みんなのシネマレビュー |
|
1321. ネイバーズ(2014) 《ネタバレ》 赤ちゃんは問答無用でかわいい。でも出てくる人たちは変な人たちばかりなので誰を応援していいものやら。 騒ぎたい若者達。静かにしてほしい子育て夫婦。この両者のご近所バトル。シンプルな構図でわかりやすいプロット。でも多彩な演出で飽きさせない。お互いの嫌がらせや妨害工作があの手この手で行われ、飽きることはありません。 ドタバタコメディの基本を忠実におさえた手堅い良作。続編が作られるのもわかる気がします。 ただねえ、エアバッグのイタズラを赤ちゃんがいる家に仕掛けるのはドン引きです。それはやっちゃだめでしょう。命に関わります。あくまで『若者』VS『夫婦』の構図に限定しないと。そこは守らないと笑えなくなっちゃいますよ。 馬鹿な若者たちが、一生懸命働く社会人、子育て世帯に迷惑をかけるのは許せません。でもね、この夫婦がいまいち応援したくなるような人物に描かれていないのが問題。もっとくそ真面目な夫婦のほうが、過激な妨害工作とのギャップも生まれてより面白かったと思うんですけどね。例えばマックが凄く仕事も頑張るし子育ても手伝うような立派な社会人であれば、もっと感情移入できた気がします。 前半は若者たちが一枚上手でフラストレーションがたまります。それに対し夫婦も反撃を試みますが、その成果がちょっと弱い。若者達のクラブをあと1ストライクで退学という保護観察状態まで追い込みますが、それも結果論ですからね。ですからたまったフラストレーションを払拭するほどのカタルシスが得られないわけです。 まあでも一番はやはりエアバッグ。ちょっと人として許せなかったので、最後まで飽きはしませんでしたがはまることもありませんでした。[DVD(字幕)] 6点(2020-06-28 15:30:17)(良:1票) 《改行有》 1322. シャーロック・ホームズ(2009) 《ネタバレ》 ちょっとなめてました。わかりにくいのか、小難しいのか、状況把握と人物把握に手間取りました。ですので、最初のうちはあまり楽しめず。本当に人物把握するだけでも大変。私の知力の問題? ロバート・ダウニー・Jrとレイチェル・マクアダムスが好きなので、この二人がルパンと不二子みたいな関係で楽しませてくれるのは良かった。もちろんワトソン君も良い。イメージとは違いましたが。イケメンだし、なんか強いし、ホームズに強く出るし。まあホームズはホームズで途中からどっかの社長にしか見えませんでしたが。 シャーロック・ホームズが『相手の動きを何手も先まで読んで、その読み通りの超人的アクションで相手を制圧』なるほど、頭脳とアクションの融合。今回はそーゆーノリでいくわけですね。 と思ったら、途中からそーゆーノリが減っちゃって、アクションでは防戦一方。どーにもホームズの強さが一定に保たれていなくて、なんかもやもやします。 で、説明不足なのか私の理解力が足りないのかわかりませんが、途中途中で、ホームズ達が何を目的に動いているのかわからなくなるときがあります。状況把握しきれなかったことが、この映画にのめりこめなかった一因か。 なので、個人的には最後の種明かしは助かりました。ホームズが1つ1つ丁寧に説明してくれるんです。少しすっきり。だけどその種明かし、爽快な驚きにまでは結びついていないのがもう一歩って感じです。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-06-27 11:55:23)(良:1票) 《改行有》 1323. 消されたヘッドライン 《ネタバレ》 まずはラッセル・クロウの思い切ったイメチェンに最初こそ戸惑います。しばらくすると慣れますが・・・・ そしてレイチェル・マクアダムス。大好きです。かわいいだけでなく、芯の強さを感じさせる演技が好き。良い女優さんになったものです。最初の頃こそ、ラブコメによく出ていた印象がありますが、この頃になるとサスペンス系にもちらほら。『パニック・フライト』とか。サスペンス系に起用されるのもちょっとわかる気がします。 で、この作品、面白いのですが、ついていくのはまあまあ大変。ポイントコープ社、スパイとしてソニアをスティーヴンのもとに送り込む。手引きしたのはファーガス議員。で、ソニアとスティーヴンは不倫関係。それはポイントコープ社としても想定していなかったかもしんないけど、チャーンス。