対に観易くは為る…と思うので娯楽や暇潰しに使うんだったら全然好いんじゃないかな、とは。。[インターネット(字幕)] 6点(2023-11-22 23:52:57)《改行有》

108.  リコリス・ピザ 《ネタバレ》 ラストまで何とか付いてゆけたのなら、そこら辺に関しては十分にソレっぽく終わるので、立派に青春恋愛映画として観終われる作品、だとは思うのです…が個人的には正直、途中は随分と長いコト「コレ何の映画なんだろう?」と思ってややシラ~~っと観てましたよね。平凡で在り来りな人々の青春恋愛模様…と言いつつ、肝心な主役の2人が何処も彼処もとにかく「変わった」子達なのですよね⇒言わずもがな、かなり高度に「美男美女じゃないコト」も含め。だから、まず最初に「何でコイツ等はこーいうキャラなの?」てトコロがまるで腑に落ちてゆかないのと、その後も展開運びは終始ごく漫然とフラフラしっ放し…みたいな感じでして、結論としては別に全然つまらなくはないとも思うのですケド、同時にやっぱ(この内容でこの尺は)ちょっと長いよな…と思わざるを得ない感じでもありますのよね。 更にごく個人的にはもう一つ、例えば(私の好きな)ロマンポルノでも偶にこーいう「漫ろな」青春の愛の話って(ワリと結構)在るのですケド、なんつってもソッチはチョコチョコ入る「濡れ場」とゆーのがしっかり間を持たせて居たんだなあ…と思うのですよね。だから、翻って今作は結局(2人の年齢差的に)そーいう描写が全く入れられない=コンプラ的に不可!とゆーのが、そのちょっと長い=冗長っていう印象に見事に繋がってしまっていたのかもな…な~んて(ソコは、思春期ならば…否、ならばこそだ!と)。重ね重ね、今作はあくまで”青春”恋愛映画ではありますが、ソレでも「性愛描写の描かれない恋愛映画なんぞ中身の入ってないシュークリームだ」てのは、いつかどっかで聞いた言葉として想起されるトコロではあります(このサイトで誰かが書いてらしたのを読んだよーな気も…)。[インターネット(字幕)] 5点(2023-11-22 12:27:36)《改行有》

109.  陸軍中野学校 《ネタバレ》 中々面白いですねコレ。たぶん『007』に影響されたシリーズなんだろ~な~とは思えども、モノクロ作品なのでもっと前の映画?と思ったら全然そんなコトなかった…のですよね⇒でも、逆に戦前ぽくて雰囲気出てたんじゃねーの?と思ったりなんかもしました。また、スパイ映画としては技術的にも&スパイの内面的にも当然の如く超レトロ(聞こえは悪いですがある種「前時代的」)とゆーか、ラストなんか特に(中野学校卒業に際して)宴会で酒吞んでスパイが皆で高歌放吟してる!のなんかは「盗聴器とか無い時代だから…」と思ったりもしたのですね。前述どおり、スパイのテクみたいなモノも総じて属人的とゆーか(今で言うなら)ソーシャルエンジニアリングみたいなアナログなヤツが主流で、そこは再び、アイテム&ハイテク(&筋肉)頼みのキョウビのスパイとは一味違って面白かったですね。 加えて、邦画のスパイものとして彼らのキャラそのものとゆーか、何つーか実に「日本人ぽい」スパイが揃ってたな…と思ったのですよね。見た目もそーだし・みんな生真面目なのもそーだし、中でも主役の市川雷蔵さんはマジでフツーのサラリーマンにしか見えない…のですケド、ラストでは実に冷酷な「心の無い」スパイに成り果てて物語は次作に続いてゆく…という。そこなんかも、結局最後まで全く感情を見せないという(雷蔵さんに関する)演出自体が、ちょっと洋画では考えられないかな…とも思いましたよね。重ねて、その部分を見せつけるシナリオ全体の構成について、やや「出来すぎ」な感が在るのも確かですが、それでもまずまず好く出来ていた・効果的だったのではねーかと思いました。後続作も楽しみです。[DVD(邦画)] 7点(2023-11-21 13:40:32)《改行有》