邪魔なやつをつぶせるぜー。いやいや、そうはさせまいと、スティーヴンに恩がありポイントコープ社に怒っているビンガムが、まずは証拠隠滅に黒人少年を殺害。目撃者のピザ屋も殺害。ついでに元凶となったソニアも殺害。とにかく邪魔な人間は殺しまくる暴走ぶり。おそらくだけど、スティーブンにはビンガムのこの行動は予定外だったのではないかな。焦るスティーブン。失脚どころの話ではない。ブタ箱行きになってしまう。そこで一発逆転の策を思いつく。『全部ポイントコープのせいにしちゃえばいいんじゃね?自分が疑われることもなくなるし、ポイントコープ社もつぶせるし、一石二鳥じゃんか。そのためには・・・そうだ、マスコミを利用しよう。ちょうどアイツが新聞記者やってんじゃん。アイツに全部ポイントコープの仕業でしたって書かせて一件落着っしょ。』とまあ多分こーゆーことなんでしょうけど、あまりに浅はかすぎやしませんか。 真相がわかってもスッキリとはしない映画でした。 それ以前に、『いや、本当に理解できているのか、自分?』という一抹の不安を感じます。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-06-22 02:49:56)(良:1票) 《改行有》 1324. キャプテン・マーベル 《ネタバレ》 誰にでも変身できるスクラル人。その能力を駆使した地球での攻防。これが個人的には一番面白かった。 また、地球に降り立った後の、キャロルとニック・フューリーとのちょっとずれたコミュニケーションが面白い。二人の出会いのシーンなんか完璧。アクションとコメディとの融合がばっちりきまっています。 その一方で、シリアスパートは面白みに欠けます。『正義の味方』と『侵略者』、それが実は逆だった。その真相がサプライズにつながっていないのは問題かもしれません。『侵略者と思っていたスクラル人たちは実は難民だった』それをもう少し言葉での説明ではなく、劇的な演出で見せてくれていたら、感動やカタルシスを生み出したのかもしれません。 『主人公が圧倒的に強い』というシチュエーションは結構好き。圧倒的なパワーで蹴散らしてくれるだけでテンションが上がります。で、まあ本来はそのはずなんですが、今作の覚醒キャロルにはなぜかそこまで魅力を感じず。なぜでしょう。あまりにも唐突すぎたためかもしれません。それに、キャロルが覚醒するのも結局自分の気持ち次第っていうのがなんかね。 あとはスケールの小ささかな。舞台が地球にはなるものの、地球との関連性は低く、プライベートなストーリーに終始。なんかスケールちっちゃくないですか?やはり気持ちが高揚する瞬間ってのは、ヒーローが人々を助ける瞬間や、人々のために闘う瞬間だと思うのです。この作品にはそれが足りなかったように思えます。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-06-21 19:13:32)(良:1票) 《改行有》 1325. マイ・ファニー・レディ 《ネタバレ》 イザベラのサクセスストーリーとして見れば、間違いなくこれは『アリ』なんですけど、アーノルドの立場でみると、なんとも言い難い結末。 アーノルドの奥さんデルタ。最初は良い奥さんであり、良き仕事のパートナーだと思っていたのですが、そんな彼女の印象は一変。旦那の浮気は許さんが、自分はセスのところへ行っちゃう無節操ぶり。旦那が他の女性と関係を持つのはだめだけど、自分は良いってか。しかも、コールガールを呼んでいたセスにまでキレるのは意味がわかりません。昔セスを振って今の旦那とくっついたんでしょ?セスが誰と何をしようが、あんたからとやかく言われる筋合いはないよ。 これだったらアーノルドのほうがまだまし。確かに彼は家族がいる身で、風俗を利用した。それは決して褒められるべきではないでしょう。ですがそれ以外に非があるだろうか。彼と出会った女性達は、みな彼からの『言葉』と『出資』で成功し、それを感謝しています。しかもその成功に対する見返りすら彼は求めません。 私は、この映画で一番まともだったのはアーノルドとジョシュだったのではないかとさえ思えるのです。 その二人が一番割を食っている。そのオチのつけ方がどーにも気に入りません。 デルタだけではなく、カウンセラーの女も正直嫌いです。自分本位。自分勝手。二人に共通するのは『人の話を全く聞かない。』