110.  逆転のトライアングル 《ネタバレ》 極めて非常に、人間性のほぼ総てに対してごくシニカルな映画でありますね。邦題は原題からちょっと変えて「逆転」となっているのですが(原題は直訳すると多分『悲しみのトライアングル』かな?)観ると確かに、人間社会における有形無形の様々な「相対するナニか」を描いておいて⇒それらが「逆転」してゆくサマをブラックなコメディに仕上げた(煮詰めた)作品の様に思えます。相対する…とゆーのはそれこそ、女と男とか・金持ちと貧乏人とか・支配者と被支配者(=強者と弱者)とか、なのですが、これも突き詰めると「善と悪」って最も根本的な二項対立に帰着してゆく様にも(やっぱり)見えてくるのです(=要は「神と悪魔」という、この世界の最も原始的な解釈だ…な~んて)。んで、前述どおり今作は結局、それを何処かしらで一切合財「引っ繰り返す」作品なのですよね⇒だから必然的に、最初は少しは善人であっても最終的には(何らかは or 幾分は)全員悪人…みたいなコトになっちゃってるのでありまして、ですね。。 個人的には、そーいうのマジでホントに大っ嫌いなのですよね(⇒殊に、それダケ言って終わっちゃってるトコロがもう…)。「人間なんて皆こんなモン」てコトなのでしょーケド⇒そんなんオマエに言われんでも(誰でも)薄々気付いてるわ!とゆーのと、ままズバリ「で?(怒)」とゆーのと、あと一つ、やっぱキョウビ「二項対立」なんてモ~流行るワケねージャンか!てェのも結構強力に思ってるトコロなのでありましてですね。。(世の中スパッと正義と悪に割り切れるなら誰も苦労なんかしねーよ!と。。)再度、こーいう「人間(人間の世界)」に絶望してる”ダケ”の映画とゆーのは、私はハッキリ嫌いだと言いたいのです。以上。[DVD(字幕)] 4点(2023-11-20 22:11:34)《改行有》

111.  死霊館のシスター 呪いの秘密 《ネタバレ》 うーん…まずは、好くも悪くも非常に「前作どおり」とゆーか、かなり薄暗いトコロに(突然)ヴァラクが出て来る…のゴリ押しの恐怖描写も前作のまんまだし、かなりシンプルなシナリオ(+最終的な「倒し方」)もそ~んな感じだし、舞台が修道院ぽいナニかなのもそーだし、前述どおり好く言えば(ある種)在り来り・セルフリメイク的な故に手堅い、悪く言えばモ~「こんな続編、ワザワザつくる必要あった?」みたいなトコロがいちばんメインの感想ですかね。ちょっと調べると案の定、前作って相っ当に大ヒットしてたみたいなんすよね。その意味では確かに一つ、タイッサちゃんはやっぱ可愛いし・でまたホラーにもな~んかハマるんですよね(⇒お姉ちゃんも含めてこの姉妹って、一見そーいう風にも見えないんだケド何故かミョ~にホラーと調和するよーな気が…)。だから多分、可及的速やかにさっさと撮りたかった続編なんだケドも、アイデア出て来なかったからモ~力押しで…みたいな感じかな…な~んて邪推したりもして、ですね。 結論、極めて非常に迷ったのが正直なトコロですが、いったん前作と同じ評価にしちゃおうかと思います。ただ、打ち明けておくなら、迷ったのはもう一点下げるかどーか、というトコロなのが事実ではありますね。やはり、ワリとスグにサブスクに出て来そうな感じでもあるので、それを待ってから暇潰しに…位な期待感で宜しいのではねーかと。[インターネット(字幕)] 5点(2023-11-19 22:39:08)《改行有》

112.  マーベルズ 《ネタバレ》 うーん…確かに微妙……それでも、全体的に雰囲気・見てくれがかなり「風変わり」であるコト自体は、オーソドックス・在り来りであるコトよりは(この期に及んでは)好しとも思うのですね。ミズ・マーベル役の女優さんとかも、確かにヒーロー映画としては異色の配役だとも思うし、そのコト自体は(あくまで個人的には)ポジティブに捉えたいと思うのですし。あと個別の場面だと、アラドナ到着時の例のシーンとかもちょっとインド映画みたい!なんて楽しく観れたりもしましたよ。それに、アクション的なキモである「入れ替り」設定とかも(その設定が導入される原理は確かにまたしっくり来ないモノではあれど)実際にそれを活かしたハイテンポなアクションの出来とかは決して悪くなかったとも思うのですね(クライマックスとかワリと好かったのでは…と⇒尺は短くてチョイ物足りない感じでは在りましたが…) ただ、見てくれは確かにそー在れど、お話の内容自体は(かなり絶望的に)また在り来りだった…とも思いますし、むしろ今作のそれってだいぶ好い加減+分り辛い・入って来辛い・疑問だらけの代物だったとも思うのですよね。一点だけ指摘するならば、まずはほぼほぼオーラスまで、お気楽ムードとシリアスムードの混ぜこぜが如何せん心地好くなかったのですよね。少なくとも私は(そのラストまでは)たぶん惑星二つ滅びてるよね?と思ってちょいブルーで観てましたし、その一方でなんかアホみたいなギャグみたいなシーンも多いのでそこはハッキリ「ナンじゃこりゃ?」と思って白けてましたよ。んで重ね重ね、最後まで観てるとそーいうのが実は別に大したコトじゃなかった…て、そこでもう一発「ナンじゃこりゃ?」ですよ⇒ハラの太陽を復活させる件とて、出来ると知らなかったって設定なんでしょーケド結果的にノーリスクで出来んなら最初からそーせいよ!と…(殊に、多少なりとも罪の意識があんのなら…) あとはとにかくコレに触れずば終われまい…とゆーのが、直接の前作は無論・ドラマとかも観てから望まないといけないのか…という最重要事項・注意点ですよね。率直に、序盤はかなり(その辺の未視聴者を)置いてけぼりにする感じが強いな…とも思いましたが、中盤以降はごく肝心なトコロは台詞に入れて説明してくれてるのかな?という感じでもありました(⇒私も最近のマーベルは、鑑賞直前に前作のWikiぐらいは見てから入る様にしてます)。とは言え、やっぱしその辺をチャンと「おさらい」してないとどーにもこーにもキビシイ…という感じではありますし、かつそれを完璧に達成・コンプリートしてたとしても(今作自体が)別にそんな劇的に面白くもならねーだろうな…て出来なのもまた確かだと思うのですね。だから、今後も正直あまりそーするモチベーションは湧いて来ない(ナンなら「より」来なくなった)という感じではありますかね。[映画館(字幕)] 5点(2023-11-16 22:18:22)《改行有》

113.  海上48hours-悪夢のバカンス- 《ネタバレ》 邦題は『海底47m』を利用したモノでしょーが、系統としては完全に『ロスト・バケーション』の方に近いサメ映画ですね。序盤の展開が典型的なアメリカン・ホラーぽいコトも含めて、サメ映画としては『ロスト・バケーション』より寧ろ更にシンプルで分かり易い…とすら言える様な超・オーソドックスな方の作品かとも思われます。だから正直、オリジナリティやアイデアとゆーのは残念ながら見当たらない…という感じではありますが、逆に(サメ映画としては)ごく非常に鉄板な展開に終始してゆくので、コンパクトな尺も含めて暇潰しになら全く完全に十二分、という作品にも思えました。暇・かつ手頃にタダで観れるという状況なら完全に有用なヤツかな、と。 いちおう、たぶんワリとかなりの低予算映画にも見えては居りまして、CGとか役者の演技とかは率直に大したレベルではありません。あと、展開運びもテンポは悪くなく・かつ致命的と言えるホドの穴は無いとも思いますが、それでもツッコミどころ自体はまずまず豊富だとも言えますかね。ソコを念入りに考慮すると、これ位の評価が妥当かな~て感じではありますね。[DVD(字幕)] 5点(2023-11-12 18:16:28)《改行有》