このカウンセラーとセスが結ばれてうまくいっているってのは笑い話なのですか?これがコメディなんですか?自分にはさっぱり笑えない理不尽さだったのですけど。私はこのカウンセラーにも、判事と同じくらい不幸になってほしかった。 プロセスは結構楽しめたのに、全体的にこんな結末で残念です。[DVD(字幕)] 6点(2020-06-07 03:57:10)《改行有》 1326. ウルヴァリン:SAMURAI 《ネタバレ》 これだけがっつり日本が舞台なのに、製作に日本が全然からんでいないっていうのが不思議な感じです。そうできない業界やお役所や法律の問題でもあるのでしょうか。日本を舞台にした映画製作のハードルが高い結果、間違えた日本の描写しか出来ない現状であれば、日本側にも責任の一端はあるのでしょう。 それでもねぇ、日本の役者さんをもっと起用することはできると思うのですが。日本人じゃない人に日本人役をさせる意味がいまだにわかりません。しかもこのグローバルなご時世に。ウィル・ユン・リー演じる原田はとりあえず黙っててください。あなたが口を開くたび気が散ります。 とびはねる剣道。法事に襲撃するヤクザ。まあ、日本のことを知らないとこうなりますよね。かと思えば、ごはんにさした箸は注意するし。『ワタシ、ニホンノ、コーユーブンカシッテマスヨー』って自慢されているみたいです。 シリーズ中最もミュータントが少ないのが物足りないです。こりゃあ評価が低いのもうなずけます。スピン・オフ作品とはいえ、出てくるミュータントがヴァイパーだけじゃあ食い足りなくて当然です。 この作品は『X-MEN』を見せたいわけではないのかも。『ヤクザ』『サムライ』『ニンジャ』『カタナ』と、事前にアメリカ人が見たいものをアンケートにとって、それを順に並べてみました。って感じです。だとしたら『ゲイシャ』もいれなきゃ。ウルヴァリンハマルデムサシボウベンケイミタイダタヨ。時代はどんどん変わるのに、外国とりわけアメリカが日本に求めるイメージって全然変わんないですね。 『新幹線アクション』は面白かったです。そっから先は失速する一方。なにしろウルヴァリン弱い弱い。私がゲーセンで操作していたウルヴァリンは鬼のように強かったんですけどねぇ。 終盤に近づくにつれてアクション面では見所がどんどんなくなって、じゃあストーリーが面白いかっていうとある意味面白いけどそれはファニー的な面白さでありまして。でもなんか怖いものみたさで最後までだらだら見れちゃう感じの作品です。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-06-06 09:02:48)《改行有》 1327. ラッシュ/プライドと友情 《ネタバレ》 そもそもF1に興味ないのに観てしまった自分が悪い。ということを踏まえての感想。 まず興味がないにも関わらず、最後まで見れちゃったので、良い映画なんだろーなと思います。 ただしルールとか、当時のこととか、全然知らないまま見ていますので、本当の意味で楽しめていたのか自信がありません。序盤は正直ちょっと退屈だったし。 主にニキ・ラウダとジェームズ・ハントの二人の人生に焦点を絞ってくれたのはわかりやすかったです。二人の伝記もの、人生ドラマとして親しみやすい構成になっています。また、音楽の使い方、それに伴う演出や盛り上げ方がかなり上手。実際ニキ・ラウダが自分がセットアップしたマシンのタイムを計らせるときにかかる音楽は自然と気分がアガっちゃいます。乗せられてんなーと思います。 実話ものなので仕方がありませんが、悪人はほとんど出てきません。ですので、伝記ものとしての枠を超えるものではありません。また、ファンにとっては変なアレンジはして欲しくないというのが本音でしょう。 ですが変なアレンジをせずとも、実際に起きた出来事がまず凄すぎます。クラッシュして大火傷。そこから奇跡のカムバック。焼けた肺から膿を吸引する描写の凄まじさ。事実を映像化するだけでも凄い映画になっちゃうわけです。 ラウダが終盤の雨天レースで、視界がほとんどきかない中、奥さんの顔を思い出し、レースを途中棄権したのがぐっときます。 ラウダは言います。『死亡率が20%を超えるのは嫌だ』。 私は思います。死亡率20%でも全然嫌なんですけど。F1レーサーはどっか感覚が麻痺しちゃっているんでしょうね。