114.  マッドゴッド 《ネタバレ》 30年間温め続けていた企画とのコトですが、奇しくも本邦では直近の『JUNK HEAD』とかなり近い質感・ルックスに為ってしまってるのも確かですね。ただ比べると、映像面では正直コッチが圧倒的⇔でもコッチはストーリーが基本的には無いのでフツーに映画として観れるのは確実にアッチ…て感じかも知れませんかね。映像は、必ずしもストップモーションアニメ一辺倒というワケでもなく、通常の実写に加えて多少はその他の特撮シーンも含まれている様に思えました(CGも、たぶん多少は使ってるのではねーかと思いましたが)。しかし如何せん、前述どおりストーリーが相当に曖昧でほぼ伝わらないので、全体としてはかなりアヴァンギャルドなアート系 or 実験映画といった風情で、だから(人に依って)好みは分かれる…としか言い様が無いって感じでもありますね。重ね重ね、映像の出来は諸々とごく高度だと思いますので、グロ・スプラッタ・ダークなファンタジーがお好みという方には十分にオススメできます(尺も短い≒長すぎるというコトは絶対にない、と思いますし)。[DVD(字幕)] 6点(2023-11-12 10:44:35)

115.  ダントン 《ネタバレ》 この『ダントン』という映画が在る一方で、どう探しても『ロベスピエール』という映画は無いよーで…とは言え、今作でもそのロベスピエールの苦悩もしっかりと描き込まれては居たり…と、作品としても善悪や敵味方のシンプルな二項対立を描くモノには決してなって居ないですし、当然の如くそれは時代考証としても+普遍的なこの事象の解釈としても正しいのだと思います。今作を観てもやはり、フランス革命とゆーのは私には、その後の歴史の中で同じ様なコトが散々繰り返されたのも含めて「こーなるしかない」歴史的必然だった様に思えるのですよね。だからその意味では、まず総てが「無駄では無かった」とも思うのですし、むしろ我々はその成果に「タダ乗りしている」側だ、ともずっと思っているのです(未だに)。この騒ぎから程無く、ロベスピエール一派もまた滅びて革命は一旦の終わりを迎える…のでしょうが、そこまでは描かずに(極度の不穏さを以て)それを暗示して終わる…とゆーのも、洒落ていて(単体の映画としても)より効果的だったと思いますし、また高度に暗示的であるが故にある種「未来予知的」だという意味でも好い演出だったと思うのですね。非常に見応えの在る、優れた映画だったと思います。 しかし、それでも尚、ワイダ監督がロベスピエールよりもダントンの側に共感を惹き付けられていたコトの理由とゆーのは、繰り返された歴史的既視感に対する共鳴と同義だったのか…とは少し考えてしまいますね。あくまで私の個人的な解釈としては、成就しなかった革命の「普遍的な末路」とゆーのが、この映画の結末=ダントン粛清に凝縮しているのではねーかな、なんて思ったりもします。要は、大きな意味での「味方」を殺し始めたらモ~終いだ…というコトですよね。だから、我々としても、もし敵が同士討ちとか始めたら、喜ばしいと思うよりはちょっとヤバいと思った方が好いのかも知れませんね⇒味方を味方とも思えなくなってるヤツってのは、敵のコトなど人間だとすら(多分)思ってないですよ、と。[DVD(字幕)] 8点(2023-11-11 11:16:12)《改行有》

116.  ゴジラ-1.0 《ネタバレ》 記憶に新しい監督の『ユア・ストーリー』も、私自身は途中まではかなり楽しんで観れていたのですが、最後の最後に妙な捻りを入れるから台無しに…という感じだったのですよね。んで、今作もそもそもタイトルの『-1.0』がどーにもその手の(余計な)捻りにも最初から見えてしまってたので、正直言って鑑賞意欲がイマイチ湧かなかったのです…が観てみると思いの外非常に楽しめました。娯楽作として、ドラマ部分はごくベタだったと思いますが、それも含めて全体としてごく非常に手堅く・かつ好く纏まった作品だったと思います(怪獣映画としても)。その怪獣映画としての側面においては、特に『シン・ゴジラ』でも根幹であった(+何なら初代ゴジラから受け継ぐ「原点」とも言える)戦争の象徴=人類の敵としてのゴジラをどうやって倒すか、というコンセプトの部分はまたそのまま使って⇒それでもその倒し方&状況設定の部分に更にユニークなアイデアも十分に積めていたと思いましたし、加えて怪獣映画としてのビジュアルの部分が邦画としてこれ以上無い位に好く出来ていた・迫力満載だった、というコトで、重ね重ね楽しくハラハラと観終われました。是非大スクリーンの映画館でどーぞ。 評点自体は、それでも『シン・ゴジラ』よりは一点下げてまして、理由の一つは超・単純に私自身があの「庵野節」がごく好みだというトコロの個人的嗜好の問題ですね。もう一つは、娯楽映画的な観易くハイ・クオリティな質感の映像が出来ていたとは思うのですが、一方でやや小綺麗すぎてリアリティに欠ける部分があって、コレだとちょっと(怪獣映画としては好いケド)戦争映画には見えない…と思ったのですね⇒その上で、内容的に戦争映画側にかなり深く足を突っ込んでいる感じだったのでそれがちょっと違和感に…というコトです。そこを踏まえてのこの点数としてます。 ※蛇足:とは言え、書くかどうか迷いましたがもう一つダケ、上記のとおり私も今作、途中からは完全に娯楽映画として観るコトに徹して居たので敢えて気にしない様にもしていたのですケド、それでもやはり描かれる最大の「テーマ」に関しては、正直あまりしっくり来なかったのですよね。生き残るのが何より大事、とゆーて、一つの考え方として別にそこに異論はありませんが、それでも今回はかなり高度に「たまたま」生き残るコトが出来たダケであって、だから今作はそれを「結果で語ってる」様にしか私には見えんのです。私は、それは「理念」ではなくて「綺麗事」だと、どーしてもそう思ってしまうのでありますね。[映画館(邦画)] 7点(2023-11-07 12:22:57)(良:1票) 《改行有》

117.  ピンクカット 太く愛して深く愛して 《ネタバレ》 長編映画デビューしたばっかの森田芳光監督が、2作だけ撮ったというロマンポルノの後の方…ですかね(しかも『の・ようなもの』と『家族ゲーム』の間に撮ったって!)。とは言えこの『ピンクカット』てのは、要はエロ理髪店!みたいなコトでして、根本的にはおふざけコメディ・ポルノの方…って系統のロマンポルノでもありますかね。でも、最初は確かにごくチャランポランな感じなのですが、最後まで観ると全く中身が無いってヤツでも決してなくって、若者の生き辛さを(軽めに)体現する寺島まゆみちゃん&伊藤克信くんがいつしか共鳴して恋に落ちて⇒そのままハッピーエンドに雪崩れ込む…みたいな流れは十分に青春ものラブストーリーとして観るコトの出来るモノではありますかね(+監督のユニークな個性も大いに感じられる)。個人的には、尻上りに段々楽しくなっていった…という感覚で観終われて好かったです。 もう一つ、今作は中々どーして女優さんの質が相当に高いと思ったのですね(選り取り見取り)。監督の一作目の方も今回観たのですが、どっちにしろハタチ前後のかなり若い女優さんばっか使ってんな(しかもそのうち一人とはどーにかなっちゃったとかナンとか…この野郎……)という印象なのです、が今作だとまず主役の寺島まゆみさんが相当に可愛い(ルックスのみならず仕草や表情のつくり方が愛嬌全開で超・可愛い)ですし、このコは元々知ってたのですが山口千枝さん(エロ床屋の店員)も似た様なガーリーな感じで可愛い(寺島さんとは打って変わってちょっとやさぐれた翳のある感じがまた可愛い)ですし、渡辺良子さんも(コッチも店員⇒トルコ嬢)この方は『くいこみ海女 乱れ貝』て作品で既に拝見してましたがスーパースタイル好い+ウルトラ美乳で極・眼福でしたし、更にもう一人、今作がロマンポルノデビューって「ポルノ界の百恵ちゃん」こと井上麻衣さんも、噂に違わぬ美貌(確かに似てる)+喋り方なんかも絶妙にマロくってまた素晴らしかったと思うのですね。ポルノシーンの内容自体はライトな方かとは思いますが、ソコも含めて好く纏まってるし楽しいし程好くエッチいし…で結論的には完全なる良作かと。機会が在れば。[DVD(邦画)] 6点(2023-11-05 00:21:24)《改行有》