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-05-30 09:15:32)《改行有》 1328. パーフェクト・ゲッタウェイ 《ネタバレ》 不穏な空気。得体の知れない緊張感。それだけで1時間以上ひっぱるのだからたいしたものです。何か起りそうで何も起きないので、40分過ぎたあたりから多少退屈はし始めたのですが。 出会うカップルが怪しいのばかり。 予備知識なしで見たものですから、まずは『お?ヒッチャー系か?』と思います。 その後、もう一組怪しいカップル登場。ぱっと見は好印象。だけどこーゆーやつが怪しいんだよねーってことで、『こっちが真打か!』と確信します。 ですが物語は意外な方向へ。意外というか、反則というか。これをミスリードと言っていいのでしょうか。 これは結構賛否あるみたいでして、実は『会話の内容は成立している』という情報を耳にし、再チャレンジ。いやいや、もう一回見てみましたが、やっぱ二人きりの会話の内容おかしいですって。 ですがその謎を解き明かす人物が。通りすがりの医療従事者。彼は言った。『彼女の瞳孔は正常だけど、お前の瞳孔が開いているのはなぜだ。』 なるほど、クリフの頭の中はお花畑でいっぱいだったわけですね。クリフっていうか、ロッキーね。薬物の乱用で人格が分裂しちゃったって可能性もありますね。 だとしたら何でもアリになっちゃうじゃねーかよ。 とは言え、見ている間は結構面白かったです。[DVD(字幕)] 6点(2020-05-27 13:51:21)(良:1票) 《改行有》 1329. 42~世界を変えた男~ 《ネタバレ》 実話を元にした映画っていうのは、事実を捻じ曲げることができません。 ですので、映画として、どうアレンジし、味付けしていくのかが大切だと思います。 そういった意味ではこの作品、やや薄味すぎるのではないかなと。 ジャッキー・ロビンソンという偉大なメジャーリーガーの伝記としては価値ある作品。 ただ映画の内容は、史上初の黒人メジャーリーガが成功していった事実を淡々と述べただけのものに収まっています。 劇中の障害は差別のみ。描かれる差別は『トイレ』『シャワー』『宿泊拒否』『飛行機』といったオーソドックスなもので、そのひとつひとつが表面的な描写のみです。あとはひたすら『ヤジ』ですね。 ロビンソンを強く差別していたチームメイトはトレード。リッキー会長という最も強力な権力者は味方だし、チームメイトも一部を除いて良い人ばかり。野球だって順調に活躍し、挫折なんてしません。 いや、サクセスストーリーは好きなんですよ。ですがさすがにここまで山場がないと、カタルシスを感じることもないわけです。 かといって事実にない事件を起こすわけにもいかないでしょうし。好きなジャンルではあるんですが、実話ものの限界を感じます。 音楽はすごく良かったです。 『全選手が42のユニフォームを着る日』や『42は全球団において永久欠番』のエピソードは感動しました。それを知ることができただけでも、この映画を見た価値があります。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-05-25 02:37:47)(良:1票) 《改行有》 1330. ダラス・バイヤーズクラブ 《ネタバレ》 実話とは知らずに鑑賞。 エイズが判明。余命30日。エイズ治療薬AZT。まだ臨床実験の段階で処方されず。違法に手に入れるも、薬は効かず病状は悪化。ワラにもすがる思いでメキシコの医師を訪問。免疫機能を向上させる毒性の低い薬。ただし未承認。ウイルス除去はできずとも、病状は緩和。病気を治すのではなく、病気と共に生きていくことを決意。自分を助けてくれた薬の販売を企画。『ダラス・バイヤーズ・クラブ』設立。ロン・ウッドリーフが仕入れてくる未承認の薬を求めて集まる人々。黙っていない国家権力と製薬会社。捜査のメスが入り、摘発・・・。 という膨大なストーリーを2時間に凝縮した本作。更には医師との恋愛、患者仲間でもありビジネスパートナーでもある友人との友情、死別までも盛り込んだ内容。 当然後半になるにつれストーリー展開は駆け足になり、説明不足な部分は出てきます。 実話だから仕方ないのですが、本当に人の命を助けてくれる薬が、FDAと製薬会社の癒着により、臨床実験すらされず、人の命が軽んじられる現実が腹立たしい。しかもその事実を隠し、自分たちは正義だと謳っている病院と製薬会社はタチの悪さを通り越して存在そのものが非人道的。もちろん、この映画で述べられていることを鵜呑みにしたらの話ですが。 勉強になる映画ではありますが、個人的には鑑賞後の後味があまりよろしくないので、好きなタイプの映画ではありません。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-05-21 14:39:15)(良:1票) 《改行有》 1331. 孫文の義士団 《ネタバレ》 ちょっと長いです。 かの有名な辛亥革命の前日譚。革命の指導者孫文来航。その目的は革命の打ち合わせ。清朝は孫文抹殺のため、暗殺部隊を送り込む。革命家達は孫文を守るため、影武者をたてる。ざっと言うとそんなストーリー。 未来の中国のため。父の無念を晴らすため。別れた妻と娘の生活を守るため。恩義を感じる者。ただ頼まれただけの者。それぞれの個人的な目的がちょっとリアル。 ただそこをリアルに描こうとしすぎて、前半が長く、重い雰囲気になってしまいました。 写真館の娘と婚約した青年をはじめとして、誰も彼も死亡フラグたちまくり。実際、そのほとんどが帰らぬ人となってしまう。 アクションは文句なしに素晴らしかったです。それぞれが抱える人間ドラマが、アクションの緊張感をより一層高めます。孫文が来てからのラスト40分の攻防は、手に汗握ります。有能で善良な人間が次々と命を散らしていきます。一般的なカンフーエンターテイメントとは、やっぱ違います。歴史ものや戦争ものは、内容が重くてちょっと苦手です。[DVD(字幕)] 6点(2020-05-21 00:21:11)《改行有》 1332. サマーウォーズ 《ネタバレ》 私は化石のような人間なので、そもそも『ネットもの』っていうジャンルが苦手。SNSもオンラインゲームもやらないしね。仕事でワード、エクセル、ネットを使うぐらいです。ですから、こーゆー作品とは、はっきり言って相性はよくありません。 ただ、サマーウォーズはそんな石器時代代表のような私にも、ジェスチャーでわかりやすく伝えてくれるような親切さを感じます。 現在の状況を、アニメーションでデフォルメ化して表現。ただ、その表現の仕方、デフォルメ化はあまりにもマンガチックで子供じみています。まるで『ウホウホ、これだったらわかるかい、ウホウホ』と、ちょっと馬鹿にされているようにも感じてしまい・・・難しいですね。 登場人物は一昔前のステレオタイプな人たちばかり。演出もちょっと古臭い。 こーゆーのに懐かしさを感じ、味わい深いと思うことは確かにあります。ですがこの作品は古いうえにちょっと感情表現過剰な気がしました。 世界の危機だっていうのに、ちゃんと状況を説明しない主人公。だから氷を持っていかれちゃったりするんですよ。ヒロインも侘助にもっとちゃんと説明しなきゃ。そんな主人公とヒロインにイライラ。 主人公がパスワードを解くシーン。キング・カズマのバトルシーン。夏希の花札バトル。それぞれ盛り上がるシーンがあります。ですから最後まで退屈することはないです。ハッピーエンドだし。もうちょっと感動したり、カタルシスを感じたかったりしたのですが、その辺は今一歩といった印象です。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2020-05-17 14:20:39)《改行有》 1333. ビッグ・バグズ・パニック 《ネタバレ》 ちょっと変わった出だし。 突然大きな音が鳴り響き、気付けばみんな繭の中。 大きな虫がガサゴソガサゴソ。 なぜこうなったのか?虫たちはどこから来たのか?警察、軍、国は何をしているのか?主人公だけなぜ目が覚めたのか? 肝心な部分の説明、一切なしです。この潔さ、嫌いではありません。 もともと、こーゆーノリのB級モンスター映画は大好きです。昆虫が大きくなるだけでわくわくするってもんです。 炎のCGはお世辞にも良いとは言えませんが、虫のCGはとてもよく出来ています。こんなB級作品で本格的な巨大昆虫に遭遇できるなんて、期待していなかったぶん、嬉しい誤算です。 虫に刺された人間が、虫より恐ろしいクリーチャーに変身しちゃうってのも好きなテイスト。 そんな私好みの映像作品であっても、気に入らない点はあります。 例えば。『不必要な言い争い。しかも大声』『馬鹿すぎる行動』などのB級あるある。