118.  怪人マブゼ博士(1933) 《ネタバレ》 大作『ドクトル・マブゼ』の続編として製作されたモノの、政権を掌握した直後のナチス(のゲッベルス)に危険思想を孕む作品と見做されて上映禁止処分となった、てなコトですね。このコトもあってか後にラング自身は、今作にはナチス批判の意図をも込めたのだ…と言っているらしーのですがコレは多分後付けだろう…とゆーのも(また映画史家からは)言及されているトコロのよーです。私はとにかく第一作『ドクトル・マブゼ』を観れてないのでソコはナンとも言い難いかも知れない…とも思いつつ、今作はやはり、根本的にはごく娯楽映画的な方にハイ・クオリティな方のサスペンス・スリラーの傑作…だとは思うのですね(⇒オーラスのカーチェイスや、あと工場爆破シーンなんか最早オーパーツに近い出来ですよね!と)。しかし、ソレでも随所に垣間見える(時代的に不相応にも思える)ごく猟奇的でグロテスクな恐るべき要素とゆーのが、物語の内容を超える(=もっともっと本質的な)スリルやホラーを感じさせてくれる…とも同時に思ったりするのですよ。 その恐ろしさの根源てのは、やはりこの時代のドイツ社会自体が孕む歪み・捻れなのかな…とも(どーしたって)思ってしまうのです。ドイツ表現主義の作品として『吸血鬼ノスフェラトゥ』や『カリガリ博士』の印象を継承してるからなのかも知れませんが、所ドコロに登場する精神を錯乱させた登場人物達の有様とてまた社会病理としての種々の「狂気」の顕れである様にも思えますし、その中でマブゼ博士が唱える「テロルへの信奉」とゆーのもまた、「力」のみに頼らざるを得ない様な=そーしなければ生き抜けないという様な道理や倫理が用を成さない壊れた社会を映し出した結果…という様にも見えるのですね。で本作はまたまた、そーいうモノの象徴としてのマブゼ博士に対して善なる力=(本作においては)警察機構が完全なる勝利を収めて終わってゆく…という様にはどーにも見えないのも確かだと思うのですよね(⇒ソコは、同時代付近のアメリカ映画なんかと比べるとコレもやや異色だな…とも)。ナチスが検閲して改変してれば好かった…とゆーコトでは全くないのではありますケド、その辺も含めて個人的にはやっぱかなり「怖い・不気味な」映画だって印象がどーにも強く在り続けてます(映画自体の内容のスリルなんぞより余程…)。[DVD(字幕)] 8点(2023-11-04 17:57:53)《改行有》

119.  博奕打ち 総長賭博 《ネタバレ》 いや~、コレは確かに好く出来てる…95分の映画で、今作より好く出来てる脚本てェのはちょっと他に思い付かないな…… 三島由紀夫がギリシア悲劇の如し…と評したらしいですが、確かに登場人物の行動原理ってのは何れもごく非常に古めかしいのですよね。中盤の桜町弘子や三上真一郎が特にそんな感じだと思うのですが、そんなトコロで命まで張らんでもエーやろ!とゆーのが(現代では)ややもすると「愚かさ」にも見えて来るのかも知れない…とは、私も確かにそう感じるのです。でも、コレは恐らく彼らの中で「自分の命」とゆーのが(当世とは比較できない程に)限り無く軽く、翻って逆に「筋を通す」とゆーコトが地球と同じ位に重い…という、この点こそが私には今作で最も「古典的」で、かつ「古典的悲劇的」なコトだと思われたのですよね。日本のこの時代のヤクザの世界こそ、そーいった古典的悲劇的「価値観」を描くのに実は打って付けだった…というコトそのモノが今作における一番重要な発見だったのではねーかな、と。そして、例え悪人=筋の通らない連中が非業の死を遂げてもソレは悲劇にはならないのもまた確かで、他方、作中で悲劇的に死んでゆく者達には何らか精神的な「負い目」が皆キッチリ用意されている、その意味では彼らは総じて「筋が通っている」人達なのだから、その彼らが揃って虚しく死んでゆくこの物語は立派に悲劇なのだ、と⇒若山富三郎はおろか名和宏すらも(結果的には)筋を通して死んでゆく…とゆーのは、構成としてこの上無く美しいな…と。 唯2つダケ、私が今作で批判しても好さそうかな…と思ったのは、一つは余りにも脚本の完成度が高すぎる故に(特に終盤が)逆に「出来すぎ」になってしまっている…という(どーしよーもない)部分ですかね。あくまで個人的な感覚ですがその終盤は、少なくとも曽根晴美と三上真一郎の殺し合いはオミットしても好く、あと寧ろ藤純子が湯ヶ島に来ちゃうのも少しやり過ぎだったかもな…と思いましたかね。まあ、どっちのシーンも単体での出来はまた素晴らしいし、かつ藤純子のシーンはオーラスのキメ台詞にも見事に掛けて来てるのだから(どっちも)ウマくやれてない、なんてコトは微塵もない⇒だから却って私のこの指摘の方こそが蛇足と言うべきヤツ…だとも(自分でも)思ったりはしてしまいますケド。。 もう一つ、今作はまた余りにもその任侠の任侠たる精神性を描き抜くという「非・娯楽的」な要素が強すぎて、娯楽映画としての任侠ものには(多分)なってないと思うのですよね。確かに、このジャンルでは頭抜けた傑作だと思いますし、多少この手の(単なる勧善懲悪ではない)作品の比率が増えていたとしても全然好かったとも思うものの、ソレでもこーいうヤツばっかだったらちょっと皆疲れちゃっただろーな、なんて思ったりもして…あくまで私個人としては、娯楽映画としての任侠映画の方が好みっちゃあ好みではありますかね(⇒ソコのバランスはワリと重視したい)。[インターネット(邦画)] 9点(2023-11-03 11:30:27)《改行有》

120.  秘密の森の、その向こう 《ネタバレ》 セリーヌ・シアマ監督の新作で、尺は72分なのですが、どちらかとゆーとゆったりテンポ+内容のワリにはたぶん長い方…なので実質的には中編 or 短編といって好い作品かと思います。また、シナリオ的には完全にワンアイデア…て感じの(軽めの)ファンタジーみたいなヤツなので、実際の展開運びにより面白みが沢山在るとゆーよりは率直に子役二人の演技の面白さに見ドコロを探した方が好さそうかな…とも。設定の上からもごく適切に外見がソックリな二人なのですが、実際は姉妹だそーですね。すると、ソレにしては(⇒元々関係性があるトコロを作中では「上書き」して演技してる、と言われると尚更に)中々お芝居が達者だったと思うのですよね。ストーリーの本線からは多少逸れる遊びのシーンの方だとは思うのですが、作中で(作中劇的に)小芝居をするシーンなんかが実に微笑ましくて好かったと思います。結論、確実に小品ではありますが、そーいうヤツとしては十二分に好く出来ている作品かなと。サックリ観れますし、暇なら是非。[インターネット(字幕)] 6点(2023-11-03 00:19:08)

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