その中でも一番意味不明なのが、繭に入っている人たちを助け出さないこと。結構簡単に助け出せるのに、なぜか数人助け出したら、あとは放置。いやいや、そんな馬鹿な。 また、パニックムービーの醍醐味と言えば、まさにパニックになるそのプロセスにあると思うのです。 その一番の見せ場が、本作では全カット。気付けばみーんな繭の中。そのシチュエーションは面白いけれど、逃げ惑う人たちを見られないのは物足りないです。こーゆーシナリオにしたのって、もしかして予算の都合でしょうか?[DVD(字幕)] 6点(2020-05-17 03:22:13)(良:2票) 《改行有》 1334. インターンシップ 《ネタバレ》 お仕事ドラマが好き。グーグルのオフィスが気になる。以上の理由で鑑賞。 ニックはともかく、ビリーが苦手。 他のインターンシップの学生に比べ、あまりに無知な2人。後がない、必死さが伝わってくるならまだしも、ちょっとミーハーな気分の二人に引き気味。これはちょっと苦手なスタイルな作品だと思ったのが前半。特にファーストチャレンジのバグ発見で、何も知らないくせに適当なことを言いまくる二人がチームメイトにだまされて追い出されちゃうエピソードは痛々しすぎて見ていられない。まあ、この時点では2人が嫌いだったので同情はしませんでしたが。 ハリーポッターのクディッチで、チームがまとまりだすのは急すぎで不自然。 アプリ開発で再び無知をさらす二人。なんの力にもならないどころか、チャレンジに真剣に取り組んでいるチームメイトを飲みに連れ出そうとするところでは見るのをやめようと思ったくらいです。 そんな感じで中盤くらいまではまるで良いところがないのですが、ここから盛り返します。 ターニングポイントはアプリのアイデアをニックが思いつくシーン。酔っているかどうかを確認するクイズアプリ。単純ながら良いですね。 更にはニックとビリーが頑張って勉強しているシーンが矢継ぎ早に映し出され、二人への好感度は急上昇。 実は二人のインターンシップ採用に決定票を入れていたチェティ。意外な人が実は偉い人など、お約束満載の王道ストーリーに気分を良くし、中盤以降は結構楽しく見られました。 それにしてもグーグルは良い職場だなー。うらやましいです。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-05-14 12:55:42)《改行有》 1335. ブラインドネス 《ネタバレ》 パニックもの。いや、シチュエーションスリラー。いや、やっぱパニック。 序盤と終盤のパニックムービーはかなり好み。ただメインがどうも中盤のシチュエーションスリラーっぽい。心理サスペンスみたいな感じのやつ。 閉鎖空間。好転しない状況。この状況からどうオチをつけるのかと思ったら、放火⇒脱出というオチの弱さ。 中盤はフラストレーションがたまるエピソードがてんこ盛り。不衛生な映像が不快感を更に増す。見ているほうも忍耐が必要な時間。なのにその結果がこれじゃあ、ある種の満足感、あるいはカタルシスを感じるには弱すぎます。 映画としては、この中盤の部分がダラダラしていて冗長なイメージ。もう少しコンパクトにまとめられないものか。 また、いくら『感染者』とはいえ、『目が見えない』以外は『普通の人』と変わらない人たちに対する人権無視の扱いがありえなさすぎてついていけません。看護師や医師もつけないとは。しかもフェンスに近づいただけで射殺?警告もなしに射殺?もしこの人たちの目が治ったら大問題ですよ。 『慰めあい』と『独裁政治』の繰り返し。悪い意味で息がつまります。 パニックものとしては合格点だと思います。特に終盤、『みんな目が見えなくなると世界はこーなる』ってのが疑似体験できるのが興味深い。そして希望の見える終わり方。良いと思います。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-05-03 17:22:20)《改行有》 1336. デス・レース3 インフェルノ<OV> 《ネタバレ》 2作目と同じメンバーなのは実に良いですね。思い入れもあるし。ただストーリーがなんかつまんないですね。とゆーか、『1』や『2』のほうが良かったというだけですね。今回はレースよりラストのオチがメインになっちゃっている感じがして、それが肌に合わないのかもしれません。デス・レースシリーズとして見なければ評価できますが、オチを大事にしすぎてメインが添え物っぽくなっている気がします。 シリーズ中、一番レーサーたちがぱっとしないのも盛り上がらない原因かな。14Kが死なないのはわかっちゃっているしねぇ。 カトリーナが、正体隠していたことを怒っていたけど、それだと前作のラストとつながらない気がして、ちょっと気になっちゃいます。 ゲリラを巻き込むアイデア好き。まあちょっとそのアイデアを活かしきれなかった気もしますが。オチは面白かった。すりかえネタそのものはよくあるネタですが、それをデス・レースでやるとは思っていなかったので、素直に驚きました。そのプロセスまで一から丁寧にネタバラシしてくれるので、この辺はとても親切。だから見終わったあとスッキリします。でもこのオチだと、『1』の冒頭で出てきたフランケンは『アイツ』ってことになりますが、それはちょっと無理があるんじゃ・・・。 ラストの大団円は『1』と雰囲気ほぼいっしょです。カラっと明るい仕上がりで、好きな終わり方です。安直も良い。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-28 03:12:22)《改行有》 1337. デス・レース(2008) 《ネタバレ》 デス・レースそのものは大変面白い。『リアル殺戮ゲーム』みたいなのが好きなので、このジャンルは多少質が悪くても楽しめます。 この作品も例外ではありません。面白い。ただ、導入部分、これは気になります。もともと『デス・レース2000』のほうは、ありえないくらい馬鹿まっしぐらなところが良かったのです。お気楽な殺戮レースを楽しむというスタンスが好きだったのです。 でもこの作品って、最初に主人公ジェンセンの妻が殺されるところから始まります。しかも理解のある素敵な奥さん。この人が殺された挙句、その罪がジェンセンに着せられる。その半年後の物語なので、ちょっと重い。もちろん、このプロローグがあるから、ストーリー性は出ましたが、この映画にそもそもそんなシリアス設定いるかどうかが疑問です。それに、フランクがそこまで悲しそうにしないので、この設定を大事にしたいのか、したくないのか、よくわからんのです。一応怒ってはいるようなんですけどね。ちょっと怒り方も形式的な感じがして・・・。どうもプロローグの重たい設定に対し、ジェイソン・ステイサムのクールキャラが合っていない気がします。なのに、レースそのものはTVゲームの実写化みたいな馬鹿レース。これじゃあ奥さんは浮かばれないよ。 レースは1レースめが面白い。やっぱ複数のキャラでせめぎあうのが見応えあります。2レースめは所長が準備した戦艦?あれが良くない。ドクロのトラップはいいけどさ。あくまでレーサー同士に戦わせなきゃ。 同じような車ばっかりで、見分けがつきにくいのもマイナスです。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-22 23:23:59)(良:2票) 《改行有》 1338. REDリターンズ 《ネタバレ》 1作目に比べると、ちょっとストーリーがごちゃごちゃしていたかな。説明不足の部分もあります。前半は人物相関図がややわかりづらいです。1作目を見ていないと厳しいかもしれません。 ニューキャラクターの『フロッグ』や『カーチャ』など、登場シーンはもったいぶっていたのに、退場があまりにあっさりしすぎて拍子抜け。特に『フロッグ』はひどい。 既存のキャラについても、フランクのプロフェッショナル度が前作より下がっちゃってパワー不足。もっとヒーロー然としていてほしい。 良かったのはヴィクトリア、マーヴィン、敵で言えばハンとベイリーが良かったです。 ハンが参入したことによって、カンフーアクションのテイストが加わってアクションシーンの面白さが増しました。ヴィクトリアは前作より活躍シーンが多く、天才ヒットマンのかっこよさを存分に魅せてくれます。ベイリーはほとんどレクター博士。天才かつ冷酷。知能戦、駆け引き担当で、また違ったテイストの面白さを提供してくれます。裏の世界で活躍する面々が、それぞれの得意分野で遺憾なくその才能を発揮する。こーゆーのは良いですね。 フランクとサラのジェラシー対決。イヴァンとヴィクトリアのイチャイチャぶりなど笑えるシーンも多い。個人的に面白かったのは、ヴィクトリアが狙撃で絶体絶命のフランクたちを救出するシーン。イヴァンが『撃つときにつま先が曲がるのがかわいい』なんて呑気なことを言います。このシーンが何気にお気に入り。『伝説』と言われるメンバーだからこそ、どんなときでも余裕かましている感じがかっこいいのです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-22 22:38:29)《改行有》 1339. ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト 鮮血の美学 《ネタバレ》 タイトルやサブタイトルから、勝手に『ホステル』みたいなもんを想像していましたが、全然違いました。復讐ものですね。 復讐ものは個人的に好きなんですが、このジャンルって前半はちょっと我慢が必要です。例外なく理不尽なので。そして前半が理不尽であればあるほど、後半の復讐にカタルシスを感じられます。 この作品はどうでしょう。前半はほぼ完璧。まずプールでの仲睦まじい母娘のシーン。サラ・パクストンをそこまで美人と思ったことはなかったのですが、このシーンでの、透明感のある美しさは文句のつけようがありません。 インテリで冷静、娘に理解を示す理想的な父親。ちょっと過保護気味だけれど、それだけ娘への愛情が感じられる母親。そんな二人から愛される娘。退屈しちゃうくらいあまりにも平和な家族を描いたことで、その後めちゃくちゃにされる娘の悲劇が際立ちます。お膳立ては完璧だったと言えるでしょう。 ただ1つだけ。マリファナシーンが余計。前半の悲劇は、やはり不可避であることが望ましい。エマとペイジが能動的にマリファナをもらいに行った挙句、モーテルでだらだらと過ごす。これによって二人に対する同情の余地が少し減り、自業自得感が出てきます。エマの品位を落とすようなシナリオにするべきではなかったでしょう。 で、復讐。これもね、悪くはないのですが、ここで『ハラハラドキドキな展開』が必要かどうか。これは『復讐』なんです。作品のテーマから考えれば、犯人達が一方的に、娘にしたよりも、より残虐な方法で制裁を加えてこそ、両親の怒りが伝わってくると思うし、胸もすくってもんです。これじゃあただのサスペンスアクションだよ。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-20 16:46:27)《改行有》 1340. デンジャラス・バディ 《ネタバレ》 1980年代~1990年代が思い出されるようなバディもの。好きです。 女性2人が主役ということ以外、これといった特色は無し。 サンドラ・ブロックはこーゆー役をさせるとめちゃめちゃはまります。大好きな女優さんです。多少老けた感じは否めませんが、このとき49歳くらいだったことを考えれば、信じられない若さです。いつまでも現役バリバリでファンとしては嬉しい限りです。 さて、アッシュバーン、マリンズ。二人とも登場シーンのつかみはばっちりでしょう。やり手の刑事と印象づけるのに十分すぎるエピソード。この2人が手を組むことになったらどれくらい痛快な展開になるかと期待が高まります。 ところが、フタを開けてみれば、少々期待はずれな展開。手を組んだことでまさかのパワーダウン。特にアッシュバーンがひどい。登場シーン以外、良いところが全然ないじゃないですか。 最初のうちは反発しあい、足を引っ張り合ってくれて全OKなんです。でもそれがいつまでも続くのはちょっと期待と違います。 捜査からはずされたことでふっきれた2人が、捜査のやり直しを始めるシークエンスは良かったけど。 遂に敵のアジトへ乗り込むぞと完全武装。テンションはMAX。きたきたきたー、と盛り上がります。今までのフラストレーションの解放。ここで最後の大暴れ・・・にならないのかよ。なんだこの中途半端な展開。結局使ったのは手榴弾だけ。 ハッピーエンドではあるけれど、カタルシスを感じるには至らず。コメディとしては面白いけれど、刑事アクションものとしては物足りなさを感じる次第でした。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-04-20 01:22:33)(良:1票) 《改行有》
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS